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パッチワークキルトで
飯島町七久保の小蕪亭で20日、宮川和子さん=キルト羅針盤、大阪=を講師に、パッチワークキルト講習会があった。14人が参加、本皮やアップリケをアクセントにした、シックなショルダーバッグを完成させた。
参加者は型紙を重ね、布を裁断し、手縫いで各パーツを完成させ、トップと裏生地の間にキルト綿を入れ、キルティング。最後に立体的に仕上げた。
細かいアップリケの縫い付けが、出来映えに影響するとあって、丁寧に作業を進めていた。
宮川さんは「パッチワークキルトは好きで、根気があれば、だれでも楽しめる」と話していた。 -
上の原保育所の園児ら、地域のお年寄りと交流
普段あまり機会がない園児と交流を深めよう窶狽ニ19日、伊那市の上の原保育所を、地域の高齢者クラブ「菊の会」のメンバーなど18人が訪問し、年長園児39人と手遊びや玉入れなどして楽しんだ。
上の原地区社会福祉協議会の主催する「いきいきサロン」の一環として、本年度始まった交流で、3回目(本年度最後)。
地区内に昨年、保育所が新設。「身近な子どもとの交流を深めたい」という地域の考えと、「地区とのつながりをつくりたい」との保育所の思いが一致し、交流会が実現した。
今回は、園児がお年寄りに「こんにちは」と大きな声で駆け寄り、体操を教えたり、子どもたちがお年寄りの手を引くなどの光景が見られ、お互いが親しみを込めて触れ合いを楽しんだ。
唐木嘉代子所長は「お年寄りとのふれあいを通して優しい気持ちを育て、多くのことを学んでほしい」と話していた。
今後も交流を続けたいとしている。 -
終戦後1年をかけて北朝鮮から帰還
伊那市 小沢昌子さん(71)平和祈念事業特別基金発行の「平和の礎」15集(05年3月発行)に、「苦難の旅路」と題する文章を寄せた。
終戦直前の1945(昭和20)年8月9日、旧ソ連軍の侵攻を受け、当時日本の植民地支配下にあった現在の北朝鮮北部・灰岩から、着のみ着のまま避難民となり、半島を南下、故郷の伊那谷にたどりつくまでの10ヵ月間の記録だ。
途中、北朝鮮南部・興南市で8ヵ月間の収容所生活。草を食べ、一枚の毛布に家族で包まり、同じ境遇の人々と励ましあった日々。しかし、飢えと寒さと疲労の中で、最愛の父・小田切憲さんは亡くなった。「遺体を運んだ人が次の遺体になる」壮絶な世界で、母・みつ子さんと弟の3人で生き延びた。当時11歳だった。
◇
「生きているうちに、戦争がどんなに空しいものかを語り継ぎたい」
帰国後数年を経た美和中(現在の長谷中)時代に、体験を記した文章は「信濃教育通信」に連載された。だがその後は、勉学・仕事・子育てに忙しく、体験を語り・記すことはなかった。
あらためて体験を語ろうと思ったのは戦後50年を迎えるころだった。TVなどから聞こえる中国残留孤児の人の肉親を探す声が、過去の思い出に重なった。北朝鮮との国家間関係が悪化し始める中で、彼の地で共に話し遊んだ朝鮮人の友達の顔が思い浮かんだ。
いくつもの新聞社の体験記募集に応じた。収容所で寝食を共にし、そして死んで行った人の郷里・秋田県での募集にも応じた。
「死んでいった人の肉親に、彼の最期を伝えたい。同じ思いをした人にもっと語ってもらいたい。北朝鮮で年老いているだろう・スあの頃の友達・スの声も聞いてみたい」
そんな思いを込めて、語り・記す。
◇
焼きついた思い出は語り尽くせない。南下する旅の途中で、北上する北朝鮮の人々から「日本が敗れた」と教えられたこと。たとえはぐれても手がかりになるようにと、父親に、住所・氏名・父母の名前などを何百回も何千回も暗唱させられたこと……。
特に、北朝鮮に渡った後、弟が生まれた時に、母・みつ子さんが教鞭をとった国民学校の朝鮮人女生徒たちが発した言葉、「コノアカチャンモ、コクゴヲナラワナクテハイケマセンネ」が忘れられないという。
「植民地化政策の一つで日本語を無理やり教えられたあの子たちは、本当にどんな思いだったのでしょうね」
◇
「こんなものもありますよ」。黄色くなった、古い本紙の切抜きを差し出された。
〈敵の包囲に 捨てむと思ひし長男が 成長して憲法を論ず〉
帰国後、女手一つで2人の子供を育て、81歳で亡くなった母・みつ子さんの歌だった。
(毛賀沢明宏) -
水墨画を描く
箕輪町松島
