-
ひまわり号、地域一緒に春の旅
宮田村の障害者やボランティアらが参加する宮田地区ひまわり号(三浦次郎代表)は26日、長野市、千曲市周辺をバス旅行した。障害者14人をはじめ41人が参加。真田宝物館や熱帯果樹園など巡りながら交流の輪を広げた。
外出することが難しい障害者の旅行を地域の協力で実現し続ける「ひまわり号」。15回目の今回も、車イス利用者ら重度のハンディを抱える参加者も数多く参加した。
当初は善光寺を参拝する予定だったが、北京五輪聖火リレーと重なり混乱を避けるため、行程を変更した。
厳重な警備体制が敷かれた長野インターを降りて、松代にある真田宝物館を見学。
歴史ロマンを堪能した後は、美味しいそばと栗ご飯の昼食に舌鼓を打った。
車窓からチューリップ畑を眺め、千曲市の信州あんずの里アグリパークへ。
バナナやマンゴーがたわわに実る熱帯果樹園では、南国の気分も味わった。
車中ではクイズで盛りあがったり、歌を合唱したり。楽しい思い出をみんなで一緒に刻んでいた。 -
日本禁煙友愛会伊那支部 南箕輪村へ車いす寄贈
伊那市、南箕輪村の会員でつくる日本禁煙友愛会伊那支部(橋爪渡支部長)は28日、社会福祉事業の一環で、南箕輪村に車いす2台(10万円)を寄贈した。副支部長の馬場一二さん、小島喜一さん、清水勇さんの3人が村役場を訪れ、唐木一直村長に受け渡した=写真。
伊那支部が禁煙を広くアピールしようと始めた寄付は恒例となっており、村に車いすを贈るのは2年目。唐木村長は「いつも村の福祉に協力していただきありがとうございます」と受け取った。車いすは、現在増築中の村図書館と村民センターに1台ずつを置く予定だ。
同支部はこのほか、関係管内の保育園児や小学校児童らに「禁煙ハンカチ」や「禁煙鉛筆」などを贈呈、小中学校では「禁煙出前講座」を開催するなど活動。関係者らは「会は高齢化しているので、若い人たちに参加を呼び掛け、禁煙に尽力してもらいたい」と話している。
社会福祉事業の一環で、5月中旬には軽自動車1台を伊那市に寄贈する。 -
宮田中2年が手づくりカレンダーを村内の高齢者施設に
宮田村宮田中学校2年生は本年度、全員で協力して手づくりカレンダーを120枚作成し、村内2カ所の高齢者施設にプレゼントしている。季節ごとのデザインなどを取り入れて毎月贈る予定だが、25日にはこいのぼりが描かれた5月分を届けた。昨年度卒業のあるクラスが続けていた善意の活動は、後輩へと受け継がれている。
各学級の級長、副級長が、村社会福祉協議会デイサービスセンターと介護老人保健施設プラムの里を訪問。受け取った利用者のお年寄りたちは「うれしいねぇ」「すばらしい出来映えだ」と喜んだ。
カレンダーを高齢者施設に配る活動は、昨年度卒業の旧3年1組が行っていたもの。2年生はその善意を受け継いでいこうと、取り組みを始めた。
プラムの里施設長の福島紀六さんは子どもたちの心温まる活動に「お年寄りを敬う気持ちの大切さ。ぜひとも今後も交流を続けて、やさしい心を育んでもらえらば」と話した。 -
上伊那地区保護司会総会
上伊那地区保護司会(松沢考資会長)は23日、通常総会を伊那市山寺の越後屋で開いた。北部、中部、東部、南部の各分区の保護司約70人が出席し、08年度の事業計画・予算案などを承認した。08年度は「社会を明るくする運動」関連事業を中心に、研修会の実施、協力事業主への協力呼び掛けなどを重点的に行っていく。
松沢会長はあいさつで「私たちの活動の原点は更正の手助け。明るい地域と社会づくりのための活動を地道に行っていきたい。保護司としてのレベルアップのため、研修に積極的に参加し、行動する保護司を目指してほしい」と呼び掛けた。
講話として県保護観察所の加納里史統括保護観察官の話を聞いた。 -
小林文彦さん(65)飯島町田切
どこまでも続く、淡いピンクの桜並木-。飯島町田切の一級河川藤巻川の下流沿いは春になると多くの見物人、カメラマンが訪れる。樹齢15年の桜の回廊が百本1キロにわたり咲き誇り、桜の名所になっている。
