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第28世常円寺住職
伊那市山寺区
角田泰隆さん(48)03年2月、先代の後を継ぎ、第28世住職に就任した。正式に寺へ入る「晋山式」は、寺の改修を行ったり、多くの僧侶に参画を依頼するなど大掛りな儀式。約2年前から準備を始める。先日、その式も無事終了した。
「80歳になったら住職を交代する」と言っていた先代が他界したのは78歳。奇しくも晋山式の準備を始める時期だった。「できることなら元気で引退してもらい、生きているうちに引き継ぎたかった」。
◇ ◇
高校時代から家業を継ぐ窶狽ニいう意識はあったが、長男としての責任や親孝行という思いが強かった。仏教が“仏を礼拝すれば救わわれる”ということを説くものだったり、頑張って信じなければならないものだったら僧侶にはなっていなかったかもしれない。しかし大学時代、仏教の本来の姿を学ぶことで、何か特別な力を崇拝したり、意図して信じようとするものではないことを知る。
例えば、植物が実をつけるためには種をまき、水や光など、さまざまな条件が必要窶狽ニいうように、全ての物事には「原因と結果」がある。その道筋を説くものが仏教だった。信じる・信じないということを越えた当たり前の真実。事実を伝え、人々に道筋を示すことが僧侶なら、自分も納得してやっていける窶煤B前向きな思いで住職を志す転機となった。
大学時代に出会った恩師・酒井得元氏は、葬式や法要が中心となっている現代仏教のあり方に批判的な考えを持っていた。仏教は本来、悩みを抱える人に人生のあり方・生き方を示し救済するもの。しかし、儀式中心の現代寺院の多くは、こうした人たちが訪ねてきても十分悩みを聞いてあげられる余裕がなく、本来の役割を果たしていない。“儀式中心”を当たり前だと思っていた当時、それは衝撃的な考えだった。
故人を偲び、先祖に感謝する儀式は大切なこと。しかし本来のあり方も持っていなければならないのではないか。実際常円寺も、多くの寺院と同じく、個々人の悩みに十分対応できている環境はない。しかし、少しでも多くの人に仏教の本来のあり方に触れてほしい窶狽ニ座禅会や写経会、仏教大学への取り組みを継続している。それは先代からの意志でもあった。
若い世代にも、現在の仏教が当たり前と考えるのではなく、疑問を感じてほしい窶狽ニ現在は、住職を務めつつ、週3日は東京都の駒澤短期大学で教べんを取る。精神的・肉体的な負担を心配する声もあるが、それぞれの相乗効果で良い方向に作用し、生きがいにもなっている。
「“今どきの若い人は”と言われることも多いが、どんな時代にも素晴らしい人はいる。しかし、真剣に“仏教のあり方”を考えているような良いものを持った人でも、お寺に入ると現実に直面し、若いころ持っていた思いを失ってしまうことも多い。だからこそ、そうした部分を育ててあげたい。いつどんな風に環境が変化するか分からないが、意義のあることなのでやれるだけのことはやっていきたい」
(伊藤愛子) -
まほうのくれよんのこどもひろば
宮田村の若い母親のサークル・まほうのくれよんは5日、こどものひろばを村民会館で開いた。各種ゲームや工作体験を用意し、多くのチビッコが挑戦した。
村文化祭にあわせて企画。絵本「じごくのそうべえ」の世界をゲーム形式で再現した。
さんずの川渡りや針山じごくなど、こわーい名前のアトラクションが満載。しかし内容は趣向を凝らした楽しいもので、幼児も気軽にチャレンジしていた。 -
秋香会菊花まつり表彰式
