-
童謡唱歌を国内外に広めている瑞宝双光章の酒井増男さん
南箕輪村長に受章を報告高齢者叙勲の瑞宝双光章を受章した県音楽教育学会名誉会員、県童謡・唱歌をうたう会顧問、元教諭の酒井増男さん(89)=南箕輪村南原=が23日、村役場を訪れ、唐木一直村長に報告した。
酒井さんは中野市の出身。音楽教育を主に県内小中学校13校で38年間、教べんをとり、77年(昭和52)3月に長野市立共和小学校長を最後に退職。その後、童謡・唱歌の普及に努め、県童謡・唱歌をうたう会を設立して国内でコンサートをしたり、ブラジル、米国、ハンガリーなどに招かれて、日本の文化としての魅力を広めたりしている。
村長室で、教え子たちからもらった寄せ書きなどを紹介しながら酒井さんが叙勲を受けたときの様子などを話した。唐木村長は「まだまだ元気でこらからも活躍してください」と励ました。 -
【記者室】サツマイモのオーナーに
野菜や果物のオーナー制度。リンゴに長イモ、ゴボウはこれまでやっているが、今度はサツマイモも仲間入りする。主に種まきや植え付けと収穫を体験するもので、その間は農家が管理をしてくれる▼みはらしファームの長芋・ゴボウオーナーは参加者の半分がリピーター。ある夫婦は、家庭菜園でほとんどの野菜は作るが長芋はできないため、継続参加しているという。畑を1メートル以上掘って土をやわらかくするというから、家庭菜園ではとてもとても大変。参加したくなるのはうなづける▼箕輪北部営農組合が始めるサツマイモオーナー。自分自身は関心はあっても、あのご夫婦のような行動力に欠けるが、興味と行動力のある方は、この機会に参加してみてはいかが。(村上裕子)
-
ぎゃらりー喫茶「花鳥四季彩」の井上治さん(57)
野鳥の写真撮影の趣味をきっかけにギャラリー喫茶を06年3月末、自宅の横にオープンした。自然の温かみを感じるロッジ風の室内には、香ばしいコーヒー豆の香りが漂う。この空間が展示作品とお客さんとの対話の時間を演出してくれるのだという。
「自分の作品に合ったギャラリーがほしかった。本格的なギャラリーは立って眺めるだけ。コーヒーを一杯飲みながらゆっくりと鑑賞するのが本来の形だと思う。自分なりに・ス良い・ス方に理解してつくったギャラリーなんです」
撮影でこだわっていることは「レンズを通して見る、その季節の中に生きている野鳥のきれいな姿」。自分の目で感動した瞬間と頭の中のイメージが一致した時、シャッターを切る。
そのために努力は惜しまない。野鳥が活動し始める早朝に出かけることは当然。鳥の種類や習性、季節の花が咲き始める時期と場所などの情報は頭の中に詰め込んだ。好きな鳥と風景を求め、北海道まで行ったことも2度あるという。 -
南箕輪村農作物有害鳥獣駆除対策協議会総会
南箕輪村農作物有害鳥獣駆除対策協議会(会長・唐木一直村長)は21日、07年度総会を村役場で開き、本年度事業計画、予算案などを承認した。
事業計画は、久保地区と南原地区のカラス檻の管理、イノシシやクマの対策など随時、村猟友会に委託する。予算は歳入、歳出合計各36万4100円。
06年度の活動実績は、カラス檻(5月10日縲・月9日)は久保9羽、南原10羽。銃駆除(6月17日縲・月9日)はカラス69羽、ドバト99羽。クマ檻、イノシシ檻はいずれも0頭だった。 -
伊那市交通安全協会連合会総会
第36回伊那市交通安全協会連合会(堀内四郎会長)は18日夜、伊那市役所の多目的ホールで総会を開いた=写真。本年度の事業計画や予算について承認を得た。
本年度は「高齢者の交通事故防止」を最重点事項として、他の推進団体、機関などと連携を図り交通安全推進の充実に努める。そのほか、飲酒運転の根絶、シートベルト・チャイルドシート着用の徹底竏窒ネどに取り組む。 -
信州高遠美術館開館15周年記念展開始
伊那市の信州高遠美術館は6月17日まで、開館15周年記念「画業70年の軌跡 田中春弥展」を開いている。それに伴ない19日、オープニングセレモニーが同館であり、自身の作品について語る田中さんのギャラリートークなどが来場者を楽しませた=写真。
