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福祉を大切にする村として慰留が適切と判断
清水村長が聴導犬協会の移転計画についての質問に答弁宮田村の清水靖夫村長は14日の村議会一般質問で、同村に本部がある日本聴導犬協会の村内移転計画について「福祉を大切にする宮田村として、慰留が適切と考え私が判断した」と答弁。村内の一部に異論もある村民会館隣接地への用地あっ旋について「近くには老人福祉センターなどもあり、総合的な福祉エリアと位置付けたい」と説明した。
移転計画について事前の住民説明が不足していたのでは、と久保田秀男議員が質問。
清水村長は「全ての事業について、一から住民が参画することが困難な事業もある。どの時点で参画が必要になるか、見極めることも重要」と答えた。
土地が関係する問題は相手側のプライバシーもあり、情報公開に難しい点もあると指摘したが、影響を及ぼすものについては「できるだけ早くに示し、情報を共有できるようにしたい」とも話した。
今後の移転計画の村側の対応については「住民の意向を取りいれながら協会側と調整を進める」と説明。
要請があれば、協会も同席した形で住民説明会を開く考えがあることも話した。 -
黒河内さん初の個展
宮田村南割区出身で東京工芸大学芸術学部デザイン学科1年の黒河内志保さん(19)が、地元宮田村の宮田郵便局で17日まで初の個展を開いている。鮮やかな色づかいや大胆な筆致が評判。来客者の目を楽しませている。
春休みの帰郷を兼ねて、母親のすすめもあり実現。伊那弥生ケ丘高校在籍当時に描いた油絵から、現在課題で取り組むデザイン画まで20作品を出品した。
詩から自分のイメージをふくらませ、和紙と墨だけで表現したり、広告や包装紙の切り抜きをコラージュにするなど、多彩な作品の数々。
高校までとは、全く違うデザインの世界にもまれながら、新たな分野を吸収した意欲的な力作が揃う。
「初めての個展だが、多くの人に見てもらえてうれしい。大学でも課題をこなしながら、自分の作風を確立していきたいですね」と黒河内さんは話していた。 -
職員の地区担当制の機能強化を村長答弁
宮田村の清水靖夫村長は14日の村議会一般質問で、「機能していない」と指摘が挙がっている職員の地区担当制について答弁。「今後は地区に密着し、抱えている問題や住民の要望など、入り込んで情報収集する」と説明した。
担当制は住民と行政の協働の柱として、昨年度に導入。しかし、役割が不明瞭で、現状では多くの区が活用に苦慮している。
また英語指導助手(AET)設置の考えについて聞かれた新井洋一教育長は、宮田中学校に早期に配置したいと説明。
児童、生徒の学力意欲向上にむけた私案として、小、中学校の教師を入れ替える特別授業なども検討したい考えを示した。 -
大田切区ソフトバレー
宮田村大田切区の班対抗親ぼくソフトボール大会は12日、農業者トレーニングセンターで開かれた。
20代から高齢者まで幅広い年代層の約百人が参加。8班が親ぼくを深めながら、班の団結を強めた。
結果は次の通り
▽優勝=5班(2)4班(3)2班、6班 -
北割区と町区で営農組合設立
営農体系の再編整備完了宮田村北割区と町区の各営農組合が11、12日に設立した。2地区の発足により、村営農組合を軸にした村内全7地区を網羅する営農体系の再編は完了。大規模農家や営農組織に補助を限定する2007年度からの国の新たな政策に対応する。
北割地区営農組合は約110戸。11日夜に同区集落センターで設立総会を開き、伊藤幸雄組合長は「統一組織として、営農支援センター、農協などと連携しながらより良い道筋を探りたい」とあいさつした。
町営農組合は、町1区、町2区、町3区の214戸で構成。7地区のなかで最大の営農組合となる。12日夜に農協宮田支所で設立総会を開いた。
