-
旧井沢家住宅で伊那部宿にゆかりの俳句鑑賞と講演会
伊那市西町区の旧井沢家住宅(市有形文化財)を管理・運営する「伊那部宿を考える会」(田中三郎会長)などは18日から、「伊那部宿に集う近代の俳人たち」をテーマに、伊那部宿に関わりの深い俳諧結社の句集などを旧井沢家住宅で展示している。21日には講演会もある。
展示品は、狐島に生まれた馬場凌冬(1842縲・902年)が結成した俳諧結社の春日神社奉額原本。1902年に伊那市西町の春日神社に俳額奉納を計画し俳句を募集。上伊那全域、一部諏訪と飯田から3886句集まった中から選んだ句など388句の額の下書き原稿で西町区が所有している。
1902年に西町の俳人で結成した俳諧結社「観月社」の初代社長だった伊那部宿の根津半嶺(1846縲・939年)の俳句集や、観月社などの句集、春日神社境内にある根津半嶺の句碑の拓本などがある。
また、伊那部宿を考える会の会員、酒井昌好さんが伊那部宿を詠んだ俳句も展示した。
田中会長は、「明治から昭和にかけて伊那部宿や近隣で活躍した俳諧結社があり、多くの人が俳句を詠んでいたことを知ってほしい」と話している。
21日の講演は、横山みづほ(俳号)本名よね子さんが「父・花笑の思い出」、郷土史研究家の竹入弘元さんが「近代伊那部宿の文学熱について」を話す。午前10時から。
展示は21日まで。午前9時縲恁゚後5時(最終日午後3時)。21日のみ入場無料。 -
長野県A・コープが老人保健施設すずたけに車いす寄贈
長野県A・コープは18日、地域貢献キャンペーン企画「車いすを寄贈しよう」で、県下全35店に設置した募金箱に利用者から寄せらた善意で、伊那市美篶の富士見高原病院老人保健施設すずたけに車いす1台を贈った。今年の寄贈は車いす4台で県内の病院や老人ホームなど4施設に贈る。
A・コープは今年で12周年。車いす寄贈の活動は02年度からで7年目。07年度までに18台を寄贈している。
春の誕生祭で店舗のサービスカウンターなどに募金箱を設置。今年は3月7日から4月13日までの期間で募金額は21万4140円になった。例年寄贈は車いす3台だったが、今年は募金額が多く1台多い4台になった。
長野県A・コープ経営委員会委員の宮下勝義JA上伊那組合長は、「地域のために貢献できることを積極的にやりたい。皆様の生活、健康のお役に立てたらうれしい」と、長野県A・コープのロゴ入り車いすを贈った。
すずたけの上島麻紀子施設長は、「車いすは入所者にも通所者にも、いくつあっても非常に助かる。一般の方の小さな善意の固まりでいただいたことに感動している」と感謝した。 -
園児向け ごみ分別の出前講座
伊那市の長谷保育園で18日、ごみ分別についての出前講座があった。園児向けは初めてで、市職員が紙芝居やクイズを交えながら分かりやすくごみを分別することを呼びかけた。
園内では「燃えるごみ」「燃えないごみ」「プラスチック」の3種類のごみ箱があるものの、園児は気なしに捨ててしまうことから自分で判断できるように、また保育士も責任を持った分別ができるように学習しようと市職員が出向く出前講座を活用した。
全園児48人を前に、生活環境課の職員2人が「プラスチックはきちんと分ければ、新しいものに使える。きれいに洗って出してくださいね」と呼びかけると、「はーい」と元気よく答えた。
また、ストローや牛乳パックなどを出し、園児たちにどのごみ箱に入れるか、ごみ箱前に集まってもらったり、園児から「輪ゴムはどこ」「机は」など質問もあり、関心を示していた。 -
伊那ライオンズクラブ新体制発足
伊那ライオンズクラブは18日、第46代となる吉沢文男新会長(南信美装伊那社長)の下で7月1日に発足した08年度の新体制を発表した。会長スローガンは「原点を大切に未来につなげる奉仕」。吉沢会長は「仲間との連携を大切にし、クラブの原点を守って、50周年に向かって魅力ある運営に努め、地域社会に貢献したい」としている。
08年度事業として、フィリピンの貧困層への支援、知的障害者とのクリスマス会開催、ガールスカウトへの助成などの奉仕活動のほか、公開講演会などを行う。
主な役員は次の皆さん。
▽会長=吉沢文男▽直前会長=斉藤喜啓▽第1副会長=花輪康一▽第2副会長=川上健夫▽第3副会長=高沢勝▽幹事=宮原徹▽会計=竹村市衛▽ライオンテーマー=入戸修二▽テールツイスター=赤羽寛▽副幹事=鈴木雅夫▽副会計=天野正春▽副ライオンテーマー=原広典▽副テールツイスター=三沢秀一▽会員理事=宮下久▽監査委員=新井良顕、織井常和 -