田中さんは福岡県出身。東京美術学校卒業後、一水会、日展などで入選し、1993年には白馬村のジャンプ台を描いた「信州白馬ジャンプ競技場」で日展文部大臣賞を受賞。また、同年からは大町市にアトリエを移して制作活動を続けており、旧高遠町の時から続く全国公募絵画展「信州高遠の四季展」の審査員も務めている。
今回は各展覧会に出展した田中さんの代表作24点を展示。その一つ「阿云九十二」は、92歳までの自身の自画像を描いた一枚となっており、少年期から満州へ出兵した当時、現代までの自画像を自身の軌跡として描く一方、90年間の時代の変遷をも写している。
また、メキシコの先住民族を描いた「パツクロアロ広場の親子」娘の文化祭を訪れた時の様子を描いた「小さい秋みつけた」などさまざまな作品が並んでいる。
午前9時縲恁゚後5時(入館は午後4時半まで)。入館料は一般500円、小中学生150円。 -
古い木材に新たな命を注ぎ込む
伊那市西箕輪
木村深雪さん(58)大工の夫を手伝いながら、生活家具を中心とした木工製作に取り組んでいる。使用する木材はできる限り地域の気候風土に合った地の材。また、古くなった木材に丁寧にカンナを掛け、別の形で再生する取り組みもしている。
「木は木材となってからも木として生きた分だけ生きるって言われているから、良い板ならカンナをかけ直してあげることでまたそこから10年、20年って使ってあげることができる。この机も古い家の床の間に使われていたクリの木なんですよ」と目の前のテーブルを示す。
◇ ◇
夫とともに東京から伊那へIターンしたのは20年ほど前。その後、夫は伊那技術専門校へ通い、大工として独立。木工に携わるようになったのは、その副産物として、木材の端切れをどうにかしたいと考えたことがきっかけだった。
「最初はそれをたき物にしていたのだけど、『ただ燃してしまうのはもったいない。どうにかできないかな』って考えるようになって」
その後、自身も伊那技専に入学。さまざまな年代の学生と一緒にカンナの研ぎ方から木の性質まで、木工に関する基礎的な知識と技術を習得した。
卒業後は夫の大工仕事を手伝う傍ら、新しい家のキッチンや水周りを設計。女性の目線に立った安全で使い易い設計を心掛けてきた。
◇ ◇
新しい家の建設に携わる一方、古い民家が取り壊される場面に立ち会う機会も増える。しかし、そうした取り壊されようとしている家の中には昔の職人が手掛けた素晴らしい技術や年月を経ても生命力を失わない立派な木材が眠っている事実を知り、それも一緒に取り壊されてしまうことのもったいなさを実感した。
「昔の人の造った家なんか見ると、『すごい!こんなのどうやったの?』って思うようなこともよくある。今は釘を使って打ち込んでいるけど、こういうのを見ると『これでいいのかな』って考える。取り壊される家であっても、その時までその家は生きていたのだから、ただ壊してしまうのはもったいない。命のあるものだからこそ、きちんと使って生かしてあげたい」
今後は、こうした古民家に手を入れて住める状態にする「古民家再生」にも力を入れていきたいと考えている。
古民家再生などに関心のある人はきむら工房(TEL78・1056)へ。 -
伊那市高齢者クラブ連合会単位クラブ役員会
伊那市高齢者クラブ連合会単位クラブ役員会が21日、伊那公民館であった。各地区での単位クラブ育成を最重点課題として昨年4月に発足した同連合会だが、この1年で7単位クラブが休会。役員になった場合、各種研修会や会合に参加しなければいけないことなどが負担となり、休会を選択した単位クラブなどもあることが明らかとなった。
今年の4月以降、休会することとなった単位クラブは旧伊那地区で3つ、高遠地区で2つ、長谷地区で1つ。その主な要因の一つが「役員の引き受け手がいない」といったもので、特に遠隔地や交通の便の悪い地域に住む高齢者には、役員となった場合に参加しなければならない各種研修会や役員会が負担となっている状況。この日の役員会も、役員がまったく参加していない単位クラブがいくつもあった。
