-
信大農学部で企業合同説明会
信州大学農学部で10日、06年度の就職予定者を対象とした企業合同説明会があった。3年生や大学院1年生ら約140人が参加。学生たちは、県内を中心とした19社の説明を熱心に聞き、進路選択の一歩を踏み出した。
同学部は県内出身の学生が全体の約1割で、県外出身者が圧倒的に多い傾向にあるが、ここ数年、県内就職者数が増加。昨年は3割弱が県内に就職した。また、同学部卒業生の就職を希望する企業の要望もあったため、双方のニーズを結び付ける合同説明会を企画した。
参加企業は同学部のOBがいる企業が中心で、伊那市の食品製造会社・伊那食品工業、駒ヶ根市の建設会社・ヤマウラなども参加した。
今年度の卒業生の就職内定率は12月末現在で6割程度だが、例年3月ころには9割以上になるという。 -
コラボ×コラボ06
信州を拠点に活動する4人の作品展「コラボ×コラボ06」が2月6日まで、飯島駅前ヤナギヤ2階のアミカホール2002で開かれている。4作家が独自の感覚で制作した抽象的油彩画、ミクストメディア、立体など30点余を展示した。
出展作家は飯田市の林正彦さん、桐生好さん、飯島町の原隆夫さん、松川町の魚田一人さん。
林さんはウレタンに赤土を塗り、増殖する土をイメージした完成度の高い作品を展示。原さんは黒く塗りつぶしたアクリル板に心象風景を描く静的作風を表出した。魚田さんは麻袋を張り付け、焼いたり、焦がすなどして、素材の持つ質感を表現した。
和紙にリズミカルに書画風に描いた桐生さんなど、4人4通りの表現方法が目を引く。
松川町資料館でも31日まで同時開催。 -
三十六歌仙画帳展
駒ケ根市の駒ケ根高原美術館は「三十六歌仙画帳展」を3月7日まで開いている。平安時代、藤原公任によって選ばれた小野小町、在原業平、柿本人麿など当代の歌人36人の歌と肖像を描いた雅やかな作品を展示=写真。愛知県在住の旧家に代々伝わるもので、作者は不明だが繊細で優美な筆致からかなりの力量のある絵師と書家の手になるものだという。
午前9時30分縲恁゚後5時。入館料は大人千円、大・校生800円、小・中学生500円(小・中学生は毎週土曜日無料)。問い合わせは同館(TEL83・5100)へ。 -
小学校スキー教室始まる
駒ケ根市の駒ケ根高原スキー場で今シーズンの小学校スキー教室が始まった。快晴に恵まれた11日は赤穂南小学校の5・6年生が教諭らに引率されて訪れ、早速雪の上にシュプールを描いていた。
色とりどりのスキーウエアに身を包んだ児童らは能力別に分かれてインストラクターの指導を受けた。初級クラスでは緩やかな斜面を使い、スキーをハの字に開いて曲がるボーゲンなどの練習を繰り返した=写真。最初はこわごわ滑っていた児童も次第に雪の感触に慣れたのか、スピードを上げて滑り下りたり、歓声を上げて友達同士で競争したりするなど、スキーの楽しさを満喫していた。 -
伊那谷の美シリーズ8「春日清彦」展
伊那文で27日から伊那市の県伊那文化会館は27日から、伊那谷の美シリーズ8「春日清彦」展を美術展示ホールで開く。
春日清彦(1907縲・2)は、現在の伊那市富県の出身。遺族が郷里の伊那市に遺作80余点を寄贈したのを記念して展覧会を開催。東京美術学校時代の初期作品から晩年までの油彩画を軸に、素描、風刺漫画の原画など貴重な資料を展示。伊那谷の風土と芸術家の個性がはぐくんだ美の世界を紹介する。
春日は、県立伊那中学校(現伊那北高校)から東京美術学校(現東京芸術大学)に進学し、長原孝太郎の教えを受ける。プロレタリア美術運動の指導者、須山計一、松山文雄らとの交遊を通じ風刺漫画を雑誌に投稿したことで治安維持法違反で検挙・投獄された後、台湾で教職に就く。戦後は長野師範学校、後に信州大学教育学部で教べんをとりながら、中央画壇に出品することなく独自に制作を続ける。
作品は、「フォーヴィズムを基調とした素早い筆触と暖かみのある色彩の中に漂う詩情が特徴」という。
会期は2月19日まで。午前10時縲恁゚後5時半。毎週月曜日、2月14日休館。観覧料は一般300円、高校生以下無料。前売券は200円。問い合わせは伊那文化会館(TEL73・8822)へ。 -
