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JICA理事長表彰祝賀会
JICA(国際協力機構)理事長表彰を昨年10月に受けたJICA駒ケ根青年海外協力隊訓練所の顧問医、塩原順四郎さんの受賞祝賀会が19日夜、駒ケ根市の駒ケ根駅前ビル・アルパで開かれた。関係者約70人が参加。花束を贈るなどして塩原さんの受賞を祝い、これまでの功績をたたえた=写真。
塩原さんは「受賞は大勢の人の支援があってこそ。協力隊員が途上国の厳しい環境の中で元気に活躍していると聞くと本当にうれしい」とあいさつした。
塩原さんが昨年夏までに訓練所で健康指導を行った協力隊候補者らは延べ7800人、接種した予防注射は6万2千本に及ぶという。
塩原さんは1930年、塩尻市生まれの77歳。信州大医学部卒業後、結核予防会結核研究所入所。海外技術協力事業団(現JICA)の結核専門医としてアフガニスタンで医療活動に従事した。米国留学を経て75年に昭和伊南総合病院外科医長、90年縲・9年は同院長を務めた。青年海外協力隊訓練所顧問医は93年から現在も務めている。ネパール交流市民の会会長、駒ケ根協力隊を育てる会理事も務める。 -
天竜精機太陽光発電稼動式
産業用機械開発、製造の天竜精機(芦部喜一社長、駒ケ根市東伊那)は20日、創業50周年を記念して取り組んだ市内最大規模の太陽光発電システムの稼動式を同社で開いた。芦部社長は「環境への配慮は企業としての責任。これを契機に、より少ないエネルギーで生産活動をしていくよう、社員の意識をさらに高めていきたい」と話した=写真。
発電システムは同社の第3工場の屋根に504枚の太陽電池パネルを設置し、1時間当たりの最大発電量90キロワットを確保。年間発電量は約9万1800キロワットの見込みで、同社の使用電力量の15%、約100万円分に当たるという。発電状況は事務所内に設置したモニター画面で常時確認できるほか、今月末からはインターネットの同社ホームページ上でも公開する。 -
【伊南行政組合消防本部消防長 竹上俊隆さん】
42年間の長きにわたり、消防署員として地域住民の安全を懸命に守り続けてきたが、この3月末で定年退職する。
高校卒業後、駒ケ根市消防署(当時)に入署。
「実はどんな仕事なのかよく知らずに入ったんだよ。火消しというのはもちろん分かっていたが、それだけ。救急活動もやることさえ知らなかったね」
入って間もないころ、火の見やぐらを改良した望楼の上で深夜の見張りをしていた。真冬の寒さが身にしみる最もつらい勤務だ。
「先輩たちは仮眠中。一人きりで心細いから『何も起きなけりゃいいが』とどきどきしながら双眼鏡をのぞいていたら、突然目の前が真っ赤になったような気がした。一瞬何が何だか分からなかったが、すぐに火事だと気が付いてね。赤穂高校の方向だったからてっきり学校が燃えていると思って大慌てで先輩たちに「赤穂高校が火事だ!」と大声で知らせたんだ。ところが実際の火事場は学校のはるか向こうの吉瀬地区だった。夜の火事は近く見えるってのは本当だね。慌てちゃいかん竏窒チてことを思い知らされたよ」
救急での思い出も多い。
「出血している傷病者を搬送する時の血のにおい、あの特有の鉄分のにおいになかなか慣れなくてね。でも嫌な顔を見せてはならないし、仕事はしっかりやらなくてはならない。弱音を吐きそうになる自分を励ましながら懸命に頑張ってきた」
救急車の車内で亡くなる人も目の前でたくさん見てきた。以前、救急隊員には傷病者への医療行為は許されていなかったため「亡くなっていくのをただ見ているだけ。運ぶことしかできなくて情けなく、悔しい思いを何度もした。今は救急救命士の資格ができて、気管挿管などの救命処置もできるようになった。あの当時からすればすごい進歩だね」。
10年ほど前、中央道で十数台の車が関係する多重衝突事故があり、何人かの人が亡くなった。
「現場は200メートルにわたってつぶれた車が散乱していて、負傷者のいる所までなかなかたどり着けなくてね。まったくひどい状況だった。全職員で対応したが、機材が十分なくて歯がゆい思いをした。あれを契機にその後機材の整備が進み、署員も実際の修羅場を経験したせいで訓練も真剣味が増したよ」
◇ ◇
