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風化深調査 国が前沢川など視察
国土交通省天竜川上流河川事務所などは15日、7月豪雨災害の影響で山腹崩壊が発生した、伊那市西春近の前沢川など2カ所の「風化深調査」をするための視察をした。同調査で地中の風化の進行状態を把握するとともに、崩壊メカニズムを解析し、今後の土砂災害対策などに役立てる基礎資料とする。
調査は04年からこれまで、同流域の四徳川流域(中川村)、小黒川流域(旧長谷村)など直轄4支流26カ所で実施。これらの調査結果を下に外見では判断できない風化の進行状況を調べ、防災対策の基礎資料とする調査、研究を進めている。
この日は、前沢川のほか、岡谷市川岸の唐沢も視察。今年中に調査を実施するため、河川工学専門の鈴木徳行名城大学名誉教授(73)を中心に職員ら約20人が参加し、現地の状況や掘削して調べる位置の場所などを確認した。
鈴木名誉教授は「風化により岩盤が砂れきになり水を含むと土砂災害が発生する。災害現場を調べ、その風化の深さを知ることで周りの地域でも災害発生を予測することができる」と話した。
同事務所では、今後、避難や砂防ダム建設などの防災対策に役立てるための資料としてまとめていきたいという。
豪雨災害があった伊那市西春近の前沢川を視察する鈴木名誉教授ら -
年末特別警戒 チラシ配布
伊那市防犯協会女性部は12日夜、年末特別警戒(11縲・1日)の啓発活動を市内の大型量品店など6カ所で展開した。部員約80人が参加し、それぞれの場所に分かれて、チラシなどの啓発グッズを買い物客らに手渡した。
同市日影のベルシャイン伊那店では、19人が街頭に立ち、「年末特別警戒が始まりました。戸締りなど気をつけて」などと呼び掛け啓発。チラシのほか、ボールペン、マスク、ティッシュペーパーなども配布した=写真。
伊那署によると、11月末現在の刑法犯の発生状況は例年に比べ減少傾向だが、相変わらず自転車盗、車上狙いなどは多発している。最近では、同署のほか駒ヶ根、飯田管内で出店荒しが増えているという。 -
かんてんぱぱで陶灯(あかり)と器の二人展
南箕輪村で工房を持ち、作陶活動を続けている飯島英之さん(64)と清水信衛さん(70)による「陶灯(あかり)と器の二人展」が19日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。くりぬいた模様からもれる光の温かさが魅力の陶器のランプ掛け「陶灯」を中心に、普段の生活で使える器や皿など約350点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
村の文化団体での活動を通じて知り合った二人は、これまでにも公共施設などで合同展をしてきた。
今回は「癒し」をテーマに、遊び心を取り入れた作品を多く展示。縁起が良いことで人気のある「フクロウ」を取り入れた作品や、来年のえと「亥(いのしし)」のオブジェなどが並んでいる。また、作品展のたびに「譲ってほしい」という要望も多かったため、今回は即売もしている。
飯島さんは「陶芸は土と炎の芸術。見て楽しむだけでなく、手に触って感触を確かめてほしい」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後3時)。 -
風力発電事業 長谷地域協はおおかた賛成
第4回長谷地域協議会が15日あり、入笠山縲恷ュ嶺高原周辺の風力発電事業について、委員の意見を聞いた。「山岳地帯での風力発電の先進地になる必要はない」と慎重論も出たが、賛成が多かった。
小坂市長は、市議会に提出された風力発電事業の賛成・反対の陳情に対し「今議会で継続審査となった場合、判断はしない」との考えを示した。
協議会には、全委員の15人が出席。
市側が風力発電事業の概要などを説明し、委員一人ひとりが考えを述べた。
