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東春近小を増改築
伊那市の東春近小学校管理特別教室棟建設工事の安全祈願祭が5日あった。市や学校関係者、施工業者ら約40人が集まり、工期中の安全を祈った。完成は07年3月20日を見込む。
東春近小は78(昭和53)年に建設。教室不足で家庭科室や調理室などを教室として併用していたことから、増改築によって解消を図る。
工事では音楽室、職員室、放送室がある北校舎を取り壊し、新校舎(鉄骨造り一部2階建て・延べ床面積1290平方メートル)を建てる。事業費は2億9千万円。
安全祈願祭で、関係者は玉ぐし奉てんなどをして無事故を願った。
着工は当初計画から1年遅れ。国庫補助などの削減があったため、計画を見直し、仮設校舎や多目的ホール建設などを削った。
児童数は397人。 -
長野県信濃美術館所蔵名品展
併設「西郷孤月・菱田春草と日本美術院の巨匠たち」伊那市の県伊那文化会館で5日、長野県信濃美術館所蔵名品展・併設「西郷孤月・菱田春草と日本美術院の巨匠たち」が始まった。日本画、油彩画、水彩画、版画、彫刻の幅広い分野にわたる近代美術の名品を展示した見ごたえある展覧会になっている。
近代日本画の確立に大きな足跡を残した松本市出身の西郷孤月(1873-1912)、飯田市出身の菱田春草(1874-1911)を軸とした「日本美術院」の作家たちを特別陳列。特に西郷孤月は、代表作に近い作品10点を展示。「同時に10作品を鑑賞する機会は少ない。西郷孤月の神髄がほぼ理解できる」と学芸員は話している。
さらに、伊那谷にゆかりの深い洋画家・中村不折、水彩画の先駆者・丸山晩霞、近代木版画の巨匠・吉田博らの代表作を紹介。古くなったものを修復し終え、きれいによみがえった洋画6点もある。
同館は「長野県ゆかりの美術の名品選。夏休みなのでぜひ足を運んでご覧いただきたい」と話している。
25日まで。観覧料一般500円、高大生200円、小中生無料。午前10時-午後5時半。毎週月曜休館日。
西郷孤月らの名品の数々が並ぶ美術展示ホール -
高校生Band Festival開催
上伊那の高校生バンドが一堂に集う「高校生Band Festival(バンドフェスティバル)」が4日、伊那市の生涯学習センターホールであった。
昨年から始めた高校生バンドの合同ライブ。利用者が少なかった同センター8階のスタジオ利用の普及を図ろう窶狽ニ、NPO法人クラシックワールドが主催した。今年は3年生4団体、2年生5団体が参加し、持ち時間30分で4、5曲を演奏。
異なった個性を持ったバンドそれぞれの演奏に、会場も盛り上がり、参加バンドも観客も一体となってライブを楽しんでいた。 -
赤穂中学校職場体験
駒ケ根市の赤穂中学校2年生9人が1日、職場体験で駒ケ根警察署を訪れた。向山静雄署長の講話を聞いた後、警察官の仕事について説明を受けたり、鑑識係の指導で似顔絵の描き方や指紋の取り方などを体験した。
犯人を逮捕するために大切な手掛かりとなる似顔絵の描き方体験では、鑑識係の担当者が描き方のこつを伝授した。生徒らは2、3人が組になって教えられた通りに互いの顔を画用紙に描いたがなかなか似ず、絵を見ながら笑い合っていた。
指紋採取の体験では、ドラマや映画などで見る専用の道具を実際に使い、瓶や紙に残された指紋を取った。鮮やかに浮かび上がる指紋を見て生徒らは「すごい」「面白い」などとしきりに感心していた=写真。
生徒らは「警察の仕事は思っていたよりも大変そうだが、やりがいもあると感じた」「今まで知らなかったいろいろなことが分かって楽しかった」などと感想を話していた。 -
駒工存続を願う大集会
県教育委員会が6月、駒ケ根工業高校を赤穂高校に統合するなどとした高校再編整備候補案を公表したことを受けて駒ケ根工業高校同窓会(三浦靖幸会長)は3日夜「駒工存続を願う大集会」を駒ケ根市文化会館で開いた。同窓会やPTAの関係者ら約100人が参加し▽再編整備候補案を白紙に戻すこと▽地域住民の声を反映した議論をすること▽各学校が積み上げてきた成果を十分に検討すること窶狽ネどを推進委員会に求める集会宣言を採択して全員で「頑張ろう」を三唱し、駒工存続に向けての決意を新たにした=写真。
