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青年海外協力協会(JOCA)事務部駒ケ根事業課広報担当
駒ケ根市赤穂
北原照美さん(39)自分は伝えたいものをたくさん抱えてモルディブから戻ってきた。それを駒ケ根の、特に子どもたちに伝えたいと思ってました竏秩B
国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊としてモルディブでの任務を終えた後、協力隊員のOB、OGなどで組織する青年海外協力協会に就職。現在駒ケ根市にある青年海外協力隊訓練所に勤務し、協力隊事業の側面的支援をするとともに地元小学校などでの出前講座、施設見学の実施などを展開し、地域に根ざした国際交流活動を推進している。
「モルディブに行く前は駒ケ根市内の幼稚園で6年間働いていました。その中で地元の人たちにすごくお世話になったので、やっぱり地元に還元したかった」と語る。 -
駒ケ岳神社里宮で例祭
伊那市荒井区の駒ケ岳神社里宮で3日、例祭があった。内の萱・天狗の地域住民ら20人余が集まり、五穀豊じょうと駒ケ岳登山者の安全を祈った。
西駒ケ岳の開山式も兼ね、いよいよ夏山シーズンが到来する。内の萱口から西駒へ登る桂木場ルートの利用者は近年、減っているが、登山口下にある小黒川渓谷キャンプ場に泊まってから登る人もいるそうだ。ルートは、例年より多く雪が残っているという。
本殿前の神事で、参列者は玉ぐしを供えたりして農産物の豊作などを祈念した。
終了後、神楽殿で直会(なおらい)を開いた。里宮に隣接して蚕玉さまがまつられていることから、サカキに刺した繭玉を飾り、タラの芽やセリ、ワラビなどの天ぷら、お浸しを味わった。
神社周辺のしだれ桜やオオヤマザクラが散り始めで、風が吹くと桜びらが舞い落ち、参列者は歓声を上げた。
1885(明治18)年、西駒ケ岳にある駒ケ岳神社の里宮として本殿と神楽殿を建立。本年は神楽殿の屋根を塗り直した。 -
「藍染 静香しげ八」の吉田恒雄さん
藍染展をみはらしの湯で伊那市西箕輪に工房「藍染 静香しげ八」を構える(58)は、みはらしの湯ロビーで藍染作品展を開いている。
吉田さんの藍染は「天然灰汁発酵建て」という薬品や合成染料を一切混ぜない、手間と時間はかかるが人と環境にやさしい江戸時代から続く染色法。灰汁には椿の木灰が理想だが入手が難しいため樫などを使う。発酵菌の温度とアルカリ度の管理が一番難しいという。
作品展は、愛知県からIターンして1年の節目に計画した。タペストリー、ジャケット、帽子、スカーフ、財布や通帳入れなど約20点あり、麻、綿、シルクの天然素材のみ。同じ藍色でも濃淡さまざまで、糸くくり、板締めなどの方法で染めた模様も楽しめる。
「合成染料では出せない色。自然の染織液の持つ美しさを見てほしい」と話している。
展示は5月末日まで。およそ10日ごとに作品の入れ替えをする。 -
駒ケ根高原高尾ごりやく市開催
地域住民が元気になることで地域を活性化しよう竏窒ニ、駒ケ根高原にある高尾山駒ケ根分霊院の前で3日、「高尾ごりやく市」があった。地元の手作り工芸品を販売する約30のテントが並んだほか、地域伝統の獅子舞や踊りが披露され、訪れた人たちを楽しませた。
「ごりやく市」の開催は5年目。もともとはNPO法人全国元気まちづくり機構が03年に地域活性化を目的として全国一斉に行ったイベントだった。駒ケ根市では同機構駒ケ根元気UPの会(佐々木祥二代表)が高尾山駒ケ根分霊院の例祭に合わせ「ごりやく市」を開催。その後も、地域振興を目的に市の開催を続けてきた。
会場では飯島町や中川村の踊りグループが考案した「高尾山音頭」が初披露されたほか、市場割大神楽保存会が伝統の獅子舞「悪魔祓(はら)いの舞」を披露。観光客などの目を楽しませた。
佐々木代表は「まずは自分たちが元気になることが大切。そうやって元気でいれば、自然と人は集まってくる。高尾山のご利益を持っていってもらい、ますます元気になってほしい」と話していた。 -
馬見塚蚕玉神社の例大祭盛大に
駒ケ根市福岡の馬見塚蚕玉神社で3日、例大祭があった。神社のある馬見塚公園には昔ながらの露店がずらりと並び、地元小中学生や高校生らによる吹奏楽演奏などが、訪れた家族連れなどを楽しませた。
