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老福センターの入浴サービス廃止へ、惜しむ声も老朽化激しく
宮田村は3月末で、老人福祉センターの浴場を使った60歳以上対象の無料入浴サービスを廃止する。建設から約20年経過し、老朽化が激しいことが理由。村は代替案として新田区にある温泉施設「こまゆき荘」の入浴券配布も予定するが、利便性も高く、高齢者のコミュニティの場になっていただけに廃止を残念がる声は少なくない。
「気楽に風呂に入れる。歩いても来れるここだから良かった。さみしくなるね」。センターの浴場でひと風呂浴びた数人の高齢者が、持参した菓子で茶を飲みながらつぶやいた。
昭和60年のセンター開館当初から、希望者の登録制で浴場を開放。現在は週2回、30人ほどが登録している。
一方で老朽化は激しく、本年度も90万円かけて修繕。しかし、今後も湯船の漏水や水道管の不具合などで、毎年100万円以上の修繕経費が必要になる見通しとなった。
年間維持費に220万円かかっており、これ以上の多額な出費は困難として、継続を断念した。
村住民福祉課の担当者は「介護予防にもなっており、継続したいというのが私たちの本音。利用者の皆さんからは料金を払ってでも続けてという声もきくが、現状を考えると難しい」と説明する。
同課は浴場前に張り紙を出して、利用者に廃止を周知。アンケート調査も行い、村の中心地から離れたこまゆき荘への送迎も検討しながら、利用ニーズの把握を図っている。 -
シルバー会員が救急処置法学んで
宮田村の駒ケ根伊南シルバー人材センター宮田地区の懇談会は6日、村民会館で開いた。屋外などで受託作業する機会も多く万が一のことも考えられるため、救急処置法の講習も実施。36人の会員が心肺そせいやAEDなどの使い方を実践形式で学んだ。
近年は懇談会で交通安全の研修を取り入れてきたが、現場で役に立つ応急的な対応も学んでいこうと企画した。
伊南消防北消防署の署員を講師に、一人ひとりが体験。何かあった時の対応を頭に入れた。
懇談では2008度の事業計画案などを審議。村の主要文化体育施設の指定管理者となることを報告し、担当する会員を紹介した。 -
全戸対象のアンケート定期的に
宮田村は住民との相互の情報交換を緊密にしようと、全戸を対象にしたアンケートを毎年定期的に実施する方針を固めた。
過去にも夏まつり開催の是非や合併問題など不定期にアンケートをした例はあるが、「時節の課題も取りあげながら、必要な情報を互いに共有する機会にしたい」と村総務課は説明する。
実施時期は未定だが、年に1回程度を予定。村は必要とする情報を質問し、住民から村への要望、意見などを挙げてもらう。
新年度予算に事業費として印刷代3万2千円を計上した。
同課は「回収率があがるものにして、多くの意見がいただけるアンケートにしたい」と話す。 -
村議会定例会開会、議員報酬5%減額継続へ
宮田村議会3月定例会は5日開会し、村は総額32億9千万円にのぼる2008年度一般会計予算案など24件を上程。そのうち理事者三役と議員の給料減額を継続し本年度と同じにするための改正条例案など5件を可決した。残る議案は最終日の12日に採決する。
村条例規定額から5%減額している議員報酬については、村特別職報酬審議会が他町村の状況などを加味するなかで、規定額に戻すよう村長に答申。しかし、同議会は「村民の理解が得られない」などとして減額を継続するよう村長に申し入れていた。
施政方針で村長は新年度予算に掲げた子育て支援、環境配慮、効率的効果的な行政経営推進を改めて説明。
昨年新たに就いた白鳥剛教育委員長は教育方針を話し「地域に根ざした教育を伝承し、発展させる。一村一校の特徴の良さを活かし、次代につなげるにはさらに村民の支えが必要」と述べ、規律規範などを教える家庭での教育力を充実させたいとも語った。 -
