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さくらがブドウの販売に挑戦
多くの支えに感謝し、働く喜び実感宮田村の心の病と向き合う当事者グループ「さくら」は、地元園主の厚意で提供を受けたブドウの販売に挑戦している。13日はパック詰めなどの作業を行い、14日から村内4カ所で発売を開始。収益はグループの活動資金に充てたい考えで、多くの支えに感謝しながら、働く意欲を高めている。
村内駒ケ原でブドウを栽培する平沢秋人さん、明子さん夫妻が、農園の一部をさくらに開放。メンバーは7月に袋かけを行うなど、収獲を楽しみにしてきた。
実ったブドウも無償で提供され、自らの手で売ってみようと計画。村や村福祉作業所など多くの協力を得ながら、販売場所も確保した。
13日は村の福祉交流施設なごみ家に集まり、収獲したブドウを丁寧にパック詰め。彩りを添えようと、ブドウの葉を入れるなど、心をこめて商品として仕上げた。
さっそく訪れた地域の人が「色もきれいだし、美味しそうだ」と買い求める姿も。
幸先の良い出足に「みんなに買ってもらえれば、うれしいね」と笑顔が広がった。
ブドウは1パック250円で、なごみ家のほか、町2区仲なかふれあいセンター内のふれあい喫茶「ありがとう」、Aコープ宮田店、平沢さんの農園で販売。
さくらの運営を見守る村住民福祉課の三浦典子保健師は「地域の協力あってこそだが、働いて収入を得る喜びなど貴重な経験になるはず」と話した。 -
宮田村商工会が旅行業に本格参入
将来的な村の観光活性目指し宮田村商工会(前林善一会長)は、旅行業登録の県認可を受け、旅行の企画、販売、チケット手配など一連の旅行業務取り扱いが可能になった。全国展開する旅行業者の代理業者となり、10月上旬に開業。商工会が本格的に旅行業に参入する例は全国的にも珍しいが、地域振興を目的として将来的には村への誘客、観光活性につなげたい考えだ。
同商工会は旅行業の本格参入を目指して、2002年には旅行業者5社と提携して旅行紹介事業に着手。
ただ、自前で旅行を企画したり、チケットの手配などはできず、客への利便性も図るために県に旅行業者としての登録を申請した。
今年4月には商工会内に旅行事業部門を設置。旅行業務に精通している人材を職員に迎え、常勤2人の体制で準備を進めてきた。
トップツアー(前身は東急観光)と契約を結び、代理業者として開業。
「全国的な旅行会社としての組織も活用し、村に人を呼びこむノウハウも蓄積したい。村の観光活性にも結び付けたい」と同商工会事務局は説明する。
当面の売り上げ目標は年間8千万円。村内に旅行を取り扱う業者はなく、村民の需要掘り起しで、消費の拡大にもつながると期待を寄せる。 -
親子で汗して、宮田中3年と保護者が学校の環境美化作業
宮田村宮田中学校は9日、参観日にあわせて親子作業、親子運動を開いた。
作業は3年生とその保護者が参加。校庭の石拾い、草刈り、庭木の手入れなどで汗を流した。
段差が激しくなっていた校内の駐車場部分には、土を入れて補修する作業も。快適な学校環境にしようと、力をあわせた。
親子運動は全校参加。学年ごとクラス対抗の綱引き大会で絆を深めた。 -
認知症について社協職員が研修
宮田村社会福祉協議会は11日、認知症の人たちへの対応について認識をさらに深めようと、職員研修を開いた。現場の介護士から事務職員まで約40人が参加。認知症を含め高齢者との接し方を足元から見つめ直そうと、熱心に講義を受けた。
花の道クリニック(駒ケ根市)で介護支援専門員を務める古谷葉子さんが講師。
認知症の人たちの不安を常に考えることが大切と説明。業務としてではなく、人として心で接してと呼びかけた。