桜並木の植樹から中心的にかかわり、保護育成活動を15年間、ほとんど1人で実施してきた。その献身的な保護に対する情熱と努力は高く評価され、このほど、日本さくらの会から「さくら功労者」として表彰された。
「田切南割耕地の皆さんの協力でいただいた。栄誉ある賞を励みに、成木になるまで、後15年間、しっかり管理を続けたい」。
1943年田切生れ。地元の高校卒業後、「木が好きで、農業と兼業ができる」と、庭師に弟子入り、75年には一級造園技能士の資格も取得、独立し「緑翠園」を開園。主に庭木の手入れを業としている。
家は藤巻川の近くにあり、川のせせらぎを聞きながら育った。
藤巻川は県営ほ場事業で改修され、草刈など河川や管理道の管理は地元が行っていた。 15年前、友人グループ「湧泉会」や当時総代を務めていた南割耕地役員に「ただ草を刈っているだけではつまらない。川沿いに桜を植えよう。木が大きくなれば、草刈も楽になる。環境もよくなり一石二鳥では」と提案。了承され、日本宝くじ事業団からソメイヨシノの苗木百本の寄贈を受け、みんなで延長1キロに10メートル間隔で植栽した。
以後、草刈や施肥は耕地役員が中心になって行っているが、せん定や消毒など保護、育成作業は造園業の小林さん1人で実施してきた。
桜は管理道に沿って植えられているため、地上から4メートルは枝を切り落とさなくてはならない。桜は73の割合で南に枝を張るため、毎年せん定は大切な作業になっている。
また、桜はアメリカしろひとりなど毛虫がつき易く、消毒も必要。「油断すると、アメシロがついたり、テングス病になってしまう、目が離せない。家の近くなので、仕事の行き帰り、常に桜の健康状態を観察し、子どもを育てるように、桜を育ててきた」とか。
桜は成長が早い、10年前から見事な花が咲くようになり、毎年南割耕地では自前の桜では花見の宴を催している。今年は4月13日だったが、あいにくの雨模様で、場所をJA倉庫で行ったが、大いに盛り上がったとか。 植栽から15年「年々、りっぱな木になって、良い花を見せてくれる。川に張り出す枝には勢いがあり、今後が楽しみ。樹齢15年は人間でいえば中学生。やんちゃざかり、伸び盛り。もう15年しっかりと面倒を見て、立派な成木にしたい」と話す。(大口国江) -
住民手づくり花壇で危険な交差点も・ス視界良好・ス
宮田村大原区の住民有志10人でつくる「おおはら花の会」は昨年、見通しに支障を及ぼしていた交差点緑地帯を花壇として整備した。葉が多く視界を遮っていたドウダンツツジは別の場所に移植し、今ではチューリップなど季節ごとの可憐な花々で交差点を見守る。森下信夫会長らは「環境を少しでも良くして、交通安全に気をつけてもらえれば」と期待を寄せる。
この交差点は通称「アポロ坂」と呼ばれる五叉路(ごさろ)。町区から大原区、大久保区、つつじが丘団地と各地区に接続するため交通量も多い。
ドウダンツツジは交差点整備時に緑地帯として植えられたものだが、葉が生い茂るまでに成長。普通でも危険性が高いとされる複雑な交差点の見通しを悪くしていた。
これを受けて、地元のおおはら花の会は大原区と協力して花壇に整備。今は昨年10月に植えたチューリップが花を広げ、行き交う人たちの目も楽しませている。
20日にはケヤキを用いて会員の宮澤徹さんが一刀彫りした看板も設置した。
「花を通じて地域の輪も広がっている」と森下さん。毎月第2、4土曜日には全員で集まって手入れを行い、快適な地域づくりに協力していく考えだ。 -
AFS留学生歓迎会
高校生の海外派遣、受け入れなど国際的なボランティア活動を展開するエイ・エフ・エス日本協会の長野南信支部(半沢貴子支部長)は20日、AFSが受け入れて南信地区内の高校に4月から通学している外国人留学生5人の歓迎会を伊那市の生涯学習センターいなっせで開いた。ホームステイ先の家族など協会の会員約70人が集まり、慣れない日本で暮らし始めたばかりの留学生を、持ち寄った手作りの料理や菓子で温かくもてなした。