宮田小3年の3人が世界児童画展、郵便絵手紙コンテストに入賞
宮田村宮田小学校3年の池田拓郎君が美育文化協会主催の世界児童画展で特選、同じく中原未帆さんが入選した。また郵便事業会社主催の手紙作文コンクール絵手紙部門で、同じく3年の鎌倉未帆さんが全国の審査で銅賞に輝いた。
池田君は梅わりをしている自分の姿を、中原さんはイノシシを見学に行ったときの様子を、それぞれ版画にした作品で受賞した。
鎌倉さんは絵手紙で受賞したが「色を塗る時が一番楽しい」と話していた。 -
全国農業青年意見発表大会で宮田村の杉山さんが準優勝
第47回全国青年農業者会議農業青年の意見発表大会で、宮田村中越区の杉山栄司さん(32)が準優勝にあたる農水省経営局長賞を受賞した。大阪からIターンで就農した経過にふれながら、世話になった人々への感謝の想いも込めて発表した。
昨年あった県大会、関東ブロック大会で最優秀賞を獲得した杉山さん。地区代表となり、他の各地の農業青年7人とともにこの日の全国大会に臨んだ。
「私の想い」と題し、リンゴ栽培にかける想いと周囲の支えで今があることを7分間の発表に凝縮。
「農業を志したり、自分の道を探している若者のヒントにもなるよう発表しました」と杉山さんは本番を振り返った。 -
住民参加で運営のなごみ家、次のステップ模索へ
住民が4年前の開所時から積極的に運営に関わる宮田村の福祉交流施設「なごみ家」。村は精神障害者や初期認知症高齢者を利用主体として建設した経過もあるが、地域に開けた施設としてさまざまな人たちが接点を持つ・ス居場所・スにもなっている。一方で3日に関係者が開いた利用検討委員会では、障害を抱える利用者が社会復帰にむけて次の段階に進むための環境整備についても協議を開始。村の福祉構想とからませて意見を交わした。
・ス住民参加型・スを標ぼうするなごみ家は、村の事業として行う精神障害者のデイケアや高齢者介護予防などのほかに、住民主導で料理講習会や季節の行事、多彩な勉強会などを企画しながら、誰もが気軽に利用できる施設として運営。
村の事業がない時にも障害者らが日常的に利用し、地域の人たちと交流を深める姿も目立つ。年間ののべ利用者は6千人近い。
従来の利用検討会は当初から関わってきた住民主導だったが、今回初めて村も積極的に関わる形で開催。
交流する中で社会参加の糸口をつかもうとしている障害者らを、どのように次の段階へ進めることに協力できるかなど話しは及んだ。
村にはなごみ家の周辺に新たな施設を設けて対応する構想もあるが、住民との連携をさらに深めながら、なごみ家自体のあり方検討も一緒に考えていく方針だ。 -
宮田村議選、南割区の新人城倉氏が出馬表明
任期満了に伴う25日告示、30日投開票の宮田村議選に、新人で南割区の会社役員城倉栄治氏(52)が出馬する意向を明らかにした。「議員は住民の代表として選挙でこそえらばれるべき」として、地域の声を村政に活かしたいと話す。同氏の表明により、4日現在で立候補予定者は定数を1人上回る13人となった。
「村の限られた財政をいかに効率的に使うか目を光らせる。住民一人ひとりが協力できることも同時に考えていきたい」とも述べ、地域と行政の協働推進に意欲を示す。
遊休農地の担い手でもある村の壮年連盟委員長を務め、現在は同相談役。 -
平澤団長、酒井副団長の留任承認、宮田村消防団新旧役員会
宮田村消防団新旧合同役員会は1日、役場で開き、平澤成己団長、酒井学副団長の留任を承認した。分団長は3人とも交代する。辞令交付は4月1日。
幹部の任期は4月1日から2年で、平澤団長、酒井副団長ともに2期目。
