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商工会女性部クリスマス
モー娘やAKB48にだって負けてない‐。宮田村商工会女性部は13日夜、恒例のクリスマスパーティーを商工会館で開いた。多彩なアトラクションで盛りあがり、各事業所の屋台骨となって支える女性たちがひとときの・ス骨休み・スを楽しんだ。
部員や商工会関係者ら約50人が参加。ツリーなども飾り付け、雰囲気満点に始まった。
女性部役員はこの日のために演歌「大阪すずめ」に振り付けをしてステージへ。
浴衣を着て童心の姿に戻りながら、楽しい踊りを披露した。
「かわいいねぇ」と会場からは歓声も。おひねりも飛び交い、賑やかにパーティーを盛り上げた。
本年度は8年ぶりに1泊の研修旅行を企画するなど、女性たちがふれあいながら次のステップを目指している。河井啓子部長は「今後も親睦を深めていきたい」と話した。
パーティー席上、村商工祭で行ったバザーの収益金の一部を村へ寄付した。 -
伊那広域シルバー人材センター箕輪地区懇談会
箕輪町の松島コミュニティーセンターで12日、伊那広域シルバー人材センターの箕輪地区懇談会が開かれた。会員160人が参加し、状況報告や活動報告、意見交換などを行った。
箕輪地区委員の平沢一久さんは「明日につながるような会議になるようお願いしたい」とあいさつした。
来賓として出席した箕輪町の平沢豊満町長は「今後も仲間とのつながりを大切にして、すばらしい毎日を送ってください」と祝辞を述べた。
箕輪地区の会員は現在207人。今年度18人が入会し13人が退会した。受託事業実績は前年よりも件数では8件増加したが、金額は176万8858円下回った。
また活動として、6月には剪定講習会、7月には北部地区刈払い機安全講習会、原付オートバイ安全講習会、11月には高齢者自動車安全講習会などを開いている。ボランティア活動も頻繁に行っているほか、マレットゴルフ大会や旅行を企画し会員同士、親睦を深め合っている。 -
地域産業資源活用事業計画第2号認定として南箕輪村・信州自然村の長野県産生産者の顔が見える「医食同源食」の開発・販売が認定
今年6月に施行された「中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律」に基づく「地域産業資源活用事業計画」の第2号認定が13日、関東経済産業局であり、南箕輪村の無添加加工食品製造・企画会社「信州自然村(山葵村栃ヶ洞農場)」(飯沼亀芳代表)の申請した事業計画「長野県産生産者の顔が見える『医食同源食』の開発・販売」が、上伊那地区で初めての認定を受けた。
地域経済の活性化、中小企業の振興などを目的とする同事業は、地域資源を活用した商品の開発や、販路開発に意欲的に取り組む中小企業を支援するもの。県内では10月に1事業所が認定を受けており、第2回の今回は、信州自然村と、中信地区の1事業所が認定を受けた。
信州自然村の申請した事業は、「医食同源」をコンセプトとして長野県の地域産業資源である米、信州黄金シャモなどといった農水産物を活用した加工食品の開発・製造を行おうというもの。オープントレーサビリティーシステムをベースに生産者の顔が見える安心・安全な食材を、手軽に食べられる体に良い加工食品とすることを目指す。
認定事業は今後、試作品の開発や販路開拓に対する補助、設備投資減税、専門家によるアドバイスなど総合的な支援を受けられる。 -
名物丼に学べ、飯綱町商工会が視察
名物丼を立ちあげて地域振興に力を注ぐ宮田村商工会青年部の取り組みにヒントを得ようと、新潟県境に近い飯綱町商工会商業部が同村へ視察に訪れた。飯綱町でも地元食材を用いた地域おこしの検討が始まっているが、宮田村の若者の意欲と情熱にふれ「活気に満ちてすばらしい。参考にしたい」と話した。
飯綱町から商工会商業部、女性部、さらに町役場の担当者13人で来村。
宮田村商工会青年部の小田切等部長ら役員が迎え、名物丼「紫輝彩丼」の開発から誕生に至る経緯、現状の課題と今後の展望について解説。
「青年部はとにかく村を良くしたいと活動している。丼をつくったのも地域を活性化させようと始めたこと」と話した。
レシピを公募するなど常に住民を巻き込み開発してきた名物丼に、飯綱町側の参加者は興味深げ。
質問も次々挙がったが、懇談を終えてある男性は「型にはまるのではなく、気軽に柔軟に発想していければ、我々にもチャンスがあると思う」と、宮田村の取り組みを聞き手応えをつかんでいた。
飯綱町では黄金シャモやリンゴ生産が盛ん。それら地元食材を活用したメニューづくりは、商工会先導で検討に着手したばかりだ。
先進地視察なども行っているが、商業部会長の服田邦夫さんは「将来食のコンテストをやりたいと考えているが、宮田村の若者の熱意に感服した。何をやるにも若い人の力が必要ですね」と話した。 -
輝く!経営者~新たな挑戦~ ミカドテクノス 伊藤英敏社長
ミカドテクノス株式会社
◆ 本社・工場/上伊那郡箕輪町大字中箕輪9745
◆ 創業/1953年
◆ 資本金/1200万円
◆ 従業員/25人
◆ TEL/0265・79・2323(代)
◆ FAX/0265・79・2190
◆ 創業以来のプレス加工とともに、省力化専用機や真空ヒータープレスなどの自社ブランド専用機の製造・販売で知られる。取得特許が110件を超える数が示すように同社の独創的アイデアには業界も注目している。
《あれから4年》
発想力、開発力に長じた伊藤社長を本紙経営者キャンペーンで紹介したのが03年12月。その後も社長のアイデアは尽きることなく、しかも着実にミカドテクノスの製品に反映されてきた。注目を集めた「瞬時真空ヒータープレス装置」は改良を重ね、ヒーター温度が当初の200度から430度にまで高められるなどさらに性能がアップした。さらに、独自の真空技術を生かして画期的な「真空高圧含浸装置」を開発。ダイカスト製品などの封孔処理をはじめとする工業製品への応用だけでなく、食品の機能性処理などにも活用できる同装置への関心は、11月の発表と同時にいやおうなく高まっている。