富県小3縲・年生 スキー・スノボ上達目指して
伊那市西春近のスキー場「中央道伊那スキーリゾート」で11日、同市の富県小学校3竏・年生(101人)が恒例のスキー・スノーボード教室を開いた。児童たちは晴天の中、積雪110センチの良質のゲレンデに、笑い声を響かせながらシュプールを繰り返し描いた。
3・4年生は全員がスキーを、5・6年生はスキーと3年前から取り入れたスノーボードのどちらかを選択して学習。伊那市内の小学校の中で今シーズン、最も早く教室を開いた。
学年を問わず、個々の能力に応じて分かれた、スキー9グループ、スノーボード3グループの計12グループを伊那スキーリゾートのインストラクターが指導した。
初心者はブーツの履き方から、立ち方、板をハの字にして滑る「プルークボーゲン」などを学んだ。児童らは何度も転んで、雪の感触を味わいながら、思い思いに滑降を楽しんだ。
3年生の田路泰志君(9つ)は「パラレルのコツを覚えて、きれいにかっこよく滑りたい」と話し、「時間があれば毎日スキーがしたい」と笑みをこぼしていた。
伊那スキーリゾートでは上伊那の小学校を中心に17日縲・月中旬まで、スキーやスノーボードの教室が開かれる。2月に入ってからは、飯田市や県外の愛知県からも小・中学生が訪れるという。 -
地元ゆかりの音楽家シリーズVI「堀尾諭委&田中健デュオリサイタル」伊那文で14日
伊那市の県伊那文化会館主催、地元ゆかりの音楽家シリーズVI「堀尾諭委&田中健デュオリサイタル」が14日、同会館小ホールである。
出演は東京音楽大学出身の2人。ソプラノの堀尾諭委さんは駒ヶ根市出身。オペラアリア、ドイツリート、フランス歌曲と幅広いレパートリーを持ち、現在はイタリア・フィレンツェで勉強中。透明感のある歌声に定評がある。ピアノの田中健さんは伊那市出身。東京音大大学院修了後、同大学ピアノ伴奏助手として勤務しながら、数々の演奏会やコンクールに出演して研さんを積んでいる。
二人とも音高・音大生によるフレッシュコンサート(会場・伊那文化会館)の出演経験があり、梢の会にも所属。地元での演奏会は堀尾さんは3度目、田中さんは初。
プログラムは、1部イタリア歌曲、2部ピアノ・ソロ、3部フランスの作品、4部オペラ・アリア。
二人は、「イタリア歌曲などの歌と、ショパンの名曲のピアノソロで盛りだくさんのプログラム。ステキな演奏会になると思う。まだまだ若い二人ですが、たくさんの名曲を精一杯皆さんにお届けしたい」とリハーサルにも熱が入っている。
午後7時開演。入場料一般千円、高校生以下500円。当日は各200円増し。問い合わせは同会館(TEL73・8822)へ。 -
七久保新田耕地がしし舞披露
飯島町七久保の七久保小学校は10日、体育館で七久保新田耕地(伊藤章男総代)に伝わるしし舞を見学した。
同校は郷土の伝統芸能を見学することで郷土文化を知り、郷土愛を育もうと、毎年新春に地区内のしし舞を見学している。
新田耕地のしし舞は4月第3土、日の稲荷神社の例祭に合わせ奉納している。
伊藤総代ら20人が訪れ「五穀豊じょうを祈願するおめでたいしし舞で、1年間健やかで、しっかり勉強して」と呼び掛け、笛と太鼓の演奏による「道中囃子」でスタート。例祭では男性がキツネの面を付けて踊る「狐踊り」と続いた。
「ソラーイ」の掛け声でししが登場し、数え歌、練りなど勇壮な舞を披露した。 -
宮田村中越区で昔の遊び大会
宮田村中越区で7日、正月ならではの遊びをみんなで楽しむ「昔の遊び大会」が開かれた。地区の小学生がほぼ全員参加。かるたやコマまわしなど、にぎやかに満喫していた。
地区児童会がどんど焼きにあわせて開催。約20人の子どもたちが自宅から昔ながらのゲームやおもちゃを持参した。
百人一首を広げる女の子たち。一方で男子はコマまわしに夢中。慣れた手つきで、伝統の遊びに興じていた。 -
ミュージカル「不思議の国のアリス」足ながおじさんチケット受け付け開始