「介護する、されるという立場ではなく、肯定的な対応で同じ立場に立って」とも。
信頼関係の構築が重要とも指摘し、「自分自身にふりかえてみて、対応、接し方を見つめてほしい」と続けた。
問題意識を共有して向上につとめようと、同社協は各種の職員研修を実施している。 -
生まれる我が子重ね、乳児とふれあい体験
出産を控える若い夫婦を対象にした宮田村の「うぶ声講座」はこのほど、7カ月の育児相談に参加していた母子と交流。赤ちゃんとふれあい、・ス先輩ママ・スから出産や育児についてのアドバイスも受けた。
生まれてくる我が子を重ねながら、乳児と接する妊婦たち。抱かせてもらったり、あやしたりもした。
乳児の母親と会話も弾み、心配事を相談する光景も。ざっくばらんに話し、ママになる自覚を深めていた。 -
宮田村議会9月定例会開会
宮田村議会9月定例会は13日開会し、村は7月豪雨の災害復旧費7100万円余りを含む総額9050万円の本年度一般会計補正予算案、05年度一般会計決算認定など17議案を提出した。教育委員に保科和幸氏(67)=町2区=、固定資産評価審査委員に竹中正夫氏(61)=南割区=をそれぞれ新任する人事案件など3議案は即決。任期満了に伴う村選挙管理委員、同補充員各4人も選任した。
保科氏は元教員で村社会教育委員を歴任している。浜田収蔵委員の任期満了に伴う選任で、任期は10月1日から4年間。
竹中氏は山岸弘明委員の任期満了に伴う選任で、任期は11月1日から3年間。
村選挙管理委員には加藤清人氏(60)=南割区=、中谷洋子氏(53)=町1区=を再任、田中正登氏(63)=大田切区=、間瀬民子氏(60)=町3区=を新たに選任した。
補充員はいずれも新任で、酒井弘道氏(63)=町2区=、太田武氏(62)=北割区=、橋倉道子氏(58)=中越区=、片桐善男氏(59)=大原区=。委員、補充員とも任期は11月30日から4年間。
この日は、決算認定の議案説明に続き、長矢好幸代表監査委員が監査報告。
決算について適切な管理執行を認めたが、住民が支払う村税などの滞納が5000万円に及んでいると指摘。「適正公平な税負担の原則からも、滞納の解消に一段の努力が必要」と注文した。
決算認定を含む残る議案は最終日の25日に採決する。 -
宮田村の農園でブドウ狩り始まる
宮田村駒ケ原にある平沢秋人さん、明子さん夫妻のブドウ農園が収獲期を迎え、12日から直売、収獲体験を始めた。例年以上に出来が良く、甘さも抜群。さっそく客も訪れ・ス実りの秋・スを味わった。
たわわに実った、色鮮やかなナイアガラ。通りかかった人たちが足を止め、買い求める姿があった。
「孫が来るので食べさせてやりたいと思って」と村内の常連客から、偶然通りかかった村外の人まで。
平沢さん夫妻との会話を楽しみつつ、もぎたてのブドウに舌鼓を打った。
期間中、村デイサービス利用者を招待するなど、園内は連日にぎやかに。
開園時間は午前9時から午後4時で、1キロ500円で販売。9月末まで営業を予定するが、ブドウがなくなり次第終了する。
問い合わせは平沢さん85・2744、090・9359・7757まで。 -
滝沢教室ピアノコンサート
宮田村の滝沢智恵子さんが主催する「響きの会」のピアノコンサートが10日、宮田村民会館であった。園児から大人まで、宮田・飯島両教室の門下生ら40人余が出演。ピアノ独奏や連弾、クラリネット、フルートのソロ演奏などで、演奏する喜び、聴く楽しさをたん能した。
2部構成。倉沢彩さんのオースティンの「人形の夢と目覚め」で幕開け。酒井いずみさんはお母さんと連弾で「かわいいばら」を弾き、片桐瑞穂さんはフルートソロでしっとりと「子守唄」を響かせた。
