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全協で風力発電事業計画を説明
伊那市議会全員協議会が24日開かれ、入笠山縲恷ュ嶺高原に風力発電事業を計画している丸紅と三峰川電力を招き、概要説明を聞いた。
風力発電は、尾根伝い11キロに風車30基前後を設置する計画。発電規模は3万キロワットで、約2万2千世帯へ電力供給できる。風車を立てる位置、工事用道路など具体的になっておらず、運転開始も未定。
業者側は、希少猛きん類等への影響評価検討会の結果や地元住民の意見によって事業計画の修正があり得るとし「クリーンエネルギーのまちづくりを考えてほしい」と議員に理解を求めた。
質疑のみで、討論はなかった。
そのほか、希少猛きん類等への影響評価検討会の中村浩志委員長=信州大学教育学部教授=、伊那谷自然友の会員の松島信幸さんがそれぞれの立場で意見を述べた。
6月定例会で、計画中止を求める「入笠山・鹿嶺高原周辺の風力発電事業についての陳情」(三峰川みらい会議提出)は継続審査になっている。 -
西箕輪「わんぱくおやこ塾」 野菜収穫体験
伊那市西箕輪のはびろ農業公園「みはらしファーム」内の畑で23日、未就園児とその保護者による、トウモロコシとスイカの収穫体験があった。25組、50余人が参加し、自分たちで育てた農作物の実りを喜び、もぎたての味をたん能した。
保護者同士の交流などを目的とした同地区公民館事業「わんぱくおやこ塾」の年間計画の一つで、10年ほど続く企画。保育園見学、クリスマス会などの年11回の活動の中でも人気がある屋外イベントだ。
5月下旬に種をまき、実りを迎えたトウモロコシの背丈は子どもたちの倍に成長。幼児らは母親の手を借りながら、ぎっしりと実が詰ったトウモロコシを抱きしめるようにもぎ取っていた。
トウモロコシはその場でゆでて試食、昨年より「甘い」との好評だった。2年目の参加となる西箕輪大萱の主婦若林しおりさんは、長女・明日香ちゃん(2つ)の食べっぷりに「昨年よりよく食べている」と笑顔だった。
5月の種まきの際、サツマイモの苗植えも実施。10月下旬には焼きいもにして食べる予定になっている。 -
自殺サイトで知り合い嘱託殺人未遂の男 猶予刑
携帯電話の自殺サイトで知り合った女子高校生から頼まれ、この生徒を殺そうとした嘱託殺人未遂の罪に問われていた、伊那市境西の建築作業員神田厚太朗被告(20)に対し、地裁伊那支部(藤井聖悟裁判長)は24日、懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。
起訴状などによると神田被告は、新潟県長岡市の高校に通う女子生徒(当時17歳)から「早く死にたい」との依頼を受け、6月13日夜、この生徒を自宅に連れ込み、一緒に首吊り自殺を図ったが、苦しくなり断念。同14日午前、同女から「死なせてほしい」と頼まれ、ロープで首を締めて殺害を試みたが、苦しむ表情を見て、未遂に終わった。
藤井裁判長は「メールや電話をしたに過ぎない初対面の女性に対し、生命を断絶させようとした行為は規範意識が欠如している。犯行は悪質」と理由を述べ、判決を言い渡した。 -
アダプトシステムで伊那建と高遠5団体協定締結
道路や周辺の美化活動に努めるボランティア団体を支援する県の「信州ふるさとの道ふれあい事業(アダプトシステム)」で、伊那建設事務所は24日、伊那市高遠町の5団体、両者の連絡調整機関となる市と協定を結んだ。
アダプトシステムは、県道や県が管理する国道で活動する団体と締結して、活動内容に応じて作業に必要な道具や材料などを貸与、支給し、道路環境の向上や道路愛護意識の高揚、地域住民の交流促進を図っていく。
5団体は、「芝平管理委員会」「高遠町さくらんぼグループ」「桑の実グループ」「高遠花摘み倶楽部」「的場町内会有志」。それぞれ国道152号、県道芝平高遠線の約20メートルから約5キロ区間で、道路や歩道、側溝の清掃、道路沿い花壇の維持管理などにあたっている。
