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箕輪町功労者表彰受賞式
06年度箕輪町功労者表彰受賞式は3日、町役場であった。受賞者3人に表彰状を贈り、長年の功績を称えた。
受賞者は芸術文化功労で千葉幸雄(耕風)さん(72)、消防功労で小林信さん(70)、保健医療功労で福島正昭さん(77)。本年度の3人を含めこれまでの受賞者は198人になった。
平沢豊満町長は、「今までのご活躍は枚挙にいとまがなく、功績に感謝と敬意を表する。ご健勝、ご多幸をお祈りする」と式辞を述べた。受賞者を代表して福島正昭さんは、「誠に光栄の極み。厚くお礼申し上げる。これからも表彰にこたえるよう努力したい」とお礼の言葉を述べた。 -
みのわ町民文化祭
展示の広場始まる箕輪町生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪2006の一環、みのわ町民文化祭の「展示の広場」が3日、町社会体育館で始まった。展示は5日まで。音楽、芸能の各広場は4日に町文化センターである。
町民が日ごろの活動の成果を披露する文化祭。3つの広場に分かれて開催する。展示の広場は、町内の個人や団体、福祉施設の利用者、保育園、小学校、中学校、箕輪工業高校などが出品した。
会場には箕輪中の文化祭「ふきはら祭」のステージバックがあり、園児の絵や工作、小・中学生の絵、書をはじめ、町民が生涯学習で取り組んでいる陶芸、絵画、写真、ろうけつ染め、生花、立体書画、手芸品などがずらりと並んでいる。
訪れた人は、1点1点じっくりと鑑賞したり、野点コーナーで一服して楽しんでいた。
4日の音楽の広場は午前10時から、芸能の広場は午後2時から。 -
箕輪町西部診療所改築で高齢者ふれあいサロン整備
箕輪町は、上古田にある町直営の西部診療所を、老朽化に伴い改築し、診療室を含む高齢者ふれあいサロンを整備する。2日の町議会臨時会で補正予算案が可決された。
西部診療所は64年12月建設で、老朽化が進んでいる。町は、診療所の待合室がサロン的な場になっていることに着目し、診療所を改築し、診療機能を残しながら高齢者のふれあいの場を整備する。近隣の箕輪西小学校の児童や上古田保育園の園児と交流できる空間も確保する。
国の地域介護・福祉空間整備等事業の市町村提案事業で採択された。総事業費は2825万円。国の補助金は2千万円。
既存の診療所を解体し、同じ場所に現行と同規模のサロン・診療所を建設する。面積は約130平方メートルで、その内診療室は約30平方メートル。
11月中に地元西部地区(上古田区、下古田区、富田区、中曽根区)に説明し、診療所を解体。設計に入る。06年度内の完成を目指す。工事期間中は、上古田公民館に仮設診療所を設ける。
平沢豊満町長は、「受診者は少ないが切り捨てるのはどうか。病気に対する安心度を考えると、充実はできないが現状維持で予防に努められたらと思う。診療施設というよりは予防施設とし、ふれあいサロンに付随した診療所として考えていきたい」との方針を示した。
西部診療所の診療日は毎週月・木曜日。診療時間は午後2時から4時まで。福島病院=松島=の福島雅夫医師が担当している。年間の診療日数は95日前後。受診者は西部地区住民で、ほとんどが70歳以上の交通弱者。年間約470人が利用している。 -
箕輪町議会臨時会
大型パチンコ店進出反対の陳情を採択箕輪町議会臨時会は2日開き、一般会計などの補正予算案3件を原案通り可決、大出地区への大型パチンコ店進出反対の陳情を採択して閉会した。
一般会計補正予算は歳入歳出の予算総額に各9886万4千円を追加し、総額を81億1523万8千円とする。歳出の主なものは西部診療所を改築し高齢者ふれあいサロンを整備する地域介護・福祉空間整備等事業費2825万円、北小河内地区への防災倉庫設置ほか災害対策費453万6千円など。
防災倉庫は、北小河内区は7月の豪雨災害で被害を受けまだ危険があること、北小河内自主防災会が組織されていることなどから、同地区に設置する。場所は北小河内公民館駐車場。建設面積14・14平方メートル。発電機付投光器2台、テント、メガホン、折りたたみ式リアカー、水タンク、手動式浄水器などを配備する。倉庫の管理は自主防災会が受け持つ。
陳情は、大出区宮の西にオーギヤ(本社・愛知県豊橋市)が計画する大型パチンコ店の出店に反対するもので、箕輪北小学校PTA、北小を考える会、北小パトロールの会の3者の連名で陳情書、大出区長が嘆願書を提出。町議会は2件とも採択した。 -
