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JR東海が大鹿村で南アルプスの水平ボーリング調査を開始
2025年までに首都圏竏鋳・梃頼ヤでリニア中央新幹線の開業を目指す東海客室鉄道(JR東海)は19日、南アルプスを貫通する直線ルートでの建設に向け、長野県側の大鹿村大河原釜沢地区で水平ボーリング調査を開始した=写真。最終的に3キロまで掘り進める予定だが、地盤の強度や水脈の状況などのデータは1年以内にある程度掌握できると考えており、この1年で約1キロを掘り、データのとりまとめをする。
JR東海は今年2月、山梨県側の南アルプスでも水平ボーリング調査を開始。直線ルートでの建設実現に向け、地質調査などを開始した。今回長野県側で始まった調査もそれと同じもので、直径約10センチの穴を山の側面から水平方向に掘り、地質や水脈の状況を調査する。同地区を調査地に選んだ理由としては「比較的水平ボーリングがしやすい場所」としている。
東海道新幹線21世紀対策本部の松野篤二企画推進部長は「南アルプスについてはこれまでも垂直ボーリングや弾性波探査などをしており、ほとんどのデータを把握しているが最終的な確認が必要。すでに導水路トンネルは掘られており、トンネルが掘れないわけではないと思う」と、直線ルートの実現性を示唆。
JR東海は昨年12月、2025年までに首都圏竏鋳・梃翌ナのリニア中央新幹線の開業を目指し、全額自己負担で建設を進めていく方針を明らかするとともに、建設には費用を抑えることができる「直線ルート」を想定していることを示した。
しかし、長野県や県内の関係自治体ではこれまで、南アルプスを避け、伊那谷を通過する「Bルート」での建設を求めてきた経過があり、諏訪、上伊那地区を中心に波紋が広がっている。こうした自治体への対応については「今は地質調査の段階。その結果が出そろってから対応を考えたい」とした。
これに対し、リニア中央エクスプレス建設促進上伊那地区期成同盟会会長の小坂樫男伊那市長は「県の協議会でもBルートと決定している。何のごあいさつもなく、怒っている。ほとんど効率や利便性だけだが、今はまだ動く段階にない。むこうから何か言ってくるのを待ちたい」と語った。 -
駒ケ根高原砂防フィールド・ミュージアム構想協議会
駒ケ根高原一帯を「砂防フィールド・ミュージアム」と位置付け、地域住民や観光客が砂防について楽しく体験学習できるよう整備する計画について話し合う第1回協議会が18日、駒ケ根市役所で開かれた。駒ケ根市、宮田村の首長と教育長、、観光協会役員のほか、事務局の国土交通省天竜川上流河川事務所の職員など約20人が出席し、趣意書、規約、整備計画の概要を承認した。互選により、会長には杉本幸治駒ケ根市長が選出された=写真。協議会顧問で、構想の提唱者である防衛大学校名誉教授の中村三郎理学博士の基調講演も行われた。
構想は砂防をキーワードとして、中央アルプスの千畳敷カールから太田切川の両岸に点在する砂防情報センター、旧竹村家、七名石などの砂防施設、文化遺産、自然遺産など17施設を対象に、地域の自然と暮らしを見詰め直す野外博物館とするもの。
5月に検討部会を設け、本年度中に整備計画、体験学習コース、ガイドブック、パンフレットなどの策定、作成を行い、08年12月開催予定の第2回協議会の承認を経て、09年度夏の運用開始を目指す。 -
伊那接客業者防犯協会などが注意喚起のチラシ作成
伊那接客業者防犯協会、同防火協会(いずれも鈴木一比古会長)は、会員の注意喚起を目的に、「飲酒運転根絶」「火災発生根絶」の言葉を印刷した額入れ用のチラシを作った=写真。
協会は旧伊那市の料飲関係6組合で組織。会員は約600人。
毎年標語などを印刷したチラシを作っているが、今年は協会で考えた言葉を印刷。チラシは3月中に会員に配り、各組合で用意する額に入れて調理場などに掲示する。
同協会は、「目に付く場所に掲示して経営者が従業員共々常に心に留めて営業したい」と話している。 -
【記者室】自己肯定感を育てる
日本の子どもは自己肯定感が低い-。ある講演会で、講師が調査結果を紹介した。自分は大事にされている、社会で有意義に過ごせると感じている子どもの割合は、米国と中国が80%なのに対し日本は30%。日本の子どもが日ごろから否定的な言葉を掛けられている表れだそうだ。
自己肯定感とは、在りのままの自分を愛してくれる人が周りにいるという気持ちを持つこと。これにより、本来の自分らしく生きることができる。