こうした負担への配慮から、地区によっては市高連に入らず自分たちの地区で活動しているクラブも出てきている。
また、本年度は前任の会長が退任したことに伴ない有賀千篤さん(西春近)が会長を務めることとなった。 -
こだわりみそパッケージ・ツアーを企画
伊那市長谷の気の里入野谷郷の宿「入野谷」は6月、1泊2日の「こだわりみそパッケージ・ツアー」を初めて企画した。「長谷の良いとこ」を詰めたツアーで、長谷ファンを作る。定員25人で、31日まで参加者を募集している。
地元の食材を使い、加工品などを製造・販売する「気の里工房」とタイアップ。地元のみそ造り体験を柱に、長谷の伝統文化や自然を満喫し、心身をいやせるようなメニューとした。
ツアーは6月9縲・0日。昔ながらのみそ玉づくりをはじめ、長谷の民話「孝行猿」(切り絵紙芝居)、太鼓グループ「創龍会」の演奏などを組んでいる。鹿嶺高原で南・中央アルプスの眺望も楽しむ。食事には、気の里工房で作ったこんにゃく、天菜漬け、地元の玄米や野菜を使った料理を用意する。
参加費は1万5千円。宿泊は入野谷で3食付き。
主催者は「四季折々のすばらしさを見ていただき、長谷を好きになってもらいたい」と話し、施設の利用者増加にも期待する。
問い合わせは、入野谷(TEL98・1030)へ。 -
ローターアクトクラブ年次大会
「国際ロータリー第2600地区ローターアクト第30回年次大会」は19、20日の両日、箕輪町の伊那プリンスホテルであった。本大会の20日は、県内のローターアクトクラブ全7クラブの役員のほか、県内各地のロータリークラブ役員ら約200人が集まり、同地区ローターアクトの活動を振り返った。
ローターアクトクラブは、地域のロータリークラブ傘下の18歳竏・0歳の会員組織。本年度(06年7月竏・7年6月)は、伊那ローターアクトクラブが県内クラブのまとめ役となり、奉仕と親ぼくを掲げて活動してきた。
本大会では、前年度地区役員へ感謝した後、次年度地区ローターアクト代表と地区ホストクラブを長野ローターアクトクラブに決定した。地区事業報告では、各クラブや全体活動を代表者が発表し、海外・国内研修などを振り返り思い出を語った。
地区事業報告ではスライドを使って思い出を振り返った -
天竜川水系環境ピクニック
環境問題に関心の高い事業所などが活動する、恒例の河川一斉清掃「天竜川水系環境ピクニック」は20日、上・下伊那の6地区であり、100事業所・団体から計4756人が参加した。上・下伊那の民間企業でつくるリサイクルシステム研究会(向山孝一会長)などの主催。14回目。
企業や団体が連携して環境美化に努め、天竜川の現状を認識し、ごみ分別の意識やモラルの向上を目指す清掃活動。上伊那からは、64事業所・団体、3171人が参加した。子ども連れの家族や地域住民らの姿も多く、拾ってきたごみを分別する際には、大人が子どもに分別指導する姿も見られた。
収集したごみは、空き缶3601個、空きびん1118個、ペットボトル2378個など。収集量は年々減少しているが、空きびんに代わってペットボトルの数が増えてきているという。
伊那市役所近くの天竜川でごみ拾いをする参加者ら -
公民館子育て学級開講
宮田村公民館子育て学級は22日、本年度の開講式を行った。親子で体験できる活動を中心に多彩な内容で交流。この日もさっそく屋外に出て、サツマイモの苗植えに挑戦した。
同学級は毎年秋に焼きいも会を開くのが恒例。例年はサツマイモを購入したり分けてもらっていたが、今年は自分たちで育ててみようと計画した。
町三区斎藤診療所近くの畑の一角を借り、親子で苗植え。ワイワイにぎやかに秋の収獲を夢見て土にふれた。
本年度の同学級は昨年よりも2組ほど多い33組が参加。来年3月まで年10回開き、同年代の若い親子がふれあいの輪を広げる。
役員も決め、会長には増田淳子さん、副会長には三枝香織さん、会計には平澤由美子さん、田村沙織さんを選んだ。 -
上伊那地区更生保護女性の会総会
