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西町区さわやかウォーキング
区民の親ぼくを深めようと伊那市の西町区(河野義直区長)は11日、第5回さわやかウォーキングを開いた。区民約160人が参加。時折小雨の降る肌寒い天候の中、県伊那文化会館東のカルチャーパークから、ますみが丘のマレットゴルフ場までの往復約7・5キロの道のりを、周辺の風景を楽しみながらのんびりと歩いた。
午前8時半、かっぱを着たり傘をさしたりして集まった参加者は「寒いなあ」と口々に言いながら、区の旗を先頭に列をつくって出発。口数も少なく、震えながら歩き出したが、しばらくすると体も温まり、明るい笑顔も見られた。途中からは雨も上がり、元気に歩きながら区民同士のコミュニケーションを楽しんだ。 -
井月俳句大会
江戸時代末期から明治にかけて伊那地方に住んだ漂泊の俳人井月をしのぶ「第17回信州伊那井月俳句大会」が11日、伊那市高遠町の高遠城址公園内、高遠閣で開かれた。上伊那の俳句愛好家らでつくる実行委員会(城取信平実行委員長)主催。大会に向けて寄せられた投句や当日句の表彰のほか、記念講演などが行われた。
投句は一般の部に1553句、小中学生の部に過去最高の9853句が寄せられ、大賞に福田喜美子さん=松本市=の「ものの芽のみんなそはそはしてをりぬ」が選ばれた。ほか10人の入選者に伊那毎日新聞社賞などが贈られた。選者の一人、古田紀一さんは「『そはそは』の言葉に面白さがある。いつ開こうかという落ち着かない気候の状況をよくとらえている」と講評した。小中学生の部特選に選ばれた60人の表彰も行われた。
小雨の降る中行われた当日句の吟行には約30人が参加し、高遠城址公園に咲くヤエザクラなど、季節の題材を選んで思い思いに句を詠んだ。
俳句に造詣の深い俳優の小倉一郎さんも特別参加し、当日句の選者を務めた。
一般入選者は次の皆さん。
▼大賞=福田喜美子(松本市)▼伊那市長賞=井原茂雄(箕輪町)▼長岡市長賞=宮坂恒子(茅野市)▼伊那市教育委員会賞=吉田長久(木祖村)▼県俳人協会賞=近藤梓(駒ケ根市)▼上伊那俳壇賞=倉科繁登(塩尻市)▼伊那毎日新聞社賞=木原登(長野市)▼信濃毎日新聞社賞=林啓子(岡谷市)▼中日新聞社賞=原徳子(松本市)▼長野日報社賞=伊藤悦子(愛知県)▼伊那市有線放送賞=北原ふみゑ(岡谷市) -
伊那市内の小学1年生に防犯鉛筆贈呈
伊那防犯協会連合会(小坂樫男会長)と伊那警察署は12日、伊那市内の小学1年生約700人に防犯鉛筆を贈った。伊那市教育委員会を訪れた伊那警察署員は、一人当たり5本計3500本の鉛筆を北原明教育長に渡した。
鉛筆には防犯標語である「いかのおすし」の「知らない人について・スいか・スない」「知らない人の車に・スの・スらない」「ブザーをならす。・スお・スおごえを出す」「その場から・スす・スぐ逃げる」「何かあったら周りの大人の人に・スし・スらせる」が印刷されており、子どもに対する声かけ事案などの犯罪被害防止の意識向上を図る。
同防犯鉛筆は南箕輪村と箕輪町の小学生にも後日贈る予定。 -
西駒山野草展示会 11日まで
伊那市の愛好者でつくる「西駒山草会」(網野幸治代表、会員10人)の山野草展示会は10日、南箕輪村の南原公民館で始まった。葉に斑が入った山野草を目玉に会員が約400鉢を出展。地元を中心に県内外から多くの人が訪れ、じっくりと鑑賞している=写真。11日まで。
同会の展示会は7回目で、突然変異で葉の色素が抜け、斑点模様が出た珍品がそろうことで知られる。斑の入り方がそれぞれ異なるのが魅力で、会員によると理由は「花と違い葉はずっと見られるから」。展示品の中には大変珍しいというツクバネソウもある。
展示した山野草はヤマシャクヤク、ヤブレガサなど葉もののほか、かれんな花を咲かせたシラネアオイ、エンレイソウなど約100種類。網野代表は「年々訪れる人が増えており会員も育てがいがある」と話している。午前7時縲恁゚後4時。 -
母の日に贈る 第9回元気に育て親と子の音楽会
NPO法人クラシックワールド主催の「母の日に贈る 第9回元気に育て親と子の音楽会」は10日、伊那市生涯学習センターホールで開いた。親子連れ約150人が歌やピアノ、バイオリンなどの演奏をのんびりと楽しんだ。
親子で楽しめるほのぼのコンサートで、アルパの演奏にのせた歌「いつも何度でも」、コーラスグループによる「銀河鉄道999」、ピアノやアルパの独奏、オカリナやフルートなど多彩な12プログラムを繰り広げた。西箕輪小学校3年生の小木曽碧さんはバイオリンでバッハの「メヌエット」を披露し、大きな拍手を浴びた。
