-
選定委員会で市の歌・花・木・鳥の候補決まる
第4回伊那市の歌・花・木・鳥候補選定委員会(春日博人委員長、15人)が10日、伊那市役所であった。歌は旧伊那市の歌、花は「さくら」、木は「かえで」、鳥は「らいちょう」に決まった。次回(11月16日)、選定理由をまとめ、小坂市長に報告する。
花は「独自性を出すには、コヒガンザクラが良い」との意見もあったが「市内にある桜の種類は多岐にわたる。日本一の桜の里づくりを目指しているため、種類を特定しなくても良い」と「さくら」でまとまった。
木は「カツラ」「ケヤキ」が1人ずつ。そのほかは「カエデ」で「観光面から春の桜、秋のカエデでアピールできる」「秋の色づきが美しく、親しみやすい」などが出た。
鳥は、南アルプスに生息するライチョウ。「アルプスを象徴する鳥」などとして決まった。将来、絶滅することがないよう保護する取り組みの必要性も挙がった。
歌は、前回会議で旧伊那市の歌で良いとする意見が大半を占め、異論はなかった。
表記は、やわらかさを感じるひらがなに統一した。
春日委員長は「委員の意向が固まり、伊那市らしいものが出来たと思う」と話した。 -
伊那消防組合議会臨時会 通信指令システム更新を可決
伊那市、辰野町、箕輪町、南箕輪村でつくる伊那消防組合(組合長・小坂樫男伊那市長)の組合議会臨時会が9日、市役所議場であり、予算案件1件を原案通り可決した。議案は伊那消防署の通信指令システムの更新購入に伴う歳出予算の増額で、7800万円を追加し、歳入歳出予算の総額をそれぞれ12億3600万円(前年同期比3%増)の補正とした。
通信指令システムは、119番受信装置、出動指令装置を主体に同消防署の通信室に導入され16年間にわたり、管内(伊那市、南箕輪村)の防災の対応業務に役立ててきた。しかし、装置の耐用年数が経過し、昨年度から故障が相次いでいたためシステムの更新が必要となった。
新システムは、119番通報を受信した通信員が場所や種別などの災害情報を入力すると、情報の確定と同時に音声合成装置で庁内指令と地図情報を記載した出動指令書により、出動隊に指令を出すことが可能。これまでは、受信後に出動指令書を制作していたため、指令するまでの時間短縮が期待できる。
そのほかの特徴としては、指令電送装置により、Eメールで消防職員、安心安全情報ネットワーク利用者らに災害情報を送ることができる。また、システムの更新により、署所端末装置を高遠消防署に設置(補正予算に含む)し、伊那消防署からの予告指令、指令放送、災害地点地図などを受けられるようになる。
システムの切り替えは今年度中を見込んでいる。 -
【記者室 中原市長引退へ 一つの時代の終わり】
5期20年の長きにわたって市政を担ってきた駒ケ根市の中原正純市長が今期限りでの引退を表明した。市民の間からは「まだ67歳。まだまだやれる」という応援と「長過ぎる。もう十分だ」という批判の両方の声が聞こえてくる中での決断だった▼中原市長の政治手法には、強力なリーダーシップと裏腹の強引とも思えるやり方も目立った。見方はさまざまではあるが、賛否の分かれるところだ。多選の弊害も言われ続けたが、それもこれももう終わり▼これで一つの時代が終わったと思うと感慨を禁じ得ないが、問題はこれからだ。課題が山積している現状の中で誰に今後の市政のかじ取りを任せるのか。その答えが出る注目の選挙の投開票日は年明け早々の1月20日だ。(白鳥文男)
-
駒ケ根市戦没者公務殉職者追悼式
駒ケ根市は6日、07年度戦没者公務殉職者追悼式を市文化会館で開いた。遺族など約250人が出席。1分間の黙とうをし、祭壇に花をささげて戦争と公務で亡くなった788柱の霊を慰めた=写真。中原正純市長は「戦後の平和と生活水準の向上は英霊のおかげ。世界の恒久平和実現に向けてたゆまぬ努力を続けることが、英霊に応える唯一の道」と式辞を述べた。市遺族会会長の北村四郎さんは「駒ケ根市が目覚ましい発展を遂げて素晴らしいまちとなったのは、英霊の尊い犠牲があったからこそ。二度と戦争を繰り返さないことを誓い、戦争の悲惨さを後世に語り継ぐことが私たちの責務だ」と追悼の言葉を述べた。
市は会場での黙とうに合わせ、行政無線を通じて市内全域の住民に黙とうを呼び掛けた。 -
南アルプス世界自然遺産登録に向け、シンポジウム