祇園祭を全世界に発信、日福大がインターネットで生中継
宮田村津島神社祇園祭宵祭り(19日)の模様を今年も、日本福祉大学=愛知県=の学生がインターネットを駆使して生中継する。カメラ7台体制で午後4時から番組開始。10時ころのあばれ神輿・ス破壊・スまで余すことなく、全世界に伝える。
同大学が宮田村の情報発信事業を手がけて10年目。毎年学生たちの手で祇園祭が生中継されるが、今年も情報社会科学部、健康科学部の学生16人が制作する。
昨年度の中継終了後から構想をあたため、当日の中継内では昨年度の祇園祭を未公開映像交えながら流したり、村の名所観光地や名物丼などを紹介するコーナーも。
祭り好きで昨年から中継に加わったリーダーの平岡歩己さん(21)=情報社会科学部3年=は「中継を通じて、宮田村のことをより多くの人に知ってもらえれば」と話した。 -
みのわ祭り実行委員会
今月26日のみのわ祭りを前に、15日夜、最後のみのわ祭り実行委員会が箕輪町役場あった。事務局からイベント、出店、協賛金などの最終報告があった。
各種イベントには74団体2737人が参加し、前年の69団体2383人を上回った。また出店も41店舗と前年の36店舗を上回った。
午後2時30分に始まる開幕式はテープカットに代わり、一般公募から選ばれた町内15区の代表者15人が祭り開幕の合図となる花火点火のスイッチを押す。町内15区のグラウンドなどで花火が上がり、町民に祭りの開幕を知らせる。続くオープニングパレードは、鼓笛隊、子どもみこし、長持ちが会場を行進する。
ステージは国道153線バイパスの北(松島交差点)と南(箕輪町交番入口交差点)に2カ所設け、並行してイベントが進行。「自由な表現の場」として飛び入り参加もできる。バイパス北側では「みのわ御棒サ!」(丸太引きレース、午後3時縲・、「みのわ太鼓保存会」(太鼓演奏、午後6時15分ころ縲・が、南側では「活進術峰丈流護身武道」(演舞の披露など、午後2時40分縲・、「コカリナサークルあかね」(コカリナの演奏、午後3時縲・、「ESCOLA ALGODAO DOCE」(ブラジルの伝統的な踊り、午後3時20分縲・、「箕輪中部小2年1組」(手作り太鼓の演奏、午後4時半縲怐E午後5時10分縲・、「箕輪進修高校軽音部」(音楽演奏)が出演。
踊りは「動員のお祭り」との声から参加を区の自主性にゆだねたものの約2千人が参加。ワクワクダンシング(午後3時40分縲・、箕輪天竜音頭民謡流し(午後5時20分縲・。
みこしのスタートは午後6時15分からで、終了はそれぞれの団体の自主性にゆだねる(最終午後8時)。
また昨年まで商工会役員が中心となって事業者を回り集金していた花火の協賛金だが、今年は個別訪問をやめて納付書とお願い文章を送る形をとった。「任意」による集金にこだわった今回の形に、「本当に集まるのだろうか」と懸念の声もあったが約575万円(前年約755万円)が集まった。企業だけでなく個人からの協賛も多かった。
打上げ花火は番場原第2グラウンドで午後7時40分から打上げ開始。今年はアナウンスをはさまずに次々と花火を打ち上げていく方式に変更。煙火店3社がそれぞれテーマを設け、花火を打上げる。
また、みのわ天竜公園での手筒花火(午後8時20分縲・は一般公募から選ばれた2人が点火式で点火する。 -
大芝高原音頭振付講習会 まつりに向けはじまる
南箕輪村の「大芝高原まつり」実行委員会・おまつりパレード委員会は15日夜、南箕輪小学校体育館で大芝高原音頭Newヴァージョンの振付講習会を始めた。集まった地域住民約30人は8月23日の祭りに向け、同音頭の振り付けを一つひとつ覚えていった。
2年前から祭りテーマソングとなった村独自の「大芝高原音頭Newヴァージョン2006」の振り付けを覚えてもらう目的。初日のこの日、講習会には、昨年すでに踊った経験のある参加者もおり、1年ぶりに体を動かしながら思い出していた。
講習会は全3回で29日と8月5日もある。時間はいずれも午後7時30分からで、29日の会場は南箕輪中学校体育館となる。参加希望者は当日受付。踊れる服装でタオル、舞竹(持っている人)を持参すること。
大芝高原まつり・おまつりパレードの参加などについては、大芝高原まつり実行委員会事務局(TEL72・2104、内線153)へ。