「事業が具体的に見えてこない」という委員もいたが、おおかたの委員は賛成で「事業によって作業道ができれば、山林の管理ができる」「長谷住民4分の3に相当する署名の総意を受け止めていほしい」「循環型エネルギーを使っているところとしてむらづくりができる」など事業推進が地域の活性化につながるとした。
反対の一つに挙がる景観への影響は「悪いということが理解できない」「風力を観光にしているところがあり、問題にならないと思う」などが出た。
また、事業に対する情報不足の指摘、慎重審議や市議会との意見交換の場を求める意見も出た。
小坂市長は協議会終了後「企業のある地元は当然、賛成が多いかなと思う。意見を参考にしながら、市全体の考えを決めていく。議会の判断を見守る」と話した。 -
市が長谷学校給食共同調理場を職員表彰
伊那市は、地域食材を使った給食の提供を評価するとともに、全国学校給食甲子園で優勝した功績をたたえ、長谷学校給食共同調理場を職員表彰した。
同調理場は、日々地域食材を豊富に取り入れた献立を考案し、安全でおいしい給食を175人分調理して、長谷の小中学校に提供している。11月にあった給食甲子園では、地元産の野菜や米などをふんだんに使ったメニューで、出場した全国1514校の頂点に立った。
市役所で14日夕開いた表彰式は、調理場長の西牧健史・長谷中学校長、栄養士の埋橋恵美さん、給食技師の松本ひろみさん、二瓶真美さん、春日雅子さんの5人が出席。調理場の様子や苦労話、甲子園のエピソードなどを紹介した。
小坂樫男市長は「全国で優勝したことは市にとって快挙。日ごろの努力に感謝するとともに、これからも体も心も健康になるようなおいしい給食を提供していってほしい」と激励。西牧校長は「これを励みに一層精進したい」と述べた。 -
JA上伊那のあぐりスクールが修了式
上伊那農業協同組合(JA上伊那)が上伊那の小学生を対象として実施してきた「あぐりスクール」の修了式が16日、狐島の本所であり、小学2縲・年の69人が修了証書を受け取った=写真。
実体験を通じた食農教育として、JA上伊那が今年の4月から初めた取り組んだ試み。児童らは、年間を通して農業体験をしながら、農家の苦労や農産物の育つ過程を学習してきたほか、自分たちで育ててきた野菜を使った料理づくりや、対面販売にも挑戦してきた。参加者のほとんどが非農家。72人中69人が修了式を迎え、19人は皆勤だった。
瀬戸喜成校長代理は「『いただきます』という言葉には、命をあるのもへの感謝、生産者への感謝が込められている。勉強してきたことは今すぐ表れなくても、長い期間を通して生きてくる」と修了生や保護者に呼びかけた。
修了生の一人飯島小学校6年の浦上さやかさんは「オリジナルリンゴは初めてできちんと絵柄が付くか分からなかったが、きちんと付いて良かった」と振り返った。 -
沢尻南交差点 供用開始
国道361号の権兵衛トンネル開通で増えた交通量を緩和するために新設した、同国道と県道伊那箕輪線(通称・春日街道)が交差する伊那市の沢尻南交差点の信号機は15日夕、供用を開始した。
国道に対して、県道の沢尻交差点(南箕輪村)からほぼ直角に接する道路を県などが3月末に新設して出来た沢尻南交差点。その後の交通量を調査し、交通量増加を確認した伊那署などは、11月から交差点に信号機を設置し始めていた。
県道の両側に民家が集まっているため、信号機設置のほか、交差点付近の県道に横断歩道を設け、歩行者用信号機も設置した。
沢尻南交差点に設置した信号機が供用開始に -
伊那郵便局で初差し出し
07年用の年賀はがきの受け付けは15日、全国一斉に始まり、上伊那各局で初差し出し式があった。伊那市坂下区の伊那郵便局では、近くの伊那保育園の園児18人が局を訪れ、年賀状を投かん。その後、続々と地域住民らもはがきを差し出しに来局した=写真。
