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東伊那の子どもを守る会総会
小学生の安全を地域ぐるみで守ろうと駒ケ根市の東伊那小学校が中心となって06年に結成された「東伊那の子どもを守る会」は12日夜、総会を東伊那公民館で開いた。小学校教諭、PTAなどのほか、子どもを守るサポート隊、子どもを守る安心の家、警察、消防など約40人が出席し、今年度の取り組みについて報告したほか、今後の活動方針などについて確認した=写真。。
児童の安全について学校などに対して指導・助言するスクールガード・リーダーの小出光恵さんは「集団で下校しても最後は1人になる。地域が一丸となって子どもを守らなければならない。子ども自身にも、危険に遭った時にどうするか教えておくことが大切」と呼び掛けた
同会の会員は小学校教職員、PTA、警察のほか、正副区長、各自治組合長、民生児童委員、青少年育成委員、高齢者クラブ、子どもを守るサポート隊、子どもを守る安心の家、消防団第5分団長など多岐にわたる。学校、PTA、地域が互いに連携を取りながら通学路のパトロールなどを地域ぐるみで行っている。 -
中沢小でフクロウ観察教室
駒ケ根市の中沢小学校5年生(吉田保晴教諭)は12日、フクロウについての授業を受けた。県野生鳥獣救護ボランティアの小口泰人さん=駒ケ根市福岡=が教室を訪れ、保護しているフクロウを見せると児童らは興味津々でかごをのぞき「かわいい」「意外に大きい」「こんな近くで見るのは初めて」などと感想を口にした=写真。小口さんは「フクロウは「顔はかわいいが、体全体を観察するとたくさんのことが分かる。爪は獲物をつかみやすい形になっているし、耳は前後の音を聞き取りやすいように左右の位置が違う。体の羽毛は音もなく飛ぶための秘密兵器だ」などと解説した。児童らは熱心に話に聞き入り、「どんな巣を作るの」「どのくらい種類があるの」などと質問していた。
フクロウは衰弱しているところを1日に上伊那地方事務所に保護され、小口さんの元で飼育を受けて元気を取り戻しつつある。児童らは以前から、フクロウが保護されたらぜひ見せてほしい竏窒ニ吉田教諭を通じて依頼していた。 -
赤穂東小性教育講演会
駒ケ根市の赤穂東小学校(太田寿久校長)は8日、6年生児童を対象にした性教育講演会を開いた。講師はテレビ出演や多くの著作などで活躍するバース・コーディネーターでバースセンス研究所代表の大葉ナナコさん。
20歳縲・歳の5人の子の母で「趣味は出産、特技は安産」という大葉さんは男女の体の違いや妊娠、出産について、人形などを使って分かりやすく説明=写真。「人間は生まれることも生きることも一人ではできない。命はとても大切なもの。自分にも友達にも家族にも優しくしてください」と呼び掛けた。
思春期を迎えた児童らは恥ずかしそうに下を向いたり、照れ笑いをしながら、真剣に話に耳を傾けていた。 -
駒ケ根JC2月例会
駒ケ根青年会議所(田中靖隆理事長)は7日夜、2月例会を駒ケ根市の商工会館で開いた。テーマを「Feel it! 社会企業家の志と使命感、そしてみなぎるエネルギーを」と題して、地域の課題解決のための事業に取り組む「社会企業家」について学んだ。今年度新たに発足した社会企業家開発委員会が、寸劇なども交えて社会企業家の精神と目的を説明した=写真。
特別講師として、岐阜県多治見市の市民出資によるタクシー会社「コミュニティタクシー」社長の岩村龍一さんを迎え「コミュニティビジネスで日本を変える」と題した講演を聞いた。岩村さんは会社設立と運営の苦労話なども話しながら、社会企業家の情熱について「明朗、愛和、喜動の精神が社会を変える」と訴えた。 -
駒ケ根市経営講座第4回