三浦会長は「この会を契機として署名活動をさらに協力に推進し、駒工存続を勝ち取ろう」とげきを飛ばした。参加者からは「上伊那の基幹産業は工業だ。地元企業を支える工業高校がなくなるのを許すことはできない」「駒工の統合・廃止は地域の弱体化にもつながる。将来のためにも独立した工業高校として残さなければならない」などの意見が相次いだ。
駒ケ根工業高校は1942年、赤穂農商学校福岡農場として発足、61年に工業課程が新設され、64年に赤穂高から分離独立した。現在機械、電気、情報技術の3科に計約330人の生徒が学ぶ。卒業生の進路はこの10年間進学と就職はほぼ半数ずつで推移し、就職先の大半は地元の製造企業。 -
合併、観光、福祉充実…率直に質問
高遠町の高遠中学校3年生を対象とした恒例の「子供議会」が4日、町役場議場であり、生徒が一般質問に挑んだ。伊那市、長谷村との合併問題や観光などについて、率直な疑問や要望が飛び出した。
代表10人が議員となり、約40人が傍聴。地方自治法に基づき、臨時議長の指名によって、大石早織さんを議長に選出して、一般質問を繰り広げた。
合併後、従来のようなサービスを役場で受けられないのかとの問いに、伊東義人町長は「総合支所としてこれまで通り日常生活に必要なサービスは受けられる。不便になったと言われない合併を目指している」とし、「みなさんにも積極的にまちづくりに参加してほしい」と呼びかけた。
ほかに、少子高齢化に伴う福祉施設の充実や、観光客増加に向けての町の取り組み、子どもの居場所づくり窶狽ネどを求める声も上がり、「新たな施設をつくる際は、子どもの意見を聞く機会を必ずつくってほしい」と、町政とのかかわりに意欲をみせる生徒もいた。
伊東町長はあいさつで、「出た質問を今後の町政に反映したい。こういった機会は社会生活で自分のためになる。政治や行政を勉強し、将来の国や町を担っていってもらいたい」と期待した。
来年度の合併を控えていることで、「子供議会」は今回で最後となった。 -
親子水泳教室
伊那市の恒例の親子水泳教室が、伊那市民プールで、1日から5日の5回の日程で開かれている。初日は水と親しむために、水中で石を拾ったり、ジャンケンをしたり、親子で楽しんだ。
市体育協会水泳部の主催。泳ぐことが苦手な児童と、その母親の4組、8人が受講。水と親しみながら「25メートルをクロールで泳ぐ」ことを目標に、泳ぎ方を学ぶ。
水中で石を拾うゲームでは、誰が一番多く石を拾えたかを競う児童たちもいて、初対面ながら仲良く水遊びを満喫。母親たちも積極的に水に入り、我が子の泳ぐ姿を近くで見守っていた。
長年、水泳を教えている指導員は、「今年の受講者は、頭を水に入れても平気で、例年よりも水への恐怖心が少なく、教えていても飲み込みが早い」と話している。
受講者の一人の小学3年女子児童は「クラスのみんなより、上手くクロールができるようになりたい」と、この夏の目標を話した。 -
護国寺青空子ども会開催
伊那市東春近の護国寺(杉田寛仁住職)で29日、青空子ども会があった。伊那市や近隣市町村の園児から中学生45人が集まり、普段と異なる環境の中で、集団でさまざまな催しを楽しみながら、他者を思いやる気持ちや命に感謝する心を学んだ。
みんなで共に生活することを通して助け合ったり喜びを分け合うことを学んでほしい窶狽ニ、20年以上前から続く夏の恒例行事。毎年常連で参加する子どもも多い。今年は初参加者も半分近くいて、20人の定員に対し、倍以上の子どもが集まった。
1泊2日で子どもたちは、写仏など、お寺ならではの催しを体験したり、花火大会やきもだめしなど、夏の恒例行事も楽しんだ。
