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4人を納税表彰
「税を考える週間(11窶・7日)」の17日、伊那市の伊那税務署(中島善吉署長)で納税表彰式があった=写真。
国税の申告と納税及び租税教育などに関して功績があった4人を表彰。本年は青色申告制度55周年に当たり、青色申告の普及・育成などに貢献し、制度の発展と税務行政の円滑な運営に功績のあった4人にも感謝状を贈呈した。
中島署長は「受彰は日ごろの努力のたま物。これからも申告納税制度の定着の発展のために、いっそうのお力ぞえをお願いします」とあいさつ。受彰者の代表で伊那法人会常任理事の小口幸子さんは「受彰に恥じることのないよう、今後も努めていきたい」と感謝の気持ちを述べた。
受彰したのは次の皆さん。
【税務署長納税表彰】
▽小口幸子(伊那法人会常任理事、伊那法人会女性部長)▽黒河内靖(県酒造組合前理事、伊那酒造協会前理事長、伊那間税会前理事)▽渕井和子(県納税貯蓄組合連合会理事、伊那地区納税貯蓄組合連合会理事、伊那地区納税貯蓄組合連合会女性部長)▽小澤勝正(伊那法人会常任理事、伊那法人会研修委員長)
【青色申告制度施行55周年記念署長感謝状】
▽橋爪利行(伊那法人会監事)▽上田昇(上伊那青色申告会連合会会計)▽小田切和雄(伊那法人会厚生委員、伊那法人会箕輪支部副支部長)▽田中義文(宮田村青色申告会前監事) -
別荘ローラー作戦
11月の指名手配被疑者捜査強化月間に合わせて駒ケ根警察署は17日、同市菅の台の別荘地を対象にオウム真理教被疑者についてのチラシなどを配布するローラー作戦を実施した。
同署警備課の鈴木眞一郎課長ら6人と別荘地を管理する駒ケ根市職員3人が手分けして182戸の別荘すべてを巡回し、オウム真理教被疑者3人の顔写真入りのチラシと防犯診断カードを手渡して「不審な人物を見かけたらぜひ警察に通報してください」などと呼び掛けた=写真。
別荘地に住む池田恭一さん(65)は「この辺りは人通りもほとんどない。たまに見かけない人や車を目にするが、別荘の所有者かもしれず、不審者かどうかの判断はなかなかむずかしい」と話していた。
別荘地はシーズンオフに入り、滞在する人は少なかったことから、署員らは空き巣の被害などがないか1軒1軒確かめながら巡回していた。 -
【南大東島再訪記】「平成のコメの道」〈下〉
「おいしいコメがいつも届けば……」友好米を届けるコメ娘の一行には、じつは心配事が1つだけあった。伊那のコメで喜んでもらいたいけれど、島でコメを扱う商店の営業に影響を与えないだろうか?窶狽ニいうことだった。
南大東島は沖縄本島から東に約400キロ。周囲20・6キロの島に1380人が住む。島の59・7%を占める農地はそのほとんどがサトウキビで、あとは青パパイアやジャガイモ。水田はまったくない。
島民はもちろんコメを主食にしているが、当然全量、島外から、農協その他の流通ルートを通じて持ち込まれている。
コメを使う商店は、与儀商店・大盛商店・ケンちゃんストアーなど3件ほどあり、銘柄的には新潟県魚沼産コシヒカリから秋田こまち、ひとめぼれなど数種並ぶが、もっとも安価の秋田こまちでも5キロ2140円と、輸送費などの関係で伊那では考えられない値段がついている。
さらに、高温の地であることから保管などにも苦心しており、各商店がどれほど努力しても、どうしても鮮度的に落ちてしまう。新米も入らないわけではないが量的に少ない。島民のほとんどが「もっとおいしいコメを食べたい」と望んでいるという。
こうした地に、「川下り米」として有名で、食味もよい伊那市東春近の新米コシヒカリを、経費相当の原価で持ち込むのだから、島のコメ屋に少なからぬ影響が出るのではないか窶狽ニ危惧したのだ。
だが、取りこし苦労だった。米屋の1つ与儀商店の田仲留美子さんは8月に伊那を訪れた1人でもあり、交流をさらに深めようと、友好米のおにぎり作りや申込みの集約に率先してあたってくれた。