村の営農組織再編は、農地利用委員会と集団耕作組合を統合。各地区もこの2つの組織を一本化して、営農組合を整備した。
北割地区営農組合の役員は次ぎの皆さん。
▽組合長=伊藤幸雄▽副組合長=浦野正喜、本田幸達▽同、会計=太田武▽監事=保科忠夫、鈴木一実
町営農組合の役員は次ぎの皆さん。
▽組合長=保科充▽副組合長=小田切武雄、長矢富秋▽会計=川手三平▽監事=太田照夫、佐藤安弘 -
宮田小6年3組が聴導犬支援
とってもワンだフル‐。宮田村に本部がある日本聴導犬協会の活動を支援しようと、地元の宮田小学校6年3組が13日、地域や学校の仲間に協力を求めて展開した募金や空き缶集めなどの収益金3万円余りを同協会に贈呈した。有馬もと代表らは、心温まる善意に感謝。32人の子どもたちは活動を通して、聴導犬の役割だけでなく、地域の支えの大切さを知ったと話した。
5年生の時に聴導犬のデモンストレーションを学校で見学。6年生になり「自分たちで何か協力できないか」と取り組み始めた。
4つの班に分かれて活動。新聞やポスターをつくって学校の仲間や地域の人たちに聴導犬について広報し、空き缶集めも展開した。
また、村内をまわって、商店や医院など14事業所に募金箱を設置。古着など家で不用になった物品もリサイクルにまわすなどして、支援金を集めた。
総額で3万2千円ほどになり、あわせて集めた書き損じハガキや無使用のテレホンカードと一緒にこの日、同学級を訪れた聴導犬協会に手渡した。
1年間の活動内容も発表。耳が不自由で補助犬のユーザーでもある協会スタッフの1人が感謝し、「耳が聞えない私に犬は7つの音を知らせてくれる。1頭でも聴導犬が増えるよう、皆さんの善意を大切に使わせて頂きます」とあいさつした。
改めてデモンストレーションを見学し、聴導犬とふれあう子どもたちは目を輝かせていた。 -
給食応援隊が宮田小へ
食育の意識高いと好評価栄養指導や衛生管理の専門家らでつくる県の「学校給食応援隊」の5人が13日、宮田村の宮田小学校を訪れた。調理の様子を見聞きしたほか、児童と一緒に会食。地元産食材の活用を含め、安全安心に気を配っている宮田の学校給食の現場にふれた。
応援隊は栄養、衛生面など実際の様子を見て指導し、学校給食の充実を図ろうと県が2月から実施。県下10校をまわっているが、上伊那では宮田小が選ばれた。
給食調理室などにも足を運び、専門家の目でチェック。地元農家の協力で、新鮮で安全な地元産食材を導入している点など、興味を持って見学していた。
子どもたちの給食に参加して、一緒に食べる光景も。県保健厚生課の担当者は「調理員や先生方の食育に対する姿勢が積極的で、給食全体のレベルも高い。地元の協力も得ながら、今後一層取り組んでほしい」と話していた。 -
宮田村の人事異動
宮田村は13日、4月1日付けの人事異動を内示した。酒井一衛総務課長が退職し、課長級3人が配置がえ。全国的にも極めて珍しい女性の議会事務局長が誕生する。「自立推進で、将来的にさらに力を発揮できる体制」(清水靖夫村長)をねらい、若手や同じ職場に長い年数在籍した職員の異動が目立つ。
総務課管理財政係長の高橋克実氏(52)が課長級に昇格し、教育次長。現職は在籍7年と長かったが、1972年の入庁以来初めての教育行政に携わる。
総務課長は議会事務局長の矢田典和氏(55)。同局長の後任は昨年同村初めての課長級となった教育次長の大澤啓子氏(56)が就く。
県町村議会議長会事務局によると、現在県内の町村議会では女性の事務局長はいないという。過去にも数少ないとみられ、「全国的にも女性の議会事務局長は特別職より少ないのでは」としている。
また、19人の係長級は12人が異動するが、課内の配置がえや機構変更などに伴う役付けがえが中心。係長級以下の異動名簿は後日掲載。 -
