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西箕輪ふるさと景観住民協定者会が景観育成特定地区指定に向け、県に申請
県の景観育成特定地区の指定に向け、景観計画の素案作成と地区内の地権者から同意書を集めてきた伊那市西箕輪地区の住民でつくる「西箕輪ふるさと景観住民協定者会」(小池知志会長)はこのほど、目標としてきた「3分の2以上」の同意書が集まったことを受け、景観計画の素案と1204人分の同意書を19日付けで県に申請をした。手続きが順調に進み、計画が発効となれば、8月下旬ころ、県内で初めの景観育成特定地区が誕生する見通し。小池会長は「今回の取り組みを通して、地域住民の景観に対する関心も高まった。景観、文化、農地、住みよい地域を守っていきたい」と語った。
県の要領には、景観育成特定地区の指定を受けるためには対象地区の地権者のおおむね3分の2以上の同意と、同意を得た土地の総面積が全体のおおむね3分の2以上になることが求められている。
同協議会では4日夜、代議員会を開き、11月から集めてきた同意書の集計結果を報告。2月25日の段階では、目標とする3分の2を達成するには、人数で114人分、面積で41ヘクタール足りない状況だった。
こうした状況を打開するため、同協議会では回収率が悪かった地区などの役員が積極的に呼びかけて同意書を回収。19日、人数、面積とも目標とする3分の2を達成し、その後、24日までに目標値を上回る同意書が集まった。
計画の対象面積は1349ヘクタール。特区となった場合、対象区域内で一定の高さ条件などを越える建築物を建てようとする時には県への届け出が必要となるほか、同計画に反する行為が合った場合、勧告、改善命令など、法的効力を持つ行為ができるようになる。
今回提出した計画案は今後、県のホームページ上で公開され、パブリックコメントを募集。また、公聴会や市町村との意見聴取の場を経て、景観審議会、都市計画審議会にかけられる。
パブリックコメントの募集期間は4月18日縲・月12日、公聴会の開催は5月8日、伊那市の西箕輪支所で午後2時から開催する予定。 -
かんてんぱぱホールで銀染陶硝展
シルバーアート、染色、陶芸、ガラス工芸の各分野で作品づくりに取り組む4作家による「銀染陶硝展」が31日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。さまざまな素材、技法で作り上げた器やアクセサリー、洋服、ランプなど約400点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
普段は個別に活動する県内外の作家らによる作品展で、かんてんぱぱホールでの開催は初めて。
それぞれ携わる分野は異なるが、独自の技法を追求。薄いガラスに彫刻をほどこし、それをもう一枚のガラスと合わせることで模様を浮き上がらせた「抜き彫りガラス」という独自の手法で制作した皿や、科学染料を用い「括(くくり)布染」という独自の手法で染め重ねることで独特の色合いを表現した布で作ったベストのほか、高麗風のわび茶碗、長年かけて学んできたインディアンシルバーアクセサリーなど、ここにしかない作品が並んでおり、訪れた来場者もさまざまな作品を手にとって楽しんでいた。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時(最終日は午後4時まで)。 -
かんてんぱぱガーデンでカタクリ、咲き始め
春の日差しに誘われて、四季折々のさまざまな山野草が植えられている伊那市西春近の「かんてんぱぱガーデン」では、「カタクリ」が咲き始め、訪れた観光客の目を楽しませている=写真。
同ガーデンには約200株のカタクリがあり、4月初旬から中旬にかけ、見ごろを迎える。
一般的には早春の花として知られるカタクリだが、上伊那では、サクラの季節に合わせてその姿を楽しむことができる。
温度に敏感で、朝、気温の上昇とともに花を開き、夕方日が暮れると再び花を閉じる。昼間でも雨が降るなどした時は花は閉じたまま。そうすることで、冷たい外気から雄しべ、雌しべを守っている。
訪れた観光客は「かわいらしいね」などと話しながらその姿を楽しんでいた。 -
伊那消防署 最先端の通信指令システム運用開始
伊那市の伊那消防署は28日、老朽化した通信指令システムを更新し、運用を開始した。GPS(全地球測位システム)付き携帯電話からの発信位置を特定するなどの「IP電話・携帯電話位置情報通知システム」を県内で初めて導入。最先端技術によって災害、救急活動の充実を図っていく。