留学生らは受け入れ家族らとともに全員の前であいさつと自己紹介。伊那弥生ケ丘高校に通っているスウェーデンのカール・ジルホーゲ君(17)は流ちょうな日本語で「みんな優しくしてくれます。よろしくお願いします」と話した。ホストファミリーの小松浩明さん=伊那市=が「はしを上手に使って好き嫌いなく何でも食べてくれる」と紹介すると、照れたようにうれしそうな笑顔を浮かべた。
留学生はスウェーデン、ドイツ、マレーシア、フィリピン、タイの5カ国から来た15縲・8歳の男子2人、女子3人。伊那市のほか諏訪市、飯田市、箕輪町の家庭でホームステイしながら各地の高校で1年間学ぶ。 -
10周年を迎えたハッチョウトンボを育む会がトンボの池で作業実施
世界最小のトンボとして知られる「ハッチョウトンボ」が生息する駒ヶ根市南割公園の「トンボの池」で20日、市民ボランティアグループ「ハッチョウトンボを育む会」(会員約50人、小川周二会長)が春の環境整備作業をした。作業には約15人が参加。ハッチョウトンボの羽化を前に、生き物の住み良い環境を整えた=写真。
この池でハッチョウトンボの生息が確認されたのは今から20年前。その後、この地の自然環境を守っていこう竏窒ニ同会が発足。今年で10周年を迎えた。
池に住む生物たちの生息環境を守り続けるため、春と秋に下草刈り、産卵場所の整備などを実施。また、夏の観察会、メダカの育成などにも取り組み、地域の子どもたちが地元の自然と親しむ場づくりをしている。
小川会長(73)=福岡=は「一生懸命協力してくれるみなさんのおかげでここまで活動を続けてこられたのはありがたい。市の財産として、今後もここを守り続けていきたい」と話していた。
また、この日の夕方には記念祝賀会を開き、今後も活動を継続していく決意を新たにした。 -
イオン幸せの黄色いレシートキャンペーン
箕輪町のジャスコ箕輪店の沖剛一店長らが18日、同町の社会福祉協議会を訪れ、昨年度のイオン幸せの黄色いレシートキャンペーンによって購入した品物を登録団体に寄贈した。
イオン幸せの黄色いレシートキャンペーンは、イオンやジャスコの各店舗が展開しているキャンペーン。毎月11日に発行している黄色いレシートを店内に設けられた同キャンペーンに登録している地域のボランティア団体などのBOXに投函すると、レシートの金額の1%がその団体への寄贈品の購入費にあてられる。
07年度は計25万円分が集まり、登録団体の「若草園」「せせらぎ会」「ハッピーテール」など町内の6団体に、デジタルカメラやホワイトボードなどが贈られた。
登録の問い合わせは、ジャスコ箕輪店(TEL79・1411)へ。 -
駒ケ根市社会福祉協議会、本年度から緊急サポート実施へ
駒ケ根市社会福祉協議会は本年度、「子育て緊急サポート事業」を開始する。緊急の事態が発生した時、事情でどうしても対応できない家庭を支援する事業で、急な残業で保育園に迎えに行けない家族の代行、共働き家庭の病児の一時預かりなどを有償で提供する。
開始時期は10月ころを目途としている。担当者は「利用者家族が本当にこのサービスを必要としているのかをしっかりと見極め、サービスを提供していきたい」としている。
この事業は県社協の指定事業で、県内では昨年、長野市、安曇野市、飯田市の社協が取り組みを開始。本年度は上田市、諏訪市でも始める。
事業を担うのは一般から募るボランティアで、6月ころから研修講座を開講し、子育て支援の基本、緊急時の対応方法などを学んでもらう。
しかし、こうしたサービスは有償であるがために、安易に利用されるケースもある。安易な利用を避けるために駒ヶ根市社協は、サービスの利用を希望する家族と面接し、本当に頼れる人がいないのかどうかなどを、しっかり話し合っていきたいとしている。