小松平さん(66)昨年12月に完成した自宅のアトリエ。夜中目覚めると、「本格的に水墨画を始めたので、いつでも描けるようにしてある」というそのアトリエに一人こもる。
「雪松」と題した迫力ある50号の作品をはじめ松や白樺、渓流のほか、パイナップルやイカなど食材も描いた作品。1月から3月までの短期間に描き上げた11点を、アルプス中央信用金庫箕輪支店ロビーに31日まで展示している。
小さいころから絵が好きで、中学から高校にかけて県展で入賞していたほど。高校時代は美術部でさらに絵に打ち込み、「高校の時にだいぶ描けるようになって、三度の飯より好きだった」。先生から芸大進学を勧められたが、家業を継がなければならないため親に認めてもらえず、絵の道を断念した。
家業に専念。その後、小松造園土木を起こし、社長として多忙な日々を送ってきた。しかし絵が忘れられず、「ある程度年をとって時間ができたら」と、思いを温め続けてきた。
14、15年前、岡谷市の現代水墨画の愛好者でつくる会に所属し、念願の絵を再び始めたが一時中断。「どうしても絵をやりたい」とアトリエを作り、今年1月に岡谷市の「墨絵の会」に入り、月2回通っている。
学生のときは水彩画で、水墨画は初。水と墨との世界で、墨一つで色を感じる。濃墨、中墨、淡墨と、それぞれに2種類ずつで計6色。紙の白さを生かして表現するという。
「墨でいろいろ感じろと言われてね。墨と紙の白の全7色を感じるように描かないといけないけど難しい。こんな難しいと思わなかった」
習いはじめのころ、造園業で主に松を手掛けることから、「松を描きなさい」と先生に言われた。教室で与えられる課題も描くが、松を熱心に描き、わずか3、4年で100号を描くほどの腕前になった。再開して10数年ぶりに会った人に、「“松の小松さん”で覚えてた」と言われたくらいだ。
「15年の空間を埋めようと思って、一生懸命やってますよ。絵は構図が大事。先生の言っていることを聞いてるだけではだめ。先人の描いたものを勉強したり、本を読んだり、展覧会も見に行かないとだめ」。絵に対する姿勢は厳しい。構図という点では、石を据える、木を植えるという造園の仕事や生け花も生きているという。
先日も、上野美術館の展覧会を見に行ってきたばかり。「勉強しないと。人の倍以上見て、人の作品から感じて、自分に生かしていかないとだめ。努力も必要ね。負けず嫌いだし、やるって言ったらやるほうだからね。先生もほめてくれたよ」
今年8月、緊急入院した。「10日ばか虫の息だったよ。助かると思わなかったと言われたけど助かった」。1カ月後に退院。5キロ落ちた体重も3キロ戻り、少しずつ体力もついてきた気がするという。
「どうしてもやり過ぎるけど、仕事は運動程度と思ってほどほどに。助かったからね、絵はもっと一生懸命に。松を主流に、特に駒ヶ根にある長年思ってきた松をこれから描きたい」
(村上裕子) -
塾やクラブに「通っている」74%
「教育環境について語る会」がこのほど、伊那市の西箕輪公民館であった=写真。市議会会派「まほらいな21」が市内16小中学校の保護者を対象に実施した「教育環境等についてのアンケート」の結果を報告。地域住民など約10人が集まり、アンケート結果や現代教育の課題について意見交換をした。
まほらいな21、上伊那教育ネットワーク主催で初めての試み。
アンケートは市内の教育環境を保護者と共に見直し、改善した環境を築こう窶狽ニ、昨年1縲・月に実施。市内の12小学校、4中学校の児童・生徒宅に6089枚配布し、全体の36・9%となる2248枚を回収した。
塾やクラブに通っているか窶狽ニの質問について、「通っている」と回答した保護者は全体の74%以上。小学校別に調べて見ると、伊那東、東春近小の78%以上が最も高く、伊那西、新山小は50%台と低かった。結果から「人口密度の違いと関係があるのでは」という分析になった。
塾やクラブの内訳は、小学生がピアノ、習字などの習い事が多く、中学生になると学習塾が圧倒的で、「保護者の子供に対する将来像が繁栄しているの」とした。
設問は「登下校の時間帯」「学校の健康診断の満足度」「子供課・子育て支援課の是非」など計12項目。中学生の制服については80%が「必要」とし、教育にかける一カ月の金額は「1万円縲・万円」という回答が多かった。
意見交換では「学校を地域に開けたものにするには」との課題に対し、「子供のいない家庭にも学校情報を提供することで通学路の安全を確保できる。地域の中での学校として見るようにすれば」などの意見があった。