駒ケ根市、駒ケ根商工会議所、テクノネット駒ケ根が地元企業の経営者、管理者らを対象に開く駒ケ根経営講座の07年度第4回講座が8日、駒ケ根市の駅前ビル・アルパで開かれた。会員約40人が集まり、内閣府大臣官房の経済財政分析担当審議官湯元健治さんによる講演「日本経済の現状と課題 成長力強化への戦略」を聴いた=写真。
湯元さんは日本経済の現状について「各種の指標を見ると、一部に弱さが見られるが景気回復はまだ続くと思われる」と話した上で、今後の状況について「個人的には、景気の下降と物価の上昇が同時に起こるスタグフレーションに近い動きがあると見ている」として、景気の先行きに不安があるとする考えを示した。
日本経済の動向は各企業の業績にも直接影響するとあって、参加者は真剣な表情で話に聴き入っていた。
講座は3月に第5回が開かれる。 -
共同公演「メアリーと不思議な冒険旅行」
劇団昴と駒ケ根市民による第13回共同公演「メアリーと不思議な冒険旅行」(文化芸術による創造のまち支援事業実行委員会主催)が9日午後1時と7時の2回、駒ケ根市文化会館大ホールで上演された。原作はP・L・トラバースの『メアリー・ポピンズ』。地元スタッフが原作をもとにオリジナル脚本化した。主役の魔法使いメアリーを演じたのは伊那市東春近の主婦伊東初絵さん。大舞台にも気後れすることなく、終始堂々とメアリーを演じ切った=写真。劇団昴で活躍する伊那市出身の奥田隆仁さんも出演し、プロならではの存在感を見せつけた。客席を埋めた観衆はステージいっぱいに展開する不思議で楽しいファンタジーの世界を存分に満喫していた。
公演には個人、企業などが出資した「あしながおじさんチケット」利用の小学生約160人も来場した。同チケットは05年の公演「アルプスの少女ハイジ」を団体で見た伊那市の小学生らが感想文を書いて送ってくれたことにヒントを得た主催者が、地域文化の振興のために子どもたちを無料で招待したい竏窒ニ3年前から導入している。
第3回公演は10日午後1時開演。主催者によると席にはまだ空きがある。全席自由。当日券は一般2200円、子ども1100円。問い合わせはこまがね演劇文化創造劇場(TEL83・5923)へ。 -
駒ケ根ライオンズが福祉施設に寄贈
駒ケ根ライオンズクラブ(井口美義会長)は8日、駒ケ根市、飯島町、宮田村の6福祉施設に介護用品などを寄贈した。井口会長ら役員6人が各施設を訪れ「少しでも利用者の皆さんのお役に立てればうれしい」と目録を手渡した=写真。
同クラブは昨年11月にチャリティー映画会として『明日の記憶』を駒ケ根市文化会館で上映。収益金72万5千円で介護用品などの物品を購入、寄贈した。
各施設への寄贈品は次の通り。
▼駒ケ根市デイサービスセンター大原こだま園=介護用電動ベッド一式▼駒ケ根市障害者センター高砂園=デジタル・プリンター▼駒ケ根市デイサービスセンター竜東やまびこ園=介護用電動ベッド一式▼飯島町社会福祉協議会=車いす体重計測器1台▼宮田村社会福祉協議会=車いす2台▼宮田村教育委員会=図書券、紙芝居 -
杉本組合長昭和伊南病院着任式
駒ケ根市長交代に伴い、1日付で新たに就任した杉本幸治伊南行政組合長は8日、昭和伊南総合病院で着任式に臨んだ=写真。杉本組合長は集まった職員約70人に対し「地域医療を取り巻く状況は大変厳しい。こんな時だからこそ、地域一丸となって医療を守っていかなければならない。市民の期待に応えられるよう、私も先頭に立って全力で取り組んでいきたい。一緒に頑張ろう」と呼び掛けた=写真。
杉本組合長は、国の施策を待っていては遅い、上伊那全体での医療連携を考えながら、緊急の課題である医師確保を図っていかなければならない竏窒ニ危機感もあらわに訴えた。 -