担当者は「ただ『安いから』と安易にサービスを利用するのではなく、若いご家族には家族やご近所など、周囲との関係を築く努力をしてもらいたい。そうしたことも一緒に考えながら、サービスを提供していきたい」と話す。
また、本当にサポートを必要とする家族には、その家族の状況に合ったボランティアを探し、サービスを提供できるよう、体制を整えていく。 -
心の病と向き合う「さくら」が家族と仲良く花見
宮田村の心の病と向き合う当事者グループ「さくら」と、同家族会の「陽だまりの会」は12日、中越区の北の城で花見を行った。満開のサクラが一行を出迎え、美味しい料理に舌鼓を打ちながら宴を楽しんだ。
花見をするのは昨年に続いて2回目。約30人で訪れ、咲き誇る花々に歓声をあげた。
「心の病は当事者も家族も交流するのが難しい環境にあるが、さくらも陽だまりの会も積極的な活動をしている。今後もふれあいを深めていきたい」と関係者は話していた。 -
駒ケ根市の共同募金高額寄付者に感謝状贈呈
長野県共同募金会(藤原忠彦会長)の感謝状贈呈式が15日、駒ケ根市役所であり、07年度共同募金において、多額の寄付をした駒ケ根市内の個人、団体3者に、駒ケ根市会長の杉本幸治市長から感謝状が手渡された=写真。
感謝状を受けたのは個人で3万円を寄付した竹内寿一さん(72)=上穂=ほか、駒ケ根ライオンズクラブ(5万円)、駒ケ根ロータリークラブ(10万円)の3者。
杉本会長は「みなさんのこうした協力を得て、住み良いまちづくりを進めていきたいと思う。今後もよろしくお願いします」と感謝の気持ちを述べた。
また、竹内さんは「30年前、父親が亡くなった時に禁煙会から還付金が返ってきた。それを寄付したのがきっかけで、募金活動を継続している。福祉に役立ててもらえれば」と話していた。 -
すこやか会がプルタブ寄贈
伊那市の伊那地区保健委員のOBでつくる「すこやか会」(野沢伊代子会長、95人)は15日、会員がこの1年間に集めたアルミ缶のプルタブ約30キロを伊那市社会福祉協議会(御子柴龍一会長)に寄贈した。野沢会長と副会長の久保村玲子さん、会計の種橋節子さんが市社協を訪れ「ささやかなボランティアだが、お役に立ててほしい」と述べた=写真。御子柴会長は「これだけ集めるのは大変なこと。品物は金を出せば買うことはできるが、こうして皆でリサイクルすることに意味がある」と感謝した。
市社協はアルミがある程度集まったところで換金し、福祉用品の購入代金に充てることにしている。 -
南箕輪村知的障害者育成会 08年度総会
南箕輪村知的障害者育成会(手をつなぐ親の会)は16日夜、村社会福祉協議会内にあるボランティアセンターで2008年度総会を開いた=写真。今年度事業計画・予算など3議案を承認。役員改選では会長に有賀一夫さんを再任した。
有賀会長は「福祉政策が目まぐるしく変わる中、自分たちが何をすべきかを勉強しながらやっていきたい」とあいさつした。
来賓の唐木一直村長は「村としてもみなさんを支援し、一緒になって問題を考えていきたい」と祝辞。また、07年度しゅん工の「高齢者・障害者交流施設」の利活用方法について、「みなさんの意見を聞きながら進めていきたい」と触れた。 -
伊那市知的障害者育成会総会
伊那市知的障害者育成会(手をつなぐ親の会)は12日、08年度定期総会を市福祉まちづくりセンターで開いた=写真。関係者約30人が出席。育成会大会、療育キャンプ、ふれあい広場、福祉大会への参加などを盛り込んだ08年度事業計画と予算案を承認した。役員改選が行われ、会長には城取勝茂さんが選出された。任期2年。
城取会長はあいさつで「昨年で施行2年目となる自立支援法で重い負担がのしかかってきていたが、本年度の改正で負担が軽減される。ほとんど収入のない知的障害者にとって大変ありがたい。関係者には引き続き協力をお願いしたい」と述べた。
正副会長は次の皆さん。
▼会長=城取勝茂▼副会長=桐野三男(総務)田中秀昭(同)中村美智恵(婦人部)諸田寿美枝(会計) -