自己肯定感を育てるには、ほめることが大事。いけないことをしかることもまた、子どもを見守っていることになる。子どもを見て気に留めているという意味で“見留める”ことがいいという。お父さん、お母さん、我が子を見留めていますか。(村上裕子) -
かんてんぱぱホールで伊那谷からの花だより展
上伊那地域と飯田市で作品制作に取り組む作家5人による「伊那谷からの花だより縲・008縲恣ゥ・染・玉・布・結5人の仕事展」が23日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。陶芸、染色、とんぼ玉、服飾、水引きで作られた生活雑貨からアクセサリー、タペストリーまで約700点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
この季節に合わせて開催する作品展は今年で2年目。多くの人にさまざまな作品を楽しんでもらおう竏窒ニ異なる分野の作品を一堂に展示している。
今回は伊那市の服飾作家・ほしのきょうこさんが新たに参加。日本手ぬぐいを用いたオリジナルバッグなどを出品している。また、陶芸家の岡田和也さん(駒ヶ根市)は、作品の表面を再び細かく削り、その削りかすを表面に張り付けた独自の手法を用いたつぼ、普段使いの食器などを出展。染色の田中晴芳さん(駒ヶ根市)は、絵柄の美しい羽織裏を中心にタペストリーなどを展示している。また、とんぼ玉の角田まち子さん(南箕輪村)はトンボ玉のペンダント、動物を模ったミニチュアのほか、とんぼ玉で作ったお雛(ひな)様を展示。飯田市から参加している水引きの園田三重子さんは、水引きで作った和装用のオリジナルブーケづくりに取り組んでいる。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後4時まで)。 -
乾電池回収箱を試験設置
箕輪町は、役場庁舎1階のロビーに乾電池回収箱を試験的に設置した。中学生模擬議会での質問を受けての対応で、「当分の間設置し利用状況を見たい」としている。
設置したのは充電式電池、ボタン電池、乾電池の3種類の回収箱。回収は一般家庭からのものに限る。充電式電池は町内のミサワ電化イグチの協力で、回収電池はイグチを通じて処理する。
2月27日にあった箕輪中学校生徒会役員の2年生による中学生模擬議会で、生徒の一人が乾電池回収箱の役場設置を提案。町長は「前向きに検討したい」と答弁していた。 -
中・大型風力発電施設に関する影響想定地域マップ「全県版」公表
県は18日、中・大型風力発電施設に関する影響想定地域マップの「全県版」を公表した。06年度に伊那市、諏訪郡富士見町などの「入笠山周辺版」、07年度に須坂市などの「峰の原周辺版」、箕輪町と辰野町の「桑沢山周辺版」を作成しているが、今後、県内全域で活用できるように全県版を作った。
地域マップは、中・大型風力発電施設に関し、山地災害や自然・景観などへの影響が想定される地域などをあらかじめ地図に表し、地域住民、市町村、事業者などが計画の早い段階で活用できるようにしている。マップの対象施設は、定格出力が50キロワット以上、地上から風車中心までの高さが25メートル以上、風車直径が15メートル以上のいずれかに該当するもの。
主な影響想定地域は、保安林1万2757カ所、水道水源保全地区40カ所、砂防指定地2615カ所、地滑り防止区域624カ所、急傾斜地崩壊危険区域691カ所。自然公園の特別保護地区は3万1600ヘクタール、特別地域(特別保護地区除く)15万500ヘクタール。県自然環境保全地域は8カ所、郷土環境保全地域36カ所4千ヘクタール、鳥獣保護区のうち特別保護地区13カ所1万7500ヘクタール。希少猛きん類(イヌワシ、クマタカ)の行動圏とその推定域などは不明。
マップは、県のホームページで閲覧できる。今後、社会環境や自然環境などに変化があった場合に見直すという。 -
ラッパスイセン咲いて、春彼岸の入り
ラッパスイセン咲いて、彼岸の入り-。駒ケ根市の光前寺参道の枯草の中に、草丈13センチ前後の極早生(わせ)系で、衝撃的に早いという名を持つラッパスイセン「ラインベルト・アーリー・センセーション」が咲き始めた=写真
光前寺参道は「スイセン街道」にしようと、地元の有志らが数年前からスイセン植えに取り組んでいる。