会場には就学前の小さな子どもたちも多く、お母さんやお父さんと一緒に演奏者を見つめ音楽会を楽しんでいた。 -
天竜川激特災害現地視察
天竜川上流部で観測史上最大の雨量を記録した06年7月豪雨から2年竏秩B災害を再び繰り返さないよう国土交通省と県は、辰野町から伊那市にかけての天竜川流域約20キロを河川激甚災害対策特別緊急事業の対象に指定し、5年計画で整備を進めている。
流域の伊那市、辰野町、箕輪町、南箕輪村は10日、工事の進ちょく状況を見ようと上伊那の5カ所を訪れて視察を行った。各市町村長や担当者、地元住民などが参加し▽辰野町の同善渕▽箕輪町の伊那路橋▽南箕輪村の新天竜橋▽伊那市の棚沢川合流点▽同・殿島橋竏窒フ整備状況を確認した。
護岸が決壊した辰野町の同善渕では天竜川上流河川事務所の伊藤仁志所長が昨年完成した護岸工事について説明。参加した宮下一郎衆議院議員らも満足そうにうなずきながら説明を聞いた=写真。地元住民からも「安心して暮らせる」と感謝の言葉が聞かれた。
改修工事は1秒当たりの放流量が30立方メートル増の430立方メートルになっても対応できるよう、河道掘削、築堤、根継ぎ、根固工、橋補強などを実施するもの。07年度末時点で約43%が完成していて、08年度末までに約67%が終了する見通し。
上伊那では伊那市で殿島橋の橋げたが流され、箕輪町松島で堤防が決壊したほか、各地で護岸が流されたり崩れたりするなどの被害が出た。 -
BMX世界選手権出場激励
オフロードコースでの速さを競う自転車競技のBMX(バイシクル・モトクロス)の2008世界選手権大会(5月29日縲・月1日、中国・太原)に日本代表として出場する富県小4年、橋爪凱君(9)=伊那市富県北福地=が9日、伊那市役所を訪れ、小坂樫男市長にあいさつした。橋爪君は「決勝に残ってワールドゼッケン(世界8位までに与えられる番号)をもらいたい」と力強く決意を述べた。
橋爪君は昨年度の国内シリーズ戦(全4戦)で9歳クラスのポイントランキング2位を獲得し、世界選手権10歳クラスへの出場を決めた。大会出場は昨年に続き2回目だが、前回大会では準決勝でチェーントラブルのため6位に終わり、悔しい思いをした。自転車に乗り始めたのは3歳、レースは5歳から始めた。
小坂市長は激励金を手渡し「頑張ってきてね」と健闘を祈った。 -
訪韓団帰国報告
韓国の南原(ナムウォン)市を舞台に展開する古典的純愛物語『春香(しゅんこう)伝』にちなんだ「春香祭」(5月1縲・日)の視察と、現地の市民団体などとの交流を目的に韓国を訪れていた伊那市の女性団体や文化団体の会員などでつくる使節団(竹中則子団長、16人)が2日帰国した。9日、竹中団長と事務局長の北沢理光さんが伊那市役所を訪れ、小坂樫男市長に土産話を披露した=写真。
竹中団長は「無事帰ってきた。天気も良く、交流もできて素晴らしい旅だった」と報告。現地で撮影した写真などを示しながら、温かいもてなしを受けたことに触れ、今回の訪韓をきっかけにさらに交流が進めば竏窒ニ今後の展開に期待を寄せた。小坂市長は「もっと長く居られればよかったのに短くて残念だったね」などとねぎらった上で「私も折をみて、行ければ行きたい」と述べた。
訪問は2泊3日。4月30日早朝に伊那市を出発し、同日韓国着。5月1日に南原市長を表敬訪問し、祭りの様子を視察した。2日はソウル市内の観光などをして深夜に帰着。祭りは『春香』の劇やオペラの上演、伝統的な衣装を身にまとっての市内パレードや歌の大会などが5日間にわたって催され、内外から約50万人が訪れたという。 -
【日本美術家連盟会員 洋画家 須澤重雄さん】
画壇に確固たる地位を占めて半世紀。内外の美術展で数々の賞を受賞する一方、美術界の発展と後進の指導にも力を尽くしてきた。古希を過ぎても創作意欲はいまだ衰えを見せず、重鎮としての圧倒的な存在感は健在だ。
◇ ◇
自然豊かな豊科町(現安曇野市)に生まれ育った。水墨画、南画、彫刻などの美術家を多く輩出した家系だったことから、幼少時から芸術に親しんだ。画家を志して武蔵野美術大に進学し、3年の時には早くも第31回国展に初入選を果たす。翌年には読売アンデパンダン展に参加。卒業後も造形賞展コンクールに入選するなど、若くして才能を開花させ、第一線の抽象画家として活躍した。