「寝ても覚めても常に緊張感を強いられながら、長いこと消防人生を送ってきたが、今振り返ってみればやってきてよかったと心から思う。本当にやりがいのある仕事だったからね。これからは、これまでの経験を生かせる道を探して、何か社会に貢献するようなことができればいいね」
(白鳥文男) -
小学校で卒業式
駒ケ根市内の5小学校で19日、一斉に卒業証書授与式が行われた。
東伊那小学校(小川清美校長)では卒業生17人が晴れの卒業式に臨んだ。真新しい中学校の制服に身を包んだ卒業生らは緊張の面持ちで壇上に上がり、一人ひとり小川校長から卒業証書をしっかりと受け取った。
ひな壇に並んだ卒業生らは向かい合った在校生や教職員らとともに『卒業の歌』を合唱=写真。6年間積み重ねたたくさんの思い出を歌に乗せ、母校との別れを惜しんだ。
小川校長は式辞で「児童会の活動を通して下級生の面倒をよくみてくれた本当に優しいお兄さん、お姉さんだった。4月からは中学生。新しい友もできる。尊敬できる友達をつくってほしい」と激励の言葉を贈った。 -
駒ケ根高原砂防フィールド・ミュージアム構想協議会
駒ケ根高原一帯を「砂防フィールド・ミュージアム」と位置付け、地域住民や観光客が砂防について楽しく体験学習できるよう整備する計画について話し合う第1回協議会が18日、駒ケ根市役所で開かれた。駒ケ根市、宮田村の首長と教育長、、観光協会役員のほか、事務局の国土交通省天竜川上流河川事務所の職員など約20人が出席し、趣意書、規約、整備計画の概要を承認した。互選により、会長には杉本幸治駒ケ根市長が選出された=写真。協議会顧問で、構想の提唱者である防衛大学校名誉教授の中村三郎理学博士の基調講演も行われた。
構想は砂防をキーワードとして、中央アルプスの千畳敷カールから太田切川の両岸に点在する砂防情報センター、旧竹村家、七名石などの砂防施設、文化遺産、自然遺産など17施設を対象に、地域の自然と暮らしを見詰め直す野外博物館とするもの。
5月に検討部会を設け、本年度中に整備計画、体験学習コース、ガイドブック、パンフレットなどの策定、作成を行い、08年12月開催予定の第2回協議会の承認を経て、09年度夏の運用開始を目指す。 -
認知症講演会
認知症についての理解を深めてもらおうと駒ケ根市と駒ケ根病院老人性認知症センターは18日、認知症講演会を駒ケ根市役所南庁舎で開いた。市民など約100人が集まり、諏訪中央病院で診療科部長を務める高木宏明さんの講演「認知症に関する基礎知識」を聴いた。
高木さんは、老人性の認知症には脳の老化のほか、アルツハイマー型と脳血管性異常がある竏窒ニ説明し「ぼけのきっかけとしては、連れ合いや親しい友人の死などによる孤独、引越しや新築などによる環境の変化がある」とユーモアたっぷりに話した。認知症の人への接し方の注意として「異常な行動に見えても本人にしてみればそれぞれ理由があるのだから、むやみに『だめ』を連発するのはよくない」と呼び掛けた。合間にはギターを弾きながら認知症の母親への思いをこめた自作の歌も披露した=写真。 -
ラッパスイセン咲いて、春彼岸の入り
ラッパスイセン咲いて、彼岸の入り-。駒ケ根市の光前寺参道の枯草の中に、草丈13センチ前後の極早生(わせ)系で、衝撃的に早いという名を持つラッパスイセン「ラインベルト・アーリー・センセーション」が咲き始めた=写真
光前寺参道は「スイセン街道」にしようと、地元の有志らが数年前からスイセン植えに取り組んでいる。
今咲いているのは、この1種類だけだが、同寺の春の例祭(4月下旬)ころは白や黄色、さまざまなスイセンが参道を彩る。 -
ろうきんが寄付
ろうきん(県労働金庫)の駒ケ根支店運営委員会(千葉光秀委員長)は17日、児童図書購入費として約20万円を駒ケ根市教育委員会に寄付した。千葉委員長と田牧鶴美支店長ら3人が市教委を訪れ、寄付金を手渡した=写真。
寄付は同委員会が2月に市文化会館で開いたチャリティー・親子アニメ映画祭りの入場料金(前売200円、当日300円)の全額。寄付金は市内の私立を含む全幼稚園、保育園に分配され、各園がそれぞれ希望する図書を購入する。同委員会は十数年前から毎年寄付を行っている。 -
駒ケ根市教委表彰