安心出産を駒ケ根市長に要望
地域住民有志でつくるグループ「安心して安全な出産ができる環境を考える会(in駒ケ根)」は8日、駒ケ根市役所を訪れ、3月いっぱいで産科が休止となる昭和伊南総合病院の今後と地域医療への取り組みなどについて杉本幸治市長に文書を手渡して要望した。
要望書では▽飯島町、宮田村、中川村の住民が伊那中央病院を利用する際の移動時間や方法についての検討、配慮▽昭和病院で助産師による分べんを可能にするための、病院や医師間の協力体制の整備▽昭和病院の医師や看護師の待遇改善▽千葉茂俊院長の留任竏窒ネどを求めている。
懇談の中で会員らは「杉本市長が公約に挙げた市民公募債の実現のためには中長期的なビジョンを示す必要がある」「まず病院を魅力的な職場にすること。そうすれば医師は集まるのではないか」などの提言も出された。杉本市長は「誰かに任せておけば良くなるという状況ではない。住民の小さな行動の積み重ねが病院を守ることになる。私も全力で取り組んでいきたい」として、現状改善に意欲的に取り組む姿勢を示した=写真。
代表の須田秀枝さんは「新しい市長だけあって熱意を感じた。今後の展開に期待したい」と話している。 -
【記者室】戸惑いを見せる駒ケ根市職員 新市長を迎えて
駒ケ根市の杉本市長が就任して10日余り。中原時代が20年間も続いたためか、当初は体制の変化を嫌う一部職員の間に新市長を歓迎しない雰囲気が感じられたが、庁舎を覆っていた緊張感もようやく薄らぎ始めた▼公約に挙げた市役所改革でどんな大ナタが振るわれるか戦々恐々だった職員も「思っていたよりもソフトな人柄でほっとした」という。一方「中原前市長に比べて早口で聞きづらい」「いや、話の時間が短くて良い」と評判はさまざまだ▼企業なら社長が突然代わるようなもので、市長も職員も大変だろうが頑張っていただきたい。杉本市長は「職員は市長でなく、市民の方を向いて仕事をしてほしい」と話した。どんな変化が表れるか期待しつつ見守りたい。(白鳥文男)
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芙蓉会日本画展
駒ケ根市の赤穂公民館所属の日本画愛好会「芙蓉会」(高橋豊子代表、15人)は作品展を同公民館で25日まで開いている。ランやバラ、サクラ、シクラメンなどの花のほか、ウメにウグイス、ひな人形などを色紙に描いた味わい深い作品15点が展示されている。
訪れた人たちは「優しい絵で心が落ち着くようだね」などと話しながら作品をじっくりと眺めている。
同会は長く指導を受けてきた駒ケ根市出身の画家、故佐藤雪洞さんの画風を受け継ぎながら月2回の活動を続けている。
入場無料。問い合わせは同公民館(TEL83・4060)へ。 -
東伊那小ふるさと学習発表会
駒ケ根市の東伊那小学校(小川清美校長)は7日、児童らが学年ごとに学んできたさまざまな学習や活動の成果を保護者らに発表するふるさと学習発表会を体育館で開いた。約100人の保護者や来賓らが訪れ、懸命に発表する児童の姿を温かい目で見詰めた。
3年生はカイコの飼育を通じて学んだことを楽しい寸劇仕立てで発表。脱皮や羽化、交尾の様子などをユーモラスに演じて見せた=写真。体育館内には繭を使って制作したひな人形やえとにちなんだネズミなどの作品も展示した。
2年生は大豆の栽培と、収穫した大豆で納豆を作って食べたことなどを発表。5年生は「通学合宿を通して学んだ料理体験」として、7月に同市東伊那の農業体験宿泊施設「ふるさとの家」で3泊4日を過ごした時の料理作りについて発表し、それぞれ大きな拍手を受けていた。。
体育館の壁面には模造紙に書いた学習のまとめなどがずらりと掲示され、訪れた保護者らがじっくりと見入っていた。 -