「大芝高原音頭Newヴァージョン2006」の振り付けを覚える参加者たち -
マザーグース・パッチワークキルト展
辰野町の村上光子さんが主宰するマザーグースパッチワークキルトスクールの第12回マザーグース・パッチワークキルト展が17日、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで始まった。タペストリーなど大作を中心に約100点の個性豊かな作品を展示している。
2年に1度、松本市美術館で展示会をしているが、今回は南信地区の生徒約40人の作品展。生徒皆で取り組む「フレンドシップキルト」は、今回は「かるたあそび」をテーマに、50音を生徒が1人1音ずつ、かるたのように同じ大きさの布にアヒル、唐辛子、ヨットなどを作り上げた。
タペストリーなどは自由作品で、代表の村上さんは窓をイメージし愛情で心があふれている様を表現した。生徒作品は「ばばの野良着より」「ハワイアンローズ」など、それぞれの思いを込めて縫い上げた。
パッチワークキルトは、「縫っているときが心が落ち着き、幸せを感じる。作品や家族のことなど考えてこつこつと縫う。時間を楽しく使えるのがうれしい」と村上代表。「心のこもった手作りの作品を見ていただきたい」と話している。
21日まで。手作りの小物販売もある。午前10時縲恁゚後6時(最終日午後5時)。 -
はなクラフト(パンの花)ルナ・フローラ伊那川北教室主宰
伊那市
赤羽弘美さん「自分の好きな色に色づけできる。私好みのお花ができる。それが魅力です。作っているときも、すごく楽しい」
ジュンコ・フローラ・スクールの公認教室を自宅で開き、今年で20年を迎えた。パンの花、染の花、香りの花を教えている。
パンの花との出合いいは20歳のとき。静岡のデパートで目にした瞬間、「ビビッとくるものがあった。衝撃的な出合いでした」。ずっと頭の中にあったパンの花。2度目の出合いは今から25年前。名古屋のデパートで見て、「私もやりたい」という思いが心の中に大きく膨らんだ。
当時、長野県内で学べる教室は長野市にしかなかった。子どもが小さかったため、実家の母に子どもを見てもらい、伊那の自宅から急行に乗って片道3時間かけて通った。「とにかく早く資格を取って、私も教室を開きたい。その一心で頑張りました」。
5年間通って資格を取得し、念願の教室を開講。その後、次々と発表される新しい技術を身に付けるため、現在も東京に通って学び続けている。
「パンの花は、ほぼ半永久的。それも魅力です」。パステル調が好きで、淡く優しい色合いの作品が部屋に飾られている。昔は大作が多かったが、近年の作品の傾向は、小さくてもデザイン性のある、手軽にできる作品に変わってきたという。
陶器調に仕上がるラペリスフラワー、本物そっくりのリアルアート・フラワーなども手がけ、今は7月に開講したばかりの透明感のあるシースルー・フラワーを勉強中。「新しいものが学べるので本当にうれしい」と意欲的だ。
指導も熱心で、身に付けた技術は惜しげなく生徒に伝える。多くの人にパンの花などの魅力を知ってほしいと体験講習会も随時開いている。「お教えすることも好きですね。生徒さんから教わることもいっぱいあります。平凡な主婦だけで終わっていた人生が、すてきな方々と出会えて日々成長した。私にとってものすごく大きな財産になっています」。
07年3月、ジュンコ・フローラ・スクールが創立40周年で初の表彰を実施。特別奨励賞を贈られた。受賞の喜びとともに、これまで協力してくれた夫や家族への感謝の気持ちがより強くなった。
20周年を記念して8月21日から25日まで、「はなクラフト(パンの花)ルナ・フローラ20周年記念展」を伊那市のかんてんぱぱホールで開く。生徒作品も含め200点近くを展示する。「いろいろな作品が並ぶので、ぜひ皆さんに見ていただきたい」。バラの形の香りの花を毎日20個プレゼントする計画で、合計100個の花作りや展示作品の仕上げなど、今は記念展に向け忙しい日々を送っている。(村上裕子) -
西箕輪地区が県の景観育成特区に指定
伊那市西箕輪地区の住民が申請していた「西箕輪景観育成特定地区景観計画」に基づき、県は17日付で同地区を県内で初の景観育成特区とすることを決めた。計画は同日付で県の景観育成計画に追加され、8月29日までの縦覧を経て9月1日に効力を発揮する。