また、「教師の教育価値観も関係がある」とし、「学校では子供が主人公、保護者は教育の主権者という関係性を教師は考え、両者と平等に向き合わなければ良い関係づくりもできず、開かれた学校づくりもできない」との主張もあった。 -
長谷村保育園、高遠第1保育園と交流
大勢の友達と仲良くなろう窶狽ニ17日、長谷村保育園「そらとぶくじら」を、高遠町の高遠第1保育園の年長児28人が訪れ、長谷村の年長園児8人と交流した。
「そらとぶくじら」は、村内唯一の保育園。規模が小さく、普段、園児たちは園外の子どもと遊ぶ機会が少ない。そこで、隣町の高遠第1保育園と、お互いの子どもが園を行き来したり、職員同士が交流するなどして、結び付きを深めている。
今回は、長谷村保育園で一緒にゲームをしたり、近くの鹿公園へと散歩に出かけた。
最初は数の少ない長谷村の園児が、圧倒される場面もあったが、遊びを通してすぐに打ち解け、外で遊ぶころには「クジラの森に行く?」などと、高遠町の園児を誘い、一緒に楽しく遊びまわった。
11月には長谷村の園児らが、高遠第一保育園に遊びに行く。 -
大正琴発表会県大会
琴伝流大正琴全国普及会は15・16日、第26回琴伝流大正琴県大会を駒ケ根市文化会館で開いた。2日間にわたり、県内各地の69グループ・約1800人が出演して日ごろの練習の成果を披露し合った=写真。
約10人縲・0人で編成するグループのメンバーはそれぞれ緊張した表情でステージに上がっていたが、各グループともソプラノ、アルト、テナー、ベースの4種の大正琴を巧みに組み合わせた一糸乱れぬアンサンブルを奏でた。会場に響く大正琴独特の音色に、聴衆は大きな拍手を送っていた。 -
伊那市火災防御訓練
05年度伊那市火災防御訓練が16日、御園区の公民館や白山グラウンド周辺であった。大規模火災を想定した訓練で、市の防災関係機関と御園区民が連携し、ブロック防御、初期消火、出動、遠距離中継送水など、有事に備えて訓練に励んだ。
訓練は、1次火災で建物から出火。2次火災は消火活動で鎮圧状態になったが飛び火により白山グラウンド西側の山林から火災が発生。風にあおられて延焼拡大、付近の住宅に延焼の危険が迫った-との想定。
伊那消防署と市消防団は出動、中継送水・放水、転戦防御、救護、防災ヘリコプター要請など、警察署と交通安全協会は消防警戒区域設定、交通規制などの訓練に取り組んだ。
区民は白山グラウンドで、D型ポンプ消火、ジェットシューター消火、消火器消火などの訓練をした。
婦人消防隊の北部と中部の2隊は、隊所有のD型ポンプで放水訓練。訓練開始の合図で隊員がホースを連結し、火点に向かって放水した。有事に女性も出動できるようにと組織した隊で、ポンプ奏法の練習をし、運動会でも披露している。参加者は、「緊張したがスムーズにできた。緊張感ある中での訓練は大事」と話していた。 -
下平長栄木彫展
91年に脳出血により右半身が不随となった下平長栄さん(70)=駒ケ根市赤穂北割二区=が左手一本で彫り上げた木彫作品の展示会が駒ケ根市の赤穂公民館で24日まで開かれている。馬や羊、申など、毎年のえとにちなんだ動物の作品や宝剣岳などの風景のほか、地蔵をモチーフにした一連の作品などの新作を含む約80点を展示している。
下平さんは倒れた後のリハビリ中に利き腕でない左手の訓練のため彫刻を始めた。独学で木彫に励み、95年には県障害者福祉展知事賞に入選したほか、県歌『信濃の国』を彫った作品を県知事室や駒ケ根市役所に寄贈するなど、今では創作活動がライフワークとして欠かせないものになっている。「一番大変なのは細かい文字を彫る時だね。以前ほどは苦労しなくなってきたが、やっぱり左手だけだからね…」。現在までに仕上げた作品は数百点に上るという。
入場無料。問い合わせは赤穂公民館(TEL83・4060)へ。 -
はなまる地域探検隊の地域めぐりバスツアー
伊那市の小学生などを対象に活動を展開する「はなまる地域探検隊」は15日、「未知の道を訪ねて」と題した地域めぐりのバスツアーを開いた。
本年度6回目の活動となった恒例のバスツアーは、来年3月の市町村合併を視野に、新たな地域探検を計画。児童60人以上が参加し、地域の特性や先人の努力の跡を体感的に学ぶため、美和ダムや伊那食品「かんてんぱぱガーデン」を見学した。
国土交通省・美和ダム管理支所を訪れた一同は、ダムの役割や構造などについて学習した。矢澤聖一支所長が資料や模型をもとに詳しく説明。児童たちは積極的に質問したり、メモを取るなどして知識を養った。