天竜川上流河川事務所アンテナ撤去
駒ケ根市の国土交通省天竜川上流河川事務所で、耐震性に問題があることが04年の調査で分かった庁舎屋上のアンテナ塔が3日に撤去された。赤、緑、黄、青の原色が遠くからでもよく目立ったアンテナは長年の役目を終え、大型クレーンで吊り上げられた巨体を静かに地上に横たえた=写真。
災害防止のための各種データの送受信の役目は庁舎横に新たに建設された新アンテナに譲られる。新アンテナは高さ約50メートル。建設と撤去の事業費は約8千万円。 -
杉本新組合長消防署着任式
駒ケ根市長交代に伴い、1日付で新たに就任した杉本幸治伊南行政組合長は6日、消防本部・北消防署で着任式に臨んだ=写真。署員約30人を前に杉本組合長は「火災、救急での素早い行動に感謝する。私も負けないよう真剣に取り組んでいきたい。昨年庁舎が新しくなってハード面での素晴らしい拠点ができたが、今後はソフト面も充実させ、地域住民の安心、安全確保のためにさらなる尽力を期待する」と訓示した。
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【駒ケ根高原教会主任牧師 城村義人さん】
駒ケ根高原の林の中に建つ駒ケ根高原教会の主任牧師。
「牧師らしくないとよく言われます。自分でも牧師になるとは思っていなかったし、周りの人たちも驚いたくらいですからね」
父が牧師の家庭に生まれ育ったが、牧師の息子という境遇が嫌でたまらなかった。学校でも地域でも、何かにつけ「お前は牧師の子なんだから」と言われ続けたからだ。
高校卒業後、沖縄の大学に進学。父の知己の教会に下宿することになったが、「大学生になったのに、これからもずっと教会で暮らさなければならない。もういい加減うんざりだ」。幼少時から積もりに積もった不満がついに限界に達し、ある夜、牧師の留守を狙って夜逃げするように教会を飛び出した。
その後の数年間、教会には一切近づかなかった。大学には通ったが、牧師の息子であることも隠し通し、クリスチャンであることさえ誰にも言わなかった。
「やっと教会から解放され、自由になった気がした。夜、飲み屋で仕事をしたりして、自分ではそんな楽しい生活に満足しているつもりだったが…」
卒業が近づくにつれ、自分の生き方は本当にこのままでいいのか竏窒ニ次第に疑問が募り、引かれるように教会に足が向いた。3年ぶりだった。だが、いまさら堂々と顔を出せる立場ではない。人目を避けて夜中にこっそり忍び入った。暗い礼拝堂に近づくと、ふと祈りのための黒板が目に止まった。その中に思いがけず自分の名前があるのを見つけ、驚いて読んでみると『城村君のために祈りましょう』と書かれてあった。牧師の字だった。
「ショックでした。飛び出したまま好き勝手をしていたのに、牧師はこうしてずっと心配してくれていたのかと思うと、涙があふれ出てたまらなかった。これまでの自分の考えと行いを悔い『神よ、降参します。帰ってやるべきことをします』と誓って心からの祈りをささげました」
翌朝、父に電話し「牧師になりたい」と伝えた。
◇ ◇
牧師の仕事の大きなひとつに結婚式の司式がある。駒ケ根高原教会では2002年の献堂以来、式を挙げたカップルは千組以上にもなる。
「結婚式でカップルの門出の手伝いができることは大きな喜びであり、幸せです。でも、牧師の仕事は式を挙げて終わりではなく、実は結婚式の後に始まるともいえる。結婚は決して楽しいことばかりが続くわけではないですからね。夫婦のさまざまな悩みを聞いて助言してあげることが大切な仕事なんです」
「ここで式を挙げた夫婦が気軽に帰って来られる教会であり、牧師でありたいですね。せっかく結婚したのだから、何年たってもずっと幸せでいてもらいたい。私の夢はね、この仕事を通じて上伊那の離婚率を下げることなんですよ」