転機が訪れたのは30歳の時。日仏現代美術展に入選したことで欧州に渡る機会を得た。フランス、ポルトガル、イタリア、オランダなどを歴訪したが、中でもスペインのプラド美術館収蔵の古典作品には、それまで経験したことのない強い衝撃を受けた。
「油絵の本質を見た思いがした。数百年前の作品なのに、あたかもつい昨日描いたように絵の具が光り輝いていてね。絵というものはこういうふうに描かなければならないのだと思い知らされた」
帰国後は抽象画にこだわることなく、詩情豊かなロマンを表現しようと具象絵画の追求に心血を注いだ。
40歳ごろから馬をモチーフとした作品にも取り組み始めた。
「馬を描こうと思ったのはね…。特に意識はしなかったが、少年期を過ごした安曇野の心象風景が潜在意識にあったせいかもしれない。当時の農村ののどかな風景や温かい日常生活が心の内から自然にわいてくるんだ。そういうものを自分でも知らず知らずに表現したかったのかな」
絵画の基本はデッサン竏窒ニ言い切る。デッサンを追求し、結果として抽象、具象と表現が違っても、根本的には心象を通して造形の本質を追求することに変わりはないのだと。
「絵は人生の証し。若い時は形ばかり追っていたような気もするが、一つの生き方として今日までずっと描き続けてきた。なぜ描くのか竏秩Bそれは分からないが、絵を見てくれる人がたとえ1人でもいるのなら描き続けたい。心は今も画学生のままだよ」
(白鳥文男) -
防犯ボランティア 街頭犯罪抑止呼びかける
伊那署は9日夕、「街頭犯罪等抑止総合対策強化月間」の県下一斉街頭活動日に合わせ、伊那少年警察ボランティア協会と伊那エンジェルス隊の協力を得て、JR飯田線伊那市、伊那北両駅前で啓発活動を行った。
両防犯ボランティアメンバーや伊那署員の計約10人が参加し、各駅前で高校生を中心とした利用者に対し、「自転車盗に気をつけて」などと呼び掛け啓発チラシを配布。各駐輪場では、無施錠で駐輪している自転車に盗難防止を呼び掛けるステッカーを張った。
伊那署生活安全課は「依然として多い自転車盗を抑止できれば街頭犯罪も抑止できる。被害者の多くは学生で、自転車盗の約7割が無施錠。通常設置されているかぎのほか、ワイヤーのかぎをかけるなど注意してほしい。記名や防犯登録も忘れず」と話している。
22日は、伊那市西春近のJR飯田線沢渡駅前で伊那西高校生と一緒に街頭啓発活動を行う予定だ。 -
リニアBルート実現を要望
東京・大阪間を結ぶリニア中央新幹線は何としても諏訪、上伊那を通るBルートに竏秩B上伊那の2商工会議所と7商工会は9日、Bルートの実現に向け、関係団体が協力して同一歩調で推進活動が展開できるよう、国・県に早急かつ積極的に働きかけを竏窒ネどとする要望書をリニア中央エクスプレス建設促進上伊那地区期成同盟会長で上伊那広域連合長の小坂樫男伊那市長に手渡した=写真。伊那商工会議所の向山公人会頭は、商議所と商工会が4月に上伊那の企業130社を対象に行った初のアンケート調査の結果を併せて手渡し「Bルートは上伊那にとって産業、観光、生活面から多大な効果がある。早急に具体的な活動を」などと要望。小坂市長は「県とも連携を取りながらできるだけ早い機会に要請活動を進めたい」と述べた。
アンケートは関東、中京圏などに取引先を持つ企業に、Bルートが実現した場合について5項目を質問(複数回答可)。「上伊那地域にどんなメリットがあるか」では「企業進出が増える」(70社)「観光客が増える」(同)「定住人口が増加」(61社)「新たな産業が生まれる(50社)」などが上位を占めた。「時間短縮などにより会社にどんなメリットがあるか」では「新たな取引先を開拓できる」(46社)「新たな情報が入りやすくなる」(39社)「新しい事業展開ができる」(36社)などが多かった。「受注増加が期待される地域は」の問いには、「関東」(19社)「中京」(12社)が上位。「新たな取引先が開拓できる地域は」では「関東」(24社)「関西」(20社)「中京」(18社)の順となった。
回答と併せて寄せられた意見には「南信の新しい起爆剤としたい」「上伊那地区へ駅を確保してもらいたい」「南アルプスにトンネルを開けることは自然に対する挑戦で絶対許せない」などがあった。
ルートについては県内団体はほぼBルートで合意が形成されているのに対し、JR東海は昨年12月、自己負担で南アルプスをトンネルで貫通する最短ルート案を進めることを決定。大鹿村で水平ボーリング調査を始めたことから、上伊那の期成同盟会関係者は焦燥感を強めている。 -
水野敬子作陶展