2月に駒ケ根市文化会館で開かれるミュージカル「不思議の国のアリス」を無料で観劇できる「足ながおじさんチケット」の申し込み受け付けが始まった。対象は小学生未満。誰でも応募できるが、公演の感想文を書くことが条件となっている。主催者によると9日現在、約100人分の席が用意できているという。公演は2月9日午後7時。一般公演は10日縲・2日まで全4回行われる。
昨年の公演「アルプスの少女ハイジ」を団体で見た伊那市の小学生らが感想文を書いて送ってくれたことにヒントを得た主催者が、地域文化の振興のために子どもたちを無料で招待したい竏窒ニ初めて発案した。趣旨に賛同する事業主や個人などが1口1千円のチケット代を出資。後日、子どもたちの感想文が主催者を通じて手元に届くことになっている。
主催者は観劇申し込みと出資申し出の双方を受け付けている。事務局は「席がなくなることもあるので早めの申し込みを」と呼び掛けている。問い合わせ・申し込みはこまがね演劇文化創造劇場(TEL83・5923)へ。 -
東中かるた会
駒ケ根市の東中学校(向山健一校長)で生徒会の主催による恒例の新春かるた会が開かれた。全校生徒が参加し、5、6人ずつの班に分かれて27グループが一斉に百人一首の札を取り合った=写真。昨年までは生徒全員が体育館に集まって行っていたが、暖房があまり効かないことなどから生徒の体調を考え、今年は各教室のほか、家庭科室や学習室など9会場に分散して行うことにした。
畳敷きの第2家庭科室では、両手をひざに置いて正座した生徒たちが耳をすまして真剣な表情で待ち構え「花の色は竏秩vなどと校内放送で歌が読み上げられる度に激しく札を取り合った。相手より先に札を取った生徒は思わずガッツポーズを出し「よっしゃ」などと叫んでいたが、時にはお手つきをしてしまう生徒もあり「しまった」「間違えた」などと口にしながら残念そうな表情を浮かべていた。 -
3学期始業式
駒ケ根市の7小中学校のうち、前後期制を採用している赤穂中学校を除く6校で10日、3学期の始業式が一斉に行われた。中沢小学校(北原三千生校長)では児童代表が3学期に向けての決意を発表するなどして、気持ちも新たに新学期のスタートを切った。
全校児童を前に1年生の林望弥美さんと小林優希君はそれぞれ「2学期でできなかった問題ができるように頑張りたい」「頑張って算数の問題がいっぱい解けるようになりたい」、5年生の北原和香菜さんは「宿題と児童会活動をしっかりとやることが目標。頑張って達成し、思い出の残る学期にしたい」と決意を発表した=写真。
北原校長は児童らに「全校の皆さんが元気に登校してくれて、こんなうれしいことはない。『1年の計は元旦にあり』という。どんな小さなことでもいいから自分で決めた目当てを持ち、達成できるまであきらめずに頑張ってほしい」と話し、詩『まけじだましい』を朗読して「この詩のように、つらいこと、悲しいことがあっても負けずに戦ってください」と呼び掛けた。 -
美道会「書き初め展」
南箕輪村田畑の金井きく美さんが主宰するかな書道「美道会」の書き初め展が10日、アルプス中央信用金庫南箕輪支店ロビーで始まった。新春にふさわしい書道の作品に、訪れた人々が関心を寄せて眺めている。
美道会は、村公民館講座で学んだ人たちが集まり、毎週、北殿公民館で勉強を重ねている。
12人が出品し、かな書の作品は額装した9点。金井さんは自詠の歌、生徒は島木赤彦の短歌などそれぞれが気に入った歌人の歌を流れるような美しい字体で書いている。小学生の書初めは6点で、「いろり」「雪の正月」「初日の光」など整った大きな字で伸び伸びと書いた。
金井さんは、「かな作品の優雅さを見ていただきたい」と話している。展示は16日まで。 -
第6回睦月展
世代や性別を越え、創作活動に携わる人たちが作品を出展する「睦月展」が15日まで、伊那市立図書館の広域情報コーナーで開かれている。折り紙や陶芸、油絵などの作品が、訪れた人たちの心を和ませている。
