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交通事故防止ステッカー車がパレード
伊南交通安全協会駒ケ根支会(牛丸廉平支会長)は7日夜、「交通事故防止運動実施中」の夜光反射ステッカーを貼った車10台による市内パレードを行った=写真。車列はパトカーに先導されながら駒ケ根署から市内赤穂の大徳原まで走り、市民に夜間の交通事故防止をアピールした。
出発式で駒ケ根署の向山静雄署長は「管内ではこの1カ月で死亡事故が2件続いて発生している。徐々に日が短くなるなど条件が悪化していることもあり、この時期に行われる夜の活動に効果を期待したい」と激励した。
安協は同市交通安全推進協議会や幼稚園・保育園の保護者らでつくるひよこ安全クラブとも連携して夜光ステッカー貼付車を100台にまで増やすなどして、さらに夜間の交通事故防止を訴えていきたいとしている。 -
温暖化防止見学会
駒ケ根市の赤穂、中沢、東伊那の3公民館はふるさと講座「地球温暖化防止」の第3回講座として5日、市内と宮田村の施設や業者の取り組み事例などを視察する見学会を開いた。約20人が参加し、太陽光、水力・風力発電などの実際の仕組みを学んだ。
駒ケ根市赤穂のネクストエナジー・アンド・リソース社のショールームを訪れた一行は同社が設置して稼動している風力発電装置について伊藤敦社長から説明を受けた=写真。参加者らは最先端の技術を取り入れた発電設備を見ながら、装置の性能や今後の見通しなどについて熱心に質問していた。
このほか一行は北割幹線中央道ボックスの農業水路に設置されたマイクロ水力発電や、宮田村の宮田西保育園の太陽光発電の設備の様子などを見学した。 -
署員の趣味を寄り集めて展示
・ス芸術の秋・スに合わせて伊那署は11日まで、署内の1階ロビーと道場で「署員お宝展」を開いている=写真。署員が趣味としている短歌、写真、生け花、、魚拓、鉄道模型などを約60人が100点ほど出品し、訪れる人の目を楽しませている。
互いの趣味を持ちより、交流や気持ちの余裕をつくるなどを目的に企画した初めての試み。展示のなかには警察官ならではの、県下拳銃射撃大会で50点満点を記録した標的窶狽ネどもある。
伊那署は、今後も年1回の開催を目指す考え。櫻井誠副署長は「伊那署にきたついでにでも見ていってください」と地域住民に呼びかけている。 -
一般も参加して薪「作る大変さ」実感
長谷村の有志でつくる「薪(まき)ストーブの会」(西村和裕会長)は5、6日、鹿嶺高原で薪狩りツアーをした。両日合わせて上伊那内外から約40人が集まり、集材して薪を作って持ち帰った。
ツアーはこれまで、会員を対象に年10回ほどしてきたが、村が昨年度から取り組む大規模な森林整備で、用材とならずに放置されたままの木材の有効活用を図るとともに、「薪を集めて、作る大変さを実感してもらいたい」(西村会長)と、初めて村内外の一般にも呼びかけた。
参加者は運び出したカラマツやモミ、シラカバを専用機で薪にし、軽トラックの荷台に積んで持ち帰った。初日は、チェーンソーの使用方法を学ぶ講習会もあった。
会社員の神林秋夫さん(37)=伊那市手良=は「自然のなかで薪を探せるなんていい機会。これからも続けてほしい」と話していた。
同会は今後、村外者のための準会員制度を設け、活動に参加できる機会を設けていくという。 -
絵本、紙芝居、人形劇に夢中
子どもたちが健やかに育ってほしいと、長谷村保育園で5日、第13回親子すくすくカーニバルがあった。園児や小学生、保護者ら約120人が集まり、絵本や人形劇などを楽しんだ。
子どもたちは5歳以上と未満の2グループに分かれて、絵本などの読み聞かせをする有志グループ「長谷文庫」と「飯島こどもの本の会」のメンバーによるパネルシアターや紙芝居などを見て大はしゃぎ。