市役所で開いた調印式で松下泰見所長は「協働による住みよい地域づくりを進めていくうえで、一層の尽力をいただきたい」と述べ、団体代表者と協定書に調印した。
5団体を代表して、的場町内会有志代表の矢沢親男さんが「責任の重さを感じている。高齢化が進み末永く活動できるか疑問だが、できるだけ美化に努めていきたい」とあいさつした。
これまでに県内では107団体、うち上伊那は伊那市、箕輪町の2団体と協定を結んでいる。伊那建設事務所は今後「最低でも1市町村1団体と締結していきたい」としている。 -
小黒川キャンプ場、サルの出没増える
県外からの利用者でにぎわう伊那市内の萱の小黒川渓谷キャンプ場で、サルの出没が増えている。近隣の山にすむいくつかの群れが、1週間から10日ほどのペースで出没。人間の2、3メートル付近まで近づくこともあるという。
サルたちは、40匹ほどの群れで定期的に出没し、延命水付近に生えるセリや水菜を食べていることが多い。
少し離れた平沢地区などでも、サルが畑の作物を荒らしている姿が目撃され、管理事務所の職員は「群れは西部地区一帯を巡り歩いているんじゃないか」と予測する。中には小猿を抱える母親もおり、年々出没するサルの数も多くなっているという。
今のところ人を襲うなどといった被害はないが、利用客の中にはえさを与える人もいたため、管理事務所では延命水付近に看板を設置し、むやみにえさを与えないよう注意を促している。 -
打ち水大作戦
伊那市役所や公共施設46カ所で23日、環境省などが後援する「打ち水大作戦2006」があった。市役所で気温を測定したところ、打ち水直後に1・5度下がった。
打ち水は地球温暖化防止の一環で、3年目の取り組み。昨年まで本庁のみだったが、家庭や企業への波及効果をねらい、新たに小学校や保育園などを加え、総勢1260人が参加した。
竜東保育園では午後0時半、園児ら200人が庭へ出て、自宅から持ち寄ったペットボトルにプールの水を入れ、一人ひとり水をまいた。
園庭は、はだしで歩くのが暑いほどだったが、水をかけたあとは「ちょっと涼しくなった気がする」と気温の低下を体感した。
打ち水は3回を計画していたが、7月の梅雨前線豪雨の影響で1回になった。 -
伊那緑ヶ丘・敬愛幼稚園鼓笛隊が市役所で演奏披露
伊那市の伊那緑ケ丘幼稚園と緑ケ丘敬愛幼稚園の鼓笛隊が23日、市役所を訪れ、小坂樫男市長や職員、保護者ら大勢が見守るなか、練習の成果を堂々と披露した。
毎年、伊那まつりのオープニングパレードに出演しているが、今年は7月の豪雨の影響で祭りが中止になったため、園側が市に演奏披露の機会を申し入れた。
両幼稚園の年長児による合同編成の鼓笛隊は、「スターウォーズのテーマ」「あなたのとりこ」「星に願いを」「となりのトトロ」の4曲を披露。リズム良く、息の合った演奏に大きな拍手が送られた。
年少と年中の園児たちは、自分たちで色づけした新市章を描いた小旗を振って応援。保護者らはカメラやビデオに収め、晴れ姿に目を細めていた。
演奏後、小坂市長は「元気な姿を見せてくれてありがとうね。来年、小学校に元気に入学してきてくれるのを待ってるね」と言葉を送った。
両幼稚園は鼓笛隊演奏を教育活動に取り入れて43年目。集中力や忍耐力、協調性を養っている。 -
高遠町図書館でこどもひろばSP
伊那市高遠町の高遠町図書館でこのほど、「こどもひろばスペシャル」があり、60人以上の親子らが絵本の読み聞かせや人形劇などを楽しんだ。
伊那・高遠・長谷の3地域でそれぞれ活動しているボランティア団体が集った合併記念企画。新市発足直前の3月に伊那の住民有志でつくる「図書館大好きの会」が市立図書館で開き、町図書館でも計画した。
図書館をより身近にしてもらい利用者増加につなげる機会としているほか、ボランティア団体を知ってもらう狙いもある。
おはなしパレット(伊那)図書館大好きの会(同)こどもひろばボランティア(高遠)長谷文庫(長谷)が出演し、7プログラムを繰り広げた。
絵本の読み聞かせに子どもたちは夢中になり、人形劇ではキャラクターの登場や仕草に歓声をあげた。ほかに、手遊びやリズム遊びで体を動かし、全員で歌も歌って楽しんだ。 -