祭りは五穀豊穣や地域産業の振興などを願い、同地区住民でつくる運営委員会(伊藤静雄委員長)と神社奉賛会が毎年開催しているもの。りんご飴やお面、射的など、懐かしい露店が多数並ぶなど、昔の祭りの雰囲気をそのままに残しており、地元だけでなく、地区外からも多くの人が訪れる。 -
リトミック教室開講
箕輪町公民館の「おかあさんといっしょ リトミック教室・前期」が4月30日、町文化センターで始まった。19組の親子がピアノのリズムにのって体を動かしたり、パネルシアターを楽しんだ。
ピアノに合わせて体を動かしたり、カスタネットや鈴を使ってリズム感覚を育てる入門講座で、05年4月2日縲・6年4月1日生まれの子どもとその保護者が対象。辰野町で音楽教室を主宰する玉田恵美子さんが指導する。
第1回目の講座では、玉田さんが弾く「いとまきの歌」の緩急に合わせ、親子は手をつなぎ円になって歩いた。音楽が早くなったら、早く、遅くなったらゆっくりと、音がやんだら円の内側に置かれたフラフープの中に入る。低音を繰り返したら、床にゴロゴロ寝転がり、高音を繰り返したら後ろ歩き。
また玉田さんが「これは魔法の音。これから動物さんに変身」と言ってピアノを弾けば、子どもたちはウサギになってピョンピョン跳ねたり、カメになって四つんばいで歩いた。
リトミック教室・前期は5月14、28日、6月11、25日、7月3、17、31日に予定している。 -
大芝の湯・味工房 開館6周年企画始まる
南箕輪村の温泉施設「大芝の湯」と農産物加工販売施設「味工房」は2日、開館6周年感謝企画の初日イベントとして、来場者に石けんや甘酒をプレゼントした。感謝企画は7日までで、食堂メニューの特別価格提供や、手作りみそ、パンなどの割り引き販売などを計画している。
「大芝の湯」には開館の午前10時前に来場者約70人の列ができ、開館後、両施設を管理する村開発公社理事長の唐木一直村長が来場者に「天使の美肌石けん」などを無料で配布した。「味工房」では、関係者が甘酒の無料プレゼントで来場者を持て成した。
期間中、「大芝の湯」の食堂では、特別メニュー「えび丼」を600円で提供するほか、「えび天うどん」「えび天そば」をそれぞれ特価600円で販売。「味工房」では、日替わり企画で「おばちゃんみそ」、ミニクロワッサンなどを割り引き価格で提供する。
大芝の湯では村開発公社理事長の唐木村長が来場者へ石けんのプレゼント -
【記者室】子どもの純粋な感性を見習え
伊那北駅前の小緑地を整備して美しくしようという活動が始まった。中心的に取り組むのは伊那小の5年夏組の児童。地元の住民も協力するが、どんな場所にするのかという具体構想は子どもたちに任せるのだという。
緑地は昔から知っているし今も時々前を通るのだが、いけすの水が汚いとか、ごみが落ちているとかを問題だと感じたことは皆無。ましてや自分の手で何とか美しくできないか竏窒ネどとは、ちらっとでも考えたことはない。子どもたちに比べて何と鈍感なことか。
児童らは自発的に清掃までしてきたという。大人はさまざまな利害ばかりで生きているが、彼らは「汚いからきれいにしたい」と素直にそれだけを考える。この純粋な感性を見習いたいものだ。(白鳥文男) -
日中友好協会伊那地区本部定期大会
日中友好協会伊那地区本部(会長・小坂樫男伊那市長)は1日夜、08年度定期大会を伊那市美篶の信州伊那セミナーハウスで開いた。1年おきに実施している中国への訪問を10月ごろに行うことなどを盛り込んだ08年度事業計画・予算案を承認した。訪中時には伊那市と友好提携している北京市通州区の公園に、伊那市の花でもあるサクラの苗木を持ち込んで植樹する計画。小坂市長は「今のところ検疫の関係で難しいと聞いているが、せっかくの機会なので何とか持っていきたい」と話した。
本年度の新規事業として、中国からの帰国者支援の一環で月に1回ずつマレットゴルフや食事などを楽しんでもらう福利厚生に10月から取り組む。
正副会長、理事などの役員改選では全員の再任が承認された。 -
花の丘公園の八重桜、山桜が見ごろ
「高遠第二の花の公園」と位置づけられる伊那市高遠町東高遠の花の丘公園で、八重桜、山桜が見ごろを迎えた。中国から贈られたパンダ「ランラン」の死を悼み、名付けられた白花系の「ランラン」も咲く。6日ごろまで楽しめる。