南アルプス世界自然遺産登録長野県連絡協議会は6日、伊那市役所で南アルプスシンポジウムを開いた。協議会を構成する県内4市町村から約200人が参加。賛助会員の活動報告を聞いたほか、世界遺産登録推進アピールを採択した。
協議会は1月下旬に設立。南アの自然の魅力を再確認するとともに、登録に向けた運動の決意を地域内外にアピールしようとシンポジウムを企画した。
賛助会員のリレー講演で、伊那市の三峰川みらい会議、飯田市の南アルプスを語る会、諏訪郡富士見町の入笠ボランティア協会、下伊那郡大鹿村の中央構造線博物館がそれぞれ活動を報告。「中央構造線は日本の地質百選に認定され、プレート沈み込み帯特有の地質。ジオパーク(地質公園)を推進することで、世界遺産の地質部門の資産価値を高める」「シカを資源として考え、食として使えるシステム作りを」など提案があった。
推進アピールでは▽登録に向けて住民の熱意の集積を図る▽南アの自然環境に関する研究調査や高山植物に対するシカの食害の対応を関係機関に要請する竏窒フ択。
会長の小坂伊那市長は「南アルプスは雄大で、素晴らしい景観を持っている。登録まで長い道のりだろうと思うが、動植物や地質などの資料を集めながら地道な活動をしていく」と話した。 -
駒ケ根市切石浄水場更新に向け起工式
駒ケ根市内に水道水を供給している北割一区の切石浄水場=写真=の老朽化に伴う全面更新の工事が始まるのを前に5日、安全祈願祭と起工式が行われた。関係者約40人が出席し、工事の無事完成を祈った=写真。
同浄水場は1964年に1系列(一日当たり処理能力3100立方メートル)が完成、72年に第2系列(同5100立方メートル)が増設されたが、それぞれ43年、35年が経過して老朽化が進んできたほか、耐震性も十分でない上、手動制御で急激な水質変化に対応できない竏窒ネどの問題があることから、水道課は2年前から改修を含め、施設の更新について検討を重ねてきた。比較したほかの方式に比べ、より安全で安定した給水が可能という「膜ろ過方式」を新たに採用する。処理能力は現在と同じ一日当たり8200立方メートル。
工事は第1系列を解体後、同地に新規設備施設を建設。第2系列はその間稼動を続け、09年7月の設備完成、運用開始を待って解体する。完了は09年度内の予定。事業費は解体費を含め約16億円で、財源は一般会計からの繰り入れは行わず、国庫補助金、起債、料金収入を充てる方針。水道料金は完成翌年度から2段階に分けて数%程度の値上げが必要となる見通し。 -
駒ケ根市中原市長引退会見
任期満了(08年1月28日)に伴う駒ケ根市長選に立候補しないことを3日夜に明らかにした中原正純市長は4日、記者会見を開き、あらためて今期限りでの退任を発表した=写真。後継候補については「現段階では誰を支持するとは考えていない。指名はしないが、少なくともリーダーシップがあり、今の流れを大切にする人に市政を担ってほしい」として、中原路線継続を掲げる候補を支援したいとする考えを示した。
引退決断は「4年前の前回選の時に既に決めていたが、どの時期に表明すればいいかタイミングをはかってきた」。多選批判については「必ずしも悪いことではないと思う。政治はやはり経験が尊い。経験の中から人脈ができ、本当の意味で仕事ができる」として、在職が5期20年の長期にわたったことは決断の理由にはならなかったことを示唆した。
現職の引退発表を受け、市長選に向けての動きは一気に加速すると思われる。現時点では、前回選で当選まであと一歩と迫った元県教育次長の杉本幸治氏(58)=上穂町=のほか、元市議会議長の北沢洋氏(56)=上赤須=などの名前が挙がっているが、いずれも出馬について明言を避けている。共産党も独自候補擁立を模索しているとみられる。
選挙日程は告示が1月13日、投票は同20日に決定している。立候補手続き説明会は今年12月中旬に、立候補届け出書類の事前審査は1月上旬に行う予定。 -
南箕輪村南原住宅団地の一部に焼却灰埋設
南箕輪村の南原住宅団地の一部に、焼却灰が埋設されていることが分かった。村は4日、村議会全員協議会で焼却灰処理対策を説明し、唐木一直村長は「地域住民が安心して村に住んでいただくことが行政の最大の責任という基本方針の中で、すべての焼却灰を取り除いていきたい」と述べた。
焼却灰は、下水道工事により本年2月に現出した。現場は1989年3月から造成し同年8月に分譲を始めた団地の一部。