安易に命を絶つ事件が多い昨今、命の尊さを感じでほしい窶狽ニ、昨年からは会の目的に「命を大切にする」を加えたところ、合宿中は、蚊も殺さないよう心がける子どももおり、改めて"命"を見つめる機会にもなったようだった。 -
県看護大大学運営協議会
駒ケ根市の県看護大(深山智代学長)は大学の運営に広く県民の意見を反映させるための大学運営協議会を新たに設置し1日、第1回協議会を同大で開いた。看護の現場、経済界、教育研究機関などの各界からの委員10人が出席し、大学が今後目指す方向や評価の方法などについて大学側の説明を聞いた。座長には鍋林代表取締役会長の島孝一さんが選出された。
会議は年に数回開かれ▽地域貢献のあり方▽カリキュラムの改革▽教員の教育・研究能力の向上▽入学者選抜方法の改革▽自己点検・評価の検証窶狽ネど、大学の運営に関するさまざまなテーマについて助言・提言を行っていく。
委員は次の皆さん。
旭洋一郎(長野大社会福祉学部教授)大澤智恵子(NPO法人アウトホスピタルケア研究会理事長)奥原ます子(諏訪赤十字病院看護部長)小澤英浩(松本歯科大学長)小西郁生(信州大医学部附属病院副院長)佐々木学(泰阜村診療所長)島孝一(鍋林代表取締役会長)鈴木のり子(伊那中央病院看護部長)牧野光朗(飯田市長)向山久美(上村役場保健師) -
紙芝居をつくろう
日本の文化である紙芝居の制作を通して、イメージを絵にする喜びを知ってもらおうと駒ケ根市菅の台の駒ケ根高原美術館は2・3日「紙芝居の伝承と発展窶伯セい伝え、見伝え、聞き伝え窶博・ナ居をつくろう」を同館で開いた。駒ケ根市のほか伊那市や箕輪町から小中学生や一般の男女約60人が参加し、童謡や小説のイメージを絵に描いて紙芝居としてまとめた。
松井君子副館長は「絵が苦手という人もいるが、どの絵もみな素晴らしい。上手い下手という先入観は持たず、自信を持って素直な気持ちを大胆に表現して」とあいさつした。
紙芝居の制作に取りかかるのに先立って絵のイメージを膨らませるため、駒ケ根市の女性コーラスグループ「ともがき」が約20曲の童謡・唱歌を披露した。じっくりと曲を聴いた参加者らは数人ずつのグループに分かれ、早速画用紙に向かってクレヨンや鉛筆、絵筆を走らせた=写真。
約1時間後、完成した紙芝居をそれぞれのグループが発表。「夕焼け小焼け」や「どこかで春が」「しゃぼん玉」などの歌のイメージを表現した個性豊かな作品に大きな拍手が送られていた。 -
東京芸大副学長迎えて子どもアートスクール
東京芸術大学副学長の宮田亮平さんと学生を講師に迎えた、子どもアートスクール(信州高遠美術館主催)が30、31日、町立歴史博物館横の地域間交流施設であった。同大学の前身、東京音楽学校の初代学長である伊沢修二が町出身だったことを縁に交流が続き、初企画のアートスクールが実現した。
宮田さんは「うまく描かなければいけないという概念を捨て、自分の好きな色を使って自由に描く心が大切」とし、子どもたちは横1メートル、縦5メートルの大きな和紙に、思い思いの作品を描いた。
児童たちは「おもしろい」と言いがら次第に、スポンジや刷毛を使ったり、自分の手形や足形をつけるなどして、独自の芸術性で作品を仕上げた。製作した作品は後日、同美術館に展示する予定だ。 -
箕輪工業高校全日制存続の署名
県立高校改革プランの高校再編整備候補案で多部制・単位制高校への転換候補として校名が挙がっている箕輪工業高校の同窓会とPTAは、全日制課程の存続を願い、署名活動を展開している。3日、丸田晃同窓会長と伊藤元郎PTA会長が現在までに集まった4万5403部の署名を持って平沢豊満箕輪町長を訪問。県教育委員会に署名を提出する際に「一緒に行っていただきたい」と要請。町長は快諾した。
「地域の維持、発展のために箕工の存続は必須の要件」とし、同窓会、PTA、箕工の未来を育てる会の3者の名でPTAは6月30日、同窓会は7月9日から、家族や近隣に協力を求め署名活動。現在、PTA3万2366部、同窓会1万3037部集まっている。
署名目標数は5万部。会長らは「もうひと頑張りし、20日前には県教委に提出したい」と話している。