箕輪町上古田でクマ目撃情報 注意呼びかけ
箕輪町上古田の正全寺付近で2日朝、クマが目撃された。町は防災無線と緊急メール配信システムにより住民に注意を呼びかけた。
地元の箕輪西小学校は、児童は常時鈴を携帯しているが、低学年と高学年が2段階にいずれも学校職員と通学パトロール隊がついて下校した。
町内のクマ目撃情報は9月23日、同じく上古田地区であって以来。 -
多自然川づくりアドバイザー助言 豪雨災害復旧へ
大学教授ら研究者でつくる「多自然川づくりアドバイザー」による、7月豪雨災害の諏訪湖・天竜川上流域被災個所の視察が、31日あった。激甚災害対策特別緊急事業などで本格復旧に取り掛かる、国土交通省天竜川上流河川事務所などは、良好な河川環境、景観の保全の面から助言を受け、詳細設計に反映していく。
国交省などは、短期間に大規模な河川整備をすることになる本格復旧に向け、生物・生態系の専門家から提言を受けるため調査を依頼。この日は、吉田利男信州大学名誉教授、藤田光一国土技術政策総合研究所河川環境研究室長ら4人の同アドバイザーが諏訪湖周辺や伊那市、辰野町の6河川、9個所を視察した。
箕輪町松島北島の天竜川堤防決壊場所では、国交省の関係者が復旧工事の工法などを説明=写真。解説を受けた吉田教授は「生物面では大きな変化はないと思われる。河川の形状を保ち、河川敷内の樹木を伐採しなければ、ほぼ現状通りになる」と提言していた。 -
箕輪町が人事評価制度試行
箕輪町は1日、人事評価制度の試行を始めた。課長級、係長級を対象に07年4月から人事評価制度を本格施行するため、制度の理解とよりよい制度構築のため、07年1月末までの3カ月間試行する。
試行の対象は課長級、係長級職員。人事評価制度実施マニュアルに基づき、職員に期待する行動(能力の発揮)に比べ実際の行動がどの程度かを評価する能力評価をする。
評価は本人評価と、課長級は助役、係長級は課長というように第1次評価者による評価などがある。試行では、係長級は係員の評価者でもあるため、本人評価に加え、試行では対象外の係員の評価もする。
町は10月30、31日に対象職員向けの研修会を町文化センターで実施。人事評価の基本、能力評価のプロセスと行動事実の把握などを研修した。
試行の評価は07年1月に実施。対象者に意見を求め2、3月に修正や施行準備をし、4月から本格スタートする。係員は07年度に準備、試行し、08年度から導入する。 -
まなびピア箕輪2006
図書館まつり5日まで箕輪町生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪2006のイベント、図書館まつりが31日、箕輪町図書館で始まった。5日まで、除籍本のプレゼントやクイズなどの企画がある。
本のプレゼント会場は、2階なかよしルーム。雑誌、児童書、絵本、小説などで、開館時間前には本を目当てに訪れた町民が列を作った。ダンボール箱の中や机の上などに並んだ本の山の中から、熱心に本や雑誌を探し、子どもたちも好きな絵本などを選んでいた。 -
箕輪町の演劇グループ「ぽこ・あ・ぽこ」が3日にいなっせで公演
箕輪町などの母親らでつくる「ぽこ・あ・ぽこ」(中坪睦代代表)が、手作りミュージカル「オーザッピの夢物語」の公演が11月3日、伊那市駅前ビル・いなっせである。
演目は今年の箕輪町の生涯学習フェスティバルの中で披露した「オーザッピの夢物語」。これまでは、既存のキャラクターを使ったミュージカルを演じてきたが、グループ結成10周年となる今年は、登場人物もオリジナルのものを考案し、ストーリーの構成から歌、ダンスまで、すべて自分たちで手掛けた。メンバーの子どもたちも出演するかわいらしいステージとなっている。
ストーリーはお城のお姫様に憧れる鳥・オーザッピを主人公として展開。どんな生き方が幸せかなんていうことは、誰にも決められない竏秩Bそんなメッセージを込めた。
公演は午前11時(開場は午前10時半)からと、午後2時(開場は午後1時半)の2回。入場は無料。
問い合わせはいなっせテナント会・いなっせ管理組合(TEL71・5115)へ。 -
箕輪町職員作品展
箕輪町役場の職員作品展は11月1日まで、役場3階講堂で開いている。陶芸、盆栽、手芸など多彩な趣味の作品が並んでいる。