もともと絵を志す仲間同士で始めた展示で6年目。その後、活動分野にこだわらず、陶芸、染色、折り紙などを周囲の人から募るようになった。不登校児童の支援などにあたる上伊那子どもサポートセンターも協力参加。創作活動は、子どもの内面を表現する手段にもなっているという。
今年は、中学生・高校生から80代の女性まで、幅広い年齢層の約15人が出展。展示会は、関係づくりの機会にもなっている。
入場無料。 -
3学期始まる
高遠町と長谷村の4小中学校で10日、始業式があった。
長谷小(三澤久夫校長)は、学校生活への願いや1年間の安全を祈って、だるまに目入れをした。近くのJA上伊那美和支所が毎年8体を贈っているもので、全校児童を前に、三澤校長と児童会副会長が2体に目入れ。職員室と児童玄関に置き、残りの6体を各学年の教室に飾った。
式では、1、3、5年の代表10人が意見発表。「下級生の見本になるような生活をしたい」「友達や家族を大切にしたい」「学校を1日も休まないようにしたい」など今年の抱負を述べた。
三澤校長はあいさつで、ある小説家と日本画家の作品や作家になるまでの歩みを紹介し、「大きな夢をもち、実現に向けて進んでほしい」と呼びかけた。
高遠小(宮下廣規校長)は式に合わせて恒例の「新年の会」をした。伊那三曲協会を招いて、筝(こと)・尺八の演奏に耳を傾けた。
伝統芸能に触れる機会として、地域の芸能団体に出演を依頼。近年は詩吟や剣舞などを鑑賞している。伊那三曲協会は初めて。
曲目は、「年のはじめ」「さくら変奏曲」「飛躍」の3曲。福沢雅志世普及委員長が「新年を祝して」「高遠町が桜の名所ということもあって」「みなさんが1年間元気に躍動できるように願いを込めて」とそれぞれ選曲理由を説明し、歌を交えて演奏を披露した。
児童たちは、日本古来の伝統楽器が奏でる和やかな音色に聞き入り、気持ちを新たに3学期をスタートさせた。
伊那三曲協会は上伊那の学校の要望に応じて演奏披露や筝指導をする。年間で約20校を訪問し、日本音楽の普及に努めている。この日は、17回目となる伊那市の東春近小にも訪れた。
一足早く6日に始業した高遠北小学校は10日、授業で書道を習っている3年生以上が年末年始休みに仕上げた書き初め作品をそれぞれ教室や廊下に貼り出した。20日まで展示する。
3年はひらがなで「はつゆめ」、4年は「はるの光」、5年は「雪の正月」、6年は「希望の朝」。どれも達筆で、見ごたえある作品が並んだ。
本年度、漢字を習い始めた4年生は、力強く書いた漢字の「光」に苦戦し、納得できるまで何十回も書き直したという児童もいた。
女子児童の一人(10)は「全体的に難しかったけど、そのなかでもやっぱり漢字。家族に教わりながら、一生懸命書いた」と話していた。
2年生は今年の目標を各自硬筆で記した作品を飾った。 -
中川東小で3学期始業式
中川村の中川東小学校(久保村和子校長)は10日、3学期の始業式を行い、登校日数50日と最も短い、まとめの学期をスタートさせた。
式では2年生の代表3人が「算数の九九が早く言えるように頑張りたい」「一言もしゃべらず、床をピカピカに磨く」など3学期の目当てを発表。
5年生代表は書初めで「掃除」「百人一首」「全校の見本」「笑顔が1番」など、新年の決意を披瀝した。
斉藤寿典児童会長は「今年は戌年、犬にように強く目標に向かう年にしたい。3学期は児童会祭をはじめ、まとめの行事がいっぱいあるが、全校で力を合わせて頑張りましょう」と呼び掛けた。
久保村校長は「学年の始めに立てた目標を思い起し、3学期は50日間と短いが、みんなで力を合わせ、しっかりと1年間のまとめをしよう」と話した。 -
SO竏鱈ABが新春ライブ
邦楽バンド「SO竏鱈AB(ソーラボ)」のライブ「その参」が8日夜、伊那市生涯学習センター6階ホールであった。「和」と「洋」をコラボレートしたステージで、奏者と観客が一体となって楽しんだ。
00年夏に結成されたソーラボは、伊那市を中心に尺八、箏(こと)、十七弦、ギター、パーカッションの奏者5人のグループ。
今回はオリジナル曲「風来」「朝霧」「月の贈り物」「Gmブルース」などを中心とした12曲を用意した。童謡「チューリップ」を明るく、楽しくアレンジした最新作「SA・I・TA(咲いた)」も。