「桜見本園」として広さ11ヘクタールに八重桜、山桜約100品種、2千本が植えられる。今、咲いているのはピンクのハナガサ、ベニシグレ、ベニユタカ、淡紅色のイチヨウ、フゲンゾウ、白系のシロタエ、ショウゲツ、黄色の桜ウコン、緑色の珍しいギョイコウなど。
同園の八重桜は400本で、代表品種カンザンは週末ころが満開になりそうだ。山桜オオヤマザクラは満開。
駒ケ根市の女性(69)は「花の色が違うから、それぞれ楽しめる。きれい。よくこれだけ植えたと感心する」と話し、園内をゆっくりと散策していた。
駐車場には多摩、三重、岐阜などの県外ナンバーの車も並び、県内外から夫婦や友だち連れなどが詰めかける。高遠城址公園の桜が終わったため、花の丘公園を訪れる人もいた。
公園は89年から、通年観光を目指し、区や老人クラブなど24の各種団体が高遠城址公園のコヒガンザクラと異なる品種の桜を植えた。入園無料。 -
ものづくりから・スエコ・スの意識を
宮田村の住民有志が中心商店街の空き店舗に開設する梅が里ギャラリー「手づくり屋」は、地球にやさしいリサイクルのものづくりを推進しようと取り組みを始めた。“エコ・くらぶ”会員を募り、「できることから取り組んでいこう」と考えている。
既に古布を再活用した「布ぞうり」の教室がスタート。町一区の主婦・市川明子さん(38)が指導する。
母親の宮沢福子さん(67)が編んでくれた布ぞうりの良さが気に入り、2年前から自分でつくるようになったという市川さん。「家にある布を気軽にリサイクルできる。健康にも地球にもやさしいですよ」と多くの参加を募る。
あらゆる創作活動の場として、作品を発表したり、教室を開いたりできる空間にしようと今春誕生したギャラリー。現在は村内をはじめ箕輪町から飯田市まで20人余が出品するが、リサイクルを意識した作品も多いことから、さまざまな“エコ”についてみんなで考えていこうと計画。
今後は古着のリフォームや、村福祉作業所「シンフォニー」と連携して廃油石けんづくりなども予定する。
「気軽にできることから意識を広げ、エコを発信していけたら」と同ギャラリー。教室は随時開催。問い合わせ、申し込みは三浦さん(TEL090・3142・3691)へ。
古布をリサイクルする「布ぞうり」の教室もスタート。楽しみながら意識を広げていこうと取り組みが始まった -
北荒井稲荷のウワズミザクラ見ごろ
駒ケ根市伊南バイパス上がり線と赤須東町線の交差点付近にある「北新井稲荷」境内ににある「ウワミズザクラ」の大木が見ごろを迎えている。白い房状になった小さなサクラの花々がひっそりと咲き、道行く人たちの目を楽しませている=写真。
バラ科サクラ属のウワズミザクラ。一見すると、サクラとは似つかない様相をしているが、房状に咲く一つひとつの花は、一般的なサクラの形をしている。山野の日当たりの良い場所を好んで生育しているが、街中でこれだけの大木に育つのは珍しく、樹齢は推測で80年以上だという。
この神社を所有する大沢清彦さん(56)=梨の木=「もともとは植えた木ではなく、古損木から生えてきたものがこれだけ大きくなったらしい。毎年5月の連休ごろに咲くが、今年は少し早い」と話していた。
もう少し日にちが経つと甘い香が放つようになる。 -
平成の大検地あと3分の1
伊那市と隣接する市町村境を歩く新市誕生イベント「平成の大検地」が残り3分の1になった。本年度中に周囲200キロを踏破する計画。
新市の誇るべき郷土の美しさを市民に再認識してもらい、広く全国に発信するねらいで、06年7月、仙丈ケ岳登山を皮切りに始まった。地区公民館などが企画した山行も含め、多くの市民らが参加。検地の際、参加者にのぼり旗「平成の大検地測量方」を渡し、頂上で記念撮影を依頼している。
残っている区間は鋸岳縲恟ヒ峠、火山峠縲恣件t近など。
上伊那の中高年でつくる市民登山団体「伊那百名山の会」(春日千定会長)はこのほど、戸倉山(標高1681メートル)を目指して山行。会員を中心に、約40人が新山峠、分杭峠、駒ケ根市中沢の3グループに分かれて戸倉山に登った。
駒止めの松周辺のミツバツツジ群生地ではピンク色の花が満開で、参加者は腰を下ろして「花見」を楽しんだ。ミツバツツジの保護やごみ拾いを兼ねた山行で、持参したなたやかまでツツジに覆い被さった枯れ枝などを除去した。
頂上では3グループが合流。青空の下、昼食を食べたり、アルプスを眺めたりと1時間ほどゆっくりて下山した。