今咲いているのは、この1種類だけだが、同寺の春の例祭(4月下旬)ころは白や黄色、さまざまなスイセンが参道を彩る。 -
小・中学校卒業生に庄内地区から祝いの花束
箕輪町と「友好交流推進協定」を結んでいる静岡県浜松市の庄内地区から17日、箕輪中学校3年生と町内5小学校の6年生に、卒業を祝う春の香りがいっぱい詰まった花束が贈られた。
毎年恒例の花束贈呈。庄内地区の箕輪町交流協会役員ら9人が、同地区が日本一の生産量を誇るガーベラと、甘い香りのフリージアの花束を持って町役場を訪れた。花束は卒業生と教職員分も含めた710束。
中学校は18日に273人、小学校は19日に5校で240人が学びやを巣立つ。花束を受け取った箕輪中の市川和馬君は「丹精込めて育ててくださった花を直接お届けいただき本当にありがとうございます。町と深い交流を築いてきた庄内の皆さんのことを忘れずに生きていきたい」。小学生を代表し箕輪南小の長瀬恵さんは「小学校6年間で咲き始めた花を中学に行ったら、いただいた花に負けないくらい、さらに大きく咲かせたい」と礼を述べた。
協会は「庄内の人たちのお祝いの気持ちをお受け取り下さい。学校生活をよい思い出に心豊かな毎日を送って」と、椚幸雄会長のメッセージを披露した。
平沢豊満町長は、「花の一つひとつに庄内の皆さんの温かい思い、町への激励のお言葉、町との関係を含めた深い絆を感じる。花に込められた気持ちを大切に世の中に出て行くと思う」と感謝した。
庄内地区からは24日にも保育園卒園児のために花束が贈られる。 -
「森の座」が伊那谷ジグザグ隊で間伐材整備
もっと多くの人に森林にかかわってもらおう竏窒ニ、地元の森林整備に取り組むNPO法人「森の座」(西村智幸理事長、会員20人)が16日、伊那市新山の私有地約1ヘクタールで、昔ながらの「ジグザグ集材(単線循環式軽架線)」を用いた間伐材の搬出をした=写真。作業には同会の会員ほか、まきストーブのユーザーなど約20人が参加。搬出木材はまきなどに利用するため、それぞれで持ち帰った。
同団体では05年から地域の森林整備活動などに取り組み、切り捨て間伐などの対策を講じてきたが、搬出路などが整備されていない比較的小規模な森林では依然として搬出が課題となっていた。そこで、こうした森林でも簡単に間伐材を搬出する方法を模索。その中で、昔から林業界で用いられていた簡易な木材搬出方法「ジグザグ集材」を知り、今回初めてこの方法による間伐材の搬出を試み。本年度の元気づくり支援金の採択も受けた。
この方法では、間伐を行う森林内にワイヤーを張り巡らし、それをエンジンなどの動力で一定方向に循環させる。そこに一定の長さに切り整えた木材をつり下げ、出口まで運ぶ。この日は、事前に会員が伐採した木材を40センチほどに参加者が切りそろえ、ひもをつけてワイヤーにつるした。
西村さん(33)は「森林整備を担う人が少ないのが現状だが、多くの人に山に入ってもらい、森林整備に携わってもらえれば」と話していた。 -
伊那市消防団、新年度の幹部団員らを対象とした研修会
08年度の任命式を前に、伊那市消防団(田畑安彦団長)は16日、新年度、団の幹部として活動する予定の消防団員らを対象とした研修会を伊那市民体育館で開いた=写真。班長以上の役員となる約110人が参加。団員らが安全に任務を遂行するために、どんなことに配慮しなければならないかなどを学んだほか、日本消防協会長功績賞などの伝達があった。
来年度の部長以上新幹部予定者と現職を対象とした合同規律訓練で、多くの団員の指揮を執る幹部団員の場合、任命を受けてからただちに的確な指揮を執る能力を求められることから、事前にその心構えなどを学んでもらう目的で研修会を催した。
田畑団長は「みなさんは4月1日以降、多くの団員の指揮を執る立場であり、実際に出動する場合には、二次災害を起こさないよう、指導者として的確に指示しなければならない。今日はその辺を中心に研修を積み、新年度から住民の生命、財産、家族を守る任務に就いてほしい」と訓示。
その後、部隊指揮者としての心構えなどをテーマとした講話や礼式、隊編成訓練などに取り組んだ。
表彰者は次のみなさん。
◇日本消防協会長功績賞=福沢利雄副団長
◇日本消防協会勤続賞=原一郎(三義分団班長)北原勇次(三義分団班長) -
伊那市地蜂愛好会通常総会で約1千匹の女王蜂を会員に配布
伊那市地蜂愛好会(小木曽大吉会長)の通常総会が16日、例年より約1カ月早く開かれた。上伊那を中心に、県内各地から約70人の会員が参加。この冬冷蔵庫の中で越冬させた約1千匹の女王バチを配布した=写真。