園児たちは、「あけましておめでとう」などと書いた家族に宛てた年賀はがきを8千枚入る特性ポストに投かん。式では、歌のプレゼントもあり、本年の初差し出しに来た住民や局員らの顔をほころばせた。
同局によると、差し出しのピークは例年クリスマス以後。元旦の配達に間に合わせるためには、25日までに投かんしてほしいという。今年の元旦に配達した年賀はがきは55万5千枚(前年比7%減)だった。
年賀を初投かんする住民 -
伊那市の内海温さんがたかずやの里へまき割り機の購入費を寄付
伊那市西箕輪の内海温さん(76)が13日、富県の児童養護施設「たかずやの里」へ、大型まき割り機の購入資金30万円を寄付した。
たかずやの里は昨年6月、より家庭に近い生活環境を子どもたちに提供する小規模ケア施設「丘の家」をオープン。同施設にはまきストーブが備え付けられており、昨年、今年とボランティアの協力を得てトラック2台分のまきを準備したが、まき割り作業は想像以上に負担が大きかったためまき割り機の購入を検討。しかし、購入資金がなく、そのままとなっていた。
そこで、たかずや福祉会の幹事を務める久保村英昭さんを通じて内海さんに協力を呼びかけたところ、快く了承を得た。
現在、副病院長として市内の病院に勤務している内海さん。児童養護活動にはかねてから関心を寄せてきた。
「こういう社会情勢の中で子どもたちにしわ寄せがきている。少しでも協力できれば」と話していた。
今後は、子どもたちも機械を使ってまき割りに参加するという。 -
読み聞かせでクリスマス
伊那市の読み聞かせボランティアグループ「エム&イー」(金丸恵美子代表)は13日、手良公民館で、同地区の子育て学級・わいわいくらぶが開いたクリスマス会で読み聞かせコンサートをした。集まった未就園児やその母親約40人は、次々と展開する絵本の語りを楽しんだ=写真。
市子育て支援課が9月に開いた、市内の子育てサークルなど約25団体が情報交換を目的に初めて集まった「地域子育て支援ネットワーク連絡会」を機に、わいわいくらぶの代表者が出演を依頼。金丸代表によると、連絡会の以後、各団体からコンサートを頼まれることが増えているという。
読み聞かせは、大型絵本を使ったり、ピアノやスズの音楽に合わせて進行したりと、趣向を凝らした演出。長い首を曲げたキリン、両手で胸を叩くゴリラなどを描いた絵本では、その動物のしぐさに合わせて子どもたちも体を動かして遊んだ。
子育て支援課は「連絡会を通じて団体の親ぼくを深め、情報交換を積極的に交わしてほしい」と期待。交流の中で互いに刺激を受けながら子育てを考えていければ竏窒ニしている。
金丸代表は「読み聞かせは子どもの心を落ち着かせる。コンサートを通じて、保護者に読み聞かせの心地よさを知ってもらい、家でも実践してもらうことが願い」と話した。 -
クリスマスツリーで市役所明るく
「元気の出る伊那市」を目指し、市若手職員で構成する協議会「『元気の出る伊那市』プランニングチーム」は、市役所1階の市民ホールに、摸造のクリスマスツリーを飾りつけ、庁舎内の雰囲気を明るくしている。
飾りつけは、同チームが6月縲・2月の全12回の会議でまとめた提案の一つ。これまでの「暗い」「堅い」といった庁舎のイメージを改善しようと総務課、市民課へ呼び掛け、実現した。
赤色のチェックの布を敷いた台座の上にリボンや鈴でアレンジした約50センチサイズのツリー8本を飾った。立ち止まって眺めたり、記念撮影をしたりするなど、同ホールを訪れる市民に好評のようだ。
リーダーの村田和也さん(31)は「ツリーのおかげで庁舎内が明るくなった。これを通じて、職員自身も明るくなり接客の向上につなげてくれれば」と話している。
庁舎内を明るく彩る庁舎1階のクリスマスツリー -
フラワーアレンジで正月飾りの「宝船」
毎週1回のペースで集まる、伊那市の愛好者でつくるフラワーアレンジメントサークル「グリーンミスト」は14日、同市の中央区公民館で教室を開き、正月飾りの「宝船」をつくった=写真。
