-
大萱保育園園児サツマイモ苗植え
伊那市西箕輪の大萱保育園(伊藤正子園長)の年長児と年中児60人が30日、近くの畑でサツマイモの苗植えを体験した。
食事の片寄りが全国的に問題視されていることを受け、幼少のころから食べることの意義を知る機会とするとともに、収穫や食べる喜びを体感する狙い。これまでは園内の花壇で作業していたが、近くの樹木によって日光がさえぎられたことなどから不作だったため、今年は年中児に孫がいる農家から畑の一部を借りた。
園児たちは職員から「苗は横に寝かせて」などと教わりながら、友達と協力して作業。手で土を掘って「大きなイモになってね」と願いながら50本の苗を植えた。
収穫は天候などにもよるが、11月初旬ころを予定し、焼きいもやさつま汁にして食べるという。 -
箕輪町
山本恵子さん父親の死から10年。「不妄語戒 父 山田海淳の歩んだ道」を自費出版した。「父のために何か残したい。父が懸命に生きたことを伝えたい」との強い思いを抱き筆を執った。
山田海淳さんは1909(明治42)年、松本市生まれ。代用教員として教べんを取るが、円乗寺住職の坂本上人との出会いから僧侶になる。円乗寺で弟子として約10年、その後1939(昭和14)年に独立し日蓮宗教会所の住職に。47年に寺に昇格し現在の塩尻市宗賀忍尚山大乗寺となり、住職として50余年、寺の発展に尽くした人だったという。
3人姉妹の長女。父親が96年に86歳で亡くなるまでの3年近くを一緒に暮らし、最期を看とった。
亡くなる4日前まで毎日書いていたという父親の日記や記録。熱が何度あった-など病状までも刻銘に記され、「亡くなった当時は手にすることができなかった」。2003年に母親が他界するまで日記は開けられなかったという。
「母は人が訪ねてきたときに父の思い出を語っていたけど、母も亡くなり語る人がいなくなってしまった。日記や記録もこのままだと眠ったままになる。寺を出て箕輪に来たので、私しか書く人はいない、どうしても書いておかないといけないと思ったんです」
日記や記録を読みながら、記憶をたどりながらの執筆。初の経験だった。自身の葬式の段取りまですべて整えて最期を迎えた父の死、説話、寺の歴史、寺の生活、後継者問題、母のことなど10章にわたって書き綴った。
原稿は夫の勝さんがワープロで清書。妹2人にも原稿を見てもらい、修正を加えるなどして書き上げ、父親の座右の銘「不妄語戒(うそ、いつわりを言わない)」を本の題名にした。
「自分の絵手紙を入れてほんわかとしたものにしたかった」。絵手紙歴は14年。挿絵として使うのに絵手紙の文字が邪魔なのでは-という周囲の意見で悩んだが、「絵手紙を抜いたら私の本ではなくなってしまう気がして…」。ここ1年半ほど日記のように書き続けた絵手紙の中から、選びに選んだ39点を掲載した。
看病をしながら身内がなくなる寸前のどうしようもないむなしさに襲われていたとき、絵手紙の友から「先のことはどうでもいい。今日一日だけ一生懸命やればいい」という内容の手紙をもらった。「辛くて辛くて消え入りそうだった。今日を精一杯やればいい。それだけを考えていた」。そんなときに出てきた言葉「今日一日だけ」をホウズキに書き添えた絵手紙も載せた。
「父は、ばかがいくつもつくくらい正直で、それを貫き通した人だった。何でもできて頼れる、子煩悩で温かい人。冗談も言っておもしろいことも話したけど、間違ったことは一つも言わず、まっすぐな人だった」
父親の歩んだ道を語り継ごうと書いた100冊の本は、親戚や親しい人、檀家に配った。「皆さんとても喜んでくれた。涙を流して読んだ、感激したと言ってくれただけでやったかいがありました」。本を読み、わざわざお参りに来てくれた人もいたという。
「執筆は父の本だけです」。人生で最初で最後の本。大切な宝物に触れるようにページをめくった。(村上裕子) -
伊那市坂下区・大規模災害に備え、備蓄倉庫新設
伊那市の坂下区(黒田強区長)は26日、坂下公会堂近くにある災害時の避難場所に指定している広場に、防災備蓄倉庫を設置した。同公会堂地下にテントやスコップなどの防災器具を保管していたが耐震強度がないため、別の場所に倉庫を作った。