毎年恒例の展示。期間は3日間で、今年は昨年より参加が多く、職員85人が130点を出品した。
ツーリングクラブの活動写真、盆栽、育てた野菜、パッチワーク、絵画、編み物、ビーズアクセサリー、生花、織物など力作ぞろい。ほのぼのとした家族写真や職員の赤ちゃんのころの写真、宴会で着用したという華やかな衣装、男性職員の自炊記録など楽しい作品もある。
展示は昼まで。一般町民も鑑賞できる。 -
庄内地区・箕輪交流50周年記念行事
静岡県浜松市庄内地区と箕輪町の交流50周年を記念して29、30日、これまで交流に関わってきた庄内地区と箕輪町の関係者が箕輪町に集い、祭りに参加したり懇親会で旧交を温めた。
庄内地区と箕輪町の交流は1957年、遠く離れた海と山の当時の青年会が交流したのが始まり。その交流の輪が引き継がれ、95年には庄内地区と町の間で友好交流推進協定を結び、地域間交流に発展している。
50年の節目を祝おうと、町実行委員会(東城興一実行委員長)と庄内地区実行委員会(中村佐登美会長)が記念行事を共に準備してきた。
29日、庄内地区から26人が町を訪れ、町の46人が迎えた。箕輪ダムのイベント広場であった「もみじ湖夢まつり」に参加したり、木下一の宮の農園でリンゴ狩りを楽しんだ。
ながた荘での思い出懇親会では、山の青年が漁をしたり、船の上でゆで立てのカニを食べたこと、海の青年がスキーをしたことなど、思い出話に花が咲いた。
町の東城興一実行委員長は「青年の交流がきっかけで地域間交流するまでになった。幅広い交流をさせてもらい、素晴らしい地域づくり、まちづくりができた。皆さんのおかげ」と感謝。庄内地区の野中廣吉委員長は「当時の懐かしいことが思い出される。50周年で終わることなく末長い交流をお願いしたい」とあいさつした。 -
第4回もみじ湖夢まつり
第4回もみじ湖夢まつりは29日、箕輪町の箕輪ダムイベント広場であった。同まつり実行委員会(信州もみじ湖夢くらぶ)が、7月豪雨災害の1日も早い復興を願って開いた。素晴らしい秋晴れで、恒例のロール転がし大会など各種イベントも盛り上がり、ピクニック気分で訪れた家族連れでにぎわった。
ロール転がし大会は、約400キロの飼料用ロールを直線距離50メートルを転がして速さを競う。26チームが参加。巨大なロールがコースを斜めに進んでしまったり、相手チームのコースをふさぐなどハプニングも続出し、観客は笑いながら応援していた。
静岡県浜松市庄内地区と箕輪町の交流50周年記念事業(29、30日)で広場を訪れた参加者も、庄内チームと箕輪チームを編成して競技を楽しんだ。
今年中止になったみのわ祭りで開催予定だった「こども御棒サ」(町づくり同友会企画)も、小学生7チームが参加し盛り上がった。
今年は、辰野青年会議所(武田真理事長)による「もみじ湖夢まつり前夜祭」も28日、みのわ天竜公園であった。豪雨災害でみのわ祭りが中止になったため若者の手で公益事業を-と計画。みのわ手筒会が盛大に手筒花火や仕掛け花火を打ち上げ、観衆は打ち上がる花火に復興を願った。
会場には、豪雨災害ボランティアで復旧作業に参加した人たちの感想を掲示。焼きそばとポップコーンの無料配布には長蛇の列ができた。 -
箕輪写友会第7回写真展
写真愛好家でつくる箕輪写友会(11人、青沼久雄会長)の第7回写真展が27日、箕輪町文化センター展示コーナーで始まった。今回は急逝した会員の唐沢秀夫さんの追悼展として計画し、唐沢さんの遺作と会員の写真を展示している。
唐沢さんはカメラのカラサワ店主で、写友会の設立に尽くし中心となって活躍し、会の指導にあたっていた。7月下旬に急逝した。
今回、写真にしてあった遺作の中から会員が季節ごとに、撮影場所が極力重ならないように12点を選び、裏からライトを照らして見せる写真なども含め計18点を並べた。
会員は、過去1年間に北八ヶ岳、高ボッチ高原、北海道など各地で撮影した写真の中から冬山や紅葉、祭りなど好きなものを選び一人1点、計9点を展示した。
青沼会長は「自然は時によっては考えている以上の景色を見せてくれる。それで病み付きになる」と魅力を語り、「自然の美しさ、不思議さを感じとってほしい」と話している。
展示は11月5日まで。午前10時縲恁゚後7時(30日と最終日は午後5時)。みのわ町民文化祭・展示の広場(11月3日縲・日、社会体育館)にも出品する。 -
【記者室】音楽の楽しみ