それどころか「伊那に行った時から、こんなおいしいコメがいつも届けば、島の人はきっと喜ぶと思っていた」と、今後継続して、伊那で取れたコメを島に直送し・販売する窓口を引き受けてくれる方向で、話し合いを続けることを約束したのだった。ほかの米屋さんも歓迎してくれた。
こうして、人々の友好の中から、伊那の特産品であるコメを直接流通させる、経済的な交流の試みが新たに始まろうとしているのだ。(毛賀沢明宏)
※「平成のコメの道」は本号で終わり。次回からは「動き始めた子どもの交流」が始まります。 -
ICT・CEKがデジタル放送共同ヘッドエンド開局式
伊那ケーブルテレビジョン(ICT・伊那市、向山公人社長)とエコーシティー・駒ケ岳(CEK・駒ケ根市、中原正純社長)のデジタル放送共同ヘッドエンド開局式が17日、伊那市内であった。BS、CS放送を先行してデジタル放送を開始。双方の自主放送の視聴も可能になった。
来年4月にNHK、10月に民放各局がデジタル放送を始めるのに伴い、共同で整備。伊那ケーブルに、県内地上デジタル放送再送信設備などヘッドエンド設備を置き、双方を光ケーブルでつないだ。事業費は約1億2千万円。設備投資・ランニングコストの軽減、上伊那郡内の情報共有化による情報サービスの向上を図る。デジタル放送のチャンネル数は41(地上波含む)。
開局式には両社役員、行政関係者ら約40人が出席。
テープカット後、向山社長は「チャンネルを楽しむほか、生活や経済、自然災害など生活情報を住民に伝えていく」とあいさつ。中原社長も情報の共有化によるメリットを挙げ、加入を促した。
加入者は、デジタル放送対応の専用チューナーの取り付けが必要。17日現在、約1千戸の申し込みが入っている。12月末まで「加入推進キャンペーン」を展開中。
加入世帯は上伊那8市町村で3万7533戸。
問い合わせはICT(TEL73・2020)、CEK(TEL82・4000)へ。 -
県単農道のJR立体交差着工へ
貴重な動植物の保護や県の財政難などで一部工事が中止になった宮田村大田切区の県単農道事業で、最も大きな工事となるJR飯田線との立体交差工事が今月末から着工することになった。16日夜に地元説明会が開かれ、県は2008年度までに交差を含む全ての事業を完了したいと見通しを示した。
立体交差工事は1年半程度の予定で、線路をほとんど移設することなく、狭い現道を2車線に拡幅する。その後も県は引き続き、交差前後から国道153号に接続する260メートル区間の整備を進める。
説明会には地元の建設推進委員会や地権者ら約40人が出席。上伊那地方事務所、JR東海ら関係者が工事概要、進め方などを説明した。
それによると、「ボックス」と呼ばれる箱状の構造物を使って施工。3月上旬には一晩使って、線路が通る新たな橋げたを渡す。
JRは、夜間に工事を実施するため運休などの影響はないとしている。
同農道事業は00年度に着工したが、計画地にオオタカの営巣などを確認して広域農道西側の区間331メートルを中止。さらに財政難を理由に一部区間は現道に待避所を設けるのみに事業縮小した。
この日の説明会では、中止に至った経緯の説明不足を指摘する声が挙がったほか、「08年度に本当に事業は完了するのか」などの質問も。
地事所の担当者は「県の組織改革、予算面など厳しい部分はあるが、完了させるべき事業として県(本庁)に要望している」と答えた。 -
防犯女性部が護身術学ぶ
宮田村の防犯女性部(小田切久美子部長)は16日夜、警察署員から護身術を学んだ。定期的に講習を積んでいるが、万が一に備え、他人にも指導できるようになろうと、熱心に励んだ。
女性部員6人は、18日に宮田中学校で行なう防犯訓練に指導者として参加。生徒に教えられるようになろうと、この日講習会を開いた。
村駐在所の雨宮則彦所長らから手ほどきを受け、暴漢に遭遇した場合の対処法を学習。2人1組になって繰り返した。
小田切部長は「本当は危険に遭わないことが前提と思う。護身術を習ったら大丈夫ではないことを、子どもたち、私たち大人も肝に命じたい」と話していた。 -
箕輪町長寿クラブ連合会女性部研修会
