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温かみと素朴さがにじむ手織展
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堀田芙美子手織展
飯島町七久保の小蕪亭で29日まで、堀田芙美子さん(大阪府在住)の手織展が開かれている=写真。
ざっくりと織ったコート、斬新なデザインの洋服、着まわし自由なベスト、原毛を横糸に紡いだマフラー、テーブルセンター、変わり毛糸で変化を楽しむ作品など、機織で作り出した、温かみと素朴さがにじむ80点を並べた。 -
飯小タイムでの活動を発表
飯島町の飯島小学校は14日、体育館で「飯小タイム(クラブ)」の発表会を行い、3-6年生まで児童290人や、地域講師らを前に、作品披露や活動内容を発表した。
「飯小タイム」には4-6年生が参加。バドミントンや演劇、花とともだち、囲碁・将棋、習字・絵手紙など運動系3、文化系8の合わせて11クラブ。教諭や多くの地域講師が指導に当り、5月から全10回、20時間活動してきた。
このうち、バドミントンクラブは、ネットを張り、練習の様子や模擬試合を展開し「初めは全然、打てなかったが、サーブもうまくなりました」と、活動成果を披露した。
演劇クラブは「来月11日に文化館でクリスマスキャロルを上演します。ぜひ見に来て」と公演をPRした。
リースやフラワーアレンジなど作品を手に登場した「花とともだち」クラブは、「花の名前を覚えたり、リースやフラワーアレンジを作ったりと、楽しい活動ができた」と笑顔を見せた。 -
飯島第6砂防堰堤完成、現地視察としゅん工式
国土交通省天竜川上流河川事務所が16年の歳月と30億円余の巨費を投じて飯島町の与田切川に建設した飯島第6砂防堰(えん)堤が完成、21日、現場視察としゅん工式が行われた。
天竜川との合流点から上流10キロ地点に建設、高さ40メートル、堤長114メートル、計画貯砂量59万5600立方メートルの重力式コンクリート砂防堰堤。天竜川支流では最大規模。
与田切川は中央アルプス南駒ケ岳に源を発し、急しゅんで脆弱な地質構造、流域には百間ナギを代表とする崩壊地が多い。堰堤は上流部から流出する土砂を調節し、土砂災害から流域の暮らしと自然を守ることを目的に建設された。
飯島町と伊南地域総合開発期成同盟会与田切部会が主催し、文化館で開いたしゅん工式で、来賓の国土交通大臣政務官、吉田博美さん、宮下代議士らを前に、高坂町長は「流域住民は出水のつど、土砂災害の脅威にさらされてきた」と振り返り「堰堤の完成で住民の安全が確保できた」と感謝した。 -
飯島公民館文化祭
飯島町の飯島公民館は20日、05年度文化祭を飯島成人大学センターで開いた。絵画、書道、手芸、陶芸、写真など区民らによる作品が会場いっぱいに展示されたほか、ミニライブやバザー、ビンゴ大会、福引などが多彩に催され、訪れた家族連れなどで終日にぎわった=写真。
展示コーナーには一般の作品のほか、保育園児や小・中学生による書道や絵も多数展示され、会場のあちこちで「なかなか大したもんだ」などと作品の出来栄えに感心する声が上がっていた。
バザーコーナーでは衣料品や日用品、野菜などが格安値で販売され、来場者は先を競って何点も買い求めていた。 -
飯島支所農業祭にぎやかに
JA上伊那飯島支所の第10回農業祭は19、20日、飯島支所などで開催。好天に恵まれた初日、農産物品評会、演芸大会、テント村、農機具・自動車展示即売などど多彩なイベントが繰り広げられ、町内外の買い物客で終日にぎわっている。
手芸や生花が並ぶ「はなみずき展」、町内小中学生書道、絵画展など各展示会場には多くの人が足を運び、知人や家族の作品に足を止めていた。