グループ紹介で取材させていただいた音楽好きの集まり「たそがれシーラクバンド」。60歳以上のメンバーが奏でる音は、生演奏の迫力、感動はもとより聞く者の心に楽しさ、心地よさを届けてくれた▼「皆でやると音が音楽になる」。一人の言葉に「いいこと言うねぇ」と仲間たち。音楽をやっている人にとっては当たり前のことかもしれないが、一人で演奏する経験しかない自分は、バンドの演奏を聞いて、まさに「音が音楽になる」瞬間にゾクッとした。こういう音楽の楽しみ方もあるのだなと、心躍らせて聞かせていただいた▼楽しみながら志を求める-。バンド名に込めた思い。人生を楽しんでいる、その生き生きとした姿がすてきで、うらやましくも思えた。(村上記者)
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箕輪町郷土博物館特別展「みのわの伝説」28日から
箕輪町郷土博物館で28日、特別展「みのわの伝説」が始まる。脈々と語り継がれてきた伝説を取り上げ、ストーリーを絵と共に紹介し、伝説の場所や関係する書物なども展示している。
郷土の先人が語り継いできた箕輪町に関係する伝説は、さまざまな書物に57残っている。地域の人から直接聞いて学ぶ機会が減っている今、郷土の伝説が継承されなくなるとの心配もあり、今回伝説にふれ考える場に-と企画した。
「戸沢の日切り地蔵」「秋葉三尺坊」「竜宮塚」、実在した医者中村元恒の話「こぶとり医者」など18の伝説を取り上げた。原文に忠実に4コマ漫画風に挿絵を入れて話を紹介。伝説の場所を地図で示し、解説文もある。
同館では、「伝説には、先人が自らの体験から得た生きていくために必要な知恵や教えが含まれている」とし、伝説を読む楽しさと同時に話の奥にある意味を考える楽しさもあるという。「話や解説文をじっくり読んで、何か役に立つことを見つけてほしい」と話している。
会期は11月26日まで。午前9時縲恁゚後5時。月曜休館。特別展期間中は入館無料。
期間中、関連行事が2つある。
◆紙芝居でみよう みのわの伝説=11月12日午前10時、午後2時の2回上演。会場は郷土博物館。午前は「穴にはいったお坊さん」「おとぼ池のかいぶつ」「あばれ天竜」、午後は「右門とだいじゃ」「竜宮塚」「八乙女物語」。せせらぎ会が担当する。参加無料
◆町内伝説の舞台めぐり=11月25日午前9時縲・1時半。8時50分役場前集合。竜宮塚、夫婦石など5カ所をマイクロバスでめぐる。定員20人。参加費50円(保険料として当日持参)。参加希望者は同館(TEL79・4860)に申し込む。定員になり次第締め切る。 -
06年度箕輪町功労者表彰受賞者決まる
06年度箕輪町功労者表彰の受賞者が決まった。芸術文化、消防、保健医療の3分野で3人が受賞。本年度の3人を含めこれまでの受賞者は198人になった。表彰式は11月3日午前9時30分から、町役場講堂である。
受賞者は千葉幸雄(耕風)さん(72)=芸術文化功労=、小林信さん(70)=消防功労=、福島正昭さん(77)=保健医療功労。
功労の内容は次の通り(敬称略)。
◆千葉幸雄(耕風)=松島栄町=57年4月から農業に携わる傍ら、50年の長きにわたり農民書家として地域の子どもを中心に数多くの住民に書を教え、自らも書を極め、町公民館書道研究会講師として後進の指導育成にあたっている。伊水会を主宰し中央でも活躍。書道界では県下屈指の書道家でもあり、町を代表する書家として町の芸術文化の向上に多大な貢献をし、「箕輪町の歌」歌碑などの揮毫も数多くある。地域では町消防団第3分団長や松島区区長代理なども歴任し、民生の安定と社会福祉の発展向上にも尽力した。
◆小林信=木下中1=55年町消防団員を拝命以来、20年の長きにわたり天賦の強靭な精神力と優れた人格識見をもって、常に消防人としての和を基本とし人徳により全団員の信望を集め、卓越した掌握技量と時宜に即した決断と実行力を発揮。選ばれて町消防団分団長、副団長、団長及び上伊那消防協会副会長の重責を担い、民生の安定に尽くし、消防行政への信頼の養成に多大の貢献をした。また木下区区会議員、公民館分館長、町商工会理事・監事など数多くの公職を歴任。町の進展と産業の振興、公共福祉の増進に尽くした。
◆福島正昭=松島仲町1=66年12月から町唯一の産婦人科医として、40年の長きにわたり一途に産婦人科診療に従事。町民の母子保健衛生の向上と地域医療の進展に多大の尽力をした。分娩に携わった新生児数は6千人余を数え、医療技術への信頼は絶大で、他の追随を許さない偉大な功績。極めて温厚で高潔な人格と英邁な識見を持ち、旺盛な責任感と弛まぬ努力で医療技術の研さんに精励して医道を極め、医療行政の推進にも積極的に協力。学校医、婦人科検診、母子保健指導など地域住民の健康増進に多大な貢献をした。 -