11日に町文化センターである箕工の未来を育てる会は、高校改革プランの対応が主な議題で、現状報告と今後の対策を協議。18日の高校改革プラン第3通学区推進委員会には、同窓会、PTA、未来を育てる会の3者連名の嘆願書を池上昭雄委員長あてに提出する予定。 -
生活(くらし)を彩る工房展~木・籐・土・布が織なすハーモニー~
暮らしに彩りを加えるさまざまな生活道具を、自然の素材で作り上げる4人の作家による「生活(くらし)を彩る工房展~木・籐・土・布が織なすハーモニー~」が、7日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。素材の温もりを感じる陶器や織物、家具など約300点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
長野市や岡谷市で工房を構える4人が同ホールで展示会を開くのは初めて。天然の素材の持つ素朴で柔らかな質感に魅了され、素材そのものの良さを引き出す作品づくりをしている。木工、籐工芸、陶芸、染織と4人が扱う素材はさまざまだが、木工家の小松稔さんは「自然のもの同士は、異なる素材や作品であっても、一体感のある一つの空間をつくる」と話す。
また会場は、作品に触れることができるようになっており、その感触も楽しめる。
入場無料。7日まで。 -
はなまる地域探検隊が日帰りキャンプ
伊那市の小中学生を対象に学校や年齢の枠を越え、さまざまな体験活動をする「はなまる地域探検隊」(伊藤元郎代表)は30日、本年度4回目の活動として、小沢川上流の山の神河川敷で日帰りキャンプをした。隊員約78人、市内、高遠町の高校生ボランティア21人など、総勢100人余が、和気あいあいと楽しんだ。
命につながる山と川の関連学習がテーマ。信州大学農学部の島崎洋路名誉教授が、近くにある樹木、草花、鉱物について説明するなどの自然ウォッチングや、飯ごう炊さんなどに取り組んだ。
8班に分かれた隊員らは「カレーライス」作りに挑戦。かまど作りや火おこし、野菜を洗ったり、切ったりと、スタッフとともに一生懸命こなした。知り合ったばかりの仲間と協力し、ともに汗を流し、出来あがったカレーに舌鼓を打った。
伊那小5年の小森龍君(10)は「大きな木に火を付けるのが大変だった。いつも食べてるカレーより、みんなで、外で食べるカレーのほうがおいしいかった」と感想を話していた。 -
駒工の存続を求め、育てる会宮田支会が発足して署名活動
県教育委員会が統廃合の対象とした駒ケ根工業高校(駒ケ根市)の存続を求め1日、宮田村の関係者が「駒ケ根工業高校を育てる会宮田支会」を設立した。同校PTA、同窓会に加え、村と小中学校PTA、商工会などが連携。全村的な署名活動を展開し、白紙撤回を求める。
設立総会には約15人が出席。会長に清水靖夫村長、副会長に山浦正弘村議会議長、春日親夫教育委員長、吉沢和男駒工同窓会宮田支部長を選出した。
清水村長は「大変深刻な事態。宮田としても結束し、断固たる反対をしていきたい」とあいさつ。
駒工の教諭も駆けつけ、「駒工の卒業生が管内の製造業を大きく担っている。ぜひ皆さんで応援して、存続できるようにお願いしたい」と協力を求めた。
伊南4市町村で始まっている署名活動を推進。参加団体が分担して、各家庭単位まで浸透を図る考えだ。
また、宮田村議会では、5日の臨時議会に駒工の存続を求める意見書案が議員提案される予定。
本年度、駒工へ通う生徒は、駒ケ根市、伊那市に次いで宮田村が3番目に多い。 -
天竜おりの会
伊那市西町の手織工房「織音舎」で、野中秀夫さん・ひろみさん夫妻が指導する裂織を学ぶ仲間でつくる「天竜おりの会」(15人、島よね子代表)。
第3回全国裂織展(24-30日、東京都台東区きもの美術館)の移動展が9月1-24日、八ヶ岳美術館である。期間中の17日、「信州さきおりフェア」が、樅の木荘敷地内ゲートボール場である。裂織だけのフェアは県内で初の試み。天竜おりの会は、このフェアに参加する。