道具を使わずに岩場を登るスポーツクライミングで優秀な成績を挙げたとして、駒ケ根市教育委員会は赤穂中3年の羽鎌田直人君(15)を表彰した。17日、中原稲雄教育長が同校を訪れ、表彰状を手渡した=写真。中原教育長は「日ごろの精進をたたえる」と激励。羽鎌田君は「表彰を誇りに思う。これを契機にこれからも頑張る」と礼を述べた。
羽鎌田君は昨年8月のユースワールドチャンピオンシップ(エクアドル)14、15歳の部で5位に入賞。11月のアジアユース選手権(シンガポール)でもユースBクラス5位に入賞した。両親の影響で5歳のころからクライミングを始め、内外の大会で優勝するなど活躍している。卒業後は千葉県の高校に進学することが決まっていて「首都圏は設備が整っている。環境がよくなるのでさらに頑張っていきたい」と話している。 -
駒ケ根市の2中学で卒業式
駒ケ根市の赤穂中学校と東中学校で18日、それぞれ卒業式が行われた。9年間の義務教育を終えた卒業生365人は在校生や教職員らに送られ、通い慣れた学び舎を静かに後にした=写真。
赤穂中(杉田純治校長)の卒業生は313人。卒業生代表の宮沢努君は「3年間はあっという間に過ぎた気がするが、数々の思い出は色鮮やかな1ページとして心の中にある。赤中の素晴らしい伝統を受け継ごうと一生懸命頑張ってきた。これからはそれぞれの夢に向かって一歩一歩進んでいきたい」と述べた。
在校生代表の久保田紫帆里さんは「学校生活をより良いものにするためにさまざまな活動に取り組んできた先輩たちは私たちの手本。私たちも頑張るのでこれからも見守ってください」と送る言葉を述べた。
杉田校長は式辞で「皆さんの素晴らしさは大きな目標に向かって皆で力を合わせ、純粋で素直な気持ちを持っていたこと。これからも勇気を持って躍進することを心から祈る」と励ましの言葉を贈った。 -
オリンパス労組がデジカメ寄贈
社会貢献活動の一環としてオリンパス労働組合伊那支部(吉野恵貴執行委員長、436人)は17日、コンパクトデジタルカメラ1台(約3万円相当)とデータ記録用カード1枚を駒ケ根市に寄贈した。藤沢智也副執行委員長と山田勝仁書記長が市役所を訪れ、杉本幸治市長に手渡した=写真。杉本市長は「素晴らしい物をいただいて大変助かる。市が取り組んでいる健康づくり活動の記録を残すのに使いたい」と感謝の言葉を述べた。カメラは保健福祉課に配備される。
同労組は10年前から事業所のある伊那市などにカメラを寄贈してきたが、全小中学校に行き渡ったため、2年前から組合員約80人が住んでいる駒ケ根市にも寄贈している。 -
第5回経営講座
企業の連携により地元産業を活性化させようと市内の製造業者らでつくるテクノネット駒ケ根と駒ケ根商工会議所、駒ケ根市は17日、南信地域の企業経営者や管理者を対象に開いている07年度経営講座の第5回講演会を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。会員ら約30人が集まり、地域活性化論、産業論などが専門の兵庫県立大環境人間学部の中沢孝夫教授さんによる講演「まちづくりの主役 地域企業の底力」を聴いた=写真。
中沢さんは「日本の製造業は競争力はあるが収益力がない。国内需要が多過ぎることが原因だが、日本で生きていける企業は外国に進出しても競争に勝てるだろう。日本独自の生産方法にもっと自信を持ってよい」と述べた。
中沢さんは『中小企業新時代』などのベストセラーを執筆したほか、テレビ出演なども多い。 -
全国大会出場者激励会
柔道、空手、剣道、フェンシング、新体操の全国大会に出場する地元出身選手を励ます会が14日、駒ケ根市役所で開かれた。市教育委員会の中原稲雄教育長は激励金を手渡し「それぞれ精進して県代表として出場を決めた。日ごろ鍛えた力を十分発揮し、自分で納得のいく成果を出してほしい」と激励=写真。出場者は「緊張せず、1試合1試合戦っていきたい」「日々の練習の成果を出し切りたい」などとそれぞれ決意を語った。
出場者は次の皆さん。