春日会長は「自然保護活動を通じ、南アルプス世界自然遺産登録に向けてふさわしい里山にしたい」と話した。 -
南箕輪久保へ絵画寄贈
お世話になっている地域に感謝の意を表したいと、南箕輪村久保の元教員・丸山拓郎さん(85)と北殿の画家・有賀殿夫さん(74)が久保区へ日本画を寄贈した。1日、同区公民館へ飾り付けるため、山口守夫区長をはじめとする区関係者約10人が集まり2人に感謝した。
寄贈した絵画は「輝」との題名で、日本美術院院友の有賀さんが3年前、有賀峠のカラマツ林を題材に描いた横102センチ、縦115センチの大作。夕方の木漏れ日が晩秋の林を黄金色に染めた風景が見る人を魅了する。白色の壁と木の梁(はり)が剥き出しの同公民館の雰囲気に合っていると関係者から好評だ。
「長年、この区にお世話になっているので」と丸山さんが、中学校の教え子である有賀さんに話を持ち掛けたところ、両者の思いが一致。丸山さんは寄贈するに当たり、額縁を用意した。村の公共施設に有賀さんの作品が寄贈されるのは4カ所目。
久保区に絵画を寄贈した丸山さんと制作者の有賀さん -
花の丘公園の八重桜、山桜が見ごろ
伊那市高遠町東高遠の花の丘公園の八重桜、山桜が見ごろを迎えた。中国から贈られたパンダ「ランラン」の死を悼み、名付けられた白花系の「ランラン」も咲いている。
八重桜、山桜約百種類のうち、今咲いているのはピンクのハナガサ、ベニシグレ、ベニユタカ、淡紅色のイチヨウ、フゲンゾウ、白系のシロタエ、ショウゲツなどのほか、黄色の桜ウコン、緑色の珍しいギョイコウも咲き約30種類の花が見られる。
また、同園の八重桜400本。八重桜の代表品種カンザンは咲き始め、週末ころが満開になりそうだ。山桜はオオヤマザクラが満開になっている。
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伊那文化会館で「舞台うら探検隊 設備見学編」
伊那市の県伊那文化会館は29日、「舞台うら探検隊 設備見学編」を同館大ホールで開いた。家族連れ約120人が、普段見ることのできないオーケストラピットや奈落などを見学し楽しんだ。
舞台を身近に感じてもらうための企画。参加者は大ホール内の照明やスピーカーの位置を確認。舞台は奥行き20メートル、横20メートル、高さ24メートルあり、舞台空間の効果を生かすために通常見ている舞台よりはるかに広い空間になっていることも知った。
オーケストラピットの体験では、オペラでオーケストラが生演奏する想定で、参加者全員がピット内に入り、舞台から3・6メートル下がったオーケストラが演奏する実際の高さまで降下した。
そこで演奏者役、指揮者役を決め、演奏者入場、楽器のチューニング、指揮者入場、そしてホールに流れる音楽に合わせて演奏するまでを体験。指揮者の子どもが両手を振り上げて指揮し、演奏者がバイオリンを弾く様子などをまねると、ほかの参加者は笑顔で楽しんでいた。 -
美篶青島の渋谷さん宅
家庭用にみそを手造り昔ながらの方法でみそを手造りしている伊那市美篶青島の渋谷節男さん(68)宅で、今年もみそ造りが始まった。大豆30キロを用意し、みそ玉作りに精を出した。
渋谷さんの家では1度に2年分のみそを仕込むため、みそ造りは1年おき。今年が仕込みの年で、節男さんと妻の米子さん、米子さんの妹の唐木律子さんの3人が手分けして取り組んだ。
節男さんは庭先に用意した大釜で大豆を煮る役目。豆が煮上がると、物置に用意した大豆をすりつぶす道具に入れる。ミンチのような状態になった大豆を今度は米子さんと律子さんが四角い形に整えてみそ玉を作り、わらを敷いた台の上に並べていく。
長年みそを手造りしているため、「市販みその味は知らない。造るのは面倒だけど、家で造ったみそはうまいもんで」と米子さん。節男さんも、律子さんも、「香りが違う」「一味違う」と口をそろえる。
みそ玉は1週間から10日寝かせた後、カビを洗い落とし、麹と塩と混ぜ、おけに入れて寝かせる。3カ月ほど経ったところで、みそをもう1回ひき直し、再度おけに詰めて寝かせる。春ころに食べられるようになるといい、1年後の出来上がりを楽しみにしている。 -
地域と児童が伊那北駅前整備