指定により、特区内に建築物などを建てる場合、景観育成基準に適合した設計、施工を行うことが必要になるほか、適合しない場合は変更を勧告、命令することができる。適用区域は、協定締結者間の所有地などに限られる住民協定と違い、特区内のすべてが対象となる。
対象範囲は伊那インター工業団地、大萱の市営、県営住宅団地を除く西箕輪地区の約2360ヘクタール。景観育成基準として▽建築物は高さ原則13メートル以下で周辺の自然景観と調和した色調▽屋外広告物は表示面積10平方メートル以下で落ち着いた色調竏窒ネどと定めている。
同計画は、権兵衛トンネル開通などによる乱開発防止を目的に活動してきた西箕輪の住民による「ふるさと景観住民協定者会」(小池知志会長)が昨年11月に作成。申請の条件となる地区内の3分の2以上の地権者の賛同署名とともに今年3月に県に提出した。
特区の申請を受けて県は5月に景観審議会、6月に都市計画審議会を開いて内容について審議する一方、4縲・月にホームページなどで計画案を公開して一般の意見を募集してきた。 -
大芝高原プール 今季19日オープン
19日から今季の営業を始める、南箕輪村の大芝高原内プールで16日、安全祈願祭があった。同高原内のスポーツ施設を管理する公園管理事務所の関係者ら15人が出席。今シーズン、プールで事故が起こらないことをみなで祈った。
今季の営業に向け、プールの循環パイプやプールサイドを修繕するなど準備を進めてきた。村開発公社事務局の山崎文直局長は「みんなで力を合わせ、プールの安全運営に取り組んでもらいたい」と関係者に呼び掛けた。
プールは50メートル、25メートル、幼児用の3つがあり、19日から8月31日まで営業する。使用料金は一人、大人300円、小中学生200円、未就園児無料。受け付けは午前10時縲恁゚後3時。問い合わせは、公園管理事務所(TEL78・5835)へ。
今季のプール営業の安全を祈る関係者たち -
伊那人現擁護委員協議会が研修会を開催
伊那人現擁護委員協議会(北條常信会長)が15日、研修会が駒ケ根市駅前ビル「アルパ」であった。上伊那地区の人権擁護委員約40人が集まり、活動を同じくする仲間の体験発表やインターネットを安心・安全に使うことなどをテーマとした講演会から、今後の活動に生かしていくべきことなどを学んだ。
研修会は人権擁護委員の資質向上と情報交換などを目的として開催しており、毎年開催地は各地区の持ち回りとなっている。今年は駒ケ根市で開催することとなった。
体験発表では、北部会、中部会の委員2人がこれまでの体験を交えて今後、自身が心がけていきたいことなどを発表。
人権擁護委員となって3年目となる白田信隆さん(65)=伊那市美原=は、過去の自身の失敗談から「よく聴き、受け止めた上で互いに解決策を共有できるまで、話し合うことが大切。あの時私はもっと聴くべきだった」と振り返った。一方、過去に相談に来た人が、その後立ち直り「『安心して暮らせるようになった』と話してくれたことが嬉しかった」と語った。 -
第6回高遠さくらホテル舞踊発表会
高遠さくらホテルが主催する舞踊発表会は13日、伊那市を中心に活動する5団体の合同発表会として同ホテルで開いた。
踊りの祭典として開き6回目。神代流、長藤舞踊会、高遠町郷土舞踊会、右女春会、扇秀流が参加した。
各流派ごとに1人、あるいはグループでステージに立ち、スポットライトを浴びながら、あでやかな着物姿で踊りを披露。「花の幡随院」「ああ 馬上盃」「金沢の雨」「おけさだいこ」などの曲で次々と踊った。観客からおひねりが飛んだり、大きな拍手が起きていた。
発表会後は交流を兼ねた食事会で、舞踊を楽しむ者同士、流派の垣根を越えて楽しいひとときを過ごした。 -
上伊那教育講演会
長野県教職員組合上伊那支部と上伊那PTA連合会は12日、08年度上伊那教育講演会を伊那市のJA上伊那本所で開いた。NPO法人マザーポート・ITながの理事長の中島直美さんが、「ネットで失うもの」縲怩゙しばまれゆく子どもたち・無関心な大人たち縲怩ニ題して、インターネットや携帯電話に潜む危険性などを話した。
インターネットで「アダルト」の4文字を入力して検索すると6100万件の情報が得られ、出てくる情報は今と昔では大きな違いがあること、ゲームサイトでも出会い系サイトと同じ機能があること、ネット上のターゲットは小中学生で子どもは誤った性の情報を得ていることなどを挙げ、「今の子は興味があったら、その先を調べる情報を持ってしまった。子どもが検索したら何につながるかわからない。家の子はゲームだけしているから大丈夫ということはない」と話した。