この間、同社は、経済産業省中小企業庁から「元気なモノ作り中小企業300社」に選ばれ、さらに、関東経済局推薦により中小企業研究センターの「グッドカンパニー大賞」特別賞も受賞。「ミカドテクノス」の名をあらためて全国に知らしめた。
伊藤社長の発想力、技術開発力は広範囲に知れわたり、大学、商工団体などから講演を依頼されることも多い。学生や商工業者を前に伊藤社長は発想のキーワードを「遊び心」「余裕」として「ものづくりの原点は面白いものをつくって楽しませること」「心に余裕のない中で仕事をしていると良い考えは決して浮かばない」などと訴えている。
今回の「その後」では真空高圧含浸装置を中心に「新たな挑戦」を紹介する。
《真空高圧含浸装置を開発》
上伊那農協箕輪町支所でこのほど開いた農協祭の会場で、一風変わったコーナーが注目を集めていた。
そこには「真空高圧含浸装置」と書かれた機械が設置され、その前にはリンゴ、花梨、キャベツ、ナスなどが置いてある。機械に関心を示した客に楽しそうに説明している男性がいた。この装置を開発したミカドテクノスの伊藤社長本人だ。同装置が、工業製品だけでなく、食品にも広く応用できることを実演で証明していた。
「真空高圧含浸装置」。2年前に特許を申請し、間もなく許可が下りる。11月上旬に東京で開かれた中小企業総合展で発表したばかりの同社自慢の新製品だ。
同装置は、ダイカスト、鋳物などの防錆処理、封孔処理、焼結軸受けのオイル充填、セラミック溶射体のはがれ防止、潤滑性・導電性処理などのほか、食品添加への機能性処理にも対応できる。いずれも短時間で出来ることが強みになっている。
仕組みは、封孔を必要とするダイカストや鋳物、潤滑性を求めるセラミックなどの対象物に樹脂ポリマー液やオイルなどを浸透しやすくするため、まず、対象物を入れた処理スペースを真空にして・ス内部空気・スを取り除いてから、そのまま真空スペース内でオイルなどの「含浸液」に漬ける。
そこに圧縮空気を送り込み高圧加圧すると、従来の真空含浸装置より短時間ではるかに多い量の液を充填できる。
伊藤社長は「樹脂ポリマー液にナノカーボンを入れると静電気を除去することもできるのでは…」などとして、新機能を付加したいくつもの素材が同装置によって作り出されることに期待する。
この仕組みは、工業関連だけでなく、食品関連にも応用できるところがいかにも伊藤社長のアイデアらしい。
農協祭での実演では、リンゴ、花梨、キャベツ、ナスにワインや一夜漬けのもとなどを注入して短時間真空、高圧加圧の威力を見せつけた。伊藤社長は「リンゴでもナスでも、一瞬真空にすると中の水分が細胞膜を破って飛び出る。細胞に微小な穴が開いた状態でワインなどの液に入れる。真空を解除して高圧エアを吹き込むと液全体が締まり、短時間で液が注入される」と説明。嬉しそうに「ダイコンの中へビタミンCを入れて・スビタミンダイコン・スってのはどう?」「キャベツの芯まで食べられるってのがいいだろう」「ナスの生はうまい」…。仕事を楽しんでいることが誰の目にも分かる。
農協祭での実演は、新製品開発の話を耳にした町内関係者から依頼された。
会場には、情報をキャッチした県内の有名食品加工業者などがさっそく訪れ、「新製品の開発に使えそうだ」などと話していた。
《アイデアは尽きない》
「学生に言ったんだ」。伊藤社長は信大などで学生らに講義する機会も多い。
「ブランドにするためにオンリーワンの商品の特許を取る。3、4年たてば陳腐化するからまた、新しいものを考える。そうやって50年以上も会社が生きてきた」
「特許がなくても経営はできるが、ものづくりの会社の原点は面白いものをつくって楽しませること。それで世の中も進歩していく。会社が大きくなることは二の次」
「求められるものを待って開発しようとすれば、大企業がさっとさらっていく。中小企業は分相応のものをつくることが必要。評論家は、市場のニーズを探して作れ、と言うが、そうではない。自分が考えたものを発信して、自分で市場を開拓するほうが中小企業らしい仕事になる。たくさんは出ないがウチしかできない高級品だ」
伊藤社長の口からぽんぽん飛び出すこんな考えが、学生たちには新鮮に思えたに違いない。
同社の名刺は、社名の肩に「ファインスタンピング&ニューテクノロジー」の文字が入っている。「プレス」でなく「スタンピング」。多種の素材や分野に挑戦していこうとする同社の姿勢の表れだ。最近は、有機ELの発光電極膜や燃料電池のイオン交換膜なども手がけ、「スタンピング」は無限の広がりを感じさせる。
さらに同社はいま、「瞬時真空ヒータープレス」「真空高圧含浸装置」に続く「第3弾」の設計に入っている。来年1月には完成し、3月には発表できそうだという。「そういう風にやっていかないと、人を楽します企業にはなれない」。伊藤社長の挑戦は続く。 -
鏡もちづくり最盛期
飯島町上の原のJA上伊那もち加工センターでは鏡もちづくりが最盛期を迎えた。作業委託された農事組合法人いつわの従業員約10人が、1日当り800個を生産。28日までに1合の米を使った1号から、1斗の米でついた百号まで10サイズを大小1万個手作りする。
同法人が栽培したもち米、わたぼうしを蒸して、機械でつき、計量し、手で丸め、ひょうたん型の型に入れて、冷ました後、2段重ねにして、真空パックし、ラベルを貼って出来上がり。
出来上がった鏡もちはAコープ店やJAの直売所、道の駅などで販売。個人の注文にも対応する。売れ筋は1縲・号が中心。価格は1号300円、2号490円、3号750円、10号2300円など。
林英彦組合長は「きねつきでこしがあり、なめらか、ぜひ、鏡割して、おいしく味わって」と話している。 -
【記者室】伊南バイパスはシルクロードか