席上、平澤団長は「4月からの新体制に期待し、今後も責任をまっとうしてほしい」とあいさつ。
駒ケ根市の複合店舗で先日発生した火災にふれながら「近隣の応援体制も改めて考え、さらに連携強化に取り組みたい」とも話した。 -
本田さん夫妻を村長表彰
「子どもたちのために」と400万円を宮田村に寄付した同村出身の本田光雄さん、美枝さん夫妻(東京都久留米市在住)に3日、清水靖夫村長から感謝状が贈られた。多額の善意は小中学校の備品に役立てられており、甥(おい)の秀明さん(76)=町一区=が代理で表彰を受け取った。
「おじとおばは太平洋戦争も経験し、過酷な状況にあった戦中、戦後の子どもたちの姿にずっと心を痛めていた。宮田の子たちが感謝していることを伝えたら、本当に良いことができたと喜んでいました」と秀明さん。
清水村長は「子どもたちも含めみんなで喜んでいる。大切に使わせて頂く」と改めて感謝した。
夫妻の善意で村は、小学校にグランドピアノ、中学校体育館のどん帳などを購入整備。いずれも老朽化が進み懸案だった備品ばかりで、子どもたちが日常的に利用を始めている。 -
30年余のふれあい脈々と、明星大学の学生が大久保区の子どもたちと交流
春合宿をかねて宮田村を訪れた明星大学(東京都日野市)の児童文化研究会「人形劇団まめ」の学生9人が2日、大久保区の小学生と交流。人形劇を上演したほか、一緒に遊んで楽しい時間を共有した。1975年から続く交流で、開始当初から30年以上経た今も学生と子どもたちがふれあいを深めている。
工作したり、外で鉄棒やドッジボールなども楽しむなかで、すぐに仲良しに。
人形劇が始まると、学生のお兄さん、お姉さんが繰り広げる楽しいステージに子どもたちは目を輝かせた。
同大の学生が大久保区を集落調査したのが縁で始まった交流。地元の子どもたちは毎年楽しみにしており、この日も30人ほどが会場の集落センターに集まった。
時間を忘れて会話がはずむ光景も。部長の谷祐伊さんは「子どもたちと同じ目線でふれあえるのが楽しい。東京でも子どもたちと交流する機会があるが、宮田の子たちは本当に元気ですね」と目を細めた。
地元の大人たちも「子どもにとっても良い刺激になっていると思う」と話していた。 -
宮田村議選、新たな候補出馬の構えで選挙戦にむけた動きに
任期満了に伴う25日告示、30日投開票の宮田村議選に、新人で南割区の会社役員男性が出馬の意向をほぼ固め、12人の定数を超えて選挙戦に突入する公算が高まってきた。
先月末の立候補予定者説明会には新人3派、現職9派の計12派が出席。定数と同じだったがその後も、2期務めた現職が引退表明する南割区では候補者擁立に向けた動きが続いていた。
また、南割区と同様に引退表明した3期の現職が地盤にする中越区、大久保区でも擁立を探る動きが以前にあったが、全村的に女性の出馬を模索する動きなどともあわせて具体化していない。
今回の選挙に向けては地域に地盤を持たない新人が複数出馬を表明する一方で、模様眺めの展開にもなったが「だからこそ選挙にして判断すべき」という住民の声も強い。
予定者全てが出馬するか流動的ととらえる見方もあるが、3週間後に控えた今も低調といわれる選挙ムードにも変化は及ぼしそうだ。 -
宮田小トランペット鼓隊と合唱団がコンサート
宮田村宮田小学校トランペット鼓隊と合唱団は1日、6年生の卒業を前に「さよならコンサート」を村民会館ホールで開いた。立見もでる満員の会場で、心ひとつに元気な歌声、楽しい演奏を響かせ、支えてくれた多くの人たちに感謝を込めた。
今まで鼓隊、合唱団は別々にコンサートを開いてきたが、今回初めて合同で行うことに。毎朝続けてきた練習にもさらに磨きをかけ、学校の仲間や家族、地域の人たちが集まった大観衆の本番に臨んだ。