伊那市旭町のはら美術で8日、黄瀬戸焼ひとすじ38年の美濃陶芸協会理事・水野敬子さん=岐阜県土岐市=の作陶展が始まった。温かみのある日常の食器から茶道具まで100種類を展示、販売している。
伊那で1年おきに作陶展を開き今回3回目。水野さんは土岐市で最も古くから窯を構えていた家に生まれ、1970年に井之口古窯跡に窯を築き、陶芸家の故・加藤唐九郎から黄瀬戸の極意を授かった。
茶道具のほか花びん、酒器、香炉、急須、湯のみ、皿類などがあり、「自分の台所の器も全て黄瀬戸。女性だから自分で使い、感じながら作っている」という優しさ、温かさにあふれた作品。万葉の人を題材にした人形、黒い土に絵を描いた「陶額」などもある。
水野さんは、「生活の中で使える器が種類豊富にそろっているので、一度足を運んでください」と話している。
会期は13日まで。午前11時縲恁゚後6時。入場無料。 -
竹内義浩 漆芸の旅
駒ヶ根市在住の漆芸家・竹内義浩さん(35)の初の個展「竹内義浩 漆芸の旅」が8日、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで始まった。平面作品の漆画、日常使いの器をはじめ、昨年から始めた漆掻き(漆液採取)の様子を紹介するパネルなどを展示している。
「和紙の表情の上に漆と自然の色との調和をひとつの形として表す」ことをテーマに漆で絵を描いた漆画は、今年になって制作した最新作「温む土」をはじめ美術展出品作など8点。椀や皿、盆など約80点、こたつ天板、ついたてなどがある。
竹内さんは東京都日野市出身。香川県漆芸研究所で学び、会社勤めをして漆塗装や和紙壁紙などの製作に携わった後、05年に駒ヶ根市に竹内工芸研究所を開設し独立した。伊那美術協会会員、日本文化財漆協会会員、日本漆掻き保存会準会員。
「漆を自分で木から採るところから塗るところまでやることで、漆の知らないことを発見して物作りにつなげたい」と言い、「器は昔から使われているオーソドックスな形が一番使いやすい。いい仕事をして長く使えるものを作りたい」と話している。
会期は12日まで。午前9時縲恁゚後6時(最終日午後3時)。 -
農業への新規参入をめざす「生き生き100坪実験農場」開園
農業への新規参入をめざす「生き生き100坪実験農場」が6日、伊那市ますみヶ丘の農地で開園した。農地を所有する産直市場グリーンファーム生産者の会正副会長やグリーンファームなどで組織する運営委員会の企画で、参加10グループが農園を利用して栽培技術などを学びながら野菜作りに取り組む。
市民農園整備促進法・農園利用方式による実験農場で、新規就農者の掘り起こしと定着、直売所出荷を中心とする新たな「小さな農業」のあり方のモデルづくりなどが目的。上伊那農業改良普及センターなどが協力する。
農地利用は1区画100坪(約330平方メートル)で、現在11区画の利用。信州大学農学部生(OB含む)、Iターン者、定年後の就農希望者らで近隣市町村だけでなく県内外から参加している。開園式では鍬入れ式をし、農機具の扱い方を農地所有者に学んだ。
非農家の北安曇郡松川村の古屋武さん(64)は、いずれ伊那市への移住を計画しており、「前から農業をやりたかった。実験農場は指導者がいるのでアスパラや山ウド、山芋、ネギを作ってみたい」と意欲を見せていた。 -
富県保育園で太鼓教室
田楽座が「わらしこ太鼓」を指導伊那市の富県保育園で8日、地元の歌舞劇団「田楽座」による年長児対象の太鼓教室が始まった。太鼓演奏は市内の保育園では初の取り組み。田楽座創作曲「わらしこ太鼓」を練習し運動会などでの発表を計画している。
太鼓教室は、同保育園に通う年長児の保護者である田楽座座員の提案で実現。9月まで月2回、計10回開く。
「わらしこ太鼓」は5年以上前、ある保育園の依頼で創作。子どもが2人ペアになり「わっしょい!」という元気な掛け声とともに太鼓をたたくにぎやかな曲で、今では全国に広まっている。
初めてバチを握った年長児26人は、「太鼓の真ん中をたたいて」「ばちはまっすぐ上に伸ばす」と教わり、「ドン、そーれ、ドン、そーれ」と声を出して一人ずつたたいたり、2人組になって「わっしょい」と言いながらたたく練習をした。大きな和太鼓を力いっぱいたたいた園児は「疲れた」という声も聞こえたが、「楽しかった」と太鼓の周りに集まっていた。
教室では年中、年少児も太鼓に触れる機会を設ける予定で、この日も全員が1回ずつ太鼓をたたいて遊んだ。