生徒ひとり一人の技量や好み、気持ちに沿った選曲、精いっぱいの演奏で、初秋のコンサートを盛り上げた。
滝沢さんは「発表会を通じてステップアップするとともに、音の彩り、優しさを感じ、音楽を楽しんでほしい」と話していた。 -
マレットゴルフ助役杯
宮田村のマレットゴルフ助役杯が10日、宮田マレットゴルフ場(36ホールパー144)で開かれた。接戦の末、倉田東亞さんが優勝、4人がホールインワンを決めた。
14回目を迎える伝統の大会に、村マレットゴルフ同好会員ら愛好者ら31人が参加、熱戦を繰り広げた。
結果は次の通り(敬称略)
▽優勝=倉田東亞(109)▽男子・優勝=森田孝司(110)(2)池田修治(3)羽場勝美▽女子・優勝=御子柴清美(113)(2)小田切宏子(3)大沢コチエ▽ホールインワン=倉田東亞、羽場勝美、御子柴清美、浜田かよ子 -
中国研修生が宮田観光ホテルでボランティア活動
宮田村の外国人受入企業の会(原田和愛会長、10社)の中国研修生ら32人は10日、宮田観光ホテルで建物周囲の草刈、ごみ拾い、窓拭きなどのボランティア活動に精を出した。 中国から研修生受入は今年で6年目。村の支援、協力に感謝の気持ちを込め、同ホテルで、10、17日の両日、2班に分かれ、奉仕活動をする。
原田会長は「研修生同士が交流を深めながら、伸び伸びと作業をしている。今後も年1回の奉仕活動を続けたい」と話していた。
ホテル側も「日頃、手が届かない場所をきれいにしていただいた」と感謝。
作業終了後、研修生らは昼食をごちそうになり、入浴も楽しんだ。 -
敬老会各区で
宮田村の各区では10日、それぞれ区や分館が中心になって敬老会を開き、70歳以上の招待者の長寿を祝い、心づくしの料理や演芸で、長年にわたり村や区の発展に尽力した高齢者の労苦を労った。
このうち、町3区は老人福祉センターで開き、招待者300人余中、100人余の元気なお年寄りが出席、会食したり、演芸を見て楽しい一時を過ごした。
会には招待者をはじめ、小原県議や地元村議らが出席。着席したお年寄りを前に、宮脇正明分館長は「大正、昭和と激動時代を乗り越え、町3区を築き、守っていただいた」と感謝し「長年の経験と知識を生かし、町3区の発展に力添えを」とあいさつした。
祝宴では、趣味のグループや個人が歌やおどりを披露し、盛り上げた。
一方、町2区は宮田小学校体育館で開き、招待者161人中、50人が出席した。
式では主催者あいさつに続き、来賓の雨宮駐在所長は祝辞の中で「05年中の村内で発生した人身事故は40件、今年は今日までに既に38件と危機的状況にある。そのうち、約半数は高齢者がかかわった事故。一歩、家から出れば、交通戦争の戦場であることを意識して」と、交通安全を訴えた。
演芸は祇園早囃子保存会の祇園囃子でスタート、趣味のグループや個人、行政役員らがステージを彩った。
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宮田村子どもまつり、ゲームラリーでチビッコ全力
第27回宮田村子どもまつり(村青少年健全育成協議会主催)は9日、新田区のふれあい広場で開いた。10種目のアトラクションで得点を競う「ゲームラリー」に282人の小学生と園児が挑戦。楽しみながら全力で挑んだ。
スリッパ飛ばしや空き缶積み、輪投げなどユニークな競技が目白押し。チビッコたちは真剣な表情でチャレンジした。
好記録が出ると「すごい」「やるなぁ」と歓声も。目標に向って争う、競技の醍醐味も満喫した。
表彰式の後は全員でゴミ拾い。心も体もリフレッシュして、秋の1日を楽しんだ。
上位の結果は次の通り。