姫宮神社で祈念祭
宮田村南割の姫宮神社で12日、厳かに祈念祭が行われた。氏子総代ら26人が参列し、五穀豊じょうや地域の安寧を祈った。
拝殿前に集まった参加者は花畑宮司らからお払いを受け、昇殿。氏子総代が手渡しで、野菜や穀類、果物など村の産物を供える「献さんの儀」を行った。
続いて、花畑宮司が祈念の祝詞を奉上、代表者が玉ぐしを奉てんした。
姫宮神社には日本武尊の后、宮簀(みやず)姫や、伊耶那岐(いざなぎ)命が合祀されている。 -
「沢山の人に好かれる美容室に」 小牧秀徳さん(31)
宮田村にある「マキズ・ルーム」は母親が立ち上げた26年続く美容室。2代目として母の店を引き継ぎ、自分なりのやり方で経営している。まだまだ技術的にも接客対応の面でも親から学ぶことは多いが、「今よりも沢山の人に好かれる美容室になるよう」日々努力する。
東京の専門学校や店で美容師の技術を勉強し、帰郷する際には欧米の足裏健康法「リフレクソロジー」の技術も習得。カットやパーマ、カラーの合間のマッサージに同健康法の技術を役立てるほか、足裏マッサージのみのサービスも提供している。
単純に髪を切るだけでなく、その時間をお客さんが楽しみ、癒されるためのサービス提供をすることが願い。スタッフを雇わず母親と自分ですべてに対応するスタイルは「家(小牧家)に遊びに来てもらう感覚」。多くの人が世間話や悩み事を話し合える和みの空間になっている。
◇ ◇
母親の店を継ぐまでの経緯は紆余(うよ)曲折だった。高校卒業後、東京の専門学校で勉強し、そのまま就職して働くが、3年ほどで退職。母親が美容師だったという理由もあるが、頭の中に描いていた華やかな美容の仕事で成り上がろう竏窒ニいう動機は不純だった。
「漠然としたイメージで美容師業を捉えていた。自分が目指す美容師像がはっきりしていなかった」と振り返る。
美容業を改めて見直すきっかけは、都会で自活するためにアルバイト生活を送った経験の中にあった。日雇いの肉体労働の仕事を中心にいろいろな職に就き、自分にとって合う仕事を模索するため2年間を過ごす。しかし、美容師の専門学校卒の人間にとって就職の窓口は狭いことを思い知った。
そして、せっかく取った資格なのだから竏窒ニ「美容師のスタイルは個々に違うが、来てくれるお客さんに対して、自分なりの接し方を。どれだけのサービスを自分が提供できるか挑戦しよう」との目標を、実家の美容室で目指そうと思った。
◇ ◇
今よりも沢山の人に好かれる美容室にすることが夢だ。それは従業員を雇い店舗を拡大するのではなく、居心地のよいスペースにするためサービスの質を進歩させること。「せっかく人と会っているのだから、出来るかぎりのおもてなしをしたい」との言葉に思いを込める。
◆お店のデータ◆
○住所 宮田村町一区60‐5
○営業時間 午前9時縲恁゚後8時(完全予約制)
○定休日 毎週月曜日、第3日曜日
○TEL 0265・85・3677
フリーダイヤル 0120・39・3677 -
大田切人形
本物忠実に複製を新調し展示宮田村教育委員会は、村民会館内に展示している「大田切人形」の三番叟(さんばそう)人形の複製を新調。忠実に本物を再現し、「手や足の動きなど、より正確な人形の動きを見てもらえる」と同教委は話している。
大田切人形は、村内大田切区で明治から昭和30年代まで演じられた。後継者や資金面などで途絶えたが、村教委は人形を大切に保管している。
1998年に村民会館が開館すると、複製をつくり、会館に併設する向山雅重民俗資料館に展示。ただ、展示用として作ったため、動かすことはできなかった。
今回、手や足、肩板と胴を新たにつくり、本物と同じ機能を持った人形に改造。動かすことは前提にしていないが、村教委は「どうやって人形を3人で操っていたかなど、見てもらうだけでも、よりリアルに伝えられると思う」と説明する。