1991年に導入したシステムが老朽化したため更新した。これまでのシステムは119番通報を受け、出動場所を地図で検索するのは1件ずつの対応だったが、新システムは4件同時に行うことが可能。出動隊への指令は今まで通信員が行っていたが、これからは音声合成装置が担い、迅速、確実に情報を伝える。総事業費は7623万円。
運用開始式で伊那消防組合長の小坂樫男伊那市長は「新システムを使い災害への迅速な出動態勢、救急への救命率の向上に努めて」と期待。唐沢三喜男署長は「機器の能力を最大限に活用し、地域住民のために役立てていきたい」と意気込みを語った。
運用開始を前に新しい通信指令システムの概要説明を受ける小坂伊那消防組合長ら(28日、伊那消防署) -
箕輪町観光協会「ふるさとの四季フォトコンテスト」表彰式
箕輪町観光協会は25日夜、「ふるさとの四季フォトコンテスト」の表彰式を町役場で開き、入賞者に賞状と副賞を贈った。
フォトコンテストのテーマは「町の観光・イベント・祭りなどに関する写真」に加え、今年は、みのわ手筒会後援による特別賞「手筒賞」を設け「手筒花火に関する写真」も募集。観光写真の部22人75点、手筒写真の部4人6点、合計24人81点の応募があった。
観光協会の桑沢昭一副会長は、「いい作品をたくさん出していただいた。年々応募も増え、今年はイルミネーションフェスタの写真も多かった。町のPRに使わせてもらう。また腕をふるっていただき、いい作品をお願いしたい」とあいさつした。
推薦1点、特選3点、入選10点には賞状と賞金、手筒賞(最優秀賞、優秀賞、入選、参加賞)4点には賞状と記念煙火厄除け守り手筒などを贈った。
入賞作品は31日まで役場町民ホールで展示している。 -
第15回伊那市用地選定委員会
上伊那広域連合の新ごみ中間処理施設の建設地を検討する伊那市の用地選定委員会が27日、伊那市内であった。候補地を選定するための評価基準のうち具体的な評価方法が決まっていなかったプラント用水の確保、搬入路と通学路、生活道路との関係などの評価方法を決定。課題となっていた建設コストを評価する3項目については、各項目ごと最高点を決め、その範囲内で金額に応じて点数を配分することとなった。
また、最終候補地1カ所を選ぶ方法については、点数評価する項目の点数を一律に足し、総合点で絞り込む方法と、コストを評価する項目と環境を評価する項目を分けて点数化し、双方のバランスを見て候補地を絞り込む方法、どちらを選択するかが課題となっているが、こちらは委員からの意見を聞くにとどまり、決定は次回に持ち越された。
プラント用水が確保できるかどうかについてを評価項目は、浅井戸からの取水が可能な候補地を30点、深井戸からの取水が可能な候補地を15点、井戸からの取水が困難な候補地を0点とすることで合意。また、搬入路線と通学路、生活道路との関係を評価する方法は、上伊那を南北に結ぶ国道153号を主要幹線とし、そこから各候補地までの路線を評価対象とし、その区間内で通学路や生活道路と並行している距離が長さ、交差個所の数に応じ、減点する。
また、最終候補地の決定を左右する点数の足し方については「総合点で決まった時、地元の猛烈な反対でちゃらになってしまう可能性もある。決めるならみんなが納得いく方法で最終候補地1カ所を決めてほしい」「委員会としては費用のことも気になるが、今回寄せられた市民の意見は『害のない安全な施設』を一番に求めている。やはりそちらを重視しなければならないと思う」「環境面、建設コスト面を分けて見るのは、双方のバランスを見るということ。どちらかが極端に高いから候補地から外れるというものではない。もし、そういう方法をとるなら委員会の中でその方針を決定すべき」などの意見が出た。 -
野底区が新ごみ中間処理施設用地選定委員会に意見を申し入れ
上伊那広域連合の新ごみ中間処理施設の建設用地の絞り込みを行っている伊那市の用地選定委員会(伊藤精晤委員長)にあて、野底区の平沢基男区長と野底区新ごみ処理対策委員会が24日、選定に当たっての意見の申し入れを行い、27日の委員会で報告された。
文書には▽同地区では過去に新ごみ中間処理施設の用地となることを受け入れる決議をしていること▽一刻も早く用地を選定する段階に進めるべきであると考えていること▽中間処理施設の建設が、いまだに開発が進んでいない竜東上段の発展につながるきっかけになることを期待していること竏窒ネどが明記されており、委員会では「これまでの意見は反対意見ばっかりだったが、この申し入れはこれまでの意見とは違い、受け入れを表明している貴重な意見。『来てくれ』とする意見をどう扱うか」として議論となった。