青虫がちょうになるまでの成長過程の物語では、葉っぱを食べたりしながら育っていく際に「早く大きくなれ」と声援を送る園児の姿もあった。
園内のホールで、劇団オフィス「やまいも」(東京都)による人形劇の上演もあり、子どもたちはさまざまな場面で声援を送ったり、大喜びしていた。 -
【記者室】トレンチ調査見学会
箕輪町内であった伊那谷断層帯トレンチ調査見学会。水田に掘った穴には、「断層運動に伴って変形した地層が認められた」との説明どおり、崖に向かって持ちあがっている地層がくっきりと見えていた▼研究員は「1万年よりは新しい地層を見ている」とさらりと説明したが、1万年とは想像もできない年月。中学時代の担任は理科教諭で、確か地学が専門だったように記憶している。担任が話していた「ロマン」とはこういうことだったのかなと、地層を見てふと思った▼断層が活動して大地震が発生した歴史を地層のずれをもとに解明し、将来発生する地震の長期的な予測をするための今回の調査。政府の発表は来年秋ころらしい。どんな発表がされるのだろうか。(村上記者)
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マナビィランド
箕輪町生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪2005のイベント「マナビィランド」が5日、役場駐車場であった。フリーマーケットや包丁研ぎ、野菜市などでにぎわった。
箕輪町消費者の会やガールスカウト第34団のフリーマーケット、箕輪中部小学校5年2組はフリーマーケットや野菜販売、野良っ娘の会による野菜市などの店が並んだ。
上伊那建労連箕輪分会青年部(部員43人)は、恒例の包丁研ぎ、まな板直し、まき販売をした。格安の包丁研ぎはリピーターが多く、毎年200丁以上の依頼がある。今年も受付時間前から待つ人がいるほど盛況で、部員は休む間もなく包丁研ぎに精を出していた。売り上げは、町社会福祉協議会に寄付する。 -
中央区区民文化祭
伊那市中央区の区民文化祭が6日、中央区公民館であった。絵画や押し花アート、手工芸作品や菊など、さまざまな作品約400点が並び、餅(もち)つき大会や創作和菓子展などのイベントがあった。また、熱々のいも煮や天ぷらそばなどが振る舞われ、集まった住民を楽しませた。
恒例の文化祭は、最近徐々に若い世代の出展が多くなり、県展などに入選する実力者も出展している。イベント会場は、伊那公園の桜を管理する「桜の会」が主体となって運営。内容も充実している。
寒い一日だったにもかかわらず、お昼時をピークに、多くの人たちで会場はにぎわい、昔懐かしい「いも煮」などを食べて体を温めていた。
展示会場で押し花教室もあった。小さい子どもや親子連れなどに人気で、色とりどりの押し花で、思い思いの作品を仕上げていた。 -
安協が高齢者宅訪問
伊南交通安全協会駒ケ根支会(牛丸廉平支会長)は7日、駒ケ根警察署近くの高齢者のいる家庭約50軒を訪問し、反射材付きの手袋とチラシを手渡して交通事故防止を呼び掛けた=写真。
安協役員のほか駒ケ根署の交通課長ら14人が数班に分かれてそれぞれ高齢者宅を訪ね「高齢者の交通事故が増えているので暗い道を歩く時はよく気を付けてくださいね」などと話しながら手袋とチラシを手渡した。訪問を受けた高齢者らは笑顔で応対し「この手袋は夜光るのかえ。そりゃいいね。早速使います」などと喜んで受け取っていた。
同市内ではバイクに乗った85歳の男性が自動車と出会い頭に衝突して亡くなる事故が5日にあったばかり。 -
常円寺晋山式
伊那市山寺区の常円寺で6日、新たな住職を迎える晋山式があり、03年から先代の後を継いで同寺の住職を務める角田泰隆氏(48)が、正式に第28世住職に就任した。厳かな雰囲気の中、県内外から多くの僧侶や檀徒が集まり、祝福した。