団員はともに4年以上の高学年。6年生は下級生をリードし、4、5年生は6年生にも感謝をこめてステージを楽しんだ。
最後は鼓隊と合唱団が「翼をください」で一緒のステージに。会場も一緒に歌い万感の想いで終演を迎えた。 -
歴史遺産にも光あてて活性化を
文化歴史の魅力は東の里にあり‐。中央アルプスのすそ野に広がる西山山麓一帯を中心に観光活性化の模索が始まっている宮田村で29日、村職員有志が村東部に位置する中越遺跡や北の城周辺など歴史文化のルートをたどった。村民もあまり知らない隠れた遺産も多く、村商工観光係は「村西部の西山とも結びルートにして誘客のPRになれば」と期待を寄せる。
住民有志も加わって検討している西山山麓の活性化の議論のなかでは「西山エリアのみにこだわるのではなく、村内ひとつとして考えていくべき」といった意見も出ている。
今まで観光面で目が向けられる機会が乏しかった村東部だが、縄文時代前期の集落としては本州最大規模の中越遺跡もあるなど話題性も秘めていると、村商工観光課係は着目。
西山にある歴史的建造物の宮田宿本陣旧新井家住宅や発掘品などを展示する村文化会館などとも結びながら、歴史文化のルートとして掘り起こしたいと構想を練る。
この日は同係の呼びかけに応じた職員らが参加。村教育委員会文化財主任の小池孝さんの案内で中越遺跡を見学し、北の城から天竜川沿いに整備してある遊歩道「文化の道」をリバーランド天竜公園までしばし歩いた。
「初めて知ったことも多く。興味深いことも多いですね」とある女性職員。
「子どもの体験にもっと活用してみては」などアイデアも出しあった。 -
地域に根ざした新本部訓練施設に
宮田村の社会福祉法人日本聴導犬協会は29日、町三区の村民会館隣接地で新たな本部訓練施設「元気いっぱい聴導犬・介助犬訓練センター」の地鎮祭をした。8月末に完成し、JR宮田駅近くの現本部から機能を移転。9月に聴導犬、介助犬と呼ばれる補助犬とユーザーの育成業務を開始する。村の福祉文化施設が集積するエリアに位置し、多くの善意で建設にこぎつけたことから、関係者は地域とともに協会活動が発展するよう期待を寄せた。
新施設には本部、訓練の機能、2009年2月には補助犬訓練士の養成機関「日本聴導犬・介助犬訓練士学院」も開設する。
村土地開発公社から購入した560平方メートルの土地に木造2階建てで建設。8人程度のスタッフに、約20頭の訓練犬とそれを必要とするユーザー候補者が滞在する施設となる。
土地は順次購入予定で、当初は賃貸する約1600平方メートルについては、長期的に屋外のトレーニングスペースなどとして整備していく。
総事業費は2億円を見込む。今回のセンター本体の建設にかかわる費用は土地を含めて1億2千万円。
日本自転車振興振興会の補助金と290に及ぶ個人・団体から集まった寄付金約4700万円を充てる。
また、伊那ライオンズクラブなどの推薦で国際ラインズクラブ基金から440万円の助成があり、犬の医療機器を整備する。
30人ほどが出席した地鎮祭で、有馬もと会長は「皆さんの支えで今がある。今後も宮田で末永く運営に励みたい」とあいさつ。清水靖夫村長は「地域が誇る団体として何とか村に残ってほしいと願っていた。協働し、地域の福祉を守っていきたい」と話した。
##(写真)
地鎮祭を開き、より良い施設になるよう関係者が祈願した -
空き店舗が地域憩いのギャラリー「手づくり屋」に
宮田村の住民有志が中心商店街の空き店舗を利用して開設準備を進めてきた、地域憩いのギャラリー「手づくり屋」が3月1日にプレオープンする。賛同する人たちが気軽に各種の手づくり作品を展示、販売でき、クラフト体験などイベントや教室も計画。見学などは自由で、誰もが寄り合える場所にしたいと夢は広がる。