ロック調の雰囲気を出したステージに、奏者5人が立ち「子どものころ、西部劇が好きだった。疾走感の曲を作りたいと思って書いた」など曲紹介を交えながら、軽快な音楽を奏でた。
観客約200人はリズムに乗り、新春の一夜をにぎやかに過ごした。 -
愛情たっぷりの七草がゆ
正月疲れの胃袋を休める七草がゆ。宮田村の福祉交流施設なごみ家でも7日、利用者らに振る舞われ、「今年1年元気に過ごせそう」と喜んだ。
同施設管理人の鈴木幸子さんが、愛情たっぷり込めておかゆに彩り豊かな七草を添えた。
施設を利用していた小学生と、心の病と向き合っている当事者グループ「こざくら」のメンバーらがさっそく試食。「あったまる」「今年は良いことありそうだ」と、正月明けの伝統食を満喫していた。 -
無病息災願ってどんど焼き
宮田村大原区で7日朝、無病息災を願う正月の伝統行事「どんど焼き」が行なわれた。子どもたちがしめ飾りや門松などを各家庭から集めて点火。住民の多くも参加して餅を焼いて食べ、良い1年になるよう祈った。
地区PTAの主催で、小学生が各家庭を巡回。正月飾りなどを天満宮横の広場に集めると、高さ3メートルほどにもなった。
点火すると、炎と白煙が勢い良く空高くへ。燃え尽きると、餅を焼いてさっそくみんなで食べた。
きな粉にまぶしたり、砂糖しょう油につけたり。地区PTAの宮沢会長は「子どもたちが行事に親しんでくれてうれしい」と目を細めていた。
この日は中越区でもどんど焼きが行なわれたが、多くの地区は8日に予定している。 -
箕輪南宮神社山車飾保存会
箕輪南宮神社祈年祭に奉納する山車(だし)飾り。100年以上もの歴史がある山車飾りを、木下区民有志でつくる箕輪南宮神社山車飾保存会(会員47人)が守り、受け継いでいる。
歴史上の有名な人物や物語の場面を、人形を作り舞台に再現する山車飾り。始まりは明治初期で、高遠から箕輪郷木下に移り住んだ青年が、「高遠の鉾持神社の例祭に古くから山車が飾られ、参詣者の足を止めている。南宮神社の祭りにも飾ったらどうか」と提言したものという。
神社境内や商店、町内各所に計30余もの山車が飾られた時代もあり、昔は商店や常会、青年会などで作っていた。78年に保存会が発足。88年7月、山車飾りが箕輪町民俗無形文化財の指定を受けたのを機に新たに保存会を組織し、一般区民のほか区会議員も参加する現在の形になった。
「物作りが好きだということが基本にある。その気持ちがあるから続いているのでは」と蟹沢廣美会長。会員は友達で誘い合ったり、区会議員で参加しそのまま残ったり。モーター仕掛けで人形を動かすための技術者が必要で「会に入れられちゃった」と笑う人も。
保存会は「材料が何もないゼロからのスタート」だった。町や木下区の補助を受け、人形の頭や着物の生地など材料を少しずつ買いそろえ、今では頭を70個所有。「財産が増えた」。
「今は前に使ったものを補修してできるから楽になったけど、最初から作るのはえらいこと」「鎧の着せ方も分からずに会に入って、最初は前からいた人に教わった。難しいもんだなと思ったけど、あれがいい勉強になっている」
衣装作り、機械操作など、各自が過去の職業や得意分野を持ち寄って制作に携わる。
祈年祭の舞台決めは夏ころから始まる。昨年は、穂高神社の研修視察で頭や手、胴体などの作り方を学び、9、10月に保存会独自の工夫を加えて胴体を作った。11月末からは日曜日を除く毎晩、人形作りや舞台の組み立て作業に精を出した。
「仕上がって飾ったときは立派にできたなと思う。その時はやっぱりうれしい」「自分ではまだ足りないと思うけど、素晴らしいと言ってくれるとほっとした気持ちになる」
完成したときの喜びに加え、「歴史的な面白さ」もある。「歴史に関心がうとかったが、作り出すと歴史を再検討するような勉強になる会」と話す会員もいる。
毎年異なる舞台を作る大変さがあるが、「続けていかにゃいかんという責任感」で、皆が団結。後継者育成のため02年に発足した子どもたちの「スマイル山車くらぶ」の指導にも力を注ぐ。