同園の酒井和子園長は、「地域に根ざした田楽座なので、子どもたちも太鼓を聞くだけでなく触ったり、たたいて体で実感し、太鼓に親しみを持てればと思う。仲間と気持ちをあわせてたたくこと、音が響き合って一つの曲を作ることも体験してほしい」という。
保護者であり、ボランティアで指導する田楽座の和田桜さんは、「太鼓を子どもたちに広め、保護者や地域の皆さんに子どもたちが頑張っている姿を見てほしい。できれば保護者にも参加してもらい、地域の中で一緒に活動しながら地域を盛り上げたい」といい、太鼓教室の継続にも期待している。 -
畑作の推進モデル「野菜法人」設立へ
伊那市農業振興センターとJA上伊那は、利益の上がる畑作の推進モデルとしてJAが出資する野菜法人を新たに設立する。27日のJA総代会の承認を経て6月中旬に設立の見通し。JAの出資は約90%。
法人は西箕輪地区の吹上から羽広にかけての約6・65ヘクタールの農地で5種類の野菜を栽培する計画。品目、面積はシロネギ3ヘクタール、アスパラガス2・5ヘクタール、ブロッコリー0・5ヘクタール、ヤマゴボウ0・5ヘクタール、トマト0・15ヘクタール竏秩B耕作には株主のほか、法人が採用する従業員約10人で当たる。
振興センターは、市の全耕地面積約4600ヘクタールのうち28%は畑であることに着目。水稲だけでなく、野菜の生産拡大の可能性についても考えようと畑作専門委員会を設け、1年間にわたって研究する中で法人による畑作モデル経営を立案した。JA側に趣旨を打診したところ賛同が得られたことから、共同で法人設立に向けての協議を重ねてきた。
振興センターの田中哲雄事務局長は「従来の提案では農業者はなかなか反応を示してくれなかったので、一点突破の策として推進モデルを考えた。この取り組みで、こうすれば所得がきちんと確保できる竏窒ニいう一つの例を示したい」と話している。 -
小林恵子さんちぎり絵展
伊那市西春近のちぎり絵講師小林恵子さん(58)は自身初のちぎり絵個展「魅せられて今日まで」を伊那市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリー「ふれあい」で20日まで開いている=写真。風景、静物、花など、和紙の風合いを生かした水彩画のように繊細なタッチの作品33点を展示している。大作『水車と花しょうぶ』は伊那市役所南の「せせらぎの小径」にある水車をモチーフに制作した作品。色鮮やかな花しょうぶが咲く中でゆっくりと水車が回っているのどかな情景を表現している。師の中村早恵子さんの作品1点も併せて展示している。
小林さんは「ちぎり絵は難しいが楽しい。和紙の持つぬくもり、毛羽の透明感ある味わい、色合いや濃淡などから、柔らかさや風の流れなどを感じてくれたらうれしい」と話している。
入場無料。午前8時30分縲恁゚後5時10分。土日、祝日休館。 -
ルネッサンス西町の会サクラ植樹
伊那市西町の商店や企業でつくる「ルネッサンス西町の会」(向山等会長)は8日、地元の春日公園に植えるサクラの苗木10本(ベニザクラ、ヤエザクラ各5本)を市に寄贈した。同会の役員や市の職員など約10人が公園に集まり、近くの竜西、竜南保育園の年長園児約60人とともに植樹した=写真。園児らは「早く大きくなあれ」などとサクラに声を掛けながら、代わる代わるシャベルを使って根元に丁寧に土をかぶせた。
向山会長は園児らへのあいさつで「緑豊かな春日公園に一緒にサクラを植えましょう。みんなが大きくなったら見に来てください」、小坂樫男市長は「公園には今150本のサクラがあり、花見の集客力は高遠に次ぐ。サクラを増やして高遠に負けない名所にしよう」と呼び掛けた。
同会は3年前から苗木を寄贈している。昨年はキリシマツツジ、一昨年はサクラを公園に植樹した。 -
「やまびこリーグ」開幕 9チームで熱戦展開
伊那市やまびこソフトボール連盟(渋谷三男会長)は9日夜、同市の富士塚スポーツ公園グランドで2008年度リーグ戦の開会式を開いた。本年度は昨シーズンと同じ9チームが参戦し、ナイターゲームで熱戦を繰り広げる。
渋谷会長は「ようやくこの日を迎えることができた。昨年は連盟創立30周年の節目だったが、40周年を目指して今日から新しいシーズンが始まる。各チームのカラーを出して楽しいシーズンにしてもらいたい」とあいさつした。
選手宣誓は「西町」の主将で、自営業の唐沢武治さん(47)=同市小沢=が「やまびこリーグ精神にのっとり、正々堂々と戦うことを誓う」と宣言。式典が終わると、早々にリーグ戦が始まり、開幕戦2試合を行った。