高遠で変死 親せき男性が玄関で発見
21日午後5時25分ころ、伊那市高遠町藤沢の無職秋山直人さん(71)が自宅の玄関で死亡していると、同地区に住む親せきの男性から110番通報があった。司法解剖の結果、脳内に出血を発見した。
同署によると、親せきの男性が、一人暮しの秋山さん宅を訪れた際、玄関でうつ伏せに倒れているのを発見した。当時、玄関には鍵はかかっておらず、戸は空いていたという。
脳内に出血があった以外、目立った外傷はない。死体を発見した時、腐乱はしていなかったという。
伊那署などの聞き込みでは、秋山さんは体の具合が悪いと周囲へ言っていたという。
現在、一人暮の生活実態や脳内出血に至るまでの原因などについて捜査を進めている。 -
TOSC「ふわっとテニス」普及へ体験会
伊那市総合型地域スポーツクラブ・東部地区クラブ(TOSC)は19日、同市の伊那東部中学校体育館でニュースポーツ「ふわっとテニス」の体験会を開いた=写真。性別、年齢に関わらず楽しめる同スポーツの普及を目指すための集まりに、市内から約50人が参加した。
ふわっとテニスは2001年、丸子町が考案した男女混合ペアで競う生涯スポーツ。通常のテニスより、大きく、柔らかいボールを使用、ルールはワンバウンドしてから打つなど優しく、幅広い世代で交流しながら楽しめるという。
この日は、競技に興味を持った子供連れの主婦や地元中学校の女子ソフトテニス部員らが参加。ほとんどの人が未経験者だったが、競技方法が簡単なため、すぐさま実践を満喫していた。
同市上新田の矢野和美さん(32)は長女の仁衣奈ちゃん(8)と参加。「初心者にはやりやすいスポーツ。娘がテニスを始めたいといっていたので練習になった」と親子でプレーを楽しんでいた。
TOSCでは毎週月曜日午後7時30分縲・時、手良小学校体育館で、同スポーツのクラブ活動を展開。参加希望者はTOSCマネージャーの山岸孝太朗さん(TEL71・8175)へ。 -
初の地区外展示会を開催中「諏訪形写真クラブ」
「『滝』にしか興味のない人。『飛行機』の写真しか撮らない人など、頑固でユニークな人たちの集まりです」
諏訪形写真クラブを発足したのは2000(平成12)年。メンバー代表の野溝英基さん(64)が、伊那市西春近の諏訪形公民館長の時、同館のクラブ活動が年々潰れていくなかで、趣味のサークルを立ち上げようと考えたのがきっかけだ。
会員はそれぞれ写真歴30年以上の55竏・9歳の定年退職者らが中心となる、同地区の男性7人。毎年、新規会員を募集しているが、発足当初から顔ぶれは変っていない。
活動の中心となるのは、地元の文化祭など、年間2回の作品展。それぞれが力作を持ちより、計30点ほどを地元住民へ披露する。「次はどんな写真が出てくるのか楽しみ」などの反響もあり、毎回の展示は好評だという。
趣味の集まりとはいえ・ス写真・スには出費がつきものだ。自分の気に入った1枚を撮るには「フィルム(36枚撮り)1本であるかないか」。銀塩カメラを主に使用するメンバーらにとって、フィルム代もバカにならないという。
皆が止めずに続けている理由は、3つの喜びがあるから。
(1)趣味で写真が撮れる(2)メンバー内で技術の情報交換が出来る(3)せっかく撮った写真を地域の人に見てもらえる竏秩B
講師、先生といった指導者的な役割を担う存在を置かず、会員それぞれが・スお手本・ス。技術的な進歩を目指すのでなく、気軽に写真を楽しんでいるからだという。
地区外では初めてとなる展示会「諏訪形写真クラブ7人展」を9月5日まで、伊那市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている。
接写したカマキリ、モンシロチョウなどの昆虫、地球のマグマで地面が隆起した岩「玄武岩」など、バラエティーに富んだ写真の数々を出品。一人ひとりのこだわりが詰まった写真展に、多くの来場者が足を運んでいる。 -
伊那市美篶で倉庫など全焼
21日午後7時08分ころ、伊那市美篶芦沢の自営業春日弘一さん(39)方の倉庫から出火。修理作業場のある鉄骨平屋建て倉庫と、住宅離れのプレハブの計約110平方メートルを全焼、母屋の一部を焼き、7時50分に鎮火した。けが人はいなかった。