88年に当時の伊那中央保健衛生施設組合と南箕輪村土地開発公社が契約した伊那中央清掃センターの焼却灰処理場の近くで、埋め立ては同年12月に終了している。村は「ブルドーザーで押し入れた焼却灰の残しがあったのでは」と推測。当時の作業資料は残っていないという。
本年5月17日から焼却灰埋設場所特定のため20カ所で地質調査(ボーリング)し、焼却灰が検出された7カ所は表土、焼却灰、地盤の3カ所の成分分析をした。分析の結果、表土と地盤は全項目が基準値以下。灰層でフッ素及びその化合物の溶出量が4カ所、鉛及びその化合物の含有量とダイオキシン類が7カ所で基準値を上回った。
焼却灰のある宅地と除去するための影響宅地は8軒。今後の対応は、村環境基本計画に基づき「不適切な場所にある焼却灰を全て取り除く」を基本とし▽該当8世帯の土地・家屋の買上げ▽移転先のあっせん▽土の入れ替え▽観測井戸を設置し水質調査▽該当住民の希望者に健康調査-などを挙げた。
村は4月から団地全体を対象に4回協議し、9月27日には調査結果と対応策を示した。今後は対象世帯移転の合意形成を図っていく。焼却灰除去の着手までに要する期間を3年程度と見ており、村長は「着工までの安全対策はきちっとしていく。住民の立場に立って考えていきたい」としている。 -
中原駒ケ根市長引退表明
任期満了(08年1月28日)に伴う駒ケ根市長選への出馬について現職の中原正純氏(67)は3日夜に駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた後援会「緑正会」の役員会総会で、立候補しないことを明らかにした。中原氏は「政治家として引き際が大切。もう1期やれという声もいただいていたが、かなり以前から今期限りで退任しようと腹を固めていた」と述べた。理由として、南田市場土地区画整理や下水道整備など大型事業が終息に向かっていることや財政の健全化が進んでいることなどを挙げ「掲げた公約は5期20年でほぼ達成できたのではないか」と述べた。
後継者については「指名は控えたい」としながらも「今の市政の流れを引き継ぐ人を応援していきたい」とした。 -
昭和伊南総合病院透析センターオープン
人工透析が必要な患者が増加する中、需要に応えようと昭和伊南総合病院(千葉茂俊院長)が敷地内に建設していた透析センター(長崎正明センター長)の工事が完了し、8日に稼動を開始する。2日、オープニング・セレモニーが現地で行われ、病院を運営する伊南行政組合(組合長・中原正純駒ケ根市長)と病院の関係者など約50人が出席してテープカットをするなどして完成を祝った=写真。中原組合長はあいさつで「センターの果たす役割、使命への期待は大きい。病院の深刻な状況の中、経営面でも貢献してくれるだろう」と述べた。
同病院での透析はこれまで救急救命センターにある透析装置3台を使って一日最大15人に対して行っていたが、設備を新たに導入するなどして12台に増やすことにより、一日最大40人に対応できる。患者が増えれば今後さらに拡充していきたい考え。
センターは鉄骨2階建てで延べ床面積約1520平方メートル。1階は20台分の駐車場。事業費は約3億1180万円。 -
伊那市災害危険個所パトロール
伊那市は25日、台風シーズンに備えるため、伊那地区で災害危険個所パトロールを実施した。危険個所を把握し、災害防止に役立てようと、土石流危険渓流や急傾斜地崩壊危険個所の状況を確認した。
本年の同パトロールは、本年6月の梅雨期に高遠町、長谷地区を中心に実施した初回に続き2回目となった。災害危険個所11個所を市、市議会、市消防団、県伊那建設事務所の関係者約30人が見回った。
06年度、県土砂災害特別警戒区域に指定された与地、中条(いずれも西箕輪)のほか、急傾斜地崩壊危険個所の上新山(富県)、八ツ手(手良)や土石流危険渓流の戸沢川、アケビ沢(いずれも西春近)などをパトロールした。
昨年7月豪雨災害で土石流が発生した西春近の前沢川では、中央道から上流約200メートルに建設中の砂防ダムの工事進ちょく状況を確認した。関係者によると工事は「予定通りの進ちょく」。ダムは高さ約14メートル、幅約70メートルで、下流の砂を貯める遊砂地の設置までを含め、完成は09年度としている。
前沢川の砂防ダムの工事状況を確認する参加者たち -
長谷の伊那里診療所 11月から休止