ジバチの資源を守るとともにハチ追い文化の楽しみを共有することを目的として活動する同会では例年、通常総会に合わせて女王バチを会員に配布し、それをそれぞれの地区で放ってもらうことでハチ資源の保護・増殖に努めている。総会は毎年4月に開催してきたが、3月から4月までの間に約80%のハチが死んでしまうケースもあったことから、自然界でもハチが動き出すこの時期にハチを配布できるよう、総会の時期も1カ月早めた。
今年は80匹入りで120箱を準備。放つ方法としては、箱にハチが出られるほどの穴を空け、日陰の温度の低い位置に設置し、温度が自然に上昇した時、女王バチが飛び立てる環境を整えてあげることが良いことなどを説明した。
小木曽会長は「とりわけ雪の多かった年はハチの越冬も上手くいっていると言われている。今日みなさんに持って帰っていただく(女王)ハチはとりわけ元気が良い蜂。今回配布した女王を近くの山に放してもらうとともに、遊んでもらったお礼にという気持ちで、今年、自分の庭先で飼った巣のうち、1つは山へ返していただけたら」と話していた。
08年度事業としては、会員を対象としたハチ追い体験学習や11回目となるジバチ巣コンテストの開催などを予定している。 -
英語で観光ガイド入門講座の受講者が実習ツアーを実施
外国人に地元の名所を英語で観光案内できるようになることを目指す「英語で観光ガイド入門講座」を修了した受講者ら約10人が、AETとして上伊那に滞在する外国人らを案内する実践ツアーが16日、伊那市内であった。県交際交流員で同講座の講師を務めたパトリシア・ドーシャさん(24)とともに、市内の名所4カ所を観光。講座で覚えた表現を使いながら、その場所の特色、ゆえんなどを伝えるとともに、交流を深めた=写真。
NPO法人伊那国際交流協会が主催する「英語で観光ガイド講座」は今回で2回目。4カ月の間、約20人がパトリシアさんの作成したテキストに従い、観光案内するための表現などを学んできた。その内容を生かし、実際に案内をしてみよう竏窒ニ、実践ツアーを企画。テキストの中に登場したスポットを中心に市内を巡ることになった。
そのうち西箕輪の仲仙寺では、仁王門や本堂を見学。この日、観光ガイドを実践した垣内彰さん(55)=辰野町=は「教科書には載っていない細かい表現なんかを教えてもらうことができて良かった」と話していた。
また、講師を務めたパトリシアさんは「自分も勉強になって良かった。会話も弾んでいるみたいだし、みんな楽しんでいるので良かった。練習も大切だけど、まずは友達になることが大切」と話していた。 -
上伊那地域ごみシンポジウム開催
ごみの減量化や資源化への取り組みを上伊那の住民一人ひとりが実践していこう竏窒ニ16日、「上伊那地域ごみシンポジウム」が伊那市の県伊那文化会館であった。上伊那各地から約200人の聴衆が集まる中、廃棄物処理施設の安全、安心を確保するために必要な取り組みに関する講演やそれぞれの立場からごみの減量化に取り組む4人の事例報告、パネルディスカッションがあり、施設運用については情報の共有により安心、安心の確保に努めるとともに、一人ひとりが一歩踏み出すことが、ごみの減量化、資源化を推進する大きな力になることを確認した=写真。
これまで上伊那広域連合では、新しいごみの中間処理施設を建設に向け、上伊那広域でつくる「ごみ処理基本計画推進委員会」でごみの減量化、資源化などを検討。12月末に報告書の提出を受けたほか、現在伊那市の用地選定委員会が同施設の建設用地を選定している。そんな中、最大の課題であるごみの適正処理には市民の積極的な取り組みが必要となるとともに、施設建設においても、地域住民の合意を得るには安全な施設をつくるとともに「安心である」という情報を提供し、住民に理解してもらう必要がある。そこで今回、上伊那地域に住む住民にごみ処理に関する理解を深めてもらう目的でシンポジウムを企画。
基調講演では日本環境衛生センター環境工学部計画課の秋月祐司氏が「廃棄物処理施設のあり方」をテーマに講演。秋月氏は現在のごみ処理施設はどの方法を用いても重金属やダイオキシン類などといった人体に影響を及ぼす有害な物質は出なくなってきている現状を示す一方「だからといって事故はゼロになるわけではない。安心して生活するにはトータルリスクを小さくすることが大切」と指摘。また、安全な施設を建設したからといって住民の安心につながるわけではないため、「透明な施設運営を続け、住民と情報を共有することが安心につながっていく」とし、施設見学が地元住民の意見を聞く地元協議会を設置することなどを提案した。