会員の中で12人が、全国裂織展に出品。今年に入ってから準備、制作に励み、作品を仕上げた。「自分にプレッシャーをかけて3回目の挑戦」という人もいる。
7月からは、会員皆がフェアに向けた作品づくりに取り組んでいる。
会員の機織り経験は1年未満の人から20年近くになる人まで幅広い。「織音舎」に通い始めたきっかけも人それぞれ。しかし、共通していることは「機織りが好き」「生きがい」ということ。欲しいものが簡単に手に入る世の中。1本の糸が布になる行程はとても長い。それでも「これが好き」ときっぱり。
「思い出の着物で何か織りたいとずっと思っていた。図案を考え、一つの作品として布の思い出が作品にできることがうれしい」
「自分の作ったものが人に自信をもって出せるようになりたい」
それぞれの思いを抱きながら、絵を描く代わりに織りで表現したり、セーターを編んだ残りの毛糸などをリサイクルして活用したり、母の着物が裂織作品として新たに生まれ変わったり…。一人ひとりの個性あふれる作品を織り上げている。
仲間づくりや情報交換、親ぼくを目的に昨年発足した会。「皆、個性豊か。今の時代は仲間が得難い。でも、織りのことだけでみな1日話ができる」。仲間の作品を見たり、話をすることが互いの刺激になる。向上心、負けん気が技術の進歩につながるという。
織った布をそのまま置いておくのがほとんどだが、織ったものを物にして人に見てもらい、気に入って買っていただくところまでたどり着くことを目標にしている。
指導する野中ひろみさんは、「会ができて皆すごく前向きになってきている。物作りは続けることが大事。会員の中にはしばらくやっていなかった人もいるけど、そういう人が会の発足や信州さきおりフェアをきっかけにまた機をやろうという気になっている。とてもうれしい」と、一人ひとりにアドバイスしながら温かく見守っている。
家事や勤めなどしがらみを持ちながら取り組んでいる機織り。「織りがあればいやなことも忘れられる。楽しくできることが一番。細く、長く、生きがいとして続けていきたい」。会員皆の思いだ。 -
カナダ研修に宮田から5人が出発
カナダの一般家庭でホームステイし、研修する宮田村の宮田中学校2年生5人が26日、村役場を訪れて、小林修助役に出発のあいさつをした。きょう31日、中部国際空港から出発する。
研修は同村と伊那市箕輪町、高遠町、南箕輪村、長谷村が毎年合同で実施。13日間の行程で、カナダ南部のレスブリッジ市に滞在する。
生徒たちは「ホスト家族とたくさん話がしたい」「(福祉)施設に興味があるので、日本と比べてみたい」と抱負。
小林助役は「海外へ行くことは大きなプラスになり、自分の成長につながるはず。健康だけには気を付け、楽しい旅にして」と激励した。 -
俳人・井上井月の絶筆を公開
高遠町公民館河南分館の河南学級で27日夜、漂泊の俳人・井上井月(1822窶・7年)の絶筆の句が公開された。京都府から出向いた人もいたほどで、参加者約50人が食い入るように見つめた。
句は「何処(どこ)やらに 鶴の声聞く 霞かな」。井月の自筆で、所有者から特別に借りた。生前から書き残されている句だが、臨終を前に、床に付き添っていた俳人・六波羅霞松(かしょう・1845窶・934)が筆をとらせて書かせたとされる。霞松の添え書きには「病床にうかがった際、酒を進めたが、杯1、2杯を飲み、俳句を書いてくれと頼んだら書けないと答えた。筆を取らせて書かせたが、その夜、相果てた。真情にあい、さすが俳句の達人」という内容が記される。
講師を務めた信州井月会代表の春日愚良子さん=伊那市美篶=は「井月の句と、添え書きが一対になっているから句が引き立つ。字配り、筆勢はさすが。伊那谷の宝として貴重なもの」と解説。伊那谷での2人の生活、井月の日記なども紹介し、足跡をたどった。
河南学級は地域を知るをテーマに、陶芸教室や野外研修など年6回を計画している。 -
幼稚園村で都会の園児たちが自然を体験学習