伊那市長谷市野瀬にある伊那里診療所が11月から休止となる。男性医師(78)が体調を崩し、8月10日から休診していた。「医師の回復を待って再開したい」(長谷総合支所)としている。
診療所は市野瀬、中尾、杉島などの地域住民が利用。1日平均の受診者は10人前後。
患者は往診も含め、美和診療所の医師(2人体制)が対応している。
患者の交通手段を確保するため、福祉バスを美和診療所竏宙ノ那里診療所間に伸ばした。
男性医師が務めていた上伊那福祉協会の特別養護老人ホーム「サンハート美和」(長谷非持)の嘱託医は、美和診療所医師が当たっているが、今後については検討する。
1カ月半ほど休診しているが、諸経費がかかるため、休止の形を取る。
男性医師から診療所閉鎖の提案もあったそうだが、宮下市蔵長谷総合支所長は「当面、休止とし、回復を待ちたい」と伝えたという。
28日夜の長谷地域協議会で明らかになった。地元住民にも説明した。 -
駒ケ根市議会9月定例会閉会
駒ケ根市議会9月定例会は28日、本会議を開き、各委員会に付託されていた条例、06年度決算、07年度補正予算など22議案すべてを可決、認定したほか、地方財政の充実・強化を求める意見書などを可決し、専決処分を承認して閉会した。
「高齢者の医療制度に関する」請願は、国の方針が定まっていない情勢などから時期尚早として不採択となった。 -
県道宮田沢渡線、歩道設置実現に向け現地調査
小中学校の通学路で交通量が激しい宮田村内を通る県道・宮田沢渡線の歩道設置実現に向けて28日朝、県伊那建設事務所と地元の歩行者の安全を考える住民の会ら約60人が「安全総点検」として現地調査した。子どもたちの登校風景を実際に見ながら、具体的に問題点を把握。同事務所は今後さらに地元との協議を深め、効率的な対策を打ち出していきたい考えだ。
「河原町西」から「駒が原」交差点まで815メートルの区間は一部を除いて歩道が未整備。国道153号の渋滞を避ける朝夕の通行が特に激しく、登下校時間帯にあたる子どもたちの安全が危ぐされる。
この日も午前7時20分からの1時間で、500台近い車両が通過。子どもたちのすぐ脇をかなりの速度で通過する車もあり、調査中の参加者がヒヤリとする場面もあった。
4班に分かれて点検したが、県道以外の通学路確保もあわせて調査。終了後は村民会館に移動し、問題点や要望などを地図に落とし込んで意見交換した。
通学路の見直しについては、防犯面などからすぐに代替ルートを確保するのは難しいなどの意見が。
「時間帯の交通規制も必要では」とする声もあったが、「子どもたちが危険にさらされており、できる所からでも歩道を設置して」という要望もあった。
同区間は民家が立ち並んでいる場所も多く、短期間の全線歩道設置は困難な状況。
県伊那建設事務所は色々な選択肢を模索しながら、優先順位をつけて対応を図っていきたい考えで「寄せられた要望、意見を含め絵に書いて地元へ示していく」としている。 -
事故無し、違反無しを願い、ナシをプレゼント
飯島町の伊南交通安全協会飯島支会(下平憲夫支会長)は秋の交通安全運動期間中の26日、駒ケ根署員や役員ら20人余が参加し、国道153号の本郷道の駅前で交通指導所を開設。地元産の二十世紀梨をドライバーにプレゼントし「事故無し、違反無し」を呼び掛けた。
「無し」に「ナシ」を掛け、交通安全と地域の特産品をPRする、ナシプレゼントは今年で5回目゜百個用意し、チラシやティッシュなど交通安全グッズを添え「事故ナシです。気を付けて運転を」と手渡した。
思いがけないプレゼントにドライバーは、顔をほころばせ「ありがとう」と受け取っていた。 -
伊南消防署規律訓練
署員の技能と意識の向上を図ろうと伊南行政組合消防本部(竹上俊隆消防長)は26日、年に1回の規律訓練を駒ケ根市の市営グラウンドで行った。全署員60人のうち、当直を除く約40人が参加し、さまざまなパターンの整列や指揮、命令などの訓練を行った。約20人での小隊編成や約40人での中隊編成の訓練に臨んだ署員らは、指揮者がかけるきびきびとした号令に従って一糸乱れぬ動きを見せていた=写真。
竹上消防長は「訓練を通じて、いざという時に必要な集中力、俊敏性などを身につけることができる。気持ちを引き締める狙いもある」と話した。 -
南箕輪村北殿で交通安全総点検