同連盟は、満年齢40歳以上の男子、満年齢20歳以上の女子選手を対象としたリーグ。8月まで、富士塚スポーツ公園グランドを会場に全チームが総当たり戦を展開。引き続き10月にかけてトーナメント戦がある。
開幕戦の試合結果は次の通り。
▽西町●竏秩恬ウ東クラブ▽インターフェアOB●竏秩恚ムクラブ -
八重桜は面白い
八重桜は面白い。彼岸桜や染井吉野の開花に、人々が「3分咲きになった」「満開だ、花見だ」と大騒ぎしている時は、桜でないような白けた顔をしていて、それらが葉桜になると、突然、つぼみを膨らませ、咲き始める。花びらはわき上がるように、10枚、20枚、菊咲きなどは200枚、300枚にもなる。色も桜色とは似ても似つかない黄色や緑色さえもある。だから八重桜は楽しい。今回は八重桜が30縲・0種類咲いている伊那市高遠町の花の丘公園で取材した。(大口国江)
◇次々と八重桜250本が咲く 高遠町東高遠花の丘公園
同園の八重桜の品種は50とも60種類とも言われ、近隣でこれほど多品種の八重桜が見られる所はほかにない。
今咲いているのはピンクのハナガサ、ベニシグレ、ベニユタカ、淡紅色のイチヨウ、フゲンゾウ、白系のシロタエ、ショウゲツなどのほか、黄色の桜ウコン、緑色の珍しいギョイコウも咲いている。 同園の八重桜250本の3割を占める代表品種カンザンも咲き始め、まもなく満開になる。
また、中国から贈られたパンダ「ランラン」の死を悼み、北海道松前町の子どもたちが名付けた極淡紅色の「ランラン」、交流記念に静岡県三ケ日町から贈られた「ミッカビサクラ」、天然記念物の「オオムラサクラ」も見ごろ。
花の丘公園は1989年、ふるさと創生の一環として、宝くじ桜千本の配布を受け、高遠町民の手で植樹した。町内24団体300人が八重桜500本、山桜250本、大島桜250本を植え付けた。 -
美篶きらめき館しゅん工式
伊那市美篶に、美篶支所・公民館・伊那図書館美篶分館の機能を併せ持つ「美篶きらめき館」が完成し6日、しゅん工式があった。美篶公民館支所の老朽化に伴う移転新築で、関係者約100人が集い祝った。
美篶公民館支所は1962年に建設し、77年に増改築したが老朽化していた。98年に建設委員会を発足。06年8月に建設位置を決定し07年2月から設計開始。同年7月に建設着工し08年3月にしゅん工した。
式で小坂樫男市長は、「美篶地区の行政、文化の中心地になる。高遠・長谷地区からも旧伊那町からもご利用があると思う。きらめき館を地域の文化活動、行政の中心として、皆さんのよりどころとして大事に使っていただき、皆さんに愛され末永く続くことを願う」と式辞を述べた。
美篶公民館支所建設委員長の赤羽要さんは、「年を取るごとにきらめきを増し、名前に恥じない施設になることを心から願う」とあいさつした。
きらめき館は、蔵書約2万冊の図書館、冬は床暖房になるプレイルーム、講堂、研修室、実習室、会議室などがある。 -
シニアサッカー「南信35リーグ」08年度リーグ戦始まる
35歳以上のサッカー愛好者でつくる「南信35リーグ」の08年度リーグ戦が6日、伊那市陸上競技場で始まった。11月2日まで、同競技場と飯田市の飯田松尾グラウンドでホーム&アウェーの試合を繰り広げる。
南信35リーグは上伊那6チーム、茅野市と飯田市各1チームの8チームが参加。生涯選手としてサッカーをやっていこうと、県サッカー協会シニア委員会の活動でシニアの競技人口増をねらい昨年発足。リーグ戦は今年2年目。
選手は、県リーグの現役チームに所属している人も含め35歳から59歳まで。リーグ戦は2回の総当りで、初戦は4試合あった。
チーム「いなのかんたろう」に所属する南信35リーグの運営委員長・小沢広志さんは、「芝生の上でけがのないように楽しくやりたい」と話している。 -
伊那市西箕輪
本藍染「静香しげ八」
吉田恒雄さん「どこにでもあるような草から、どうしてこんな色がつくんだろう。自然の不思議さ、力強さが一番の魅力かな」
愛知県小牧市からIターンし、西箕輪羽広に本藍染の工房を構え1年になる。
染色は、繊維製造・染色をしていた父親の仕事を手伝ったのが始まり。今から40年前、高校を卒業し専門学校に通いながらのことだった。父が亡くなりサラリーマンになったが、「自然の流れで、年を取れば取るほどやってみたくなった」と、趣味として続けていた染色を専業にするため早期退職した。
工房名「静香」の静は親の戒名からもらい、「しげ八」は父が使っていた名を引き継いだ。