グリーンミストは、講師に同区在住の田中順子さんを迎え、毎週木曜日に午前、午後、夜間(隔週)の3回の教室を開く。各年代の女性約20人が集まり、生花やドライフラワーなどを使ってアレンジを楽しんでいる。
この日は、午前の会に市内の主婦5人が参加した。しめ縄を船に見立て、その上に松やキク、赤い実をつけるセンリョウ、水引きなどを飾り付け、それぞれの個性を生かした作品を完成させた。
メンバーの唐澤奈美さん=東春近=は「完成した作品を玄関に飾るとお客さんや家族に喜ばれる。毎回楽しみに会に参加している」と感想。田中さんは「テキストはあるが、それにとらわれず自分の表現方法を押し出すことが楽しむ秘けつ」と話している。 -
まほらいな民謡会がみすず寮で民謡披露
クリスマス会を盛り上げよう竏窒ニ12日、まほらいな民謡会(六波羅民和会長)が伊那市美篶の特別養護老人ホーム「みすず寮」で、歌や踊りのプレゼントをした=写真。
多くの人に楽しんでもらいながら自分たちの勉強にもつなげよう竏窒ニ、民謡を学ぶ傍ら、福祉施設などで民謡披露をしているまほらいな民謡会。今回は、施設からの依頼があり、みすず寮のクリスマス会で民謡をすることになった。
この日は男女13人が参加。長谷の「ざんざ節」高遠町の「絵島節」、伊那の「伊那節」など、地元の民謡のほか、お年寄りにも一緒に歌ってもらおうと、「ふるさと」や「里の秋」などの童謡も加えた。
お年寄りも曲に合わせて手拍子をしたりおひねりを投げたりしながら、クリスマス会を楽しんでいた。
まほらいな民謡会の問い合わせは(TEL78・0074)六波羅さんへ。 -
羽広いちご生産組合が設立10周年記念式典
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームでイチゴ狩りを通じた体験型観光農園を展開する羽広いちご生産組合(泉沢勝人組合長)が13日、設立10周年記念式典を羽広荘で開いた。関係者など約100人が集まり、10年の節目を祝った。
温泉の湧出をきっかけに、地域振興と農業を結びつけたイチゴ栽培の導入が決まり97年、羽広いちご生産組合は設立。翌年1月1日にいちご園がプレオープンした。
泉沢会長は「手探り状態からのスタートで、お客に怒られながら接客を学んできた。伊那市の観光拠点としてがんばっていきたい」とあいさつ=写真。
小坂市長は「いちご園は集客数も一番多い中核的施設。一致団結して地域とともにいちご園を伸ばしていってほしい」と激励した。
いちご園は期間合計入園者数は01年に8万人台を記録して以降、徐々に減少。1、2年は6万人台を切りそうな年もあった。しかし、今年は5年ぶりに7万人台に回復。権兵衛トンネル開通の影響を大きく受けている。 -
伊那西高校の文芸部4人が全国高等学校文芸コンクールで優良賞に入賞
全国から2万4152点の文芸作品が寄せられた第21回全国高等学校文芸コンクール(全国高等学校文化連盟主催)でこのほど、伊那西高校文芸クラブの4人の作品が優良賞となった。応募総数が1万点以上あった俳句部門で入賞した3年生の唐木まなかさんと、詩部門で入賞した部長の蔡●さんが全国で表彰を受けるのは2度目。表彰式を23日にひかえ蔡さんは「それぞれレベルの部門でレベルの高い人たちが集まってくる場にまた行くことができるのは嬉しい」と笑顔を見せた。
4人の作品は県のコンクールで入賞した後、全国コンクールへ送られていた。
2年生では県のコンクールで最優秀賞となった下平恵さんが短歌部門で、春日千香子さんが詩部門で初入賞。「作品をつくる時は賞に入る入らないは考えていないので驚いた」「全国コンクールに出したことを忘れていたので、受賞はすごく嬉しい」と、それぞれに喜び語る。
俳句部門で入賞した唐木さんの作品「畦焼きの匂いをまとう家路かな」は、生活の中で感じたことをありのままに17音で表現したことなどが評価された。