(白鳥文男) -
杉本新市長にレクチャー
駒ケ根市の杉本幸治市長は5日、市職員による業務の説明を受けた。3日間にわたって行われる説明の初日には総務部と民生部からのレクチャーが行われ、杉本市長はそれぞれの業務内容や抱えている課題などについて担当者から詳細な説明を聞いた。
新市長を前にしてやや緊張気味の職員らに対し、杉本市長は「早く顔と名前を覚えないといけないね」と笑顔で話すなど、リラックスした様子でレクチャーに臨んだ=写真。
6日には産業振興部、まちづくり推進部、伊南行政組合、7日に教育委員会からの説明がそれぞれ行われる。 -
赤穂南小児童が車いす寄贈
駒ケ根市の赤穂南小学校6年2組(鈴木宏平教諭、41人)の児童らは5日、同市福岡のデイサービスセンター大原こだま園(鈴木文子園長)を訪れ、フリーマーケットで得た収益金で購入した車いす1台を寄贈した=写真。集まった利用者や職員約40人の前で代表の児童ら数人が「自分たちでミサンガやスライム、ビーズ細工などを作り、苦労して売ったお金で買いました。大切に使ってもらえたらうれしいです」「ユニセフに寄付しようと思っていたけど、いつも交流しているこだま園に車いすを贈ることにしました。おじいさん、おばあさんが少しでも楽になってくれればうれしいです」と話し、市社会福祉協議会の北沢洋会長に車いすを手渡した。北沢会長は「南小がいい学校になっていてうれしい。お年寄りを思いやる心をこれからも大切にしていってください」と感謝を述べ、お礼に竏窒ニノートをプレゼントした。
同クラスは2年間にわたり、市内や飯島町で開かれるイベントなどのフリーマーケットで手作りの品を販売してきた。 -
中沢小でユカイナ作り
駒ケ根市の中沢小学校(北原三千生校長)の4、5、6年生児童は5日、昨年まで校庭に植えられていたサクラの木を材料にした手作り楽器「ユカイナ」を製作した。児童らは学校を訪れた製作工房のスタッフらにユカイナの作り方を教えてもらい、接着剤で接着したり、のこぎりやサンドペーパーで形や表面を整えたりして完成。早速口に当てて音を確かめていた=写真。完成したユカイナを手にした児童らは笛師久兵衛さんの指導で『ちょうちょう』を練習。指使いに慣れると全員で合奏を楽しんだ。
ユカイナは漢字では「愉歌伊那」。伊那市発の愉快な楽器にしようと、アイデア商品開発のIKE2企画が開発し、木彫工房「夢庵」がキットを製作した。縦6センチ、横4センチ、厚さ2センチの木製で、オカリナと似た甲高い音が出る。小さな指穴が6個あり、音域は約1オクターブ。
材料のサクラは学校横を通る県道駒ケ根長谷線の改良工事に伴って昨年伐採されたが、教員らが児童の心に残る思い出にならないかと楽器にすることを考案。キットの加工と製作指導を夢庵に依頼した。 -
雪降りの中、黙々とハリエンジュ伐採「冬の陣」
天竜川・NPО天竜川ゆめ会議、駒ケ根市河川愛護会共催による「第3回天竜川流域侵略植物駆除大作戦゛冬の陣゛」が3日、駒ケ根市下平の太田切川合流地点付近で行われた。約50人が参加、しんしんと雪が降り積る中、繁茂した帰化植物ハリエンジュ(ニセアカシア)を伐採し、希望者が薪ストーブの燃料として持ち帰った。
駆除作戦は「天竜川は天竜河原であるべき。樹木は伐採が望ましい」との合意形成を発端に始まり、夏はアレチウリ、冬はハリエンジュを伐採し、3年目。
作業は午前9時から開始、チェーンソーで切り倒し、玉切りし、トラックに積み込んだ。お昼にはつみれ汁が振舞われ、体の芯から温まった。
午後も参加者の中には「せっかく来たのだから、もう少し伐採をしたい」と言う人も多く、3時30分ころまで作業を続けた。