「天然灰汁発酵建て」という江戸時代から続く人と環境にやさしい伝統の染色法にこだわる。蓼藍草(たであいそう)から出来る藍染色液の原料「すくも」を、木灰から取った灰汁水で発酵育成させ染色液を得る。薬品や合成染料を一切加えず、菌の育成には清酒やふすまなどの天然栄養素を与える。
工房には染色液を取るための2石(360リットル)の大がめが4つある。親の代からのものと、九州の骨董市で見つけ運んだもの。
毎朝5時か6時には4つのかめを確認し、空気を入れるため染色液をかき混ぜる。「染色液の発酵菌は生き物なので、温度とアルカリ度の管理が一番難しい」。温度計、pH計を使ってはいるが、毎日自分の舌で液をなめて状態を確認する。
発酵菌にとっての最適温度は25度から27度。愛知県にいたころは夏に温度が上がり過ぎないよう液を管理したが、伊那では冬の管理に気を配っている。
染めるのは麻、綿、シルク、ウールの天然素材のみ。藍色を出す難しさは、色の「濃さ」で、濃い色を出すには元気な状態のかめ、薄い色はわざと少し元気のないかめを使うなど、そこは職人の勘が物を言う。
「どこまでいっても合成染料では出ない藍色。自然の染色液の持つ美しさがある」
柄に染めるにはろうけつ、板締め、縫い絞り、糸くくりなどの技法がある。「下絵も描かないし、絞りはその日の気分でやる」。絞りは途中で糸をほどき、また絞り直したり、ろうけつと板締めを混ぜるなどして、独自の柄に染め上げる。
若いころから山登りが好きで、よく訪れていた長野県。「自然が気に入った。自然素材を使うので合うのかな。落ち着く感じがする」と移り住んだ伊那の地で、「一生修業」と本藍染に打ち込んでいる。(村上裕子) -
手づくりロボット展&電車模型展
子どもの日の5日、子どもたちに科学に親しんでもらおうと伊那市生涯学習センターは「手づくりロボット展&電車模型展」を伊那市のいなっせで開いた。多くの親子連れなどが訪れ、目の前で動くロボットやレール上を走る電車の動きにキラキラと目を輝かせた。
伊那東部中学校の技術部が製作した約10種類の小型ロボットは、ピンポン球程の大きさの発泡スチロール製ボールをさまざまな方法で運んだりはね飛ばしたりできるもの。「動かしていいよ」と言われた子どもたちは大喜び。早速リモコンを手にすると夢中で操作して無邪気な笑顔を見せた=写真。
伊那東部中学校と高遠中学校は昨年の中学生ロボットコンテストに出場させた競技用ロボット計10台を対戦させるデモを披露。複雑な動作を見せるロボットに大きな歓声がわいた。
電車模型展の会場には長さ約20メートルの楕円コースが設置され、HOゲージ(レール幅16・5ミリ、縮尺87分の1)の模型電車が周回。子どもたちは実車の運転台に似せた操作盤でアクセルやブレーキを操作し、トンネルや鉄橋、駅などを走らせて運転士気分を味わった。中には子どもそっちのけで操作に夢中になる父親の姿も見られた。 -
BCリーグ 伊那市で公式戦
BC(ベースボール・チャレンジ)リーグの公式戦は5日、伊那市の県営伊那球場で行い、ホームの信濃グランセローズが新潟アルビレックスと対戦した。雨が降る中、スタンドには地元を中心に約1500人のファンが集まり、一投一打・スに熱い声援を送った。
07年開幕のBCリーグが上伊那で公式戦を行うのは、前シーズン9月に続いて2度目。試合は4回、1点を先制し、なお満塁の場面で、三塁線に落ちる2点二塁打を放った伊那市出身の坂田の活躍などがあり、5竏・でグランセローズが勝利した。
試合が始まる前から小雨が降る悪天候となり、前回より約500人少ない入場数。しかし、球場はチームの今季2勝目に盛り上がった。
南箕輪村の教員・千菊夫さん(49)は「去年、観に来たときは負けだったので今回は勝てて良かった。9月にここ(県営伊那球場)である試合もぜひ来たい。雨が降っていても」と笑顔で話した。
試合前のセレモニーでは、地元のダンス教室「M,sスターズ」の児童や、太鼓グループ「美舞打」のメンバーがダンス披露や太鼓演奏で観客をわかせた。 -
こどもの日歩行者天国
伊那大道芸フェスタ2008こどもの日歩行者天国「伊那大道芸フェスタ2008」(伊那市商店街活性化委員会主催)が5日、通り町3丁目から入船交差点の間で繰り広げられた。7組の大道芸や商店街のイベントがあり家族連れでにぎわった。
大道芸は2会場で、笛師九兵衛の楽器演奏、田楽座の太鼓や南京玉すだれなどがそれぞれオープニングを飾り、ゴンベエワールドのバルーンアート、一輪車に乗りながらのジャグリング、ハンドベルなどを演奏する音楽的道化などが次々とあり、大人も子どもも歓声を上げ、拍手をしたり、アンコールしたりと楽しんでいた。