県道吹上北殿線の拡幅要望へ南箕輪村は26日、秋の交通安全運動にあわせ、北殿地区内の県道吹上北殿線の国道153号交差点から北殿公民館までの約150メートル区間で交通安全総点検をした。交通安全施設が未整備の区間で、早期の整備着手促進のため歩行者の目線に立って道路状況を点検した。村は今後、点検結果をまとめ、伊那建設事務所に拡幅工事の事業化を要望するという。
県道吹上北殿線は、春日街道から北殿公民館までは整備されているが、今回の点検区間は道路幅員が狭く、通勤・通学時間帯は交通量が多く歩行者だけでなく車同士のすれ違いにも支障をきたしている。06年度には、伊那建設事務所主催で村、北殿区、地権者らが参加してワークショップを開き、県に拡幅改良を要望している。
今回は村、北殿区、村交通安全協会、小・中学校と保育園の地元保護者会長、老人クラブ会長、道路管理者の伊那建設事務所など22人が参加した。3班に分かれて通学路など周辺も含めたルートを実際に歩き、道路・路面の状況、信号機や標識など設備・施設の状況、人・車・自転車の相互関係、道路と沿道の関係などを点検し記録した。
まとめでは、県道吹上北殿線については「危険なので拡幅が必要」とし、「歩道も設置している整備済み区間と同じ改良が望ましい」との意見になった。
各班からは▽車のすれ違いが危険▽狭い▽自転車やバイクが避ける場所がない▽車のすれ違いで危ないため人が歩けない▽国道や県道の渋滞を避けて通学路内に入ってくる車がある-などの報告があった。 -
下水道使用料、来春平均15・13%の引き上げへ
宮田村の上下水道運営委員会(前林善一会長)は26日、来年4月からの下水道使用料金改定を議論。村が諮問した2案を検討したが、子育て支援に配慮する平均15・13%の引き上げ案を了承し、決定した。村は12月議会に条例改正案を提出する。基本料金を300円(27%)値上げするが、子育て支援の観点から平均的な一般世帯の値上げを抑制。事業所など大口利用者の引き上げ幅を高めた。
議会で可決されれば2年ぶりの改定となるが、最も利用世帯が多い月20立方メートルから50平方メートルの値上げ幅を7・9%から12・1%に抑えた。
月20立方メートル利用世帯では、420円値上がりして月額3885円。同30立方メートルでは472円増の5197円、同50立方メートルは597円増の8157円となる。
一方で200立方メートル以上使う店舗や事業所などの大口利用者は、16・7%から18・7%の値上げ。千立方メートル以上使う場合は18万7千円ほどが22万2千円余りになる。
収支安定や交付税が減額されないよう国が示す基準を満たすため、村は04年度から2年ごとに平均15%の引き上げを実施。来春の改定が、当初計画に示した最終年度にあたる。
しかし、村の下水道会計は毎年度1億円の損失を計上し、今後も厳しい状況が想定。
同委員会は今回の改定で、より一般世帯に配慮した改定案を支持して決定したが、将来的な見通しについて心配する声も聞かれた。 -
県道歩道設置、井水の安定対策求めて区長会が村長に要望書を提出
宮田村区長会(会長・縣忍町三区長)は25日、小中学校の通学路で交通量が激しい県道宮田沢渡線の歩道設置、太田切川から取水する井水の安定恒久対策を求め、清水靖夫村長に要望書を提出した。
歩道設置は沿線地域に「歩行者の安全を考える住民の会」が今年3月に発足したが、県は現在までに事業採択していない。
同会は近く通学時間帯の様子を現地診断する予定だが、縣会長から要望書を受け取った清水靖夫村長は「危機的状況を訴えていくことが重要。村としても県へ強く求めていきたい」と答えた。
また、太田切川の河床変化により、農業用水として取水する丸山井、大田切井、大久保井の3井水が日常的に苦慮している点についても要望。
安定して取水できる恒久対策を早急に求め、清水村長は「昨年の災害も通じて大変だという想いは共有している。経費もかかり難しい問題だが、機会があるごとに国に申し入れたい」と話した。 -
県・市町村共同電子申請・届出サービス提供事業10月1日開始
箕輪町が税の証明書交付申請など上伊那最多の11項目提供長野県と市町村、広域連合が共同で取り組む「県・市町村共同電子申請・届出サービス提供事業」が10月1日、運用を開始する。上伊那地域では全8市町村と広域連合の計9団体が参加する。
同事業は、情報公開請求などの申請を電子化し、住民がコンピューターを利用した手続きを可能にする。県、70市町村、6広域連合の計77団体が参加し、07年度中は52団体が運用を始める。