また、パネルディスカッションでは「上伊那統一の分別方法を作ってほしい」「分別ごみを1カ月以上家の中に置いておく大変。こまめに持ち込めるごみステーションのようなものをなるべく多く設置しては」などといった意見が出た。また、現在上伊那広域で普及を進めようとしている生ごみ処理機についても、たい肥として処理できない家庭もある現状から「これを収集してくれる場所があればいい」といった声もあがった。 -
学校栄養士が卒業生に「献立カード」をプレゼント
宮田村宮田中学校の小原啓子栄養士は17日、同校を卒業する3年生全員に20品の給食レシピを収めた手製の「献立カード」をプレゼントした。「小、中学校の給食で培った食の意識を成長しても忘れないでほしい」と願ったもの。卒業生のことを想い、時には徹夜しながら作成した。
「以前から卒業生に渡したいと思っていたんだけど。なかなか実現できなくて」と小原さん。
カードにはちらし寿司、チーズロールカツ、ハンバーグ、そばサラダなど、給食で子どもたちに人気も高く、さらに栄養的にも優れたレシピを厳選した。
将来社会に出たり、結婚した時にも役に立つようにと、1人分と4人分の分量とつくりかたを掲載。
毎日の給食を残さずに食べてくれた卒業生の姿を思い浮かべながら、給食室の調理員とも協力しながらつくったという。
17日は卒業生にとって最後の給食。いつものように全校が会食するランチルームでカードを受け取り、おいしい給食をつくってくれた小原さんや調理員に全員で感謝した。 -
子育て学級公開講座
箕輪町教育委員会は13日、子育て学級公開講座を町文化センター学習室で開いた。親子で一緒に楽しみながらの講演会で、子どもをほめることで自己肯定感を育てる大切さを学んだ。
町内在住の関奈保子さんが「イキイキ生きてますか」と題して講演。関さんは、幼児教育に携わった後、専門学校の講師、再就職支援の講師として女性のキャリアの支援活動で活躍している。
「親が明るくポジティブな言葉を使い、子どもをほめることが大事」とし、「ほめることで自己肯定感が育つ。在りのままの自分を愛してくれる人が周りにいるという気持ちを子どもが持つことで、本来の自分らしく生きることができる」と話した。
「いけないことをしたらしかることも大事。子どもは自分のことを見ていてくれるんだなと思う」と話し、指示や命令の言葉では子どもは言い訳を考えてしまうため、「どうしたらいいと思う?」と未来に向けた質問の言葉にすることをアドバイスした。 -
農林漁家民宿おかみさん100選の一人に選ばれた市ノ羽幸子さんが認定報告
全国で工夫を凝らした民宿経営などに取り組む女性経営者100人を認定する「農林漁家民宿おかみさん100選」(農林水産省など主催)の第1弾で決定した20人の一人に選ばれた伊那市長谷黒河内で農家民宿「蔵の宿みらい塾」を営む市ノ羽幸子さん(60)が13日、小坂樫男伊那市長のもとへ認定報告に訪れた=写真。
「農林漁家民宿おかみさん100選」は、農林漁家民宿の拡大、地域活性化などを目的とする取り組みで、その1弾が1月末に発表され、県内では市ノ羽さんを含む2人が認定を受けた。
小坂市長のもとを訪れた市ノ羽さんは「発表された当日とその翌日は電話がなりっぱなしだった。中には、自分がまったく知らないおじいさんが『おら自分のことのように嬉しい』なんて電話してくれて、本当にありがたいと思っている」と語った。
小坂市長は「県下では2人が選ばれたということだが、なかなか認定を受けられるものではない。(みらい塾は)都会の人が来れば『素晴らしいな』と思い、心を休めることができる民宿だと思う」と語り、今回の認定を祝福した。 -
駒ケ根商工会議所が検定満点者など表彰
駒ケ根商工会議所(山下善広会頭)は13日、07年度の珠算、簿記の検定試験で1級と満点を取った小学生らを表彰した=写真。吉瀬徳重専務理事は一人一人に認定証や表彰状を手渡し「表彰者は受験者全体のわずか4%。皆さんの努力の結果だ。これからも一生懸命頑張って上の級や段を目指してほしい」と激励した。
表彰されたのは次の皆さん。
【1級合格】
◆第181回珠算検定▼1級=志賀春菜(駒ケ根速算塾)
【満点合格】
◆第116回簿記検定▼3級=大島靖代
◆第117回簿記検定▼2級=木下遥那(赤穂高)