会場では子どもたちによる「ロックソーラン節」、ゲームなどもあった。 -
高遠パターゴルフ愛好会08年度開幕
伊那市の高遠パターゴルフ愛好会(丸山義貞会長)は4日、長藤四日市場の信州高遠グリーンパークで08年度の開幕式をした。汗ばむ陽気の中、会員30人が参加しシーズン最初のプレーを楽しんだ。
開幕式で丸山会長は、「暑さに負けず、楽しく最後まで出来ますように、ルールを守ってやっていただきたい」とあいさつ。来賓の伊東義人高遠町総合支所長は、「農業も大事だけど運動を続けることが健康管理になる。地域が活性化するには、今までやってきた良いことの火が消えないよう続けていくこと。継続してやってほしい」と話した。
伊東総合支所長と丸山会長の始球式の後、会員は3、4人ずつに分かれて18ホールを回った。
会員は40歳代から80歳代の70人。5月から11月までがシーズンで、例会13回、大会が2回ある。今年は伊那市民大会の開催も計画している。会員も募集中。年会費は1500円。問い合わせ、申し込みは高遠グリーンパーク(TEL96・2324、火曜定休)へ。
結果は次の通り(敬称略)。
(1)広瀬良治62(2)山崎喜代次65(3)芹田久雄66(4)小松登貴子67(5)矢島鉄男67(6)宮下文子68(7)矢沢一男68(8)山崎広美69(9)遠藤すすむ69(10)池上岩多69
▽ホールインワン=白鳥育広(No6) -
伊那市マレットゴルフクラブ
伊那毎日新聞社杯争奪大会伊那市マレットゴルフクラブ(根津昌行会長)の伊那毎日新聞社杯争奪大会は5日、伊那市西箕輪のマレットパーク羽広で開き、会員50人が熱戦を繰り広げた。
36ホール、パー144のストロークプレー。会員はそれぞれが優勝を目指し、慎重にコースを読みながらプレーに熱中した。
同クラブは市内在住の84人で構成。月3、4回、主に土・日曜日に例会を開く。月例大会は年間10回。5月から11月はマレットパーク羽広、冬期は榛原河川敷のマレットゴルフ場でプレーしている。
結果は次の通り(敬称略)。
▽男性 (1)平沢義郎121(2)清水安雄123(3)北林秋雄125(4)浅井和夫(5)清水松男(6)下山啓一
▽女性 (1)浅井フミ子123(2)北原重子127(3)藤沢しげ子131(4)黒河内加奈子(5)平沢祐子(6)池田紀子
▽ホールインワン 浅井和夫、宮下清士、伊藤和子、加塩けさ子 -
今日立夏
子どもの日の5日は二十四節気の一つ、立夏。「初めて夏の気配が現れる日」で、暦の上では今日から夏となる。
「春」最後の4日は朝から快晴の青空が広がり、強い日差しも照りつけて気温はぐんぐん上昇。最高気温は伊那市で午後1時に29・0度(アメダス)を記録するなど、あわや真夏日(最高気温30度)の暑い一日となった。
暦より一足先の夏の到来に、道行く人の服装にも半そでが目立った。伊那市役所横にある「せせらぎの小径」では、はだしになって流れに入り、気持ちよさそうに水と戯れる子どもたちの姿も見られた。
気象庁によると、5月の関東甲信地方の平均気温は、平年に比べて「高い」「平年並み」の確率が共に40%で「低い」が20%。しばらくは平年並みか、それ以上の陽気が続きそうだ。 -
伊那で連句会
数人が集まり、五、七、五の長句と七、七の短句を交互につないでゆく連句の会が4日、京都市の連句愛好会「連の会」会長久保田堅市(雅号・夜虹)さん(79)=京都市=方の伊那市西箕輪にある山荘で開かれた。久保田さんと、連句仲間で大阪府や兵庫県、滋賀県などから集まった同好の士7人が南アルプスを眺めながらのんびりと風流の世界に浸った=写真。
最初に詠む「発句」は通常の俳句と同様の五、七、五。客を代表して小池正博さんが「井月の句碑を巡りて夏来たる」と、午前中に皆で巡った井上井月の句碑と季語を詠み込み、2番目の「脇句」は亭主の久保田さんが「まずはビールで歓迎の杯」と明るく受けた。第3句以降は全員がそれぞれ1句ずつ詠み、最もふさわしいものをまとめ役の「さばき手」が選んでつなぐ形で進められた。36句で完成だが、参加者は時間を気にせず、月、花なども織り込みながら和気あいあいで句作を楽しんだ。
久保田さんは景色の良さなどにひかれて約40年前に山荘を建て、毎年数十日間滞在している。「連句は展開の面白さが魅力だ。この顔ぶれでここで連句会を開くのは6年ぶり2回目。今後は春夏秋冬の季節ごとに開ければいいね」と話した。