「最初は3、4人でやれれば良いと思っていたけど。正直こんなに反響があるとは驚きました」と長年構想を温めてきた南割区の木工業三浦敏夫さん(54)。
口こみなどで協力の輪は広がり、陶芸や刺繍、リースなど手工芸の教室を村内で開く主宰者を中心に14人が賛同した。
当初は教室に通う人たちの作品や三浦さんの製品約100点を展示販売するほか、その後も随時、作品を発表したい人の希望に応じる。4月以降は週に数回、主宰者が交代しながらギャラリー内で各種教室も開く予定だ。
立地する町二区仲町は古くからの商店街で空洞化も進むが、ギャラリーの開設で周辺の期待も大きい。
近くにある村福祉作業所は利用者の作品を出展し、運営にも協力する予定。「作業所には喫茶もあり、色々な形で連携していければ」と職員は話す。
賛同者のひとりで、南割区でパッチワークを教える竹中理恵子さんも「今まで村外のギャラリーを利用する場合も多かった。コミュニケーションがとれる場所になればいいですね」と期待を寄せる。
1日は午前10時から午後6時まで開館。2日以降は午後1時から。出展者希望者も募集しており、問い合わせは三浦さん090・3142・3691へ。 -
小5の8割は「村に住み続けたい」に対し、中2は3割に
日福大千頭ゼミが調査宮田村宮田小学校5年生と宮田中学校2年生の各1学級に実施したアンケートで、小5の8割近くは「村に住み続けたい」と答えたのに対し、中2は3割にまで落ち込んでいたことが分かった。日本福祉大学情報社会科学部の千頭ゼミが行った同村のむらづくりに関する調査の一部で分かったもので、27日に村内で報告会を開き発表した。
中学2年生は33人が回答し「村に住み続けたくない」が14人で全体の4割に。「住み続けたい」は9人で3割に届かず、「分からない」も10人いた。
対して小学2年生は回答した28人中22人が「住み続けたい」と答え、「住み続けたくない」は5人で「分からない」は1人だった。
この調査に携わった同ゼミ3年の小松美緒さん(21)は「中学生になると都会へのあこがれが強くなるのかも」と分析。
「私も出身地から離れて大学に通っていますが、いざ離れると地元の良さが余計に分かります。じかに村の子どもたちと接して感じたことは郷土愛が強いこと。その気持ちを忘れてほしくないですね」とも話した。
子どもたちへのアンケートを含む調査は昨年11月に実施。暮らしや産業など、100人を超える村民にインタビューして村の現状や課題をまとめた。
報告会には、村の理事者やインタビューに協力した村民らも出席。清水靖夫村長は「情報収集で培ったノウハウなど、今後も村に還元し、一緒にむらづくりに参加してもらえれば」と期待を寄せた。 -
宮田小6年が薬物についての正しい知識深めて
宮田村宮田小学校6年生はこのほど、薬物濫用(らんよう)防止の学習をした。健常者が使えば人生を棒に振ってしまうシンナーや麻薬、覚せい剤など薬害の怖さなど学んで理解を深めた。
村内の薬剤師田辺一路さんが、麻薬などのおそろしい禁断症状などを解説。「1回使っただけで、薬がないといられなくなる。そうなったら逃げ場はない」と話した。
得体の知れない薬には絶対に手を出さないように注意。
「人の弱みにつけこんで薬を勧めてくる場合が多い。安易に人からもらわないで」とも続け、子どもたちは熱心に耳を傾けていた。 -
宮田村の国保税率据え置きへ
宮田村国民健康保険(国保)運営協議会は27日、2008年度の村の国保税率(あん分率)を本年度と同じに据え置くとした清水靖夫村長の諮問を審議して了承した。後期高齢者支援金など国保制度自体が大きく変わり不透明な部分もあるため、改定を2年ぶりに控える。
08年度からは、国保加入者全員に新たな保険税として「後期高齢者支援金分」が課税されるが、村は現行の「医療給付費分」を組みかえて対応。07年度に30%引き上げた「介護納付金分」についても据え置き、いずれも税率は変わらない。