寺に到着した角田氏は、本尊へ新任のあいさつをして、結制上堂で僧侶たちとの問答を展開。一人一人からの問いに、お釈迦(しゃか)様や大智禅師の言葉を引用して一般参列者にも分かるよう返答し、多くの参列者にこれまでの弁道を示した。
角田氏は「住職として地域のみなさんや精神文化のため、努めていきたい」と今後への思いを語った。
現在角田氏は住職を務める傍ら、駒澤短期大学教授、曹洞宗総合研究センターなど、さまざまな活動の場を持つ。 -
信大・伊那市の連携協議会
信州大学・伊那市の第1回連携協議会が7日、市役所であった=写真。市側が連携想定事業として地域ブランドの開発など20項目を提案した。
産業、教育、環境など各分野で相互に協力し、活力ある地域づくりを進めることを目的に、5月下旬、連携協定を締結。
協議会は、協定書に基づき、円滑な推進を図るため、信大の農学部教授、産学官連携コーディネーター、市の助役、収入役、総務部長など10人で構成される。
協定書の連携事項「地域産業の振興」「地域資源の保全、活用」「地域医療の振興」「安心・安全の地域づくり」から、各部で▽LED(発光ダイオード)栽培による作物の安定供給▽地域資源を生かした各種施策推進のためのシンクタンク設立に向けた調査・研究窶狽ネど信大全学部に対して想定事業を挙げた。
木質バイオマスエネルギーの活用で「年間を通して使える燃料機器(ペレットボイラーなど)の研究開発により、新しい産業が生まれるのではないか」と期待。
意見交換で、信大側から「技術開発が新規である、社会ニーズがあるなどの観点を踏まえ、要望、利害の接点を探ることが大切」「よその真似でなく、新奇性を検討する必要がある」などが出された。
今後、信大で可能性を検討し、具体的な協議を進めていく。
市は、これまで隣接する南箕輪村の信大農学部と連携し、出前講座の利用や学力向上支援事業などに取り組んでいる。 -
南大東島で、伊那「友好米」に人気集中
友好米を届けに南大東島を訪問している伊那「コメ娘」一行は5日、島の陸上競技大会(島民運動会)で伊那のコシヒカリを使ったおにぎり400個を配布。島民から「おいしい」「ありがとう」「もっといろいろな交流をしよう」など大歓迎を受けた。経費相当分の原価で譲る提案には、5日だけで1100キロ余の注文が集まった。
競技大会本部席に設置した友好米の配布コーナーには島民が列を作り、伊那からの参加者と島民有志が朝から握ったおにぎりを手に「甘い」「かめばかむほど味が出る」「香りが素晴らしい」「新米を食べる機会が少ないのでとてもうれしい」など口々に感想を述べていた。
4日には南大東村役場で、訪問団の代表と島の米販売業者との話し合いもあり、伊那の米を継続的に扱う方向で協力することも確認された。
島では、青パパイアのほか、サトウキビや、サワラ・マグロ・ソデイカなどの海産物の販路拡大を求めており、島の濱里保之産業課長の案内で、業業組合市場なども訪問した。
青パパイアを通じて始まった交流は、3月の伊那市民の島訪問、8月の島訪問団の伊那訪問などを通じて、村民の多くの知るところとなっており、特産物の相互流通など経済的交流や、学校レベルの交流、文化交流など新たな動きを求める声が広がっている。
4日の歓迎式で照屋林明南大東村長は、対米請求権事業の一部を使用して学校レベルの交流ができるように、来年度予算措置をとるよう検討している言明。「末長くお付き合いいただければありがたい。伊那市の理事者や経済人にもぜひ早期に島を訪問したいただきたい」とあいさつした。 -
にぎやか住民交流
伊那市西箕輪中条区の区民祭と敬老会が6日、中条公民館であった。区民100人余が参加し、演芸を見たり、料理を囲んで歓談した。
恒例の演芸は、区内の小学生(子ども会)が組体操を披露して会場を沸かせ、男性らが化粧に着物姿で登場し、お酌に回って笑いを誘ったほか、創作ダンスや歌など6演目を繰り広げ、盛りあがった。
中条公民館(白鳥孝分館長)が年間通して取り組んできた手作業による稲作「むかし田んぼ」の収穫祭も併せてあった。