伊南バイパス駒ケ根工区が15日に開通する。地図を見ると、一直線に駒ケ根市を貫いている新道に対し、赤穂の地名のもととなった赤須宿、上穂宿が栄えた旧三州街道は脇に押しのけられているようにも見える▼両道は市の南北端で接しているだけ。バイパス建設の目的通り、旧街道を通る車は激減して流れはスムーズになるだろう。だが華やかな開通騒ぎから取り残されたようなこの道と商店街の行く末を考えると、何だか割り切れない思いが残るのだ▼まちは道とともに栄枯盛衰を繰り返す。東西文化交流の動脈だったシルクロードにあってさえ、多くのまちが跡形もなく滅びた。だが時代は違う。新たな工夫で商店街を活性化し、見事に再生されることを期待したい。(白鳥文男)
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起業チャンピオン賞に小野沢武生さん
伊那市ますみケ丘の小野沢武生さん(37)は、薪(まき)ストーブ専門のメンテナンス事業を始めた。国内で初めてといい「お客さまが楽しいストーブライフを送れるようにフォローしたい」と語る。
小野沢さんは薪ストーブの輸入会社から独立。経験や知識を生かし、薪ストーブの販売・施工、修理、薪の販売など薪ストーブにかかわることを仕事とする。薪は、家具のおがくずを圧縮した人工薪の有効活用も考えている。
伊那谷は薪ストーブ人口が多いものの、10月以降、事業者にストーブの修理や薪の調達など依頼が集中し、対応できない現状に、商売として重要と考え、9月に起業。ホームページ開設でPRし、上・下伊那をはじめ、県内外のユーザーのもとへ出向いている。
伊那商工会議所と上伊那地域チャレンジ起業相談室が主催した「創業塾竏茶Xテップ・アップコース」で、起業チャンピオン賞を受賞。7日、表彰式があった。▽着眼点に優れている▽地域に密着している▽顧客とのコミュニケーションを重要視している竏窒ェ評価された。
講師の平沢会計事務所代表・平沢三津男さんは、原油高騰で薪ストーブに注目が集まる中、地元に根を下ろした企業に成長することを祈念した。
創業塾は創業を考えている人や創業間もない人を対象に、5日間の日程で、創業の心構えや事業計画の作成などの講座を組んだ。受講した小野沢さんは計画性や客が求めるニーズは何かなどが収穫できたという。 -
伊那広域シルバー人材センター南箕輪地区懇談会
南箕輪村公民館で7日、伊那広域シルバー人材センターの南箕輪地区懇談会が開かれた。会員78人が参加し、状況報告や活動報告、意見交換などを行った。
地区委員の清水武茂さんは「意見や質問を出していただいて、実績などがいっそうよく、上向きになっていきますように願います」とあいさつした。
現在南箕輪地区の会員は93人。今年度10人が入会し7人が退会している。受託事業実績では前年度より件数では16件、金額では273万8527円上回っている。
6月にはせん定講習会、7、10月には村役場の草刈りなどのボランティア、11月には自動車安全運転講習会などの活動を行ってきた。後期活動計画では08年1月に家事援助料理講習会、高齢者のための健康教室、2月に親睦1泊旅行などを予定している。 -
輝く!経営者~新たな挑戦~ 泰成電機工業 堀内一治専務
有限会社泰成電機工業
◆ 本社工場/駒ケ根市飯坂2竏・竏・4
◆ 創業/1962(昭和37)年7月
◆ 資本金3000万円
◆ 従業員/28人
◆ TEL/0265・83・1138
◆ FAX/0265・83・9663
◆ マンション、個人住宅、商業施設、体育館などの構造床システムで業界トップシェア45%を誇る。
「上伊那・輝く!経営者」シリーズで堀内一治代表取締役専務と泰成電機工業を紹介したのが05年3月。あれから2年半以上が経過し、この間に、丸山光也新社長が就任し、平栗伸好前社長が会長になった。(本年7月)。
多忙の新社長に代わって、前回(05年)同様、同社の業務を牽引している堀内専務にその後の取り組みや方針などを聞いた。
《社宅を活用して画期的実験》
「この結果は世界的にも貴重なデータになる」と堀内専務が胸を張る実験が昨年8月から、泰成電機工業の社宅で続けられている。
昨年7月に完成した地上3階地下1階の社宅をまるごと研究棟にして、「外断熱」の効果を詳細に調べ、コンクリート集合住宅でも無暖房・無冷房の・ス快適、かつ、地球環境にやさしい生活・スを送れることを証明するための壮大な実験だ。測定項目は253点。建物の各所にセンサーを埋め込み、1分ごとのデータを蓄積している。
社宅には、実験への協力を申し出た4家族が実際に暮らしているため、電気製品の使用や煮炊きなど毎日の生活で発生する室内の熱を想定した上での断熱効果が正確に把握できるところが、大学などが設けた研究棟とは異なる。さらに、同じコンクリート建物の中に外断熱をしてある部分とそうでない部分が設定してあり、効果をデータ比較できる点なども注目されている。
堀内専務によると、「外断熱」と「外張り断熱」は異なる。建物の外側を断熱材で囲む手法は同じだが、「外断熱」は、外気と接する部分すべてに断熱材が巻かれていて、例えば樋の固定器具など、わずかな個所(ヒートブリッジ=熱橋)からも熱が伝わることがあってはならない竏窒ニされる。
堀内専務は「外断熱は木造住宅よりコンクリート住宅で効果を発揮する。しかし、木造外断熱のデータはあってもコンクリート住宅のデータはまだない」と同実験に期待する。
この実験は、泰成電機工業と山下恭弘・信大工学部教授(工学博士)が共同で取り組む。
同社は社宅建設にあたり、床材システムの音響(遮音性)などの実験をする試験室を新社宅に設けたいと考え、古くからつきあいのある山下教授にアドバイスを依頼。すると、山下教授側からも研究協力を依頼され、同教授の提唱する「地球環境にやさしい無暖房の住宅で快適な生活」の実現のために新社宅を・ス実験棟・スとして提供することになった。
《山下研究室とのきずな》
泰成電機工業と山下教授との出会いは今から十数年前。当時、県住宅供給公社が建設する教職員住宅などの床は、性能試験に合格したものだけが採用されていたが、その測定を担当していたのが山下教授だった。
泰成電機工業も試験に応募したが、そのころ同社がすでに扱っていた二重床は非常に珍しく、マンションに使用している例は全国でも1割未満だったため、測定方法も確立されていなかった。そんなことから測定値に疑問を抱いた堀内専務は、直接山下教授に会いに行った。そこで2人が情報提供しているうちに共同研究の話がまとまった。