本年度の国保会計決算では、予算の段階に比べて保険料や繰入金が伸びを示し、1400万円の次年度繰り越しが見込める状況になった。
当初予定していた基金からの取り崩し4400万円も実施せずに済む見通しで、国保制度改革の初年度は税率を据え置いて対応していく考えで協議会もまとまった。
しかし、本年度末の基金残高は5500万円と少なく、08年度は4100万円の取り崩しも予定しており、厳しい状況は続いている。 -
なごみ家でみそづくり
宮田村の福祉交流施設なごみ家で25日、みそづくり講習会があった。学校給食を育てる会有志でつくる「梅の里味噌研究グループ」が、昔ながらの仕込み方法を出張指導。利用者や近所の人たち約20人が参加して、にぎやかに体験した。
約20キロの大豆を仕込み、若い人たちは手作りの作業に新鮮な様子。ベテランの主婦たちは昔を思い返しながら、汗を流していた。
今後、同施設で天地返しするまで半年保管。その後は参加者に分けて寝かし、11月末にはおいしいみそが出来あがりそうだ。 -
母親グループが、宮田小1年生に読み聞かせ
宮田村の母親グループ「まほうのくれよん」は本年度、宮田小学校の1年生を対象に朝の授業開始までの時間を使って本の読み聞かせを行っている。3回目となった25日も4人が同校を訪れ、児童と本を通じて・ス対話・ス。あたたかみのある声を通して物語の世界に接した子どもたちは、目を輝かせた。
4人それぞれが児童に「今、伝えたい」と感じた絵本や紙芝居を事前に選書。4学級それぞれに分かれ、さっそく読み聞かせた。
「そのお話知ってるよ」「ぼくだってあんな風にできる」「カボチャだ」など、絵本の世界を自分たちに照らし合わせながら熱心に耳を傾ける子どもたち。メンバーとの距離は物語が進むうちにどんどん縮まった。
「読み聞かせって対話だと思うんですよね」とあるメンバー。「子どもたちは関心があるのに、なかなかできない家庭もある。継続することも大切だと思います」と続けた。
1年の担任教諭は「私たち教師が読み聞かせると、授業だと思って子どもたちも身構えてしまうが、まほうのくれよんの皆さんは語りかけるように引き込んでくれます」と、楽しげな児童の姿に目を細めた。 -
宮田村議選立候補予定者説明会、新人3派、現職9派が出席
3月25日告示、同30日投開票する宮田村議選(定数12)の立候補予定者説明会が26日、役場であった。本紙取材で既に出馬を表明している新人3派と、現職からも予想された9派の計12派が出席した。
新人は天野早人氏(29)=町二区=、大石智之氏(25)=町三区=、宮井訓氏(46)=大久保区=の3派。
現職は引退を表明している3派を除く顔ぶれで、8期で共産の小田切敏明氏(62)=南割区=、2期の久保田秀男氏(57)=中越区=、牧田茂成氏(67)=北割区=、松田英俊氏(59)=町一区=、1期の赤羽正氏(64)=町二区=、春日元氏(59)=新田区=、加藤恭一氏(48)=町三区=、清水正康氏(33)=大田切区=、田中一男氏(57)=同=の各派が出席した。
加藤清人村選挙管理委員長は「不備のないように準備して、明るく正しい選挙を」と呼びかけ。選管事務局や警察が、今後の選挙日程や選挙運動、立候補手続きなどを説明した。
同選挙ではこの日の説明会に出席した予定者以外にも、擁立を模索する動きが続いている。 -
かあさんのイベント
宮田村の農村女性グループ「野ひばりの会(太田芳子会長)」は24日、宮田村村民会館で、子どもたちと地元の食材で料理を楽しむ「かあさんのイベント」をした。子ども3人を含む約30人が参加。全員でこんにゅくづくりを楽しみ、地元産の野菜を使って「五目ずし」「すいとん」「ロールキャベツ」など5品を調理した。