設置した倉庫は縦約2・2メートル、横約5・8メートル、高さ約2・3メートル、床面積12・90平方メートル。総工費約60万円。
倉庫内には既存の防災器具を移し、今年度は優先的に投光機、発電機を購入して備える。地元に食料店などがあるため、水などの非常食は毎年、少しずつ買いそろえていく予定だ。
坂下区では今年度中に、区所有の2つの貯水槽(それぞれの容量は60トン)のうち、水漏れのため使用されないでいた、坂下公会堂東側の一つを改修工事する。同区は住宅の密集地で周りには川が多いため、大規模地震が発生した時は、火災が発生し、橋が落ちれば日なん場所の確保が困難になるので火災予防への設備に力を入れている。
黒田区長は「大規模災害に対して、防災設備を確立し、自主防災ができるように取り組みたい」と話している。 -
三峰総 美和ダム堆積土を混ぜた水田で試験栽培
三峰川総合開発工事事務所(竹田正彦所長)は30日、伊那市長谷溝口にある、美和ダムの堆積(たいせき)土を耕土に混ぜた水田で田植えをした。三峰川の土砂が流れ出たほ場で収穫できる「川下り米」の味覚を検証するため、本年度初めて、試験栽培をはじめた。
ダム底にたまった土砂をかき出し、機能を回復させる「堆砂掘削」事業は、02年度までに2百万立方メートルを取り除き概略終了。その後堆積土は、長谷の市野瀬、黒川のほ場整備に使用したり、ミネラルが多く、土壌伝染病菌が少ないとして、家畜飼料、育苗土への活用研究が進められるなど、注目が集まっている。
田植えには、同事務所や長谷総合支所の職員ら約10人が参加。水稲耕土に対して堆積土を0、20、30パーセントずつ混ぜて作った3つの水田(それぞれ約160平方メートル)へ、コシヒカリの苗を植えていった。
9月下旬の収穫の際に、それぞれの米の味を比較したり、成分分析して検証する。堆積土栽培で効果が認められれば、これから掘削する土を有効活用につなげていきたいという。 -
伊那署が災害警備訓練 梅雨期に備え水難者救助も
伊那警察署は30日、恒例の災害警備訓練をした。朝7時30分ころ、震度5強以上の地震が発生し、署員らがそれぞれの職場や自宅で感知したとの想定で、75人が同署に自主参集。その後、災害で使う投光器などの機材点検や、梅雨時に備えた舟艇訓練などをして、防災意識を高めた。
早朝の訓練では、衛星携帯電話や発電発動機、チェーンソーなどの機能点検や操作方法を確認。チェーンソーは、実際に署員が木の丸太を切ったりして操作を学び、有事に備えた。
南箕輪村の大泉ダム湖では舟艇訓練のほか、救命胴衣の着用方法や救命索発射機の操作を学習。組み立てたゴムボートで、水難者役の署員を救助した。
小嶋惣逸署長は「装備機材についての基本的な知識を身に付け、いかに有効に使うかが必要となる。普段から有事に備えてほしい」と署員の志気を高めた。 -
「作って食べよう!みんなの畑」
コンニャクイモなど植え付け作業南箕輪村の農村生活マイスターと南箕輪村輪の会は27日、コンニャクイモなどを栽培する初企画「作ってみよう!みんなの畑」で大泉川南のほ場でコンニャクイモなどの植え付け作業をした。
コンニャクイモを栽培し手作りコンニャク作りに挑戦するほか、ジャガイモ、サツマイモ、トウモロコシなどを作り、収穫する喜び、食べる喜びを味わおうと計画。マイスター、輪の会会員、寺子屋の塾生ら約30人が参加した。
ほ場約7アールはマイスターの一人が提供した。第1回作業はコンニャク、サツマイモ、トウモロコシ、黒豆、落花生の植え付け。子どもたちはマイスターらに教わりながらコンニャクイモやサツマイモの苗などを楽しく植えた。
今後は7月に草取り、ジャガイモ、トウモロコシ、枝豆の収穫、大根と白菜の種まき、10月下旬にサツマイモとコンニャクの収穫、12月にコンニャク作りや野菜を使った調理実習を計画している。 -
自然と生活体験の会が田植え
「20年代の稲作」を体験する、駒ケ根市中沢の自然と生活体験の会(北原儀平会長)はの小学生や会員ら20人が参加し28日、ふるさと体験田で、手植えによる田植え作業をした。
5アールの田に筋引きで線を引き、1列に並んでコシヒカリの中苗を植え付けた。
また、フナ田に体長約10センチ、1年生のフナ、50匹と、今年初めてツブ貝200個も放流した。