上伊那地区更生保護女性の会(会員約300人、豊島フミ子会長)の総会が19日、伊那市役所であり、本年度事業を承認した。
同会では本年度、各地区ごとにミニ集会を開催したり小学校訪問を行いながら子育て支援に重点を置いた活動を展開する。
豊島会長は「子育て支援は全国的にも更生保護女性の活動として盛んになってきている。母性愛的感覚だけでなく、時には子どもを励まし認め、核家族の母親の支えとなってがんばってほしい」と語った。
また、榛名女子学院の中野レイ子院長による講演「子どもたちの健やかな成長を願って」もあり、少年院における教育と子どもたちの関係について理解を深めた。 -
駒ケ根市町三区敬老会
駒ケ根市の町三区(中坪兼吉区長)は20日、07年度の敬老会を同市のアイ・パルいなんで開いた。招待された75歳以上のお年寄り223人のうち約90人が出席し、長寿と健康を共に喜び合った。喜寿を迎えた人たちには原寛恒副市長が記念品を手渡した=写真。代表者の林朝昭さんは「これからもPPK(ピンピンコロリ)を目標に精いっぱい生きたい」と礼を述べた。
演芸会では有志のグループや個人がステージに登場し、歌や踊りのほか駒ケ根太鼓や大正琴の演奏などを次々に披露。お年寄りたちは芸をさかなに和やかに歓談しながら楽しいひとときを過ごした。
中坪区長はあいさつで「皆さんの努力が今の長寿国日本を築き上げた。これからもますます元気でわれわれ後輩に手本を見せてほしい」と呼び掛けた。
喜寿を迎えたのは次の皆さん。
松下三末、玉置英文、玉木睦次、今井利代、今井忠保、山本夏子、宮沢五百子、平沢国夫、浦野利雄、浦野稔、林朝昭、桐生文子、小林勝美、小田原良雄、松下二郎、西田恵子、伊藤豊子、宮沢政吉、小林早苗、松崎正喬、北村三男、小林正人、堀内良政 -
天竜川流域の仲間たちのフォーラム
NPO法人天竜川ゆめ会議(福沢浩代表理事)は19日、第5回「天竜川流域の仲間たちのフォーラム」を駒ケ根市文化会館で開いた。南信各地から天竜川にかかわる活動をしている市民団体や学校など約20団体が参加し、さまざまな活動や研究の成果を発表し合った=写真。諏訪建設事務所は昨年7月の豪雨災害で起こった諏訪湖周辺の災害と復旧について、三峰川総合開発工事事務所は美和ダムに建設した洪水バイパストンネルについて報告した。主催者の天竜川ゆめ会議は、天竜川について楽しく学ぶきっかけにしてもらおうと「天竜川の知識認定試験」を新たに行うことなどを発表した。
同会議は国土交通省天竜川上流工事事務所などが天竜川の未来像をまとめようと策定した『天竜川みらい計画』のメンバーらが計画の行方を見守ろうと02年に発足させた市民団体が母体となっている。 -
森林セラピーロード グランドオープン
南箕輪村の大芝高原「みんなの森」森林セラピーロードが20日、グランドオープンした。元マラソン選手・松野明美さんと一緒に、参加者200人余は2キロ弱のコースを歩き、森林浴効果や自然環境のすばらしさを体感した。
セレモニーで、唐木村長は「大芝高原は先人の努力で守り育てられてきた。宿泊や温泉施設の利用と合わせ、心身をリフレッシュしてほしい」と村の活性化に期待した。
唐木村長ら5人がテープカットしたあと、参加者は赤松などが広がる森内コースを楽しみながら歩いた。
松野さんは「ひんやりとした空気が気持ちよかった」と話した。
保育園児や文化団体による踊りなどのステージ発表、健康チェックなども組まれ、オープニングを盛り上げた。
森林セラピーロードの認定は全国10カ所。「みんなの森」は広さ38ヘクタール。道全長4・7キロで、3つのお薦めコースがある。林望台などを設けたり、70種ある樹木に銘板をつけたりと森林学習ができるようになっている。砕石、ウッドチップ舗装で、車いすで散策もできる。
森を活用した健康づくり推進や観光振興に取り組む森林セラピー協議会の荻原文博会長は、都会からのバスツアーを企画したいとし、大芝高原の認知度アップを図っていく。 -
【駒ケ根市ポルトガル語通訳員 清水真里さん】