区内の子どもから年配者が春先から、もみまきや田植えをし、10月に稲刈りと脱穀をした白毛餅(もち)6俵のうち、8升を使って餅つきに挑戦した。
子どもたちは、きねを大きく振り上げて「よいしょ、よいしょ」と力強くつき、出来たての餅をあんこやきな粉、大根おろしで味わって、収穫の喜びをかみ締めた。
残りは希望者に販売し、売上金で子どもたちに文房具などを購入する予定という。 -
大きな長イモに笑顔広がる
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームの「長イモオーナー園」で6日、収穫作業があった。5月に種まきをしたオーナーたちが立派に実った長イモを掘り出して喜んだ。
昨年に続いて2回目。1区画(3・3平方メートル)に13粒ずつまき、不作でも10本が保証されている。上伊那内外から18組が申し込んだ。
オーナーたちは、豊作を期待し作業。シャベルや専用の器具を使って、慣れない手つきで堀り始めると、「出てきた」「これは長いよ」と大騒ぎ。
器具で折ったり、傷つけたり苦戦する人もいれば、70センチ前後の立派な長イモを収穫して喜ぶ姿もあり、土まみれになりながら汗を流した。
家族4人で参加した宮原俊司さん(39)=箕輪町=は「3年前まで東京に住んでいたため、農作業は初めて。ゲームばかりの子どもたちに体験させたくて申し込んだ。立派な長イモが収穫できてうれしい。とろろご飯にして味わいたい」と話していた。 -
【記者室】憲法九条を守るつどいから
10月下旬、自民党で新憲法草案が決定した。戦争放棄と戦力を持たないことを規定していた第九条は「国の平和と独立」「国民の安全」確保のため「自衛軍の保持」が明記された▼九条を守ろうと全国各地で「九条の会」が立ち上がっている。「憲法九条を守る上伊那のつどい」で、参加者は「日本を戦争する国に変えようとしている」ことに危ぐ。「尊い命を奪った悲惨な戦争への道を再び歩むことはだれも望まない」と訴えた▼高校の文化祭で、中国人・朝鮮人の強制労働の実態などを調べた展示があった。憲法改正の動きに、生徒たちは「若者が関心を持たなければならない。平和の意味を考えて」と記した。戦後60年。人ごとではなく、身近なこととして考えなければならない。(湯沢記者)
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南箕輪村功労表彰・感謝状贈呈式
05年度南箕輪村功労表彰・感謝状贈呈式が5日、村民センターであった。功労表彰1人、感謝状贈呈2人で、賞状と記念品を贈り功績を称えた。
功労表彰は漆戸智治さん(74)=南殿。民生児童委員協議会長、村議を歴任し、村福祉行政推進に寄与した。
感謝状は、04年10月に大芝の湯敷地内にシャクナゲ庭園を寄贈した原幸男さん(58)=大泉=、05年7月に村に絵画「妙高高原の春」を寄付した垣内カツアキさん(70)=辰野町=に贈った。
唐木一直村長は、「村政発展のために大変お世話になり、改めて感謝申し上げる。これからもお力添えいただきたい」とあいさつ。受章者を代表して漆戸さんが、「身に余る光栄。大勢の皆さんのご協力をいただき今日に至っていることに深く感謝申し上げる。すばらしい村になるよう一つひとつがんばり、地域に貢献していきたい」と謝辞を述べた。 -
憲法第九条を守る上伊那のつどい
「憲法第九条を守る上伊那のつどい」が5日、伊那市の伊那公民館であった。各市町村から約50人が集まり「尊い命を奪った悲惨な戦争への道を歩むことはだれも望まない」と九条を守り、日本と世界の平和を目指すアピールを採択した。九条の会、準備会、高教祖などでつくる憲法九条を守る上伊那連絡会主催。
主催者を代表して、江間裕志さんは「憲法改正が強まる中、地域や職場で九条を守る取り組みを上伊那に広げてほしい」と呼びかけた。