また、人形の操り手のマネキンも新しく作り直し、人形師のひとりだった田中次郎氏(1906‐1968)の表情を当時の写真から再現。往時をしのぶ展示となっている。 -
南割区のソフトバレー
宮田村南割区の班対抗ソフトバレーボール大会がこのほど、村農業者トレーニングセンターで開かれた。隣近所が結束し、楽しみながら勝利を目指した。
公民館分館の主催で、40歳以上のシルバー部門に10チーム、中学生から40歳未満のブロンズ部門に12チームが出場。ともに汗をかきながら交流の輪を広げた。
熱戦の結果、シルバーは3班Aが優勝、2位1班、ブロンズは7班Aが優勝、2位は4班だった。 -
村長表彰
宮田村の村長表彰式と祝賀会は11日開き、自立のむらづくりの礎(いしずえ)を築いた故矢田義太郎前村長=享年(73)中越区=に感謝状を贈った。あわせて昨年末に瑞宝双光章を受けた元小学校長の松崎友善さん(88)=南割区=の叙勲も祝賀し、功績を称えた。
関係者約100人が出席。矢田氏の長男の敏昭さん、松崎さんの2人が登壇し、清水靖夫村長から感謝状や記念品を受け取った。
「この栄誉は多くの人の支えや励ましがあったからこそ。父は最後まで村の発展のため職務を全うしたと思います」と敏昭さんはあいさつ。
松崎さんも「今ここに立てるのも、健康な体と剣道で鍛えた人生訓、家族をはじめ多くの人の支えのたまもの。今後も恩に報いたい」と話した。
清水村長は「2人は村の礎をつくられた。村民のかがみ」と労苦をねぎらい、小原勇県議は「志しを受け継ぎ、我々も元気な宮田村の一歩を踏み出したい」とあいさつした。
故矢田前村長は、昨年病いに倒れて任期途中で辞任したが、合併問題では住民意思を最後まで尊重して、村の自立を選択。住民と行政の協働を掲げ、新たなむらづくりにあたった。
松崎さんは、教職を退いた後も村少年剣道部を指導。愛知県田原町(現田原市)との交流を始めるなど、現在も青少年育成に尽力している。 -
中学校生活最後のクラスマッチ
宮田村の宮田中学校3年生は10日、中学校生活最後のクラスマッチを行った。バスケットボールで汗を流し、クラス全員力をあわせて優勝目指した。
高校入試の後期選抜も終わり、多くの生徒が大きな試練を乗り越えたこの日。一段と成長した3年生は、最後のクラスマッチに全力を尽くした。
心をひとつに、ボールを追う。友情を確かめ合うようにパスをつなげた。
友人のプレーに声援を送る姿も。卒業を間近に控え、学級、学年の友情を確かめ合っていた。 -
6年1組青空劇団
心ひとつに卒業公演4年生の時から演劇に取り組んできた宮田村の宮田小学校6年1組「青空劇団」は9日、念願だった村民会館で卒業公演を行った。満員の観客を前に堂々と演技。32人全員の心がひとつになり、最高の形で舞台の幕は閉じた。
学校の仲間や保護者家族、地域の人たちで約300の座席は満席。今までの公演とはひと味違う雰囲気だったが、子どもたちは練習の成果を思う存分発揮した。
演じたのは、宮沢賢治の作品をモチーフにした「6年1組とどんぐりと山猫」。全員で舞台道具などもつくり、演出や衣装なども自分たちで考えた力作。
アドリブも交えながら、会場の笑いを誘う場面も。表情豊かに演じきり、その姿は観客の心をつかんだ。
公演後、楽しんでくれた観客や、見守ってくれた担任の熊谷千波教諭に感謝のあいさつ。やり遂げた達成感で、目にうっすらと涙を浮かべる児童もいた。
山猫役の森下雄太君と、どんぐりを演じた飯島啓介君は「6年1組は良き仲間。最後に多くの人に見てもらえて、うれしかった」と話していた。
熊谷教諭は「本番に向けてみんなの気持ちが高まった。達成する喜びを感じることができたと思う」と、成長した子どもたちの姿に目を細めていた。 -