共同研究が始まると、山下研究室の学生と同社との交流も日々深まり、山下教授の教え子が泰成電機工業に入社するようになった。これまでに3人の大学院卒業生が社員になり、2人は同社で研究を続けて博士号を取得、もう1人も博士論文を執筆中だ。
堀内専務は「私は建築のプロではない。山下先生と知り合って、理論的裏付けをしてもらえるようになった。技術的な信頼度はすごく上がっている」と喜ぶ。
《地球温暖化防止は社会的使命》
社宅を利用した画期的実験への協力を決断した背景には、堀内専務の地球温暖化防止に対する強い思いもあった。
「車や工場のCO2削減対策は行われているが、住宅はその意識すらない状況。住宅から出るCO2の量はすごいのに。住宅関連の仕事をしている者として何かできないか」との「社会的使命」が常に頭にある。
今回の実験でも、「研究だけで終わらず、実用化を目指す」とする山下教授の姿勢に共鳴している。「暖房を使わなければ当然CO2の削減につながるが、寒冷地でも快適な生活をしながら無理なく削減できなければ実用的でない。仮に外断熱で削減することが出来たとしても、建築コストを暖房費でまかなえるようでなければ」。温暖化防止への・ス信念・スがのぞく。
堀内専務は「この実験に協力することで儲けようという気はない」と強調。外断熱システムへの事業参入などは否定している。その意図とは別に、実験を見学するために社宅を訪れる関係者は多く、結果として建築業界へのアピールと二重床システムのPRにつながっていることも確かなようだ。
同専務は「これまでの実験の結果から、断熱のためのドアの課題なども明らかになりつつあり、データを基にしたメーカーへの提案などは今後考えられる」とする。
同社は、二重床の制振材として、廃プラスチックと木粉を混合した再生複合材の活用を来年3月から始める。「廃プラスチックは海外で燃料になっている。リサイクルになっていない。簡単に燃やしてほしくない」。堀内専務の地球環境への思いが強い語調になって表れる。当面はメーカーから扱って販売するが、将来的には同社で製造する可能性もあるそうだ。
《新製造ラインを導入》
二重床を支えるボルトの製造ラインを更新し、生産性の向上と製造コスト削減を図る。1年半前、実験的に3ラインのうちの1ラインに新方式を導入。十分な成果を確認したことから、残り2ラインも来年2月までに同方式に変える。
旧生産方式では1分間60個のボルト製造能力が、新ラインでは2倍の120個になる。特殊ボルトの材料になる鉄パイプの補給も、従来は30分に1回供給しなければならなかったが、新ラインでは供給するパイプが棒状でなくコイル状になっているため、一度セットすれば半日は無人で供給し続ける。
同社の二重床支柱ボルトは鉄パイプを加工したもので、「パイプボルト」と呼ばれている。中空の鉄パイプをつぶさないように加圧してボルトに加工する技術は同社が試行錯誤の末に生み出した。「専門家などに無理だと言われてもやってしまう。前社長の代から・ス実験・研究に金を惜しむな・ス・スやってから無理と言え・スが当社のモットー」と堀内専務。
常識を覆すことで成功させてきた画期的な加工技術は、新製造ラインの導入でさらに磨きがかかり、二重床最大手の同社をさらに大きく成長させようとしている。 -
通り町をイルミネーションで彩る
伊那市の通り町商店街振興組合は、セントラルパークや伊那橋などをイルミネーションで彩る「光のスターダスト」を初めて企画した。青、赤、黄など色とりどりのLED(発光ダイオード)を使い、汽車やトナカイなど工夫を凝らしたデザインが浮かび上がる。08年1月20日まで。
コンセプトは「通りすがりの人々に幸せをプレゼントする」。出展者を募集したところ、5団体から申し込みがあった。
商店街の活性化を願って活動する伊那小学校6年剛組(大沼聡教諭、31人)も協力し、6日に取り付けた。高さ2・5メートルの星、雪だるまなど4グループに分かれ、針金で骨組みを作ってLEDを巻きつけた。
立体的なトナカイを作った児童(11)は「足の長さをそろえて立たせるのが難しかった。夜に光ったところを見に来たい」と楽しみにしていた。
組合ではコンテストを実施。商店街のアーケード下に投票ボックスを設け、買い物客に投票してもらう。
イルミネーションを目当てに来る子ども連れもおり、商店街の利用につながればと期待を込める。
点灯時間は夕暮れから午後10時まで。 -
伊那商議所女性会 子育て支援アンケート結果まとめる
伊那商工会議所女性会は、少子化対策として子育て支援のアンケート結果をまとめた。それによると、女性が働きながら安心して子育てできる環境に理解を示しながらも、中小企業では「負担が大きく、なかなかできない」とする意見も挙がった。
出生率の低下で、将来、労働力が下がると見込まれることから、女性が子どもを生み、育てやすい環境を作るには企業の理解が不可欠であるとし、実態を把握するため、伊那商議所の会員事業所を対象にアンケートを取った。
設問は▽女性が出産後も同じ職場で働き続けることをどう思うか▽子育て中の男性従業員に配慮していることは竏窒ネど10項目。
女性が出産・育児後も同じ職場で働くことに対し「賛成・どちらかというと賛成」が9割を占めた。しかし、働き続けるための支援や体制づくりが「ある」と答えたのは30%にとどまった。具体的に、フレックスタイム導入による就業時間の短縮などが挙がった。「ない」は39%で、「これから・いずれ」は24%だった。
女性が育児休業など長期休暇を取ることについて「賛成・どちらかというと賛成」が8割以上を占めた。男性は「賛成・どちらかというと賛成」が49%、「反対・どちらかというと反対」が42%。実際に、育児休業を取る男性従業員がいたり、退社時間を早めるなど配慮したりする企業もあるが、女性に比べて男性は難しい実態が浮き彫りになった。