【低学年男子】(1)山中伸晃(2)池田拓郎(3)伊藤椋馬(4)三浦捷(5)下井颯太(6)橋爪優【同女子】(1)田中里奈(2)伊東未貴(3)小田切楓(4)横山弥央菜(5)芦部里紗(6)小木曽弥月【中学年男子】(1)和出竜之介(2)小林祐(3)本山柾成(4)横尾拓未(5)橋爪黎(6)平沢賢【同女子】(1)小木曽梨香(2)宮下結里香(3)浦野優花(4)小木曽結衣(5)田中翔子(6)唐木なつ美【高学年男子】(1)伊藤健太郎(2)田口真(3)久保田裕己(4)宝沢雅也(5)酒井悠希(6)西出伊吹【同女子】(1)滝口玲奈(2)夏目玲(3)市瀬里緒(4)竹村萌(5)永谷香奈(6)宮井七海
【部門別チャンピオン】▼ホールインワン=片山馨悟▼はし使い名人=夏目玲▼足ふりふり=本山柾成▼バランス=小木曽梨香 -
宮田村で交通事故多発、安全会議と安協が緊急対策会議
8月末現在で既に昨年1年間と同等の交通事故が発生している宮田村で8日夜、関係者約50人が集まり緊急の対策会議を開いた。村内を通行するドライバー、さらに住民一人ひとりの意識徹底が重要と再認識。21日から始まる秋の交通安全運動に向けて、地域と関係団体が協力して、事故抑止に全力を挙げることになった。
同村8月末の人身事故発生件数は38件で前年同期比46%の大幅増。昨年1年間の40件に迫っている。物損事故も130件で、前年同期よりも9件多い。
村安全会議交通安全部会と安協宮田支会が合同で開いたこの日の会議では、駒ケ根署の山本修作署長、渋谷保人交通課長が現況を説明。村内で発生した事故の特徴にもふれた。
自宅周辺の生活道路で、交差点の出会い頭事故が多いと指摘。国道や広域農道など幹線道路では、追突事故が集中しているとした。
そのうえで、事故に関係する割合が高い高齢者を中心にして、人かい戦術で村民一人ひとりに声かけすることが重要と注文。
さらに赤色灯、電光表示板、青色回転灯パトカーの導入など、道路環境に応じた施設整備も必要と求めた。
出席者からも「通学路に立って交通指導してみては」「住民が集まる地域のイベントなどで啓発するのが効果的」など意見が出た。
同会議と同支会はさっそく、交通安全運動期間中の街頭指導を強化すると決定した。
小、中学校PTAや区、商工会、農協などと協力して連日実施するほか、27日は安全会議と安協支部総動員により村内4カ所で人波作戦を展開。啓発チラシも作成し、全戸配布する。 -
宮田方式の・ス象徴・ス村農地利用委員会が廃止、新たな組織に移管
農地の所有と利用を分離する・ス一村一農場・スの理念で、全国的な集団営農の先駆けとなった宮田村。その中枢を担ってきた「村農地利用委員会」が、廃止となる。国の米政策に対応する形で発足した村農業農村支援センター、村営農組合へ事業移管するもの。・ス宮田方式・スとして全国的に脚光を浴びた組織だが、培った25年の歴史を良い形で引き継いでほしい、と関係者は惜しみながら新たな組織形態に期待を寄せる。
村は13日開会の村議会9月定例会に、村農業農村支援センター設置条例制定案を提出。
同センターは2年前に既に設置されているが、条例により名実ともに村の農政の中枢を担う最高機関となる。
これに伴い、宮田方式の根幹を成して農地流動化の地域間調整などを担った「村農地利用委員会」が、農政の方向性を出す中心的役割を果たした「村農業構造政策推進協議会」とともに廃止されることになった。
「土地は自分のものだが、土はみんなで生かして使う」という考えで、村農地利用委員会は1981(昭和56)年に設置。
村長を委員長として、各地区から委員を選出。農家、地域間の調整を図り、生産性を図るため農地の流動化を図ってきた。
7日は廃止前の最後の委員会を開き、今後も主導的な立場で村の関与を求めたほか、地域間調整など土地利用機能の発展的継承を要望する意見などが出た。