また、バスの移動中は、市文化財審議委員長の春日博人さんが三峰川や高遠ダムなどについて話しをした。 -
薫ヶ丘クロスペンアカデミー 色平哲郎さんが「金持ちより心持ち」と題して講演
伊那北高校生の土曜補習を目的に、PTAと同総会で設立・運営する「薫ヶ丘クロスペンアカデミー」(小林弘一理事長)は15日、南相木村診療所長の色平哲郎さんを招いた講演会を伊那市民会館で開いた=写真。生徒、保護者、地域住民など約千人が集まり、「金持ちより心持ち」と題した講話に耳を傾けた。
色平さんは1960年、横浜生まれで、東京大学中退後、世界を放浪し、京都大学医学部入学。外国人HIV感染・発症者への生活支援などに取り組み、タイ政府から表彰されるなど多方面で活躍する。
色平さんは、自分には金持ちになる気力と能力がないことを前提に、金持ちへの・ス負け惜しみ・スの気持ちで「心持ち」をモットーとすることをあけすけに告白し、周囲の心豊かな人々にあこがれる思いで心持ちになれるなら、お金の関係でない友人をたくさん持っていることになるのではないか窶狽ニした。
また、日本全体で一日に2千万食分の残飯を出しているのに対し、地球上の1年間の餓死者は2千万人規模である現状を説明。電気や水道が通っていない発展途上国での医療体験をもとに「今の日本がいかに豊かかを実感するには、昔の日本のひもじさ、辛さを知るために・スぶつかりの体験・スがなければ分からない」と主張した。 -
頑張って完走
高遠町の高遠北小学校(宇治正隆校長、62人)で18日、マラソン大会があった。「起伏に富んだコースを走り、充実感が得られるようにしたい」と、新たなコースを設定。児童たちは、好記録と完走を目指して、精いっぱいの走りをみせた。
コースは、校庭から南登校坂を下り、国道152号から北登校坂を上って、校庭を1周する1・76キロ。1・2年は国道152号途中の歩道橋で折り返す1・26キロ。5・6年は校庭2周を加えた約2・1キロに挑んだ。
小雨が降るあいにくな天候のなか、児童たちは勢いよくスタート。起伏のあるコースにペースダウンしてしまう児童が続出したが、難関の急な上り坂を必死に走り抜けて全員が見事完走。校庭や沿道には保護者らが応援に駆けつけ、児童一人ひとりの健闘に拍手を送っていた。
宇治校長は「やればできるという気持ちを持ってもらえたと思う。何事も目標をもって取り組んでもらいたい。頑張りが表情に出ていたし素晴らしかった」と講評した。 -
園児と交流・接し方理解へ保育園で実習
高遠高校福祉コースの2年生20人は14日、高遠第一保育園で今年2回目の保育実習をした。ドッジボール、ごっこ遊びや、一緒にお昼を食べて交流し、園児との接し方や保育士の仕事内容に理解を深めた。
前回と同様に、生徒たちは未満児から年長組に分散。パズルや、磁石を使った釣り竿(さお)など、事前に準備した手作りのおもちゃを持参して園児と遊んだ。
生徒たちは2回目とあって、最初から園児と同じ目線で、積極的に話しかけたりすると、園児も生徒のそばから離れようとせず、笑顔が絶えなかった。なかには、けんかを始めた園児にどう対処したらいいのか困惑している姿もあった。
保育士を目指しているという女子生徒(17)は「保育士の方は、園児一人ひとりにあった対応をしている点に学ぶものがあった」と話していた。 -
富県小体育館ステージに新しい緞帳
伊那市の富県小学校(大井透校長、147人)は18日、このほど新しく体育館に取り付けた緞帳(どんちょう)のお披露目式を開いた。
緞帳は同校創立90周年の26年前に体育館竣工と一緒に設置したが、老朽化してしまい3年ほど前に廃棄。緞帳がないことを知った同総会が、年会費として会員約1700人から寄附金を募り、寄贈した。
この日は家族参観日で、保護者100人以上が参加。式の後には、新しい緞帳を設置したステージで、児童らが歌やダンス、リコーダー、太鼓の演奏を発表した=写真。
席上で田畑和一同窓会長は「子供たちに喜んでもらえるとうれしい。よい思い出づくりに役立ててもらえれば」とあいさつ。児童会長の小牧柚香ちゃんは「さみしいステージだったが、とってもにぎやかになった。緞帳を見ていると、うれしい気持ちになります」と感謝の気持ちを伝えた。
大井校長は「児童にとって将来の思い出と輝きを与えてくれるものとなるでしょう。緞帳を見るたびに、同総会の暖かな気持ちを感謝のなかで感じることができます」と謝辞した。 -