JR伊那北駅前広場の景観を伊那市の北の玄関口にふさわしく美しいものにしようと、駅周辺の商店主などでつくる山寺活性化協議会(矢野昌史理事長)と近くの伊那小学校5年夏組(浦野孝文教諭、33人)は協力して広場のいけすと緑地の整備に動き始めた。1日朝、約50人が現地に集まり、児童らは草むしりやいけすの掃除、協議会役員は枝打ちや不要木を取り除くなどの作業に当たった。ヤナギやツツジは残し、生い茂っていた低木約30本を重機で撤去した。緑地の面積は約70平方メートル。参加者らは「意外と広くて思ったよりも大変」などと話し合いながら作業に汗を流した=写真。
夏組の児童らは昨年4月の社会科授業の一環でごみと環境について調べたことがきっかけで、駅前広場の状態に着目。「いけすの水が汚い」「ごみがたくさん落ちている」などの声が出る中、6月の伊那北高校文化祭「ペン祭」のいけす利用を考えるワークショップにも参加して問題意識を深めた。維持費などの問題からいけすを取り壊すこともあり得ると聞き、市長に手紙を書いて維持を嘆願したことも。「このままではいけない。自分たちで行動を起こそう」と10月からは自主的に週1回の清掃をする一方、協議会と駅前再生構想について話し合ってきた。
浦野教諭は「これからここをどんなふうにするのかは子どもたちに任せている。芝生を植えるとか、花壇をつくるとかのアイデアが出たが、地元の人たちと話し合いながら良い方向を決めていってほしい」と児童らの活動を温かく見守っている。
同協議会は昨年、付近に学校が多いことから駅周辺を学生の街と位置付ける「学生の街ビジョン」構想を立ち上げた。今回の作業はその最初の取り組みでもある。矢野理事長は「子どもたちの気持ちがうれしい。一緒に考えながら、市民みんなに愛される駅前公園にしていきたい」と話している。 -
県労連メーデー伊那中央大会
県労連系の第79回メーデー伊那中央大会が1日、伊那市であった。上伊那各地から15団体・約300人が集まり、大会会場の伊那市生涯学習センター「いなっせ」から伊那北駅前までをデモ行進。のぼりや手作りのプラカードを掲げながら「憲法改悪は許さないぞ」「後期高齢者医療制度反対」「自衛隊をイラクから撤退させよう」「憲法9条を守ろう」などとシュプレヒコールを上げながら通りを練り歩いた=写真。
大会では「すべての団体・個人の枠を超え、すべての労働者の力を結集して日本の平和と民主主義を守り、生活向上と権利拡大、人間らしく生きるために目標を実現させよう」などとするメーデー宣言を全会一致で採択した。参加者が登壇しての意見発表もあった。 -
保科正之公生誕397年記念講演
伊那市観光協会主催の「保科正之公生誕397年記念講演」が29日、高遠町総合福祉センターやますそであった。直木賞受賞作家で伊那市ふるさと大使の中村彰彦さん、東京大学大学院教授の山内昌之さんの講演と2人のトークショーに会場を埋めた市民が興味深く聞き入った。
中村さんは「名君を育てた女たち」をテーマに生みの母お静、武田信玄の娘である見性院と信松院について話した。お静の実家、神尾家の悲愴な決意で生まれたのが幸松、後の保科正之で、出産にあたっては信松院が懐妊したお静を浦和にかくまったこと、見性院が600石のうち300石を幸松に与え、武田姓も与えて育てたことなどを話し、「武田家の誇りを持った姫君とお静の3人がタッグを組んで保科正之の幼少期を支えた。日本史の表面に出てこない、保科正之を育てた女性がいたことを知ってほしい」と語った。
山内さんは「世界の中の保科正之」をテーマに、「政治家としての哲学、リーダーとして学ぶところが多い」とし、軍事より民生を大切にする時代に入ったことを的確に捉えていたこと、逆転の発想を持っていたこと、飢餓対策で社倉制度を設けたこと、年金として老人に米を与えることを最初にしたことなどを挙げた。「美徳と、いい意味の頑固さを持ち、うそを言わない政治家だった。日本の近世史にこんな立派な政治家がいたことが嬉しかった。私たちがすぐに学べることはうそを言わない美徳」と話した。 -
【記者室】花にも命が
町のあちこちで色鮮やかなチューリップが満開になっている。童謡にある赤、白、黄色は定番だが、今は珍しい色形も多く、楽しませてくれる。
そんなチューリップが隣県で被害にあった。全国ではボタン、ユリなどもねらわれ、引き抜いたり切ったりという信じがたい行為が相次いでいる。盛りと咲く花を生けて愛でるためではなく、ただ無残に切ることは、極端な言い方かもしれないが人間の首を次々と切っているも同じ。花にも人間と同じく命がある。