伊那市子育てガイドブック08年度版完成
誕生から就学前までの子育て支援の一環として伊那市と市地域子育て支援ネットワーク連絡会が昨年度初めてまとめた「子育てガイドブック」の08年度版(A5判、29ページ)が完成した=写真。子どもに関する市役所への各種届け出方法や問い合わせ先、市が行っている支援の詳細や相談窓口、図書館や医院などの施設の案内などが系統別に見やすくまとめられている。本年度は新たに助産院の一覧なども加えた。
保健福祉部の原武志子育て支援課長は「昨年度版に寄せられた市民の意見を反映させ、分かりやすさと見やすさを第一に心掛けた。毎年度情報は増えていくが、その都度工夫を加えてさらに役立つものにしていきたい」としている。
市内4カ所の子育て支援センター、いなっせ内ちびっこ広場、各公民館で閲覧できるほか、希望者には14日から市役所と保健センターの情報コーナーで無料配布している。転入、出生届け提出時と3歳児健診受診時にはその場で配布する。 -
昭和伊南病院の救命救急センターの機能につき県が独自調査する方針 - 杉本組合長「県としても一定の責 任を果たすべき」と言及
14日に開かれた伊南行政組合臨時議会(組合長・杉本幸治駒ケ根市長)で杉本組合長は昭和伊南病院の新型救命救急センターの機能につき、県が独自で機能評価を行う方針であることを報告した。杉本組合長は県の方針の意図を測りかねている心情を示し「県としても一定の責任を果たすべき」として、同病院をセンターに指定している県も、センター運営に協力すべき」とを強く訴えた。
県衛生部から昭和伊南病院の救命救急センターの機能評価の申し出があったのは先月25日。県衛生部によると「毎年国の方で実施している機能評価が、今年は遅れていることから、適切な機能評価を行うため、県独自の評価を行うことにした」としている。
しかし、今年3月には伊那中央行政組合(組合長・小坂樫男伊那市長)が、伊那中央病院を救命救急センターに指定することを求める要望書を県へ提出しするなど、ここへきて救命救急センター移転問題が浮上しているだけに、伊南行政組合事務局長を兼務する昭和伊南病院の渋谷勝清事務長は「昭和伊南は06年に新型救命救急センターとしてスタートしたばかり。救急センターは県内に6施設あるのに、どうして最初に昭和伊南病院なのか疑問。県としても責任を持つべき」と、県の姿勢に不信感を募らせている。県は「現段階でそういうことは考えていないが、地元からのそういう要望もあるので、適切に機能を評価したい」としている。 -
駒ヶ根市4月定例民生児童委員会協議会
駒ヶ根市の民生児童委員協議会(小出勉会長)4月定例会が11日、市役所南庁舎であり、新任職員の紹介と今後の活動、本年度駒ヶ根市社会福祉協議会の予算などについて確認した=写真。
協議事項では本年度の市社会福祉協議会の予算などを説明。本年度の市社協の予算総額は4億4千万円。共同作業所が障害者自立支援法の「障害者就労支援センター」(就労継続支援B型)となったことなどに伴ない、前年より約2千万円増額となった。
また、後期高齢者医療制度について小出会長は「今、高齢者の医療制度の問題が大きくクローズアップされている。人間が心身ともに健康で普通に暮らせるというのは私たちの生活の根幹にあると思うが、今回の制度はそのあり方をも否定するもの。我々の場合、実際に高齢者と接触する中で『こういう問題がある』と認識し、今後の推移を見ながらできるだけ高齢者の方々が不安にならないようにする必要がある」と語った。 -
ミニデイのイチゴ狩り
宮田村社会福祉協議会が各地区で開くミニデイサービスの利用者が今年も、駒ケ根市の農園「ヨッシャア駒ケ根」でイチゴ狩りを楽しんでいる。
9日は大田切区の14人が訪れ、さっそくたわわに実った真っ赤なイチゴをもぎとった。
「甘いね」「おいしいよ」と、パクリほおばるおばあちゃんたち。「次ぎはどれにしようか」と迷いながら、笑顔がこぼれた。