特設ステージでは豪華賞品が用意された宝投げが行われ、お陣屋太鼓や飯島中学校吹奏楽部の演奏などが祭を盛り上げた。
20日は宝投げは午前11時15分、午後3時の2回。ステージでは午前10時から中川バンドの歌謡ショー、午後1時30分から、リンゴ皮むき競争、午後2時30分からJA体操グループ発表会を予定する。 -
斑鳩町議会町内視察でりんご狩りを楽しむ
飯島町の友好都市、奈良県斑鳩町議会(中西和夫議長、16人)は18日、町議会の案内で、陣屋や果樹農家、JA上伊那果樹選果場、道の駅花の里いいじまなど町内の各施設を視察、町の文化や歴史、農業、産業施策に理解を深めた。
このうち、上の原のリンゴ農家、市村潔さん宅では、真っ赤に色づいたふじリンゴの園内で、市村さんから「飯島のリンゴは蜜が入っておいしい。下から押し上げるように採る」と教わり、議員らは早速、大きなリンゴを選んでもぎ採り、丸かじりした。
リンゴがなっているのを初めて見た議員もあり、カメラや携帯電話で写真を撮って楽しんだ。
飯高昭二議員は「自然の中で、飯島のおいしい空気と一緒に食べるリンゴの味は格別」と喜んでいた。 -
斑鳩町議会が来町、議会と交流会
飯島町の友好都市、奈良県斑鳩町議会(中西和夫議長)は17日、1泊2日の日程で来町、初日は社会福祉協議会を視察し、飯島町議会(野村議長、12人)と交流会を開いた。
斑鳩町から小城利重町長、中西議長をはじめ議員12人、事務局職員の合わせて16人が訪れた。全議員による研修視察は初めて。
野村議長は「お茶1杯がきっかけの個人的なつきあいから、社協の姉妹提携、さらに災害時の応援協定と進み、98年には友好提携が結ばれ、交流の大輪の花が咲いた」と振り返った。高坂町長は「さらに交流の輪が広がり、実が上がるように」と歓迎あいさつ。
中西議長は「当議会でも定数論議が始まっている。12人に削減した飯島議会の議会運営を参考にしたい」。小城町長は「末永く交流でき、お互いの町が発展できるように」と希望した。 -
飯島産鉢花大展示即売会
飯島町七久保の道の駅花の里いいじまで19、20日、飯島産のシクラメン・洋ランなど冬の鉢花の展示販売会が開かれる。
シクラメンは町内5軒の農家が家庭用から贈答用の大鉢まで色とりどりの2百鉢を、2軒の洋ラン農家は話題の新品種やキャスレード系など、直立系シンビジュームを中心に百鉢を並べる。
ちなみに価格はシクラメンが千円縲・千円が中心、シンビジュームは3千円縲・千円で、産地ならではの豊富な品ぞろえ、価格で販売する。
冬を彩るシクラメン、洋ランがずらり -
消防ポンプ車を更新、入魂式
飯島町は町消防団第1分団第1部の消防ポンプ車を更新、17日、公用車車庫前で入魂式を行い、交通安全と活動中の無事を祈った。
第1部のボンプ車は21年振りの更新。新車は4千CC、8人乗り、4WD、放水能力毎分2千リットル以上。無給油式真空ポンプを搭載。事業費1365万円。 高坂町長はカギを早稲田吉郎団長に手渡し「安全運転、安全管理に努め、精いっぱい機動力を発揮し、防火防災、被害軽減に役立てて」と有効活用を希望した。 -
臨時議会、若者専用住宅建設工事請負契約など2件を議決
中川村議会は17日、臨時会を開き、若者専用住宅建設工事請負契約の締結、一般職の職員の給与に関する条例の1部改正の2議案を提案、原案通り可決し、閉会した。
若者専用住宅建設工事は契約金額7665万円。相手方は宮下建設(宮下進社長)。
中田島分譲地に1戸建平屋、5棟を建設。1戸の建築面積約110平方メートル、3LDK(10畳のリビング、8畳の洋室2、6畳の洋室、キッチン、バス、トイレ)、物置付き。工期来年3月31日、4月入居予定。
一般職の給与に関する条例の1部改正は、国家公務員の給与改定に準じ、給与の改定。 -