宮田中のバイキング給食
宮田村の宮田中学校は10日、1、2年生を対象にバイキング給食を行った。栄養バランスなども考えながら、自分の好みの料理をチョイス。食事の大切さや楽しさを見つめ直した。
主食5種類、おかず4種類、サラダ2種類、果物4種類、デザート5種類と多彩な料理がテーブルの上に。
生徒一人ひとりトレーを持ち、自分の好きなメニューを乗せていった。
「これが美味しそう」など、友人と相談しあう姿も。調理員が心をこめてつくった一品一品を、感謝しながら食べていた。
同校のバイキング給食は3年目。本年度は昨秋にも1、3年生を対象に行っている。 -
後期基本計画の策定費用前回の8分の1に
宮田村で新年度から2010年度まで5年間の村政運営の指針となる「第4次総合計画後期基本計画」が8日の村議会で可決されたが、策定経費が前回5年前の総合計画策定の時に比べ、8分の1程度の約50万円に抑えられたことが分かった。コンサルタント業者に依頼せず、庁内で素案をつくったほか、関係者に配る冊子も極力カラーを省くなどの簡素化が功を奏した。
冊子は200部作成。各種団体や区長など関係者に配布する。また電子版もつくり、村のホームページから配信。希望者は役場でもダウンロードできる。
A3両面カラーによるダイジェスト版は3200部つくり、4月中に村内全戸に配布する予定。
同村の総合計画は、素案作成を前回5年前までコンサルタント業者に発注。しかし、経費節減なども考慮に入れて、今回は職員が検討して、作成した。
その後、住民委員らで構成する「総合計画審議会」が、素案を叩き台にして議論。昨年末に清水靖夫村長に答申した。
計画は村の基本目標である「人にやさしい創造のみやだ」を土台に7つの施策体系。住民参画による村政推進を強く打ち出し、子育て支援や人口増、企業誘致をはじめとした産業活性化、観光ルートの整備など盛り込んだ。 -
障害から障がいへ
平仮名表記に変更障害から障がいへ‐。宮田村は、文書などで障害者などを表す時に「害」の字をひら仮名の「がい」に改めた。不快に思う人への配慮で、全国的にも先取りの変更となった。
上伊那では箕輪町が3月議会で、条例改正により条例文も「がい」表記に変更したが、全国的にも依然として「害」表記が主流だという。
宮田村では条例改正は今のところ検討していないが、国県事業以外の村関連の書類や文書などは、全て「がい」表記に統一する。
「国や県から指導があったわけではないが、害表記に不快感を持つ人もいる。考慮して変更を決めた」と村住民福祉課では説明している。 -
シルバー人材会員が障子張り
講習とボランティアで一石二鳥駒ヶ根広域シルバー人材センター宮田地区の会員が8日、障子張りの講習を受けた。古くなった公共施設の障子を張り替えようと、ボランティアも兼ねて実施。全会員の半数近い33人が参加して、熱心に作業した。
同センターにとって、障子張りは大切な業務のひとつ。多くの会員に習熟してもらう目的もあったが、あわせて地域の役に立ちたいと、村の福祉施設で古くなった障子を使って講習した。
駒ヶ根市の平澤徹さんが指導。多くの会員は家庭でも経験したことがあり、慣れた手つきで作業していた。
同センター宮田事業所長の後藤元紀さんは「高齢者世帯が増えており、障子張りも大変になる。技術を覚えて、少しでも地域のお役に立てたら」と話していた。 -
マツ枯れの原因はやはり松くい虫 宮田村へも侵入確認
マツ枯れが急激に拡大している宮田村で、県の調査の結果、松くい虫が同村内へも侵入していることが8日までに明らかになった。天竜川に近い村の東側だけでなく、広域農道から1キロも離れていない太田切川沿いの丘陵地帯でも確認。村は被害木を伐倒処理するほか、関係機関と連携して対応を図っていく考えだ。