しかし、酒井茂副市長は「野底区が受け入れを表明したのは委員会の発足前のこと。市では科学的に最終候補地を決定するため、新規に候補地を選び、委員会に検討を依頼した。それは野底区も了承している。委員会の中で配慮してもらうのは結構だが、こうした意見が出てきたからといって、これまでの検討がすべて覆されることはない」と発言。
また、伊藤委員長も「これまでの意見同様、客観的に評価を進めていきたい」とまとめた。 -
第2回みなみみのわフォトグランプリ表彰式
南箕輪村は21日夜、第2回みなみみのわフォトグランプリの表彰式を村役場で開き、入賞者に賞状と副賞を贈った。
現代の記憶を後世に記録として語り継ぐとともに村のPRをするため、南箕輪村らしさがあふれる写真を募り、14人から40点の応募があった。入賞は最優秀賞1点、優秀賞6点、佳作5点。
加藤久樹副村長は、「どの作品も本当に素晴らしい。普段見慣れている風景が皆さんのアングルでまた違って見えて、さすがと関心した。村内もいい意味で発展し変わってきている。皆さんの目で、また写真に収めてもらえればと思う」とあいさつした。
作品「春うらゝ」で最優秀賞を受賞したのは伊那市の伊藤好幸さん(68)。信州大学農学部の牧場を経ヶ岳をバックに撮影した。「写真中央に馬が来るのを待って撮った。春霞がかかったようないい雰囲気。うまくいったかなと思う」と話し受賞を喜んでいた。 -
かんてんぱぱホールで美術教室「くぬぎのもり」の作品展
美術教室「くぬぎのもり」の伊那教室、飯田教室の子どもたち20人による作品展「08くぬぎのもり展」が30日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。同教室でともに学ぶ4歳から中学2年生までの絵画、造形作品と講師らの作品約80点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
教室を主宰する真野由佳子さん(43)は名古屋市在住の美術作家。夫が転勤になる4年前までは伊那市に住んでいた。その時から子ども向けの美術教室を開始。名古屋に移り住んでからも伊那での教室を続け、週1回のペースで開講してきた。
今回はこの1年の間に子どもたちが制作してきた思い入れの強い作品などを中心に展示。作品の個性を大切にしよう竏窒ニ、子どもたち自らが額縁まで作った作品も並んでいる。
作品はそれぞれ、水彩画、アクリル画など、さまざまな画材を用いているほか、動物などを模った造形作品もユニークな表情をしており、その子ならではの個性が生きた作品が並んでいる。また、今回は真野さんの作品と、ドライフラワーアートに取り組む久木禎子さん(駒ヶ根市)の作品も展示している。
真野さんは「その子なりの表現が一つひとつの作品に現れている。子どもたちの発想の豊かさを見ていただければ」と話していた。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時(最終日は午後4時まで)。 -
駒ケ根病院縮小へ
10年間で約7万人の精神障害者の退院と社会復帰を目指すとする国の方針(02年9月)を受けて精神科・神経科の県立駒ケ根病院(樋掛忠彦院長)は、施設を全面的に建て替え、現在の5病棟235床を4年間で3病棟128床に縮小して「県立精神医療センター」(仮称)とする計画を25日に開いた第1回駒ケ根病院運営協議会で発表した。救急入院にも対応する24時間体制を整えるほか、医療観察法に基づく小規格病棟(5床)も設置する。
計画は県が設置した駒ケ根病院改築マスタープラン作成委員会が07年3月に行った提言に沿ったもので、基本設計などに関する予算案は2月県議会ですでに可決済み。実施の第一段階として今年6月末に1病棟を閉鎖。退院支援を促進しつつ、順次病棟を縮小していく。09年4月に解体工事に着工し、12年3月に供用開始する見通し。総事業費は約42億円。
協議会で樋掛院長は「患者の退院支援を行っていく中で、病状の安定した長期入院患者の受け入れをお願いすることも予想される」として、関係する医療機関や市町村に対して理解と協力を求めた。
同病院は1956年に精神科単科病院として4病棟、230床で開設したが、近年は建物の老朽化による居住環境の悪化が問題となっていた。 -
箕輪町交通安全協会長を退任
箕輪町
小林交石さん「大過なく終わってほっとしている」。今年2月末、2期4年務めた箕輪町交通安全協会長を退任した。
町安協との関わりは1988年、箕輪町交通安全協会の松島分会代議員になってから。当時は一分会の役員で、「まさか会長になることは考えもしなかった」という。松島分会長を務め、その後は町安協の副会長を2期4年、そして会長と、20年間に渡って交通安全活動に関わってきた。