駒ケ根市には約千人の外国人が住んでいるが、そのうち半数以上がポルトガル語を公用語とするブラジル人だ。ポルトガル語の必要度が高まる中、日本語の読み書きや会話が十分にできない外国人の行政相談などに対応するため駒ケ根市が今年度初めて設置した外国人相談窓口で、ポルトガル語の通訳員として週1回の業務に当たっている。
「まだ慣れないので専門的な行政用語に戸惑うこともあります。でも困っている外国人の役に立てるよう、できるだけ分かりやすく伝えることが私の仕事。少しでも喜んでもらえるようにしっかり取り組みたい」
◇ ◇
愛媛県松山市出身。もともと英語が好きだったが、ほかの言語も学びたいと考えて大学ではスペイン語を専攻した。卒業後、一時郷里に帰っていた時に、移民としてブラジルに渡りサンパウロで針きゅうクリニックを開いている日系人と知り合った。友達になった彼に、ブラジルはとても良い国だよ、一度見に来ないか竏窒ニ勧められて心が動いた。
「それまで欧州や米国に旅行したことはあったが、南米には特に興味はなかった。でも彼の熱心な言葉を聞くうちに、行ってみたいという気になったんです」
サンパウロには日系人が多く住んでいる。日本人街にはひらがなや漢字が書かれた看板もたくさんあって不思議な気がした。それまでポルトガル語は知らなかったが、大学で学んだスペイン語に比較的似ていることもあり、すぐに慣れて自然に話せるようになった。
感心したのは、住んでいる日系人が昔の日本人の良さを受け継いでいることだった。
「礼儀正しさや一生懸命仕事をすることなど、今の日本人が忘れてしまっている大切なことに気付かされました」
たくさんの知り合いができて6カ月間楽しく過ごし「もっと居たかった」がビザの期限が切れるため、帰るしかなかった。
身につけたポルトガル語は思わぬところで役に立つことになった。愛媛県警の部外通訳員が空席となったため、後任の依頼が人づてで舞い込んだ。事件を起こしたブラジル人の被疑者を取り調べる警察官の通訳として年に何回か協力した。
駒ケ根市には、ペルー人の夫が駒ケ根青年海外協力隊の語学講師として赴任したことからこの2月に住み始めたが、市の通訳員の仕事に就いたのも偶然の出来事からだった。たまたま行った図書館でブラジル料理教室開催のチラシが目に止まり「懐かしいな。楽しそう」と参加してみたところ、知り合った主催者団体のメンバーを通じて市から話が来たのだ。
◇ ◇
「駒ケ根は水がおいしいし、空気がきれい。中でもアルプスの山並みはとても美しいですね。四国の山は低いのでなお素晴らしく感じる。夫はアンデスの山の中で育ったから『故郷のようだ』と言って眺めています。ここでずっと暮らせたらいいですね」
(白鳥文男) -
【記者室】給食で知る磐田市との縁
駒ケ根市が友好都市提携を結んで40年になる静岡県磐田市から記念事業の一環として特産のしらすを仕入れ、市内4小中学校の給食に提供した。多くの児童らは磐田市がどこにあるのか、なぜ提携を結んだのかもよく知らなかったようだが、この特別給食を機にようやく分かったらしい▼念のために書けば、磐田市との縁は駒ケ根の古刹光前寺の霊犬早太郎伝説によるものだ。早太郎がはるばる怪物退治に赴いた先が現磐田市の見付天神社だったとされている▼700年前の出来事が(たとえ伝説であっても)遠く離れた市民の心をつなぐきずなになっていることは歴史と文化の豊かさの象徴だ。今年さまざまな記念事業が計画されているようだから楽しみに待っていよう。(白鳥文男)
-
駒ケ根青年会議所講演会
駒ケ根青年会議所(北原和明理事長)は18日夜、公益法人制度改革についての講演会を駒ケ根市のアイ・パルいなんで開いた。青年会議所(JC)長野ブロックの会員など約70人が参加し、講演「すべてのJCが公益社団法人になれる! 公益法人制度改革はJCにとってビッグチャンス」を聞いた。
講師は政策シンクタンク「構想日本」代表の加藤秀樹さん。加藤さんはJCが公益法人となることについて「当然イエス」とした上で「現状では受けられない税制上のメリットがあり、今後数年間で全国の大部分のJCが公益社団法人を取るはず。また、そうできなければJCの評価は現在よりも下がることになってしまうだろう」と話した=写真。