神奈川県の湘南やまゆり学園(本部・茅ヶ崎市)の園児たちが、28日から伊那市西春近の幼稚園村へ体験学習に訪れている。伊那谷の森や川、動植物に触れたり、マスのつかみ取りやトウモロコシの収穫などを体験し、都会で学べない本来の自然を直に学んでいる。
心を引き出し、思いやりや人としての姿勢を身につけてほしい窶狽ニ、体験を通じた感覚教育に取り組む同学園は、伊那市土地開発公社が分譲した「幼稚園村」に1991年、コテージを建設。以来、夏の体験学習は、年長園児の恒例行事となっている。今年は960人の園児が4グループに分かれて参加する。
高層ビルに囲まれた環境で育った子どもの中には、泥遊びもできない子もいるが、木々や虫などに触れ、本来の自然を体験した子どもたちの成長は著しく、後日ビデオで合宿の様子を見た保護者からも「感動した」と大きな反響があるという。
現場リーダーの飯塚一美さんは「家族と離れて生活する2泊3日は、子どもたちにとって辛いこともあるかもしれない。でも、だからこそ劇的な成長もある」と話していた。 -
箕輪町発足50周年記念みのわ祭り
箕輪町発足50周年記念みのわ祭りは30日、153号線バイパスであった。交流イベント「東京よさこい」、みのわ太鼓の演奏、ワクワクダンシング、箕輪天竜音頭民踊流し、まちづくり同友会の「みのわ御棒サ50!里曳き競争」など、どのイベントも活気にあふれ会場は熱気に包まれた。
オープニングパレードで会場は次第に祭りムードに。初めて昼間開催となったみこしも、熱気を帯び、威勢のいい掛け声ともに通りを練り歩いた。
50周年記念で招致した東京都豊島区の「東京よさこい」は、華やかな衣装と音響、息の合った迫力満点の踊りでみのわ祭りを一層盛り上げ、観客を魅了した。
今年初めて簡単な振り付けも導入したワクワクダンシングは、小学校児童や区、ダンスサークル、企業のほか、公民館学級もそろいの衣装で初参加。従来の軽快な踊り、新しい踊りともに、どの連も熱く熱く踊り完全燃焼した。 -
カナダ研修に宮田から5人が出発
カナダの一般家庭でホームステイし、研修する宮田村の宮田中学校2年生5人が26日、村役場を訪れて、小林修助役に出発のあいさつをした。きょう31日、中部国際空港から出発する。
研修は同村と伊那市箕輪町、高遠町、南箕輪村、長谷村が毎年合同で実施。13日間の行程で、カナダ南部のレスブリッジ市に滞在する。
生徒たちは「ホスト家族とたくさん話がしたい」「(福祉)施設に興味があるので、日本と比べてみたい」と抱負。
小林助役は「海外へ行くことは大きなプラスになり、自分の成長につながるはず。健康だけには気を付け、楽しい旅にして」と激励した。 -
森林整備と工作も楽しむ
小学校単位で植物の育成・自然保護などの活動を進める「みどりの少年団」の上伊那地区交流集会(上伊那地方事務所など主催)が29日、長谷村の鹿嶺高原キャンプ場であった。管内にある18少年団のうち、長谷小、高遠北小、南箕輪小など14団約200人が参加し、木工作りや森林整備作業を体験した。
団員は各団を混合した18班に分かれて活動。樹木あてゲームは、「木の皮が白で、樹液はジュースとしても売られている木」など3問が出題され、各班に渡された葉っぱの絵を頼りに、高原内から探し出した。
工作は、サクラや白樺の幹を使って、名札のペンダントを製作。のこぎりを使って1センチほどの厚さに切り、切り口に自分の名前や好みの絵を書いてオリジナルを作った。のこぎりの使い方に戸惑う仲間に、みんなで教え合う場面もあった。
初対面に互いに照れくさそうにしていた団員たちも、午後の森林整備のときには、協力し合って、作業に汗を流していた。 -
唐木さち 涼をいざなう掛け花
野の花の自然な美しさを表現する伊那市在住の花人、唐木さちさん(57)の掛け花展「涼をいざなう掛け花」が30、31日、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。"涼"を感じさせる作品約20点が、人々を魅了している。