今後、無農薬の米づくりを目指し、6月と7月、手作業で草取りをし、実りの秋には、手で稲刈りし、はざ干し。足踏み式脱穀機で脱穀する。9月中旬にもフナ取りを楽しむ。
収穫した米やフナでで収穫祭をする計画。
北原会長は「毎年参加している子どもは慣れて、植え方が早い」と話していた。 -
新山のトンボの楽園でハッチョウトンボ発生
今年3月、トンボを保護するための木道整備を完了した伊那市富県上新山の湿地帯「トンボの楽園」で29日、世界最小ともいわれるハッチョウトンボの羽化が観測された=写真。
羽化は例年より半月ほど遅めで、天候不順などが影響したと考えられる。
トンボの全長は約2センチ。羽化して間もないため、薄茶色をしているが、時間の経過と共にオスは赤色、メスはしま模様となる。また、縄張りを守るために余り飛び回らないという性質も持つ。
湿地の保護に取り組む新山山野草等保護委員会の北原重利会長は「木道の上からルールを守って見てほしい」と話す。
ほかにも、腹部がやや扁平なヨツボシトンボ、鮮やかな青、赤色をしたさまざまなイトトンボもおり、夏の到来を告げている。 -
横断歩道の渡り方は…保育園で交通安全教室
南箕輪村交通安全協会女性部などはこのほど、中部保育園(高島みよし園長、園児・167人)で交通安全教室を開いた。
園児の交通事故防止の徹底を図るため、村内5保育園を巡回する。女性部員や伊那署員ら10人余が指導に当たり、交通規則を守ることを呼びかけた。
園児たちはパネルシアターを観賞し、横断歩道の渡り方や信号機の見方などを学習した後、年長児と年中児は園周辺の道路で実践。手を上げ、左右確認をして横断歩道を渡るなど、事故に遭わないための正しい道路の歩き方を学んだ。 -
住民手作りの駅前広場「輪苑」の開所式
宮田村のJR宮田駅前に住民手作りの広場「輪苑」が完成し27日、開所式があった。整備した一輪の会(小沢常明会長)のほか、村や地域の関係者ら約50人が出席。1500株の花々で彩られた園内で、長年の願いだった村玄関口の整備をみんなで祝った。
昨年秋に駅周辺の住民10人で発足した同会が、構想から半年余りで約750平方メートルの遊休地を整備。
村の地域づくり支援事業の助成や地権者の同意も得て、荒れていた土地を花壇に作り変え、ベゴニアやマリーゴルドなど10数種類の花を植えた。
式で小沢会長は「駅前のイメージアップを図ろうと、多くの協力で完成にこぎつけた。コミュニティの場として活用してもらえたら」とあいさつ。テープカットを行い、祝杯をあげた。
宮田駅周辺はかつて商店や料亭が立ち並び、バス乗合所もあるなど、にぎやかだったというが、現在は空き地や空き家も目立つなど空洞化が顕著。安全対策上の問題点もあがっている。
一方で昨年末から駅前整備の検討が、村と地権者、住民の3者間で始動。一輪の会の整備作業も平行して行われてきたが、小沢会長は「この取り組みが駅前整備の基礎となり、一助にもなれば」と話した。
今後は地域にも呼びかけて管理。遊歩道の整備や季節ごとに花を植える予定で、イベントなども開いていく考えだ。 -
不審者NO!の地域に
住民協力して通学路や遊び場の安全対策地域の安全を協力して守っていこうと、宮田村南割区は27日、通学路上にある見通しの悪い竹やぶなどを間伐。子どもたちの遊び場になる姫宮神社では、不審車両などが駐停車しないよう車止めも設置した。
区役員や地区PTA、育成会、村の地区担当職員ら約40人が参加。3カ所に分かれて作業した。
見かけない不審車両が長時間駐停車することもあり、懸念も高かった姫宮神社境内脇の空きスペース。
穴を掘り、コンクリートの支柱を埋設するなど、力作業に汗を流した。
神社近くの平地林では、見通しが悪い部分の木々を間伐。街灯などが木でさえぎられている部分もあり、高所作業車も出動して細部まで手を入れた。
「子どもらの安全を守ろうとする、住民意識の高さを改めて感じた。地域がひとつになった今日の気持ちを今後も継続していきたい」と保科幸雄区長は話した。
本年度村内では南割区のほか、大田切区、新田区が村の地域づくり支援事業を活用して、通学路の安全対策を実施している。 -
山岳遭難救助隊春季訓練