伊那署の調べによると、家人が倉庫の中にある焼却炉で紙くずなどを燃やしていたという。
出火場所が国道361号沿いだったため消火作業中は道路が全面通行止めになった。 -
弥生に37年前の交換留学生が来校
37年前に伊那弥生ヶ丘高校初の交換留学生として来伊したアメリカカリフォルニア州在住のデボラ・フォーゲル・デイビーさん(54)が21日、37年ぶりに伊那市の伊那弥生ヶ丘高校を訪れ、旧友やホームステイ先の家族との再会を喜んだ。
37年前、約2カ月半を伊那弥生ヶ丘高校の生徒として学び、唐沢温美さん(57)姉妹の家でホームステイしていたデボラさん。その後、日本へ来る機会はなかったが、唐沢さん家族との交流は続けてきた。
今回は、高齢になった唐沢さん両親に会うことなどを目的に、夫や長女、長男と共に来伊したため、当時の思い出がつまった学校を訪れた。
デボラさんが「当時は田畑が広がっていたけど、今は都市に変わった」と語ると、唐沢さんも「英語の先生でもデイビーと対等に話せる人はいなかった。私たちが英語を話せない分、日本語をたくさん覚えてくれた」などと話し、昔話に花を咲かせた。また、新しくなった教室や図書館などを見学。机に座るなどして、当時の感触を思い出していた。 -
伊那市の女子児童2人がけん玉、陸上で全国へ
全国少年少女けん玉道選手権大会(27日、東京都)に3年連続出場する伊那市の伊那東小学校6年・平澤菜菜さん(12)と、第22回全国小学生陸上競技交流大会(25縲・7日、東京都)でオープン種目のソフトボール投げに初出場する西箕輪小6年・落合悟花さん(12)が21日夕、市役所の小坂樫男市長らに意気込みを語った。
前回大会で優勝している平澤さんは小坂市長らを前に、「一回転飛行機」や「宇宙一周」などの難技を巧みにこなし、一層の上達ぶりを披露。「練習をたくさんしてきたので、結果はついてくると思います」と連覇への自信を伺わせた。
2年生の終盤にけん玉を始め、現在は日本けん玉協会公認の4段。4年のときに全国大会に初出場、翌年2度目の挑戦で見事初優勝を飾った。同校を会場に6月にあった甲信越北陸ブロック大会でも期待通りの活躍をみせ、3大会連続出場を決めた。連覇に向け、大会などで失敗してきた苦手な技の克服に練習を重ねているという。
球技や器械体操などもこなすスポーツ好きという落合さんは、4年のときにソフトボール投げを始めた。地道な努力の結果、松本市で6月にあった県大会では自己新となる51メートル31で優勝、悲願の全国への切符を手にした。 初の大舞台に向けて「大会ごとに良い記録が出ているので、自己記録更新を目指したい」と意欲を示した。
小坂市長はそれぞれを激励し、全国での活躍を期待した。 -
三峰川「子どもみらい会議」 水質調査
三峰川みらい会議は19日、伊那市美篶青島の三峰川で、同地区の児童約30人による水質調査をした=写真。子どもたち主体の組織活動の初回企画として展開。水質を調べるため、指標生物を採取し「きれいな水」であることを確認した。
同会議が主催する三峰川での写生大会などの企画へ、積極的参加をする「子どもみらい会議」を結成。織井秀夫代表は「子どもたちの目線で考えることの一歩にしたい」とし、会では次世代の担い手たちに川について考える機会の場をつくっていく。
この日は、国土交通省・天竜川上流河川事務所の恒例の水質調査に共催で参加した。参加者らは、浅瀬の石を引っくり返し、網を使って、ヒゲナガカワトビゲラ、サワガニなどを採取。三峰川の水質は例年と同じで、きれいな水であることが分かった。
児童らは「大物が獲れた」などと、川の中をはしゃぎ回りながら調査。関係者によると数量は大水が出た後だったため、例年より半分ほどとのことだが、子どもたちは生物を発見する度に名前を聞くなど、関心深げの様子だった。 -
花や風景鮮やかに 富県写真クラブ夏季展示会
伊那市の富県写真クラブ(板山寛一代表)の夏季展示会は8月末まで、伊那市の富県公民館(富県ふるさと館)で開いている。風景や花などを被写体に会員12人が一人2点ずつの力作、計24点を出品している。