小学5、6年生程度の読み書きができれば親に内緒で無料でホームページを作ることができ、子どもが自ら個人情報をネット上に垂れ流している問題にも触れ、「子どもは友達が増えるという温かい気持ちで善意だが、出会い系サイトを自分で作っていることになる」と指摘した。
「ネット情報を侮ってはいけない。社会常識や分別があるから便利に使えるが、子どもは上手に使っているのではない。本当に子どもが何をしているか分かりたければ、子どもと肩を並べて画面を見てほしい」と強調した。 -
遊休農地にヤマゴボウを栽培
増える一方の遊休農地を有効利用しよう竏窒ニ、伊那市西春近の小出島区集落営農組合(有賀芳雄組合長、120人)は、新たにヤマゴボウの栽培に取り組んでいる。
有賀さんが昨年、新たな作物を試してみたいと個人で栽培に挑戦し、ある程度の手ごたえをつかんだことから、今年は組合として初めて栽培することを決めた。
このほど、組合の役員など6人が出て、広さ約7アールの畑にヤマゴボウの種約1リットルをまいた。種をまいた後は水と除草剤を施し、板でたたいて土中のガスを抜き、土になじませた上で、表面に稲わらを薄く敷き詰めた。こうすることで水分の蒸発を抑え、発芽率を向上させるとともに、雑草の成長を防ぐ効果があるとされる。
土起こしや消毒、雑草除去など、種まき前後の作業は大変だが、その後はあまり手がかからず、順調なら11月ごろには約1300キロが収穫ができるという。種子が1リットル当たり約4万6縲・千円と高額なのが玉にきずだが、収穫した根はA級品なら1本300円で販売できると関係者は今後に期待を寄せている。
有賀さんは「今年の出来をみてもらい、各農家でもヤマゴボウの栽培に取り組んでほしい。集落営農組合は地域の手助けたのめの組織。荒廃する遊休農地の有効活用と、農業人口の増加に少しでもつながってくれればうれしい」と話す。
ヤマゴボウはキク科のモリアザミで、別名キクゴボウ、アザミゴボウなどと呼ばれる。独特の歯ごたえと風味があり、みそ漬などにされる。 -
「ぺアーレ伊那」に代わる愛称とマスコットキャラクター募集
伊那市西町の伊那社会保険健康センター「ぺアーレ伊那」の業務を10月から引き継ぐ伊那市山寺の測量・設計コンサルタント会社「ワイド」(斎藤庸道社長)は「ペアーレ」に代わる愛称とマスコットキャラクターを募集する。締め切りは8月12日。
採用作品は各1点。マスコットキャラクターの特選には2万円、愛称の特選には1万円が贈られるほか、愛称の入選2点に各5千円が贈られる。1人で何点でも応募可。
応募は官製はがきかEメールで。「マスコットキャラクター、愛称応募」と明記の上、郵便番号、住所、氏名、ふりがな、職業、電話番号を記入。宛先は「伊那市伊那316 株式会社ワイド」。アドレスはr_ito@cc-wide.co.jp
問い合わせは同社(TEL78・7533)へ。 -
担い手育成塾第3回講習会
新しい形のふる里づくりを進めるNPO法人「信州養命の里プロジェクト」(松村俊彦理事長)が主催する、「結いと絆(きずな) 協働で拓く担い手育成塾」の第3回講習会がこのほど、南箕輪村の信州大学農学部内の食と緑の科学館「ゆりの木」であった。
本年度から始まった担い手育成塾は、伊那谷の豊かな山林、農地を守り、持続可能な地域づくりに必要な人材、仲間づくりを目的としており、09年3月まで全9回を予定。
第3回目の講習会は、野菜の地方品種の保護と活用などの研究に取り組んでいる信州大学農学部教授の大井美和男さんが「里山の伝統野菜の保護と利用」について講義。
受講生からの「野菜を作っているが苗などを買ってみるとほとんどが外国性の名前がついている。将来的には外国品種ばかりになるのか」という質問には「日本の伝統野菜というのは、日本的な食文化が背景にあるので、全部外食産業になってしまえばなくなってしまうことも考えられる。これからの日本の食文化がキーになる」と話していた。 -
上伊那建設労連西箕輪支部青年部
大萱保育園でボランティア作業上伊那建設労連西箕輪支部の青年部(杉山哲夫部長)は13日、大萱保育園で約半日かけて踏み台作りなどのボランティア作業に精を出した。