チューリップの観光農園目指し球根植え
遊休荒廃農地を無くし地域を活性化させようと活動する箕輪町上古田の住民組織「これからの農業林業を考えるEグループ」(唐沢光範グループ長)は25日、休耕田にチューリップの球根5千個を植えた。上古田長寿クラブ、西部花街道の会上古田支部、有志らも協力し35人が、来年6月ころの開花を楽しみに作業に精を出した。
球根の植栽は、箕輪町まちづくり住民提案事業の補助金とEグループの会費でまかなう。チューリップ農園は、上古田公民館から東へ100メートルほど下った道路沿いの休耕田。15アールの広さがある。
チューリップは「素朴なものにしよう」と本来のシンプルな形の品種ゴージャスとレインボーの2種類を選び、黄、紫、桃、赤、白の各5色。農園を10ブロックに区画し、1ブロックに500球ずつ植え、開花時に自由に散策してもらえるように各ブロックの間に遊歩道も確保した。
唐沢グループ長は、「遊休荒廃農地が少なくなるように頑張っているが、こうして皆が作業に集まることだけでも地域の活性化になる」と話し、チューリップの観光農園に期待を寄せている。
Eグループは春から柴桜、青いアサガオなどの植栽にも取り組み、アサガオは多くの人が訪れた。チューリップと平行して上古田区民や区外の人から提供されたスイセンの球根も、チューリップ農園近くのほ場に順次植えている。 -
たそがれシーラクバンド
夜、練習会場の公民館に楽器やアンプを持って仲間が集まる。「4小節は皆で吹いたほうがいいでしょ」「ここはギターとベースで」。アイデアを出し合いながら曲作りに取り組む。真剣さの中にも、音楽が楽しくて仕方がない、そんな空気で満たされていく。
05年5月18日、「たそがれシーラク会」が発足した。バンド名は「たそがれシーラクバンド」。“たそがれ”という言葉通り、シニアの年代に入った仲間が音楽という共通の趣味を通じて、音楽という一つの志を楽しもうと生まれた。活動の一番の目的はボランティア活動。高齢者の福祉施設などを訪問して演奏し、楽しんでもらいたいという。
メンバーは箕輪町と伊那市に暮らす6人。トランペット宮下紀彦さん、ハーモニカ平沢秀彦さん、ギター唐沢利文さん、ベース大野堅司さん、キーボード久谷みどりさん、テナーサックス有賀國光さん。年齢は62歳から67歳だが、「気持ちは25歳」と若々しい。
音楽経験者は2人で、残りの人は60歳を過ぎて始めた。中学の同級生、高校の同級生、隣組など皆が少しずつ知り合いで、「『やりたいね』『やろうか』と、なんとなくいいムードで出来上がった」。
名前の「シーラク」は漢字で「志楽」。読んで字のごとく「志を楽しむ」という皆の思いからなり、響きを考えてシラクをシーラクにした。「楽しく死ねるというもう一つの意味もある」とメンバーは笑う。
「音楽は一人でやっていてもおもしろくない。多くの人とやると気持ちが触れ合える。音楽の盛り上がりも違う」
箕輪町の沢公民館で月2回、3時間ほど練習に励む。コンピューターで編曲し、ドラムがいないためコンピューターでドラムの音を入れている。
ジャンルは演歌、童謡、叙情歌、民謡と幅広い。「銀色の道」「月の砂漠」「ああ人生に涙あり」「花笠音頭」「森のくまさん」「大きな栗の木の下で」など、レパートリーは今のところ12、13曲で、少しずつ増やしている。
デビューは発足から1年後の今年6月、沢区の敬老会だった。これが好評で、9月には箕輪町内4地区から声がかかり、敬老会で演奏。すでに5ステージを経験した。今後も沢区の文化祭のほか保育園、福祉施設での演奏を予定している。
「気心の知れた人が集まって、難しいことは何もない。言いたいこと言って、和気あいあいで、本当に楽しい」
買ったばかりの楽器を手に、ピーもプーも音が出なかった人が、熱心に練習し吹けるようになった。陰の努力があり、うまくいかずに苦しいときもある。しかし基本は「志楽」。「楽しむことが一番」だという。
「ピタッと合うと心地いい。やっている自分たちが楽しい」
「一人が“ド”だとすれば、皆がいると和音、コードになる」。そんな快感を味わいながら、「あわよくば夢はカーネギーホール!」と笑顔で楽器に向かう。(村上裕子) -