創立45周年を迎えた駒ケ根秋香会(本間秋男会長)は4日、第45回菊花祭りの入賞者表彰式を駒ケ根市の三和森クラブで開いた。本間会長は「晴天に恵まれて例年にない盛り上がりだった。皆さんのおかげ」と感謝を述べ、受賞者にトロフィー、たて、カップなどを賞状とともに授与した=写真。
菊花展入賞者は次の皆さん。
▽県知事賞=飯塚礼子▽駒ケ根市長賞=井口春人▽同市議会議長賞=飯塚礼子▽駒ケ根商工会議所会頭賞=小町谷誠▽駒ケ根市教育長賞=飯塚礼子▽全菊連会長賞=飯塚礼子、森勝美▽町部自治会長賞=森勝美▽秋香会長賞=森勝美▽審査委員長賞=羽場一雄▽宮下賞=北原・ス一▽伊那毎日新聞社賞=本間秋男▽信濃毎日新聞社賞=北原康平▽中日新聞社賞=塩澤春夫▽読売新聞社賞=酒井世喜良▽駒ケ根ニュース社賞=岡野修一▽駒ケ根日報社賞=松崎和男▽大中屋賞=浜口善元▽秋香会長賞=中西利幸▽長生社賞=熊沢作永▽秋香会賞=田中勝美▽池上賞=勝部由紀夫▽しらかば賞=森勝美▽米沢賞=飯塚礼子▽克水賞=小町谷誠▽MANABU賞=堺澤悦子▽サンケイ技研賞=山村英一▽新世紀賞=塩澤春夫▽有賀芳郎賞=栗山いさ江▽ビーナイン賞=樋屋次郎
◇赤穂小学校▽金賞=丸藤裕子、堀川佑香里、佐々木啓文、佐々木力弥、太田圭亮、野村美結、平栗舞歩、山岸朋博、倉田桃子、河嶋慈明、新井詩織、池上竣、山岸愛、唐沢紗季▽銀賞=清水雄平、高橋啓明、幸村響、中島悠、気賀沢和司、福沢美佑、松崎岳、竹上梢太、尾崎美優、名倉那夏、池戸直人、米山勇生、保科光輝、上谷大和▽銅賞=加藤優希、小池晨、有賀直美、小原淳美、千村諒、池上諒、下島亮、村田愛、川上優香、宮下蓮、園原有紀、松枝拓磨、下平達也、倉田挙伍、清水弥、矢崎亮介
◇順天寮▽金賞=順天寮菊クラブ1、同2▽銀賞=同3
◇団体賞▽秋香会長賞=赤穂小、順天寮 -
七久保文化祭
行く秋を惜しむ飯島町の七久保文化祭は6日、七久保林業センターで開いた。
同地区の文化団体や保育園、小中学生らの絵画、書道、写真、手芸など多数展示し、日ごろの精進の成果を披露した。
どっしりと存在感のある黒松や、秋の風情を醸す実物盆栽。園児が描いたほのぼのとした友達の絵などのほか、三三九度の杯や高砂人形など公民館結婚式で用いた懐かしい道具も展示した。
また、図書部による折り紙教室も盛況で、子どもも大人も折り鶴づくりに熱中した。
駐車場では、焼肉や豚汁サービス、五平もちの販売も行われ、文化の秋に合わせ、食欲の秋もたん能した。 -
勤労青少年ホーム祭
駒ケ根市勤労青少年ホーム・駒ケ根女性ふれあい館の利用者の会は5・6日、駒ケ根文化センターで第20回ホーム祭を開いた。会場いっぱいに設置された各クラブの展示ブースで作品などが展示されたほか、大ホールのステージでは大正琴、吹奏楽、民謡太鼓などの演奏や合唱、詩吟、演舞などが華やかに披露され、訪れた多くの来場者でにぎわった。
書道、華道、写真、手芸、美術などのクラブは会員が制作した作品の数々を展示。体験コーナーには親子連れなどが次々に訪れ、会員の指導で作品づくりを楽しんだ=写真。
ステージには日ごろの練習の成果を発表しようと各団体のメンバーが張り切って登場し、それぞれ見事な歌や演奏などを披露して会場から大きな拍手を受けていた。 -
宮田小1年1組が育てたそばを昔ながらに
宮田村宮田小学校1年1組は7日、自分たちの手で育て収獲したそばを使って「そば打ち」を体験した。今はめったに見られない石臼を使った粉挽きにも挑戦。てしおにかけたそばの味は、忘れられない思い出となった。
同学級は、児童一人ひとりが自分のつくりたい農産物を学校の畑で栽培。ざるそばが大好きな小林聡君(6つ)=町3区=は、そばを作ってみようと取り組んできた。