提供する手続きは団体によって異なる。上伊那地域では、箕輪町が最も多い11項目。▽住民票の写し等の交付申請▽印鑑登録証明書の交付申請▽税の証明書の交付申請▽軽自動車税証明書の交付申請▽出前講座注文書▽音声告知放送一般放送依頼▽音声告知放送おくやみ放送依頼▽音声告知放送機器修理依頼-の8項目と、上伊那の市町村の多くが提供する▽情報公開請求▽家屋の滅失申請▽犬の死亡届-の3項目。
担当課によると、住民票の写しや印鑑登録証明書などの交付申請4項目は、上伊那では箕輪町だけが今回提供を始める。これまで電話受付はしているが、開庁時間内に限られており、電子申請の運用で24時間受付を可能にし、住民の利便性の向上を図る。交付は土・日曜日で、引渡し時に身分証などの確認をするという。 -
産科連携体制研究会設置へ
伊那保健所が主催する「上伊那地域における医療検討会」の第2回会議が25日、駅前開発ビル「いなっせ」であった=写真。産科医療の機能分担を示し、具体的に連携体制の枠組みを検討する「上伊那地域産科連携体制研究会」(仮称)をできるだけ早い時期に設置することを決めた。
来年4月、昭和伊南総合病院(駒ケ根市)の常勤産科医がいなくなることを受け、上伊那全体で産科体制について検討している。
機能分担で伊那中央病院(伊那市)、民間病院、助産所などが「妊婦検診」「分娩(ぶんべん)」、出産後、母体が回復するまでの「産褥(さんじょく)管理入院」をそれぞれ受け持つ。分娩は、中病が年間1200件、民間が100件、助産所・自宅出産が30件と想定。
助産所は伊那市と駒ケ根市の2カ所にあり、出張助産師は2人いる。来年は4施設になる予定で、2、3年後には6施設と見込み、年間100人くらいは対応できるのではないかとみている。
昭和病院は来年4月以降、信州大学産婦人科からの非常勤医師による妊婦検診をする予定。「院内助産院は事実上、できない」との考えを示したが、引き続き、検討するという。
新たに設置する産科連携体制研究会では、機能分担の詳細、公立病院間や助産院を含めた共通カルテの導入などを検討する。人選はこれからで、中病、昭和病院、上伊那医師会、上伊那助産師会の医師、助産師らで構成。検討内容は、医療検討会へ提言する。
医療検討会メンバーは公立3病院長、上伊那医師会長、市町村担当課長ら16人で、6月に第1回会議を持った。 -
第2回伊那市改善事例発表会
伊那市は20日夕、市役所で、市職員による改善事例発表会を開いた。市民サービス向上を目的に職員が実際の業務で工夫した結果を発表する集まりで2回目。代表5人(グループ)が発表し、全庁舎から集まった職員約80人が改革意識を共有した。
市行政改革推進チームなどの企画。職員を対象に、事務の省力化や効率化、収入の増加や経費の削減が図れた事例21件(前年比2件増)の応募があった。その中から5件を選定し、代表者の発表を審査委員長の酒井茂統括副市長をはじめとする審査員5人が評価した。
最も評価が高い優秀賞を手にしたのは「観桜期における特別展の取り組み」について発表したチーム「優良企業を目指す高遠町歴史博物館」。前年度から観桜期有料化となった同博物館の収入を上げるため、本年度は期間中に特別展を実施。これにより、観桜客が4万人減少の中、入館者は3500人増、約120万円の増収となった。
そのほか、投票の迅速化に向けた取り組みや、ネットワークの広帯域化と職員向けポータルサイトの構築などについて、代表者がスライドなどを用いて発表した。 -
箕輪町人事異動内示
課長級昇任3人、小規模異動箕輪町は21日、10月1日付の人事異動を内示した。昇任は課長級3人、係長級4人。今回は23人の小規模にとどめた。
今回の人事異動は、特に全庁収納体制の充実と、今後の大型事業である中心市街地活性化、雨水対策などの推進体制を強化した。収納体制の充実は、現在、税務課長が兼務している収納対策室長に専任者を置く。中心市街地活性化事業は産業振興課専門課長、雨水対策は建設水道課専門課長を置き08年度に向けた組織づくりをする。
課長級の職員が実施計画(第4次振興計画)に基づき予算編成をし、次年度の予算執行で基本姿勢を実現できるように配慮した定期異動だという。
課長級の昇任は、伊北環境行政組合派遣・事務局長に住民環境課生活環境係長の市川健二さん、収納対策室長に産業振興課産業農政係長の浦野朱美さん、住民環境課長に建設水道課建設管理係長の原宏三さん。 -