◆第180回珠算検定▼7級=寺沢実花(駒ケ根速算塾)
◆第181回珠算検定▼6級==吹上海璃▼8級=清水美彩貴▼暗算6級=北原拓真▼暗算7級=宮沢彩花、有賀未裕、浅井有希奈、福島将太、北沢友樹(以上駒ケ根速算塾)
◆第182回珠算検定▼5級=吹上海璃▼7級=清水美彩貴、北原麻友▼暗算6級=池上輝▼暗算7級=有賀俊裕、市瀬龍之介、小沢健司、甲村将己、百沢琴乃、保科沙彗、馬場信介、藤井直輝(以上駒ケ根速算塾) -
保育園でお別れ会食
宮田村3つの保育園は年長園児の卒園を控え14日、お別れ会食会を開いた。年長、年中、年少の園児が一緒のテーブルにつき、友情を確かめあいながら給食を囲んだ。
東保育園では年長園児が給食室の職員にお礼の言葉。
「いつも美味しくつくってくれてありがとうございます。おかげでこんなに大きくなりました」と元気に声をあわせて感謝した。
この日はバイキング形式の給食。さっそく席に座って会食したが、年中、年少園児に料理を盛ってあげるやさしい年長さんの姿もみられた。 -
八十二銀行で大洞かずよ作品展
八十二銀行伊那市駅前支店(伊那市駅前ビル「いなっせ」2階)のロビーで4月2日まで、伊那市の大洞かずよさんのポーセラーツやトールペイントの作品展が開かれている。ティーカップや絵皿など約100点を展示。
ポーセラーツは、転写紙や上絵の具などを使い陶磁器に絵を描くもの。トールペイントは木製家具や陶器、ガラス、布などに決まった手順に従いアクリル絵の具を塗る手芸。
大洞さんはポーセラーツインストラクターでトールペイント認定講師。伊那谷ではあまり知られていないポーセラーツとトールペイントのことを多くの人に知ってもらおうと、今回展示会を開いた。
大洞さんは「難しいとされる上絵つけを誰でも簡単に楽しめるのがポーセラーツの魅力。トールペイントも大人の塗り絵といった感じに楽しめる」とポーセラーツやトールペイントの魅力を話す。 -
沢保育園児が西光寺涅槃会に参加
箕輪町沢の西光寺で12日、釈迦の亡くなった日の法要、涅槃会(ねはんえ)があった。沢保育園の年少、年中園児90人も参加した。
同寺では毎年3月上旬に涅槃会を行っており、沢保育園の園児たちも毎年参加している。
読経や焼香などの法要のあとは、竹花祐栄住職が法話。園児たちは竹花住職が語る釈迦入滅の話や、涅槃図の説明を正座して静かに聞いていた。
竹花住職から「お釈迦様がなくなられた時はこのような姿勢だった。これは一番安らぐ寝方」という話を聞いた園児たちは、飾られた涅槃図を興味津々と眺めていた。 -
高遠そば打ち愛好会設立総会
伊那市高遠町の高遠そば組合と高遠町公民館主催の「そば打ち講座」修了生が13日、「高遠そば打ち愛好会」を立ち上げた。高遠閣で設立総会を開き、会則や08年度の実施計画について協議した。 05年度始まった「そば打ち講座」は、毎年12月から1月末まで5回をめどに開き、これまで84人が修了。そのうちの37人が、講座を通じて知り合った仲間の輪を広め、そば打ちの技術向上を図りながら地域発展のために役立ちたいと「高遠そば打ち愛好会」の立ち上げを決めた。同講座の修了生で目的に賛同する人はいつでも加入できる。
08年度はそば打ち実習やそば処への一日研修旅行、高遠城址公園秋まつりのそば処の応援、そば打ち講座の応援などを計画している。
設立総会で伊東修会長は「会は楽しく和気あいあいとプレッシャーにならないように活動していきたい」とあいさつ。この日の朝に、会員が打ったそばで会食を楽しんだ。 -
春の訪れ
「春分の日」を前に温かい日が続いている。
伊那は8日縲・3日、10日以外は最高気温が10度以上を記録。11日は最高気温が17・4度と春の訪れを感じさせる一日となった。
伊那市荒井区の長田伊三男さん宅の庭では福寿草が一面に咲き、ミツバチが花から花へと忙しく飛び回っている。 -
AEDを商工会議所に寄贈
駒ケ根市商工会議所青年部(大森慶高会長)は12日、AED(自動体外式除細動器)1台(約40万円)を駒ケ根商工会議所(山下善広会頭)に寄贈した=写真。AEDは商工会館の3階廊下に設置される。
大森会長は「今年度の計画としていたAED寄贈ができた。購入費用はKOMA夏やふれあい広場、商工祭りなどに出店したブースでの利益や会員の会費を充てた。使わないに越したことはないが、不特定多数の人が集まる場所なので万一の際に役に立てばうれしい」、山下会頭は「高価な寄贈に心から感謝する。いつでも使えるよう、大切に設置しておく」とそれぞれ述べた。 -