普段の水やりや草取りは小林君が担当。種まきや収獲は全員で作業した。
この日のそば打ちも友達同士ワイワイにぎやかに挑戦。そば打ちに精通する村内の農業女性グループ「野ひばりの会」の酒井昌子さん=大田切区=ら5人が協力し、丁寧に手ほどきした。
酒井さんは粉挽き用の石臼や年代モノのふるいなどを持参。子どもたちは初めて見る道具を使い、昔ながらの粉挽きを体感した。
力を入れてこね、包丁で切る作業も。慣れない体験に戸惑いながらも、笑顔で汗を流した。
みんなで時間を数えて、茹であがり。友人と一緒に何杯もおかわりをした聡君は「本当に美味しいそばができた」と喜んでいた。 -
むらの文化祭
中川村公民館・村文化団体協議会は6日、中川文化センターで「第30回むらの文化祭」を開き、村内で活動する芸能団体、サークル、小中学生が出演、23プログラムを繰り広げた。
30回の節目を記念し、葛島区有志による「木やり」でオープニング。おんべを振って「ハーみなさま、お願いだー」と観客に呼び掛けた。次いで、陣馬太鼓の「弾打」で盛り上げ、しし舞、南中ソーラン踊りと続いた。
三沢照男さんの指揮で「村歌」を響かせ、中川女声コーラスが情感を込めて「遠くへいきたい」と歌い上げた。
ピアノ教室の演奏、エアロビクス、会場全体で、体を動かし「ストレッチング」、縁起のいい「寿ぎの舞」、中川西小、東小の合唱、中川中学校の演奏と続き、にぎやかに「秋田甚句」でフィナーレ、余韻を残して、むらの文化祭の幕が下りた。 -
七久保文化祭
行く秋を惜しむ飯島町の七久保文化祭は6日、七久保林業センターで開いた。
同地区の文化団体や保育園、小中学生らの絵画、書道、写真、手芸など多数展示し、日ごろの精進の成果を披露した。
どっしりと存在感のある黒松や、秋の風情を醸す実物盆栽。園児が描いたほのぼのとした友達の絵などのほか、三三九度の杯や高砂人形など公民館結婚式で用いた懐かしい道具も展示した。
また、図書部による折り紙教室も盛況で、子どもも大人も折り鶴づくりに熱中した。
駐車場では、焼肉や豚汁サービス、五平もちの販売も行われ、文化の秋に合わせ、食欲の秋もたん能した。 -
芸能発表会にぎやかに
宮田村の第32回文化祭・芸能発表会は6日、村民会館で開いた。新たに男声コーラスのメールカローレが加わり42団体が出演し、踊りや民謡、カラオケ、合唱、大正琴などをステージいっぱい繰り広げ、日ごろの練習の成果を披露した。
宮田太鼓子供連の「宮田あばれ太鼓」でオープニング。日本舞踊グループはいずれもそろいの衣装、あでやかな舞姿で舞台を彩り、男舞、女舞を披露した。
また、太極拳や健康体操、エアロビクス、ダンスグループも次々とステージに登場、舞台狭しと元気いっぱいにステップを踏んだ。
「しいの実会」「つくしの会」「すみれの会」など合唱グループは、深まりゆく秋をハーモニーに乗せて、しっとりと歌い上げた。
ほぼ満席の観客は、それぞれの一生懸命な舞台に、盛大な拍手を送り、出演者の精進をたたえた。 -
伊那市で信大が市民フォーラム
機能性食品と健康をテーマとした「市民フォーラム」が5日、伊那市役所であった。約250人が集まり、生活習慣病や機能性食品の効能、病気予防と機能性食品との関係などを、医学、科学、農学の視点から信州大学教授陣が説明した。
信大と伊那市との連携を記念したフォーラムで、市民大学受講者などが参加。上伊那は企業や大学が合同で、機能性食品などの研究を深めており、その成果を一般の人にも知ってもらう意味もあるという。