村産業課は「支援センターの設置で二重の組織になっており、それを解消するもの。村の農業は今までも行政が深く関わっており、今後も考えに変わりはない」と話した。 -
町2区が自主防を再編、強化
独自の訓練、防災マップなど、地域連帯より深め災害に備えようと宮田村町2区(太田照夫区長)は、実質的な中味が伴わなかった自主防災組織を強化。消防団OBの協力も得たほか、区の役員を情報収集、避難誘導など7つの班に振り分け、81人の体制で再編した。区の防災マップを作成したほか、10月15日には区のイベントで訓練を実施。自主防を中心にして隣近所の連帯をより高めていく考えだ。
区長が自主防の会長を兼務し、区役員を中心に適職へ配置。役割を明確化し、連絡体制を徹底することで、災害時に備える。
6日夜に区民が集まる会合があり、自主防の概要、目的などを説明。太田区長は「災害時に大切になるのは隣近所。自主防は重要な役目を担う。常に危機感を持って対処してもらいたい」と呼びかけた。
10月15日の訓練は、スポーツなどで交流を深める「区民のつどい」にあわせて実施。
同区としては初の独自訓練となるが、自主防が主体となって救護、炊き出し、担架取り扱いなどを行う。
また「防災マップ」は、独居老人、老人のみの世帯、要介護者、障害者の世帯を地図に分かりやすく示した。
避難所や防火水槽、消火栓の位置も盛りこんであり、区内全220戸に配布する。
「イベントに訓練を取り入れるなど、少しづつでも住民の意識を高めていきたい。積み重ねが大切だと思う」と太田区長は話した。
宮田村では近年、各地区で自主防の再編、強化の取り組みが進んでいる。 -
宮田中2年職場体験
宮田村の宮田中学校2年生は7、8日、村内外の事業所に分かれて職場体験学習を行っている。見学するのではなく、自ら動いて汗して労働。将来の夢も考えながら、仕事に対する理解を深め、社会人としての礼儀作法も学んでいる。
108人の生徒は、主に希望する職業を選択して実習。サービス、製造、小売、医療機関など幅広い34事業所に分かれた。
自動車販売、整備の宮田自動車工業=町1区=では、堀木裕史君、本山一成君、浦野和樹君、福澤拓司君の4人が体験。
整備士から自動車の構造などについて説明を聞き、足回りの清掃やプラグの点検など、可能な範囲内で実際に作業にも加わった。
オイルにまみれ、使い慣れない道具に苦戦しながらも熱心に作業。車が安全に動くために、多くの苦労があることも肌で感じた。
「楽しい。もっと車のことを知りたくなった」と4人。妥協は決して許されない仕事の厳しさを感じつつ、仕事への関心を高めていた。
同中では1年から3年まで進路選択も絡めて職業についての学習を幅広く展開。2年生は後日、体験の成果を学年集会で発表する。 -
村役場で就業体験の福祉大生、駒ケ岳自然保護パトに同行
インターンシップ制度を活用して宮田村役場で就業体験している日本福祉大学(愛知県美浜町)の学生2人はこのほど、駒ケ岳の自然保護パトロールに参加。豊かな自然にふれ、環境保護の必要性も学んだ。
村商工観光係の職員に同行し、千畳敷から本岳へ。動植物が保護されているかチェックするとともに、登山道や立ち入りを規制するロープの点検なども行った。
三千メートル級の山に登るのは初めての2人。登山者や観光客から山について尋ねられて困惑する場面もあったが、自然環境を守ることも行政の大切な役割であることを肌身で感じていた。 -
クマがまた出没、マレットゴルフ場、体験広場近くで
7日午前7時50分ころ、宮田村新田区の村マレットゴルフ場と駒ケ根市の森と水のアウトドア体験広場をはさむ村道で、子連れのクマが目撃された。近くの山林では5日にも体長1メートルほどのクマが出没したばかり。両施設は利用者も多く、村や駐在所などは注意を呼びかけている。
