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新伊那市の市章バッチが完成
新伊那市の職員が付ける市章バッチが完成し、10月1日の衣替えに合わせて全職員約930人に貸与される。
旧市の記章は黒地に金色だったが、今回は3色のカラーで表現。桜の花びらの「ピンク」、肥よくな台地の「緑」、二つのアルプスの「青」色が新市のシンボルになっている。
記章のサイズは縦10ミリ、横20ミリで、数量は1500個(事業費約22万円)を用意。ロータリーネジ、管ピン式など、衣服への取付方法が異なる3種類から職員が好みで選ぶ。
小坂樫男市長は「色合いがよい。前のは黒かったので、配色が浮き出ている」と感想。職員の評判もよいとのことだ。 -
伊那市男女共同参画推進会議
伊那市は25日、新市となって初の男女共同参画推進会議を開き、伊那市公民館運営協議会の城取茂美さんを会長に選出した。
推進会議は新伊那市男女共同参画実施計画を本年度中に策定するほか▼お出かけ講座や男女共同参画社会づくりをめざす伊那市民のつどいの開催▼女性のための相談室の設置▼女性団体の活動支援竏窒ネどを通して男女が互いの人権を尊重し合いながら、あらゆる分野でそれぞれの個性と能力を十分に発揮できる環境の実現を目指す。 -
南箕輪村むらづくり委員会が第4次総合計画の基本計画を答申
南箕輪村むらづくり委員会(55人、唐沢俊男会長)は25日、南箕輪村第4次総合計画の基本計画と都市マスタープランなど3つの計画の素案を唐木一直村長に答申した=写真。
答申は▽基本計画(ずく出しプロジェクトを含む)▽都市計画マスタープラン▽緑の基本計画▽環境基本計画竏秩B
基本計画の目標年度は10年後の2015年、都市計画マスタープラン、緑の基本計画の目標年度は20年後の2025年となっている。
唐木村長は「できる限り答申に基づいてやっていきたいが、今後は財政との整合性を取らなければならない。協働のむらづくりなどは難しい課題だが、専門委員会の設置などを行いながら、できるものから実施していきたい」と語った。
また、部会からの報告の中でも「村民のむらづくりに対する意識が薄いことが最大の課題」として、村からの働きかけを求める声があった。 -
駒ケ根市議会9月定例会閉会
駒ケ根市議会9月定例会は26日、本会議を開き、各委員会に付託されていた条例、05年度決算、06年度補正予算など23議案すべてを可決、認定したほか、トンネルじん肺根絶の諸施策に取り組むことを求める意見書などを可決して閉会した。
06年度一般会計補正予算案に対して共産党の3議員から、国際協力友好都市協定締結5周年の記念事業で11月にネパール・ポカラ市を訪問する市長、市議会議長の旅費など64万8千円を減額する修正案が示されたが、採決の結果、賛成3で否決された。 -
新伊那市の市歌制定審議 今年度中に検討委設置
伊那市議会総務委員会が示した、新市の市歌制定の審議について「有識者による検討委員会の設置をする」との意見に対し、小坂樫男市長は26日、本年度中に委員会を設置するとの方針を発表。市歌の制定時期は「長谷、高遠の市民感情を考え、早急に結論を出さなくてよい」とした。
同総務委員会は19日、高遠町、長谷の市民の理解を得る条件付きで「旧市『伊那市の歌』を新市歌に制定することを求める陳情(伊那市音楽協会提出)」を趣旨採択とし、「有識者の第三者機関で慎重審議して決定する」としていた。 -
伊那市、女性の海外研修事業を廃止