街頭指導や全国交通安全運動の交通指導所開設、交通安全教室での指導、交通安全施設や資材の整備、道路環境の整備点検、会議など活動は多岐にわたる。火事は消防の仕事と思いがちだが、火災現場付近の交通誘導もある。日中でも夜中でも現場に急行。一杯飲んでいた日はタクシーで駆けつけた。
「年300日は安協の活動に出ている。大変ですよ。でも、会長の任に就いた以上はやってやろうという責任感もあった」。交通事故を1件でも減少させるため熱心に取り組み、「まず自分が交通違反をしないこと。絶対にゆずる精神」を常に心がけてきた。
「安協の制服を着て街頭に立っているだけでも、ドライバーは我々の姿を見てスピードを落としたり、シートベルトをすることがある。これだけでも事故防止につながる」
街頭活動は天気のいい日ばかりではない。雨の日、雪の日も当然ある。役員から、「雨が降ったら活動はどうするのか」と聞かれたこともあったが、「雨が降ったら事故はなくなるの?関係ないでしょう」。そう話し、皆で街頭に立った。
任期中で最も記憶に残るのは、箕輪町内で3件の死亡事故が発生した06年。事故が起きるたびに伊那署に専門的な立場で事故防止のための活動の助言を受け、執行部が夜間に広報車を運転したり、飲酒運転撲滅にも力を入れた。
伊那安協の中では箕輪町にだけある小学生対象の交通少年団では、団長として活動。「子どもたちが安全運転を呼びかけるとドライバーは聞いてくれる。大事な活動」。子どもたちには自分自身が絶対に事故に遭わないこと、友達に交通ルールを守るよう話すことを教えてきた。
会長職は退いたが、伊那安協副会長、町緑十字会副会長、長野県交通安全協会評議員など任期が残っている職もある。4月4日には、長野県交通指導員に委嘱される。町安協の活動に協力参加する立場だ。「結局安協の仕事は終わらないね」。
これからも交通安全のため活動する日々。強く呼びかけたいことは、「心のゆとりを持つことが絶対大事。慌てると周囲が見えない。これだけです」。(村上裕子) -
若草園修了式
箕輪町の心身障がい児母子通園訓練施設「若草園」で26日、修了式があった。通園していた1縲・歳児の子どもとその保護者13組が出席した。若草園は来年度より、現在の地域活動支援センター(町共同作業の家)2階から三日町保育園に併設された新施設に移転するため、同場所での療育は今年度が最後となる。
新施設への移転理由は、子どもたちが屋外で遊べるように、また保育園に入園する際に子どもが環境に慣れやすくするためなど。これまでは月・水・金曜日のみの開園だったが、来年度から月縲恚燉j日の毎日開園する。
修了式で唐沢和子園長は「これからも笑顔のある、ふれあいのもてる、新しいことに挑戦できる園をみなさんとともに目指していきたい」とあいさつ。
子どもたちは、それぞれ修了証書を受け取った。 -
みのわ少年少女合唱団入団式
箕輪町子どもセンターの「みのわ少年少女合唱団」は22日、08年度入団式を町文化センターで開き、8期生6人の新入団員を迎えた。
合唱団は健全育成を目的に、学校の枠を超え歌を通して心の輪、友の輪を広げようと月2回、町文化センターで練習している。小学1年生から中学3年生までが対象で、新入団員は小学校の新1年生から6年生までの6人。今年は男子児童の参加もあり、24人で活動する。
入団式で団長の日野亮子さん(箕輪中1年)が、「心の響き合いの大切さを学んでいる。心を一つにして明るく、楽しく、歌の輪、友情の輪、心の輪を広げてハーモニーの輪を大きく広げましょう」と歓迎。新入団員を代表して箕輪北小5年の森住恵さんが、「歌が大好きで、皆さんと一緒に歌えることを楽しみにしている。歌の輪を広げたい」とあいさつした。
歓迎の歌として団員が「翼をください」「世界がひとつになるまで」を熱唱し、新入団員も一緒に「チューリップ」を歌った。 -
R153号伊那バイパス 対策・地権者組合合同役員会
南箕輪村を通す国道153号伊那バイパスの村地区対策組合・地権者組合合同役員会は24日夜、同村の北殿公民館で行った。両組合の役員計35人が出席。道路管理者の伊那建設事務所が08年度から取り組む村内区間の工事の計画を説明した。
村内区間は箕輪町との境から天竜川へ新たに架ける天竜橋までの約980メートル(橋を含む)。工事は2006年4月から始まり、07年3月までに箕輪町境から塩ノ井東交差点までの約300メートルを一部暫定供用開始している。