顧問の伊藤あけみ教諭は「3年生には最後の思い出になるし、2年生には良いステップになる。作品づくりを通じてものの見方も変わってくると思う。そういう見方を大切にしてほしい」と語った。 -
経営者協会上伊那支部が風力発電計画反対支持
伊那市東部の入笠山、鹿嶺高原周辺で民間企業2社が検討している大型風力発電計画に対し、県経営者協会上伊那支部(支部長・向山孝一KOA社長、42社)は13日、計画中止を推進する姿勢を示した。向山支部長らが市役所の小坂樫男市長と下島省吾市議会議長を訪ね、「計画に反対する地域住民の声を全面的に支持する」と表明した。
同支部は、CO2の削減に向けた自然エネルギーの利用促進を推進しているが、大型風車の設置による景観や生態系への影響、災害発生の可能性などが懸念されているため「問題を優先する」と判断。「支部の会員企業は伊那谷の自然と環境によって育まれてきた。それを守るための地域住民の声を前に、座して観るべきではないとの考えに至った」としている。
開会中の市議会定例会では、計画をめぐる賛成・反対の陳情10件を20日の本会議で採決する見通しで、市はこれを受けて態度を明らかにする方針。このため、同支部は採決を前に、市長と議長に対して反対の意思表示をした。 -
シルバー人材ささえあい募金寄付
伊那広域シルバー人材センター伊那地区(三沢満男委員長)は14日、今年集めた「支え合い募金」、13万9327円を市に寄付した=写真。
伊那市、箕輪町、辰野町、南箕輪村の会員でつくる同センターでは「同じ高齢者同士助け合おう」と、毎年この時期に地区ごとで会員から募金を集め、4市町村に寄付している。
市町村合併があった伊那地区では、東部地区を新たに加わえ、3地区の約300人から募金を集めた。
三沢委員長は「せん定などは高齢化に伴い後継者が不足してきている。市の福祉に役立ててほしい」などと話していた。
募金は主に高齢者福祉に関する事業に利用する。 -
南ア世界遺産登録に向け 長野県の連絡協設立は来年2月までに
南アルプス世界遺産登録を目指し、長野県側の連絡協議会を遅くも来年2月上旬までに立ち上げる。
世界遺産登録に向け、静岡県、山梨県、長野県の10市町村で運動を展開する。長野県は飯田市、伊那市、富士見町、下伊那郡大鹿村の4市町村で、伊那市が取りまとめ役を務める。現在、連絡協の設立に向けて準備中。
すでに静岡県、山梨県では連絡協が立ち上がっており、長野県の設立後、関係市町村で推進協議会を立ち上げる予定。他県と連携を取り、活動基盤を整える。
小坂市長は「国内でも世界遺産に立候補しているところがあり、実現までには一筋縄ではいかない。運動することで、雄大な自然を広くアピールしていくことができるのではないか」と述べ、開発は極力せず、自然を保全して登録を目指す。
南アは、標高3、000メートル級の高山が連なり、日本を代表する山岳景観を有する。ニホンカモシカやライチョウなど28、29種が確認され、キタダケソウなど植物も多数存在する。
柴満喜夫議員の一般質問に答えた。 -
高遠町・弥勒ソバの会の恒例新ソバ祭
伊那市高遠町弥勒の有志でつくる「弥勒ソバの会」(23人、池上裕敏会長)は10日、弥勒多目的集会施設で、10回目となる恒例の「弥勒新ソバ祭り」を開いた。地区内のみならず市内外から途切れなく人が訪れ、会員が手打ちした新そばを味わった=写真。
ソバの会は、地区の休耕田の荒廃防止のため有志で94年に発足し、0・8ヘクタールの畑を利用してソバを栽培している。当初は会だけの祭りだったが、97年から地区住民へ感謝の気持ちを表わそうと広めていった。
会員は、午後の祭りに向けて朝から準備し700食のそばを打った。次々と人が訪れ満席となった会場では、毎年楽しみにしている人たちが「うまい」とうなづきあいながら味をたん能した。