「形づくるのではなく、それぞれの個性を生かして活ける」という唐木さんは、地元などを中心に、野山で摘んだ草花の"ありのままの美しさ"を最大限生かした作品作りに取り組んでいる。
使用する植物は普段何気なく目にするものばかりだが、作品に姿を変えた草花は、立体的な絵画のような空間を演出している。唐木さんは「厳しい自然の中で力強く生きてきた草花だからこそ、1本でも絵になる」と話す。
16年前から日本を代表する花人の一人、川瀬敏郎氏の下で学び、現在県下でいくつかの教室を指導している。「伊那谷は県内でも野の花が美しい。展示を通して、地元の人に野の花の素晴らしさをより深く知ってほしい」と唐木さんは話す。
入場無料。 -
ダチョウの人工ふ化に成功
上伊那農業高校生物工学科3年の橋本哲平君(17)=伊那市=が28日、ダチョウの人工ふ化に成功し、2羽のヒナが生まれた。「本当にうれしい。かわいい」と喜ぶ橋本君。「これからが大変だけど成鳥にまで育てたい」と、生まれたばかりのヒナを見守っている。
同校は01年度から生徒がダチョウのふ化に挑戦。03年秋に成功して以来2度目。県内の農業高校ではまだ成功例がないという。
卒業生がふ化に成功した03年は、ふ化から10日でヒナが死んでしまった。橋本君は、課題研究でヒナを育てることをテーマにダチョウのふ化に挑戦。4月末から取り組んだ1回目は、卵の1個が未受精卵、残り1個は42日間のふ化期間を過ぎても生まれず失敗に終わった。
2回目の挑戦で6月14日に「みはらしダチョウ牧場」から受精卵2個をもらい、15日に学校飼育室内のふ卵器で卵を温め始めた。
湿度を30%まで下げるため毎日吸湿剤を交換し、卵の重さと温度を測定して記録。4時間ごとに90度ずつ卵を回転させる作業もしてきた。
ヒナの誕生は、1羽目が28日午前0時50分。2羽目は同日午後6時13分。体重は1羽目935グラム、2羽目1130グラム。
橋本君は27日から学校に泊り込み、2羽とも自力で殻から出ることが出来なかったため殻を割る補助をした。「割るタイミング、割り方が大事。慎重な作業だった」という。
誕生から1日経ったヒナを手にして「温かい。42日間が報われた」と笑顔を見せた。「卵を扱う以上にヒナの扱いは気を使う。まだ安心できる段階ではない」と慎重に観察を続ける。
今後の課題は餌付け。ダチョウは豆科の牧草を食べるが、同校にはふ化後の資料がないため手探りで取り組むことになるという。 -
カナダ語学研修出発あいさつ
中学生海外語学研修で31日にカナダに出発する箕輪町立箕輪中学校の生徒10人が28日、町役場を訪れ、平沢豊満町長に「カナダの文化、生活を学んできたい」と抱負を語った。
カナダ語学研修に参加するのは2年生10人。約半数がホームステイや旅行などで海外に行った経験がある。「ホストファミリーとカナダの文化をしっかり学び、英語で交流したい」「カナダの食文化、郷土食を学び、メモしてきて、日本で作って家族と食べたりしたい」「日本との文化の違いを学びたい」などそれぞれ意欲的に語った。
平沢町長は、「カナダの良さと、外から見た日本の良さを感じてほしい。自分の目標を定め、新しい何かを発見し、13日間で身に付いたことを今後に生かしてほしい。家族に感謝し、健康に気を付けて行ってきてください」と激励した。
カナダ語学研修は31日-8月12日までの13日間。レスブリッジ市でホームステイし、語学研修のほかカナダ人生徒とのスポーツ交流も予定している。 -
高遠小で高遠城の絵図新たに2枚発見
高遠町の高遠小学校資料庫からこのほど、高遠城の絵図が新たに2枚発見された。これにより、高遠城やその周辺の様子を描いた絵図は、町が確認しているだけで80点となった。町教育委員会は、この2枚を町立歴史博物館か古文書館に移管したいとしている。
見つかった絵図のうち1枚は横2・30メートル、縦1・8メートルほどの大きさ。江戸時代初期、鳥居忠春と忠則が藩主だった1936年から1689年の間の高遠城を含む藩士の武家屋敷割りが描かれている。