医学部の橋爪潔志教授は、加齢と生活習慣病について説明。「血糖値・コレルステロール値の上昇は、衰える体が脳機能を維持するための防御策であり、無理やり抑えると脳に支障が生じ、認知症につながる。適性数値は個人差があり、認知症にならない値と生活習慣病にならない値の両立が必要」とした。
味の素の理事で客員教授の森永康氏や、農学部の茅原紘教授が、伝統的な食品から発見したアミノ酸の新たな機能や、発芽玄米の健康効果を説明。機能性食品を取り入れながら、病気を未然に防ぐことを提案した。 -
南部中学校音楽会
上伊那南部教職員会は2日、南部中学校音楽会を駒ケ根市文化会館で開いた。伊南4市町村の5中学校の3年生が一堂に会し、3年間積み重ねてきた練習の成果を互いに披露し合った=写真。
代わる代わるステージに上がった生徒らは中学生らしい迫力のある合唱のほか、太鼓や琴などの見事な演奏をホールいっぱいに響かせた。客席で見詰める生徒らはステージでの熱演に惜しみない拍手を送っていた。 -
野村陽子さんの植物細密画展
鮮やかなアクリル水彩で、植物のさまざまな表情をリアルに描く箕輪町出身の野村陽子さん(52)の「縲恬「山の原風景を考察する縲恂・コ陽子植物細密画展」が、13日まで伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。ち密に描き込まれた野の草花や、四季折々の植物約100点が、見る人の目を引き付けている。
展示会は、野村さんがこのほど伊那食品工業から出版した作品集『かんてんぱぱガーデンに咲く花』の出版記念として開催。本に納められたかんてんぱぱガーデンの草花原画や、ここ2、3年で手がけた四季折々の作品が並ぶ。
現在は山梨県北杜市、清里在住。植物細密画は子育てが一段落した8年前に始めた。清里の豊かな自然と、以前から関心のあった細密画が結び付き、独自の手法で製作活動を続け、昨年は植物細密画の国際展に入選した。
「植物をじっくり観察することで、新たな発見がある」と話す野村さんは、驚きや植物の新たな一面も作品にとらえ、その時の感動や思いなどを、作品横にコメントしている。
野村さんは「細密画がどんな絵かを知り、もう少し植物に近づいてもらえれば」と話している。
入場無料。13日まで。 -
みのわ町民文化祭 音楽・芸能の広場
箕輪町発足50周年記念事業「生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪2005」の催しの一つ、「みのわ町民文化祭」音楽・芸能の広場が5日、町文化センターであり、町民が生涯学習の取り組みの成果を披露した。
まなびピア箕輪6年目の今年、展示の広場・音楽の広場・芸能の広場は、98年までの「箕輪町民文化祭」の名称を復活させ新たに「みのわ町民文化祭」とし、町民が自ら取り組み、町の皆の文化祭という意識を高め、独自性を出した文化祭にしようと、実行委員会を作って開いた。
音楽の広場は合唱や大正琴、金管バンド、吹奏楽、ハーモニカ、邦楽など20プログラム。芸能の広場はジャズダンス、エアロビクス、バレエ、日舞、民謡など25プログラム。各団体とも日ごろの練習の成果を存分に発揮して堂々と発表。会場を埋めた観客は惜しみない拍手を送った。 -
住民が日ごろの成果披露 にぎやかに文化祭
伊那市の手良公民館で5、6日、文化祭が開かれている。公民館クラブ・サークルを中心に、盆栽、書、絵手紙など活動の成果が約520点並ぶ。力作ぞろいの展示は、地域文化の進行に一役買っている。
本年は特別展「手良在住の工芸家展」を企画。木彫りの人形作家・荒井耀子さんと、陶芸家・島るり子さんの作品が、それぞれ10点ほど並んでいる。