西箕輪地区の保育園3園を毎年1園ずつ訪問。材料費は園が負担し、青年部員が無償で園の希望を聞いて作業している。
今年は大萱保育園で、段差があるため小さい園児が出入りしにくい入口に踏み台を作ったり、建具の調整や棚作りなど、青年部の13人が仕事の腕を生かして手際よく取り組んだ。杉山部長は、「地元の役に立てればうれしい」と話した。
山岸加代子園長は、「保育士だけでは手が入らないところを、専門の皆さんにやってもらえる。とてもうれしい」と感謝していた。 -
地域の景観美化に、社協が色彩豊かにペチュニア飾って
宮田村社会福祉協議会は、デイサービスセンター前にペチュニアの花を飾って、地域の景観美化に協力。今が見ごろの時期を迎え、通行者の目を楽しませている。
「通行者やデイ利用者の皆さんに楽しんでもらえれば」と3年目。職員の実家から苗を取り寄せ、花栽培が好きな男性職員が中心となって丹精こめて育てている。
白やピンク、紫と色彩も豊かに8種類。「肥料など土づくりが大切かな。景観をきれいにして、ちょっとした癒しにでもなれば」と職員は話した。 -
高山植物保護啓発
4カ国語入りリーフレット作成高山植物等保護対策協議会・南信地区協議会は、高山植物の保護啓発活動強化のため、今回新たに登山者向けの4カ国語入りリーフレットを作成した。8月の「高山植物等保護パトロール強化期間」を中心に八ヶ岳、南アルプス、中央アルプスの各所で配る。
リーフレットは、「植物の踏みつけに注意しましょう」「植物の採取や昆虫の捕獲は禁止されています」など6項目の「お願い」がある。最近は外国人の登山者も多いため、日本語、英語、中国語、韓国語の4カ国語でイラストと共に記した。
登山者が利用できるよう、八ヶ岳、仙丈ケ岳藪沢カールなど山の写真、ミネウスユキソウ、ミヤマキンバイ、クルマユリなど高山植物の写真も掲載。4千部作った。
同協議会は、南信地区の森林管理署、地方事務所、市町村、観光・山岳関係団体で構成し、高山植物などの保護啓発や環境美化活動をしている。
高山植物等保護指導員の報告では、07年度の保護取締件数は1018件で06年度より46件増加。踏み荒らしの件数が大幅に増えた。違反行為の主なものは入り込み者の写真撮影や休憩のときに確認されている。認識の薄さやモラルの低さに原因があると考えているという。 -
中学校西駒登山 トップをきって宮田中が頂上目指す
伊那谷の中学校の伝統でもある西駒ケ岳への集団登山が始まった。天候に恵まれた15日、地元の宮田村宮田中学校2年生が元気に頂上を目指した。
早朝、宮田村の登山口にあたる北御所を出発。事前に学習していたイワカガミやゴゼンタチバナソウなどの高山植物も楽しみながら、103人の子どもたちは一歩一歩前へと進んだ。
「石がゴロゴロしている所を登るのは初めてだったので大変だった」と統率係長を務めた小野覚君。「頑張ってみんなで声をかけあい乗りきった。明朝はご来光を見たい」と、汗をぬぐった。
今季も上下伊那の20校が西駒ケ岳への集団登山を予定する。例年よりもロープウエーの発着点となる千畳敷カールの残雪が多く、日程を延期する例も増えている。
宮田中は往復ロープウエーを使わず、16日夕方前には伊那市の桂小場に下山する予定だ。
高遠中、長谷中は仙丈ケ岳に登る。 -
バスハイクで高遠城下町を探訪
伊那市民を対象にしたバスハイク「身近な魅力再発見」が15日、市内高遠町であった。第1弾は「高遠城下町探訪」で、市民22人が江戸時代の高遠藩主・保科正之公ゆかりの寺などを回った。伊那市観光協会伊那支部企画、伊那バス主催。
自分の住む地域の良さを知り、観光客に伝えてもらう竏窒ニNHK大河ドラマ化実現に向けて署名活動を展開している正之公(1611縲・2年)などを取り上げ、正之公の養父・正光公が建立した樹林寺、鉾持神社、東京音楽学校(現東京芸術大学)初代校長の伊沢修二生家など7カ所を回った。
ボランティアガイド「ふきのとう」会員らが案内に当たり、保科正光公の墓がある建福寺で正之公の生い立ちや4代将軍家綱の補佐役として江戸に詰め、飲用水のない江戸に玉川上水を開削するなど功績を紹介。「軍事力の政治から庶民の立場に立った政治へかじを取った」と説明した。
手良の春日敦子さん(67)は「近くてもなかなか来る機会がなかった。保科正之公がどんな人かあまり知らなかったので、説明を聞けてよかった」と話した。