女性会では「企業と働く側にギャップがあるのではないか」と考え、来年度は、従業員を対象に、女性が働く上でネックになること、望んでいることなどアンケートを取る。結果は事業主に報告する。
アンケートは会員事業所1796件を対象に、伊那市と一緒に取り組んだ。回答率は18%だった。 -
【竹細工職 大嶋浩さん】
破竹(ハチク)や真竹(マダケ)を性質に応じて使い分け、かご、びく、ざる、み、くま手などを製作して全国各地のクラフト展などに出展しているほか、地元の商店などに卸している。
「昔は農作業の道具として庶民の生活に密着していたものだが、今は時代が変わってあまり使われなくなってしまった。だがクラフト展では、特に都会の若い人には受けているよ。例えばランプシェードなんかのインテリアに使うといい雰囲気が出るそうだ。あまり見かけなくなったからかえって新鮮に映るのかもしれないね」
◇ ◇
腕の良い竹細工師だった父の仕事ぶりを間近で見て育った。だが跡を継ごうという気もなかったし、父もそうしろとは言わなかった。旧国鉄に勤務し、車掌などを務めたが民営化を機に退職し、40歳代で好きな電気の技術を生かそうと駒ケ根ハムセンターを開店。電気部品や工場の治具などを製造、販売していたが、店番の合間の余暇でできることは何かないか竏窒ニ考えて思い浮かんだのが、子どものころに見ていた竹細工だ。
「実際のところ、たまに手伝いをしたぐらいで本格的に手ほどきを受けたことはなかったから、本当に作れるものかどうか自分でも半信半疑だった。竹を編むことよりもまず材料を切ることの方が難しいんだが、父のなたを使って、手つきを思い出しながら試してみたら案外あっさりとうまくいった。何だかほっとしたし、うれしかったよ」
竹の基本的な編み方は5、6種類ほどだが、一から作品を作るのは初めてでもあり、その後の製作はなかなか思うように進まなかった。
「だけど父の作った製品がけっこう残っていたからね。ばらしてみて『ああ、ここはこんなふうに編んであるのか』と調べたりしながら試行錯誤でいろいろとやってみたんだ」
慣れるに従い、生来の器用さも手伝って親譲りの職人芸に徐々に磨きがかかってきた。
材料の竹も所有者の竹藪に行って自分で切ってくる。切り出しの時期はいつでもいいというわけではなく、秋か冬でなければならないという。
「水を上げている時期に切った竹は虫がつきやすく、製品にしてもすぐ駄目になってしまう。だから秋に1年分の竹をまとめて切ってくるんだ。切るのも力がいるからけっこう大変なんだよ」
◇ ◇
「竹には現代のプラスチック製品なんかと違って何ともいえない自然のぬくもりがある。やっぱりそれが一番の魅力だね。でも竹製品でさえあればそれでいいってものじゃない。使い捨てにされるような、きゃしゃですぐ壊れるような物は作りたくないよ。インテリアに使われるんだとしても、本来の用途である実用に耐えられるだけのしっかりした物を作りたい」
(白鳥文男) -
住民の手で宮田高原のあり方検討開始
放牧牛の減少に加え、キャンプ場利用者も伸び悩む宮田村の宮田高原。昨年7月豪雨の影響が続き二季連続で閉鎖中だが、来季からの再開も視野に入れてそのあり方を考える検討が3日夜から、住民参加による「西山山麓観光開発研究会」で始まった。村は同研究会の意見を尊重して、存廃も含めて来春までには結論を出していく考えだ。
この日の研究会では、村産業建設課が同高原の現状を説明。毎年維持管理費に160万円程度が必要で、放牧委託料、キャンプ施設利用料で賄う経営状態も2004年度から赤字を計上していると示した。
その点も踏まえた上で懇談したが、「1600メートルの広大な高原は金で買えるものではなく、貴重な村の資源」「以前に村の子どもたちにアンケートした時に、圧倒的に宮田高原の自然を守るという想いが強く聞かれた」など、数人のメンバーからは再開を求める意見があがった。
自然をもっと前面に出した誘客や高原に通じる林道を活用した自転車レースや登山マラソンの開催、眺望の利く展望台の整備など、活性化に向けたアイデアも次々と出された。
高原の利用者数は近年、1400人から1500人程度で横ばいから減少傾向。放牧牛もかつては50頭以上いたとされるが、現在では10縲・0頭前後で頭打ちだ。
同課では収益を出すには放牧牛30頭、利用者も1600人程度の確保が必要としているが、再開も見通しながら来年度予算には高原事業費の計上も考えている。 -
いなっせ屋上に携帯電話アンテナ設置を説明会を求め署名活動
伊那市駅前ビル「いなっせ」の屋上に携帯電話の基地局アンテナを設置することをめぐり、アンテナから発生する電磁波の影響を憂慮した周辺住民が、説明会を求める署名活動を行っている。同ビルへのアンテナ設置は、NTTドコモといなっせビル管理組合との間で合意が得られており、工事はすでに始まっている。
電磁波については人体への悪影響をめぐって各地で住民と業者の衝突が起きている。
署名活動を行っている、「いなっせ」北側に喫茶店「アビエント」を構える若林敏明さんは「危険か安全か以前に、説明責任があるのではないか」と訴える。
一方、NTTドコモは「当地において周辺住民とはビル入居者のみ」との見解を示し、いなっせビル管理組合に、国の電波防護方針に定められた電波の値より低いことなどの安全性を説明、同組合を通じて、テナントなどの了承を得ている。
どこまでを周辺住民とみなすか、NTTドコモと若林さんの間では意見が分かれている。
携帯電話の基地局設置についての住民への説明問題は高遠町などでも起きている。市は今年3月、携帯電話基地局設置をめぐり住民から苦情が寄せられたことに配慮して、携帯電話業者あてに基地局設置について、地域住民に対しては、十分な説明を行ってほしいと要請している。
若林さんがアンテナ設置を知ったのは先月26日。資料を集めるとともに両者に対して説明会を求めた。
いなっせビル管理組合からは直接NTTに相談して欲しいと返答を受けた若林さんは、NTTドコモに個別対応での説明会を申し込んだ。4日夜、同ビルで同社から説明を受けることとなった。個別対応のため申し込み者以外は説明を受けられないとのこと。