加藤さんは旧大蔵省OBで慶応義塾大教授も務めている。 -
中条盆栽山野草展示会
第27回中条盆栽山野草展示会が19、20日、伊那市西箕輪の中条公民館で開かれている。数種類が並ぶアツモリソウをはじめ、エビネやシラネアオイ、オオサクラ草など、この時期を代表する山野草と盆栽約250点が、訪れた人たちの目を楽しませている。
恒例の展示会は中条地区の有志などでつくる中条公民館盆栽クラブ(会員12人、白鳥昭平会長)によるもの。中でも、4分の1を占めるラン科のアツモリソウは見もの。珍しい希少種などもあり、その姿を一目見ようと訪れる見物客も多く、約2千人が訪れた昨年は四国方面や中京方面からの見物客も訪れた。山野草とともに盆栽が並ぶのも特徴で、樹齢70年近い鉢もある。
今年は低温の影響で花期を調整するのが難しかったが、北海道礼文島原産でクリーム色の花をつける「レブンアツモリ」は、例年になく鮮やかな花をつけている。また、ホテイアツモリや地元産の南アルプス系のアツモリも見ごろ。山野草の展示即売では株分けしたレブンアツモリなどもあり、会場で見て気に入った山野草を買い求める見物客の姿も見られた。
20日は午前8時縲恁゚後4時。 -
副町長2人は必要か?
協働のまちづくりを進める箕輪町の住民有志の「みのわ・ネット」(松沢幸利代表、10人)は、町長や町議会議員に対し、副町長2人制の考えを聞くアンケートを取る。6月上旬にまとめ、回答によって今後の取り組みを検討する。
町議会3月定例会で、平沢町長は「一層の行財政改革と、企業誘致や住宅開発などを積極的に進めるため、2人が必要」と理由を挙げ、定数2とする副町長定数条例を提案。賛成多数で可決された。
19日に開いた記者会見=写真=で、松沢代表らは「なぜ2人が必要なのか、納得できる理由を知りたい」「定数1とする議員提案も出たが、議論が尽くされないまま決まったと疑問を持つ」と述べ、町長や議員の説明責任を求める。
町長の設問は▽2人制とした理由竏秩B議員は▽副町長定数条例に「賛成」か「反対」か▽その理由竏窒フ2点。
18日に町長、議員(前職・現職)の計23人にアンケート用紙を郵送。31日までに返答するように依頼した。町民の関心事であることから、結果がまとまり次第、公表する。
「みのわ・ネット」は4月から準備を進め、5月13日に発足。民意が町政に反映されているのか、検証するための勉強会を開いていく。 -
上農高校生も街頭啓発
伊那署は18日、上伊那農業高校(南箕輪村)の生徒と協力し、5月実施の「街頭犯罪等抑止総合対策強化月間」などに合わせてJR伊那北駅前で、自転車盗の被害防止などを通学中の高校生に呼びかける街頭啓発をした=写真。
高校生の防犯意識を高める目的で2年前から始めた取り組み。生徒のほか署員や教員ら13人が登校中の上農生や伊那北高校生らに向け、啓発チラシを配布。「春の全国交通安全運動」(11竏・0日)に合わせ、夜光反射器材の活用などを促すチラシも配った。
同署管内で本年(4月末現在)発生した街頭犯罪は114件(前年比25件増)。自転車盗は前年と比べ13件増の31件で街頭犯罪の上位にあり、特徴として被害件数のうち8件は施錠、23件は無施錠だった。この結果から所有者の防犯意識の低さが伺えるという。 -
はら美術で竹久夢二の世界展
伊那市旭町のはら美術で22日まで、「大正ロマンの天才画家・竹久夢二の世界展」が開かれている。直筆の掛け軸や額装など4点をはじめ、初版の木版画、復刻版の第一人者である松永安生の木版画など約50点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
夢二は1884年、岡山県に生まれ。新聞、雑誌の挿絵画家として活躍する中、「夢二式美人」という独自スタイルの美人画が世間から注目され、明治末から昭和初期にかけて人気を博した。結核のため51歳の若さで生涯を閉じたが、柔らかで優しい女・4)量ノ呂鯢舛VI・鵑戚監鷓酩覆砲蓮∨弩聆0年経った今でもファンが多い。