飯島町ゲートボール協会設立20周年記念式典
飯島町ゲートボール協会(満沢温会長)は15日、町内で設立20周年記念祝賀会を開いた。来賓に町や高齢者クラブを招き、会員約50人が出席、功労表彰、募金の贈呈などで節目を祝い、さらなる発展を誓った。
北信越選手権大会に出場するなど優績の七久保、田切の2チームと、10年以上在籍し、80歳以上の会員21人を表彰した後、満沢会長は「20年の節目に当り、足跡を振り返るとともに、30周年の節目が迎えられるように、基礎固めをしなくてはならない」とあいさつ。 また、席上、20周年記念大会などで募った浄財4万円を町に、「福祉向上に役立てて」と寄付した。
同協会は85年11月、県ゲートボール連盟設立に合わせ、登録会員40人で発足。1時、町内の潜在愛好者は150人を数えたが、現在、登録会員60人。規則改正への取り組みのほか、上級審判員取得の推進を行い、05年までに1級6人、2級9人、3級28人、審判資格者43人を数える。日体協公認C級指導員資格取得者2人。 -
冬の鉢花の女王、シンビジューム出荷本格化
飯島町岩間で冬を華麗に彩る鉢花の女王、シンビジュームの出荷が本格的に始まった。
ピンクの直立系を中心に数10種類、1万7000鉢を生産する小林洋蘭園(小林千晃園主)では、現在、新品種の「アイコサマ」をはじめ、透き通ったピンクの「インザムード」、キャスレード系の「アイスキャスレード」「ハッピーメール」など10種類が関東、関西など都会に送られている。ピークは11月末から12月中旬で、毎週3千鉢が出荷される。
今年の新品種は「アイコサマ」のほか、「プレリュード」、「トップレディー」「ピュアメモリー」など桜色が中心。
近年、人気があるのは花付きのいいキャスレード系、コンパクトで飾りやすいテーブルシンビジュームとか。 小林さんは「シンビジュームは丈夫で長持ち。豪華で贈答にも最適」と話す。
19、20日は七久保の道の駅花の里いいじまで飯島産のシクラメンや洋蘭の展示即売会があり、産地ならではの特別価格で販売される。 -
大豆・そば乾燥調整施設がしゅん工
飯島町田切の大豆乾燥調整施設と本郷のそば乾燥調整施設が完成11日夜、JA上伊那飯島支所で合同のしゅん工式を行った。両施設とも国の05年度強い農業づくり総合対策事業を導入して整備した
うち、田切農産(柴芝勉社長)が運営する大豆乾燥調整施設は、乾燥設備4トン2基を整備、50ヘクタールの大豆、74トン処理する。事業費2800万円。
一方、本郷営農組合(伊藤一男組合長)が事業主体のそば乾燥調整施設は乾燥設備4トン4基を整備、40ヘクタールのそば92トンを処理する。事業費約4100万円。
県や町、両施設関係者ら約60人が出席したしゅん工式で、田切農産の柴芝社長は「経営の安定を図り、魅力ある農業、足腰の強い農業を目指したい」。本郷地区営農組合の伊藤組合長は「来年2月には法人組織を立ち上げ、県内唯一の種子生産地として、差別化を図り、競争に打ち勝っていきたい」と、それぞれ施設の有効活用を誓った。
しゅん工式に先立ち、各施設の見学会も行った。 -
米作りの技術普及に務めて19年
上伊那農業改良普及センター
技術普及課主査
平出有道さん(44)「現在、一番力を入れているのは飯島町の自然共生農業で使う『ぼかし』の実証実験ですね」
「ぼかし」とは、有機物を、微生物を利用して発酵させた肥料。有機物はそのまま耕作地に播いても効果が出にくい。未熟な有機物だと逆に生育不良を招く。そこで、耕作地に播く前に、微生物の力で十分に発酵させて、効果が大きく・また農家にとって扱いやすくしたものが「ぼかし」肥料だ。
近年、食の安全や耕作地周辺の環境保全などが重視される中で、農薬や化学肥料の使用を極力制限する動きが顕著になってきている。「ぼかし」はそうした動きの中で大きな注目を集めている。