作業に先立ち、伐採用の河川内作業道路は天竜川上流河川事務所が整備、広報、地元説明は駒ケ根市が担当、作業はボランティアと市建設業協会有志が協力して実施した。
NPО天竜川ゆめ会議の福沢浩代表は「駒ケ根市が進める市民の参画による協働型社会のあり方に一石を投じる企画になったと思う。今後もゆめ会議は天竜川の河川環境整備と、住民が身近に感ぜられる天竜川を目指して活発な活動を展開したい」と話していた。
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大法寺節分厄除け
節分の3日、駒ケ根市赤穂北割一区の大法寺(藤塚義誠住職)で厄除けの法要と豆まきが行われた。法要は3回行われ、計400人を超える檀徒や一般の人たちが本堂に集まり、住職らが「南無妙法蓮華経竏秩vと唱える中、手を合わせて家内安全や健康長寿、交通安全、学業成就などを祈願した。
法要後、豆まきが行われた。中央に進み出た年男、年女らが「福は内」と威勢よく掛け声をかけながら豆やみかんなどを投げた=写真。集まった人たちはご利益にあずかろうと、夢中になって手を伸ばしたり身を乗り出したりして投げられる豆を拾っていた。 -
東中同窓会が母校に寄贈
1982(昭和57)年度に駒ケ根市の東中学校を卒業した同窓生の男性が今年厄年を迎えるのを機に設立した同窓会「羊申(ようしん)会」(松井和彦会長)は4日、母校の東中、中沢小、東伊那小を訪れ、それぞれ記念の品を寄贈した=写真。
役員4人とともに中沢小を訪れた松井会長は「設立記念として、母校への感謝をこめてパイプいす8脚を贈る」と北原三千生校長に目録を手渡した。北原校長は「行事の時にいすが足りなくて困っていた。素晴らしいいすをいただいて大変ありがたい。皆さんの母校への思いは子どもたちにも伝える」と感謝を述べた。
東中には掲示用パネル1脚、東伊那小には図書券を贈った。いずれも5万円相当。
同会は昨年12月、東中陸上部が全国中学校駅伝大会に出場する際にも、応援用の横断幕を寄贈した。 -
【駒ケ根ソースかつ丼会会長 「中華料理きよし」店主 下平勇さん】
大衆食堂を営んでいた父の仕事ぶりを物心ついたころから見て育った。
「長男だし、いずれは店を継ぐつもりでいた。一時期、ほかの道を考えないでもなかったが、最終的には何の迷いもありませんでした」
高校を出てすぐに料理を学ぶため、松本の中華料理店に修業に入った。
「中華は伸びるんじゃないかと思ったし、自分でも好きでしたから」
3年半で修業を終えて帰郷。大衆食堂を中華料理店に衣替えし、父とともに仕事を始めた。景気が良い時代で店は繁盛。人手が足りなくて困ったくらいだった。だが8年後、父が突然の脳こうそくで倒れた。
「ひょっとしてこのまま1日、2日で駄目か竏窒ニも思ったが、何とか命は取り留めることができた。ただ半身に麻痺が残り、もう仕事はできなくなった。これからは自分一人で店を守っていかなければならないと思うと、その不安と責任感で押しつぶされそうになりました」
その後、苦労しながらもさまざまな困難を乗り越え、受け継いだのれんを背負って店を発展させてきた。
◇ ◇
3年前から駒ケ根ソースかつ丼会の会長を務める。駒ケ根の名物を全国に発信しようと昨年6月、静岡県富士宮市で開かれたB級ご当地グルメの祭典「B1グランプリ」への出場を果たした。
「前年に第1回大会が開催されたことを知り、いいアピールの場になるのではないかと考えて出場を会員らに相談してみたが、反応はあまり良くなかった」
現地に赴くスタッフは約10人必要だが、会員はそれぞれが店を持っているため、2日間の大会中店を閉めなければならない人に無理強いはできなかった。しかし、どうしても挑戦したいと強い熱意を示し、何とか皆の賛同を得て出場決定にこぎつけた。