今回は当時の雑誌の表紙、挿絵として使われていた作品のほか、歌舞伎役者の顔のみを描いた「治兵衛のマスク」(1920年)をはじめとする初版オリジナルの木版も20点近く並んでいる。
主催者は「夢二作品は現代にも通じる作風。それが当時、一世を風びする魅力となっていたのだと思う」と話していた。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。 -
中央区に分譲マンション計画
伊那市中央区に、分譲マンション「ラフィーネ伊那」(仮称)の建築計画がある。地元住民は日照時間や景観などの影響を懸念。事業主は、着工時期にこだわらず、地元と協議する中で妥協点を探りたいとしている。
事業主は、窪田建設=駒ケ根市、同社の子会社エステートギャラリー=松本市=。建設予定地は市民会館北西側の敷地面積2700平方メートル。当初、鉄筋コンクリート造りの一部9階建て、36戸(2縲・LDK)を計画。47台分の駐車場なども確保する。
事業主は分譲マンションの需要があると見込み、用地選定では土地の広さがあり、JR飯田線の駅や大型店などが歩いていける距離で、伊那中央病院も近く、暮らしやすいと判断した。
12日の第1回説明会で、区民は日照不足の問題からマンションの高さ28メートルを低くすることなどを求めた。そのため、2回目(17日)の説明会で、事業主は9階を7階に変更し、34戸とする計画案を提示した。
区民は、駐車場不足や通勤・通学時間帯の混雑などを指摘。「4階にしてほしい」と要望も出たが、事業主側は「4階にすると、事業として成り立たない」と説明した。
再度、協議する場を設ける。 -
西箕輪地区「景観育成特定地区」指定を目指す
伊那市の「西箕輪ふるさと景観住民協定者会」(小池知志会長)は、地域住民の自律的な景観保全活動を支援する県景観条例「景観育成特定地区」の今年度内の指定を目指して活動する。17日夜、西箕輪公民館で指定に向けた初のワークショップがあり、同地区の景観の素晴らしさを再認識するため同会代議員ら約50人が語り合った=写真。
同協定者は05年、権兵衛トンネル開通に合わせ、景観保全組織を構築するため地元などの土地所有者1604人の同意を得て、地域住民間で紳士協定を締結。23・6平方キロの協定区域内では建築物や屋外広告物の規模などに制限を設けて景観を守ってきた。
しかし、同トンネル開通による土地の乱開発を懸念した会は、現行のエリアを法的規制力のある景観育成特定地区に指定するため昨年1月から活動を開始。「同指定を受ければ県下初」(関係者)となるため、会は県下のモデル地区を目指して取り組んでいる。
指定を受けるため今後、景観現状調査(住民アンケート含む)、土地所有者の3分の2以上の同意など、さまざまな手順を踏む必要がある。法的強制力が発生する景観条例について「景観を守るために農業、工業が後退する」などの課題があるため、代議員らで規制内容を検討しながら県に提案する「独自のきめ細やかな届出基準」を作成していく。
6月3、10日の両日には、地元住民らが西箕輪地区の景観のよさを歩いて確かめる企画「景観ウォーキング」を開き、それぞれの景観保全に関する意識の高揚などを図っていく。 -
箕輪町公民館の陶芸講座が開講
箕輪町公民館の陶芸講座が17日、町文化センターで開講した。初心者15人が7月までの全7回学び、手作りの楽しさを体験する。
制作の魅力にふれるとともに、地域づくりにつながる出会いやコミュニケーションの場となるよう期待した例年の教室。受講者は60歳代を中心に町内の女性14人と辰野町の男性1人。箕輪陶芸研究会前会長の市川昭彦さんから手ほどきを受け、粘土を板状にして型に巻き取る「たたらづくり」や、輪にして積み上げる「ひもづくり」といった技法で作品を仕上げる。
鑑賞会を最終回の7月24日に開き、お互いの出来栄えを披露する予定。
初回は道具の使い方や制作の基礎などについて説明を聞き、さっそく受講者らが楽しそうに花瓶や皿などを形作っていた。 -