町全域に及ぶ大きな営農センターがある飯島町では、「自然共生農業」を掲げて、独自の基準を作り農薬や化学肥料の使用料を減らそうとしている。県やJA上伊那も一体となって進める、農作物の地域ブランドづくりの試みだ。
さまざまな作物が対象になるが、水稲に関しては、「ぼかし」と、種もみを薬剤を使用せずお湯を使って消毒する温湯種子消毒法が、技術的に重要な位置を占めるという。
「『ぼかし』は05年に始めた所ですから、現在は、実証試験の段階。まだ数字には出ませんが、感触としては良い線で行っていると思います」
牛糞をもとに業者が製造した「ぼかし」、従来の鶏糞肥料、それに化学肥料窶・種類の肥料を使った実証田を町内2カ所に作り、水稲の生育を検証してきた。導入を希望する農家を対象に、春先から5回にわたる講習会も開催した。
「食の安全を求める消費者ニーズは高まっています。それに応えられるような農作物を、手間やコストなどを抑える形で提供できれば、大きな付加価値がつく。そんな技術を検証・普及できれば農家には大きなメリットになると思うんです」
上伊那は2回目。03年春に赴任した。初めて上伊那に赴任した95年からの4年間では、水田でのもみの直播技術の普及に務めた。労力や経費からみて、農家には大きな魅力。直播の普及に着手した当時には、上伊那の水稲栽培面積約5380ヘクタールのうち70ヘクタールでしか実施されていなかったものが、現在では250ヘクタールにまで拡大した。その先鞭をつけた。
転勤した上田では、実った米が割れてしまう「胴割れ」対策に奔走した。温暖化の影響で、農作業の暦自体を作り変えなければならないことをつかみ、農家を説得して回って、大きな成果を上げた。
「農家の方から、おめさんたちが教えてくれた方法でやったらうまく行った窶狽ニ言われるのがうれしくて。その笑顔見たさにやっている感じですよね」
神奈川県横浜市生まれ。父方の祖父の故郷・長野県に、母校東京農大で学んだ知識を生かす道を求めて飛び込んできた。以来19年。
「上伊那は肥えた土地と豊かな水があるところ。それを生かして農業がさらに発展できるよう努力したいですね」
ニッコリ笑いながら、静かに話した。
(毛賀沢明宏) -
子育て広場ガレージセール盛況
飯島町中央公民館は飯島大学センターで8日、「子育て広場ガレージセール」を行った=写真。
開場と同時に50組百人の親子が子どもが成長して、着られなくなった子ども用衣類を多数持って入場。
会場に並べられた数千点の子ども用品の中から、背丈や肩幅を合わせながら、わが子に似合う品、サイズが合う衣類を選んだ。
秋冬物から夏物まで、ブランド品、ドレスアップの高級品、普段着と、よりどりみどり。何点でも無料とあって、あれもこれもと選び「冬物はすぐに役立つ。夏服は来年着られる」と話していた。 -
伊南バイパス本郷地区景観形成住民協定の中間報告
飯島町の本郷公民館で10日夜、本郷地区伊南バイパス沿道景観形成・土地利用住民協定の中間報告会があった=写真。協定案対象者や策定委員ら16人が出席し、初回設置した対策委員会(中村満夫委員長)で検討した、協定内容や運営について説明を受けた。
協定区域は、南は本郷ふるさと農道・国道交差点、北は与田切橋南までの約680メートル、バイパス敷地から両サイド60メートル以内で、面積約6・6ヘクタール、対象者32人。
住民協定の目的は「自然豊かな田園風景と、住み良い地域環境を後世に残すために、優良農地の保全と景観形成に努めること」。協定者は協定区域内の土地所有者と建築物の所有者、並びに賃借人。運営は、協定者の代表、地区選出の町議会議員らで組織する運営委員会が行うとした。