子どもたちもコンニュクイモの皮をむき、さいの目に切り、ミキサーにかけるなど、張り切ってお手伝いした。
「五目ずし」はレンコンやキノコ、ニンジン、かんぴょうを煮て、酢飯に混ぜ、錦糸卵、でんぷ、エンドウなど彩りよく仕上げた。
このほか、ニンジン、ゴボウ、サトイモ、大根など根菜を中心に8種類の野菜を入れ、実だくさんのすいとんも調理し、いよいよ、お待ちかねの会食。
宮沢槙さん(小学6年)は「こんにゃくが固まっていくのが面白かった」。北原茉由さん(小学6年)は「料理を覚えて、家の人に食べさせたい」と話していた。 -
宮田小3年2組、育てた繭をつむいでランプシェードに
宮田村宮田小学校3年2組は22日、自分たちで育てたカイコからできた繭(まゆ)の糸をつむぎ染色し、ランプを覆うシェードを手づくり。駒ケ根市のシルクミュージアムで体験。生糸のあたたかみにふれながら、糸一本をつくるのにも大変だった先人たちの苦労を改めてかみしめた。
繭を煮立てて、自分の好みの色に。牛乳パックを使って型どりしながら糸をつむいだ。
「煮たらプニョプニョになった。やわらかい」と感触も確かめつつ手作業。
「疲れた。手がだるい」「昔の人もこんな風にやったのかな」など、大変さも感じながら完成を目指した。
青やオレンジなど、色鮮やかな糸が徐々に形になり「こんなに糸は細いのになかなか切れない」と歓声もあげた。
同学級はカイコを育てるだけでなく、シルクミュージアムを訪れるなど地域に根づいた養蚕の歴史も学習。カイコをまつる・ス蚕玉様・スも参拝する予定だ。 -
給食レシピの「田舎汁」親子で味わって、公民館もちっこ大会
宮田村公民館のもちっこ大会は23日開き、地産地消の学校給食に取り組む関係者が、日ごろ村の子どもたちが親しんでいる給食のレシピでつくった地元産野菜ふんだんの「田舎汁」を約200人の来場者に振る舞った。親子で給食を一緒に食べる貴重な機会となり、一つひとつ野菜の名前を確かめながら味わう姿もみられた。
この日は参加した子どもたちが昔ながらにきねと臼で餅をつき、親と一緒に会食。
村内の学校給食に農産物を提供する学校給食を育てる会と村給食調理員が協力し、あったかな田舎汁を用意した。
宮田小6年2組が大豆から育てつくった仕込みみそを用いて、ニンジン、ダイコン、ゴボウなど計10種類の野菜で栄養満点。
「なかなか食材のことを考えて料理を食べることはないが、子どもたちが貴重な体験でつくったみそなど、作る人のことを考える機会にもなりました」とある父親。
給食調理員の石川康恵さんは「食の安全が問われる時代だが、村の給食は生産者の協力で地元のものを地元で食べられる。食を考えるひとつの機会になれば」と話した。 -
宮田村08年度当初予算案、子育て支援などソフト面重視
宮田村が22日発表した08年度当初予算案では、重点の子育て支援で相談事業や妊婦検診の充実、医療費給付の拡大、小学校の耐震補強など盛り込んだ。
教育相談、心の相談は、職員の対応時間を拡充。医療費給付は小学校3年生を6年生まで拡大する。
妊婦検診は現行2回までの助成を5回に増やし、1万9230円だった上限が3万9400円に引き上がる。
商工観光関連では、一昨年の豪雨災害で営業休止中の宮田高原キャンプ場、牧場を再開。放牧牛の減少もにらみ訪れる人たちの鑑賞用として赤そば(高嶺ルビー)を試験栽培する費用も盛り込んだ。
JR宮田駅前の整備に関してコンサルタントに調査を委託する。
福祉関係では高齢者のみだった緊急宿泊支援を障害者に拡大。また、老人福祉センターの風呂が老朽化により使用を取りやめるため、利用者30人を対象に村の温泉施設「こまゆき荘」の入浴助成券を配布して代替とする。80歳以上の敬老祝い金は対象者の節目の年の交付へ変更する。