高坂宗昭町長が次期町長選挙に出馬表明
飯島町の高坂宗昭町長(64)=は21日、町議会閉会あいさつの中で、11月13日告示、18日投開票される飯島町長選挙について「深く熟慮した決果、次期町長選挙に再度立候補し、町民の皆さんに信を問い、町民本位の明るく活力ある飯島町の建設に一層努力をしていくべく決意した」と述べ、2期目への出馬を表明した。
この中で、高坂町長は、町の最大課題である「自立し持続可能な町づくり」はその道筋の一端は開けたものの、実質的にはこれからが正念場。「人口増、活力ある町づくり」に向けての諸施策は緒についたばかり-などのほか、具体的に▽伊南バイパスや竜東線、堂前線への取り組み▽天竜川、与田切、中田切川の治山、治水への取り組み▽医師不足に端を発する地域医療の確立、子育て支援の取り組み-などを挙げ、「極めて多くの課題が山積している。これらの課題は私がこれまでの4年間取り組み始めた施策ばかりであり、生じた問題であり、その推進、解決に大きな責任を感じている」と出場の動機に触れ「飯島町という大地に色々の種を蒔いたが、芽が出たり、出なかったりと様々。これらの種を町民と力を合わせて育て、稔り多き飯島の収穫という成果を迎えることが引き続き、私に課せられた責任である」と述べた。
また、次期に向けての所信、政策は10月中旬には発表したいとした。
一方、前回(03年)選挙で告示前日に立候補表明し、善戦した共産党の林英彦氏(党飯島町委員会責任者)は「無党派の幅広い住民の中で候補の擁立に向け、模索している。10月10日ころまでに方向付けしたい」と述べている。
高坂宗昭氏(64)=七久保=、無現、農業、役場各課長、助役を経て、03年11月町長に初当選。 -
企業広告、住民への通知用封筒に掲載、10月から村ホームページにバナー広告
宮田村は住民通知用の封筒に企業広告の掲載を導入し、大田切区の佐藤タイヤ商会(ミスタータイヤマン宮田店)が・ス第一号・スとして初契約を結んだ。村のホームページにも10月から、蓼科高原のホテルがバナー広告を掲載することになった。
上下水道料金通知用の封筒に掲載し、2000通分。期間は9月から1年間、料金2万円で契約を結んだ。
佐藤タイヤ商会は「村のためにもなれば」と掲載理由を話している。
同村は厳しい財政事情の一助にと、企業広告を村の広報紙などに導入。
積極的に封筒やホームページにも企業広告を掲載していく考え。問い合わせは村総務課企画情報係85・3181まで。 -
議員定数「10」の改正条例案を賛成少数で否決、宮田村議会来春の選挙は現行の「12」で
宮田村議会9月定例会最終日は20日開き、議員提出があった議員定数を現行の12から10に削減する改正条例案を議長を除く11人で起立採決し、賛成4人、反対7人で否決した。村の財政事情と改革に絡めた議会のあり方が争点となったが、来春の村議選は現行と同じ定数で実施することが決まった。新旧の区長ら20人余りが傍聴したが「この議論を今後の議会運営につなげて」と要望も聞かれた。
改正条例案を提出した赤羽正、清水正康、山浦正弘の3氏は討論で、厳しい村の財政事情を考慮すれば議員定数の削減は必要と主張。
村の行政サービスが他自治体と比べて劣る部分があると指摘し、議員の削減で浮いた財源を他の事業にも活用できると訴えた。
反対の立場で小田切敏明氏は、早計な削減は議会の位置付けを定めた憲法の主旨、想いを無視した方向につながりかねないと指摘。
松田英俊氏も「より多くの村民の声を反映するためにも、誰もが出馬しやすい環境をつくることが大切。削減はその門戸を閉じることになり、議会制民主主義の否定になりかねない」と反論した。
さらに両氏は削減以外にも議員報酬のカットなど、改革できる部分はあると説明した。
起立採決では改正条例案を提出した3氏に加え、加藤恭一氏が賛成にまわった。
いつもは空席が目立つ傍聴席は新旧の区長らを中心にほぼ満席。
かつて区長会の一員として2003年に議員定数を当時の16から10に削減するよう議会に答申した経験がある男性も傍聴したが「10人が適正と今でも思う」と話した。
今年区長を務めている男性は「村の財政を考えて議論したことを真摯に受け止め、村のために頑張ってほしい」と話した。 -
駒ケ根市町二区市政懇談会
駒ケ根市の町二区(柏原孝従区長)は18日夜、中原正純市長や市の職員らを招いての市政懇談会をふれあいセンターで開いた。区民約50人が参加し、市政に対して日ごろ感じている疑問や要望などをぶつけた=写真。