野溝嘉彦さんの個展 ベル伊那
信州の美しい自然を中心に洗練された色彩で描き続ける洋画家、野溝嘉彦さん(70)=伊那市東春近中殿島=の油絵展は17日から、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで始まった=写真。22日まで。
同会場で11回目となる個展。今回は、伊那谷と安曇野を中心に残雪の山々が水田に写る様子など、四季折々の風景を題材とした、3号縲・0号サイズの近作40余点を展示即売している。
50号サイズの力作「信州雪景」は、2月の白馬村の雪景色。雪が積もった八方尾根や萱ぶき民家に反射する、神々しい朝日を受け・ス気持ちを高ぶらせながら・ス描いた作品だという。野溝さんは「懐かしい田舎の原風景を見てほしい」と来場を呼びかけている。
50歳の時に脱サラして本格的に絵画の道に進んだ野溝さん。現在は、一水会会友で東京や横浜、名古屋、静岡などの百貨店で個展を開くなどの活躍をみせる。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)まで。 -
公園遊びにお弁当、楽しさ尽きない春の遠足
宮田村の3保育園は18日、待ちにまった春の遠足。リュックを背に、それぞれの目的地に向った。
西保育園の年中、年少の54人は、町三区斎藤診療所内の公園へ。シーソーに乗ったり、滑り台をすべったり大喜び。
思いっきり遊んだ後は、お楽しみの昼食。保護者が心をこめてつくってくれた弁当をドキドキしながら広げた。
アンパンマンの顔を象ったおにぎりや定番のタコウインナー、そして食後のデザートまで。自慢の弁当を友達同士見せ合いながら「美味しいよ」と満面の笑顔が広がった。 -
友好都市磐田市の食材使って給食
駒ケ根市の赤穂学校給食センター(向山紀美子所長)は17日、霊犬早太郎伝説などの縁で同市と友好都市提携を結んでいる静岡県磐田市産のしらす(イワシの稚魚)を使ったおひたしを赤穂小学校と赤穂中学校の給食に登場させた=写真。児童らは「甘くて軟らかい」などと言いながらおいしそうにほお張り、プロサッカーチームのジュビロ磐田を話題にするなど、いつもと一味違う楽しい給食を味わった。
駒ケ根市が友好都市提携40周年を記念する事業の実施を呼び掛けたのに応じて同センターが初めて企画した。給食に使える特産品を磐田市に問い合わせるなどして「この季節のお勧め」というしらすの採用を決め、駒ケ根市産のキュウリやモヤシなどとともにおひたしにした。2校の1830食分として用意したしらすは約15キロで、磐田市の福田港で10日に水揚げされた。向山所長は「今回は初めての試みで磐田市との交渉が思うように進まず苦労したが、今後も機会をみてまた実施したい。給食を通じて地域ごとの食材に関心を持ち、食の大切さや食材への理解を深めてもらいたい」と話している。同センターは今年度から毎月19日前後を食育の日として特別な献立を提供することにしている。
磐田市産のしらすを使ったおひたしは市内の赤穂東、赤穂南の2小学校でも18日の給食に登場する。 -
プロドライバー事故防止コンクール表彰
県警察本部交通部、国土交通省北陸信越運輸局長野運輸支局などが行った第29回プロドライバー事故防止コンクール(対象期間06年7月1日縲・2月31日)で優秀・優良事業所に選ばれた駒ケ根警察署管内4事業所の代表者らが17日、同署を訪れ、山本修作署長から表彰状を受け取った=写真。各事業所とも毎年のように表彰されていて「表彰を機に今後も一層気を引き締めて取り組んでいきたい」「従業員の教育をはじめ、職場ぐるみでの地道な努力をさらに積み重ねていきたい」などと話している。
コンクールでは無事故無違反の上に、安全教育や事故防止への取り組みなどが評価される。県下653事業所が参加した。
表彰されたのは次の事業所。
▼優秀事業所=上伊那貨物自動車(トラック部門)伊南乗用自動車(タクシー部門)▼優良事業所=丸正タクシー(タクシー部門)赤穂タクシー(同)