6日午後12時30分から、近くの手良小学校体育館で詩吟や民謡などのクラブ学習発表会がある。 -
宮田菊花展、3年連続春日さんが村長賞
宮田村の菊愛好家でつくる「宮田菊友会」は6日まで、第20回菊花展を村民会館で開いている。村文化祭にあわせ恒例で、会員が約130点を出品。村長賞に春日要さん=南割区=の「国華東天」を選ぶなど、各賞も決めた。
春日さんは3年連続で村長賞を受賞。そのほかの会員も甲乙つけがたい力作揃いで、「どれも優秀だ」と田中彦一会長は評価した。
新品種の出品などもあり意欲的。色彩豊かな会場に、訪れた人たちからはため息ももれていた。
入選者は次の皆さん。
【村長賞】春日要【全菊連会長賞A】平沢菊美【同B】太田梅男【村議長賞】春日きんよ【教育長賞】春日寿三子【公民館長賞】城倉久子【JA支所長賞】春日要【商工会長賞】田中彦一【菊友会長賞】城倉久子【観光ホテル賞】春日きんよ【花井木工賞】橋爪千春【モトスポット平沢賞】春日要【レストハウス太田賞】平沢菊美【ダイヤ堂賞】春日寿三子 -
にぎやかに宮田村文化祭
第32回宮田村文化祭は5、6日、村民会館一帯で開いている。体育センターが会場の作品展には、昨年を100点近く上回る1170点に及ぶ村民の力作を展示。村内のママさんサークルや建設労連宮田支部、生協などの各種コーナーもあり、子どもから大人までが文化の秋を満喫した。
作品展には絵画や写真、手芸や木工など多彩な力作が勢揃い。心の病と向き合う当事者グループ「さくら」のメンバーが陶芸を初出品するなど、意欲的な作品も集まっている。
村民会館では文化財企画展を開き、先月末に村内の田中下遺跡から穴に突き刺す非常に珍しい状態で出土したばかりの石斧(せきふ)などを展示。
サークル「まほうのくれよん」はこどものひろばを開き、チビッコが楽しいゲームなどを満喫。自然を呼び戻す会は水槽に入れて淡水魚を展示した。
6日も午前9時から午後4時まで開き、午前9時20分からは村民会館ホールで芸能発表会を行なう。 -
はらぺこ保育園、田楽座へ遠足
母親ら有志が立ち上げた保育園「はらぺこ」(伊那市富県北福地)の子どもたちが2日、同地区にある歌舞劇団「田楽座」を訪問し、団員と一緒に太鼓を楽しんだ。
「はらぺこ」と「田楽座」は同じ地区内にあるため、互いに交流を深めたいと考えていた。そのため今回は、ハイキングとして子どもたちが訪問。寄り道をしながら約1時間半ほどの道のりを歩いた。同園は3歳から6歳までの子どもが共に活動しており、小さい子にとっては少々大変な距離でもあったが、休憩を挟みながら全員が無事歩き通した。ハイキングは今年3回目。保育士の小林成親さん(38)は「4月に比べ子どもたちは、楽しみながら歩けるようになった」と話す。
到着後は団員と交流。普段から子どもと接する機会も多いメンバーだが、この年齢の子を、多数同時に相手するのは初めて。しかし楽しい話と手ほどきで、子どもの関心を引きつけ「森のくまさん」などを一緒に演奏。長時間歩いた子どもたちも、疲れを忘れて初めて演奏する太鼓の魅力に引き込まれていた。 -
いなっせ2周年記念、中学生吹奏楽フェスティバル
伊那市駅前ビル「いなっせ」のオープン2周年を記念して3日、多目的広場で市内3中学校の吹奏楽部による「吹奏楽フェスティバル」があった。生徒の家族など約200人が、各校の演奏に耳を傾けた。
2年目で、伊那、伊那東部、春富の部員約120人が参加。2曲ずつと3校合同の演奏もあり、迫力ある音色が、広場に響いた。
1、2年生にとっては、3年生の引退後、初めてのコンサート。なかなか集まる機会のない中学生同士が交流する機会にもなっており、今後も継続したいとしている。