また、土地利用基準は建築物、屋外広告、自販機、土木構造物などそれぞれに基準を設ける。具体的には▽建物は高さ12メートル以内、容積率百%以内、建ぺい率60%以内▽野立て看板は原則禁止▽自販機は景観、環境を阻害するような物品の販売機は設置しない-など。
今後のスケジュールは▽12月、運営組織の決定▽来年2月協定書原案の決定▽3月協定の締結(調印)、県に「景観形成住民協定認定申請」を行う。 -
飯島第6砂防堰堤、21日しゅん工
国土交通省天竜川上流河川事務所が飯島町の与田切川に建設中の飯島第6砂防堰(えん)堤がほぼ完成、21日、飯島町によるしゅん工式が行われる。
与田切川は中央アルプス南駒ケ岳に源を発し延長16キロ。流域には百間なぎもあり、現在も多量の土砂を流出している。6番目に整備される同堰堤は、天竜川との合流点から上流10キロ地点に建設。本体堰堤は高さ40メートル、堤長114メートル。副堰堤は高さ14メートル、堤長86・2メートルと、高さ6・5メートル、堤長54・9メートルの2基。計画貯砂量59万5千立方メートル。
92年度工事用道路の工事開始、95年度から本体工事に着手した。工期は今年度末。
堰堤完成により、流出土砂を調節し、土砂被害の軽減を図り、流域住民の安全が確保されるものと期待されている。 -
こまくさ園で06年版カレンダーを販売
飯島町小規模通所授産施設「こまくさ園」は06年版のカレンダーを制作・販売している。
5年目を迎える今年は「四季の花ごよみ」「日本の情景」「懐かしの映画スター」の3種類。牛乳パックの再生紙と普通紙を使用。
再生紙づくりは利用者全員が関わり、牛乳パックをカットし、簡易紙漉装置で和紙の風合いを持つ、再生紙を制作し、限定品に使用している。
原画は利用者の1人、大島孝さん(40)が色鉛筆やマジック、クレヨン、水彩絵の具などを用い、資料を見ながら、独創的に描いた。1枚の絵を完成させるは約2週間かかる。
印刷は昨年まで業者に委託していたが、今年からパソコンのプリンターで印刷している。
ちなみに値段は「四季の花ごよみ」「日本の情景」(7枚つづり)再生紙・千円、普通紙・800円。「懐かしの映画スター」(3枚つづり)再生紙、普通紙300円。
詳細はこまくさ園(TEL86・6172) -
日本画家、馬場一雄を顕彰、作品の情報提供を
宮田村出身で、画才に恵まれ優れた作品を残しながら、忘れ去られた日本画家、馬場一雄-。飯島町本郷の桃沢匡行さんは一雄の没後50年に合わせ、業績を顕彰し、後世に作品を継承しようと、作品に関する情報提供を呼びかけている。現存する作品は少なく、分かっているのは桃沢さん所有の「八重桜」。落款はないが、一雄作と伝えられている宮田村の中越諏訪社の舞台の引き幕「唐獅子牡丹」など。
馬場一雄は1902年宮田村に生まれ、15歳で南画の松野霞城に師事、上伊那農業高校卒業後、日本大学美学科に進み、東京美術学校日本画科に転じた。卒業後は美術教諭を務めていたが、終戦後は田中角栄の秘書を務めた。その後、美術印刷の大塚巧芸社に勤務、日本画の複製画制作に携わり、55年、52歳で亡くなった。
一雄は一男、一成とも名乗り、画号は花汀(かちょう)。東京美術学校では結城素明、川合玉堂、松岡映丘らに学んだ。社会に出てからの一雄は、職場が多忙だったことや、戦中、戦後と時代に恵まれなかったこともあり、作品の数は少なく、その上、戦災で家蔵の作品や資料を焼失した。
桃沢さんは「一雄は花鳥画に優れ、書も見事。非凡な才能な持ち主だっただけに、時代に恵まれず、惜しまれる生涯だった。優れた作品が後世に残るように、作品の情報を -
飯島町商工会と中川村商工会が広域連携
飯島町商工会(坂井武司会長)は9日夜、飯島町商工会館で臨時総代会を開き、総代ら52人が出席、中川村商工会との広域連携を議決した=写真。広域連携の調印は12月14日、来年3月15日までに県に報告、4月1日広域連携を開始する。