本年度は11月まで5回の日程が組まれ、次回(8月)は長谷の仙水峠トレッキングを計画している。 -
地域に根づいて2周年、喫茶「ありがとう」
宮田村の障害者自立訓練事業所「親愛の里シンフォニー」(旧村福祉作業所)が町二区の仲なかふれあいセンター内で運営する喫茶「ありがとう」は2周年を迎え12日、記念パーティーを開いた。関係者や住民約40人が出席。地域とともに歩み続けた2年間を振り返り、さらに多くの出会いの場になることを期待した。
火曜日から金曜日の昼間に営業し、シンフォニーの利用者とボランティアが交代で勤務。村の中心商店街にあり、おいしいコーヒーとあたたかな接客で人気を集める。
パーティーでは、喫茶マスターでボランティアの薮本一男さんが「この2年間で多くのお客様とふれあうことができた」とあいさつ。
シンフォニー利用者が自慢の大道芸など披露し、全員で乾杯して2周年を祝った。 -
三世代ゲートボール 美篶地区で熱戦
伊那市の美篶公民館などは13日、美篶小学校グラウンドで本年度の「三世代ゲートボール大会」を開いた。子どもからお年寄りまで180人以上が同じ地区でチームをつくり、交流を深めながらゲームを楽しんだ。
10年以上続く恒例行事で、市内の公民館でで実施しているのは美篶公民館だけ。60歳以上、高校生以上59歳未満、中学生以下の3世代がゲートボールを通じ、世代間のつながりを強める目的で開いている。
大会は同地区12地域から27チームが参戦。各世代5人以上でチームをつくり、7コートに分かれ、3試合ずつを戦い、勝ち点及び得失点差で各コートの優勝を決めた。コート内では、3世代が力を合わせて戦う、ほほえましい風景が広がった。
長男と孫とでチームを組んだ伊藤文彦さん(71)=南割=は「こういう機会がないと3世代がゲートボールを楽しむことはできない。初めて参加したが来年もみんなで楽しめれば」と話していた。
各コートで優勝したのは次のチーム。
▽第1コート=上原B▽第2コート=上川手A▽第3コート=下県A▽第4コート=横町A▽第5コート=横町C▽第6コート=上原A▽第7コート=中県B -
中心商店街歩行者天国 ちびっこ駅伝で熱戦
伊那市中心商店街の「ぎおん歩行者天国」のイベントの一環で13日、市内の25保育園の園児らが「ちびっこ駅伝」を展開した。52チーム514人が参加し、同商店街路を舞台とした8区間約640メートルのコースを園児たちが力走した。
商店街活性化を目指した恒例の歩行者天国のイベントの一つで13年目。参加者は、昨年より30人ほど多い人数だった。駅伝は市駅前ビルいなっせから山寺駐車場までのコースで行った。沿道には、集まった保護者らの「頑張れ」などの熱い声援が飛び交った。
イベントは、店主らでつくる市商店街活性化イベント委員会の主催。歩行者天国の交通規制中、街路では駅伝のほか「ザリガニ釣り」「輪投げ大会」「屋台横丁」などの催しを繰り広げた。
結果は次の通り(カッコないは保育園名)。
▽第1組(1)リス(西春近北)(2)ムクムク(竜東)(3)プリティー竜西(竜西)▽第2組(1)きんいろ(東春近中央)(2)スーパー竜西ティラノ(竜西)(3)とみがたわらしこA(富県)▽第3組(1)ライオン(西春近北)(2)れもんA(伊那東)(3)とみがたわらしこB▽第4組(1)カービー(手良)(2)伊那北くまとらA(伊那北)(3)れもんB(伊那東)▽第5組(1)手良チーター(手良)(2)ハムスター(東春近中央)(3)伊那北くまとらB(伊那北) -
上伊那消防ポンプ操法・ラッパ吹奏大会
第50回上伊那消防ポンプ操法大会・第25回ラッパ吹奏大会が13日、伊那市役所西側駐車場であった。ポンプ車操法、小型ポンプ操法、ラッパ吹奏の競技に上伊那の8市町村の代表チームが出場し、日ごろの訓練成果を披露した。
各部門ともに減点方式で順位を決めた。ポンプ車操法、小型ポンプ操法の部は、消火の基本操作や火点(標的)を倒すまでの動作が審査され、団員らは指揮者の指示に従い、きびきびとした動きでホースをつなぎ、火点に向かって放水した。
各部門の優勝チームは27日、立科町で開く県大会に出場する。
結果は次の通り。
▽ポンプ車操法の部(1)箕輪町(2)辰野町(3)飯島町(4)南箕輪村(5)駒ケ根市(6)宮田村(7)伊那市▽小型ポンプ操法の部(1)駒ケ根市(2)飯島町(3)中川村(4)南箕輪村(5)箕輪町(6)伊那市(7)宮田村(8)辰野町▽ラッパ吹奏の部(1)辰野町(2)駒ケ根市(3)箕輪町(4)南箕輪村(5)伊那市(6)中川村(7)宮田村(8)飯島町 -