池上会長によると、本年は天候に恵まれ上質のそばを収穫できたが例年に比べ多くの有害鳥獣被害にあったという。「せっかく続いてこれたので維持していきたいが得策があるわけでもない」としている。 -
長谷保育園で生活発表会
伊那市の長谷保育園(宮下瑞穂園長・46人)は9日、生活発表会を開いた。歌や合奏、劇などでこれまでの園児の成長を披露。会場に集まった約100人の保護者らは笑顔で見守った=写真。
未満児から年長児までの4クラスがそれぞれ2演目ずつ披露のほか、保護者や保育士らも参加し、計11プログラムを展開。パジャマの着脱や衣服をたたむなどの生活面での成果も発表した。
年中の「すみれ組」は、ちびっこ忍者にふんして運動遊びやダンスをステージで繰り広げた。子どもたちは、「○○忍者、跳び箱します」などと元気よく自己紹介すると、軽やかに跳んで見せた。
保護者たちは、ビデオカメラなどで我が子の成長の記録を撮影しながら、大きな拍手で応えていた。 -
「田楽座」東春近公演 住民有志が支援し盛大に
伊那市を拠点に全国活動する歌舞劇団「田楽座」は10日、東春近の春近郷ふれ愛館で地元公演を開いた。迫力ある太鼓の演奏や、会場狭しと跳びまわる獅子舞などの躍動感溢れるステージで、集まった住民らを魅了した。
開催に向け、東春近の有志が「東春近田楽座を楽しむ会」を立ち上げて地元公演を主催した。同会の田中明俊代表(41)=下殿島=は座員と組んで、地域内の保育園や公民館などで宣伝活動をするなど支援した。
集客活動の効果もあり、会場は満員の約150人。一つの太鼓を3人で打ち鳴らす「ぶちあわせ太鼓」、鳥を獲るしぐさをそのまま舞にした「鳥さし舞」などバラエティーに富む10演目を披露した。時折見せるこっけいな表情に笑い、見事な太鼓演奏に拍手を送るなど、観客と舞台が一体となって盛り上がった。
田中代表は「もっと多くの人に田楽座の魅力を知ってもらうため、これからも支援していきたい」と話している。 -
はらぺこ保育園でもちつき
新年を前に8日、伊那市富県の自由保育園「はらぺこ保育園」の園児が、もちつきに挑戦した=写真。
今年は、入園式でももちつきに挑戦した園児たち。今回は、正月用の切り餅や鏡餅などをつくるため、昨年同様この時期にもちつきを企画した。
もち米は昨年より若干多い7キロを用意。それを保護者などが外の釜でたき上げている間、園児たちは自分たちの畑で作った大根や白菜ネギなどを刻んで雑煮用の汁を準備した。
この日はあいにくの天気だったため、園舎隣にある築300年の建物の土間を借りてもちつきを敢行。「よいしょ」「がんばれ」などといったかけ声に合わせて力いっぱい杵(きね)を振り下ろし、その感触を楽しんでいた。
付きあがったもちはきなこやゴマ、大根おろしにあえて試食。作った切り餅は、お世話になった地域住民にも配る予定でいる。 -
子どもに関する問題の相談窓口を1本化へ
伊那市は、子どもに関する相談窓口を1本化する構想を練っていることを明らかにした。直通電話で相談したり、面談できる新たな場所も検討し、来年度の開設を目指す。
11日の市議会一般質問で、柳川広美議員が子どものいじめや児童虐待防止などの相談窓口について、市役所直通でなく、専用の窓口設置の見解を尋ね、北原教育長が答えた。
市の子育て支援課で、24時間対応しているが「教育委員会も一緒になり、保育士、保健師、社会福祉士、家庭児童相談員など10人からなる窓口体制にしたい」と述べた。
相談窓口は、年齢によって担当部署が異なることから、連携を取り、0縲・8歳の子どもの育ちを継続して見守っていく。
虐待の相談件数(05年4月縲・6年11月)は29件で、内容は身体暴力、母親のうつ病、心理的虐待などだった。 -
伊那市議会一般質問
副市長制は「検討中」伊那市議会12月定例会の一般質問で11日、小坂樫男伊那市長は、新設の副市長について「現在検討中。考えがまとまった時点で会派代表に話し、議員の皆さんにご理解いただきたい」と話した。伊藤泰雄議員の質問に答えた。