だが、未経験のイベントで本当に売れるのか。もしも大量に売れ残った場合には、赤字を会長以下3役で負担する悲壮な覚悟で大会に臨んだ。
「うちも結局4日間休業しました。その間は売上がないわけだからそれは厳しい。いろいろな不安を抱えての出場でしたが、当日は予想をはるかに上回る盛況で、一時は作るのが間に合わなくなるほど。2日間で2800食を売り上げ、出場21団体中8位を獲得することができました」
◇ ◇
「最近、ソースかつ丼の本家論争が伊那市との間で起きましたが、うちとしてはどちらが先でもいいじゃないか竏窒ニいうスタンスです。そんなことよりもまずお客さんが喜んでくれることが第一です。お客さんはおいしいものでないとすぐに離れていってしまうので、味にさらに磨きをかけていくことを考えたい。この仕事をしていて一番うれしいのは、食べ終わって帰るお客さんが『おいしかったよ』と言ってくれた時ですからね」
(白鳥文男) -
中央アルプス千畳敷で「純白の結婚式」
中央アルプス駒ケ岳の千畳敷で2日「純白の結婚式」が行われた。氷点下12度の寒さの中、2組のカップルが親族らに見守られながら真紅のバージンロードを進み、手作りの雪のチャペル前で指輪を交換して永遠の愛を誓った=写真。
挙式したのは岐阜県の林雅樹さん(40)横田結花さん(32)と、駒ケ根市の伊達匠さん(29)久保田裕子さん(31)の2組のカップル。式を終えた新郎新婦は「寒かったが、一生忘れられない思い出になった」「山の景色が素晴らしくて感激した」とそれぞれ笑顔で話した。
標高2610メートルの千畳敷は一面雪に覆われた白銀の世界。空は薄曇りながら、時折日が差すなどまずまずの天候で、東には遠く富士山が望めるほど視界は良好だった。とはいえ、高山を吹き抜ける強風は肌を刺すほど冷たく、新郎新婦はウエディングドレスからのぞく肩や腕にワセリンを塗ったり、服の下に使い捨てカイロをいくつもしのばせるなどの防寒対策をとっていた。
千畳敷での結婚式は6年目。駒ケ根市観光協会が毎年4月縲・0月に一般から希望者を募集して行っている。 -
赤穂小一日入学
駒ケ根市の赤穂小学校(高野普校長)で1日、4月に入学する園児らの一日入学が行われた。1年生の教室に入った園児らは、入学時に教室に飾る自分の顔の絵を1年先輩のお兄さん、お姉さんに手伝ってもらいながらクレヨンで描いた=写真。園児らは初めて訪れた学校の教室で最初は緊張気味だったが、1年生の優しいアドバイスを受けるうちにすっかり打ち解け、笑顔で仲良く交流を楽しんだ。
園児らは入学式に備えて『ドキドキドン1年生』も練習。学校の先生の弾くオルガンに合わせて元気に大きな声を張り上げた。
もうすぐ後輩ができる1年生は、園児がトイレに行きたがると、手を引いて連れて行ってやるなど、頼もしい先輩ぶりを発揮していた。
同小への来年度入学予定者は126人。 -
駒ケ根市長事務引き継ぎ式
市長交代に伴い駒ケ根市は1日、新旧市長の引き継ぎ式を市役所で行った。杉本幸治新市長と中原正純前市長が出席。原寛恒副市長の立ち会いのもとで事務引き継ぎ書に押印し、笑顔で握手を交わした。
中原前市長は「無事引き継ぎを終えて大変感慨深い。20年の間市政を担わせてもらい、市民への感謝の気持ちでいっぱい。課題は山積しているが、市政はいい流れになってきている。積極性、創造性を失わず、職員ら一丸となって頑張ってほしい」と新市長に期待を寄せた。杉本市長は「20年にわたる努力に心から感謝する。全身全霊で取り組んでいくので、これからもいろいろと指導を願いたい」とあいさつを返した。
引き継ぎを受けた杉本市長は5日から3日間にわたり、庁内各部課の担当者からそれぞれの業務内容や抱えている課題などについて詳細な説明を聞くことにしている。 -