中央アルプス地区山岳遭難防止対策協会山岳遭難救助隊(田中徳長隊長)は27日、春季訓練を駒ケ岳の千畳敷付近で行った。田中隊長以下隊員10人と駒ケ根警察署の山岳遭難救助隊員など4人が参加。岩場での確保点の取り方や、負傷者を背負っての下降訓練などを通じて遭難者救助技術の向上と隊員相互のチームワークを養った。
駒ケ根署で行われた訓練開始式で田中隊長は「今年は例年になく雪が非常に多い。実りある訓練にしてほしい」と訓示した=写真。
27日は訓練終了後宝剣山荘に宿泊。28日には、雪崩で登山者が雪に埋まったとの想定で、雪崩ビーコン(電波発信機)の電波を頼りに遭難者を捜索したり、スノーボートによる負傷者救助訓練などを宝剣岳周辺で行うことにしている。 -
風力発電をやめさせる会が入笠山周辺で勉強会
2つの風力発電事業が計画されている入笠山周辺で27日、現地勉強会「風車建設予定地を知ろう・歩こう」があった。地域住民ら100人以上が集まり、建設計画の概要など解説を受けた。
伊那谷や諏訪地域の山岳愛好団体や野鳥の会など15団体でつくる「入笠山周辺の風力発電をやめさせる会」(伊藤精晤会長)が、風車建設を知ってもらおうと一般にも呼びかけた。
伊藤会長は「自然に恵まれた環境で、開発が起こると思わなかった」と戸惑いと心配の思いを語り、計画を阻止する会結成に至った経過を交えながら「現場を確かめ、住民自身が判断する活動になれば」とあいさつした。
やめさせる会メンバーらが風力発電事業計画概要のほか、地質の複雑さや猛きん類の生態などをそれぞれ説明。
現地は霧に包まれ、風車が立つ尾根は見られなかったが、風況調査の場所や風車土台の大きさをメジャーで測って確認した。
また、高座岩を見学する歴史遺産など3グループでの分散会もあった。
伊那山仲間の女性(52)=箕輪町=は「自然エネルギーでいいと思っていたが、自然が破壊され、風車を建設してもそのあとに残るものがある。一度壊したものは、容易に元へ戻すことはできない」と話した。
風力発電事業は、入笠山縲恷ュ嶺高原の尾根上と入笠山縲恷ナ平峠縲恚熨サの尾根上に計画されている。 -
伊南安協総会
伊南交通安全協会は27日、第59回定期総会を駒ケ根市のアイ・パルいなんで開いた。役員ら約60人が出席し、06年度事業計画・予算案などを承認したほか、新役員を選出した。議事に先立って交通安全功労者や優良運転者などの表彰が行われた=写真。
役員は次の皆さん。
▽会長=玉木武春▽副会長=下島利満、寺平良平、本田幸達▽監事=北原久爾、小松幹治
表彰されたのは次の皆さん。
◇県警察本部長・県交通安全協会長連盟表彰▽功労者=土屋悟、荒山正弘、林孝子、丸山卓行▽優良運転者=高橋豊子、田中昭三、田中裕子、石田由美子、石田忠志、水上芳道、長瀬和光、藤木幸雄、桃沢茂雄▽功労団体=駒ケ根支会福岡支部、駒ケ根支会女性部、中川支会女性部
◇伊南交通安全協会長・駒ケ根警察署長連盟優良運転者表彰▽30年以上=荒井利子、吉沢孝雄、大森良枝、矢沢澄夫、銭沢宗二、太田芳多、宮沢昇、宮沢正幸、小林愛明、吉沢文夫、箕浦久二、七森幸子、尾崎清人、松下悟、松下佐喜子、宮島俊夫、気賀澤重夫、森谷勝子、林行男、倉澤為吉、小松原国男、吉田やよい、田中久、福島喜弘、有賀一男、永井ミツ子▽20年以上=原好広、小林たせ子、小澤雅樹、倉澤益己、小松原春美、稲葉美津江、有賀ふみ▽10年以上=松崎やよい -
信州みのわ山野草クラブ第6回展示会28日まで
山野草愛好者でつくる信州みのわ山野草クラブ(23人、白鳥征男会長)の第6回山野草展示会が27日、箕輪町木下の木下公民館で始まった。寄せ植えなど約200点が並び、次々と訪れる山野草ファンが関心を寄せている。
毎月の定例会で寄せ植えを主体に勉強しているため、会員それぞれが趣向を凝らして植え込み育ててきた寄せ植え作品が多い。例年より展示会時期が2週間遅れのため花ものは少ないが、アツモリソウ、ウツギ、コマクサ、ウマノスズクサ、エビネ、テンナンショウ、箱根サンショウバラ、ヤブレガサ、斑入り植物などがある。
毎回約250点を展示してきたが、ゆとりをもたせた展示でじっくり鑑賞してほしいと今回は200点に絞った。石や流木に植えたり、棚に小さい鉢を並べたりと見せ方にも工夫を凝らしている。