3年目を迎える写真クラブ。会員は会社員、定年退職者など40竏・0代の約20人、月一回の集まりで講師の伊藤眞さん=富県北福地=のから講義を受け、技術の向上を目指している。
季節ごとに展示会を開き、今回で3回目。春に撮影した写真が中心で、高遠城址(し)公園の夜桜などがある。地元の自然のほか、木曽馬の牧場、富士山などを題材にした旅先の思い出も作品になっている。
板山さんは「素人の趣味を持った人たちが自分なりのテーマで撮っている。ぜひご覧ください」と来場を呼び掛けている。 -
柳沢地区の農地、年内を目途に復旧を目指す
7月の豪雨災害から1カ月が経過した。土石流災害が発生した伊那市柳沢地区の農地では、堆積した土砂が乾燥し、手付かずの状態。市は、復旧に40万円以上かかることが予測される農地には、国の災害復旧事業へ補助申請をしようとしており、現在は9月の現地視察を待っている。視察などが済み次第、速やかに工事に着手し、来年度のまき付けに影響がでない年度内を目途として、工事を完了したいとしている。
柳沢地区で被害があった農地のうち、災害復旧事業の対象となりそうな面積は約7ヘクタール。しかし、今なお被害報告が各地から上がってくるため、実際にはもっと拡大する可能性があるという。
また、災害復旧事業の補助を受ける場合、所有者が費用の一部を負担しなければならないが、被害があった農地の中には耕作放棄地もあり、あえて出費をしてまで復旧を望まない所有者もいる。そのため市は現在、各所有者に復旧の意思を確認する作業に入っている。
また、用水路など農地周辺の設備改善にはすでに着手しており、来年度への影響がないようにしたいとしている。 -
シメジを使った菓子の試作品評会
伊那市の菓子店有志でつくる「やまびこ会」(橋都喜三郎会長、9人)は20日、地元産シメジを使った菓子の試作品評会を伊那商工会館で開いた。4店舗が中華まんなど5品を持ち寄り、商品化に向けてベテランの意見を聞いた。
菓子は、くるみみその中にバターとしょうゆをからめたシメジ入りの「むぎもち」、おからを混ぜたおやき、シメジおこわなど。シメジは水分が出たり、食感を残したりと菓子で使うのが難しい素材で、各店主が試作品を作り、メンバーの意見を聞きながら改良を重ねた。クッキー以外は冷凍できる。
品評会には、JA上伊那の職員、シメジを使ったローメンやギョーザを手がけた店主ら約20人が参加。
各試作品の特徴を聞き、試食した。参加者は菓子部門でシメジに挑戦したことに感心しつつ「キノコの風味が生かしきれていないような気がする」「形やネーミングを工夫し、作った人の意気込みが伝わるようにしたらどうか」と味、大きさ、価格などに意見を出した。
これらは商品づくりに生かし、9月に開く伊那商議所女性会メンバーら関係者を集めた発表会、10月の伊那総合物産展示会&商工祭での成果発表としての販売につなげ、商品化に向ける。
橋都会長は「菓子のイメージにある『あんこ』を使わず、素材を生かした商品を考えた」と話した。
やまびこ会は1月、地元産の米や農産物などを使った創作菓子を開発し、将来的に「地域ブランド」として売り込もうと発足した。 -
みはらしの湯の手書き染展示、入浴客に人気
伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」で展示している手描き染め作品が、入浴客の密かな人気を集めている。
展示しているのは、伊那市、駒ヶ根市の50縲・0代の女性でつくる「蒼花会」(宮下梨花代表)のメンバー約8人の作品で、昨年に続き2回目。Tシャツやブラウス、クッションカバーなど、身近な布製品に、花や鳥など、思い思いのモチーフが鮮やかに描かれ、材料費程度で販売もしている。
購入してくれる人がいれば製作する側のやる気にもつながるということで販売を始めたが、今年は特に売れ行きが良く、順々に作品を補足している。県外の入浴客が気に入って購入していくこともあるという。