▼第30回全国高校柔道選手権大会(20日、東京)団体=井口大成(東海大三高2年)▼第27回全国高校空手道選手権大会(25縲・7日、長野市)団体形・組手、個人形=新田哲也(松商学園高)▼第30回全国スポーツ少年団剣道交流大会(26縲・8日、静岡県)=小町谷良一(監督)石沢周、林くるみ(いずれも赤穂中2年)▼文部科学大臣旗争奪はなます杯全国中学生空手道選抜大会(28縲・0日、北海道)形、組手=新田杏奈(赤穂中1年)▼第32回全国高校選抜フェンシング大会(21縲・3日、岩手県)団体=巣山史織、橋本彩、松原優里花(いずれも伊那北高2年)▼第23回全国高校新体操選抜大会(28縲・0日、山形県)団体、個人=笠原基衣(伊那西高1年) -
農業を志す若者を支援するNPO法人中央アルプス農業実践塾理事長
駒ケ根市下平
大沼昌弘さん(66)ここにくる研修生は娘や孫と同じ。自分の教えた子が嫁いでいくのはうれしいね竏秩B
農業をやってみたいと考える学生や若者に、より実践に近い農業を学んでもらう「中央アルプス農業実践塾」を発足させたのは昨年9月。この3月から、実際に研修生が集まり、研修を開始する。これまでも、農事組合法人「大盛堂生産農場」として、述べ200人の研修生を受け入れ、送り出してきた。その体制を強化するため、NPO法人として再スタートを切った。
「『昔田舎のおじいちゃんがくれたトマトがおいしかった』『おばあちゃんの家で食べたお米を自分でも作ってみたい』っていう子も多いに」と話す。
◇ ◇
農業を継いだのは28歳の時。祖先が開墾して残してくれた広大な農地で最初に作ったのは大豆だった。
「そりゃ、最初は『こんなに広い畑嫌だな』と思ったけどね」と笑う。
しかし、丹精込めて育てた大豆は、愛情をかけた分だけ実りとなって応えてくれた。その瞬間、それまでの苦労など一気に吹き飛んだ。
「よく『米や野菜と話せるようになる』っていうけど、作物は自分の息子や娘と同じようにかわいい」
◇ ◇
そんな農業に40年近く励んできたが、取り巻く環境は年々厳しくなっている。中でも、地域の農業者が高齢化し、先人が培ってきた農地を耕す担い手がいなくなるという問題は深刻化している。しかし、農業大学で農業を学んだ学生すら、農業を継ぐことがほとんどない矛盾。見えない壁を感じた。
そんな中、都会の若者と農村とのパイプを作ろう竏窒ニ、10年ほど前から都会で農業に関心を持つ若者の就農や研修を支援する「新・農業人フェア」を、東京、大阪で開始。農業に関心のある若者と直接話し、研修に来てもらおうと考えた。
年々そのニーズは高まり、農業を学ぶ若者だけでなく、農業とはまったく関係のない分野で働いていた若者が、飛び込んでくることも少なくなくなった。
「それこそ、最初は『今年もだめだった』って肩を落として帰ることもしばしばだったけど、今じゃ1会場に千人を超える人が集まるようになった」
◇ ◇
しかし、訪れる研修生は農業について何も知らないというのがほとんど。そのため、一つひとつ丁寧に、一から教えていく。
土づくり、病害虫の防除などの基本から始まり、市場流通や消費者対応まで。時には、生き物との向き合い方、農村での生活の仕方、生命の重みなど、座学では学べない“生きる力”そのものを伝えることもある。
「研修生が『大切なことを教えてくれた』って話してくれた時は『本当に良かったな』とうれしかった」と振り返る。
◇ ◇
研修を終え、若者たちは独立する。この地で就農した人、別の県の山奥で農業を続けている人、大学の講師となった人などさまざまだが、ここでしか得られないことを学び、今を生きている。
「田舎では農業を始める若者への見方がシビア。『すぐに嫌になるんじゃないか』って考える人も多いけど、一番大切なのはそうやって若者が田舎に入ってきてくれた時、その子たちを支えてあげる周囲の環境があるかどうかだと思う。何にせよ、農業を続けていることはうれしいし、研修生は自分の娘や孫と同じでかわいい。そうした若者が、農村に定着してくれればというのが、ぼくらの願い」 -
国体スケート優勝報告
第63回国体冬季大会「長野かがやき国体」スピードスケート競技(1月、長野市)に出場し、成年女子千メートル、成年女子2千メートルリレーの2種目で優勝を果たした駒ケ根市町四区出身のスケート選手加治木彩さん(25)が14日、駒ケ根市役所を訪れ、杉本幸治市長に優勝を報告した=写真。加治木さんは「集団に巻き込まれて転倒しないように気をつけた。夢は2年後のオリンピックに出場すること」と話した。杉本市長は「地元出身の選手が大きな大会で活躍するのはうれしい。できることがあればぜひみんなで応援したい」と激励した。