箕輪町消防団救護競技大会
第11回箕輪町消防団救護競技大会が22日、箕輪中部小学校体育館であった=写真。町内6分団から救護班の各5人が出場し、日ごろの訓練の成果を競い合った。
正しい救急法の知識と技術を競い合うことを通して、災害時における事故の未然防止と緊急時に必要な応急手当に対応する能力を身に付けることを目的とした取り組み。軽傷の部50点、重症の部50点の合計で競い合う。
全体では毎月1度ほどずつ救護訓練を行っているが、大会前2カ月位からは分団ごと出場選手が訓練を重ねてきた。
重症の部は、今年からAEDを含めた心配蘇生法での応急処置を課題とし、現場にない自動体外除細動器を周囲の人に持ってくるよう求めることなども審査対象とした。肘の切創の応急処置を課題とした軽傷の部では、負傷者役の団員に対し、迅速かつ的確な措置を施した。
結果、総合で98点を獲得した第4分団が優勝。第5、第3分団はともに93点だったが、22・7秒早かった第5分団が準優勝、第3分団が3位となった。 -
もみじ湖夢まつり前夜祭inみのわ天竜公園28日
辰野青年会議所(武田真理事長)は28日、もみじ湖夢まつり(29日)の前夜祭をみのわ天竜公園で開く。メーンイベントは、豪雨災害の復興を願い、みのわ手筒会による手筒花火の打ち上げ。多くの来場を呼びかけている。
辰野JCの活動エリアは辰野町と箕輪町。7月の豪雨災害でみのわ祭りが中止になったため、若者の手で何か公益事業をできないかと検討した結果、29日に箕輪ダムイベント広場で開く「もみじ湖夢まつり」の前夜祭としてイベントをすることにした。
会場には、豪雨災害ボランティアで復旧作業に参加した人たちの感想を掲示する。
午後4時から、焼きそばとポップコーンを無料で配る。ジュースや菓子などの屋台も出る。
手筒花火は午後6時から。手筒煙火、仕掛け煙火、大三国など10プログラム。6時40分終了予定。 -
美空ひばり歌の里まつり
美空ひばり歌の里まつりは21日、箕輪町の伊那プリンスホテルであった。全国から集ったファン約250人がプロやファンによる歌、舞踊などを鑑賞し、ひばりメドレーの数々を一緒に口ずさんで楽しんだ。
今年で9回目。同まつり実行委員会が計画した。
大正琴による「お祭りマンボ」「川の流れのように」の演奏で開幕。出演者は長野県をはじめ東京、大阪、奈良、和歌山、山口など各府県から集まり、ひばり&スカイの生演奏での歌やカラオケでの歌など58プログラムで熱唱、熱演した。
特別講話で「映画ファン」元編集者の渡辺保子さんを招き、「映画女優 美空ひばりさん」の話も聞いた。
箕輪町三日町にある美空ひばり歌の里館長で、実行委員会代表の小沢さとしさんはあいさつで、「今回のまつりがもう一度みんなで原点に戻って、前向きな気持ちでひばりさんの世界を語り続け、守り続けるきっかけとなっていただけるものになれば幸い」とした。 -
箕輪少年野球連盟が6年生に卒業メダルを授与
箕輪少年野球連盟が主催する秋季リーグ戦が22日、箕輪町の上古田グラウンドであり、今大会で少年野球を卒業する6年生37人に、卒業メダルを授与した=写真。
同連盟は、町内の少年野球チームを対象に、さまざま大会を企画しているが、1年の中で秋に開くリーグ戦が最後の大会となる。6年生にとっては、この大会が連盟の卒業試合になるため、野球を通してさまざまなこを学んできた6年生の努力を評し、卒業メダルを授与している。
大槻克彦会長は「あいさつや周りの人への感謝など、野球を通じてさまざまなことを学んだと思うが、それを中学に行っても生かしてほしい」とあいさつ。
その後、各チームの監督が6年生一人ひとりにメダル授与。励ましの言葉を送った。
大会結果は次の通り。
(1)箕輪彗星クラブ(2)箕輪中部ヤンキース(3)箕輪ジャイアンツ -
ぽこ・あ・ぽこミュージカル
箕輪町、辰野町を中心とする母親らでつくる「ぽこ・あ・ぽこ」(中坪睦代代表)のミュージカル公演が22日、箕輪町文化センターであった。メンバーとその子どもらが、歌やダンスなどを交えた多彩な舞台を披露し、観客を魅了した=写真。
生涯学習フェスティバル「まなびピア箕輪」で手作りミュージカルを披露してきた「ぽこ・あ・ぽこ」は、結成10周年を迎えた。これまでアニメのキャラクターを使ったミュージカルを披露しきたが、今年は、子どもから大人まで楽しめる本格的なミュージカルに挑戦。演目は「オーザッピの夢物語」。お城のお姫様にあこがれる鳥・オーザッピを主人公とした物語で、誰もが、自分と違う他人をうらやむが、実は本当の幸せはすぐ側にある竏窒サんなメッセージを込めた。