今年の祈年祭は14、15日。「安寿と厨子王」「孝女白菊」「曽我兄弟の仇(あだ)討ち」、干支(えと)にちなんだ「犬の踊り子」「犬のごあいさつ」、スマイル山車くらぶの「花咲かじいさん」を奉納する。二年参りには、一足早く「犬の踊り子」を披露した。
祈年祭が終わると例年、町役場や文化センターにも山車を展示。木下区民文化祭にも飾る。
祈年祭まで1週間と迫り、「どんな批評があるかな。大勢来てくれるかな」と、そんな思いを抱きながら、今は舞台への飾り付け作業を進めている。 -
イコン展・かくれキリシタンの聖画展
駒ケ根市の駒ケ根高原美術館は「鞠安(まりや)日出子イコン展・写真で巡るかくれキリシタンの聖画展」を2月28日まで開いている。イコン(キリスト教の神や天使、聖人などを描いた絵画)作家鞠安日出子さんが描いた大小の作品約100点と、写真家中城忠さんが撮影した長崎県生月島の隠れキリシタンの聖画などの写真パネル約60点を同時に展示している=写真。
午前9時30分縲恁゚後5時。入館料は大人千円、大・校生800円、小・中学生500円(小・中学生は毎週土曜日無料)。問い合わせは同館(TEL83・5100)へ。 -
宮田小で3学期が始業
伊南地方のトップをきって宮田村の宮田小学校は6日、3学期の始業式を開いた。厳しい冷え込みの朝となったが、子どもたちは書き初めなどの課題を抱えて元気に登校。年末年始の思い出や今年にかける夢を語り合った。
始業式では児童を代表して小田切みのりさん=2年=と平沢太志君=5年=が新年の抱負を全校に発表。
取り組んできた学習の成果を振り返り、「3学期は短いけど、3年生になるためのまとめをしたい」(小田切さん)、「けじめをしっかりつけ、全校をまとめられる6年生になりたい」(平沢君)と語った。
野溝和人校長は「終わり良ければすべて良し」と話し、「今まで頑張ってきた人は継続し、そうでない人も挽回は可能。みんなで努力する喜びを味わおう」と呼びかけた。
各学級ではさっそく授業が始まり、冬休み中の課題や出来事、新年の夢などを発表していた。 -
はら美術で柴田久慶さんが個展
人物画を通じて自らの思いを描く駒ヶ根市の洋画家・柴田久慶さん(60)の個展が9日まで、伊那市旭町のはら美術で開かれている。暖色系の色彩で描きこまれた独特な人物画や風景画など約50点が、訪れた人たちの目を楽しませている。
柴田さんは国画会や県展などで数多くの賞を受賞し、県展審査員なども勤めてきた。はら美術での個展は初めて。
見る角度やポーズによって、さまざまな表現を可能とする人物画の魅力にひかれ、被写体を通して心の内を表現することに挑んできた。昨年の国画会に出展した作品「MAN」は、近年の世情不安を描写。戦争を繰り返し、弱い者がみじめな思いをする社会をつくり上げた人間の愚かさを表現し、そうした醜い部分は、誰の中にも存在することを訴えかけている。
柴田さんは「絵画を始めて40年近くになるが、やっと絵の具の良さが分かってきた。微妙なタッチを楽しんでほしい」と話していた。
入場無料。9日まで。 -
伊那市在住・出身者の作家洋画展
伊那市在住・出身者の作家洋画展「漸(ぜん)進展」(実行委員会主催)が5日、伊那市生涯学習センター2階ギャラリーで始まった。作家13人が持ち寄った風景、人物、抽象など24点が並び、訪れた人の目を楽しませている。10日まで。
作品は、かやぶきの屋根に雪が積もった「信濃雪景」をはじめ、「街角」「家族」「月と女 曼荼羅(まんだら)」「御岳I」など。一人が最新作1縲・点を展示した。サイズは100号以上の大作が多い。
須沢重雄代表は「作家が精根込めて描いた。大作が多く、それぞれ個性を生かした作品は見ごたえがある」と話している。
作品展は一昨年のセンターオープンのこけら落しとして始まったもので、本年で3回目。「一人ひとりが少しずつでも前に進んでいこうという気持ち」で、昨年までの精鋭作家洋画展から名称を変更した。
開館は午前10時縲恁゚後5時(最終日4時)。入場無料。 -
かんてんぱぱ・森のドライアート展