花を傷付けた行為は、育てた人、花を見て心安らいでいた人も傷付けたのである。小さな花を慈しむ心を持たずに育ったということは親にも責任の一端はある。切られた花の悲しみ、人の心の痛みに気付いてほしい。(村上裕子) -
「値上げの前に竏秩vガソリン駆け込み給油
道路特定財源の暫定税率が1日に復活し、ガソリン価格が一斉に値上げになる見通しとなったことから上伊那でも30日、消費者が一部のスタンドに押し寄せる駆け込み給油が見られた。食品などをはじめ、さまざまな生活必需品の値上げが相次ぐ中、心細い財布の中身に大きく響くとあって消費者は・ス安値最終日・スに敏感に反応。29日夜にも一部のスタンドに行列ができるなどの混雑があったが、30日は朝の通勤時間帯などを中心に混雑ぶりはさらにエスカレートした。
伊那市東春近のスタンドには午前7時の開店と同時に客が殺到した。従業員は途切れない客の対応に大忙し。スタンド前には順番を待つ長い車列ができた。給油量が店の想定を大きく超えたことから午前11時前には早くも地下タンクの在庫が底をつき、やむなく一時営業を見合わせる事態に。
店長は「昨日の時点で約5日分の在庫があったはずなのに、この2日間の騒ぎで一気になくなってしまった。今日はタンクローリーが補給に来るまで商売できないんだから大損だ」とぼやいた。そうとは知らず給油に訪れた客は店の入り口に車止めのロープが張られているのを見て不審顔。同様の車が次々に訪れ、従業員は在庫切れの事情の説明に追われた。近くから来た農業の男性(71)は「今のうちに竏窒ニ思って来たんだが、ないものは仕方がない。ほかの店に行くよ」と話した。
宮田村内のスタンドでも早朝から普段の約2倍の客が給油に訪れた。伊那市西町の会社員男性(30)は「いつもはタンクが空になりそうなタイミングで給油に来るが、今日はまだだいぶ残っている。20リットルくらいしか入らないが、それでもお得感はけっこう大きい」と話した。
店側は「1カ月の短い期間に値下げと値上げ。いい加減にしてほしい。ドライバーはもちろんだけど、この混乱でうちも困っている」と語気を強めた。
スタンドの中には、混乱を避けるため「早めの給油をお勧めします」の張り紙を掲示する店もあった。
上伊那地域のレギュラーガソリンの価格はこの1カ月間、1リットル135円前後で推移してきたが、1日以降は値下げ以前の155円前後を上回る過去最高水準の165円前後まで一気に約30円跳ね上がりそうな勢いだ。復活する暫定税率分は1リットル当たり25・1円だが、原油価格の高騰分約5円が上乗せになるためという。
多くのスタンドが1日から値上げに踏み切るものとみられるが、一部の店は「うちは4月の値下げが1日遅れだったこともあり、値上げは2日からとする方針を決めた。とはいっても、ほかの店の様子次第では即日値上げすることも考えられる」としている。 -
伊那消防署が消火協力者に感謝状
4月4日に南箕輪村南原で起きた住宅火災を早期に発見し、初期消火に当たって被害を最小限に抑えたとして伊那消防署(唐沢三喜男署長)は30日、いずれも同村南原の無職松嶋正一さん(78)、会社員戸田礼奈さん(33)、農業篠原昭夫さん(70)、池迫三郎さん(65)・賢一さん(36)親子に感謝状を贈った=写真。唐沢署長は「空気の乾燥している折、早期発見と初期消火のおかげで被害が少なくて済んだ」と感謝の言葉を述べた。
最初に火災を発見して119番通報した松嶋さんは「自宅の裏に出てたばこを吸っていたら、1軒先の家から煙がもうもうと上がっているのが見えた。行ってみたら炎が2メートル近く上がっていたのでびっくりして応援を呼んだ」。松嶋さんから連絡を受けた戸田さんは携帯電話で119番通報し、家からバケツを持ってきて消火に当たった。篠原さんは無線を聞いて現場に駆け付け、外壁をなたではがすなどして消火活動に協力した。池迫さん親子はバケツや園芸用ホースを使って消火に当たった。
5人の協力により、被害は外壁などの一部焼失で済んだ。出火原因は、前日取り出したまきストーブの灰を紙袋に入れ、外壁に立てかけておいたことによるとみられる。出火当時、家人は留守で無事だった。 -
伊那ライオンズクラブ45周年記念総会
伊那ライオンズクラブは27日、結成45周年を記念して諏訪中央病院名誉院長、チェルノブイリ連帯基金理事長で「がんばらない」(集英社)などの著者鎌田実さんの講演会を県伊那文化会館で開いた。