ミニデイのイチゴ狩りは8年前から行っているが、4年前から同農園を利用。
経営者で宮田村町三区の平塚登さんはほかの施設利用者も多数受け入れているが「毎年楽しみに来てくれている。こちらとしても本当にありがたいこと」と話していた。 -
【障害者在宅就労支援NPO副理事長 双山浩司さん】
「これは下半身が駄目かもしれない」
10年前の暑い夏の日、屋根ふきの作業中に足場を踏み外し、約3メートルの高さから落下して腰を強打した直後、激痛の中で直感した。
「落ちたのは初めてではなかったが、あの時は体が全然動かなかった。脚をつねってみても感覚がなかったし、一瞬あきらめにも似た絶望感が頭をよぎった」
不幸にも、その予感は現実のものとなる。担ぎ込まれた病院の医師の診断は「脊髄(せきずい)損傷。下半身完全まひで歩くことは二度とできない。ベッドから起き上がることも難しいかもしれない」というものだった。
「何とかなるんじゃないか、という淡い期待もあったが、やっぱりそうか竏窒ニいう感じ。何だか人ごとのような気がした」
激痛と精神的な苦しさとの戦いが始まった。その中で大きな支えになったのは家族の温かい励ましと協力だった。
「実は診断は妻が聞いたんです。医師は、本人には言わない方がいいと言ったらしいが、妻は迷わずその足ですぐに教えに来てくれた。変に隠されるより、その方がよほどありがたかったですね」
「子どもが保育園に入ったばかりでね。野の花を摘んできてくれたり『お父さん、頑張ってね』と書いた絵や折り紙を持ってきてくれたり竏秩Bこの子たちのためにも何とかしないといけないと思いました」
隣りのベッドには頚椎(けいつい)損傷で手も動かない人がいて、死にたくても死ぬこともできないと言って泣いていた。
「それに比べて自分は車いすで動くことができる。もともとケ・セラ・セラ(なるようになる)の性分。境遇に絶望することなく、現実を受け入れることができました」
◇ ◇
激しい痛みと苦しいリハビリに耐え、1年半後に自宅に戻ってきた。しばらくたったころ、障害者対象のパソコン研究会のスタッフと知り合いになり、障害者がインターネットを通じて自宅でできる仕事を紹介する法人を一緒に立ち上げないかと誘われる。もともと障害者支援に関心があって活動していたこともあり、健常者とは違った立場から協力できるのではないかと考えて参画。苦労の末、翌年、健常者も含めた十数人でNPOの設立にこぎつけた。
主な業務は障害者への仕事の紹介と支援企業との折衝、障害者のパソコン技能向上講習と個別指導のほか、指導者の養成などだ。
「外に出ることが大変な障害者が自宅で働くことを手助けできるのは大きな喜びです。パソコンの操作ができればデータベース入力の仕事ができる。障害者といっても、それぞれの能力に応じた社会参加はできるんです。それが生きた証しにもなる。これからは企業が仕事をくれるのを待っているだけでなく、障害者でもこういう仕事ができるという提案型で事業を発展させていきたいですね」
「あのけががなかったら、今どうして暮らしていたのだろう。でも、いまやっていることがほんの少しでも障害者の助けになっているとすれば、私のけがも無駄ではなかったと思えるんですよ」
(白鳥文男) -
高遠中学校で観桜期ボランティアに向けた学習会
伊那市高遠町の高遠中学校は31日、同校生徒による観桜期中の駐車場ボランティアに向けた学習会を同校で開いた。新2・3年生100人が参加し、観光客の質問に答えられるように、高遠についてあらためて学んだ。
高遠中学校では毎年観桜期中に校庭を駐車場として開放していることから、土・日曜日に同校生徒が売店業務やパンフレットの配布などのボランティア活動を行っている。今年は12、13日と19、20日の4日間のボランティアを予定。