伊那市西春近のかんてんぱぱホールは15日まで、駒ヶ根市在住のクラフト作家・市山泰子さん(51)による「森のドライアート」展と、『かんてんぱぱガーデンに咲く四季折々の花』を出版した植物細密画家・野村陽子さん(52)=山梨県=の細密画展を開いている。植物の異なる側面を楽しめる2つの展示会が、訪れた人たちの目を楽しませている。
園芸種にはない魅力を持つ山の素材の色彩や形にひかれ、リースやオブジェ製作を手がけるようになった市山さん。今回はコケ類、樹皮、木の葉、つるなど、野山にある素材を中心にした作品を多く並べた。
乾燥した青葉だけでなく、枯葉も素材として使った作品も多いが、枯葉が青葉の緑をより鮮やかに見せる一方、青葉は枯葉の温かみを感じさせ、それぞれが作品を引き立て合っている。
市山さんは「あまり人が目に留めないなにげない素材の良さを知ってほしい」と話していた。 -
かんてんぱぱで高遠石工写真展
「高遠石工を訪ねる友の会」(赤羽忠二代表)による「新春高遠石工写真展」が4日から、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。県内外に残された素晴らしい石仏を撮影した写真約70点が、訪れた人の関心を引き付けている。
江戸中期から多くの石仏を残した高遠石工は、生活の場を求めて伊那地域から山梨県、岐阜県、関東方面など、あらゆる地域へと波及。その優れた技術は各地で受け入れられた。
職人によって作風は異なるが、手からつま先まで丹精に刻まれた高度な技術は一環している。約200年前に始まった文化は以後100年近く、親から子へと引き継がれたが、明治時代になると後継者が不足し、技術が途絶えてしまった。
会場には、親子代々の作品写真を並べた展示もあり、美しい石仏と共に時代の変遷もうかがえる。
代表の赤羽さんは「先祖が苦労して引き継いできた技術が、今なお各所に存在していることを知ってほしい」と話している。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時。9日まで。 -
中川村の成人式
中川村は「成人の日(9日)」に先立ち3日、文化センターで06年成人式を開いた。新成人73人(男40、女33)のうち、62人が女性は華やかな振り袖で、男性はスーツ姿で出席し、村理事者や村議会、恩師らの祝福を受けた。
村公民館と新成人などでつくる実行委員会が企画、進行したこの式典で、松村正明公民館長は「成人式は社会を担う一員として公に認められた節目の式。今年は知事選や村議選があるが、率先して選挙権を行使し、自覚と責任を果たしてほしい。21世紀を担う大事な1人として、心と体の健康に留意し、村や日本、世界の発展に貢献して」と期待した。曽我村長は「社会には筋の通らないことや理不尽なこともあるが、不平不満を言わず、自分が変わることが大事。自分を変え、成長することで、周りを変え、すばらしい未来をつくって」と激励した。
引き続き、新成人の代表に村からは記念写真と紅白ワインセット。安協中川支会女性部からは手作りの交通安全ストラップがそれぞれ贈られた。
また、新成人を代表し、佐々木壮さんは「親元を離れ、1人暮らしをして、初めて家族の苦労が分かった。家族への感謝の気持ちを忘れず、社会の一員として、自覚を持ち、責任ある大人に成長したい」。北島奈美さんは「社会人として自覚を持ち、責任を他の人に
転嫁するような大人にならないように、一歩一歩努力したい」とさわやかに、成人の決意を述べた。
この後、成人者は輪になって1分間スピーチ、最後に記念撮影を行い、思い出深い節目の式を閉じた。 -
ブラジル母国語教室「BABY KID’S」保育担当
駒ヶ根市赤穂
関口一枝さん「ポルトガル語で『うんちが出る』っていうのは“コッコ”っていうのだけど、最初はそれさえも分からなくて大変でした」