箕輪町松島の西小路常会が地域の助け合いマップ作成
常会単位は町内初箕輪町松島の西小路常会が、防災マップ「地域の助け合いマップ」を作った。町内では常会単位で作成した第1号で、常会の全戸に配布し有効活用する。西小路常会を発信地にほかの地域へのマップ作りの広がりにも期待を寄せている。
西小路常会は32戸が加入。マップ作りは、町社会福祉協議会からの話もあり、昨年6月の常会で提案した。その後、社協職員から説明を受け、「古い常会なのでマップにしなくても皆知っている」という声もあったが、一人暮らしの人から「いざという時にマップがあるとありがたい」との話もあり、取り組むことにした。
8月末に各家庭1人以上が集会所に集まり、地域内の危険な場所や災害時に地域住民が安全に避難できるよう情報を出し合った。
町の地図を基本に組ごとに線で囲み、要支援者28人を赤色、茶飲み友達や親戚など常会外も含めた支援者を青色で記した。介護経験者で介護職員や看護士も書き、避難場所として中島光学と明音寺の駐車場、北町児童公園を示し、避難経路や危険個所も明記して完成させた。
町と町社協は06年度から「災害時住民支えあいマップ」作りに取り組み、07年度までに6地区で作成。町社協では、「松島、木下、沢などの大きな区では今後、西小路常会のように常会ベースのマップ作りを進めていくことになるのではと考えている」という。 -
神子柴消防積載車お披露目会
南箕輪村の神子柴区で9日、村消防団第3分団第2部(神子柴)の新しい小型ポンプ消防積載車のお披露目会が神子柴公民館であった。
消防積載車は老朽化に伴う更新で、村が2月末に区に引渡した。排気量3千cc、オートマチック車で6人乗り。赤色灯は最新のもので、夜間活動をしやすいように照明を増やした。ポンプとリフターは昨年度に更新したものを積み替えている。
区関係者や消防団、地元消防団OBらが出席し、現役消防団員が新車両を紹介した。
祝賀会で区長は、「ハイテク装備の新しい車両が配備され、団の意見をまとめていただき完璧な車になった」と村に感謝。第3分団の加藤秀樹分団長は、「団員の意見を吸い上げたとてもよい積載車になった。08年度はポンプ操法の全国大会がある。ここ数年は準優勝が続いているが、今年は村で優勝し、郡、県と勝ち上がり全国にこの車を進めたい」とあいさつした。
地元消防団OBから、激励品として大会練習用の水槽の目録贈呈もあった。 -
絵本作家・長谷川義史さん「絵本ライブ」
箕輪町の松島コミュニティセンターで9日、絵本作家・長谷川義史さんの「絵本ライブ」があった。大広間がいっぱいになるほど多くの親子が訪れ、目の前で絵を描きながら物語を繰り広げるライブやウクレレで自作の歌の披露があり、大阪弁の軽妙な語り口と絶妙な間合いで会場は笑いの渦に包まれた。
長谷川さんは大阪在住。グラフィックデザイナーからイラストレーターになり、現在は絵本作家として活躍している。
ライブは、うなぎやのおじさんの話、めんどくさいの話の2話。墨と筆でさらさらと絵を描き、物語を展開。箕輪町の子どもも絵の中に登場し、親子は夢中になって見入った。
絵本の読み聞かせもし、デビュー作「おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん」では、ひいひいおじいちゃん、ひいひいひいおじいちゃんの「ひい」の連続を声を出さずに首を振りながら読む技も披露。「簡単ですよ。でも恥ずかしいですよ。恥ずかしさだけ捨てればだれでもできます」と笑いを誘った。「『ひい』の一つひとつは亡くなったご先祖様。ここに生まれてきたということは奇跡。ラッキーやで」と、絵本に込めた思いも語った。 -
箕輪町観光協会「ふるさとの四季フォトコンテスト」審査会
推薦は唐沢康義さんの「紅の丘」箕輪町観光協会は13日、「ふるさとの四季フォトコンテスト」の審査会を町文化センターで開いた。推薦は、箕輪町の唐沢康義さんの作品「紅の丘」に決まった。
フォトコンテストのテーマは「町の観光・イベント・祭りなどに関する写真」に加え、今年は、みのわ手筒会後援による特別賞「手筒賞」を設け「手筒花火に関する写真」も募集した。
応募は、観光写真の部22人75点、手筒写真の部4人6点、合計24人81点。町観光協会役員、町内の写真店店主ら5人が審査し、推薦1点、特選3点、入選10点、手筒賞3点を選んだ。