メンバーは、愛きょうのある演技と美しい歌声で舞台を演じ、訪れた人の心を和ませていた。 -
みのわもみじカップ
第1回小学生かけっこ大会子どもたちに走る楽しさを味わってもらおう竏窒ニ22日、「みのわもみじカップ第1回小学生かけっこ大会」が、箕輪町のみのわ天竜公園であった。小学2年生縲・年生の約50人が集まり、1キロのランニング体験や2キロランニング大会に挑戦し、気持ちの良い汗を流した。
上伊那中心のランナーで活動するランニングチーム「ちいむもみじ」(唐沢文生代表)が今年初めて企画。まちづくり事業として採択され、補助金も受けた。取り組みは、町民が憩える親水護岸の実現を目指す「天竜せせらぎロードプロジェクト」の一環でもあり、会場は同プロジェクトで整備した護岸取り付け道路を使用した。
小学2、3年生には体験ランニング教室を、4年生以上にはランニング大会を開催。スタートラインに並んだ児童らは、合図とともに一斉にスタート=写真。心地良い秋風を全身で感じ、楽しみながら走り抜けた。
ちいむもみじには、今大会の上位入賞者から、来年度の市町村対抗駅伝の小学生の部に出場する選手を育てたいという構想があり、今後は、6年生を除く上位入賞者で「もみ児ーず」を結成し、トレーニングに励んでいく。
大会は今後も継続し、将来的には上伊那全域から参加児童を募りたいとしている。
入賞者は次のみなさん。
【2キロの部】▼6年生=(1)林渓一郎(8分02秒)(2)笠原舟(8分05秒)(3)小山内裕生(8分18秒)(4)渡邉真也(8分34秒)(5)藤沢健司(8分38秒)(6)伯耆原克弥(8分50秒)▼5年生=(1)北原達也(8分39秒)(2)渡辺雅也(9分03秒)(3)藤沢誠(9分26秒)(4)馬場侃也(10分05秒)(5)唐沢拓実(13分05秒)(6)大槻稔(13分48秒)▼4年生=(1)林稜二(9分36秒)(2)大沼尚平(9分46秒)(3)春日亮太(10分04秒)(4)大槻恒介(10分06秒)(5)渡邉綾華(10分23秒)(6)赤羽拓実(11分40秒) -
箕工祭
箕輪工業高校で22日、第42回箕工祭があった。クラスやクラブごとで取り組んだ展示発表が並んだほか、生徒らによるバンド演奏などもあり、訪れた人たちを楽しませた。
クラス展では、定時制クラスが「上伊那にあった身近な戦争」をテーマに、伊那市上の原に実在していた陸軍伊那飛行場について展示=写真。
当時、極秘で特攻兵が訓練していた陸軍伊那飛行場。終戦後も、GHQに目を付けられないよう、建物は取り壊され、記録文書もすべて消去されたため、当時の様子を知れるものは人の記憶としてしか残っていないという。
生徒らは、実際に飛行場で勤労奉仕をしていた地元住民に話を聞いたり、実際に現地を訪れたりしながら、当時の様子を調査。飛行場後の復元図を作成したり、当時の話を録音したテープを起こしたりしたものを展示した。
そのほかにも、日本工業大学との高大連携にかんする取り組み展示、生徒らが作成した上伊那の地形模型などの展示があり、訪れた人の関心を集めていた。 -
子育て学級が保育園で交流
箕輪町公民館の子育て学級は19日、松島保育園を訪問し、園内を見学したり、園児と一緒にリズムダンスをして交流した。
保育園の生活を知り体験しようと訪問。15組の親子が、年少園児65人と一緒にリズムダンスをし、運動会で発表したリズムも教えてもらいながらお尻を振り振りして楽しく踊った。
講話では、倉田博美園長が、今の子どもたちに関わる問題点として▽体力、運動能力の低下▽自然や社会体験の不足▽睡眠と食事の問題▽テレビやゲームなどメディアの過剰接触-などを挙げ、「よく遊び食べて眠る子どもの生活リズムに合わせた生活を心がけよう」とアドバイスした。心を育てる読み聞かせの大切さにも触れ、「父母の声での読み聞かせが心に染みる。親子のスキンシップの時間でもある。テレビやゲームの時間を減らしてやってほしい」と話した。 -
【記者室】受容的関与という対応方法