箕輪町長寿クラブ連合会女性部は15日、05年度研修会を町文化センターホールで開いた。単位長寿クラブの活動発表や講演会で楽しく学び合った。
浦野順司連合会長は「元気よく毎日生活することが長寿クラブの一番大事な目標。元気で積極的に催しに参加して」。原きの江女性部長は、「健康でいられることが幸せ。寝たきりにならない工夫をしながら、町の催しに率先して参加し、町に協力できることは協力しながら明るく、住みよい町づくりに貢献していきましょう」とあいさつした。
研修は、木下コーラス部によるコーラス、松島女性部の手話ダンス、安木節、ボケない音頭の発表があった。沢の桑沢隆子さんは、参加している俳句の会を紹介し、「仲間は皆同等に名前で呼ぶ。仲間意識が出て、この雰囲気が大好き。これからも大事にしていきたい」と話した。
講演は、今井愛子パッショングループ代表の今井さんの「楽しく歌って踊って健康づくり!」を聞いた。 -
いきいきフォーラム
「第10回あなたとわたしのいきいきフォーラム」が15日夜、駒ケ根市文化会館で開かれた。駒ケ根商工会議所、男女共同参画社会を目指す市民の会、女性団体連絡会などの会員らでつくる実行委員会の主催。約90人が参加し、働く母親を支援する会社マザーネット代表の上田理恵子さんによる講演「女性のニーズで新しいサービスを創造窶博qどもと歩む起業への道」のほか「主体的に動く」をテーマとしたパネルディスカッションを聞いた。
上田さんは出産後、子どもを育てながら働くことの大変さを身にしみて経験したことから、働く母親たちの助けになりたいと01年に会社を設立した経緯などについて「病気の子どもを人に預けてまで働くことに罪悪感を感じたこともある。でも社会の役に立つために仕事を続けようと思った。この点で迷わないことが大切では」と語り掛けた=写真。
パネルディスカッションのパネリストはハローワーク伊那の百瀬晃さん、百笑塾塾長の小平寛子さん、婦人服店「ミス・バニー」代表の木下真由美さん、宅幼老所「わが家」の代表大石ひとみさん。4人は社会保険労務士上野美穂さんのコーディネートで、女性の生き方などについてそれぞれの立場から意見を述べ合った。 -
【南大東島再訪記】「平成のコメの道」〈中〉
「私たちが草を取った田んぼで採れたんですね」「おいしい伊那のコメを存分に味わってください。末長く交流を続けましょう」
4日南大東村役場で行われた友好米贈呈式では、伊那市の経済部長・伊藤量平さんのメッセージが代読された。
島民に伊那のコメを食べてもらおうと、「友好田」を発案したのが伊藤さんだった。「島に水田がないのなら、作って送ってやればいいね」。3月に島を訪ねた伊那市民が市役所に報告に訪れた折の一言が引きがねになった。
話を伝え聞いた地主の細田清登さんからすぐに田んぼ貸与の申し出があり、3月の訪問団の一員で自らコメを作る唐沢健さんや畠忠弘さんが耕作の先頭に立った。一人で2度島を訪ねたことがある飯塚眞佐志さんも加わった。6月12日に東春近で行われた田植えにはボランティアで30人もが集まり、南の島に送る稲の苗を植えた……。こうしてできた友好米だった。
「自分たちでコメを作ってそれを島に送ってくれるなんて、今までまったく経験のないことなんですよ。みんな本当に喜んでいます」島の仲田建匠助役は話した。
8月に伊那を訪問し、田の草取りを経験した島唄の「ボロジノ娘」や大東太鼓「碧(あおい)会」の子どもは、口々に「本当にあの田んぼ取れたおコメなの?」「まだ、膝の上くらいまでしか育ってなかったのに、あれからどうやって稲が伸びたんですか?」などと盛んに質問してきた。
集まってくるほかの子どもに「泥がさぁ、ビチャーってつくんだ」「ズブズブって足が沈んでいくんだ」窶狽ネどと、8月に初めて経験した田んぼの感触を彼らが話すと、「俺も行きたい」「田植えをしてみたい」との声が沸きあがった。
4日夜あった歓迎会の場で、「じつは伊那で田植えに集まった人の中には田植え初体験の人が何人もいた」「稲刈り前に田んぼに水がないのを見た非農家の人が、これはマズイと勝手に水を入れて、農家の人に怒られたこともあった」などと裏話を話すと、笑いともに「へぇ縲怐A伊那でも稲づくり未経験の人がいるのか」という驚きの声も上がった。