加治木さんは小学2年からスケートを始めた。進学した東海第三高で短距離に転向し、インターハイ千メートルで優勝するなど活躍。信州大教育学部在学中は全日本学生選手権で3回優勝したほか、オーストリア・インスブルックで開催されたユニバーシアード冬季大会(05年)では銅メダルに輝いた。昨年の国体(群馬県)では500メートルで初の優勝を果たしている。現在八幡屋礒五郎所属。 -
国体スケート優勝報告
第63回国体冬季大会「長野かがやき国体」スピードスケート競技(1月、長野市)に出場し、成年女子千メートル、成年女子2千メートルリレーの2種目で優勝を果たした駒ケ根市町四区出身のスケート選手加治木彩さん(25)が14日、駒ケ根市役所を訪れ、杉本幸治市長に優勝を報告した=写真。加治木さんは「集団に巻き込まれて転倒しないように気をつけた。夢は2年後のオリンピックに出場すること」と話した。杉本市長は「地元出身の選手が大きな大会で活躍するのはうれしい。できることがあればぜひみんなで応援したい」と激励した。
加治木さんは小学2年からスケートを始めた。進学した東海第三高で短距離に転向し、インターハイ千メートルで優勝するなど活躍。信州大教育学部在学中は全日本学生選手権で3回優勝したほか、オーストリア・インスブルックで開催されたユニバーシアード冬季大会(05年)では銅メダルに輝いた。昨年の国体(群馬県)では500メートルで初の優勝を果たしている。現在八幡屋礒五郎所属。 -
トリクロロエチレン住民説明会
昨年、駒ケ根市赤穂町四区の北の原工業団地内にあった旧龍水社赤穂工場跡地(現トヨセット駒ケ根工場)の井戸水と土壌の一部から環境基準を超えるトリクロロエチレンが検出された問題で駒ケ根市は、今後汚染が進行することはないと考えられる竏窒ニして、計画していた地下水の浄化を行わない方針を明らかにした。13日夜、月花町協同館で開かれた周辺住民の代表者らでつくる北の原工業団地地域連絡協議会(小原恒敏会長)への説明会で伝えた=写真。出席者らは方針を了承。一般住民には今後回覧板などを通じて周知していくという。
土地を所有していたJA上伊那(上伊那農業協同組合)は汚染土壌の浄化をすでに終えているが、一方で汚染地下水(動きの少ない泥状の汚染層)の浄化作業は昨年から約2年間かけて行うとしていた。浄化中止の理由として「環境基準は超過しているものの改善されている。2次生成物も検出されるなど、トリクロロエチレンは分解が進んでいる状況だ」として、今後2年間、年4回のモニタリング調査を行っていく竏窒ニ説明した。
同地の地下水のトリクロロエチレンは、国が定めた環境基準の1リットル当たり0・03ミリグラムを大きく超える10・0ミリグラムが検出されたが、07年9月の検出値は最高1・0ミリグラムとなっている。
トリクロロエチレンはドライクリーニングの染み抜きや金属・機械の洗浄などの用途に使われる有機塩素系溶剤の一種。人体に対しては皮膚や粘膜への刺激、頭痛や倦怠感などの症状を生じさせ、高濃度を摂取すると死亡することもある。 -
駒ケ根商工会議所が検定満点者など表彰
駒ケ根商工会議所(山下善広会頭)は13日、07年度の珠算、簿記の検定試験で1級と満点を取った小学生らを表彰した=写真。吉瀬徳重専務理事は一人一人に認定証や表彰状を手渡し「表彰者は受験者全体のわずか4%。皆さんの努力の結果だ。これからも一生懸命頑張って上の級や段を目指してほしい」と激励した。
表彰されたのは次の皆さん。
【1級合格】
◆第181回珠算検定▼1級=志賀春菜(駒ケ根速算塾)
【満点合格】
◆第116回簿記検定▼3級=大島靖代
◆第117回簿記検定▼2級=木下遥那(赤穂高)
◆第180回珠算検定▼7級=寺沢実花(駒ケ根速算塾)
◆第181回珠算検定▼6級==吹上海璃▼8級=清水美彩貴▼暗算6級=北原拓真▼暗算7級=宮沢彩花、有賀未裕、浅井有希奈、福島将太、北沢友樹(以上駒ケ根速算塾)
◆第182回珠算検定▼5級=吹上海璃▼7級=清水美彩貴、北原麻友▼暗算6級=池上輝▼暗算7級=有賀俊裕、市瀬龍之介、小沢健司、甲村将己、百沢琴乃、保科沙彗、馬場信介、藤井直輝(以上駒ケ根速算塾) -