伊那建設事務所によると、残りの区間の用地買収は現在99・7%が完了。交通を確保しながら、6月には同交差点側と天竜橋側の両側から着工する。10年度までに天竜川上流へ橋を架け替え、伊那市側にバイパスを通す予定だ。
関係者は、4月には地域住民に工事の概要を説明したいとしている。
08年度から始まる工事について説明を受ける対策組合・地権者組合の役員ら -
春の風物詩、ナズナ摘み、各地で
弥生3月竏秩B青々とした草が生え始めた各地の畑は、ナズナ摘みに精を出す人たちでにぎわいを見せている。
南箕輪村の広域農道西側に広がる牧草地では、春休み中の小学生を連れた家族連れなどが連日訪れ、ナズナを摘む姿が見られる=写真。
中には、上伊那地域以外からわざわざここへナズナを採りに来る人もおり、岡谷市から訪れた家族連れは「5年ほど前から毎年この時期に訪れています。ここのナズナは柔らかくて香りがするのでおいしい。早速帰ってからおひたしにでもして、春の香りをいただきます」と話していた。 -
信州まつもと空港キャラバン隊がPR
松本市や航空会社などでつくる信州まつもと空港地元利用促進協議会によるキャラバン隊が24日、信州まつもと空港の利用促進PRのため山梨県や南信の新聞社などを訪れた。
同空港は昨年10月から札幌便と福岡便が1日1便から曜日運行(札幌月・水・金・日、福岡火・木・土、各1便ずつ)に変更になった。大阪便は1日1便のまま。便数の減少により07年度の利用者数は昨年度約12万5千人より少ない約11万人となる見込み。
キャラバン隊は「札幌へは100分、大阪へは55分、福岡へは110分。身近な信州まつもと空港をぜひレジャーやビジネスに利用してほしい」とPR。往復航空券とホテルがセットになったジャルツアーズのマイステイ札幌(2万6800円縲・、マイステイ関西(2万2800円縲・、マイステイ福岡(2万9800円縲・などの格安旅行商品もあるとのこと。
問い合わせは、ジャルツアーズ取り扱いの各旅行会社へ。 -
上伊那焼酎いも生産連合「伊那八峰の会」全体会議
上伊那焼酎いも生産連合「伊那八峰の会」全体会議は24日夜、伊那市生涯学習センターで開いた。上伊那産サツマイモ原料の芋焼酎「伊那八峰」のためのサツマイモを栽培する団体で組織し、07年度実績や08年度の植え付け本数を確認した。
地域の特産品開発の一環として、サツマイモの栽培から販売までを手がけようと賛同者が取り組み、08年で3年目を迎える。
07年度実績は、長野県酒類販売伊那支店の報告によると、8町村10銘柄の受注合計は1万4677本。会員の酒販店は13店増えて67店だった。
08年度の植え付け本数は「黄金千貫」9万5500本、「紅あずま」2万9千本、合計12万4500本。07年度の本数は11万3850円で、08年度は1万650本増やす計画。
会長の池上明さんは、「イモは量より質の段階。いい品質のものを作っていかないといけない。1年、互いに連携をとりながらやっていきたい」とし、今年は勉強のため有機栽培の試行をすることも話した。
醸造している喜久水酒造は、イモの価格については「今年の作付けでいいものを作っていただいたうえで、来年作付け分は模索していきたい」とした。現在販売している焼酎は4号ビンで1250円だが、「高い感じがあるので1・8リットルビンの晩酌用を考えている」とも話した。 -
駒ケ根市の幼稚園・保育園で卒園式
駒ケ根市内の13の幼稚園、保育園のうち、私立の2保育園を含む12園で25日、卒園式が行われた。
赤穂中割のすずらん保育園(高見洋子園長)では園児42人が園を巣立った。名前を呼ばれた園児は「はい」と返事をして立ち上がり、一人ずつ園長の前に進み出て保育証書を受け取ると、大きな声で「ありがとうございます」と礼を言うなど、落ち着いた立派な振る舞いを見せていた=写真。
高見園長は卒園児らに「皆さんが毎日頑張って園に来られたのは家族や周りの人たちの応援があったからです。帰ったらお家の人たちと証書を見て、みんなでお祝いしてください」と呼び掛けた。
詰めかけた保護者らはしっかりとした態度で式に臨むわが子の成長ぶりに目を細め、時折ハンカチで目頭を押さえたりしながら感慨深そうに子どもたちの晴れ姿に見入っていた。 -
南箕輪村輪の会が大福作り
農と食の大切さを考え活動する「南箕輪村輪の会」は21日、伊那市農村女性ネットワークのグループの一つ「伊那市あいの会」のレシピで大福づくりに挑戦した。
「あいの会」は伊那市手良で食育、収穫体験、直売などの活動をし、手良小学校と手良保育園に野菜の食材提供をするなどの活動をしている。大福はイベントのときに手作りし評判がいい。
今回、輪の会の07年度最終会合に合わせ、農業や食育など同様の活動をする先輩に学ぼうと、「あいの会」の大福レシピを教わった。