学習会では伊那市観光協会高遠支部の飯島進理事長が講師となり、織田信長の軍勢による高遠城攻めの際のエピソードや保科正之についてなど高遠町の歴史にまつわる話や、標高や気温、人口など高遠町の概要を説明。また同支部の阿部凱人事務局長からは生徒たちに配布されたミニガイドに対する説明があった。
生徒会副会長の守屋敦史君は「当日は礼儀正しくしたい」と意気込みを話していた。 -
箕輪町赤十字奉仕団が寄付
箕輪町赤十字奉仕団(向山初美委員長)は28日、昨年6月から今年2月まで、各分団の会合などの折りに会場に1円玉募金箱を設置し集めた約4万1千円を箕輪町に寄付した。
箕輪町赤十字奉仕団では今年度初めて救急救命講習にAED講習を取り入れ実施。町がAEDを購入する助けになればとの思いから今回の寄付となった。
町役場を訪れた向山委員長から寄付金を受け取った平沢豊満箕輪町長は礼を述べ「ぜひAEDを購入する際の基金として使わせていただきたい」と話していた。 -
阿部氏事務局次長に、宮田村社協人事異動
宮田村社会福祉協議会は、4月1日付の人事異動を内示。阿部千元総務係長(57)が事務局次長兼任に昇格した。
事務局次長は5年間空席だったが、阿部氏の選任でより機能強化を図る。 -
災害ボランティア立ち上げ訓練も、村社協理事会評議員会が新年度予算、計画を承認
宮田村社会福祉協議会(山浦正弘会長)は21日、理事会、評議員会を開き、総額1億3800万円の2008年度一般会計予算案、事業計画案など9議案を原案通り承認した。利用者の伸び悩みや制度改正により、現状で介護保険事業が前年度同期に比べ1・5%減で推移しているが、きめ細かなサービスで増収転換を図る。
デイサービスセンターのロビー改修、新規自動車の購入など除けば予算規模は前年度とほぼ横ばい。
居宅、通所、訪問の各介護事業を従来通りきめ細かなサービスで対応し、村民参加で災害時のボランティアセンター立ち上げの訓練を導入するなど、地域の身近な支えあいも支援する。
例年通り、戦没者慰霊祭(4月24日)、重度身体障害者の希望の旅(9月13日)、第13回福祉ふれあいまつり(10月6日)なども予定する。
また、協議会評議員の選任規定を一部見直し、休止などで空席だった高齢者クラブ連合会、母子寡婦福祉協議会各代表の2席を民生児童委員に振り分け、同委員選出の定数を12に増員した。 -
福祉を考える企業とボランティア団体交流会
駒ケ根市内の事業所などでつくる「福祉を考える企業の会」(今井秀臣会長)は18日夜、市内のボランティアグループとの交流会を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。本年度の福祉活動助成事業として、視覚障害高齢者の絵画制作を支援する「たんぽぽ工房」(矢亀陽子代表)に5万円、市内在住の外国人を支援する「地球人ネットワークin駒ケ根」(清水敏晴会長)に10万円の助成金をそれぞれ贈った=写真。2団体は活動の計画や詳しい内容などについて発表した。
約50人の参加者は4グループに分かれて分散交流会を行い、企業での障害者雇用の現状や課題などについてそれぞれの立場から意見を交わした。
今井会長はあいさつで「企業として、障害者の自立と雇用に向けて取り組み、一歩一歩前進していきたい」と述べた。 -
認知症講演会
認知症についての理解を深めてもらおうと駒ケ根市と駒ケ根病院老人性認知症センターは18日、認知症講演会を駒ケ根市役所南庁舎で開いた。市民など約100人が集まり、諏訪中央病院で診療科部長を務める高木宏明さんの講演「認知症に関する基礎知識」を聴いた。
高木さんは、老人性の認知症には脳の老化のほか、アルツハイマー型と脳血管性異常がある竏窒ニ説明し「ぼけのきっかけとしては、連れ合いや親しい友人の死などによる孤独、引越しや新築などによる環境の変化がある」とユーモアたっぷりに話した。認知症の人への接し方の注意として「異常な行動に見えても本人にしてみればそれぞれ理由があるのだから、むやみに『だめ』を連発するのはよくない」と呼び掛けた。合間にはギターを弾きながら認知症の母親への思いをこめた自作の歌も披露した=写真。 -