鎌田実さんは1948年東京都に生まれ、東京医科歯科大学医学部卒業後、長野県諏訪市の諏訪中央病院で地域医療に携わる。88年に同病院の院長に就任。91年からチェルノブイリ救援活動に参加。05年に同病院を退職し、非常勤医師として働く。06年に「がんばらないレーベル」を立ち上げ、CDジャズアルバム「ひまわり」をプロデュース。日本テレビの「世界一受けたい授業」、NHK「クイズ日本の顔」「紅白歌合戦(審査員)」などに出演。著書に「がんばらない」(集英社)、「あきらめない」(同)、「雪とパイナップル」(同)などがある。
鎌田さんは、黒柳徹子さんと共同の著書「トットちゃんとカマタ先生の ずっとやくそく」(ソフトバンククリエイティブ)を書くにあたってのエピソードや、海外に医療支援に行った時の話、父親から学んだことなど、自身の体験を交えながら「人間はみんなちょっとずつ変わっている。時代や地域によっては生きづらい人だっている。でも、その時に誰か一人でも、わかっていると言ってくれる人がいれば救われる。みんなが一生の間に1回、誰かに、その人にとって大事な役割をしてあげれば、世の中はもっと温かくなるんじゃないかと思う」「人道支援は困っている子どもや死にそうな子どもを救うこと」「一度失敗した人が再チャレンジができる、子どもたちがいつも可能性を与えられている、この国のために苦労して働いたお年寄りが最後まで命が終わるまでちゃん補償してくれる、そんな温かな血が通った国でないといけない」などホスピタリティ(心のこもったもてなし)の重要性などについて語った。 -
箕輪町母子寡婦福祉協議会総会
箕輪町母子寡婦福祉協議会(会員60人)は26日、総会を箕輪町の松島コミュニティセンターで開き、08年度の事業計画と予算案を承認した。
08年度の新規事業として、毎月第3土曜日(午前11時縲恁゚後3時)に定例会を開き、会員間での情報交換や親睦を図る。最初の定例会は5月17日で日帰りバスハイクを予定(昼神温泉、昼神の森)。
そのほか主な事業計画は▽母子生活自立支援講習会(7月26日・駒ケ根市総合文化センター)▽県母子寡婦福祉大会(10月19日・松本市音文センター)▽親と子のいきいき講座(11月30日)竏窒ネど。また町のふれあい広場や文化祭にも参加する。
松田八重子会長はあいさつの中で「昨年の総会時に、上伊那郡下において母子寡婦福祉協議会が、飯島と中川と箕輪の3町村になったことをお知らせしたが、今年度さらに中川が抜け、飯島と箕輪の2町となった。社会の母子家庭は年々増えていく中で、この会が減少していく方向にあるということは寂しく、残念。いきいきとした暮らしをしていくためにも、母子家庭、介護福祉の増進と生活基盤の安定充実を図るため、会員相互の絆を深め、活動の組織の拡充、強化を目指していかなくてはならない」と話していた。 -
中川村葛島の宅幼老所「かつら」でかつら祭
中川村葛島の宅幼老所「かつら」(伊佐栄豊理事長)で29日、「かつら祭り」があった。さまざまな催しが行われたほか、屋外には出店が並び、利用者やその家族、地域住民を楽しませた=写真。
祭りはもともと利用者家族対象に開催することを想定していたが、地域の壁を取り除き、地域の中でお年寄りたちを支えてもらおう竏窒ニ、地域住民にも開放している。3年目を迎えた今年も、家族連れなど120人以上の地域住民でにぎわった。
催しでは、遊びを通じて地域の文化や習慣などをともに学んできた「寺子屋塾かつら」の子どもたちが、これまでの成果を発表。また、三遊亭円楽最後の門下で二つ目の三遊亭楽王さんによる落語や、若手演芸家に贈られる「岡本マキ賞」を過去に受賞したことのある講談師・神田ひまわりさんによる講談もあり、お年寄りから子どもまで、訪れた多くの人が祭りを楽しんでいた。 -
受粉用の花が咲き、花つみ始まる 中川村
中川村小平の果樹園で、リンゴの受粉用の木「メイポール」が濃いピンクの花を咲かせ、傍らでリンゴの花つみ作業が始まった。
幹も枝も真っ直ぐ伸びて、びっしりと大きい花を咲かせるメイポール。この珍しい受粉用の木が植えられているのは下平政美さんの果樹園。白いリンゴの花の中で、鮮やかなピンクの花の柱は一際目を引く。