伊那市は本年度から、女性の海外研修制度を廃止する。市では、95年から研修に取り組んできたが、近年は参加希望者が減少。また、2年前からは研修補助額の上限を20万円から10万円へと減額していた。
同制度は、環境、福祉など、さまざま分野で先進的に取り組む外国に女性を派遣し、そこで学んだものを地域づくりに役立ててもらうために始まった取り組みで、11年で53人が研修に参加してきた。多い年には一度に8人を派遣したこともあったが、気軽に海外に行けるようになったことを背景に、近年の参加者は減少。「さまざまな制約のある市の研修制度をあえて活用して海外に行こうとする人が減ってきたのでは」と担当者は話す。
研修参加者のOBでつくるレディーバート(平沢羊子会長)は、引き続き存続していくが、退会希望者が出てきたり、活動に対する認識差が生じるなどしており、組織の見直しを図っていく。 -
南箕輪村議会9月定例会閉会
南箕輪村議会9月定例会は22日開き、委員会に付託していた05年度一般会計などの決算認定、村ボランティアセンター条例の一部改正など条例案、06年度特別会計補正予算案など15議案を認定、可決し閉会した。
陳情は、継続審査となっていた「教育基本法の改定について慎重審議を求める意見書」の採択を求める陳情書を不採択、「中国における法輪功学習者の臓器摘出の実態調査を求める陳情書」を継続審査とした。 -
天竜川北島地区復旧説明会
7月の豪雨災害で決壊した箕輪町松島北島地籍の天竜川右岸堤防の復旧説明会が20日夜、地元の北島地区住民らを対象に松島コミュニティセンターであった。国土交通省・天竜川上流河川事務所が、秋口以降に着工予定の本堤防の工法を説明した。
本堤防は従来と同じ場所に設置。延長250メートル。河床に重さ1つ当たり2トンのコンクリート十字ブロックを連結して5列敷く。護岸に石を積み石と石の間をコンクリートで固める練石積みをする。従来の芝部分はコンクリートの板をはり、最上部はアスファルト舗装する。復旧により河床洗掘、高流速・転石などの衝撃、高い水位などの課題に対する安全性を確保する。
決壊個所の前後も芝部分にコンクリートをはり、深沢川との合流点付近は、合流点をはさんでコンクリートブロックを河床に置き、水の勢いを弱めるなどの対策をする。水が流れやすくなるよう州の土も除去する。
工事は秋以降の着工予定で、来年の出水期までに完成させたい考えを示した。事業費はすでに終了している応急復旧工事と合わせ約7億円の見込み。
住民からは「天竜川と深沢川の合流点付近が心配。取り付け工をもう少ししっかり考えたほうがいいのでは」「今後、州ができたら土を取る約束をしてほしい」などの意見があった。 -
箕輪町人事異動内示
箕輪町は21日、10月1日付の人事異動を内示した。昇任は課長級3人、係長級4人。組織改革に伴う名称変更も含め異動は44人。
10月から組織改革で総務課と税務財政課を再編し、総務課、経営企画課、税務課を設置する。行財政改革の推進に向け、町の組織を効率的かつ機能的なものにし、効率的な業務の遂行を図るため、03年10月から進めてきた課の統廃合に加え、総合的な経営、国及び県の施策との総合調整、予算編成とその執行管理の充実を図る観点から見直した。
組織は総務課(総務係、人事係、広報係)経営企画課(企画調整係、財務係)税務課(課税係、収納対策室)。
今回の人事異動のねらいは(1)政策的経営機能の強化(2)防災部門の強化(3)企業誘致施策の強化に向けた企業誘致部門及び土地開発公社の機能の強化-。
課長級は、保健福祉課長に保健福祉課福祉係長の白鳥一利さん(53)、生涯学習課長に生涯学習課生涯学習係長の中村文好さん(54)、町社会福祉協議会派遣・事務局長に教育課用務係長の岡文行さん(55)が昇任した。