それぞれの好みに合わせたオリジナルの作品ができるのが手描き染めの魅力。唐澤壽男支配人は「それぞれの好みにあった作品が手ごろな値段で購入できるとあって、人気が高まったのでは」と話している。
展示は8月末まで楽しめる。 -
権兵衛トンネル、中京方面からの新たな通行ルートとしての利用が進む
念願の権兵衛トンネル開通から半年が経過した。1カ月の利用台数が2千縲・千台におよんでいる一方、大型車の混入率は、例外を除き最大でも4分の1程度に留まっている。乗用車は依然、観光目的の土日利用が多いものの、平日利用も増加。中には、休日に匹敵するほどの利用台数を記録する平日もあり、一般的な通行ルートとして定着してきている。開通当初に見られた物珍しさからくる観光は終息しつつあるが、中京圏から伊那を訪れる新たなルートとして、トンネルを利用する人が増えている。観光面だけでなく、迂回路としての機能も発揮しており、地元から全国へ、トンネルの認識が広まっている。
各地で交通規制が発生した7月の豪雨災害の時、権兵衛トンネルに交通規制がかかる直前の7月18日、トンネルを利用する大型車の混入率が45%を上回った。特に、木曽から伊那に抜ける大型車が増加し、1123台を記録。初めて千台を越え、通常の3倍以上の大型車が集中した。
当時、大雨の影響で木曽側の国道19号で土砂崩れが発生し、奈良井竏忠鱒K間で部分的に交通規制があった。そのため「中津川から塩尻方面に抜ける中京方面の大型車などがトンネルに迂回したと考えられる」と木曽建設事務所の担当者は話す。
飯田国道事務所などは、松本方面からの迂回路として機能した事例を3月末に公表しているが、今回のことで中京方面からの迂回路機能も証明された。 -
和紙ちぎり絵で夢のような世界
上伊那を中心に諏訪地方の愛好者が通う和紙ちぎり絵教室「御園教室」の作品展は21日まで、伊那市西町区伊那部の旧井澤家住宅で開いている。和紙独特の温もりを感じる作品のそれぞれに、来場者の注目が集まっている。入場無料。
講師の中村早恵子さん(75)=伊那市御園=を含め、受講生約20人が一人1、2点の計30点を出品。教材を手本に制作した作品は、アサガオ、ツバキ、ポピー、シクラメンなどの花のほか、風景や人物を題材にしている。
生徒は50代の主婦が中心で、初心者から12年目のベテランまでとさまざま。単色ではない深い色合いの独特の染め和紙を使い、作品づくりに励んでいる。その出来上がりは「水彩画のような表現」に近いという。
中村さんは「和紙ちぎり絵の魅力にはまった生徒たちの力作です。夢のような世界を味わってください」と来場を呼び掛けている。
午前9時縲恁゚後5時(最終日は午後3時)。 -
カナダの貴重な体験報告 研修参加の中学生・市長に
夏休み中の13日間、カナダへ語学研修に参加した伊那市の中学2年生らが18日、市役所で小坂樫男市長に帰国のあいさつをした。参加者らは「よい経験になった」などと、充実した海外生活の思い出を語った=写真。
報告に訪れたのは16人中15人。小坂市長は「ホストファミリーとの貴重な体験は一生の思い出になったと思う」と出迎えた。生徒らは「分からないことも分かるまで教えてくれて優しかった」などと話し、それぞれが研修を満喫した様子だった。
伊那東部の大野田裕矢君は「カナダは国土も人の心も広くて、素晴らしい国だと思った。英語をもっと勉強して、またいつかホストファミリーに会いにいきたい」と感想を述べていた。
研修は伊那市など6市町村による共同事業で、本年は4市町村より31人が参加した。同市は3市町村合併で昨年の定員15人から20人へ増員、一人当たりの研修費41万2千円のうち、15万円を補助している。 -
伊那市でアマサギの子育てを確認
県内ではほとんど繁殖しないとされていた渡り鳥のアマサギが、伊那市内の段丘崖(がい)に営巣し、子育てをしていることがこのほど、日本野鳥の会の会員で宮田小学校教諭の原一彦さん(54)=駒ケ根市中沢=の観察で確認された。営巣地は、これまで5種類のサギが混合コロニー(集団生息地)を形成してきた森で、原さんは「アマサギを加え6種類ものサギが集団繁殖しているということも県内では報告されていない」と驚いている。