下平さんは高所作業車に乗り、中心花を残して残りを摘み取る花つみ作業をしながら「早く咲くメイポールにはミツバチが集まり、、ほかのリンゴの受粉を助けてくれる。風で花粉が舞って、自然と受粉もできる」と話している。 -
西箕輪高原マラソン大会に200人
伊那市の第19回西箕輪高原マラソン大会(実行委員会など主催)が29日、西箕輪中学校グラウンドを発着点に開かれた。地元の小・中学生を中心に、塩尻市や南箕輪村を含めて約200人が参加した。
コースは、西箕輪中学校グラウンドから伊那インター工業団地周辺を折り返す3キロと4・5キロ。
参加者はスタートの合図で、一斉に走り出した。青空が広がり、東に南アルプスを望みながら、自分のペースでゴールを目指した。
結果は次の通り。
◇3キロ▽小4男子(1)原洸14分58秒(2)三沢惇太15分14秒(3)原佳輝15分46秒▽小4女子(1)北原瑛理香18分12秒(2)山岸さくら18分12秒(3)伯耆原さえ18分13秒▽小5女子(1)金沢聖恩16分35秒(2)金沢聖耕16分51秒(3)中山美来17分34秒▽小6女子(1)唐沢和季14分01秒(2)杉山黎華14分02秒(3)杉山舞華14分17秒▽一般男子(1)溝上晴斗15分51秒(2)田中弘徳16分53秒(3)中村義直17分12秒▽一般女子(1)原妙子16分03秒(2)河合夏海17分20秒(3)名取素子17分21秒▽家族(1)丸山元資21分18秒
◇4・5キロ▽小5男子(1)山口健斗19分27秒(2)富沢正二郎19分54秒(3)村沢任21分06秒▽小6男子(1)河合直哉21分38秒(2)落合恒輝22分19秒(3)池上裕介24分31秒▽中学生男子(1)宮沢佳樹18分33秒(2)浦野理史18分41秒(3)有賀誠19分05秒(4)竹内雄也19分12秒(5)城取良樹19分21秒(6)白鳥克哉19分30秒▽中学生女子(1)落合悟花20分21秒(2)山口聖21分22秒(3)村上森花21分46秒(4)塩沢愛花21分50秒(5)松田愛菜23分12秒(6)小池美沙季23分22秒▽一般男子(1)延藤浩毅17分38秒(2)西広雄仁18分08秒(3)矢崎貴臣19分43秒▽一般女子(1)三沢喜予20分49秒(2)青木美恵25分24秒(3)大日向里美29分13秒▽40歳以上男子(1)富沢博之15分04秒(2)山田健一18分40秒(3)天野哲郎19分30秒 -
福与城址まつり
第12回福与城址まつりが29日、県史跡に指定されている箕輪町の福与城址で開かれた。多くの家族連れなどが集まり、暖かな日差しが降り注ぐ高台の城址で春のひとときを楽しんだ。近くの箕輪南小学校の児童らによる勇壮な城山太鼓の演奏や三日町保育園の園児らの歌と踊りなども披露され、詰め掛けた来場者を楽しませた=写真。会場には地元住民の屋台やフリーマーケットなども出店したほか、綿あめや豚汁などが無料で振る舞われてにぎわった。祭りにはその昔、この地から移住し、現在も「福与」姓を名乗る静岡県大井川町在住の12人もはるばる訪れ、箕輪町民らとの交流を楽しんだ。
城址の一角には、昨年秋に「福与城址を守る会」が植えたスイセンも美しい花を咲かせ、有志が寄贈した多くのこいのぼりが青空にはためいていた。
福与城は諏訪氏一族の藤沢頼親の居城だったが戦国時代の1545年、攻め寄せた甲斐武田軍2万人が城を包囲。4月29日、壮絶な戦いがあったとされるのを記念して毎年この日に祭りが開かれている。 -
第33回わんぱく広場
遊びを通して子どもたちの創造性と連帯感をはぐくもうと、伊那市青少年団体連絡協議会加盟の7団体でつくる実行委員会(清水剛委員長)と伊那市教育委員会は29日、第33回わんぱく広場を伊那市西町の春日城址公園で開いた。多くのちびっこたちが訪れ、汗ばむほどの陽気となった晴天の下で、歓声を上げながらさまざまな遊びを楽しんだ。
伊那青年会議所は輪ゴムで飛ばす紙飛行機やプラ板で作る竹とんぼなどの製作を指導した。作った竹とんぼを飛ばすコンテストやシャボン玉作りなども行われ、ブースの周辺は笑顔の子どもたちでにぎわった。ボーイスカウト伊那第1団が設置した、ロープで作った吊り橋を渡る「モンキーブリッジ」や、ロープにぶら下がって谷を滑り降りる「ロープケーブル」などは順番待ちの長い行列ができるほどの人気コーナーとなった。はなまる地域探検隊は空き缶を利用した竹馬や鳥の巣箱作りなどを指導。子どもたちは苦労して自分の手で作った竹馬で夢中になって遊んでいた=写真。