ホームヘルパー養成研修講座で、相手の気持ちを傷つけない対応の仕方「受容的関与」の話があった。受容と拒否という対応の中間に位置する「受容的関与」。相手の要求や欲求をまず受け止め、続いて「でもね」とヘルパーの考えを言う方法だ▼高齢者や子ども、特に小学生以下は受け止めてあげれば要求の90%は満たされる。お年寄りの要求に即座に拒否で返しては相手の気持ちがつぶれる。まずは、極力相手と同じ言葉を繰り返して要求を受け止めることがとても大事で、話を聞いてくれるとの認識ができるとその後の関係もよくなるという▼受容的関与には思いやりの気持ちや心のゆとりも大切な気がする。コミュニケーション法の一つとして心に留めておきたい。(村上記者)
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箕輪町図書館読書講座
箕輪町図書館の06年度読書講座が18日、町文化センターで始まった。24人が来年3月までの5回講座で郷土に関した作品を読み学ぶ。
読書講座は99年に始まり、箕輪町や上伊那地域に関係した人物の作品を学んできた。今回は長野県内に範囲を広げ、第1回は「藤原ていの人と作品を読む」と題し、諏訪市出身の藤原ていさんを取り上げた。
講師は元箕輪図書館長の小口恵子さん。「実在する人の伝記は非常にリアルで胸を打つ」として▽藤原ていの履歴▽引き揚げの辛苦▽少女時代▽夫・新田次郎▽3人の子ども-をテーマに、著書「流れる星は生きている」「旅路」と、講演記録「妻として母として」の抜粋を読み進めながら、人物像と作品を紹介した。 -
箕輪工業高校が新しい多部制・単位制高校の構想を未来を育てる会に示す
箕輪工業高校の未来を育てる会(会長・平澤豊満箕輪町長)が19日、箕輪町文化センターであり、高校改革プランに伴い、現在の箕工に代わり、08年4月から始まる新しい多部制・単位制高校の具体像が、箕工関係者から示された。
教育課程は午前部2学級、午後部1学級、夜間部1学級。県教委の実施計画は、科として工業科を設けることは想定していなかったが、地域的特色や地元からの強い要望を受け、午前部の1学級を総合工学科にしたいとする構想を示した。そのほかは普通科で、入学後、生徒が希望に応じて時間帯を移動できるよう、午前部、午後部の普通科2学級は一括で募集にする。夜間部は、現在の定時制生徒などが通える空間を確保するため、募集も独自で行う。
授業形態は、単位制の特色を活かし、進学から基礎力養成まで、さまざまなニーズに対応できるよう受講させ、総合工学科は、地元企業へのインターンシップや、高大連携による実践的な教育を実施。普通科は、少数精鋭の小グループ学習、1日7時限35単位履修を可能とし、難関大進学にも対応する。生徒会、クラブ活動などは全日制高校と同様に行う。
教室数不足となる設備面では、最低8、9億円をかけて旧校舎の改修と定時制専用教室、食堂・給食施設のある新校舎建設を求めていく。
育てる会関係者からは「箕工がなくなってしまうと思っていたが、希望がもてる内容だった」とする声があったが一方、依然として上伊那農業高校定時制関係者の一部に定時制の存続を求める動きがあることに触れ「箕工の多部制・単位制高校への転換に影響するのでは」と危惧する声もあった。 -
箕輪消防署の唐沢隆浩消防副士長
救急救命士の薬剤投与技能認定伊那消防組合箕輪消防署の唐沢隆浩消防副士長(31)=沢=が、救急救命士による薬剤投与技能認定を受けた。県メディカルコントロール協議会が13日付で認定し、18日に認定証が届いた。伊那消防組合では高遠消防署員に次いで2人目。
06年4月、救急救命士法施行規則の改正による処置範囲の拡大に伴い、認定を受けた救急救命士が医師の指示の下でエピネフリン(強心剤)1種類の薬剤投与が可能になった。
唐沢さんは8月1日から1カ月間、第4期生全国200人の内の1人として福岡県北九州市の救急財団救急救命九州研修所に入校し、大学教授による講義や実技訓練、試験を受けた。授業後も班ごとに2、3時間の自主訓練を重ね、卒業試験に合格し修了証をもらった。
9月4日から5日間は、伊那中央病院で点滴ラインの準備から静脈路の確保、薬剤投与の50時間の実習をし、点滴は患者の承諾を得て行い、薬剤投与は伊那消防署からの救急搬送2件で実施した。
唐沢さんは01年10月に救急救命士の資格を取得し、05年8月に気管挿管技能認定を受けている。
これまで、病院到着後に薬剤投与で心臓が動き出すのを見て、「現場でもっと早くできれば」との思いがあった。認定を受け、「救急現場で生かせるよう今後も訓練し、現場で適切な処置をして1秒でも早く医療機関に搬送したい」と話した。
箕輪消防署の救急救命士は7人。福島朝雄署長は、「順次資格を取ってもらい、住民の命をぜひ守ってほしい」としている。