村が1月末に実施した調査では中越区、大久保区、大田切区の各2カ所、計66本のマツ枯れを確認。
その6カ所のマツをそれぞれ検体調査したところ、全てで松くい虫の発生が確認された。
松くい虫は天竜川に沿って北上する形で範囲を拡大。今までは駒ヶ根市が北限とされていたが、今年になって伊那市でも確認されている。
両市に挟まれた宮田村も侵入が懸念されていたが、今回天竜川沿いだけでなく、広域農道に近い村の西部地区で発見されたことで、関係者はさらに危機感を強めている。
現在までに広域農道沿線の南割区、北割区の松林ではマツ枯れがみられないが、村は県や近隣市町村と連携して、早急に被害対策の検討を進める。 -
宮田村議会3月定例会開会
宮田村議会3月定例会は8日開会し、村は2006年度一般会計当初予算案など27議案を提出。特別職の給与を引き続き規定額から減額するための条例改正案、新年度から5年間の村第4次総合計画後期基本計画など、6議案を即決した。
冒頭、清水靖夫村長は新年度の施策方針について、住民自治への意識転換、行政の経営感覚確立などを示した。
また、1月から毎週水曜日に試行している役場窓口の時間延長、月1回の休日開庁の利用状況も説明した。
時間延長では1日あたり4人で8件、休日開庁は1日あたり7人で12件ほどの利用があると報告。
「自動給付機では発行できない謄本などの取り扱いもあった。3月末までの試行期間の結果をみたうえで、その後の対応は考えたい」と話した。 -
教育委員長が村議会で演説
8日に開会した宮田村議会3月定例会で、春日親夫教育委員長が所信表明演説を行った。理事者以外の演説は同村議会史上初めてといい、町村レベルでは県内でも珍しい。子どもの心を育てるためにも家庭、地域の協力が必要不可欠と訴え、学校では教科指導にも全力あげて取り組むと語った。
今後の宮田教育のあり方について聞きたい、という村議会の申し出に応じて演説した。
子どもの心の豊かさを育むには、学校教育だけでは限界があると話し「家庭で豊かに育ててもらわなかれば」と言及。
「学校は個々の学力水準を明らかにして、どのような指導をしていくかが求められる。学力評価が大切になる」との考えも示した。
宮田小、中学校の取り組みなども説明。児童、生徒の安全対策などにもふれ、村民ぐるみで子どもの教育、安全を見守ってほしいと呼びかけた。
県内では昨年、下水内郡栄村議会で教育委員長が所信表明演説して話題になったが、理事者以外が演説する例はあまりない。 -
生ゴミ処理機の購入補助減額へ
宮田村は新年度から、一般家庭などで使う生ゴミ処理機、堆肥化容器の購入補助金を上限2万円(購入金額の50%)から1万円に減額する方針を固めた。6日の村環境審議会に説明。「普及が進んだ」とみての判断だが、2010年度まで補助制度は継続したい考えも示した。
容器は1995年度から、処理機については98年度から制度化。3月7日現在までに、総計で処理機404台、容器74台を補助してきた。
ゴミの有料化が実施された03年度には120台の申請があったが、昨年度は27台。村生活環境係は「関心がある家庭への普及はある程度進んだのでは」とみている。
上伊那地方では、多くの自治体が生ゴミ処理機の補助金を減額、または全廃する動きが広まっている。 -
少林寺拳法教室の子どもたちがキノコの菌打ちに挑戦
駒ヶ根市スポーツ少年団、宮田村公民館の両少林寺拳法教室の子どもたちが5日、シイタケの菌打ちに挑戦。原木栽培の一端にふれた。昨年夏に続いて2回目で、育ったシイタケも全員で試食。原体験を通じて、天の恵みの尊さも見つめ直した。
教室の指導者で、太田切川沿いでキノコを栽培している水上平八郎さんが全面的に協力。子どもたちをキノコ園に迎え入れた。
成形された菌をホダ木に押し込む作業を体験。飲み込みも早く、黙々と取り組んだ。