「子どもエコツアー」で環境のこと考える
「伊那市環境基本計画」の推進母体として伊那市から委嘱された市環境協議会(丸山幸弘会長)は17日、小学生を対象とした「子どもエコツアー」をKOAのパインパーク(箕輪町)など3企業で展開。伊那小学校6年文組の34人などが参加し、各企業の環境改善活動を見学し見聞を広げた。
初の試みとなる「子どもエコツアー」は、基本計画の活動の一環として、次代を担う子供たちに環境に対する学習の場を提供する目的。7月に市内小学校に呼びかけたところ、日程的に都合があった伊那小が参加した。
KOAは、工場から出る廃棄物をなくそう窶狽ニいう「ゼロエミッション」活動で、リサイクル率99%を03年から継続して達成。パインパークでは、廃棄物の分別方法などを学び、紙やプラスティックなどのごみを50種類に分別している現場を見学した。
参加した松澤司君は「学んだことを生かし、家に帰ったらリサイクルをしてみようと思う」と話していた。
そのほか、市内の家庭から排出された資源プラスティック類の中間処理現場として「信州ウエイスト」や、上伊那広域水道用水企業団「箕輪浄水場」で水質検査の様子などを見学した。 -
みすず寮で保育園児参加の運動会
伊那市美篶の養護老人ホーム「みすず寮」で14日、近くの美篶中央保育所の園児72人と地域住民も参加して運動会があった。園児たちの元気な笑い声と演技で盛り上がり、参加者全員が楽しんだ。
入所者52人が参加。園児の参加は恒例で、お年寄りの楽しみの1つにもなっている。園児と一緒の競技で、満水リレーや玉入れ、大玉ころがしなどを楽しんだ。職員や園児らによるダンス披露もあり、会場をわかせていた。
お年寄りは、孫やひ孫くらいの園児の演技をうれしそうに眺め「かわいいねえ」と話していた。
子どもたちにとっても、核家族化が進む中、お年寄りとかかわる機会は少なくなっており、交流は貴重な経験を重ねる場にもなっているという。 -
宮田村不動滝で神仏習合の例祭
宮田村黒川渓谷上流の不動滝近くにまつる不動明王と金山彦大明神の例祭が17日、現地で行なわれた。神仏習合の珍しい祭りで、僧侶と神主が並んで祭事。商工会や村関係者約30人が、産業の発展を祈願した。
一行はバスに乗り、林道を走ること約30分。標高約1450メートルの不動滝に到着し、滝正面の大岩頂上まで登って祭りにのぞんだ。
仲良く肩を並べている金山彦大明神と不動明王。神主と僧侶も並んで玉ぐしを奉てんし、お経を唱えた。
時折雨もぱらつくあいにくの空模様だったが、30分ほどで厳粛なうちに終わった。
30日には、この不動滝を目指す「不動滝の水巡りウォーキング」が開かれる。村商工会などでつくる実行委員会の主催。
午前9時にふもとの黒川林道入口から出発し、往復5時間ほどかけて紅葉真っ盛りの山道を歩く。参加申し込みは26日まで。詳しくは同商工会85・2213まで。 -
校歌にうたわれる滝を見に
感激の赤穂南小6年3組総合学習で自分たちの校歌について調べている駒ケ根市赤穂南小学校6年3組の31人。歌詞の1節に「不動滝」が出てくるが、どこにあるのかも知らない児童が多く、「この目で見てみたい」と興味を持った。
宮田村商工会が滝で例祭を行なうことを知り、6年3組も一緒に参加することに。バスに揺られて宮田村の山中に足をのばした。
黒川渓谷にかかる橋を渡り、少し歩くと荘厳な滝が出現。あいにくの雨で滝上部には霧もかかったが「思ったより、すごい迫力」と歓声をあげた。
前田蓮太郎君、広野正士君、松尾暢晃君、日下大雅君らは滝の直下まで近寄って大喜び。「初めて見たけど、きれい。来れて良かった」と話した。同学級はこの日の体験もあわせてまとめ、学習に活かす。 -
大東太鼓碧会
東京国際和太鼓コンテストで熱演8月の伊那祭りの際に伊那市を訪問、市民を魅了した沖縄県南大東島の大東太鼓碧(あおい)会は15日、東京都代々木のオリンピック記念青少年総合センターであった第4回国際和太鼓コンテスト(組太鼓青少年の部)に出場した。惜しくも入賞はもらしたが、8月の伊那訪問以前から連日練習してきた成果を披露、会場を興奮させた。島からの応援団、島出身者でつくる東京大東会の有志とともに、伊那市からの応援団も横断幕を掲げて大きな声援を送った。