若林さんは「いなっせの7階にはちびっこ広場もある。今回のようなケースは一市民として看過できない。関心がある人は手伝ってもらいたい」と訴える。 -
歳末慈善パーティー
宮田村商工会青年部(小田切等部長)は1日夜、第42回歳末慈善パーティーを村民会館で開いた。関係者や地元住民約200人が会食し、青年部員らが落語家に扮した「大喜利」の爆笑ステージも。恒例のオークションもあり、売り上げなどから31万2758円を「社会福祉に役立てて」と村に寄付した。
近年は人気芸能人を招いたショーも行っていたが、今年は部員の手づくり感満点の内容に。
人気テレビ番組「笑点」でおなじみの大喜利を部員たちが再現し、清水靖夫村長や前林善一商工会長、青年部長OBの加藤英明さんも特別出演した。
珍回答の連続に会場は爆笑の渦。「みやだ」をキーワードにした3文字作文では、清水村長が「宮田村、やっぱり自立で、大丈夫だ」と答えて会場を沸かせた。
オークションには地元商店の協力で寄せられた新巻鮭など食品類をはじめ、クリスマスに部員がプレゼントを届ける「サンタ券」など毎年人気の14点を出品。
参加者が楽しみながら競り落とし、入札形式で行った15点の売り上げや収益などともに村への善意に役立てた。 -
上伊那福祉協会が臨時職員を正規職員に登用する制度を来年4月から導入
上伊那地区にある福祉施設10施設を運営する上伊那福祉協会(平沢豊満会長)は来年4月から、臨時職員を正規職員に登用する制度を導入する。原則として3カ月以上勤務している臨職全員が対象。対象となる個人が正規になることを希望すれば、そのまま正規職員に登用する。臨職から正規となった場合、昇給最高額やボーナス支給額が上がるほか、産休、育休の取得もできるようになる。また、正規となった後のキャリアアップへの門戸も開かれているなど、こうした処遇の改善により、人材不足の解消、同職種間の対応格差是正などを図る狙いだ。
養護老人ホーム2施設、特別養護老人ホーム7施設、身体障害者施設1施設を運営する同協会には、正規職員279人、臨時職員136人が勤務しており、そのほかにもパート、嘱託職員などがいる。しかし、全国的な福祉業界の傾向と同様、人材不足の状態にあり、特に臨時職員については募集をかけても応募がない状況。また、職場環境の安定している別業種へ転職することも多く、職員の確保が課題となっていた。
また、臨職の中には正規職員よりもキャリアが長い職員もいるなど、現場で逆転現象を生じていた。
こうした状況を受け同協会では、今回の登用制度導入を検討。30日の理事・評議員会で承認され、来春から本格的導入することが決定した。
現在でも試験を受けて臨職から正規になる登用制度があるが、実際に登用される人数はごくわずかで、狭き門となっている。
同制度導入後は、これまでの正規職員を「総合職」、臨職から正規となった職員を「一般職」とし、総合職は従来通り施設間異動もあるが、一般職は原則その施設内での勤務となる。しかし、一般職の職員でも一定の試験を受け、総合職になることもできる。
現状で対象となる臨時職員は136人。今後、臨職で採用され、勤務期間が3カ月を越えた職員についても、同制度を適応していく。 -
北川製菓が保育園と社協に自社製品をプレゼント
宮田村新田区に9月から新たな駒ケ岳工場を稼動した北川製菓(本社駒ケ根市)は30日、同村3つの保育園と村社会福祉協議会に10月に発売したばかりの自社製ケーキを贈った。全員に行き届くように960個分も用意し、園児らは美味しいプレゼントに大喜びした。
贈ったのは全国の生協で取り扱っている「豆乳仕込みの朝食ソフトケーキ」。駒ケ岳工場で生産される新製品で、「安全安心」を掲げる同社が力を入れる製品のひとつだ。
北川浩一社長らが各保育園と社協を訪問。東保育園では園児たちが「ありがとうございます」と笑顔で受け取った。
「こんなに喜んでもらえると、うれしいですね。今後も食育に協力していきたい」と北川社長は目を細めた。 -
さくらを咲かす会女性部(伊藤美喜子代表、9人)
「馬馬(ばば)ん馬馬ん馬ん馬ん」と鳴り物入りで登場した「さくら丼」。1昨年4月1日、飯島町の飲食店や旅館11軒でつくる「飯島・さくら(馬)を咲かす会」がメンバー各店で新発売した。同会が活動を進める中で、自然発生したのが女性部。昨年7月、開発した馬肉を使ったテイクアウトメニュー「馬ロッケちゃん」を製造、行燈市で販売しようと集まったのがそもそもの始まり。その後、コスモス祭り、最近では10月末のいいちゃん文化祭で「さくら丼」を初めて販売した。
この日はセレモニー天七の厨房に集まり、JA飯島支所祭(11月3、4日)で販売する「馬ロッケちゃん」の仕込みに取り掛かった。
ジャガイモ30キロ、ニンジン・タマネギ・カボチャ合わせて20キロ、馬肉4キロを用意。たちまち、500個の「馬ロッケちゃん」を作り上げた。
メンバーの1人、井口美和子さんは「さくら丼の仲間はすばらしい、活動は楽しい」。森岡久子さんは「メンバーはみんな、巧者で手早、教えたり、教わったりしながらやっている」。上山有紀さんは「大先輩に教わりながら、楽しく作業をさせて頂いている」。星野信子さんは「グループの和が最高、一緒に作っている時も、販売している時も楽しい」とそれぞれ笑顔。
代表の伊藤さんは「『馬ロッケちゃん』は好評で毎回完売している。いいちゃん文化祭で初めて、『さくら丼』を販売したが、まだ課題がある。みんなで作業した後のお茶が楽しみ。話が盛り上がり、自然と和と輪ができた」と話している。 -
元気が出てくる講演会
駒ケ根市の製造企業などでつくるテクノネット駒ケ根(山下善広代表幹事)が窓口となって27日、一橋大大学院商学研究科の関満博教授による「元気が出てくる講演会」が市内2会場で開かれた。駒ケ根工業高校は午後2時から「企業が求める人財像 君たちはダイヤの原石だ」を同校で、駒ケ根商工会議所青年部は午後6時45分から「若者のやる気が地域を育てる 地方小都市の経営者は何をすべきか」を駒ケ根商工会館でそれぞれ開いた。