原さんは00年に同段丘崖で混合コロニーを発見した時、すでにアマサギの姿を確認しているが、その時は営巣していなかった。その後、定期的に段丘崖の観察を続けたところ、今年5月末に2対の親鳥を見つけ、「不思議に思った」(原さん)。
日本で見られるアマサギは本来、夏鳥としてフィリピンなどの南方より5月ころ飛来し、本州から九州までの比較的温暖な地域で繁殖。冬に再び南方に戻る。長野県には渡りの途中に立ち寄る程度だった。
5月末になっても伊那市に留まっていることに疑問を抱いた原さんはその後もひんぱんに観察。6月になって巣らしきものの中で雌の親鳥が「座り込んでいる姿」を目にし、「ひょっとして卵を抱いているのでは」と直感した。そして、8月に入って、ひなを確認。望遠レンズで写真に収めることに成功した。
本来、営巣しないとされていた内陸の寒冷地で繁殖が確認されたことについて原さんは「最近は北海道などでも繁殖が報告されている。温暖化が影響しているのかも」と分析している。
同段丘崖の森で混合コロニーを形成しているサギ6種は、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アオサギ、ゴイサギ、アマサギ。 -
ソフトバレー「はせくらぶ」が全国準V
第17回「全国ソフトバレー・ファミリーフェスティバル」(5、6日、山梨県南アルプス市)に県代表で初出場した伊那市長谷で活動するソフトバレーボールサークル「はせくらぶ」(中山芳一代表)が準優勝した。メンバー6人が18日夕、市役所の小坂樫男市長を訪ね喜びの報告をし、銀メダルと賞状を披露した。
30歳以上の男女と小学生2人で編成した都道府県代表と開催県枠の合わせて54チームが出場。3チームごと18ブロックでの予選リーグ、順位別での決勝リーグを戦った。
はせくらぶは予選で、岐阜と宮崎をいずれもセットカウント2竏・で下し、各ブロック1位による、3チームごとの決勝に進出した。
a縲彷の6ブロックのうち、新潟、福岡代表とのBブロックに臨み、新潟には2竏・で快勝。続く福岡には1竏・で惜敗し、ブロック優勝には一歩及ばなかった。
「かなり緊張してしまったが、子どもたちも頑張ってくれたので良い成績が生まれた」と金子勝主将。監督の中山代表も「強いチームと対戦でき素晴らしい経験を積めて、良い勉強になった」と振り返っていた。 -
伊那まつりポスター原画展
伊那市役所1階市民ホールで31日まで、「第34回伊那まつり」のポスター原画展が開かれている。7月の梅雨前線豪雨の影響で中止となったが、来庁者は中学生の力作に足を止めている。
ポスターは、市内6中学校の2年生を対象に募集。市民ホールには、入賞作品を含む応募作品358点が学校ごとに展示される。
題材は、伊那のイメージキャラクター「イーナちゃん」、花火、竜が目立つ。新市誕生で、高遠の桜や長谷のイメージキャラクター「孝ちゃん」も登場。また、2月の権兵衛トンネル開通で、トンネルの出入り口を取り入れた作品もあった。
まつりは中止だが、来庁者は「丁寧に書いてある。まつりのにぎやかさが伝わってくるよう」と話していた。
作品は、すべてラミネート加工し、商店街などへはり出す予定だった。
展示終了後、作品は作者に返却する。 -
天竜川水系・アユ投網漁解禁
天竜川水系で17日、アユの投網漁が解禁となった。天竜川漁業協同組合では、本年は梅雨前線の豪雨被害でアユの数量は少なく、捕獲量は期待できないという。
昨年から友釣り愛好者のために、盆の解禁を遅らせて実施している。午後6時からの解禁だが初日、伊那市では早速、投網漁をする人の姿はなかった。
午後7時ころ、辺りが暗くなってから、市内の愛好者ら4人が天竜川で数時間の漁。捕獲量は一人数匹と少なく、アユの大きさは例年に比べて小ぶりだった。
愛好者によれば、コケを食べるための縄張り争そいをするアユは、梅雨明けで天候が良くなり、石にコケが付きはじめた今ごろ、活動は活発化。これから8月末まで、捕獲量が上向き傾向になるとのことだ。
投網漁は9月10日まで、午後6時縲恁゚前4時が解禁時間。それ以降は全日解禁となる。 -