AEDを商工会議所に寄贈
駒ケ根市商工会議所青年部(大森慶高会長)は12日、AED(自動体外式除細動器)1台(約40万円)を駒ケ根商工会議所(山下善広会頭)に寄贈した=写真。AEDは商工会館の3階廊下に設置される。
大森会長は「今年度の計画としていたAED寄贈ができた。購入費用はKOMA夏やふれあい広場、商工祭りなどに出店したブースでの利益や会員の会費を充てた。使わないに越したことはないが、不特定多数の人が集まる場所なので万一の際に役に立てばうれしい」、山下会頭は「高価な寄贈に心から感謝する。いつでも使えるよう、大切に設置しておく」とそれぞれ述べた。 -
中学通学区変更スケジュール示す
駒ケ根市は大規模校の赤穂中と小規模校の東中の生徒数格差を是正するために09年4月1日から実施する通学区一部変更までのスケジュールを13日開いた市議会全員協議会で示した。
通学区変更の対象となる赤穂東小、中沢小、東伊那小の学区の区長、自治会長らに対し、今年4月から説明を始め、同時に市内全小中学校のPTA、職員らに対しても説明して理解を求める。5縲・月に委員会を設置して通学区の変更範囲を決定後、10月から合意形成、学級編成、学校見学などを行う。
市教育委員会は、現在行っている希望者対象の指定学校変更制度は09年4月の通学区変更後も当面継続していきたい竏窒ニしている。 -
副市長人事案今議会中に提案
杉本幸治市長就任に伴って2月末日付で退職した原寛恒前副市長の後任人事が決まらないまま、現在も副市長が空席となっている事態について杉本市長は「今議会冒頭に人事案を提案できなかったことは申し訳なかった」と陳謝し「今議会中に提案するよう最善を尽くす」と述べた。
その上で「政策実現の視点に立てば、マニフェスト堅持にとらわれず、民間からの登用以外の選択肢でも市民の理解は得られると思う」として、選挙公約に掲げた民間人登用ではなく、市職員から選任する可能性もあることを示唆した。
開会中の3月定例市議会で中坪宏明議員、坂井昌平議員の一般質問に答えた。
◇
赤穂、東両中学校の生徒数格差問題に端を発した中学校適正配置問題で杉本市長は「東中を下平地区へ移転、新築する案を示した検討委員会の答申を尊重する。だが総額39億円に上る多額な事業費が必要であり、建設時期は明確に示せないが、建設に向け、道路整備などの環境づくりに可能な限り取り組んでいきたい」として答申通り建設する方針を示した。 -
卒園式の繭コサージュ作り
25日の卒園式に繭を使った手作りのコサージュを着用しようと駒ケ根市の赤穂南幼稚園(熊谷美喜子園長)で12日、年長園児と保護者らが親子でコサージュ作りに取り組んだ=写真。
コサージュ製作は同市東伊那のシルクミュージアムが今年初めて発案、企画した。コサージュは花の部分に繭を使ってチューリップを表現したもので、長さ約7センチ。園児と保護者は駒ケ根シルクミュージアムの学芸員らの指導を受けながら、水色や赤、ピンクなどに着色した繭をはさみで切ったり、ボンドで接着したりした。「色と形がかわいいね」などと話しながら、楽しく作業に当たった。
卒園式用の学芸員の宮崎久美さんは「コサージュ製作を通じて、昔駒ケ根で養蚕が盛んだったことを知ってもらえたらうれしい。できれば来年以降も続けていきたい」と話している。 -
赤穂東小6年生を送る会
駒ケ根市の赤穂東小学校(太田寿久校長)で11日、6年生を送る会が開かれた。在校生が学年ごとに趣向を凝らした出し物を披露し、もうすぐ卒業する6年生を楽しませた。
5年生は火をともしたろうそくをひな壇に座った卒業生一人一人に手渡すキャンドル・サービスのプレゼント。6年生は手に持ったろうそくの炎の幻想的な揺らめきを言葉少なにじっと見詰めていた=写真。
各学年の児童らは6年生に向けてそれぞれ歌や詩の朗読などを披露し「今までいろいろ教えてくれたり面倒を見てくれてありがとうございました。中学へ行っても頑張ってください」などと感謝のメッセージを贈った。残り少ない小学校の思い出にと、在校生とともに楽しいひとときを過ごした。
同小をはじめ市内各小学校の卒業式は19日に一斉に行われる。 -
理容生活衛生同業組合総会