昼食には同じく指導者の山本武さんが、北海道奥尻島で育った母親直伝のスープを振る舞った。
昨夏子どもたちが菌打ちしたシイタケのほか、ジャガイモ、ニンジンなどふんだんに盛り込み、塩とコショウで味付け。素朴な味に全員が舌鼓を打ち、心も体も温かになった。
「美味しいものを食べて、素直に美味しいと感じれる心。森や水、土にふれながら、大切なものを見直す機会になればうれしい」と水上さんは話していた。
少林寺拳法教室では新たな受講者を募集している。問い合わせは佐々木さん83・9815まで。 -
ゴミの削減目標を達成する状況で推移 新たな行動計画で継続して減量化を
宮田村が2002年度に策定した環境基本計画で、5年間で目標にしていた村内排出ゴミの10%削減が達成される状況で推移していることが分かった。6日の村環境審議会で報告。新年度から実施する「ゴミ処理減量行動計画」についても話し合い、家庭、事業所、村が引き続き減量化に努めることを確認した。
01年度に2622トンだった排出量だが、昨年度は2328トン。10%減を超える状況で、本年度も1月末現在で前年とほぼ同じか下回る状況で推移。03年度からのゴミの有料化が大きく影響していると思われる。
「ゴミ処理行動計画」は、新年度から2010年度までの住民、事業所、行政それぞれの取り組みを示すもの。10年度の家庭系ゴミの1人1日排出量を523グラム、資源化率を38・5%に設定した。
この数字は現状でも達成しているが、村は「上伊那広域の計画にあわせたもので、より一層の減量化を推進したい」と説明。行動計画にそってゴミが発生しないための取り組み、再使用、再資源化の徹底を継続すると話した。
審議会では「計画をどのように落とし込んで、実行するかが大切」、「(過剰包装を防ぐ取り組みなど)関係団体にも知恵をしぼって頂きながら、実行に移していけば」などの意見が挙がった。 -
明星大学の学生が、大久保区の子どもたちと33年目の交流
春合宿で宮田村を訪れていた明星大学(東京都日野市)児童文化研究会「人形劇団まめ」の学生8人が5日、大久保区の子どもたちとふれあった。交流は1975年から続いており、この日も人形劇やゲームなどを楽しみ心を通わせた。
同大の学生が大久保区を集落調査したのが縁で、同研究会は毎年同区を訪れて子どもたちと交流を深めている。
33年目を迎えた今回も、練習を重ねてきた人形劇を上演。地元の子どもたち19人が会場の集落センターを訪れ、工作やゲームなどでも一緒に遊んだ。
同研究会は大久保区以外にも年間5回ほど、子どもたちとの交流を行っているという。 部長の北川和敬さんは「都会の子は比較的おとなしいが、宮田の子どもたちはとても元気」と、やんちゃな宮田っ子の姿に目を細めていた。
公民館大久保分館の担当者は「来年も来てくれるという話しがあり、地元としても大歓迎。今後も交流がつながればと思う」と話していた。 -
椋鳩十の世界を子どもたちがを織物で表現
椋の長男が絶賛喬木村出身の児童文学作家、椋鳩十(1905‐1987)の本を読み、感想を織物で表現している宮田村の子どもたち5人の作品が5日、村民会館に展示された。共同企画の講演会で同村を訪れた椋の長男、久保田喬彦さん=鹿児島県在住=が作品を鑑賞。「本当に椋の本を深く読み、表現している」と喜び、子どもたち一人ひとりに感謝のコメントを紙に書いて手渡した。
5人は宮田中2年の西川諒子さん(14)同1年の保科千絵さん(13)、宮田小6年の枝広結さん(12)と吉沢千佳恵さん(12)同5年の杉本佳菜子さん(11)。村教育委員会の学校週5日制対応講座のひとつ「本と織り」教室に参加している。
指導者の辰野恭子さん=大原区=は、人間と動物の関係から命の大切さを描写する椋作品を取りあげ、子どもたちは本の感想を色でイメージして織物作品にしている。