体験広場の管理人が出勤したところ、広場方面から道路を渡ってマレットゴルフ場方面へ横切っていく親子のクマを目撃した。マレットゴルフ場北側の山林に逃げたとみられる。
管理人は5年前から広場へ通っているが、クマを目撃するのは初めて。「近くで出没するとは聞いていたが、朝とはいえ日中に出るとは」と話した。
同マレットゴルフ場では、この日も愛好者がプレーを楽しむ姿がみられたが、場内に音楽を流すなど、対応もみられた。
山が近いことから通称・ス西山山麓・スと呼ばれる同村道沿線では近年、中央道西側の一帯でクマの目撃情報が相次いでいる。 -
次につなげ、夏まつりの反省
7月に宮田村中心商店街一帯で行ったみやだ夏まつりの反省会は5日夜、村役場で開いた。前回2年前より100人多い1851人が参加したと報告。実行委員組織や参加のあり方、日程の調整など、今後につなげようと意見も交わした。
17回目を迎えたまつりは、村の呼びかけで区長や各種団体、参加者らで実行委員会を組織。踊りを中心に、新たな参加団体もあった。
反省会では、区が中心となって動員をかける現在のまつりの形態についても話題に。
「全て公募で参加者を募っては」「住民のまつり、地区を念頭にした主旨も大切にして」など賛否両方の意見が出た。
「祇園祭と2日連続開催は厳しい」「マンネリ化にならないように努力を」といった声も。
また、参加者一人当たりにつき600円が村から区に支払われる「参加費制度」について、「村の財政が厳しいこの時代に、一般常識から外れている」と指摘もあった。
村はまつりに300万円を補助。そのうち107万円余りが参加費として支出された。
村産業建設課によると、主にまつりの後の慰労会などの費用として使われているという。 -
7月豪雨の災害復旧費に7100万円余り追加
宮田村は13日開会の村議会9月定例会に、7月豪雨の災害復旧費用として7111万円を本年度一般会計に追加補正する予算案を提出する。崩落で通行不能の林道寺沢、小三沢両線の復旧工事費などが対象。国、県支出金や起債も活用し、一般財源2100万円余りは前年度からの繰入金を充てる。
宮田高原に通じる寺沢林道は起点から6・5キロで寸断。高原キャンプ場は今季の営業を休止している。
小三沢線を含む復旧費用として5090万円を補正予算案に計上。また、高原に放牧中の雌牛の下山が迫っていることから、仮復旧費416万円は専決処分しており、定例会で報告する。
復旧費としてはその他、水田に入りこんだ土砂の排出、農業施設復旧などで269万円、黒川の護岸、水源施設道路の復旧などで1751万円を補正する。 -
宮田村05年度決算、実質単年度収支は448万円の黒字
宮田村は6日までに、2005年度の一般会計決算をまとめた。繰越金を除いた実質単年度収支は448万円の黒字。当初9100万円の取り崩しを予算化していた市町村の預貯金にあたる財政調整基金だが、逆に4千万円を新たに積み立てた。村税収入が過去最高水準に達して好調だったが、地方交付税、国庫支出金などが目減り。大型事業の圧縮、行財政改革などで、歳出の抑制を引き続き図った。
歳入は対前年度比7・7%減の34億8400万円。村税が同8・7%増の12億1100万円となったが、地方交付税が同4・2%減の10億200万円、国庫支出金は1億5400万円で同23・7%と大幅に減った。
歳出は同8%減の33億8700万円。つつじが丘の村営住宅、小学校の新教室棟建設などの大型事業が終わり、投資的経費は同22%減の3億5300万円に抑制された。
人件費は同3・4%減の8億800万円、借金の返済に充てた公債費は同0・9%減の6億500万円。