県理容生活衛生同業組合伊南支部(下島善三支部長、50人)は10日、第36回定期総会を駒ケ根市のアイ・パルいなんで開いた。組合員約40人が出席し、07年度事業・決算報告、08年度事業計画・予算案を承認したほか、勤続者の表彰などを行った。
下島支部長はあいさつで「この業界は年々厳しくなっている。取り残されないためには一生勉強。組合の講習会に積極的に参加して技能の向上を」と呼び掛けた=写真。
総会に先立って衛生講習会も行った。
表彰されたのは次の皆さん。
▼永年勤続表彰=向山節子(6年)▼永年組合員感謝状=畑口光三(12月廃業退会) -
【インターネットショップ運営、パソコンサポート 佐々木和弘さん】
東南アジアのさまざまな雑貨やシルバー・アクセサリーなどを輸入、販売するインターネットショップ「BAGUS!」(バグース)を運営している。
「バグースはインドネシア語で・ス最高・スとか・ス素晴らしい・スなどの意味。珍しくて楽しい商品をそろえ、お客さんに安心して気軽に買い物を楽しんでもらえるサイト運営を心掛けています」
地域のさまざまな情報を集めたサイト「伊那谷てんこもり」の企画、運営も手掛けている。傍ら、ネットショップで得たノウハウを生かして通信販売サイトの制作、管理を請け負っているほか、パソコンのセッティングやトラブルの処理なども受け付けている。
◇ ◇
地元の高校を卒業後、一度は外に出てみようと、名古屋市のコンピューター関連企業に就職。トヨタ自動車の工場の生産設備や機械などを制御する産業用コンピューターのプログラム開発や管理に当たり、実践的な情報処理技術を身につけた。
退職後、1年半かけてタイやインドネシアなどの東南アジアや、米国、オーストラリアなどを旅行。「面白い物をたくさん見ることができた。中でも東南アジアの文化や歴史には強く心を引かれました」
その後の仕事に役立てるつもりで行ったわけではなかったが、数年後に駒ケ根に帰郷した時、インターネットサイトでのアジア雑貨販売を思いつくきっかけになった。
「インドや中国の雑貨はけっこう流通していましたが、東南アジアの物はほとんどなかった。それと、今は誰でもホームページをつくって公開するような時代になりましたが、当時はまだインターネットもあまり普及していなかったし、ましてサイトをつくれる人などは多くなかった。コンピューターの技能を生かして仕事ができることに気がついたんです」
◇ ◇
ショップは幅広い客層の支持を得て順調に業績を伸ばしている。最近ではオリジナル・デザインの商品も全体の半分近くを占めるまでになった。
「インターネットだからお客さんとのやり取りも電子メールなんですが、顔が見えないことによるメリットもある。例えば『この商品は良くない』とか『こういう物が欲しい』などの正直なコメントがもらえるんです。面と向かうと言いにくいようなこともね。そんな中で、商品に満足してくれたお客さんの喜びのコメントを見ると本当にうれしいですね」
「今のお勧め商品は軽くて丈夫なパラシュート地を使ったハンモックやエコバッグです。今後はお客さんの希望を取り入れてもっと商品の種類を増やし、さらに喜んでいただきたいですね」
(白鳥文男)
【BAGUS!】http://bagus.jp/
【伊那谷てんこもり】http://inadani.jp -
日本電産技術開発センター起工式
精密小型モーターなどの製造販売大手の日本電産(永守重信社長、本社京都市)は11日、駒ケ根市赤穂中山原に建設する新・長野技術開発センターの起工式を現地で開いた。関係者約30人が出席し、玉ぐしをささげるなどの神事を行って無事完成を祈願した。小部博志副社長は「センター立地によって地域への貢献と当社の発展にさらに役立つことを祈念する」とあいさつ。杉本幸治市長は「できる限りの支援をする。ぜひ地域経済のリーダーとなってほしい」と祝辞を述べた。
用地は中央自動車道の西側に沿った3万2800平方メートル。鉄骨2階建て、地下1階の述べ床面積1万6900平方メートルの建屋を建設し、現在飯島町田切にある同センターの機能を移転・拡大する。09年3月末にしゅん工、同年5月の連休明けに稼動の見通し。従業員数は3年後に600人規模になるという。