小学生の3人は共同制作で椋の代表作「マヤの一生」を織物に。戦争前の平和な雰囲気を黄色とオレンジ、戦争が深まる姿を紺で現し、マヤが殺される場面を赤で表現した。
「犠牲になったマヤ。戦争は悲しいことだと思った」と3人。
中学生の2人も個人でつくった「マヤの一生」の織物を出品したが、久保田さんは「マヤがどんな状態で死を迎えたのか、見事に表現している。織物で表現することは、新しい分野で素晴らしいと思う」と称賛していた。
この日は、辰野さんが事務局を務める村内のグループ「四季の会」が、久保田さんの講演会を開催。平和と幸福、そして命の尊厳について、椋のエピソードも交えながら話し、約80人が聴講した。 -
15メートルのながーい太巻きに挑戦
野ひばりの会10周年記念かあさんのイベント宮田村の農村女性グループ・野ひばりの会は4日、結成10周年記念のかあさんのイベントを村民会館で開いた。地元農産物を使った料理体験などを開き、子どもから高齢者まで約80人の住民が参加。次世代に食と農の大切さを伝え、息の長い活動にしたいと願いを込めて、全長15メートルにも及ぶながーい太巻き寿司に全員で挑戦した。
80人が2列に並び、ホウレンソウやニンジンなど具材ふんだんの寿司飯を海苔(のり)で巻いた。
息をあわせて見事に成功。「こりゃ、すごい」と100人前以上になる太巻きの長さに改めて圧倒されながらも、貴重な経験を満喫していた。
野ひばりの会は1996年に発足。地元農産物を最大限に活かし、昔ながらの食文化を伝えていきたいと活動している。
スープや五平餅、おやきなどメニューを開発して、各種イベントなどで販売。夏には村内の温泉施設で野菜直売を開くなど、交流事業にも積極的だ。
様々な料理に挑戦するかあさんのイベントも発足初年度から開いている。
この日も31人の会員が、数多く参加した若い主婦や子どもたちに調理指導。楽しみながらカレー味のおやきや、昔懐かしいすいとん汁などをつくり、一緒に味わった。
橋爪千春会長は「レシピ集をつくりたいとも考えている。今後も機会あるごとに、昔ながらの手作りの良さを伝えていければ」と話していた。 -
外郭団体の理事長、会長職を任期限りで退任する意向表明
宮田村の清水靖夫村長は4日、現在就いている村土地開発公社、村社会福祉協議会の外郭2団体の各理事長、会長職を任期満了と同時に退任する意向を示した。
村の2つの外郭団体は従来、村長が在任期間中は「充て職」として要職を兼務してきた。しかし、国は近年、行政理事者の「充て職」を自粛するように指導している。
任期途中で辞任した矢田義太郎前村長の後任として、昨年7月に就任した清水村長も2団体の理事長、会長職を引き継いだが、伊那毎日新聞の取材に「残任期間で退き、後任に譲る」と話した。
第3セクター方式で運営する村観光開発の会長職については留任する考えを示したが、「会社が自立していくための役員構成なども考える必要がある」とした。 -
住民福祉課の2係統合へ
宮田村は新年度、住民福祉課の高齢者福祉係と保健予防係を統合し、保健福祉係にする条例改正案を8日開会の村議会3月定例会に提出する。案では、村土地開発公社の所管部署を総務課財政係から産業建設課建設林務係に移管することも含んでいる。
村の機構改革の一環。改正案が認められれば係の統合は2年ぶりで、5課15係の体制になる。
統合する2係について住民福祉課は「今までも関連業務が多かった。地域包括支援センターの発足もあることから、一緒になって組織を強化したい」と説明。ただ、専門的な業務も多いことから、係を統合したうえで担当制なども検討している。
公社については、村が企業誘致などに取り組んでいることもあり、より業務内容と密接な建設林務係の所管に移るもの。専任の事務局長を支援する職員についても、建設林務係の職員が担う。