来年は10月末に開く予定。新伊那市となる高遠町、長谷村の中学校にも、参加を呼びかけていく。
感謝祭イベントとして5日は、3縲・歳の子どもを対象とした「講談社おはなし隊」が、6日は農産物や五平もちなどを販売する「いなっせ市」や「屋台横町」がある。また、両日とも感謝祭抽選会もある。 -
箕輪町指定文化財特別公開
箕輪町郷土博物館は3日、寺や個人所蔵により普段は見ることのできない町指定文化財の古文書と仏像を特別公開した。
11月1縲・日は「文化財保護強調週間」。文化財保護の普及・啓発のため全国的に文化財にかんする行事があり、町郷土博物館も週間に合わせて初めて計画した。
公開した町指定有形文化財は、「普済寺文書」(普済寺所蔵)、「渕井文書」「金銅製誕生仏」(いずれも個人所蔵)。
普済寺文書は「寺領安堵状」「寺領書出」(いずれも天正12年)「朝日受永朱印状」(慶長6年)。渕井文書は「知行安堵状」(天正14年)「知行書出」(天正15年)。
徳川家康が箕輪領を治めていたことを証明する重要な史料で、「寺や渕井氏がそれまで所有してきた土地は従来通り所有を認めるかわりに、徳川氏に忠誠を誓いなさい」という意味の文書だという。
「金銅製誕生仏」は、県史跡の上ノ平城跡で出土。お釈迦様の誕生を祝う花まつりのときに甘茶をかける仏像として知られる。古い形式の痕跡が見られ、箕輪地方と仏教との関係を考えるうえでも貴重な史料。
来館者は、文書や誕生仏をのぞきこむようにじっくりと眺め、貴重な文化財に関心を寄せていた。 -
はら美術で大森祥吾個展
伊那谷の豊かな自然を柔らかい色彩で情緒的に描く辰野町出身の画家・大森祥吾さん(58)の個展が、8日まで伊那市旭町のはら美術で開かれている。懐かしさを感じさせる田園や山々などの油彩・水彩画55点が、訪れた人を楽しませている。
全国で個展を開き、信濃美術館の企画展に招待出品した経歴を持つ大森さんが、同会場で個展を開くのは4年ぶり。前回は海外が題材の作品もあったが、今回は日本の山をテーマとした作品が中心。
季節を彩る紅葉や稲穂、桜などの背後にそびえる仙丈ヶ岳や駒ヶ岳をとらえた作品は、古里の郷愁を感じさせ、四季それぞれの表情を伝える。
大森さんは「全国をまわってみて、山、川、田園がある伊那谷の魅力に改めて気付いた」と話す。
今回は、近年モチーフとして描き続けている富士山をとらえた作品も並ぶ。
入場無料。 -
中川東小で全校マラソン
中川村の中川東小学校は2日、紅葉が始まった学校周辺道路で、全校マラソン大会を行った。
低学年は学校周辺の約1キロ、中学年は学校から大草城址公園まで2キロ、高学年は米沢酒造を経て、大草城址公園までの3キロと、それぞれ、体力と脚力に合ったコースで、互いに励ましあいながら、完走を目指した。
コース沿いには多数の保護者や、近くのみなかた保育園の園児も駆けつけ、懸命に走る児童らに、最後まで走りぬくように、声援を送っていた。 -
本郷地区で石造物めぐり
飯島町教育委員会は3日、小学生から高齢者まで約30人が参加し、町郷土研究会(桃沢匡行会長)会員を講師に、本郷地区で石造物めぐりをした。
文化館に集合し、マイクロバスで本郷地区の入口に。本郷街道の面影を今に残す辻に、弘法大師像が祭られたほこらを見学。桃沢会長は大師像の前に置かれた直径50センチほどの平らの石を指して「かんかん石と呼ばれ、子どものころ、学校の行き帰りにたたいた。余りたたくと雨が降るといわれた」と説明。子どもたちが石でたたくと、キンキンと不思議な音がした。