クラブは今年から、地元木下区のカタクリ自生地保護に協力しているため、山野草への関心がより高まり、今回の展示は一層力が入っているという。白鳥会長は「寄せ植え技術の研さんを積み、会員それぞれが植物を選び寄せ合って表現しているのを見て楽しんでほしい」と話している。
展示は28日まで。先着40人に苗をプレゼント。ラッキーナンバーでのプレゼントもある。会員が持ち寄る余剰苗も販売する。午前9時縲恁゚後4時。 -
市民バザール06開催
地域でさまざまな活動に取り組む人が一同に会する「市民交流バザール06」が28日まで、伊那市駅前ビル・いなっせで開かれている。子育てや国際交流、環境、健康などさまざまな分野で活動する34団体の特色あるブースが並び、訪れた人を楽しませている。
市民同士の交流や情報交換を目的とした取り組みで3年目。今年は、総合学習で通り町の活性化について考えてきた伊那小学校の剛組も参加した。児童らは6班に分かれ、通り町にかんするクイズを出題するブースや、牛乳パックなどで作った商品が並ぶブースなどを出店し、会場をにぎわせた。
里山の園舎で野外活動を中心とした保育に取り組む「はらぺこ保育園」のブースには、子どもと母親らが作ったせんべいや木のおもちゃなどが並んだ。
1日目の夕方には、今年初めて企画した行政関係者との交流会を開催。交流を深めながら協働の方向性を共に考えた。
午前10時縲恁゚後4時。 -
【記者室】火の用心
箕輪消防署は空気の乾燥している日、風の強い日に、町消防団と連名で防災無線で火災予防を呼びかける。細やかな取り組みがありがたいと感謝の言葉を寄せた町民がいる。防災無線、消防署や消防団の夜警など安全・安心のまちづくり、町民を守る取り組みがなされている▼「戸締り用心、火の用心」「火の用心、マッチ1本火事のもと」など、声をあげながら拍子木をカンカンと打ち鳴らす夜回り。昔から地域の中で皆で火災予防の意識を高めていたのだろう▼拍子木に代わり警鐘を鳴らして夜警する消防団。地域の安全を願った活動を「うるさい」と言う人がいると聞いた。見回りをして下さっていると安心感があり、うるさいとは感じないと思うのだが…悲しい。(村上記者)
-
陶芸家・岡重利さんの個展 ベル伊那30日まで
金沢市で作陶活動をする陶芸家・岡重利さんの県内初の個展は30日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。
花器、酒器、茶器のほか、マグカップや皿などの生活食器など計約80点を展示販売。青瓷、米色瓷を中心に、水差しにガラス蓋を調和させた作品など、清涼感あふれる展示会になっている。
1300度の高温で焼き出した作品は、冷やした時の上薬のひび割れが、独特の味わいを演出している。また、赤色を出すための上薬は金を使用し、やわらかく、上品な色で表現されている。
関係者は「今後、注目が集まる陶芸家なので、ぜひこの機会に足を運んで見にきてください」と来場を呼びかけている。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時) -
奥村憲さんが個展 伊那谷の自然の素晴らしさ描く
伊那市中央区の洋画家・奥村憲さん(64)の個展は6月5日まで、同市の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている。7回目を迎える恒例の展示会。油彩、水彩、パステル、鉛筆、クレヨン画の23点を飾っている。
伊那市から望む中央、南アルプスを各種技法で写実的に描いた絵と、ここ5年間ほどで取材した北海道、神奈川県、奈良県などの日本各地の風景を対比して展示。「経ヶ岳とコヒガンサクラ」「南アルプス風景」などの作品が並ぶ会場は、伊那谷の自然の素晴らしさが実感できる。
愛知県岡崎市生まれで、退職後の00年に横浜市から伊那市へ転居。画歴は41年で、伊那谷の四季折々の風景を中心に油絵で描いている。奥村さんは今後「アルプスの連山の雄大さを表現できる油絵の100号サイズの大作をシリーズで製作したい」と意気込んでいる。
土・日曜、祝祭日は休館。午前8時30分縲恁゚後5時10分。入場無料。 -
美容室「OGGi」店長 小田切拓磨さん(28)