県は07年度から補助金の額を小規模事業者数を基準に、300未満の商工会は、50%の大幅削減の方針を打ち出した。中川村は175事業所で50%削減では運営ができなくなるとして、昨年9月、飯島町商工会に広域連携を申し入れた。これを受け、飯島町商工会は役員会や研究会で検討してきた。
広域連携の協定書(広域連携による経営改善普及事業の実施協定書)には、「高度の経営指導を実施できる組織に変革し、効率的実施と指導体制の充実を図るために、組織体制を拡大、強化する」と目的を明記し、実施方法に▽経営指導員の役割分担、研修機会の確保により、高度化、専門化への対応能力の向上▽共通した事業の整理統合により、効率化、経費削減を図る▽財政基盤の強化-を挙げた。幹事商工会は飯島町商工会。実施期間・06年4月1日縲・7年3月31日。
総代会では、総代から「連携する場合と、しない場合の県から補助金はどうなるのか」と質問があり、事務局は「連携すると、中川村と同じ85%に減額され、連携しないと現行を維持される。矛盾があり、県議や組織を通じて、百%となるように県に求めていく」と答えた。 -
ソバ乾燥調整施設見学会
飯島町の本郷地区営農組合(伊藤一男組合長)は6日、ソバを乾燥・選別する乾燥調整施設と農機具の見学会を同施設で行った。
ソバ種子を生産する同組合は国の強い農業総合対策事業の交付金を受け、ソバ乾燥調整施設を整備、先月26日から稼働した。
この日は小雨もぱらつく肌寒い日だったが、子どもや大人が多数訪れ、刈り取ったソバが荷受ホッパーから投入され、汎用遠赤外線乾燥機で乾燥、粒選別機で3サイズに選別され、袋詰されるまでの工程を見学した。
また、同組合所有の稲刈り用コンバイン4台、ソバ、麦刈り取り用コンバイン3台、トラクター4台を展示。子どもたちは大喜びで試乗したり、記念写真に収まっていた。 -
中期総合計画素々案を説明、地区別懇談会はじまる
飯島町は中期総合計画に住民の意見、要望を反映させようと、地区別住民懇談会を8日夜、飯島成人大学センターで行った=写真。14日まで、町内4地区で実施する。
飯島地区住民約40人が出席、町側は高坂町長をはじめ理事者、担当課など7人が出向き、中期総合計画素々案とふるさとづくり計画実践書(中間報告)の概要を説明し、意見を聞いた。
中期総合計画(06-10年)の位置付けや施策体系、これからのまちづくりの重点戦略「協働のまちづくり」「人口増・活性化対策」を中心に説明。協働のまちづくりとは、「みんなで智恵を出し、汗を流して協力し合うまちづくりのこと」と定義し、町民と行政は役割分担を明確にし、自助、共助、公助により補完しながら町民が主導し、行政が支援する町民主体のまちづくりを進めるとした。
また、人口増、活性化対策では重点施策に企業誘致や大型店舗の誘致、定住促進、子育て支援、住民協働-などを挙げた。
参加者からは「大型店の誘致は、撤退した場合の影響が大きい、十分に協議を」などの意見のほか、「所属団体にも広く周知し、一緒になって進めたい」など前向き発言もあった。 -
千村俊二さんが故郷、飯島で個展
飯島町飯島のアミカホールで13日まで、飯島町出身で中央画壇で活躍中の千村俊二さんの風景や花など描いた日本画展が開かれている=写真。
同ホール3周年記念企画として、故郷飯島町で初めて本格的な個展を開いた。
晩秋の田園風景や、白い月を遠景に描いた幻想的な「月下美人」。美しくも妖しげ雰囲気漂う「芥子(けし)」。深山のせせらぎを表現した「春を待つ」。デザイン化した「白樺」。しだれ桜をモチーフに幽玄の世界を表出する「朧(おぼろ)」など50号の大作から、SM、色紙まで60点を展示、特別価格で販売している。
作家は13日来場の予定。 -