物件費は、太田切川の護岸工事で掘り起こされた廃棄物の撤去費用がかさみ同27・2%増の3億9000万円だった。 -
有意義だったカナダでの交流、宮田中2年伊藤君が村長に報告
夏休みを利用してカナダで国際交流した宮田村宮田中学校2年の伊藤翼君(14)=中越区=が6日、同役場を訪れて清水靖夫村長らに帰国報告した。「機会があればもう1度行きたい」と、ホームステイや語学研修など有意義だった異国での約2週間を振り返った。
国際交流事業は伊那市など上伊那4市町村が中学生を対象に合同で実施。宮田村も2年生から希望者を募り、約40万円の旅費のうち10万円を補助する形で生徒を派遣している。
32人の仲間と一緒に海を渡った伊藤君。7月末から13日間、アメリカ国境に近い南西部の街レスブリッジに滞在した。
この日は、カナダで買ったお土産の菓子を村長に手渡し、充実した交流内容を報告。
ホームステイしながら語学研修、現地の人とのふれあいにと、思い出が一杯詰まったカナダでの日々を振り返った。
「国は変わっても人はみな心でつながっていると、感じられたはず。この経験を今後の生活にいかし、友人にも伝えてください」と清水村長は話した。
英会話の表現を本場で学び、忘れられない体験となった伊藤君。「将来は英語に関係する仕事につけたら」と夢もふくらませていた。 -
またまた村職員がクマに遭遇
宮田村新田区の南平工業団地北側の山林で5日午前10時半ころ、体長1メートルほどのクマが出没した。作業中だった村上下水道係の職員が目撃。防災無線などで周辺地域に注意を呼びかけている。
職員は20メートルほど前方にクマを発見。気付かない様子だったため、一時避難して撃退用のトンガを持って現場に戻ると、クマはその物音に驚き山中に逃げていったという。
7月には豪雨災害の被災状況を調査していた別の村職員が、出会い頭に遭遇したクマに襲われそうになったばかり。
今回目撃した職員も、以前にもクマに遭遇した経験を持つが「正直ビックリした。何かを食べているようだった」と話した。
現場付近は4月にもクマが出没するなど、近年目撃情報が複数寄せられている。 -
35年の歴史、最後は善意で締めくくり
簡保国内旅行交友会解散で郵政民営化の余波で35年の歴史に幕を閉じた宮田村の宮田簡保国内旅行交友会は5日、余剰金を村へ寄付した。会として最後の活動となったが、保科百子会長らは「つながりある本当に良いグループだった。寄付についても皆さん賛同してくれた」と、10万円を清水靖夫村長に手渡した。
保科会長、小林敏江副会長、会計の太田富美子さんが役場を訪問。「村には大変お世話になった。気持ちを汲み取り、有効に使ってもらえれば」と話した。
同会は1971(昭和46年)に49人で発足。郵便局簡易保険の団体手数料を有効に活用して、年に1回国内旅行を行ってきた。
最盛期には540人ほどが参加。現在は146人だが、1日に開いた解散会には数多くの出席で名残りを惜しんだ。
郵政民営化による団体手数料制度の廃止で同会は解散となったが、保科会長らは「先人が積み上げてきた大切なつながり。今後も何らかの形でつなげていきたい」と話した。 -
こねて丸めてイモ団子、宮田中の若草学級が挑戦
宮田村宮田中学校の自律学級「若草学級」は5日、自分たちで育てたジャガイモを調理して、イモ団子づくりに挑戦した。村の福祉交流施設なごみ家を訪れ、スタッフから手ほどきを受けたもので、フワフワした食感は抜群の仕上がり。同施設利用者らに振る舞うなど、ふれあいを深めながら楽しくクッキングした。
同施設管理人の鈴木幸子さんに教えてもらいながら、さっそく調理開始。新ジャガをゆでて、つぶして、片栗粉を混ぜた。
3人の生徒は丸めて、こねる作業も熱心に。「それ大きすぎるよ」「いい感じ、いい感じ」など歓声もあがった。