伊那市西春近の県道南箕輪沢渡線沿いに4月7日、美容室「OGGi(オッジ)」がオープンした。駒ヶ根市の本店「A2」(有賀雅貴オーナー)の2号店として伊那市に進出。青色を基調とした外装、白色の内装はシンプルで、落ち着く空間を演出している。
本店で7年ほど積んだ経験もあり、店を任された。もともと自分の店を構えたいとの思いもあり、今までとは異なる完全予約制で、利用客に一対一で対応する。
「一人のお客さんを丁寧に接客したい。ゴミゴミとせず、ゆっくりとくつろいでほしい」と理想の店づくりに励んでいる。
パーマやカラーの待ち時間は利用客にとってみれば退屈な時間。そんな時は、自分の恥をさらけ出した話題で談笑する。「話上手ではないのですが…」。
◇ ◇
地元の高校を卒業すると、測量会社に就職。進路を決める時、親や担任教師に「美容師になりたい」と打ち明けるが「本気でやりたいと思わなければ無理だ」と、見透かされたように反対された。
実際、安易な考えだったことは自分でも分かっていた。だが、華やかな世界にあこがれを持っていた訳ではない。美容師は職人で、簡単な仕事ではないことは感じていた。
「このまま続けていても40、50歳になった時の自分が見えない」。楽しい職場ではあったが、本当に就きたい職のために、迷いもなく1年で仕事を辞める。美容師を目指し、美容室で働きながら通信教育で学び、国家資格を取得した。
◇ ◇
人を喜ばせることができる美容師という仕事にやりがいを感じている。「気持ちよかったよ」とシャンプーを初めてほめられた時の感動は、今でも忘れていない。美容師という分野は、少なからず利用者の人生を変えてしまう影響力があると自負がある。
「例えば髪型を変えたことで、その人自身に良い事があるかもしれない。失敗した時のリスクは大きいが、これまでに辞めたいと思ったことは一度もない」
◇ ◇
基本的に店の経営は自分の責任となる。しかし、忍耐強く成長するための機会と考えている。一人立ちする好機を与えてくれたオーナーに感謝している。
オープンしてから約2カ月。まだどんな人たちが来店してもらえるか分からないが、子どもからお年寄りまで、男女にかかわらず幅広いニーズに対応していこうとしている。
今後は時代に合ったヘアスタイルを提供するだけでなく、室内のインテリアを季節に合わせて模様替えし、利用客に視覚でも楽しんでもらいたいと考えている。 -
箕輪町文化財保護審議会
箕輪町文化財保護審議会(蟹沢廣美会長)は25日、06年度第1回会議を町文化センターで開き、事業計画などを協議した。
06年度は、下古田地区の白山神社社叢を再調査する。96年に町の天然記念物に指定され、10年経過したことから、社叢の現状を再調査し今後の保護の指針にする。
調査は信州大学農学部(森林科学科・伊藤精晤教授)に委託し、町教育委員会が協力する。地図や踏査による指定範囲の確定、植生を調査しゾーンニングによる全体図作成、聞き取りや文献調査などによる神社と集落生活との関連性調査、境内の樹木の全数と特に保存すべき樹木の選定、相関植生調査を基に特に重要なエリアについて精密な植生を調べる標準地調査などをする。報告書の原稿作成までを信大に委託し、町が3月末に刊行予定。
調査予算は37万6200円)。
このほかの事業は、県や町指定史跡の草刈りなどの整備、町指定文化財パトロール、文化財保護強調週間の取り組みなど。県指定史跡「福与城跡」の横穴埋め戻し工事も予定する。
町議会3月議会の一般質問で町文化財指定保護について質問があった木下区有林(ブナ林)については、地元木下で「ブナを愛する会」(柴朋美会長)が4月下旬に組織され、町にブナ林調査の支援、協力願いが出ていることもあり今回、審議会で協議。地形的には水源涵(かん)養保安林になっていること、ブナ林の説明などがあり、まず審議会で現地視察をした後に検討することを決めた。 -
箕輪町交通安全推進協議会
箕輪町交通安全推進協議会(会長・平沢豊満町長)は24日夜、06年度会議を町役場で開き、事業計画案、予算案などを承認した。伊那警察署交通課長の講話も聞いた。