会員と信州大学農学部の学生ら11人が参加。輪の会では初の大福作りで、ついたもちを水の中に入れて人肌に冷ます、小麦粉を加えてつき直すなどのポイントを教わり、もち米1升で60個作った。
「軟らかい」「これならいっぱい食べられる」と話しながら試食。初めて作ったという信大生は「あんこを包むのが難しかった」と話していた。 -
桜の開花を前に伊那市商工会が高遠城址にぼんぼりを飾り付け
桜の開花を前に伊那市商工会(森本光洋会長)は24日、高遠城址公園の夜桜を妖艶(ようえん)に浮かび上がらせる「ぼんぼり」145基を園内に飾り付けた=写真。
「桜の名所」として全国から多くの観光客が訪れる高遠城址公園。園内の夜桜を幻想的に映し出す「ぼんぼり」は昨年新調したばかり。高さは約2・5メートル、ぼんぼりの部分は光の色彩を穏やかにする赤白の2色の張り合わせになっており、赤色の部分にはスポンサーとなった地元企業の名前が書かれている。
森本会長(65)は「桜は夜がきれい。ぼんぼりはお花見らしさを演出してくれる。訪れた人に、浮き浮きしてもらえる雰囲気をつくり出せれば」と話していた。
先日発表された高遠城址公園の開花予想は4月11日ころとなっている。 -
風景街道講演会
信州みのわ花街道推進協議会は21日、中部地方の伝統や文化などを紹介する英文情報誌「アベニューズ」代表の佐藤久美さんを講師に招き、「風景街道講演会」を箕輪町長田の「ながた荘」で開いた。協議会員約50人が参加した。
同協議会が推進する「信州みのわ花街道」は県道与地辰野線の6キロ区間を主軸に、同線やその沿線地域を花桃や赤ソバ畑などで花満載の景観にする取り組みで、昨年11月に国土交通省の「日本風景街道」に登録された。
同協議会では情報発信の方法を学ぶとともに、異なった視点から地域資源について考えるため、今回の講演会を開いた。
佐藤さんは「あなたの町の魅力を世界の人々に伝えましょう」と題し公演。
「外国人が訪れて楽しめるところは国内のほかの地域の人にも楽しんでもらえるところが多い」と佐藤さん。自身の取り組みや体験談を交えながら、情報発信のポイントなどを話した。
また講演会の中で佐藤さんは「箕輪町から外国人へ情報発信するために、何をすればいいか」と聴講者たちに問いかけた。聴講者たちは6人ほどのグループに分かれて意見を出し合い、それを発表。
「箕輪町の映像をつくる」「インターネットで情報発信」「在住の外国人たちに協力してもらい口コミで広める」「青年海外協力隊員にパンフレットを配ってもらう」など聴講者たちからはさまざまな意見が出た。 -
三岸節子展 ベル伊那25日まで
女性の油絵作家として初めて文化功労者に選ばれた、三岸節子さんの作品展「日本人の油絵を求めて」は25日まで、伊那市日影ベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている。油彩や水彩、パステルなど約30点を展示販売している=写真。
華やかな独自の「花」を描いた代表作や詩情あふれる欧州の風景画など、見る人を魅了する展示会。全盛期に描いた作品が中心で、関係者は「これだけの作品が集まるのは県内で初めて」と来場を呼び掛けている。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時まで)。 -
はらぺこ保育園で3年間を過ごした園児らが卒園式
伊那市富県の自由保育園「はらぺこ」で22日、同園で3年間を過ごした園児など11人の卒園式があった。小林成親保育士が手作りの保育証書を授与。これまでともに過ごしてきた仲間の園児や保護者、はらぺこ保育園を支援している地域住民などが小さな園舎いっぱいに集まり、11人の新たな門出を祝福した。
自然の中での自由な保育を竏窒ニ、考えた母親らが3年前に始めたはらぺこ保育園。今年は年少から年長までの3年間をここで過ごしてきた園児が初めて卒園することとなった。
式では、小林成親保育士が「みんなあなたが大好きです。ありがとう」などと、一人ひとりに向けたメッセージが添えられた保育証書を読み上げ、それを受け取る卒園児らも、その言葉にうなづきながら証書を受け取り、笑顔を見せた。
また、園の代表で卒園児の母親でもある林美紀さんは「年少さんの時はゆっくり歩いていた坂道を、昨日はすいすいと上がっていく姿を見て、とてもうれしかったです。小学校へいっても頑張ってください」と祝福。卒園児らも大勢の祝福に応え、歌を披露=写真。集まった母親が成長した我が子を改めて確認し、涙する姿もあった。 -
青島堤防でソメイヨシノ45本を植樹