杉木立の道をゆっくりと進み、牛馬の爪きり場を見たり、「大悲庚申」と刻まれた元禄9年(1696年)に建立された町内では2番目に古い庚申搭を見ながら、庚申搭の由来や庚申の夜の過ごし方の話に耳を傾けた。
このほか、本郷神社の大黒天、養山の供養搭、寺坂の六地蔵など10カ所を見て回り、町の文化財に理解を深めた。 -
子ども音楽祭
飯島町教育委員会主催の第25回こども音楽祭が4日、飯島文化館であり、町内3小中学校、音楽団体などが参加、全員斉唱や2部合唱、3部合唱で歌声を響かせ、息の合った合奏を披露し、演奏する喜び、聴く楽しさをたん能した。
2部構成。全員の斉唱「ふるさと」でオープニング。七久保小学校6年が合奏「ルパン3世のテーマ」を演奏、飯島小学校5年生は2部合唱で「HEIWAの鐘」を披露した。
「子ども音のカーニバル」は合唱奏で「星の世界」を「童謡唱歌を歌う会」も「蛙の笛」「手のひらを太陽に」などをのどかに歌い上げた。
また、北沢郷子さん(駒ケ根市)がピアノソロで、モーツアルトの「トルコ行進曲」、ショパンの「子犬のワルツ」など3曲を演奏した。
2部はハーモニカ合奏「里の秋」でスタート、飯島小学校合唱部は同声3部合唱「ひっこりーのおくさん」を歌い、洗練練されたハーモニーで魅了し、飯島中学校吹奏楽部は高らか「ファンファーレ」を響かせ、最後は全員で町歌を歌って、余韻を残して音楽会の幕は下りた。 -
【記者室】肥満児解消は家族全員で
食欲の秋、スポーツの秋、運動会や各種スポーツで苦しそうに走る肥満児を目にした。子どもの肥満は怖い、生活習慣病の予備軍だ。大抵の親は子どもが食欲がないと死ぬほど心配するが、食欲がありすぎても、それほど気にしない▼小、中学校では血液検査を行い、総コレステロールや中性脂肪値が高い子どもについては、保護者に受診するように指導したり、相談窓口を開設しているが、食べ盛り子どもの肥満の解消は至難の技だ▼大人でさえ、ダイエットには、強固な意思の継続が必要だ。子どもの減量作戦は、一緒に食事をする家族全員が危機感を共有し、全員で取り組まなくては決して成功しない。そのためには、専門機関によるきめ細かい支援も必要だ。(大口記者)
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それぞれの分野功績たたえ表彰
伊那市は「文化の日」の3日、市功労者表彰式典を市役所で開いた。本年は自治、消防寄附などの8分野で市のために尽力した13人・2団体に表彰状を贈り、長年の功績をたたえた。
小坂樫男市長は「3市町村合併で新市伊那市は県内でも3番目の大きさになる。新市の将来図である、二つのアルプスに抱かれた自然共生都市として、自然と産業のバランスが取れた市を目指したい。今後とも新市のためにご協力をお願い申し上げる」と式辞を述べた。
受賞者を代表して小田切仁さん(75)は「50年の長い間、教育にかかわる仕事の場所を与えてもらい、大勢の人に支えられながら今日までこれたことを感謝する。自分なりに意欲を持って楽しく取り組めたことは何よりも幸せ。今後は一市民として、社会の一員としてさらに努力を重ね誠実に生きていきたいです」と感謝を述べた。 -
近隣の小中学生 音楽で交流
恒例の中部音楽会が2日、県伊那文化会館大ホールであった。「小学校の部」「中学校の部」の2部構成で、伊那市、南箕輪村から14小学校の6年生と、5中学校の3年生が参加。日ごろの音楽学習の成果を発表し合った。中部教職員会の主催。
他校の音楽の表現を聞き味わうことを通じて感性を磨き、互いの親ぼくを深めながら学校生活最後の音楽会にする目的。