浅野太鼓文化研究所と東京新聞が主催で4回目。ビデオ審査を経て本選に出場したのは全国の10組。入賞チームの多くが、振り付けやパフォーマンスも組み込んだ「現代風」の演奏だったのに比して、碧会は伝統的な両面打ち(一つの太鼓を両側から叩く独特の演奏法)や、全員の掛け声の中、奏者が順番に交代するソロを駆使。台風の島にふさわしい勇壮な演奏に、会場は他の出場者の時にはなかった掛け声や指笛、拍手に包まれた。
リーダーの宮城克仁君(南大東中3年)は「8月に伊那で叩かせてもらい、自分たちの演奏が島以外でも喜んでもらえることを知った。入賞できず残念だが、伊那の人が応援してくれてうれしかった」と話した。
組太鼓青少年の部の最優秀賞は香川県の讃岐国分寺子供太鼓「勝運」。同時に行なわれた大太鼓部門では飯田市在住のアート・リーさんが最優秀賞を受賞した。 -
上伊那岳風会吟道大会
長野県本部上伊那岳風会(堀内岳茂会長)の第39回吟道大会は16日、伊那市の市民会館であった。会員が日ごろの練習の成果を発揮し、ステージで朗々と吟を発表した。
4部構成で合吟、独吟、剣舞、扇舞、県内各会の会長による模範吟、コンクールなど81プログラム。合吟コンクールの絶句の部は「母を憶う」、短歌の部は「伊豆の海」でそれぞれ競い合った。
青少年剣舞部も出場。4月に入会したばかりの部員も含め保育園児から高校生までが「桜井の別れ」を披露した。剣を上手に使い、息の合った舞に会場から大きな拍手が起きていた。
上伊那岳風会会員15年表彰で5人、県本部高齢者会員表彰で9人の表彰、4人の冠称授与もあった。 -
高校改革プランについて考える高校生集会の実行委員長
駒ケ根市福岡
滝澤文那さん(17)自分たちの知らないところで話し合いが進む高校改革プラン。高校生の率直な思いを知ってほしい窶狽ニ、県教育委員会に、高校生との直接対談を求めてきた。そして22日、「高校改革プランについて考える高校生集会」が実現する。多くの高校生の意見を聞いてほしい窶狽ニ、県内の全公立校にも参加を呼びかけた。開催を目前に、実行委員らと準備に追われる。
伊那北高校の3年生。志望大学合格を目指し勉強に励む。「うちの親は『本当に才能がある人は大学に行かなくてもやっていける』って言うんです。けど自分はそうじゃないから行くって言ってるんです」と笑って話す。
検討委員会が高校改革プランについて話し合いを進めている段階で「どうやら高校がなくなるらしい」ということを知った。しかし、最初から高校生の声は求められていない。どこの話かと思うほどの距離感。何かが違う。むしろ高校生が考えて、興味を持たなければいけないことなんじゃないか窶煤B
文化祭の前日、県教委は高校改革プランのたたき台として、具体的に校名を挙げた統廃合案を公表した。「頑張ってきたかいあって、地域の評判も良くなってきていた。これからだったのに訳がわからない」名前が挙がった駒ケ根工業高校に通う友人の思いを知る。“高校が減る”という事実が、ぐっと現実に近づく。
翌日の文化祭。田中知事との討論会で、高校改革に対する率直な意見をぶつけた。知事は「要求ばかりで、どうして日本の高校生は行動しないのか」と反論。悔しいけど、その通りだった。それなら窶狽ニ、知事や県教委と高校生が直接話せる場を要求。とっさの提案だったが、会場の熱気も後押しし、知事は要求を飲んだ。会場は拍手にわいた。
生徒会活動は1年生後半から始めた。伊那北を変えてみたい窶狽サんな思いがあった。それから2年間、真剣に伊那北と向き合ってきた。
伊那北は「自由な校風」だとよくいう。しかし実際は、自由を都合良く解釈し、奔放にやっているだけ窶狽サんな実感があった。
そんな時、イラク戦争が始まる。米国の掲げる「自由」と、自分たちが普段使う「自由」は、同じもの。しかし本当の自由とは一体何なのか窶泊S校に問いたいと考えた。奔放な行動をし続ければ、自分たちの自由も奪われかねないというメッセージを込め、半没する「自由の女神」の張りぼてを作成。生徒会から全校に投げかけ、真剣に議論を交わした。「『自由とはなんだ』なんて本気で議論することなんてなかったから、『こいつはなんだ』って思ったんじゃないですかね」
何かが劇的に変化したわけではない。しかし、徐々に変化していることは感じる。「『伊那北は変わったよね』と言われるのは3年、5年先かもしれない。でも僕は、そのための足がかりができればいいと思ってたんです」この2年を振り返る。