夏山登山にも豪雨の影響
夏の山岳シーズンも終盤を迎えている。伊那市営の南アルプス林道バス営業所によると、豪雨などの影響もあり林道バス利用者は激減。7月は昨年比約5200人減の約6500人で「ばん回は難しい」と肩を落とす。
夏山の登山客が増えるのは例年、7月下旬縲・月下旬。ピーク突入時と豪雨が重なり、20縲・0人の団体客のキャンセルが相次いだことが大きく影響した。
ここ数年で同時期は平均1万人だったため「過去5年でみても一番最低の数字」となった。8月は17日現在で約9100人。昨年同期に比べ約570人の微増だが、7月に断念した一般客が訪れたとみている。
営業所は「利用者の減少は天候が左右するため仕方ないが、運行状況や山に関する詳細をお知らせできるため、ぜひ問い合わせをしてから登山するか決めてほしい」と話している。
林道バスは戸台口から北沢峠を結び、1日往復4便を運行。利用者数は1980(昭和55)年の運行開始以来、7月27日に90万人を突破している。今季は17日現在で、1万8627人が利用した。
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精霊を送り出す火祭り「百八灯」
伊那市西箕輪の大萱公園で16日夜、盆行事「百八灯(ひゃくはってい)」があった。精霊を送り出す火祭りで、公園を囲むように布玉108個が炎を上げて燃えた。
「百八灯」は、ぼろ布を直径15センチほどに丸めた玉を針金で巻き、灯油をしみ込ませて燃やすもの。江戸時代に始まったのではないかとされる。
地元の中学生らが公園西・南側い張ったワイヤー延長100メートルに布玉を取り付け、午後8時半ごろ、点火。布玉は約30分間、めらめらと燃え、訪れた家族連れなどがじっと様子を見守った。
布玉数は、地区内の当番に当たった組が用意。中学生が各戸を回って回収するなど準備に当たっている。
百八灯に合わせ、公園内では盆踊り、手持ち花火、振りまんどがあったほか、ビールやかき氷の屋台も並んだ。 -
坂下で精霊流し
伊那市坂下区の天竜川で16日夜、第53回精霊流しがあった。新盆を迎えた家族ら約250人が集まり、故人のめい福を祈った。
灯ろうは、地元を中心に、市内外から170基の申し込みがあった。
天竜川右岸にある坂下駐車場で大法要を済ませたあと、参列者は戒名を書き入れた灯ろうにロウソクをともし、天竜川にかかる大橋上流から天竜川に流した。
7月の梅雨前線豪雨の影響で、河川敷が荒れ、河床がえぐられた天竜川。参列者は川の流れに沿って、ゆらゆらと揺れる灯ろうを見守りながら、手を合わせた。
精霊流しは伊那市仏教会主催、坂下商工会主管。戦争や交通事故などの災害犠牲者の供養と、世界平和も合わせて祈願した。 -
春近郷ふれ愛館10周年記念 東春近関連の歌CDに
伊那市の東春近公民館(春近郷ふれ愛館)は新築移転10年を記念し、地域にまつわる歌を集録したCDを制作・発売する。旧市合併前には親しまれていた「東春近村」の村歌など計6曲を集め、歌い継がれる郷土の宝として、後世に残そうとしている。
1980(昭和55)年、同館制作のレコード「伊那市東春近・郷土のうた」から、「東春近の歌」「東春近音頭」など全4曲をCD化。残る「(旧)伊那市の歌」「春富中学校校歌」は著作権の許可を得て音源を加える。
「東春近村竏秩vは23(大正12)年ころ、村歌に制定され、54年の旧伊那市との合併までは親しまれた歌。現在は地元でも70代以上の高齢者でないと知らない曲のため、関係者は「CDにして多くの人に聞く機会を増やしてもらいたい」としている。
東春近公民館は敷地が狭い竏窒ネどの理由で、旧施設(現・東春近子育て支援センター)から現在の場所へ移転、新施設は1996年10月に完成した。施設運用からこれまでの利用者は延べ33万余人。60以上のサークル・クラブ活動、各種会合の場として、幅広い利用がある。
記念CDは1枚千円で販売。21日まで申し込みを受け付け、9月15日以降に引き渡す。問い合わせは、東春近公民館(TEL72・3202)へ。