小学校の部は混声合唱や、リコーダー演奏などの16プログラム。各学校ごと、発表の前に学年紹介をして他校との交流も深めた。
伊那市の富県小学校は、4弦楽器「バンドーラ」で「夜空ノムコウ」を演奏した。楽器は、児童らが4年生のときに、自分たちで育てた花の苗などを売って材料費を貯え、手作りで製作。澄んだ音色はホール全体をつつみ込み、大きな歓声を呼んだ。
伊那小学校の上沼碧ちゃんは練習の成果について「・ス歌うときの表情・スを心がけながら練習してきたが、本番では今までで一番うまくできた」と満足。他校の合唱にも「ハーモニーがきれいですごいと思った」と話していた。 -
わらべ歌で親子が触れ合う
中川村教育委員会の第3回元気っ子講座「わらべうた」が29日、社会体育館であり、村内外の親子70組140人が参加し、親子で心豊かな時を過ごした。
講師の近藤信子さん(音楽教室とんとんやかた主宰)は「日常の会話の中に、わらべうたを入れることで、温かいものが伝わる。わらべうたの力を知って」と話し、早速、「まーるくなーれ」と、歌で呼び掛け、大きな円を作り、なじみのわらべうた「なべなべ底ぬけ」を歌った。馬の親子になって、歌に合わせ、子どもを負ぶったり、だっこしたりして遊ぶ「うまはどしどし」と続いた。
お母さんたちは汗だくになって、子どもたちは「キャ、キャ」と歓声を上げながら、わらべうたを覚え、親子でパワフルに遊んだ。 -
宮田氏一族の慰霊碑を城址に建立
宮田村北割区に残る戦国時代の山城跡の保存活動に取り組む「宮田城址保存会」はこのほど、同城主で武田氏によって討たれた宮田氏一族の慰霊碑を城址に建立した。山中の作業で困難を極めたが、それだけに会員の喜びもひとしお。10日に清水靖夫村長らも招待して除幕する。
会員の浄財を使って慰霊碑を製作。今春に同会が整備した登城ルートを使い、2日半かけてふもとから城址まで運搬した。
作業にはのべ約20人の会員が参加したが、困難の連続。慰霊碑を載せた小型運搬機にも限界があり、道の細い部分や急坂などは人力で押したり、綱で引いたりもした。
通すためにわざわざ道の拡張も。しかし、その努力の甲斐もあって本丸付近に無事建立できた。
春日甲子雄会長は「大きな重機も使えず本当に大変だったが、慰霊碑の建立により、村を治めていた宮田氏について多くの人に理解を深めてもらえれば」と期待する。
同会は今年1月に発足し、当初14人だった会員も70人にまで増加。倒木で寸断されていた登城ルートを遊歩道として整備するなど、保存活動を展開している。慰霊碑の碑文は会員で城址近くの真慶寺住職赤尾義道さんが揮毫した。 -
愛着あるリンゴの実に自分の名前を
村内の農園の好意でリンゴの木を借りて栽培を体験している宮田村の宮田小学校3年3組は2日、実ったリンゴに自分の名前を記したシールを貼った。日焼けを利用し、半月後の収獲時には名前が実に刻まれる。葉摘みの作業も行い、汗を流した。
28人の児童は駒が原の農園に足を運び、自分が袋かけした愛着あるリンゴの実にシールを貼り付け。20日前後に予定する収穫の無事も祈った。
園主の樋屋喜吉さんは焼き芋を用意。作業を終えた子どもたちは感謝しながら味わい、近くに迫った収獲に想いを馳せていた。 -
青藍之会演舞発表会
創立20周年を迎えた演舞の愛好会「青藍之会」は30日、第18回演舞発表会を駒ケ根市文化会館で開いた。舞台は「日本に思いをよせて」「北から南へ日本舞めぐり」の2部構成で、日本の四季や自然などを歌と舞で表現した=写真。
あでやかな衣装をまとって登場した出演者らは、朗々と響く吟者の歌に乗せて見事な舞を次々に披露し、観衆の大きな拍手を浴びていた。