今年は、イルミネーションフェスタみのわの写真が多く集まった。審査員によると「全体的にレベルが上がり、色がきれいになった」という。推薦の「紅の丘」は赤そばの里を撮影した作品で、「全体的に発色がよく、光と影のバランスがいい」と評価された。
入賞作品は17日から31日まで役場町民ホールに展示。25日に役場で表彰式をする。
結果は次の通り(敬称略)。
◆推薦=「紅の丘」唐沢康義(箕輪町)
◆特選=「秋のもみじ湖」酒井芳郎(箕輪町)、「みのわのイルミネーション」向山世男(伊那市)、「ヘブンリーブルー畑の記念写真」藤沢義昭(辰野町)
◆入選=「春の水辺」丹羽明仁(愛知県)、「砂浜のアオウミガメと卵-I」「秋の滝」桃沢浩明(高森町)、「渓流の彩り」中村軍(箕輪町)、「憩いの場所」土田正勝(下諏訪町)、「南アルプス遠望」「雪灯り」向山世男(伊那市)、「待ち合わせ場所」赤羽広治(箕輪町)、「福与城址 桜と水仙」井口光善(箕輪町)、「雪に埋まる日」新村清孝(辰野町)
◆手筒賞=「勇敢みのわ手筒花火」杉井道明(箕輪町)、「祭りの夕べ」藤沢義昭(辰野町)、「光のシャワー」山崎寿彦(箕輪町) -
第6回伊那市用地選定委員会小委員会
上伊那広域連合の新ごみ中間処理施設の建設場所を決める伊那市の用地選定委員会の小委員会が13日、市役所であった。「建設コストを評価する項目と環境影響を評価する項目とのバランスがとれていない」として、全体的な点数配分の方法を再検討するよう全体会から求められていた候補地の適正を判断する点数評価項目の配点方法については、これまで点数化していなかった「上水道工事費」を考慮して、20点を配点。コスト面については、施設用地費(30点)、取付道路費(20点)、上水道工事費の合計金額を算出する。それに合わせ、評価点も各項目の合計である70点を最大値として、各候補地のコスト合計に応じて配点する方法を提案することになった。この方法を用いた場合、最もコストが安くなる候補地は70点、最もコストが高くなる候補地は0点が配点される。
小委員会ではこの日、評価の仕方が決まっていない3つの点数評価項目の具体的な評価方法を検討。
施設運用に必要なプラント用水が確保できるかどうかを点数評価する項目では、候補地近隣に井戸があるかのみを判断基準にし、またく井戸がない場合は0点、深井戸がある場合は15点、浅井戸がある場合は30点を配点することを決定。深井戸の方が掘削にかかるコストが高くなるという理由で浅井戸がある用地の方が建設適地になると判断した。
また、搬入路と生活道路、通学路の関係を評価する項目については、搬入路の一部が通学路や生活道路と並行していた場合、その距離に応じて算出した点数を合計点からマイナスするほか、交差個所がある場合も、マイナス点とすることになった。
配点バランスの見直しについては「突出してほかの候補地よりコストが高くなる1カ所を除けば、各候補地のコストを評価する項目の差はあまりひらきがない。一層この場所を候補地から外して判断すべきではないか」といった声もあった。
また、環境影響を評価する項目とコスト面を評価する項目は分けて評価するかどうかについては、最終的な結論を導き出す部分に当たるため、現在市民から募っている意見の集計を待って、全体会の中で議論することになった。 -
かんてんぱぱホールで切り絵と写真で織りなす「日本で最も美しい村・大鹿」展
伊那市西春近のかんてんぱぱホールで21日まで、切り絵と写真で織りなす「日本で最も美しい村・大鹿」展が開かれている。大鹿村で開催した「第1回日本で最も美しい村・大鹿フォトコンテスト」の入賞作品16点と、四季折々の風景や民俗芸能の一場面をとらえた切り絵作家・柳土情さん(74)=大鹿村=の作品約40点が、幻想的な世界を作り出している=写真。
全国の11村でつくる「日本で最も美しい村連合」に加盟する大鹿村。展覧会はこの連合の副会長でもある伊那食品工業の塚越寛会長の協力があって実現した。
今回切絵を出展している柳さんは、大鹿村に魅了され、約20年前に同村に移住。以降、切絵制作を始めた。大鹿を彩る季節の風景のほか、「人形浄瑠璃」など、伊那谷で見られる民俗芸能を題材とした作品も多く、一枚の紙の上に細かく描写された一つひとつの作品が、実際の風景や場面の魅力を一層引き立てている。
柳さんは「長野県の良い所を見てほしい」と話していた。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時(最終日は午後3時まで)。