異動は次の通り(カッコ内は旧職、敬称略)。
【課長級】
▽総務課長(保健福祉課長)木村英雄▽総務課専門課長・防災担当(生涯学習課長)平井克則▽経営企画課長(総務課長)小出嶋文雄▽税務課長兼収納対策室長(会計課長)川上敏夫▽保健福祉課長(保健福祉課福祉係長)白鳥一利▽建設水道課長(建設水道課長兼箕輪土地開発公社派遣・事務局長)大槻長▽会計課長(収納対策室長)藤沢公明▽教育課長兼教育課用務係長(教育課長)浦野誠次▽生涯学習課長(生涯学習課生涯学習係長)中村文好▽町土地開発公社派遣・事務局長兼事務局次長(税務財政課長)唐沢宏光▽町社会福祉協議会派遣・事務局長(教育課用務係長)岡文行
【係長級】
▽経営企画課企画調整係専門幹(政策企画室政策企画係専門幹)遠山明▽総務課課係長・防災担当(税務財政課課係長)唐沢悟▽県上伊那広域水道用水企業団派遣・企業長事務局庶務・経理係長(税務財政課課税係長)伊藤政良▽経営企画課企画調整係長(政策企画室政策企画係長)清水益夫▽経営企画課財務係長(税務財政課財政係長)安積真人▽税務課課税係長(教育課教育係)中村克寛▽収納対策室専門係長(収納対策室収納対策係)青木正▽保健福祉課福祉係長(保健福祉課福祉係)笠原毅▽産業振興課課係長・商工担当(町社協派遣・事務局長付)田中一夫▽建設水道課課係長(町土地開発公社派遣・事務局次長)鳥山久夫▽生涯学習課生涯学習係長(建設水道課建設工事係)柴敏夫
【係員】
▽県西部箕輪土地改良区派遣(産業振興課耕地林務係)唐沢紀朗▽町社協派遣(総務課広報係)大槻宏明▽経営企画課財務係(税務財政課財政係)百瀬喜美子▽経営企画課財務係(税務財政課財政係)毛利岳夫▽経営企画課財務係(税務財政課財政係)小沢聡▽税務課課税係(税務財政課課税係)高嶋健児▽産業振興課商工観光係兼町土地開発公社派遣(建設水道課建設管理係)三井清一▽産業振興課商工観光係兼町土地開発公社派遣(産業振興課商工観光係)唐沢勝浩▽経営企画課企画調整係(政策企画室政策企画係)田中克彦▽税務課課税係(税務財政課課税係)唐沢美鶴▽税務課課税係(税務財政課課税係)小林寛▽税務課課税係(税務財政課課税係)丸山敦▽税務課課税係(税務財政課課税係)井上由紀▽税務課課税係(税務財政課課税係)木村勉▽住民環境課生活環境係(県上伊那広域水道用水企業団派遣)高山秀峯▽保健福祉課福祉係(町社協から研修派遣)志賀健一▽産業振興課耕地林務係(総務課総務係)高橋英人▽建設水道課建設工事係(県西部箕輪土地改良区派遣)唐沢智之▽教育課教育係(住民環境課生活環境係)鈴木清次▽総務課総務係(政策企画室政策企画係)下平亜矢▽税務課課税係(税務財政課課税係)唐沢剛▽税務課課税係(税務財政課課税係)東城美保 -
秋の交通安全運動
高齢者の事故防止や飲酒運転撲滅などを重点項目に掲げた秋の全国交通安全運動が21日から30日までの日程で始まった。
初日、飯島町交通安全推進協議会は七久保の道の駅駐車場で出陣式を行ったあと、県道飯島飯田線で人波作戦を展開した。同協議会の構成15団体、約150人が「秋の交通安全運動実施中」のプラカードや、交通安全標語を書いた桃太郎旗を掲げて、通勤のドライバーや学校に急ぐ子どもたちに安全運転、安全歩行を呼び掛けた。
今回は場所を国道153号から七久保の県道沿いに移して初めて実施した。
飯島町では運動期間中、初日の人波作戦のほか▽七久保小学校のレター作戦(22日午前6時50分、七久保)▽本郷道の駅での交通指導所開設(26日)▽七久保小交通安全教室(28日)▽国道153でピカピカ運動(30日)-などを予定する。 -