そのあと、伊那市の伊藤辰子さん、長谷村の大出達雄さんが戦争体験を語り「九条を守ることが戦争犠牲者の鎮魂となる」と訴えた。
記念講演は、九条を守る県民過半数署名呼びかけ人・今井良夫さん=長野市=の「日本国憲法第九条の大切さを再認識しよう」。自らの満州開拓少年義勇軍の体験を交えながら、平和憲法が破壊されることを危ぐした。
そのほか、3団体の活動報告、伊那谷ことばによる憲法第九条の朗読なども。
上伊那では「九条の会」が辰野町、箕輪町、伊那市、駒ケ根市で結成され、残る6町村は立ち上げに向けて準備を進めている。九条を守る署名活動、憲法改悪反対の全国集会への参加などを展開している。 -
中条村ものがたり第2話を全戸配布へ
伊那市西箕輪の中条公民館は「中条村ものがたり 第2話」を発刊した。200部作り、全戸(82戸)へ配布する。
第2話=A5判、38ページ=は「自然の中での労働・学校生活」をテーマに「山は『宝の山』だ」「お蚕さまは天の虫」「青年時代」など5章で構成。炭焼き、蚕が繭になるまでの作業、わらじづくり、くぎうちなどの遊びなどイラスト入りで紹介している。地元で使われる方言も載る。
「厳しい労働の合間の家族や仲間との温かい結びつきなど現代の私たちが見失いがちな大切なものに気づかされることが多い」と記される。
6日、中条公民館で開く敬老会で配布する。
ものがたりの作成は、公民館活動の一つ。区誌編さん委員会を中心に、地域のお年寄りから生活、食べ物、遊びなどを聞き取り、記録としてまとめた。第3話まで発行する予定。 -
「火事のない伊那市に」広報車で防火呼びかけ放送を
伊那市幼少年婦人防火委員会(事務局・伊那消防署内)は5日、恒例の市少年消防クラブ育成研修会を「秋の火災予防運動」(9日窶・5日)に先立ち開いた。
委員会で結成する市内の荒井区少年少女消防クラブと、北町少年消防クラブの児童16人が参加。伊那中央病院内の防火・防災設備、伊那消防署の消防車両の見学のほか、市内を広報車で回り防火の呼びかけ放送窶狽ネどを通じて防火意識を高めた。
同市日影のベルシャイン伊那店前では、約500枚ほど用意した防火チラシを買い物客に配布。「火の用心に協力お願いします」と児童らは呼びかけ、啓発活動に一役買っていた。
防火啓発の広報車放送は「私たちは火遊びはぜったいしません。大人の人たちも火の取り扱いには十分気をつけて火事のない伊那市にしましょう」などと市民に訴えていた。
両クラブは、消防団のポンプ操法訓練や出初式の見学などに毎年参加し、防火意識の高揚に励んでいる。 -
スクールガード・リーダー
駒ケ根市下平
小出光恵さん(63)各地で相次ぐ学校への不審者侵入事件などを重くみた文部科学省が05年度から新たに取り組みを始めた「地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業」を受けて9月、県教育委員会からスクールガード・リーダー(=地域学校安全指導員)の委嘱を受けた。
受け持つのは駒ケ根署管内全域(駒ケ根市、飯島町、宮田村、中川村)。任務はそれぞれの地域のボランティアらでつくるスクールガードに対してアドバイスをすること、管内すべての小中学校を巡回し、問題点があれば指導や助言などをすること窶狽ネどのほか、県教委への提言なども併せて行っていく。
◇ ◇
満州(現中国東北部)生まれ。4歳の時、終戦に伴って一家で実家のある飯田市に引き上げてきた。教師になりたくて信州大教育学部に進学。卒業後、県内各地の小中学校で勤務したが、32歳の時、警察の一般職員に転身。主に防犯(生活安全)課で婦人補導員として青少年の指導に当たってきた。
「教師と補導員はある意味では同じものなんです。教師は子どもを表から見るのに対し、補導員は裏を見る。でも子どもたちをしっかりと見守る窶狽ニいう点ではどちらも共通しています。やはり教師だった父には『教員であったことを忘れるな』とよく言われました。人間の悪い点だけに目が行って、育てるという視点をなくしてはいけないということだったと思いますね」