(毛賀沢明宏) -
美和ダムたい積土でガーデニング
「三峰川ガーデニング講座」の本年度最終回がこのほど、長谷村市野瀬の南アルプス生涯学習センター体育館などであった。伊那市、箕輪町などから8人が参加。日本庭園風の寄せ植えなどを飯田市在住の樹木医・二宮孝嗣さんから学んだ。
国土交通省・三峰川総合開発工事事務所(榎村康史所長)の主催。
美和ダムの再開発事業の一環として、ダムに溜まった農作物の栽培土に有効活用できる堆積土を広く周知する目的で3年目。本年度も1995年に「チェルシーフラワーショウ」(英国)でゴールドメダルを日本人初受賞した二宮さんから、植物や世界の庭の歴史などを学んできた。
参加者は、正月の飾りに合う、松、フキタンポポ、石菖、シモツケ、小菊などの8種類から好きな植物を選択し、長方形と円形の鉢のどちらかに植えた。堆積土は培養土と混ぜ、優しく上からかぶせていた。
作品が出来上がると二宮さんがそれぞれを批評。空間の使い方などについて注意した。「和は深く、正解はないが、指摘されると日本人には分かる感覚」と話していた。
初参加の飯田市から訪れた男性は「家に帰ってから寄せ植えをしてみたい」と話していた。 -
東部消防連絡会
「秋の火災予防運動(9窶・5日)」期間中に合わせてこのほど、高遠町と長谷村の消防団でつくる東部消防連絡会(北原和門会長)は消防車両で町村全域をパレードし、地域住民に防火を呼びかけた。
高遠町の5分団と長谷村の2分団から合計9台のポンプ車、搭載車などが出動。火災予防運動を呼びかける放送広報車を先頭に、5時間ほどかけてパレードを展開した。
本年度はパレード中に、美和ダムへの土砂流入を制御する洪水バイパストンネルを見学。地域の水利系統について団員らで確認した。
北原会長は「数多くの町民、村民に防火意識を持ってもらい、火災予防に取り組んでほしい」と話していた。 -
大地の恵み美しく
伊那市中央区の洋画家・奥村憲さん(64)の絵画展は12月5日まで、同市の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている。「大地のめぐみ」をテーマに、野菜や果物などを水彩とパステルで描いた新作25点を並べている。入場無料。
愛知県岡崎市生まれの奥村さんは、退職後の00年に横浜市から伊那市へ転居。画歴は41年で、伊那谷の四季折々の風景を中心に油絵で描いている。作品は高遠さくらホテルロビー展や市民美術展などに出品。同営業所での個展は6回目となる。
今回は題材の形や色の美しさを表現するため、優しい色彩のパステルなどを使用した。カボチャ、ナス、パプリカなどは、すべて自家栽培した野菜。ブロッコリーの絵はお気に入りで「早朝収穫したみずみずしさ」を表現したという。
奥村さんは「楽しく、気軽に見てもらえれば」と来場を呼びかけている。
休館は土・日曜日、祝祭日。開館は午前8時30分縲恁゚後5時10分。 -
童謡・唱歌うたい楽しく健康増進
高遠町公民館講座「歌の広場」がこのほど、高遠高校であり、練習してきた曲を歌って、全6回の講座を終えた。
歌うことの楽しさや喜びを味わうとともに、健康増進を図ることを目的に、「歌好き」の町民約30人が集い、6月から月に1回、高遠高校音楽科の牛山真理子教諭の指導で、練習を重ねてきた。
総集編とした最終は、これまで受講生のリクエスト曲を交えながら、童謡や唱歌を中心に歌いこんできた50曲以上のなかから、「知床旅情」「春がきた」「浜辺の歌」「冬げしき」など12曲を熱唱。閉講を惜しむように、晩秋の夜空に歌声を響かせた。
矢野やよ江館長は「歌好きの町民が和気あいあいと楽しむことができた。来年度以降の継続し、講座を通して日本を代表する歌を次世代に引継いでいきたい」と話していた。 -
4季連続で5万人突破
長谷村の戸台口から北沢峠までの南アルプス林道を結ぶ長谷村営バスが15日、今季204日間の運行を終えた。村が伊那市・高遠町との合併を来春に控えるため、村営バスとしての運行も終了した。1980(昭和55)年から26年間、89万3359人を運んだ。