伊南行政組合長に杉本駒ケ根市長
駒ケ根市長の交代に伴い、伊南行政組合は1日、新組合長に杉本幸治駒ケ根市長を選任した。任期は市長在任期間。
構成4市町村の首長らが集まって審議し、互選により決定した。組合長はこれまで中原正純前駒ケ根市長が務めていた。
杉本市長は同日付で駒ケ根市土地開発公社と同開発公社の理事長に就任した。任期はいずれも2年。 -
駒ケ根ライオンズクラブ座禅例会
駒ケ根ライオンズクラブ(井口美義会長)は1日、座禅例会を駒ケ根市中沢の蔵沢寺(鈴木天章住職)で開いた。会員約50人が出席。日々の喧騒を離れた寺の本堂で静かに瞑想し、自らの心の内面と向き合った=写真。
座禅は最近徐々に普及しつつあるという「いす座禅」。鈴木住職は「足の悪い人もいると聞いている。無理に足を組まなくても、背筋を伸ばして呼吸を整え、心を調えることができれば、いすでもよい」と話し「呼吸はゆっくり深く。視線は1メートルぐらい先の床に落とすか目をつむり、両手で印を結んで」と指導。「座禅の目的は『身心脱落』の境地を得ること。座禅を通して自分を忘れることが重要だ」と話した。参加者は静寂の中、神妙な表情で目を閉じ、つかの間の心の安らかさを求めていた。 -
新市長を村長歓迎、ガッチリ握手交わして
駒ケ根市長選で初当選した杉本幸治市長が31日、就任あいさつのため宮田村役場を訪れた。清水靖夫村長は強く握手を交わして温かく出迎え「思いきって挑戦してください」と、新市長を激励した。
以前から知り合いでもあるという2人は、さっそく国道バイパスなど交通課題や昭和伊南総合病院の問題について意見交換。
清水村長は「病院については医師、さらに経営の問題もある。(新市長には)うんと頑張ってもらわないと」と期待を寄せ、杉本市長は「みなさんからアイデアを頂き、連携してやっていきたい」と答えた。
清水村長のはからいで、杉本市長が宮田村役場の職員を前に・ス演説・スする一幕も。
「病院も含め課題があるが、伊那谷はひとつとして取り組んでいきたい。皆さんの叱咤激励を今後も頂戴したい」と話した。 -
駒ケ根市保健補導員総会
駒ケ根市は30日、市保健補導員への委嘱状伝達式と08年の第1回連合会総会を市役所で開いた。保健補導員約200人が出席し、07年の事業・会計報告、08年の事業計画・予算案を承認したほか、連合会長に松沢惠子さん=中割=を選出した。
総会に先立って新任の補導員の代表者に杉本幸治市長から委嘱状が手渡された=写真。杉本市長は「皆さんの力を借りて、市民が健康でいられる市にしたい。地域の健康づくりのために思う存分力を発揮してほしい」と激励した。
総会後、看護組織開発研究所の杉野元子さんによる講演「・ス自分の健康は自分でつくり守る・スために地域で実践できること」が行われた。
選出された役員は次の皆さん。
▽会長=松沢惠子(中割)▽副会長=藤塚のり子(北割一)宮下美知恵(中沢)▽書記=池上貴子(町二)▽会計=吉沢幸子(小町屋) -
赤穂南小大縄クラスマッチ
駒ケ根市の赤穂南小学校(下平達朗校長)で31日、学年を縦割りにしたなかよし学級対抗の全校大縄クラスマッチがあった。1、6年生、2、5年生、3、4年生のクラスの組み合わせで各3チームを編成し、それぞれ跳躍の回数を競った。休み時間などを利用して懸命に練習を重ねてきた児童らは本番を迎えてやや緊張気味の表情。大きく回る縄の前に1列に並んだ児童らは自分の順番が来るとタイミングを見計らって飛び込み、思い切りジャンプしていた=写真。
競技は1回5分を3回繰り返した時間内の合計回数で競った。中には900回以上跳んだチームもあり、周囲から「すごい」と祝福を受けていた。