伊那市美篶の三峰川右岸堤防(青島堤防)で22日、桜並木復活の記念植樹があった。市が進める「日本一の桜の里づくり」事業の一環で、地元の青島区民や美篶小学校児童ら約300人が参加し、ソメイヨシノ45本を植えた。数年後には約150本の桜並木が楽しめるという。
06年7月の豪雨災害に伴い、天竜川の河床掘削工事の土砂を活用し、堤防沿いに桜を植えるための第2堤防(長さ450メートル、幅3メートル、高さ2縲・メートル)を設けた。
参加者は残雪の中央アルプスをバックに、高さ2・5メートルのソメイヨシノを1本ずつ丁寧に植えた。
桜並木の復活を願う青島区桜堤防復活推進委員会の若林徹男委員長(70)は「青島は三峰川の濁流との闘いで、桜は鑑賞用だけでなく、災害防止の役割もあった。復活は感無量」と喜んだ。
青島堤防の桜は大正時代、地元の橋爪定太郎氏が堤防強化などを目的に、私財を投げ打って桜を植樹。昭和30年代に120本あったが、1972年ごろ、川砂利の採取で堤防が運搬道路になったことから伐採され、40本が残っただけ。地元区民や小学生らが桜の保護や植樹などに取り組んでおり、天竜川上流河川事務所の理解を得て桜並木の復活が実現した。管理は地元区民が当たる。
橋爪氏の孫、剛健さん(71)は「皆さんに、高遠城址公園へ続く桜並木を楽しんでもらえると思う。墓参りをして報告したい」と感慨深げだった。 -
みのわ健康アカデミー第3期生51人卒業
熟年者の健康レベル向上を目指す箕輪町の「みのわ健康アカデミー」の第3期生卒業式が21日、町文化センターであった。1年間のトレーニングや健康学習に励んだ51人が卒業証書を受け、健康づくりの継続を誓った。
学長の平沢豊満町長は、「健康の大切さ、喜びを本当にわかっている3期生の皆さんの輪を広げ、自分自身も健康に、そして町の人、全国の人も健康になるようアピールしていく先達になってほしい」とあいさつし、トレーニングの各曜日の代表者に卒業証書と活動記録を授与した。皆勤の2人には記念品を贈った。
卒業生代表の伊藤大二郎さん(69)=長岡区=は、「実年、熟年と幅広い層の生徒をまとめ指導、サポートしてもらい、楽しく1年間過ごさせていただいた。アカデミーで学んだことを引き続き長く実践することが大切。このアカデミーの制度に感謝し、1年間実践できたことを誇りに卒業したい」とあいさつした。
1年間の成果は、1日の平均歩数が1万123歩。腹囲・体重の変化は平均で腹囲4・5センチ、体重2キロ減少。上体起こしや長座体前屈などの体力測定の結果も向上し、血圧も改善傾向が見られ、動脈硬化測定も血管が柔らかくなったとの結果が出た。「GO/NO-GO」課題実験による大脳の活動状況は、間違いの回数は変わらないが反応時間が速くなった。
精神面では「自信がついた」「毎日が明るくなったような気がして楽しい」などの意見があった。
アカデミー副学長でもある信州大学教育学部の寺沢宏次教授は、「仲間ができアカデミーに来ることが本当に楽しみだった」とする学生の感想を受け、「このコミュニティをどう使うかが大切。いい方向に働かせると犯罪が減り、余命が伸びる。これがいやしの原点。1年間学んだことを生かし、このコミュニティを大切に幸せに過ごしてほしい」と講評した。 -
ミャンマー産のそば粉使い 児童らそば打ち体験
南箕輪村のNPOアジア麻薬・貧困撲滅協会(理事長・氏原暉男信州大学名誉教授)は22日、伊那市駅前ビルいなっせで小学生までを対象とした「子どもそば打ち教室」を開いた。市内や同村の3家族9人が参加し、ミャンマー産の新そばを使って、そば打ちを体験した。
同協会は、ミャンマーでケシの栽培をソバに転換させるための活動を続け、現地で生産されたそばを日本に買い付けている。そば打ち教室は、子どもたちの食育と国際貢献を目的に昨年12月に続き2回目。メンバーによると、寒暖の差があるミャンマーで生産したそば粉は上質だという。
教室は会員の中でそば打ちを趣味としているメンバーが指導者となり、県内産の小麦粉とそば粉で「2・8そば」を打った。初めてのそば打ちをした女子児童の一人は「そば粉を丸く形作るのが難しかった。包丁も大きくて使いにくかったけどうまくいった」などと話していた。
会員が受講生たちにそば打ちを披露 -
沢尻の新入生を地元社協が祝福
南箕輪村の沢尻地区社会福祉協会「たんぽぽの会」は22日、沢尻公民館で来年度小学校、中学校に入学する同地区の子どもたちを招き、地区のお年寄りとともに新入生を祝った。
たんぽぽの会の恒例行事で、園児や児童18人を含め約50人が参加。会のボランティアが赤飯や豚汁などの料理を用意し、みなで会食したほか、商工会女性部によるゲームなどを行った。