市長は、「今、助役の仕事が大変忙しく、一人ではとても遂行できない感じがしている」とし、「国でも収入役を置かないことができるとなっている。したがって副市長が一人増えるから人件費が増えることにはならない」と述べた。
宮田村が管理する北の城橋の改修問題についての伊藤泰雄議員の質問には、「伊那市でも応援したいと村長に申し入れた。応分の負担金を出して早急に復旧できるようにしたい」とした。
東京都新宿区との友好提携の具体策について黒河内浩議員が質問。市長は、「来年度から新宿区と職員の人事交流を図りたい」と答えた。
黒河内議員は、旧伊那飛行場史跡などの保存について、現在残る赤レンガの弾薬庫を移転設置し、資料収集して資料館として展示することを提案。市長は、「歴史の事実としての資料などは収集していかないといけないと思っている。どういう形で保存するのが適当か、文化財審議会ともご相談していきたい」とした。 -
ますみケ丘平地林 市民の森林づくり
伊那市は10日、ますみケ丘平地林で市民の森林(もり)づくりを目指した「キックオフ・イベント」を開いた。「森遊びのお店屋さん開店!」「広場のためのウッドデッキづくり」の2つのイベントで、市民に同平地林を親しんでもらった。
97年から「市民の森林」として地権者から用地を買収してきた林は、アカマツを中心とした面積68ヘクタール。3月、ますみケ丘平地林利活用実施計画策定委員会が市へ提出した、具体的な利活用についての報告書を受けて企画した。
両イベントに、上伊那地域を中心とした親子連れ約80人が参加した。「森遊び竏秩vは、落ち葉や木の実を入れた万華鏡作り、ハンモック遊びなどを用意。ウッドデッキ作りは平地林内のヒノキを伐採するなどして、大人が製作していった。
小枝を使ったクリスマスツリー作りなど、子どもたちは初めて作る「森遊び」に夢中。目を輝かせながら、ツリーにマツボックリやドングリ、鈴などを付けて思い思いのツリーを完成させていった=写真。
関係者は今後も、森林に親しみながら、保全整備を考えるイベントを組んでいきたいと考えている。 -
小中学校卓球選手権 シングルスで技術向上図る
第13回上伊那スポーツフェスティバル06・上伊那小中学生卓球選手権大会は10日、伊那市の県伊那勤労者福祉センター体育館であった=写真。上伊那卓球連盟、上伊那スポーツ振興協議会など主催。
大会は、地区内の児童、生徒の健全育成と卓球技術向上などの目的。約120人が集まり、小・中学生の部それぞれの男女シングルスで予選リーグ、決勝トーナメントの熱戦を展開した。
結果は次の通り。
★中学生
【男子】(1)沖村貴弘(伊那少年卓)(2)諏訪宝(辰野JSC)(3)伊藤亮介(伊那東部中)上原良太(伊那少年卓)
【女子】(1)下平咲(伊那少年卓)(2)根津彩香(伊那東部中)(3)久保村美里(同)吉岡彩乃(同)
★小学生
【男子】(1)桑沢聡(辰野JSC)(2)三澤拓弥(伊那少年卓)(3)福沢秀平(同)神崎蒼(飯島少年卓)
【女子】(1)高橋佐和子(伊那少年卓)(2)福沢奈緒(同)(3)中村詩穂(同) -
新山小を考える会が市に活動計画提言
伊那市の新山小学校などの存続を願う住民の集まり「新山保育園・小学校を考える会」(若林敏明会長)は11日、市に対し、地区の保育教育にかんする今後の活動計画を提言し、問題解決に向け、行政と協働して考えていく体制を構築することを要請した。
児童数減少で「適切な時期に統合など」との方針を示した市に対し、存続を危ぶむ住民らが9月に会を発足。これまでに連続したワークショップのほか、住民フォーラム、住民アンケートなどを実施し、対策を区民らで協議してきた。
提言した今後の活動計画の内容は、(1)地域の合意形成(2)児童数を減らさない努力と増やす方策(3)自然豊かで小規模校という環境を生かした魅力ある保育教育の実践竏窒ネどの柱で構成。これらの活動を進め、一定の児童数を確保していきたいとしている。