今回の集会も、高校生が自ら行動するきっかけにしてほしい窶狽ニの願いが強い。「自分の考えで発言したり行動することは、責任が伴うから勇気がいる。でも、間違ったら指摘してもらえばいいし、高校生の時にしか許されない失敗もたくさんある。だからこそ今、声をあげるんです」。まっすぐな眼差しで未来を見つめる。 -
かんてんぱぱ「秋色に囲まれて 陶と織展」
伊那谷で織りと陶を手がける作家4人による作品展「秋色に囲まれて 陶と織展」が、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで、14日から開かれている。普段の生活に癒しを添えてくれるような器や織り物、約400点が、訪れた人を楽しませている。
陶芸作家の水野雅史さん(飯田市)、湯沢千春さん(駒ケ根市)、北沢正和さん(飯田市)、織物作家の大熊純子さんは長野県陶芸作家協会の会員仲間。4人での合同展は初めてとなる。
駒ケ根市在住の湯沢さんは、桃山陶が放つおおらかさと力強さに魅了され、製作活動を続けている。素朴な色彩と、優しい形の陶器は、見る人に愛着を感じさせる。湯沢さんは「今は陶器の持つ良さが忘れられがちだが、触って、使ってもらう中で、良さや温もり知ってほしい」と話す。
作品は展示即売している。
入場無料。19日まで。 -
宮田中の文化祭で運動会と音楽会
宮田村の宮田中学校は14、15日に開いた文化祭「梅樹祭」のなかで運動会と音楽会、講演会を開いた。互いに支えあいながら絆の尊さを感じ、友情を確かめあった。
運動会はタイヤ引き、クラス対抗の大なわとび、2人3脚満水リレーを実施。歓声をあげながら、ともに汗を流した。
音楽会は各学年、学級などに分かれて合唱を披露。気持ちをひとつにして、歌声を響かせた。
また、昨年のスペシャルオリンピックスで公式サポートソングを唄った女性デュオ「ma」の2人が講演。
知的障害を持つアスリートとのふれあいを語り「言葉が通じなくても心がかよう。人ってお互いに与えあっていることを知った」と話した。
2人は仕事を辞め、県内各地をまわりながら音楽活動をしているが、多くの人の支えで活動が成り立っていると説明。
「私たちは歌に存在価値をみつけた。皆さんも未来にむかって自由に夢を描くことができる。楽しかったり、苦しかったり色んなことがあるけど、大事にできる何かを見つけて」と生徒を励ました。 -
駒ケ根市2中学校で文化祭
14・15日の2日間、駒ケ根市の赤穂中学校(諏訪博校長)で「つながれ赤中mind窶拍Wまれ心の結晶 咲かそう僕らの夢の花」をテーマに「第49回白鈴祭」が、東中学校(向山健一校長)で「Free minds窶狽サの希望は宇宙より大きく」をテーマに「第41回桑東祭」がそれぞれ開かれた。クラスや部活動、選択教科ごとの発表、展示や体験講座などが各教室で行われたほか、ステージでは音楽の演奏やダンスなどが多彩に繰り広げられた=写真。
赤穂中では今まで体験したことのないものに挑戦する「チャレンジ講座」として太鼓演奏、フットサル、バルーンアート、手話、生け花など30の講座を開き、生徒らが地域の人の指導を受けながら体験を楽しんだ。
東中では桑東の時間に取り組んだ学習の成果を生徒らがステージで発表した。竜東の伝統文化について調査した生徒らは、地域に伝わる珍しい踊りなどを披露して訪れた保護者らの大きな拍手を受けていた。 -
中川中学校で駅伝
中川村の中川中学校は15日、クラス対抗駅伝大会を行い、18区間27・3キロでたすきをつなぎ、クラスの団結を高め、精神力と体力で優勝を目指し、3年1組が大会を制した。
コースはグランドを一周しスタート、牧ケ原橋を渡り大草地区に、役場でたすき渡し、再度、牧ケ原橋を通行し学校に戻り、西に向い、田島、西小学校を経て、校庭に戻る。1区間は1・2キロ縲・・5キロ。生徒の体力と脚力に応じて、区間を設定した。
この日は時々、小雨もぱらついたが、まずまずの駅伝日和。沿道には保護者や村民が立って声援を送り、長く苦しい距離を最後まで走りぬくように励ました。
結果は次の通り
▽優勝3年1組(2)2年1組(3)3年2組
▽区間賞=中嶋康晴君(2年1組) -
箕輪町の遠藤友幸さん
洋画部門で戦後60周年平和祈念賞受賞絵画制作に取り組む箕輪町松島の遠藤友幸さん(64)が、美術専門誌アートクロス社(本社・東京都千代田区)の戦後60周年平和祈念賞(洋画部門)を受賞した。
アートクロス社は、戦後60周年の今年、安定しないイラク情勢、戦争問題に起因する日中間の摩擦など平和に対する意識を高めなければならない-と、平和を願い優れた作品を発表し続けている作家を表彰した。