◇ ◇
スクールガード・リーダーはできれば警察と学校、双方の経験が深い人材が望ましい。まさにうってつけの人選だ。任期は一応06年3月まで窶狽ニなっているが「それだけでは何もできない。子どもたちの安全のためにこれからが勝負なんだから」と早くも活動に熱意を燃やしている。
「長いこと警察のおばさんをやってきた私が、ここにきてまた伊南警友会の代表として仕事ができるのは大変名誉なこと。スクールガード・リーダーはとてもやりがいのある仕事ですから、一生懸命やりたいと思っています」
(白鳥文男) -
伊那谷断層帯トレンチ調査見学会
箕輪町内で行っている伊那谷断層帯トレンチ調査の見学会が3日、箕輪中部小学校東側水田の調査地点であった。「複数回の断層運動に伴って変形した地層が認められた」との報告に、地域住民ら約40人が興味深く地層を眺めた。
文部科学省の委託による補完調査の一環。産業技術総合研究所活断層研究センターが9月末から、町内3カ所で調査している。断層が活動して大地震が発生した歴史を地層のずれをもとに解明し、将来発生する地震の長期的な予測をする目的。
伊那谷自然友の会常任理事の松島信幸さん、活断層研究センター研究員の近藤久雄さんが説明した。
松島地区は10月18日から掘削。断層が隆起してできた伊那谷断層帯の崖をまたぐように幅3メートル、深さ3メートル、長さ15メートルの四角い穴を掘り地層の断面を調査した。
川が運んだ地層、池や湖のような環境でできた地層などが見えるが、地層が崖に向かって上がり、崖の所で持ち上がっている。研究員は「伊那谷断層が西側が持ち上がる動きをしたことで変形してできた地層」と説明し、年代は測定中だが、「1万年よりは新しい地層を見ている見込み」と話した。
トレンチ調査は95年に上下伊那6カ所で実施して以来10年ぶり。当時は3カ所で断層の証拠となる地層が認められたという。 -
消費生活大学開講
飯田消費生活センターと駒ケ根市は4日、05年度消費生活大学を駒ケ根市の駅前ビル・アルパで開講した。応募した上下伊那の49人が開講式に臨み、全6回の講座のスタートを切った。
飯田消費生活センターの久保田篤所長はあいさつで「もともとは消費者運動のリーダーを養成しようと始まったこの大学だが、多くのトラブルが起きるこの時代にあって自分を守り、周りの人を守るための知識を学ぶ場として一緒に勉強しよう」と呼び掛けた=写真。
初日は飯田消費生活センター主幹の金田伊津子さんによる『クーリングオフの知識』、司法書士の矢澤茂さんによる『老後の財産管理窶泊椛ア、遺言、成年後見』が行われ、参加者は真剣な表情で講義に聞き入っていた。
同大学では1月27日まで毎月2回、公開講座を含む全6回の講座があり、保健所職員や司法書士、警察官などを講師に招いて生活にかかわるトラブルを防止する知識などについて学んでいく。 -
力作ぞろい展示の広場
「みのわ町民文化祭」の展示の広場が4日、町社会体育館で始まった=写真。町内の個人や団体による生涯学習活動や、小中学生の学業の成果が一同に並び、多くの人の目を楽しませている。町公民館で活動するクラブ・サークルなどでつくる実行委員会の主催。
陶芸や、書道、木彫り、絵手紙、生け花など約1150点を出品。本年度は町発足50周年に関連した行事などが多かったぶん、昨年度より150点ほど多い展示物が集まった。
展示品は初心者からベテランまでの力作がそろう。刺繍グループは、テーブルクロスやクッションなど、温かみのあるオリジナルの手作り作品を並べた。
午前9時縲恁゚後6時(最終日は午後3時)。6日まで。
5日は、みのわ町民文化祭の音楽の広場が5日午前10時から、芸能の広場が午後2時から、共に町文化センターである。 -
伊那の米、南大東島で大好評