梨栽培の桃沢匡行さん
「梨づくり50年、今もって1年生、わからないことばかり。今年は天候に恵まれ、味も良く、収量も多い。こんなに良い年はめったにない」
梨の名門「桃沢晴香園」の梨園は国道を挟んで西と東に展開する。約60アールに二十世紀梨、白鳥梨を中心、南水、新高など梨7種類とブドウを栽培する。1926年(大正15年)に植栽した県最古、樹齢80年余の二十世紀梨18本は今も現役。国内でも最古と思われる珍しい中国梨、慈梨(ツーリー)もたくさんの大きな実をつけ、存在感をアピールした。
戦後、伊那谷で急激に広がった二十世紀梨の栽培だが、昭和60年代には黒斑病や価格の低迷を受け、栽培面積は減少傾向をたどった。が、近年、赤梨系にはない「さわやかな甘さ」が見直され、人気も復活した。
同時に、父、匡勝さんが確立、全国に普及した木の性質を生かした整枝法「桃沢式盃状棚仕立て」も再び、脚光を浴び、二十世紀梨生産全国1の鳥取県や千葉県などから視察に訪れている。
1933年飯島町本郷に生まれ。「梨産地づくりの父」として奔走する父親の背を見て育ち、千葉大学を卒業すると、プロのカメラマンの夢を捨て、果樹園を継いだ。
69年、皇太子ご夫妻(現天皇皇両陛下)が同園で梨狩りをするという栄にも浴した。「皇太子殿下はよく勉強され、せん定など専門的な質問もあった。美智子妃殿下とも言葉を交わすことができた。大変名誉なことで、緊張した」と振り返る。
果樹園の傍ら、町の文化財調査委員長、町郷土研究会会長を務めるなど、町の歴史や文化財に造詣が深い。大叔父、歌人で日本画家の桃沢茂春に興味を持ったことがきっかけ。 「茂春が描いたふすまを修復しようと、はがしたところ、下張りから遺稿や書簡が見つかった。橋本雅芳に師事、菱田春草とともに日本画を学び、正岡子規、伊藤左千夫と親交があり、雅楽に長け、てんこくの才能もあったことが分かった。惜しくも33歳の若さで伊勢の地で客死した。それほどの人物でありながら、地元では名前を知っている人はほとんどいない。茂春を入口に、近代短歌、近代絵画など研究の間口が広がってきた」。
また、信州近代短歌の礎を作ったと言われる桃沢夢宅(1738-1810)は9代前の当主。京都の歌匠、澄月に師事し、香川景樹の歌論に共鳴、歌のやりとりをしているなどが分かり、夢宅を研究している兼清正徳さんと共著で「桃沢夢宅紀行集」を刊行した。
ほかに飯島町郷土誌、写真集「飯島町の百年」に関わり、父、匡勝さんの業績を記した「産地づくりの父」なども発刊した。
現在、入口でもあった桃沢茂春について調査、研究を進めている。 -
消費生活講演会
上伊那地方事務所は1日、飯島文化館で「消費生活講演会」を開いた。主婦連合会参与の清水鳩子さんが「消費者を取り巻く環境について」と題して講演し、約70人が耳を傾け、今できること、しなくてはならないことはなにかを考えた。
清水さんは、主婦連初代会長の奥むめおさんとの出会いから話しはじめ「消費者保護基本法は68年5月成立、この年は日本最大の食中毒、カネミ油症事件が起きた年でもあった。基本法は消費者問題解決の出発点であり、産業保護から消費者保護へ、意識改革された」と振り返った。
また、04年消費者保護基本法が消費者保護法に36年ぶりに抜本的に改正されたことに触れ「保護から自立へ、保護される消費者から、権利主体としての消費者に変わらなくはならない」と述べ「学校や地域、社会で消費者教育を進めよう。情報格差を解消し、情報の共有化を図り、行動する消費者を目指そう」と訴えた。 -
七久保文化祭
行く秋を惜しむ飯島町の七久保文化祭は6日、七久保林業センターで開いた。
同地区の文化団体や保育園、小中学生らの絵画、書道、写真、手芸など多数展示し、日ごろの精進の成果を披露した。