遠藤さんは受賞者7人のうちの1人。受賞対象作品は「夕焼けの思い出」(50号)。天竜川にかかる橋を少年2人が犬を先頭に歩いて家路に着く情景を下から眺めた構図で、西駒ケ岳と空一面の夕陽を描いている。
今回の表彰に対し、「46億年の地球資源を人間の殺し合いで浪費し、地球を壊してはならない。超大な格差が争いの原因で、平和を遠ざけてしまう。世界が不戦条約を結び、戦費を環境、福祉、文化向上へと切り替え、互助の世界平和へと動こうではありませんか」とのコメントを寄せたという。
「世界平和と地球環境保護をテーマにしている者としてうれしい」と受賞を喜び、「日本の進んだ平和憲法にこそ世界が続くことが理想。21世紀になった今日、殺し合いしない“真の人間”に進化できないものでしょうか」と話している。
日象展評議員、信州美術会員、伊那美術協会員。 -
全国統計グラフコンクで入選、飯島小の土村さん
「入選できて、とてもうれしい」-。飯島小学校6年の土村瑞紀さん(11)=山久=は第53回統計グラフ全国コンクール・小学5・6年の部で入選(TSB賞)した。県内小学校では2人のみ。
土村さんの作品は「東海地震!グラっときても大丈夫?」。土村さんは同校6年生全員約70人を対象に(1)地震に対して、どんな備えをしているか(2)いつごろ起きると思うか-などの項目でアンケートを行い、結果を棒グラフにまとめた。
担任の吉田勝美教諭は「色彩センスも良く、色づけも丁寧。何よりも、タイムリーなテーマを取上げ、内容に深みがあり、関心を呼んだ」と好評している。
同コンクには全国から2万8200点余(小学5、6年の部8200点余)の応募があり、県からは優秀作品21点を応募、うち8点が入賞した。
入選作品は14-16日、東京都新宿駅西口広場イベントコーナーに展示する。 -
性教育講座第4回
駒ケ根市男女共同参画推進講座、人権教育推進委員会、性教育プロジェクト会議は13日、「親のための知恵袋学習会」第4回講座として「性に関する犯罪の実態とその予防」と題した講演会を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。約100人が集まり、駒ケ根警察署生活安全・刑事課の前島昭文係長の話を聞いた=写真。
前島係長は中学生、高校生を中心とする18歳未満の性に関連する犯罪について事例を交えながら「携帯電話やインターネットが性犯罪の温床になっている。特に女子中・高生が遊ぶ金欲しさに出会い系サイトを利用して援助交際の相手を募集するケースが多く、その実態はまったくひどいものだ。南信でも何件かの検挙事例があり、決して他人事ではない」として、周囲が犯罪の前兆を見逃さないよう訴えた。 -
労働体験で草むしり
総合的な学習の時間で「世界のさまざまな大変な中にいる子どもたち」をテーマに活動している駒ケ根市の赤穂東小学校5年1組(原郁雄教諭、30人)は12日、貧しい国で生活のため日々働かざるを得ない子どもたちの境遇について体験を通して考えようと、同市「ふれあいセンター」の庭や花壇などの草むしりをした。
児童らは日差しの照りつける中で汗を流しながら、草をむしったり枯草を運んだりするなど、黙々と作業に取り組んでいた=写真。作業は約2時間続き、児童らはすっかり疲れた様子で働くことの大変さを実感していた。
同組は今月初め、ストリートチルドレンの気持ちを知ろうと学校の廊下や玄関前などで寝泊りしたほか、恵まれない世界の子どもたちに古着を送るための輸送費用を捻出するため、独自にアルミ缶集めをするなどの活動を続けている。 -
オルガン伴奏に合わせて童謡・唱歌を歌う
伊那市生涯学習センターで13日、「童謡・唱歌教室窶拍縁H編」(NPO法人クラシックワールド主催)があった。参加者約50人は、昭和初期の衣装をまとった指導者5人と一緒に楽しく歌った。
曲目には「七つの子」「ちいさい秋見つけた」などを用意。参加者は楽譜を見ながら、オルガンの伴奏に合わせて歌った。
また、1曲ごとに曲が作られた時代背景や歌詞の解説などの説明もあった。
初めて参加した女性(55)=東春近=は「以前、コーラスをしていたので、久しぶりに歌って気分が晴れた。童謡・唱歌は子どもたちに残したいですね」と話していた。
教室は20日に秋編、11月10日に冬編を予定。時間はいずれも午前11時から、市生涯学習センター6階ホワイエで開く。