伊那市双葉町にあるブラジル人母国語教室「Baby Kid’s」(飯島ヨシムネ代表)の保育担当。昨年3月、代表の飯島さんが一時帰国することになり、その間の3カ月間、留守を引き受けることになった。「今は約束の3カ月を過ぎているのだけど、慕ってくれる子どもたちや、日本の事情がよく分からないスタッフに『いてほしい』って引き止められて、なかなか戻れなくて」と笑う。
◇ ◇
高校卒業後、オーストラリアへと出かけた次男が身ぐるみをはがれ、斬りつけられるという事件に遭遇。しかし、近くにいた中年女性が面倒を見てくれたおかげで、息子は無事に帰国することができた。見ず知らずの外国人を助けてくれた女性に感謝しながら「きっと日本で生活する外国人も、いろんな不安を感じているんだろうな」と実感した。少しでもそうした人たちの力になれれば竏窒ニ、出稼ぎに来る日系ブラジル人の家族と交流するようになる。そんな中「会社の寮を使って日系ブラジル人の子どもたちを見ている人がいるよ」と紹介されたのが「BabyKid’s」の前身となる託児所だった。そこから親戚付き合いのような交流が始まる。
◇ ◇
母国語教室との付き合いは20年近い。保育士として勤め上げたキャリアもあったが、日本の保育園と違い「言葉の壁」がある母国語教室での生活には、当初戸惑うこともあった。何が原因で泣いているのか分からず、なんて声をかけてあげれば良いのか分からない竏窒サんな状況もしばしば。しかし、日本語ができる子どもの力を借りて、何が原因かを知ることができるようになった。ここまでがんばってこれたのは、子どもたちが与えてくれたパワーのおかげ。
教室にはポルトガル語しか話せない子どもも多い。「せめてあいさつくらいは」と毎朝、ポルトガル語のおはよう“ボンジーア”に続けて、日本語で“おはようございます”とあいさつするようにしたところ、最初はポルトガル語しか話せなかった子どもが「おはようございます」とあいさつしてくれるようになった。「いただきます」を言う習慣もなかったが、それも言えるようになった。こうした日々の変化を発見することが、何よりの楽しみとなっている。
「もういい年なので、今後は自分の趣味の時間もほしいなっと思って。ただ、保育担当を離れても、母国語教室や日本にいるブラジル人家族とは変わらず交流をし、自分にできることを続けていきたいと思ってます」 -
新春年女、吉川さん
「コロコロして丈夫、好き嫌いがなく誰とでも仲良くできる。悪く言えば八方美人」と戌(いぬ)年の性格を分析する。
子どものころ、犬に追いかけられ、犬嫌いになったが、婚家で犬を飼っていたため「世話をしているうちに、まあまあ、お付き合いでできるようになった」とか。
飯島町に生まれ、地元の高校卒業後、母に「地元にいてほしい」と懇願され、飯島町役場の事務吏員に、住民課窓口が振り出し。「住民と直接触れ合う職場で、色々な人が来て、時には大きな声を出す人もいた」とか。商工観光課では千人塚のスケート場づくりにも携わった。「水を撒いた夜、凍みが強いと、いいリンクができるとうれしかった」。
企画財政課の花機構事務局も担当。「飯島町には花愛好者や花き生産者が多いことに驚いた。盆花市では、裏方の苦労も体験し、いい勉強になった」と振り返る。
01年から教育委員会に。社会教育係として「少子化が進み、自立のまちづくりの中で、子育て支援はどうあるべきかが問われている。お金を掛けずに子どもにも親のためにもなる支援とはなにか、模索している。公民館は生涯学習のし掛け人、多くの人に公民館の活動を知ってもらい、利用し、それぞれのスキルアップに役立ててほしい」と願う。
夫と子ども2人、義母の5人暮らし -
七久保で大晦日花火大会
大晦日の風物詩、飯島町七久保の七久保煙友会の大晦日新春花火大会は、七久保上通り集会所西側をメイン会場に、今年も大晦日の午後11時30分から元旦の0時30分まで盛大に行われる。A2版の豪華なポスターも完成、町内随所に張り、来場を呼びかけている=写真。
19回目の今年は、除夜の鐘108にちなみ尺玉8発のほか、ロング綱火、小型花火、スターマインなど煙友会が「来場しないともったいない、見られない」と惜しまれるようにと、工夫を凝らす。
また、会場では年越しそばや豚汁、お神酒が振舞われる。