伊那市東春近の田んぼで栽培した友好米を持参した「伊那・平成コメ娘」一行が4日午前、沖縄・南大東島に到着した。南大東小中学校での給食で試食し、好評を博した。
小中学校での贈呈式で、団長の井地千代子さんが、3月の島訪問から友好米栽培のいきさつを紹介し、「伊那のお米を皆さんに食べてもらう姿が見たくてやってきました」とあいさつ。
島の宮城盛夫学校長や照屋林伸教育長が居並ぶ中、8月に「ボロジノ娘」の一人として伊那を訪問した野村麻莉生徒会長が、「伊那で初めて田んぼに入った感触が忘れられない。ずっと楽しみにしていました」と歓迎の言葉を述べた。
伊那のコシヒカリを初めて食べた子どもたちには「いつものお米と違って甘い」(小5・西川凛さん)、「もちもちしていて、光っている。おいしい」(中3・安慶名千春さん=給食委員長)などと大好評。
学校栄養職員の松田優子さんも「とてもおいしい。調理師も給食で新米を炊いたことがなく、水加減に気を配った。少し水を少なくしすぎたかしら」と笑顔で話した。
一行は南大東村役場でも、役場や幼稚園・老人ホーム用に米の贈呈式をし、役場職員から大きな歓迎の拍手を受けた。照屋林明南大東村長は「丹精をこめて作った米をいただき、伊那との交流のますます広げていきたいと思う。小学生同士の交流を現実的に始めたい」とあいさつした。
伊那西小から託された、南大東島にちなんだ演技や演奏をした運動会・音楽会のビデオや、伊那ケーブルテレビジョンから託された番組のビデオなども贈った。 -
桜井区、仲良く焼き芋
掘った、洗った、焼いた、食べた!伊那市富県の桜井区で30日、サツマイモの芋掘りと焼き芋会があり、70人が楽しんだ。桜井郷づくり委員会(広瀬明委員長)の主催。
子どもと大人が共同して芋を掘り出し、観浄寺の湧き水で洗い、新聞紙やアルミホイルに包んで、焚き火のオキの中に次々と入れた。サツマイモは生育上々で、幼児の頭ほどの大きさのものも。「こんなにデカくちゃ焼けないよ」「だから、切りなさいっていってるじゃない」などと、にぎやかで楽しいひと時だった。
地元の観浄寺周辺公園化事業の一環。6月5日、地区老人会と児童会が観浄寺の休耕田に花壇とサツマイモ畑を作った。広瀬さんによれば、委員会は始動4年目。1年目は計画づくりなどに費やし、2年目はサクラの植樹。3窶・年目に花壇と芋作りをしたという。
久保田和康桜井区長は「芋の作り方から焼き方まで方法を研究中。新聞紙に包み、それをアルミホイルに包んで焼くのが現在の桜井式焼き芋法かな」と笑っていた。 -
KOA収穫祭にぎやかに
KOA(本社伊那市、向山孝一社長)の収穫祭が3日、箕輪町の同社上伊那生産拠点「パインパーク」であった=写真。社員が栽培した米やリンゴがメニューに登場し、社員、家族、OB・OGらが「秋の実り」を楽しんだ。
松林の敷地内には日本そば、焼きそば、おでん、ポン菓子などの屋台、地酒がそろった居酒屋が並び、すべて無料で振る舞われた。社員が栽培した「KOA米」は五平もちや山菜ご飯、リンゴはリンゴジュースやどらやきのあんなどに使われ、来場者はいくつかの屋台を回りながら、地域食材を味わった。
また、来年度採用内定者約20人が豚汁を用意し、元気に売り込んだり、三陸直送のホタテやイカには行列ができたりとにぎわいを見せた。
特設ステージでは、社員でつくるバンド「KOMS」、南箕輪村の子ども太鼓「COCO龍」、南米音楽「あるみかん」の演奏があり、祭を盛り上げた。 -
大きな大きなサツマイモ採れた食べた
伊那市内の小中学生を対象とした「はなまる地域探検隊」(伊藤元郎代表)は29日、6月末に定植したサツマイモを収穫した。子どもたちは小雨のにもかかわらず、泥まみれになりながら両手いっぱいの大きなイモを掘り当ててはよろこんだ。
サツマイモの定植は2年目で、昨年に引き続き、市内西町区城南町の地域住民から借りた畑を利用。約80人が集まり、8アールほどの畑から軽トラック3台分を収穫した。春の乾燥で苗の定植に4割ほどが失敗したが、夏以降の気温の高さが影響し、たっぷりと養分を蓄えた大きなサツマイモが多く取れた。