事業計画は、4月に春の全国交通安全運動街頭運動、人波作戦を実施。7月下旬は夏の交通安全やまびこ運動で人波作戦、9月下旬は秋の全国交通安全運動で街頭啓発と人波作戦、10縲・1月に研修会、12月中旬に年末の交通安全運動で街頭啓発・人波作戦・夜間パトロール、1月に交通安全祈願新年懇親会(町交通安全協会と共催)。予算総額は70万6千円。
05年度町内の交通事故発生状況は132件。04年度に比べ12件減少した。05年10月20日に死亡事故ゼロ500日を達成し、現在も死亡事故は発生していない。
平沢会長は、「死亡事故ゼロの記録が伸びている。事故のないよう最大限、取り組みをお願いしたい」とあいさつした。 -
かんてんぱぱで粘土&デコラティブペイント作品展
鮮やかな粘土クラフトやトール(デコラティブ)ペイント作品が並ぶ「くらふとハウスMa夢20周年記念作品展」が28日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。作者の個性が表現された人形や花など約千点が、訪れた人を楽しませている=写真。
出品者は上伊那を中心とする30代から70代の主婦50人。全国創作粘土協会作品展などでグランプリを獲得した伊那市の篠原誠子さんの生徒や孫弟子による合同展で、毎年1回開いてきた。
紙粘土、樹脂粘土でつくる粘土クラフトは、一つの塊から好きなものを自在に表現できる魅力があり、西洋人形、日本人形風のかわいらしい作品から、独特な色付けで銅製品の質感をリアルに表現したものなどが並ぶ。
トールペイントでは、子どもが昔習っていたバイオリンなど、思い入れの強い品物に描いた作品もあり、新たな楽しみ方を提供している。 -
アンサンブルでウサギ生まれる
知的障害者通所授産施設と重症心身障害者通所授産施設を併設する伊那市西箕輪の「アンサンブル」(小椋年男代表)でこのほど、ネザーランドドワーフウサギ3羽が生まれた=写真。昨年5月の開所以来初めてのこと。飼育してきた利用者やスタッフは、子ウサギの誕生を喜んでいる。
知的障害者が働きながら地域の中で生活していく場として開所した同施設には現在、23人が通所しており、クッキーづくりやカフェレストランでの接客、野菜づくりなどに励んでいる。
ウサギの飼育は3人が担当で、ネザーランドドワーフを含む3種類9羽を育ててきた。最初は手をかまれることもあったが、今ではだいぶ慣れ、トリミングも上達してきた。
一緒に飼育をしてきたスタッフは「初めてのことで緊張したが、きちんと育って良かった」と話す。
生まれたウサギは今後、1万円前後で譲り渡す予定で、ほかの種類についても徐々に繁殖を試みたいとしている。
ウサギの譲渡希望者はアンサンブル(TEL71・8622)へ。 -
美和ダム洪水バイパス施設 建設工事が技術賞
国土交通省・三峰川総合開発工事事務所(伊那市)の事業「美和ダム洪水バイパス施設建設工事」が、ダム工学会賞の技術賞を受けた。同事務所としては初の受賞。設計、施工に当たった共同企業体と3社の共同受賞となった。
技術賞はダムの設計、施工、維持管理でダム技術の発展に貢献した団体に贈られる。05年に完成した全国の工事の中で、9事業が選ばれた。
同工事は本格的にダムに採用された全国で初の事業で、ダム湖に土砂が堆積(たいせき)しないよう、分派堰(ぜき)とトンネルで洪水時の濁流をダム下流へ流す仕組み。トンネル内の底盤工事の工期短縮や工事の環境、安全確保のための工法も評価された。
18日、東京であった「第16回ダム工学会通常総会」で賞状を受け取った。関係者は「美和ダムが恒久的に安心、安全に使われるよう建設した事業が評価されてうれしい」と喜んでいる。 -
園児の安全を守る活動推進
伊那市立保育園の各保護者会代表と園長でつくる市保育園保護者連合会(牛山健一会長)の本年度理事・代議員会は24日夜、市役所で開き、06年度事業計画案などを承認した。
牛山会長はあいさつで「保護者が一つになれば保育問題の解決の糸口を見つけることができると思う。連合会は各保育園の発展につなげる役割があり、園児のためになることをやっていきたい」と述べた。
本年度は、園児の安全と生命を守る運動を中心とした保育事業の推進を図る。チャイルドシートの着用率が低いことから、保護者の交通安全に対する意識の高揚を図るため、着用率アップ運動を展開する。各保護者会と園で具体的な内容を検討して進めていく。