営業所によると、今季の利用客数は5万163人、4年連続で5万人を越えた。しかし、運行日数を通常より8日短縮した昨年に比べて1790人減と落ち込み、「例年、夏山や紅葉シーズンには1日千人を越える日が多々あった」が、今季は7月下旬の連休のみだった。
最終日は36人が利用。来季の乗車券の引き換え券や地元の漬け物、小松菜を贈った。午後4時50分、夕暮れのバス営業所に到着した最終便に乗車していた伊那市の男性(65)は「日帰りで仙丈ケ岳まで登ってきた。紅葉もきれいだし、雪も目にすることができてよかった」と満足そうな笑顔をみせた。
終了式で宮下市蔵村長は「26年間、急しゅん道路で、複雑なコースでありながら無事故で順調に運行することができた。来年に向けて準備を整えてほしい」とあいさつした。
来季は例年同様の4月25日に、戸台口窶秤フ宿間で運行を開始する予定。 -
南箕輪村花いっぱい運動チューリップの球根植え
南箕輪村花いっぱい推進協議会は14日、大芝公園の大芝の湯駐車場南側花壇でチューリップの球根植え作業をした。西部保育園と南原保育園の園児も手伝い、来春を楽しみに約3千球を植えた。
協議会が管理する花壇の一つ。2年前からチューリップを植え、大芝公園を訪れる人々の目を楽しませている。
南箕輪郵便局(大沼悟局長)が地域貢献事業の一環で球根1500球、大芝たい肥生産組合(小沢敏雄会長)がたい肥「肥太君」を提供した。
作業には南箕輪村老人クラブ連合会、南箕輪郵便局、協議会事務局など関係者が参加。事前にたい肥を入れて土作りをし、畝を作った花壇に赤、白、黄色各千個ずつの球根を園児と一緒に丁寧に植えた。 -
絶えまない努力永久に
上伊那和裁連盟(竹入良子会長)の創立40周年記念式典が15日、伊那市狐島のJA上伊那本所「フラワーホール」であった。琴の伴奏に合わせて歌や踊りを付けた会歌でオープニングを飾り、会員約50が節目を祝った。
竹入会長は「戦後60周年のおりに、この40周年を迎えれ、伝統の重み、会員の絶え間ぬ努力の積み重ねを感じる。45、50周年はもちろんのこと、100年周年、永久に続きますことを願って止まない」とあいさつした。
席上では会員の長年の功労をたたえ、和裁功労賞や特別永年功労賞などの17人を表彰。記念講演は、高校元教師で詩人の伊藤敦さん(70)が「きものの美学」と題して話した。
上伊那和裁連盟は、1965(昭和40)年8月に発足。伊那市で和裁塾を開いていた5、6人の講師らで「伊那和裁塾」を1959(昭和34)年にスタートしたのがきっかけで、和裁の技術を上伊那でも広げるため連盟を結成した。 -
【南大東島再訪記】「平成のコメの道」〈上〉
「新米の香り、うれしい」伊那谷産コシヒカリは、水田のない南大東島で大好評だった。
島に到着した4日、同島小中学校に友好米を贈呈した一行(代表井地千代子さんら4人)は、児童・生徒と給食を共にした。事前に送っておいた友好米を使ったメニューだ。交流のきっかけになった青パパイアの料理もテーブルに並んだ。
「甘い」「かめばかむほど味が出る」「おいしい」窶博q供たちは歓声を上げて伊那の米を食べた。小学校教頭の盛正也さんは「いつもは米飯を口にしない1年生の男児がお代りまでした」と驚いた。「調理師が新米を炊いたことがなく、水加減で苦労した。ちょっと固かったかしら」と、栄養職員・松田優子さんは笑った。
5日は、島の陸上競技大会(島民運動会)。島民有志とともに朝から握ったおにぎりは400個。島民は列を作った。「数が足りないだろうから」と遠慮して取りに来ない地区の席におにぎりを運ぶと、沖縄独特の指笛や拍手の大歓迎。鳴り止まぬ拍子が手拍子に代わり、「コメ娘」の一人・北原弘美さんが島民に手を引かれて島の踊りを踊る一幕も。
気温30度近くの屋外で、陽射しを逃れて木陰に座った高齢者のグループは、「これが新米の香りなんですね。食べる機会が少ないので本当にうれしい」と深々と頭を下げた。