大きいもので長さ50センチほどあり、児童たちは目を輝かせながら夢中で作業。形も長いものから、丸いものまでとさまざまで、なかにはウサギの頭の形をした変り種もあった。
収穫したサツマイモは、近くの青少年ホームへ持ち込み、市食生活改善推進協議会メンバーの協力で、サツマ汁やスイートポテトにして味わった。残りは、11月13日に市内の福祉施設の利用者と一緒に焼きイモ大会を楽しむ予定だ。
はなまる地域探検隊は、子供たちが学校や年齢の枠を超えて、日帰りキャンプや絵手紙づくりなどさまざまな活動を体験。今年で3年目を迎え、毎月一回の活動を展開している。 -
健やかな成長願い七五三参り
郡内各地の社寺で土・日曜日、祝日を利用して七五三参りをする親子連れの姿が見られる。伊那市坂下区の坂下神社でも3日、あいにくの雨にもかかわらず15組ほどの家族連れが神社を訪れた。
総代会(唐沢正雄会長)は、10月30日から11月27日まで、祈祷(とう)を受け付けていて、境内には千歳あめやお守りの露店、着付けの無料直し窶狽ネど、雰囲気を盛り上げている。
同市小沢区から長女(7つ)のお祝いに訪れた父親は「元気で大きく明るい子に育てほしい」と祈願。娘の晴れ姿を残そうと、家族6人で本殿をバックに思い出作りの記念撮影をしていた。
坂下神社へ七五三で訪れる利用者は例年160人程度。少子化で地域からの祈祷依頼は少ないものの、松本市や辰野町などの遠方からの依頼が毎年多いという。
総代会は、12、13日が依頼のピークと予想している。 -
ヒメバラモミ分布調査へ
中部森林管理局は今月中にも、南アルプス北部に生育する常緑針葉樹・ヒメバラモミ(マツ科、トウヒ属)の分布調査を始める。自生母樹の総本数が数百本程度と言われ、絶滅の危険性が高い環境省の植物版レッドリストの絶滅危惧IB類に指定されている。昨年度からの6カ年事業で、生育個所を把握し、保存や増殖を目指す。
ヒメバラモミは八ケ岳の南西部と南アルプス北西部のみの生育が確認されている日本固有種で、胸高直径1・3メートル、樹高40メートルにも成長する。氷河期には優先的樹種だったが、その後の温暖化による降雨の多さが減少の原因とされるほか、鹿の食害も考えられるという。
南アルプス北部地域では、社団法人林木育種協会に委託し、最大の分布地とされる長谷村の戸台地区や、尾勝谷、巫女淵などのほか、大鹿村の豊口山、山梨県白州町の大平地区で、位置や樹高、胸高直径、枝下高などを調査する。
昨年11月には八ケ岳地域の現地調査を実施し、八ケ岳山ろくの4町4村で66本を確認。このうち33本が南牧村の農家の自宅で防風林とされていた。
調査結果をまとめた来年度以降は、穂木を採取して台木に接ぎ木し、その成苗で増殖のための種を採取する採種林や、広く紹介するための見本林を造成する。造成地は長谷村の国有林を予定している。 -
高遠・長谷の小中学生音楽で交流
第56回東部小中学校連合音楽会が2日、高遠町文化体育館で開いた。高遠町・長谷村5校の小学4年生以上と中学生約500人が、合唱や合奏などを発表し合い、音楽を通して交流を深めた。両町村による東部教員会の主催。
今年はプログラム15曲のうち合奏が4曲と例年に比べて多かった。長谷中3年生による南アルプス太鼓クラブは和太鼓で「仙丈」を演奏し、息の合った威勢のいい音を響かせた。
大舞台に緊張した様子を見せていた高遠北小4年生は15人と小人数ながら「ビリーブ」を合唱奏で発表した。大きな声で歌い、途中からはアコーディオンや木琴などの楽器を演奏して、練習の成果を精いっぱい披露した。
合唱は高遠中の2、3年生が混声四部で、長谷中の全校生徒が混声三部で、それぞれ心を一つに美しいハーモニーを披露した。
会場には保護者らも駆けつけ、それぞれの発表に大きな拍手を送っていた。