町教委によると、絵図には幕末の学者である中村元起(1820窶・884)の庵をさす「希月舎蔵」の判が押されていることから、謄写した絵図を中村元起が所持していたとみられる。
鳥居時代のものは、今回と同様の屋敷割りと、簡略化されたものが11点確認されている。
絵図は町教委が同校資料庫の古文書などを、整理調査していて発見。ほかにも、明治初めころの教科書や古文書、進徳図書館の書籍なども見つかった。 -
どろんこクラブのジャガイモ掘り
宮田村公民館の親子学級「どろんこクラブ」はこのほど、今が旬のジャガイモ掘りを体験。暑さも忘れて、土に親しんだ。
大久保区の吉沢小百合さんが協力し、畑を開放。子どもたちはさっそく、土を掘り、ジャガイモを探し当てた。
近所や親戚が栽培していても、ジャガイモ掘りは初めての参加者が大半。大きな袋に一杯詰めてもやり足りない様子で、袋を余分にもらって作業を続けた。
蒸し返すような暑さだったが、子どもたちはヘッチャラ。「こんなに大きいのが獲れた」と満面の笑みを浮かべていた。 -
心の教育研修会
豊かな人間性を育てる教育に役立てようと駒ケ根市教育委員会とモラロジー研究所は29日「心の教育研修会」を駒ケ根市文化会館で開いた。市内の小中学校教職員ら約200人が参加し、基調提案、グループ別討議などを行ったほか、麗澤大名誉教授の細川幹夫さんによる講演「トヨタ成長のカギに学ぶ」を聞いた。
細川教授は、豊田式自動織機を発明し、トヨタの基礎を築いた豊田佐吉が幼少から「自分が日本の国土を2倍にして王様になり、皆を助けてやる」などと言って村人らから変人、気違いと呼ばれていたことを例に挙げ「常識的でないからといって決して悪い方に考えてはならない。佐吉のような変人こそが世の中を変えていく可能性を持っているのだから」と話し、個性を育てる教育の大切さを訴えた。 -
宮田小学校終業式
宮田村の宮田小学校は27日、終業式を行った。有意義な夏休みにしようと、1学期の成果と課題を振り返った。
2年の松下志帆さん、保科美帆さん、4年の塩澤凛さん、6年の新谷丈爾君が1学期の思い出を作文で発表した。
4人とも勉強や運動など、課題を克服して力が伸ばせたと報告。注意されたことなどは、2学期に直したいと決意した。
各教室でも1学期を見直したが、1年生は初めての通知表にドキドキ。お世話になった校舎をきれいにしようと、雑巾がけをする姿もあった。 -
森本元信大学長の自然教室が水生昆虫観察
信州大学の元学長で名誉教授の森本尚武さん(71)=伊那市在住=がボランティアで行う自然教室の第4回目がこのほどあり、伊那市役所近くの天竜川と三峰川で水生昆虫の採集と観察に約40人の参加者が熱中した。伊那ロータリークラブの共催。信大農学部アルプス圏フィールド科学教育研究センターも後援した。
今回の講師は、教室の協力者で、水生昆虫の専門家・信大名誉教授の吉田利男さん。17日にビデオや標本であらかじめ水生昆虫について講義をしてもらった参加者は、吉田さんや同じく信大農学部教授の中村寛志さん、大学院の院生に従い、川の浅瀬に入り、歓声を挙げながら様々な水生昆虫を捕まえていた。
「ザザムシ」として有名なヒゲナガカワトビケラやシマトビケラ、ヘビトンボ、ヒラタカゲロウやチラカゲロウ、様々なヤゴ類などが採集でき、「カゲロウもカワゲラは、天竜川・三峰川のどちらでも採集できたが、三峰川の方が少し多い。それは水がきれいなため」などと吉田さんが解説した。
絶滅危惧種II類に入れられる魚類アカザも採集され、参加した親子が珍しそうに見入っていた。
教室は、自然の中で昆虫や植物・生物に触れ合う場を作ろうと森本さんが04年から初めたもの。今回講師を努めた吉田さんは、「親子で河原に出て昆虫を探すなど、とても貴重な機会。これを通じて大人も子供も自然への関心が高まれば幸い」と話した。
子供をつれて参加した伊那市の本間たかねさんは「生きているザザムシは初めて見た。こんな身近なところにいろいろな生物がいてビックり。全然知りませんでした」と驚いていた。