伊那の市民が、地主の細田清登さんが無償で貸してくれた田んぼで作った米は、精米で約19俵の収穫があった。田植え時期が遅かったがまずまずの出来栄えだった。このうち6俵を島の小中学校や役場、幼稚園、老人ホームに贈呈した。残り13俵は苗や肥料の代金、郵送費などの経費に相当する原価で、島民の希望者に譲った。
友好米の話を聞いた伊那市富県の埋橋一さんから、栽培した米を市価の半値以下で譲る提案もあり、あわせて希望者を募った。埋橋さんは04年度長野県の原産地呼称管理制度で認定された、県内で8軒のうちの一人だ。
島民は、その場で次々と申込書に記入。1日だけで合計1200キロに及んだ。
「コメ娘」の斧研つね子さんは「送れば良いかと思ったけど、やっぱり持ってきて良かった」と話した。もう一人の「コメ娘」倉科照子さんも「島の人の笑顔を見たら、いろいろな苦労も吹き飛んだ」と笑った。
(毛賀沢明宏) -
復活した遊休農地で栽培 ソバの収穫喜ぶ
高遠町藤沢荒町の遊休農地に牛を放牧して復活を目指している、地元のボランティアグループ「あすなろ会」(秋山靖樹会長、23人)は13日夕、再生した一部を利用して作ったソバの収穫祭を荒町公民館で開いた。
農業従業者の老齢化などに伴う復活策として昨年、畜産農家から借り受けた牛を放牧して農地をよみがえらせる試みを始め、今年は復活した一部(約80アール)にソバを栽培した。
地元の主婦らが収穫したうちの8キロをそば打ちして、地域住民約70人に振る舞った。参加者は辛味大根とネギを入れたそば汁につけ、・スズルズル・スと音を立てて「おいしい」と舌鼓、収穫の喜びをかみ締めた。残りは農協に出荷し、運営費にまわす。
秋山会長は「遊休農地の再生には満足している。ソバは、大ざっぱに種をまいたために、収穫は思うようにできなかったが、次からは工夫していきたい」と話していた。
あすなろ会は来年度以降、ソバ以外に野菜や花などの栽培も検討していくという。 -
宮田村キャラバン隊が日本福祉大学園祭に
地元特産品を販売して村の良さをPRする宮田村キャラバン隊が12、13日、友好宣言を結ぶ日本福祉大学(愛知県美浜町)の学園祭に参加した。模擬店を出してリンゴや大豆製品などを販売。同村内で福祉実習した学生がボランティアで手伝うなど、絆をさらに深めた。
村交流協会の事業で、今年で5回目。学生や地元の人たちで賑わうキャンパス内で、役場職員2人が宮田をアピールした。
今夏同村内で実習した社会福祉学部4年の高橋申尚さん(22)が、村の模擬店に立ち寄り、「何か手伝えたら」と善意で協力。店頭に立ち、職員と一緒に販売したり、PR活動を行なった。
「実習に行く前は全く知らない村だったが、本当にお世話になったので。今後も何かお役に立てれば」と、心地良い汗を流していた。
その他にも村内で実習した学生や村内出身者らが数多く模擬店に訪れ、職員とふれあう姿もみられた。 -
みなかた保育園が八幡神社へ七五三参り
中川村大草のみなかた保育園は15日、2歳以上の園児50人が参加し、下平の八幡神社に健やかな成長を祈願する「七五三参り」に出掛けた。
冷たい風が吹く寒い日だったが、園児らは元気に歩いて神社に到着。宮崎浩子保育士は「昔は予防接種や薬も十分でなく、病気で亡くなってしまうおともだちが多かった。七五三参りは無事な成長を神様に感謝し、元気で大きくなれるようにお願いする行事」といわれを説明。
園児らは「神様ありがとうございました。病気やけがをしないで、大きくなれますように」と、2礼2拍手1礼した。
参拝を済ませた園児らは、長寿の願いを込めた千歳飴(ちとせあめ)をほおばり、記念写真に収まった。 -
飲み歩きオリエンテーリング
1人3千円で駒ケ根市内の飲食店5軒の飲み歩きができるという「第1回駒ケ根夜の街めぐり逢いオリエンテーリング」が12日夜行われた。上伊那民主商工会(有賀泰幸会長)主催。駒ケ根駅前広場に集合した約220人の参加者らは午後7時の合図とともに一斉に夜の街に繰り出し、早速ビールや焼酎などで乾杯した=写真。参加者は指定された飲食店5軒を2時間で回らなければならないため「ちょっと忙しいかな。でも安く飲めるんだからよしとしよう」「1軒目はいいが5軒目に行くころにはフラフラじゃないかな」などと飲みながら楽しそうに話し合っていた。