来日外国人による交通安全人波作戦
秋の全国交通安全運動初日の21日早朝、飯島町七久保の県道飯島飯田線沿いで来日外国人による交通安全人波作戦を展開した。
同地区の飯島セラミックに勤務する30人余の外国人(主にブラジル系)が新調した特大(幅1メートル長さ5メートル)の桃太郎旗や交通安全標語を書いた桃太郎旗を掲げ、通勤のドライバーに安全運転を呼びかけた。
駒ケ根署管内の雇用外国人は約2千人で、外国人にかかわる事故も散見されることから、外国人の安全意識高揚と、地域への貢献を目的に、外国人派遣社員の多い、飯島セラミックに要請し、県下で初めて実施した。
同社の安全運転管理者、飯沢文雄さんは「参加者は夜勤明けで疲れているが、自己の啓発や地域のために協力してくれた」と話していた。 -
県評価委員会が昭和病院を視察
県内の救命救急センターの機能評価を定期的に行う県救急医療機能評価委員会(瀧野昌也委員長)が19日、駒ケ根市の伊南行政組合昭和伊南総合病院(千葉茂俊院長)を訪れ、設備や人的資源などを含めた救命救急センターの体制全般を査察した。委員と県衛生部の職員らは千葉院長らの案内で1階の救急外来、2階のセンター病棟などを視察=写真。その後の質疑で委員らは2人の専従医師の勤務時間や夜間の当直体制、ヘリコプター搬送の実績などについて質問したほか、救急外来診療室について「救急患者は最初の処置が大切。部屋を広くするなど、ここにもっと力を入れるべきだ」などと提言していた。
委員会は05年3月にも視察を行い、同院の救命救急センターの機能維持は困難竏窒ニする評価を下した。これにより、県がセンターの指定返上を迫った経緯がある。 -
箕輪町の災害関連緊急砂防等事業の説明会
北小河内中村地区と上古田にえん堤設置伊那建設事務所は19日夜、7月豪雨災害で土石流発生などの被害があった箕輪町北小河内地区と上古田地区の地元役員を対象に、災害関連緊急砂防等事業の説明会を町役場で開いた。北小河内中村地区の中の沢、上古田のたきの沢、山の田沢の3カ所にえん堤を建設する計画で、年内に発注、本年度内の着工を目指したい考えを示した。
北小河内中村の中の沢のえん堤は、ダム高13・5メートル、幅144メートル。不透過形式で、効果量1万6021立方メートル。現在の不安定土砂などの9割を吸収できる計画になっている。総事業費6億円で今年分は1億6千万円。
緊急的な治山の谷止工は07、08年度に4基の設置を計画。事業費は1100万円。09年度以降にさらに3基設置を計画している。
中村地区集落の大堰につなぐ新たな水路を造る渓流保全工は、今後地元と協議する。
中村地区の工事完了時期は未定だが、「6年くらいかかるのでは」との見方を示した。
上古田地区は、たきの沢えん堤はダム高10・5メートル、幅49メートル。部分透過形式で、効果量は2866立方メートル。山の田沢えん堤はダム高8・5メートル、幅57メートル。部分透過形式で効果量3190立方メートル。2カ所とも土砂が流れないよう床固めの横工もする。事業費は2カ所で約3億5千万円。えん堤は07年度中の完成予定。
上古田地区の正全寺の北東、林道深沢線の地すべり対策は、地すべり幅約60メートルに抑止杭を打ち、斜面に放射状の水抜きボーリングをし地下水を抜いて安定させる計画。事業費は7488万円。年度内に着工し、07年度中の完成を目指す。
伊那建設事務所は、早ければ今月中にも地元住民向けの説明会を開く予定。 -
7月豪雨災害の教訓