春日悦男会長は「小学校、中学校に入学したら、友人をたくさんつくって。遊びや勉強が楽しくなるから」とあいさつ。新入生代表の漆沢直人君(12)は「体に気を付け、これからも沢尻の子どもたちを見守って」と感謝した。
お年寄りらと会食する沢尻の子どもたち -
JICA理事長表彰祝賀会
JICA(国際協力機構)理事長表彰を昨年10月に受けたJICA駒ケ根青年海外協力隊訓練所の顧問医、塩原順四郎さんの受賞祝賀会が19日夜、駒ケ根市の駒ケ根駅前ビル・アルパで開かれた。関係者約70人が参加。花束を贈るなどして塩原さんの受賞を祝い、これまでの功績をたたえた=写真。
塩原さんは「受賞は大勢の人の支援があってこそ。協力隊員が途上国の厳しい環境の中で元気に活躍していると聞くと本当にうれしい」とあいさつした。
塩原さんが昨年夏までに訓練所で健康指導を行った協力隊候補者らは延べ7800人、接種した予防注射は6万2千本に及ぶという。
塩原さんは1930年、塩尻市生まれの77歳。信州大医学部卒業後、結核予防会結核研究所入所。海外技術協力事業団(現JICA)の結核専門医としてアフガニスタンで医療活動に従事した。米国留学を経て75年に昭和伊南総合病院外科医長、90年縲・9年は同院長を務めた。青年海外協力隊訓練所顧問医は93年から現在も務めている。ネパール交流市民の会会長、駒ケ根協力隊を育てる会理事も務める。 -
第2回みなみみのわフォトグランプリ入賞作品展
南箕輪村の第2回みなみみのわフォトグランプリ入賞作品展が20日、大芝高原内の日帰り温泉施設「大芝の湯」で始まった。展示は12作品で、4月5日まで飾る。
南箕輪村らしさがあふれる写真を募り、14人から40点の応募があった。今月11日の審査会で最優秀賞「春うらゝ」(伊藤好幸さん・伊那市)をはじめ、優秀賞6点、佳作5点が決まった。
写真は村内の自然や大芝高原、落ち穂を拾う中学生、大芝高原まつり、大芝のイルミネーションなどを撮影したもの。身近な村の風景などを撮影した作品に、大芝の湯の利用者が関心を寄せている。 -
【伊南行政組合消防本部消防長 竹上俊隆さん】
42年間の長きにわたり、消防署員として地域住民の安全を懸命に守り続けてきたが、この3月末で定年退職する。
高校卒業後、駒ケ根市消防署(当時)に入署。
「実はどんな仕事なのかよく知らずに入ったんだよ。火消しというのはもちろん分かっていたが、それだけ。救急活動もやることさえ知らなかったね」
入って間もないころ、火の見やぐらを改良した望楼の上で深夜の見張りをしていた。真冬の寒さが身にしみる最もつらい勤務だ。
「先輩たちは仮眠中。一人きりで心細いから『何も起きなけりゃいいが』とどきどきしながら双眼鏡をのぞいていたら、突然目の前が真っ赤になったような気がした。一瞬何が何だか分からなかったが、すぐに火事だと気が付いてね。赤穂高校の方向だったからてっきり学校が燃えていると思って大慌てで先輩たちに「赤穂高校が火事だ!」と大声で知らせたんだ。ところが実際の火事場は学校のはるか向こうの吉瀬地区だった。夜の火事は近く見えるってのは本当だね。慌てちゃいかん竏窒チてことを思い知らされたよ」
救急での思い出も多い。
「出血している傷病者を搬送する時の血のにおい、あの特有の鉄分のにおいになかなか慣れなくてね。でも嫌な顔を見せてはならないし、仕事はしっかりやらなくてはならない。弱音を吐きそうになる自分を励ましながら懸命に頑張ってきた」
救急車の車内で亡くなる人も目の前でたくさん見てきた。以前、救急隊員には傷病者への医療行為は許されていなかったため「亡くなっていくのをただ見ているだけ。運ぶことしかできなくて情けなく、悔しい思いを何度もした。今は救急救命士の資格ができて、気管挿管などの救命処置もできるようになった。あの当時からすればすごい進歩だね」。
10年ほど前、中央道で十数台の車が関係する多重衝突事故があり、何人かの人が亡くなった。
「現場は200メートルにわたってつぶれた車が散乱していて、負傷者のいる所までなかなかたどり着けなくてね。まったくひどい状況だった。全職員で対応したが、機材が十分なくて歯がゆい思いをした。あれを契機にその後機材の整備が進み、署員も実際の修羅場を経験したせいで訓練も真剣味が増したよ」
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「寝ても覚めても常に緊張感を強いられながら、長いこと消防人生を送ってきたが、今振り返ってみればやってきてよかったと心から思う。本当にやりがいのある仕事だったからね。これからは、これまでの経験を生かせる道を探して、何か社会に貢献するようなことができればいいね」
(白鳥文男)