イベントには駒ケ根駅前など中心商店街の飲食店35店が参加した。ある商店主は「街の活性化のために今後もどんどんやってほしい」と話している。
同商工会は3月に伊那市で同様のイベントを行って好評だったことから駒ケ根市でも行うことにし、実行委員会が中心となって準備を進めてきた。 -
青島で集落祭
伊那市美篶の青島農家組合(堀内利男組合長、58戸)は13日、青島公民館などで第20回青島集落祭を開いた。多くの区民が参加し、ミニ運動会を楽しんだり、地元産の米を使った五平もちを味わったりした。
ミニ運動会は公民館東側の遊園地で開き「満水リレー」など4種目を展開。「運が良けりャ」は長さの違うひもを引いて順番につなげ、最終的に「川下り米」「白毛もち」など青島で栽培される米名が記された米俵を引く競技。「農」を取り入れた競技に、組合員以外も一緒に楽しんだ。
終了後は、ダイコンやゴボウ、ニンジンなど野菜たっぷりの豚汁などを食べ、親ぼくを深めた。
公民館前には、組合員が作った「青島のねぎ美人」を展示。目と鼻にナス、口にトマトなどを使ったユーモアあるネギのかかしで、JA上伊那美篶手良支所祭の「農の生け花」で優秀賞を取った。「全部、野菜で出来てるんだ」と来場者の目を引きつけた。 -
伊那北高の弓道部創設・柴韓治郎さん
伊那市の伊那北高校弓道部を創設した柴韓治郎さん(95)=同市山寺区=の長寿を祝う会が13日、市内の料理屋「越後屋」であった。有志の呼びかけで集まった約30人の門下生らは、恩師を囲み健康な姿を喜んだ。弓道部同窓会も初めてで、旧友らが久ぶりの交流も深めた。
体育教師だった柴さんは、在勤中の1962(昭和37)年の10月、生徒らの要望で部活動をけん引。3カ月分の給料で道具を買いそろえ部を発足した。当時は射場がなく、近くの常円寺にあった市営弓道場で練習したという。翌年夏には団体で全国大会出場を決めるなど、上伊那でも常勝校に導いた。
学校の応援歌「天竜河畔」に振り付けした、通称「柴韓体操」も考案し、校内で知らない生徒がいないほどの有名教師だったという。
柴さんは、教え子らの前で10分以上にもおよぶスピーチで、健康な姿を披露。「懐かしいメンバーがそろいありがたく思う。今後もよろしくお願いします」と感謝の気持ちを述べていた。
呼びかけで集まったのは、顧問を勤めた16年間の門下生。遠くは和歌山県から駆け付けた人もいた。150人以上に通知したところ、7割から返事があり、そのほとんどに柴さんに寄せるメッセージが書き添えられていたという。 -
橋爪まんぷさん世相刺す2点出品
日本漫画家会議が主催する作品展「第29回くまんばち展-戦後60年-」(14-20日、東京新宿)に、伊那市境南の漫画家・橋爪まんぷさん(65)が一コマ漫画を出品。参加回数は会員になる以前から数えて10回以上となる。
作品は現在の政治を揶揄(やゆ)する内容で、憲法9条改正に伴い、温かい防空ずきんをかぶった親子が自衛軍の戦闘機におびえる姿を描いた「60年後復活のウォーム・ビズ」と、今回の衆院選結果を定食のメニュー〝半人前〟〝(小泉)チルドレンランチ〟に例えた「永田町定食」の2点。
作品展は一コマ漫画を基本とし、オダシゲさんをはじめとする会員36人が約80点を出品。「くまんばち」のように〝チクリ〟と世相を刺した漫画が集まるという。
まんぷさんは「時代を反映した一コマ漫画を見て楽しんでもらえれば。(上京する)ついでがあったら寄ってみては」と来場を呼びかけている。
会場は東京都新宿区新宿の花園画廊(新宿オミビル10階)。開場は午前11時~午後7時(最終日は午後5時まで)。問い合わせは、(TEL03・3232・3633)へ。 -
女性部が防犯啓発活動
伊南防犯女性部(片桐明子部長)は11日夕、振り込め詐欺などに注意するよう呼び掛ける啓発活動を駒ケ根市のJA上伊那Aコープ駒ケ根店前で行った。
女性部員3人は訪れた買い物客らに「架空請求などの詐欺事件が増えているので十分気をつけてくださいね」などと呼び掛けながらチラシを手渡し、巧妙化する犯罪者らの手口に引っかからないよう訴えた=写真。 -