駒ケ根工業高校の講演には同校の全校生徒と保護者などが参加し「日本の将来は若い君たちの肩にかかっている」とする関教授の話を聴いた。関教授は、中国の若い企業家の物作りにかける情熱を紹介し「今の中国は戦後の日本に似ている。当時は頑張って製品を作ればもうかる時代だった」と話した上で「だが時代は変わった。これからは、昔の成功体験を持たない若い人たちが新たな発想で切り開いていくことが求められる時代だ」と熱っぽく訴えた。 -
商工会と村議会が懇談
宮田村商工会と村議会産業文教委員会の懇談会は27日、村商工会館で開いた。建設部会を中心に、依然として改善されない厳しい経営状況を訴え、必要な部分への公共投資も要望。村の購買関係など含め、地元業者が受注に参加しやすい環境づくりも求めて意見を交わした。
「村が自立を宣言してからパタリと工事が減った。とにかく仕事がないが、地域の中には整備や改良が必要な部分が残っている」と建設部会役員。
前林善一商工会長も「地域で財貨を循環させるためにも、(村の工事や物品購入など)地元企業の利用を考えてほしい」と求めた。
懇談会には商工会役員約20人と議会から小林茂議長含め産業文教委員の8人、役場産業建設課長が出席。
工業部会は各種展示会やフェアをはじめ、技術力を高めるための各種公的支援の充実を要望した。
商業部会は権兵衛トンネル開通による観光を含めた経済効果などを質問。女性部は母親の立場から環境問題などにふれた。
青年部は村と地域の関係全般も見据えるなかで、意思疎通ができる風通しの良い環境づくりを求めた。
議会側は国道153号バイパス村内ルートの問題について、現段階における商工会の考えについて聞いたが、前林会長は「生活環境が大きく変わる問題でもあり、慎重に考えていかないと」と答えた。 -
山ぶどうワイン「紫輝」12月2日のワイン祭りで解禁
宮田村特産の山ぶどう交配種ヤマソービニオンでつくる赤ワイン「紫輝」のビン詰め作業が27日、醸造する新田区の本坊酒造信州工場であった。収獲から2カ月で仕込み、新鮮でフルーティーな味わいが特徴。無料試飲ができる12月2日のワイン祭り(会場・同工場)で解禁し、上伊那を中心に720ミリリットル入りビン約6500本を出荷する。
村内農家13戸が栽培し、昨年よりも若干減ったが28トンを10月初旬に収獲。ワイン醸造9年目の今季も味わいが異なる数種類の生産を予定する。
最も発売開始が早い「紫輝」だが、昨季試験的に別銘柄の「駒ケ原」で用いたボジョレ・ヌーヴォーの一部製法を新たに導入。より果実感が残る豊かな風味に仕上げた。
近年は県の原産地呼称管理制度に認定されるなど、上質なワインとして高い評価を受けており「みずみずしさが特徴。軽く冷して飲むのに適している」と醸造担当者は話す。
ワイン祭りは生産者や村などでつくる「山ぶどうの里づくり推進会議」が主催。
午前11時から試飲を用意して一般来場者に振る舞うほか、軽食販売も。村役場を午前10時半に出発する会場送迎バスも運行する。
発売はまつりにあわせて開始。上伊那各地の酒販店、同酒造売店などで取り扱う。1本1900円。問い合わせは村役場産業建設課85・5864へ。 -
トヨセット駒ケ根工場ラインオフ式
オフィス家具や鋼製事務机などの製造、販売を手がけるトヨセット(富岡靖明社長、本社愛知県安城市)駒ケ根工場(北の原工業団地内)は本格生産を前に26日、ラインオフ式を行った。工場や駒ケ根市の関係者など約30人が出席し、テープカットやくす玉割りなどをして稼動開始を祝った=写真。富岡社長はあいさつで「ここで作る製品は全国各地に届けられる。地域とともに良い工場にしていきたい」と述べた。
駒ケ根工場は敷地面積約3万9千平方メートル、鉄骨2階建て(一部3階)工場棟の延べ床面積は約2万9千平方メートル。鋼製システムデスク、収納家具などを製造する。従業員は約100人で、うち地元採用者は65人。 -
お歳暮商戦
12月を控え、大型店などで歳暮商戦が繰り広げられている。ベルシャイン伊那店は、地産地消や「安心・安全」な商品が人気という。ピークは12月の第1・2土・日曜日を見込む。
同店1階の特設コーナーには、野沢菜やそば、ハム、菓子、洗剤、地域名産品、産地直送ギフト(海産物、牛肉…)などカタログ分を含めて約1300点を用意。昨年より100点ほど増やし、安心・安全のコーナーなどを充実させた。原料は「信州産」「遺伝子組み換えは使っていない」などの商品がそろう。
売れ筋は、中川村など地元果樹農家と契約したリンゴ「サンふじ」をはじめ、白毛もち、みそ、日本酒など。価格は3千縲・500円が平均で、中には1万円という人も。
訪れた夫婦や家族らは豊富にそろった商品に「どれがいいかな」とじっくりと品定め。あらかじめ商品を決めてきて、早速、買い求めていく客もいた。
歳暮は12月20日ごろまでに送るのが一般的という。 -
新カードへの移行手続き開始つれてってカード
つれてってカード協同組合(事務局・駒ケ根市上穂栄町)は新カードへの移行手続きを23日から30日まで、駒ケ根・飯島・中川の3特設会場で実施している。
初日は祝日とあって、駒ケ根会場の駅前ビルアルパ2階には次々と会員が訪れ、移行手続きを済ませていた。
新カードは黄色の「つれてってカード」とシルバーの「住民基本台帳カード」の2種類。サービス機能はポイントサービス、プリペイトサービス。住民基本台帳カードはまず、市町村役場で機能付加の手続きをした後、特設会場で移行手続きをする。
また、キャッシュカード併用型つれてってカードは、引き続き、アルプス中央信金キャッシュカードとして利用できる。
新カードは12月1日スタートで、21日縲・0日までカード利用は停止する。
各会場では移行手続きに合わせ、新カード発行者を対象にお買物券がもれなく当る、大抽選会、ポイントお買物券交換会も開催している。
会場は駒ケ根会場はアルパ2階、飯島会場は町商工会、中川はチャオ内、時間はいずれも午前10時縲恁゚後6時。詳細はサービスカウンター(TEL81・7300) -
技能検定準備講座