そのほか公用車の老朽化に対応して職員の個人自家用車を借り上げる制度も導入。各区の自主防災組織に炊き出し釜、投光器、発電機などを整備する。
主な事業は次の通り。カッコ内は事業費。
【子育て教育】小学校耐震補強(8920万円)▽乳幼児医療費給付(2310万円)▽妊婦検診(315万円)【商工、建設】駅前整備調査(50万円)▽北の城橋ワイヤー修繕(1690万円)▽伊勢滝避難小屋改築(200万円)▽宮田高原牧場再開(157万円)【防災】自主防災備品整備(540万円)▽北割区防火水槽新設(500万円)▽新田区防災無線子局新設(360万円) -
宮田村 村税に停滞感、資産運用で債務軽減へ
宮田村は22日、08年度当初予算案を発表した。一般会計は総額32億9988万円で、前年度当初比0・2%(538万円)の増。ここ数年好調な伸びを示してきた村税が減少に転ずると見込む一方、借金の前倒し返済にあたる「繰り上げ償還」に基金を取り崩して8530万円を計上。大型建設事業は必要な小学校の耐震補強などに絞り込み、相談事業の充実をはじめとした子育て支援などソフト面を重視した。【10面に関連記事】
歳入は村税が前年度当初比1・2%減の13億1710万円。そのうち国の税源委譲にからんだ徴収率の悪化などで個人村民税が3・3%減、景気の不安定要素から法人村民税7・8%減と見込んだ。
前年度10%台の伸びで計上した村税の停滞感が浮き彫りになった格好だが、清水靖夫村長は「厳しいから切り詰めたではなく、現場のニーズを吸いあげ、村民の活力をいかす元気なむらづくりが予算の基本」と説明する。
預貯金にあたる財政調整(財調)基金1億700万円、減債基金からは4100万円を繰り入れて、繰り上げ償還などに対応。
基金残高は08年度末で財調が1億9600万円、減債が92万円に減るが「効果を出す資産運用で債務の軽減を図る。前向きな取り崩し」としている。
歳出の人件費は、03年度から続けた職員給与の2%削減を元に戻すが、退職職員の影響などで2・2%減の7億9千万円。
普通建設事業費は、大田切の県単農道事業などが終了し、3・5%減の2億5690万円。
前年度、平成に入ってから初めて減少に転じた公債費は5億9720万円。1・1%の増加だが繰り上げ償還分の影響によるもので、村総務課は「順調に行けば2012年度以降には公債費が4億円台を切る」と見通す。 -
南割区人権学習会
宮田村南割区の人権学習会はこのほど、同区集落センターで開いた。県女性総合センター元所長の建石教子さんを講師に、約20人の住民が男女共同参画について関心を深めた。
「男だから、女だからという意識からなかなか抜けられないが、絶えず第三者の目で見なければ何も変わらない」と建石さん。
男女の意識を形成した歴史を知ることも大切と説明し、常に意識を持って考える重要性も指摘した。 -
村長が職員の意識向上に手応え
宮田村の各区で行政懇談会が開かれているが、参加者からの質問に答える形で清水靖夫村長は村職員の意識改革などにふれ「私が村長になってからの3年で庁内も変わってきたと思う」と答えた。
新田区の懇談会で話したもので、清水村長は職員提案をはじめ結果を生み出すような雰囲気が庁内に醸成されつつあると説明。
「職員が自信を持って住民と接せられるようになってきた。確かに向上していると解釈している」とも続けた。 -
友情確かめ中学校生活最後のクラスマッチ
宮田村宮田中学校3年生は21日、中学校生活最後のクラスマッチを行った。バスケットボールで戦い、培ってきた友情を確かめ合いながら心地良い汗を流した。
クラスごとに男女各3チームを構成。総当りの勝ち点制で優勝を目指した。
声をかけってパスをつなぎ、クラスの勝利のために懸命にボールを追った生徒たち。締めくくりにふさわしい好試合を繰り広げた。