自治会への未加入者が多い現状と今後の加入促進対策について質問が出たのに対し清水亀千代総務部長は、町二区の1323世帯中、未加入は941世帯で加入率は71・1%竏窒ニ説明した上で「市全体としても大きな課題。現在、転入者に対してチラシを手渡したり口頭で加入を強く呼び掛けるなどの対応をしている。策定中の『まちづくり基本条例』では市民の責任を明確に示したい」と述べた。
給食費の滞納が上伊那の中でも多いといわれる問題についての質問に対し滝沢修身教育次長は「滞納率はともかく金額は確かに多い。教育委員会として滞納整理に当たっているが、今後は一度滞納したら現金で支払ってもらうこととしたい。給食費は税金ではないので差し押さえなどはできないが、収納率を上げる体制を整えていきたい」と回答した。 -
伊那中央病院の施設改修の必要性を確認
地域の安定的な医療確保を図るため、医療問題を研究し、解決案を検討する上伊那医療問題研究会の第2回会議が18日夜、駅前開発ビル「いなっせ」であった。医師不足に伴う産科問題対応で、伊那中央病院(伊那市)の施設改修の必要性を確認した。
来年4月、昭和伊南総合病院(駒ケ根市)の常勤産科医がいなくなることから、産科診療を休止せざるを得ない状況で、受け皿として中病が施設整備を検討。陣痛待機室や分娩(ぶんべん)室の増設、監視モニターの設置など病棟改修に加え、パンク状態になっている外来診察室を増築する必要がある。改修費用は1億200万円と試算する。
中病を運営する3市町村以外の市町村関係者から「喫緊の課題。中病の増設をお願いしたい」「住民に不便を来たさないようにしてほしい」など改修を求める声が挙がった。
施設改修に対する県の財政支援はない。費用負担は課題で、中病だけに任せるのではなく、上伊那医療圏の問題として考えることにした。県にも助成を要請していく。
昭和病院は来年4月以降、非常勤医師が検診で対応し、中病で出産する方法を調整中。院内産院設置の可能性も検討しているが「医師がいないと難しい」としている。
委員は公立3病院事務長、各市町村担当課長、上伊那医師会事務長らで、今回から消防組合関係者を加えた。
次回は10月上旬を予定している。 -
三日町の介護予防拠点施設完成
名称「げんきセンター南部」に箕輪町が三日町のデイサービスセンターゆとり荘南側に建設していた介護予防拠点施設が完成し、公募により名称が「げんきセンター南部」に決定した。18日の町議会全員協議会で町が報告した。
名称の応募総数は56件。「げんきセンターは町民へも浸透しており、シンプルでわかりやすく、親しみやすい」という理由で選定したという。
新施設の整備は、06年度地域介護・福祉空間等整備事業。高齢者らの健康を増進するため、体力づくりと寝たきり予防の知識を普及し、高齢者の自立と生活の質を確保し介護予防を推進する目的。
筋力トレーニング機器を配備し、みのわ健康アカデミー卒業生の継続トレーニングと、町民を対象に一般開放し健康づくりの推進を目指す。アカデミー卒業生が「みのわ健康サポート隊」として運動指導をサポートするほか、介護予防についての講座を開く。10月、みのわ健康サポート隊結団式(開所式)を開く予定。
施設の建築面積は241・60平方メートル、鉄骨平屋建て。事業費は5287万9480円(補助4914万円)。
トレーニングルーム、受付・事務室、トイレ、更衣室(男・女)、休憩スペース、倉庫があり、床暖房をトレーニングルーム、ホール、事務室、トイレ、玄関に設置。高度大成分分析システム機器1台、トレーニング用のバイク5台、トレーニングマシン6台などを設置している。 -
新設の環境担当係長に浦野氏、地球温暖化対策を強化
宮田村は19日、10月1日付けの人事異動を内示した。地球温暖化対策を強化するため、住民福祉課住民生活係に環境担当係長を新設。浦野康之氏(45)が総務課企画情報係から昇格し、就任する。
村の環境基本計画の策定などを控えており、世界的な問題でもある温暖化対策の責任者として担当。浦野氏は「今までとは違う分野の業務だが、大切な問題であり頑張って取り組みたい」と話した。
その他の異動内示者は次の通り。カッコ内は旧職名。
▽総務課企画情報係=松下宏(住民福祉課住民生活係)▽住民福祉課住民生活係=紫芝恵美(教育委員会付)