市内の製造企業などでつくるテクノネット駒ケ根(山下善広代表幹事)の固有技術別研究会(塩沢和彦幹事)は21日夜、07年度後期技能検定準備講座の第1回を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。南信各地の製造企業などに勤務する従業員ら30人が参加し、来年1、2月に行われる技能検定の「機械保全(機械系)」1級、2級合格を目指して勉強をスタートさせた。講座は1月9日までの全6回にわたり、学科と実技の講義のほか、模擬テストなどが行われる。
開講式で塩沢幹事は「仕事の後で疲れているのに、技能向上のためにこうして勉強しようとする意欲はすばらしい。講習は長丁場だが、必ずや皆さんの望む結果が出るものと期待している」と激励した=写真。
テクノネットは前期講座として7、8月に機械加工(全6回)の講習を行っている。 -
紫輝彩丼公式ホームページ開設、コンビニ販売も大ヒット
宮田村の名物丼プロジェクトは、3月の発売開始以降もマスコミ各社にとりあげられ・ス快進撃・スが続く「紫輝彩(しきさい)丼」の公式ホームページを開設した。動画なども使って取り扱う村内全12店舗それぞれの丼の特徴を紹介。誕生秘話を掲載するなど盛りだくさんの内容で「さらに多くの人に知ってもらい、宮田村へ足を運んでもらうきっかけになれば」と関係者は期待を寄せている。
10月には、コンビニエンスストア・サークルKの県内全120店舗で弁当としても販売した「紫輝彩丼」。
3週間の期間限定だったが、約1万2千食を販売する大ヒットとなった。
広く美味しさを伝える役割も果たしたが、次は宮田村に来て店舗で食べてもらいたいと、その想いも込めてホームページは開設した。
具材も味も違う各店の丼をこだわりとともに詳しく紹介し、店舗地図なども掲載。
さらに丼とともに誕生した村のヒーロー「どんぶりレンジャー」や、丼に共通して使う村の特産赤ワイン「紫輝」についても紹介している。
飲食店とともにプロジェクトを支える村商工会青年部のホームページとリンクしており、新しい情報も随時更新していく。
プロジェクト代表を務める小田切等商工会青年部長は「広く、長く愛される丼に育てていければ」と話した。 -
輝く!経営者~新たな挑戦~ 三洋グラビア 原敬明社長
大きな反響を呼んだ「上伊那・輝く!経営者」キャンペーン(2003年4月縲・005年3月)が終了してから2年半が経過しました。
同キャンペーンは、商工会議所、信州大学、県などの産学官でつくる推進委員会が地域産業の振興を目的に、上伊那の元気な中小企業・商店経営者を伊那毎日新聞の紙面やCATV番組、あるいはシンポジウムなどで紹介。「収益性」「技術力」「地域社会への貢献」「環境対応」などさまざまな面から地域や業界で高く評価されているそれぞれの優れた事業内容を・ス経営者・スに焦点をあてた取材を通じて浮き彫りにしました。
取り上げた経営者の数は約100人。伊那毎日新聞社はそれらすべてを単行本「信州伊那谷からの挑戦」にもまとめました(好評販売中)。
地元中小企業経営者からは「とても参考になった」「経営のヒントと元気をもらった」などの声が続々と寄せられ、推進委員を喜ばせました。
また、同キャンペーンは、身近にある郷土の事業所が、実は業界・関係筋で非常に高く評価され、全国、世界を相手にしても決して引けを取らない実力を持っていることを地域に広く知らせる結果ともなり、若者の郷土定着やIターンなどにも影響を及ぼそうとしています。
そのキャンペーンが終了してから2年半が経過し、最近になって「あの・ス輝く経営者・スたちはその後、どんな活躍をしているのか」「あの元気をどのように持続しているのか」という声を耳にするようになりました。
そこで今回、キャンペーンで紹介した約100人の・ス輝く経営者・スの「その後」の状況を伝える連載「上伊那・輝く!経営者・その後縲恊Vたな挑戦縲怐vを企画し、読者や関係者のみなさんの要望にこたえることに致しました。上伊那の産業がもっと・ス元気に・スなることを願って。 -
ニシザワCS全社大会
ニシザワ(本社・伊那市、荒木康雄社長)は16日、同市中央区の伊那商工会館で、第5回CS(カスタマー・サービス)全社大会を開いた。上伊那を中心とするスーパーストアを中心に16店舗が出場し、「お客様に満足いただける接客」を目的に、ロールプレイング発表をした=写真。
「商品の推奨販売」の場面を必ず組み込んだ商品説明、クレーム処理などをテーマに各出場チームが考えたシナリオをそれぞれ披露。荒木社長をはじめとする同社役員ら17人の審査員が身だしなみやあいさつ、言葉づかいなどのポイントを採点した。
結果は次の通り。
▽最優秀賞=ベルシャイン伊那店▽優秀賞=ショッパーズ双葉店、ベルシャイン諏訪インター店▽努力賞=ショッパーズ高遠食彩館、ショッパーズ福岡食彩館 -
第29回引込みおよび内線工事技能オリンピック大会で、長野チームB(飯田)優勝
中部電気工事協力会連合会が14日に愛知県で開いた「引込みおよび内線工事技能オリンピック大会」で、長野県電気工事協力会飯田支部(上・下伊那)が優勝した。メンバーは駒ケ根市「新井電気工業」の高沖昭彦さん、同「タケウチ電気」の太田俊広さん、宮田村「加藤電器店」の小田切豊さん。
同大会は会員の技術、技能の研さん、向上の場として、1965年から始まった。82年の第17回大会まで毎年開催されていたが、第18回大会以降隔年で開いており、今回で29回目となる。中部5県(長野、愛知、静岡、三重、岐阜)の各県大会を勝ち抜いた代表12チーム36人(一チーム3人)が参加し、電気工事の技と知識を競った。
実技と学科があり実技は電線を引き込み配線する模擬などで、技能と安全を競った。学科は電線の引き込みや配線などの知識を競い、3人の平均点がチームの得点となる。
同チームは実技で1位。学科では高沖さんが2位、太田さんが4位となり、優勝を飾った。
「優勝できて本当にうれしい」と高沖さん。大会のために毎日練習し、夜は学科に向けて勉強したのこと。「今回、身につけた技術や知識を、現場で生かしていきたい」と語った。