南箕輪村身体障害者福祉協会第54回定期総会
南箕輪村身体障害者福祉協会(野沢志げる会長)は16日、第54回定期総会を松寿荘で開き、07年度事業の報告と08年度の事業計画を承認した。
村身協は08年度、身障協会員増強運動(現会員150人)に力を入れ、自主財源確保としてお茶やわかめなどの物品販売の実施を予定。また研修旅行やゲートボール大会、スポーツ大会、健康教室なども計画している。
野沢会長は「06年度から障害者自立支援法が施行されたが、障害の重い人ほど負担が重くなる。国でも手直しを加えたがそれもほんの一部。また4月からは後期高齢者医療制度が施行される。制度に振り回されず、一人ひとりが自立の精神を持って、支えてくれる家族や友人の気持ちをお互いにしっかりと持って助け合っていきたい」話していた。 -
橋爪まんぷさんが伊那市社会福祉協議に寄付
伊那市の漫画家橋爪まんぷさんと伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」の唐沢寿男支配人が10日、伊那市社会福祉協議を訪れ同施設で昨年12月中旬から1月末まで開いていた橋爪さんのチャリティー展「まんが子墨(ねずみ)絵展」での収益金の一部2万円を寄付した。
橋爪さんは毎年同施設でチャリティー展を開いており、今年度は小林一茶の句を干支のねずみが演じた「まんが絵」を展示。展示作品やカレンダーなど販売した。額入りの「まんが絵」は特に好評で完売。
橋爪さんは「発表の場を提供いただけるのは創作活動をしている者にとって、本当にありがたいこと」と話していた。 -
宮田小3年1組、プラムの里でお年寄りたちと交流
宮田村宮田小学校3年1組は12日、新田区の介護老人保健施設「プラムの里」を訪問。手づくりした紙芝居やパズルのほか、おはじき、読み聞かせなどで利用者のお年寄りたちと交流を深めた。新年度はクラス替えとなるため同学級としては最後の訪問となったが、人に喜んでもらうことが自分の喜びになることを肌で感じる児童の成長した姿があった。
歌とリコーダーを全員で披露した後、自由にお年寄りの元へ駆け寄っていく児童。その元気な子どもたちに誘われるように、おじいちゃん、おばあちゃんの笑顔もはじけた。
3年1組が同施設を訪問するのは2回目。当初は「音楽会の曲を誰かに聴いてもらう」ことが目的だったが、子どもたちは「何か役にも立ちたい」とアイデアを出しあった。
2学期に訪問した時は、どう接したら良いか迷いも大きかったが、お年寄りたちが手放しで喜んでくれる姿に徐々に自信も。
その笑顔がもう一度見たくて、この日の再訪問となったが、前回よりも積極的にふれあう光景もみられた
「どうしたら良いのか困っていた子どもたちが、相手の気持ちを少しでも考えられる。喜んでもらうことが、こんなにもうれしいことだと感じているのでは」と担任の小野教子教諭は目を細めた。 -
箕輪町で愛あいの訪問
箕輪町の重度身体障がい者訪問事業「愛あい訪問」が12日、町内であり、平沢豊満町長が昨年2月から今年1月までの間に身体障害者1級の認定を受けた町内在住者の自宅を訪れ、励ましの言葉を贈った。
町長と町民とのふれあいを目的とする事業の一つで、今年は対象者30人のうち、15人の自宅を訪問することになった。そのうち、松島区坂井南に住む浦野順司さん(78)宅では、平沢町長が「お元気そうでなによりです」と声を掛けながら、浦野さんに鉢花をプレゼント=写真。
現在家族7人とともに暮らす浦野さん。昨年までは長寿クラブ連合会の会長を務めていたが、昨年3月に腎臓を患い、透析のため1日置きに病院通いすることとなった。しかし、現在も自身の会社に毎日顔を出し、訪れる人との交流を大切にしている。
浦野さんは「最初は、こんなに元気なのでと辞退しようと思ったが、町長の訪問は励みになる。毎日毎日を大事に生きる気構えが大切」と話していた。