旧市内各地区の交通安全協会が昨年7月、各保育園前で抜き打ちでしたチャイルドシートなどの着用調査の結果、各園の着用率は10%台縲・0%台と大きな開きがあった。
市の補助金の見直しにより本年度、連合会への補助金が無くなったことで、計画している研修や意見交換会、機関誌「いな保育」の発行、講演会などの事業内容を見直して対応していく。
市立保育園は本年度、新市発足に伴い高遠と長谷の4園が加わって計28園となり、名称も「保育所」から「保育園」に統一。連合会も新生として気持ちを新たに「乳幼児の幸福をはかる」ために積極的に活動していくことを確認し合った。 -
県伊那合同庁舎職員が恒例清掃活動
5月30日の「ごみゼロ運動の日」に合わせて、伊那市の県伊那合同庁舎の職員らが24日、庁舎周辺で清掃活動をした。
例年より作業範囲を拡大。約50人の職員が4班に分かれ、約1時間かけて道端に落ちているごみを拾った。たばこの吸い殻や紙くずといった可燃ごみが目立ち、ダンボールや飲料水の瓶も多かった。
清掃活動には、作業姿を市民に見てもらい、環境問題や美化活動への意識を高めてもらう狙いもある。職員らは、昨年度から週1回、早朝ごみ拾いとして庁舎周辺の清掃活動にも取り組み、環境美化に努めている。 -
シカゴでインディペンデント映画制作に取り組む
伊那市美篶出身
梶野純子さん(32)映画には、多くの人の心を動かしたり、何かを訴えたりすることができると信じているんです竏秩B
米国シカゴで、大手映画会社に依存しないで制作・配給する“インディペンデント映画”を撮影している。ハリウッド映画などと異なり、監督の感性や個性がそのまま表れた作品が多く、最近は注目を集めている。
現在は、沖縄の米軍基地問題を扱った作品の制作準備をしている。日本では常に関心を集める深刻なテーマだが、米国では問題の存在すら知らない人も多い。深刻なテーマを形にするまではかなり時間がかかった。現地、沖縄では「そんな映画作らないほうがいいんじゃないか」と言う声もあったが、「作ってほしい」という強い要望もあった。そんな人たちの思いが制作を後押しした。
「映画を通して、多くの人がこの問題を知ることができる。認知されなければ、問題はずっと起こってしまうと思うんです」 -
駒ケ根伊南広域シルバー人材センター総会
駒ケ根広域シルバー人材センター(竹村衛理事長)は25日、06年度通常総会を駒ケ根市のアイ・パルいなんで開いた。会員ら約200人が出席し、06年度事業計画・予算案などを承認したほか、会員の親ぼくと福祉の増進などを図るため「会員互助会」を新たに設立した。互助会では研修旅行やサークル活動などの活動を行っていくほか、規定により各種慶弔金を支給する。
在籍10年以上で毎年就労し、かつ75歳以上の会員18人が表彰状を贈られた=写真。
互助会の役員(任期2年)は次の皆さん。
▽会長=宮沢房茂▽副会長=小平サト子、鈴木末男▽幹事=堀宏、木下貞治、佐々木幸一、吉沢昌次、宮崎利幸▽監事=北原進、真島銑次
表彰されたのは次の皆さん。
▽駒ケ根市=森谷良次(小町屋)山本知善(赤須東)松崎庄市(上穂栄町)阿部加三(同)下島元彦(中沢)北原良子(同)下島繁美(同)▽飯島町=唐沢ふさ子(飯島)小林祐子(同)田中徳治(同)▽中川村=北沢和美(片桐)北嶋正幸(同)湯沢利一(大草)大沢喜市(片桐)杉岡一雄(葛島)木下勇一(片桐)▽宮田村=東條よしみ、有賀武士 -
春の褒章受賞を市長に報告
今年の春の褒章で黄綬褒章を受章した芦部弘さん(74)=駒ケ根市赤穂北割二=と藍綬褒章を受章した北原久爾さん(72)=同市下平=は25日、駒ケ根市役所を訪れ、中原正純市長に「皇居に参内して陛下に拝謁する栄に浴した」などと笑顔で受章の喜びを報告した=写真。中原市長は「市民にとっても名誉。これからもますます活躍されることを期待している」と祝辞を述べた。
芦部さんは建具職人として重要文化財の旧竹村家など多くの文化財の建具製作を手掛けたほか、後進の育成にも力を注いだ。
北原さんは調停委員として22年間にわたって離婚や遺産相続をはじめ、民事、家事のさまざまな調停などの任に当たってきた。