どっしりと存在感のある黒松や、秋の風情を醸す実物盆栽。園児が描いたほのぼのとした友達の絵などのほか、三三九度の杯や高砂人形など公民館結婚式で用いた懐かしい道具も展示した。
また、図書部による折り紙教室も盛況で、子どもも大人も折り鶴づくりに熱中した。
駐車場では、焼肉や豚汁サービス、五平もちの販売も行われ、文化の秋に合わせ、食欲の秋もたん能した。 -
七久保文化祭
行く秋を惜しむ飯島町の七久保文化祭は6日、七久保林業センターで開いた。
同地区の文化団体や保育園、小中学生らの絵画、書道、写真、手芸など多数展示し、日ごろの精進の成果を披露した。
どっしりと存在感のある黒松や、秋の風情を醸す実物盆栽。園児が描いたほのぼのとした友達の絵などのほか、三三九度の杯や高砂人形など公民館結婚式で用いた懐かしい道具も展示した。
また、図書部による折り紙教室も盛況で、子どもも大人も折り鶴づくりに熱中した。
駐車場では、焼肉や豚汁サービス、五平もちの販売も行われ、文化の秋に合わせ、食欲の秋もたん能した。 -
南部中学校音楽会
上伊那南部教職員会は2日、南部中学校音楽会を駒ケ根市文化会館で開いた。伊南4市町村の5中学校の3年生が一堂に会し、3年間積み重ねてきた練習の成果を互いに披露し合った=写真。
代わる代わるステージに上がった生徒らは中学生らしい迫力のある合唱のほか、太鼓や琴などの見事な演奏をホールいっぱいに響かせた。客席で見詰める生徒らはステージでの熱演に惜しみない拍手を送っていた。 -
子ども音楽祭
飯島町教育委員会主催の第25回こども音楽祭が4日、飯島文化館であり、町内3小中学校、音楽団体などが参加、全員斉唱や2部合唱、3部合唱で歌声を響かせ、息の合った合奏を披露し、演奏する喜び、聴く楽しさをたん能した。
2部構成。全員の斉唱「ふるさと」でオープニング。七久保小学校6年が合奏「ルパン3世のテーマ」を演奏、飯島小学校5年生は2部合唱で「HEIWAの鐘」を披露した。
「子ども音のカーニバル」は合唱奏で「星の世界」を「童謡唱歌を歌う会」も「蛙の笛」「手のひらを太陽に」などをのどかに歌い上げた。
また、北沢郷子さん(駒ケ根市)がピアノソロで、モーツアルトの「トルコ行進曲」、ショパンの「子犬のワルツ」など3曲を演奏した。
2部はハーモニカ合奏「里の秋」でスタート、飯島小学校合唱部は同声3部合唱「ひっこりーのおくさん」を歌い、洗練練されたハーモニーで魅了し、飯島中学校吹奏楽部は高らか「ファンファーレ」を響かせ、最後は全員で町歌を歌って、余韻を残して音楽会の幕は下りた。 -
中期総合計画素々案示す
飯島町役場で4日、基本構想審議会(第2回)があった。町は中期総合計画(06-10年)素々案を示し、計画の施策体系やこれからのまちづくりの重点戦略「協働のまちづくり」について審議した=写真。
中期総合計画の施策体系は「まちづくりの将来像」に「みんなでつくる自然豊かなふれあいの町 飯島町」を掲げ、序章、第1章縲・章の8章で構成、序章「これからのまちづくりの重点戦略」には▽協働のまちづくり▽人口増・活性化対策-を挙げた。
基本目標にかかわる施策は(1)交流の時代の新しい基盤整備を進めるまちづくり(都市計画、消防・防災、河川・治水、道路・交通など)(2)生活の質を高める快適環境のまちづくり(上・下水道、住宅、公園など)(3)共に支え、共に生きる福祉のまちづくり(総合的な保健・医療・福祉など)(4)地域の魅力を生かした産業づくり(農・林・商・工業、観光など)(5)生き生き学び楽しむ生涯学習のまちづくり(生涯学習、学校教育など)(6)地方の時代をともにつくるまちづくり(住民参加、交流活動など)(7)行財政に関する計画(行財政運営、広域行政など)
今後、審議会では素々案を各章ごと慎重に審議し、来年1月諮問、2月答申の予定