伊那市有線放送が緊急地震速報サービス開始
伊那市有線放送農協(いなあいネット)は14日、緊急地震速報の放送サービスを開始した。有線放送が独自に行うサービスとしては県内で初。
気象庁から地震の情報が発信されると、放送室の一角に設置された専用設備が受信し、警報音とあらかじめ録音した音声を自動的に加入者宅の有線電話のスピーカーから流す。放送されるのは予想震度が3以上の場合で、まず警報音が流れ、続いて音声による警告メッセージが放送される。メッセージは震度「3」「4」「5以上」用の3種類があり、震度5以上の場合は「緊急地震速報。強い揺れの地震がくる恐れがあります。身の安全を確保してください」と音声が流れる。
サービスを受けられるのは、有線放送に加入する旧伊那市の約7300戸、南箕輪村の約1100戸、計8400戸。新たな利用料金負担などはない。設備導入などにかかった事業費は約250万円。
式典でスイッチを入れて設備を稼動させた野笹吉男組合長は「本年度最大の事業として準備を進めてきた。地震の前に放送が流れることで加入者に安心感を提供できると思う。作動しない方がよいのだが、もしもの時には威力を発揮してくれると期待している」と述べた。 -
伊那市上牧地区で2分の1成人式
伊那市の上牧地区で13日、上牧育成会による初企画「2分の1成人式」が上牧公民館であった。伊那北小学校に通う上牧地区の4年生30人の成長を祝い、保護者らが見守る中で20歳の成人式に向け児童一人ひとりが夢を発表し、10年後の掘り出しを楽しみにタイムカプセルを上牧八幡宮に埋めた。
出席した児童21人は、「トラック運転手になりたい。理由は、ぼくのお父さんみたいになりたいから」「困っている人がいたら迷わず手を貸してあげる人になりたい」「サッカー選手になりたい。プロになれなくても、サッカーを楽しめる選手になりたい」などと話し、このほかにも野球選手、ピアニスト、パン屋、獣医、医者、弁護士など将来の夢を発表した。中には「弟は障害があってしゃべれない。障害があっても楽しく暮らせる伊那市になってほしい」と話す児童もいた。
北原龍樹育成会長は、「ありがとう、いただきます、ごめんなさいが素直に言える子に育ってほしい。半分大人になったが、ここまで大きく育ててくれた家族に感謝し、夢に向かってあせらず一歩一歩進んでほしい」とあいさつした。育成会から児童に、2分の1成人証書と記念品の電波目覚まし時計が贈られた。 -
木下南宮神社例大祭で鹿頭踊り奉納
箕輪町木下の箕輪南宮神社で13日、例大祭があり、町無形文化財になっている雨乞いの鹿頭踊りを奉納した。
400年以上続く鹿頭踊りは雨ごいのため鹿頭を奉納したのが始まり。今は、わらや布で作った色鮮やかな鹿頭をかぶった子どもたちが、太鼓の音に合わせて境内で輪になって3度回って踊りを奉納する。
今年は箕輪町の福与と伊那市の福島が当番で、各地区から10人ずつ合計20人の子どもが鹿頭を身に着け、保護者に付き添われて神社に向かって行列を作って歩き、境内を円を描くように3周した。
遷座祭では、42歳の厄年の男性12人がみこしを担いで区内を練り歩いたあと、ご神体を三日町の秋宮へ移した。 -
詩吟楠洲流聖楠会竜東吟詠会35周年記念大会
伊那市に本部のある詩吟楠洲流聖楠会(小林水洲会長)の竜東吟詠会は13日、35周年記念大会を伊那公民館で開いた。5つのブロックが花・河・月・雪・山をテーマに作り上げた構成吟を披露して節目の大会を祝った。
竜東吟詠会は旧伊那市の竜東地区で、地区内に5ブロック、さらに22支部に分かれ、会員は135人いる。各支部が週1回の練習を重ねている。
今回の大会は「竜東吟詠会35年の誇り・山紫水明、心の詩」と題して、合吟や歌謡吟、絵画吟、書道吟などがあり、花や河など各テーマに沿った題材を選んで発表。唱歌と詩吟を組み合わせて披露するなど工夫を凝らしていた。
会長吟をはじめ各種大会上位入賞者の吟や、剣・詩舞の部、招待者による吟もあった。
小林会長は、「健全なる心身を保ち、礼節を重んじ、互譲協調の精神をもって吟道の向上、若い人への普及に努力していただきたい」とあいさつ。竜東吟詠会の宮沢心洲会長は、「大会を機会に吟友のきずなを一層深め、これからも仲良く楽しい竜東吟詠会として歩んでいきたい」と話した。