焼いたり、揚げたりして完成。さっそく試食したが、フワフワ、モチモチの口当たりに満面の笑顔が広がった。
約2キロの新ジャガを使ったが、あっという間に完食。簡単に調理できるとあって、「またやってみよう」と喜んでいた。 -
韓国の若手農業者が宮田村で農業視察
韓国・忠南道地域の農業者が5日、宮田村を訪れて農業視察した。昨年に続き2回目で、担い手の高齢化が進むなかで、どのような土地利用に取り組んでいるかなどを学んだ。
一行は農業者で組織する「全国農民会忠南道連盟」のカン・サ・ヨン団長をはじめとした15人。集団営農を先駆けて取り入れてきた宮田村の農業に学ぼうと、昨年参加した人も含め若い農業者が大半を占めた。
高齢化や国の食糧政策により、脚光を浴びた「宮田方式」も変化を遂げていると、村の担当者が説明。
その後、ライスセンターや、リンゴ、山ぶどうのほ場を見学し、機械化が進んでいることなどに関心を寄せた。
忠南道地域の農業は米作が中心で、高麗人参の産地としても有名。韓国でも担い手の高齢化の予兆があり、同様の問題を抱える日本の農山村の現状に理解を深めていた。
この日は飯島町も訪れ、9日までの滞在中、飯田市、岐阜県大垣市などを訪問する。 -
小田切川草刈り
宮田村を流れる小田切川の環境美化を図ろうと3日、村の関係地区がそれぞれ一斉に草刈り作業を行った。
町二区(太田照夫区長)は村民会館近くの一帯などを担当。早朝から多くの住民が草刈り機やかまなどを手にして集まり、川原や土手の草を手際よく刈った=写真。参加者らが上流から下流に向けて移動しながら刈り進むにつれ、長く伸びた草でうっそうとした姿だった川は次第にすっきりとした風景に変わっていった。 -
商工会青年部ソフト大会
部員同士の親ぼくを図ろうと宮田村商工会青年部は3日、副部長対抗部長杯ソフトボール大会を宮田村の中央グラウンドで開いた。部員22人が参加し、2チームに分かれて対戦。和気あいあいでプレーを楽しんだ=写真。
参加者は互いに気の置けない者同士とあって遠慮のないやじが飛び交っていたが、プレーは真剣。時折ホームランやファインプレーも飛び出すなど、若さあふれる元気なプレーを見せていた。 -
宮田村で住宅火災
4日午前9時ごろ、宮田村町三区のアパート「ライフステージJ」102号室の会社員勝野達也さん(33)方から出火。洗面台と付近の壁、天井など約15平方メートルを焼き、同9時半すぎに鎮火した。けが人はなかった。駒ケ根署は洗面台付近から出火したものとみて原因を調べている。
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信州みやだ連、東京高円寺の阿波おどりに参加
若者ハツラツ、キラリ光る演舞で観衆を魅了宮田村の「阿波踊り信州みやだ連」はこのほど、50回の歴史を数える東京高円寺の「阿波おどり」に参加。高校生ら若いメンバーが踊りの輪に加わり、本場の踊り手に交じって貴重な経験を積んだ。
同連は東京高円寺の菊水連から手ほどきを受けて18年前に発足。以来、2日間でのべ130団体ほどが出演する高円寺阿波おどりにも参加してきた。
会員の減少などで途切れた時期もあったが、ここ数年は子どもたちや若いメンバーも多く加入し、菊水連に混じる形で参加を続けている。
今回もやる気のある若手メンバーが連に参加し、多くの観衆の前で日ごろの練習の成果を披露。ハツラツとした踊りは、本場の踊り手と対等以上に光を放った。
「阿波踊りは日々形を変え、新しいものが取り入れられる。若い人にとって、本場の経験を積むことも大切と思う」と副連長の小木曽広子さん。
将来的には再び単独のみやだ連として、高円寺阿波おどりに参加できればと夢をふくらませた。