市教育委員会など関係各課の関係者との非公開の話し合いの後、若林会長は「担当関係者らと率直な意見交換ができたが、それぞれの対策が簡単に解決できる課題でないことが分かった。今後も協議してもらえることは確約した」とした。
会は来春、活動計画の一つである、授業や時間外(放課後)の保育・教育を支援する地域住民らによる組織「新山子どもサポーター会議(仮称)」を立ち上げてる考え。「課題を解決する力は住民の結束力と実践活動が一番重要」と話している。
今後の活動計画を関係各課へ報告する若林会長(中央) -
耐震強度偽装2ホテル改修完了 営業再開へ決意
耐震強度偽装事件の影響で昨年11月から休業を余儀なくされた「ホテルセンピア」(伊那市)と「駒ヶ根プレモントホテル」(駒ヶ根市)の改修完了を祝う竣工式が10日、ホテルセンピアであった。センピアは12日から、プレモントは16日から、それぞれ営業を再開する予定。
両ホテルを経営する「ホテルオオハシグループ」(飯田市)の中島憲治社長は「奈落の底へ叩き落されたような気持ちだったが従業員や家族の存在が私の支えとなった。従業員一同、失われた1年を取り戻すべくまい進する覚悟」と涙ながらに語った=写真。
両ホテルは、いずれも1階に柱などを増設し、4縲・階の窓周囲や2縲・階の廊下の境界梁(はり)を鉄板などで補強した。中島社長によると、改修工事費は両ホテル合わせて約5億円だという。
県によると、改修前の耐震強度は、センピアが0・54、プレモントが0・52だったが、どちらも建築基準法が定める耐震強度1・0を上回った。 -
かんてんぱぱで布・陶・花「冬の贈り物」展
クラフト作品を制作している上伊那在住の女性5人による「布・陶・花『冬の贈り物』展」が10日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。この季節に活躍するドライフラワーリースや温かさを感じさせるパッチワーク、普段の生活の中で活躍する皿やカップなどといった陶芸作品約160点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
ドライフラワーを担当する南箕輪村の池田幹さんの呼びかけで、異なる分野に携わる5人による合同展が実現。「冬の贈り物」をテーマとして、正月やクリスマスをひかえたこの季節、家族や友だちだけでなく、自分自身のプレゼントにしてもらえるような温かな作品をそろえた。また会場には、簡単なドライフラワー作品が作れる体験コーナーも設置している。
池田さんは「すべて手作りで心を込めた作品。手作りの温かさが伝われば」と話していた。 -
みはらしファームでしめ縄づくり体験がスタート
歳の瀬に合わせて伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームで9日、しめ飾り・〆の子作り体験が始まった。観光客などが訪れ、苦戦しながら縄綯いに挑戦している=写真。
この時期の恒例行事。インターネットなどで知った県外観光客からの申し込みも多いという。
初日は、群馬県の観光客ら11人が、事務所スタッフの指導を受けながら、しめ飾りづくりに挑戦。初めては「難しい」と口々に話していた参加者も、コツを覚えてしっかりとした縄をなっていた。昔縄をなったことがある人の中には、しめ飾り用の左巻きに慣れていないため、苦戦する姿も見られた。
しめ飾り・しめ縄作り体験は24日までで、午前10時縲恁゚後3時に、工房Coo隣の「竹の家」で実施している(団体での参加は予約が必要)。
しめ飾り作りは材料費・講習料込みで1つ600円、〆の子作りは無料(ただし、持ち帰ることはできない)。
〆の子は28日に公園内に飾り付ける予定。
問い合わせはみはらしファーム公園事務所(TEL74・1807)へ。