市は用地の引渡しに当たり、樹木の伐採や土地造成、連絡道路の新設(約350メートル)、既存道路の拡幅や付け替えなどの整備を行うほか、3年間の固定資産税相当額と不動産取得税相当額を助成する。市は同社の立地により、雇用の拡大と市内の協力企業への業務発注などが見込まれるほか、従業員の転入による人口増加や消費の拡大などの効果も期待できるとしている。
同社は1973年設立。07年3月期の連結売上高は6296億6700万円。資本金658億6800万円(07年3月末現在)。 -
赤穂中職場見学
駒ケ根市の赤穂中学校(杉田純治校長)は11日、1年生を対象にした職場見学を行った。生徒は数人縲恟数人の小グループに分かれ、市内31カ所の事業所や公共機関などのうち、希望した1カ所を訪問。半日間の見学や体験を通して仕事の大変さや働くことの意義などを肌で感じ取った。
赤穂中割の市立すずらん保育園(高見洋子園長)には男女13人が訪れ、園児たちとお遊戯をしたり歌を歌ったりするなどして、保育士の仕事の一端を体験した=写真。生徒らは緊張からか、園児たちを前にしての自己紹介の声もしぼみぎみだったが、次第に園児らのパワーに押されるように声も大きく弾むようになり、笑顔で交流を楽しんだ。
中には同園を卒園したという生徒もいて「懐かしい」などと言いながら周りを見回していた。 -
ライオンズクラブ新会員オリエンテーション
ライオンズクラブ国際協会334竏脱地区(長野県)の1リジョン(南信地区)は10日、新会員のオリエンテーションを駒ケ根市のアイ・パルいなんで開いた。諏訪縲恃ム田地区の10クラブの新会員約20人が出席し、ライオンズクラブの起源や理念、活動などについて理解を深めた=写真。
講師はリジョン・チェアパーソンの松本光彦さん(諏訪湖ライオンズクラブ)と名誉顧問で元地区ガバナーの所沢千秀さん。松本さんは「心の中に自分なりのライオンズクラブをつくり、型にはまらない活動を心掛けていってほしい。奉仕活動を地域に理解してもらうためのアピールや、会員同士の交流も大切だ」などと話した。
ホスト役を務める駒ケ根ライオンズクラブの井口美義会長はあいさつで「新会員は大変に期待されている。勉強してクラブの未来のために活躍してほしい」と激励した。 -
岩波書店元会長の小林勇さんを語る講演会
店員として岩波書店に入店し、ついには会長にまでなった駒ケ根市赤穂中割出身の故小林勇さんを語る講演会が8日、駒ケ根市の赤穂公民館で開かれた。市内の3公民館でつくる市公民館協議会主催。会場を埋めた約200人の聴衆は、同じく駒ケ根市出身で同書店の元専務、今井康之さんが語る郷土の英雄の話に熱心に耳を傾けた。
今井さんは小林さんの生い立ちについて「小学校のころはわんぱく。いつも威張っていなければ気が済まない負けん気の少年で、けんかもしょっちゅうしていたようだ」などとエピソードを紹介=写真。「太平洋戦争中には、治安維持法違反の疑いで特高に拷問を受けたが、頑張り抜いて大義を守った。あの戦争は間違っていたとはっきり言える頑固で立派な人だった。そういう人を駒ケ根が生んだことを皆さんもよく知っておいてほしい」と呼び掛けた。
小林さんは1903年生まれ。17歳で岩波書店に入店し、岩波文庫創刊にかかわるなど活躍した。81年、78歳で病没。 -
獣害対策現地研修会
ニホンジカやイノシシ、日本ザルなどによる獣害が上伊那でも深刻化する中、実践的な防除技術を学ぶ現地研修会が10日、駒ケ根市で開かれた。上伊那地方事務所、上伊那農業改良普及センター、上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会主催。駒ケ根市、宮田村の農業者ら約40人が参加し、信州大農学部食料生産科学科の竹田謙一助教の講義とアドバイスを受けた。
参加者は駒ケ根市内の中沢と東伊那の2カ所を訪れ、設置された防護柵の状況を見ながら効果的な対策について聞いた=写真。竹田助教授は「できれば動物に柵の中を見せないこと。作物が見えれば突破しようとする。高さは最低60センチ以上。下をくぐらせない工夫も必要だ」などと話した。参加者は「費用と手間の板挟みで、思うような対策を取るのはなかなか難しい」と頭を抱えていた。
同会は15日にも伊那市長谷を会場に開かれる。事前申し込みは不要で参加費無料。問い合わせは地方事務所林務課(TEL76・6823)へ。