錦秋の小渋峡
中川村大草の小渋峡は紅葉の真っ盛り。黄色のカラマツとヒノキの針葉樹林、カエデやナラ、山ウルシと黄色や赤、オレンジがコブラン織を作る広葉樹林。雪を抱いた南アルプスの峰々。エメラルドグリーンに沈むダム湖。雲1つない清澄な空にかかる白い下弦の月、絵のような景色が広がる。
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おはなしこんにちは
箕輪町図書館で12日、11月の「おはなしこんにちは」があった。親子約30人が絵本や紙芝居を楽しんだ。
10月は生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪2005のイベント「わくわくひろば」の催しがあり、「おはなしこんにちは」はお休みだったため、久しぶりの会。読み聞かせボランティアが担当した。
「もったいないばあさん」など絵本の読み聞かせ、紙芝居「はだかのおうさま」に、子どもたちはじっと絵を見つめながらお話の世界に入り込んでいた。
手遊びで両手でひげやカニ、チョウを作ったり、お話「かえるぼたもち」を聞き、工作にも熱中した。 -
伊那市消防団 パレードで防火をアピール
全国一斉の「秋の火災予防運動(9窶・5日)」の一環で伊那市消防団(田畑安彦団長)は12日、「第22回防火コンクール・防火パレード」を行った。パレードは火災予防広報を目的に装飾をほどこした消防車両が、地域住民に対して火事防止を呼びかけた。
パレードに先駆け伊那市役所駐車場に8分団3部の合計24台のポン車や搭載車が集合し、コンクールを開催。伊那消防署長、伊那警察署長など9人が審査した結果、阪神タイガースのマスコットキャラクターを車両に設置した1分団3部が最優秀賞を手にした。
各車両は、運動の統一標語「あなたです。火のあるくらしの見はり役」の文字や、子どもたちに人気のあるアニメキャラクターなどを描いたパネルを側面に飾ったり、発砲スチロールなどで作った大きなカブトムシやロボットを乗せたものなどさまざま。各部の創意工夫をこらした車両を団員らでも評価し合っていた。
田畑団長は「団員らは1年間の活動の思いを込めて製作している。パレードが伊那市の火災予防につながれば」と話していた。 -
伊那市西町区伊那部 「骨董市」にぎやかに、「資料展」初公開も
伊那市西町区伊那部の文化祭に合わせて、「秋の骨董市」「資料展」が12、13日、地区内の旧井澤家住宅などで開いている。骨董市は古陶器、古民具、掛軸など約650点が並び、多くの買い物客が雰囲気のある日本家屋の中で買い物を楽しんでいる。
同住宅を管理・運営する「伊那部宿を考える会」(田中三郎会長)の主催。
骨董市は伊那部町内会が主催する夏の納涼祭と秋の文化祭に合わせ、年2回の開催。秋の骨董市は13回目で、上伊那を中心とした業者5社が出品している。
近くの長桂寺では、旧井澤家住宅に所蔵されていた掛軸や古文書など約50点が並ぶ資料展を開催。中でも長尾無墨が書いた七言絶句の掛軸は初公開で注目。小坂芝田、梁川星巌など16人の書や水墨画を集めた八曲屏風(びょうぶ)一双もある。
文化祭は13日午前8時30分縲恁゚後3時。地域住民の創作作品など約80点が並ぶほか、市内境南のマンガ家・橋爪まんぷさんの似顔絵会(午後1縲恣ッ3時予定)や、映画放映、野菜販売などもある。
骨董市と資料展は午前9時縲恁゚後3時。入場無料。 -
防火・危険物漏洩防止パレード
秋の全国火災予防運動期間中の11日、伊南防火管理協会(堀内茂彦会長)と石油商業協同組合上伊那支部南部ブロック(武井二郎ブロック長)は火災予防と危険物漏洩防止を訴えるパレードを行った。のぼり旗や横幕を付けたタンクローリーなど4台が消防署の車に先導され、伊南行政組合消防本部北消防署から伊南4市町村の市街や住宅地などに向けて出発=写真。「ストーブへの給油には十分注意して」「灯油などの漏洩事故に気をつけましょう」などとスピーカーで放送しながら住民に火災・事故防止をアピールした。