上伊那各地に大きな被害をもたらした7月の梅雨前線豪雨災害から2カ月が経過。災害復旧も徐々に進んではいるが、恐ろしい土石流や堤防決壊などの記憶は住民の脳裏からいまだに消えない。そんな中で、今回の災害を教訓として生かそうと、信州大学農学部の木村和弘教授=伊那市西箕輪梨の木=は、7月豪雨当時の自宅裏山の出水状況や住民の防災行動などをまとめた記録を基に、いま改めて「住民ができること」「行政がすべきこと」などを訴える。特に・ス切り捨て間伐・スで山林に放置されている伐倒木が土石流を誘発するとして、有効な処理を求めている。
近年、住民の防災に対する意識も徐々に高まり、区や常会単位の自主防災組織が整備されてきた。今回の災害でも出水処理や避難誘導などで組織が力を発揮した。土地の地形などを知り尽くした住民自らが防災にあたることの有効性は各方面から指摘され、今後さらに組織の充実が求められる。一方、住民による対応に限界があることもまた明らかだ。
木村教授の自宅周辺の住民は、以前から大雨時に簡易雨量計(バケツなど)で降水量を測って警戒するなど、防災に対する意識は高い。過去2度の出水経験から「降水量が250ミリを超えると、裏山からの出水の可能性がある」ことを知り、住民自ら「水みち」の整備や落葉落枝の除去などを行っている。
以下、木村教授の記録に沿って七月豪雨時の住民の行動などを追ってみる。
◇ ◇
7月16日夜半から豪雨となり、17日朝までの降水量は簡易雨量計で50ミリを記録。
18日になって「裏山から出水」との連絡が住民のOさんからあった。Oさんは出水に備えて水みちを整備し、落葉落枝を除去。
出水量は徐々に増え、夜になって木村教授とMさんが水みちの整備、巡視をする。出水現場では、間伐の伐倒木に落葉落枝が絡まり、水流がせき止められている個所がいくつもあったため落ち葉などを除去。Mさんの庭から大量の水が湧き出し始めた。17日朝から18日夜半までの降水量は190ミリ。
20日になってもまだ裏山からの出水は続いたが、道路への流出はなくなる。畑法面の流出も続いた。
16日夜から21日朝までの降水量合計は150ミリ。
22日にようやく晴れ、地元住民6人で、水流で侵食された歩道や水路を補修。砂利を入れ、近所の土木業者から借りたプレート式振動締め固め機で整える。さらに、水みちをふさいでいた、間伐された伐倒木をチェーンソーで切断し除去した。
◇ ◇
以上が木村教授の記録に基づく住民の主な行動。
木村教授はこれらの体験から「今回程度の降水量のもとで、数年に一度程度の出水であれば、今回のような対処で十分と考えられるが、これ以上の降水量への対応には不安がある。自分たちで構築した水路、水みちも洗掘されているので、ある程度の構造物の設置が必要になろう」などとして、地元による対応の限界を訴える。
さらに、森林の整備方法について再検討を強く求める。
山林の至る所に見られる、切り捨て間伐による伐倒木に、大雨で発生した水流に乗った落葉落枝がつまり、水みちをふさぐ。せき止められた水はやがてその・ス自然ダム・スを崩し、勢いよくふもとの住宅地に向かって流れ出す。当然、大災害へとつながる危険性は強まる。
木村教授は「豪雨時の住民による見回りや落葉落枝の除去は今後とも必要。しかし、切り捨て間伐による伐倒木の処理は、数少ない住民の手では困難だ。伐倒木搬出などの方策が講じられなければならない」と主張。間伐の必要性は認めた上で、補助金制度もある間伐の「成果」の確認と伐倒木の処理を行政に求めている。
今回の豪雨災害では土石流や土砂崩落が多く発生し、地形を考慮した森林整備のあり方が改めて問われている。渓流筋を自然林化すれば土石流をある程度防げると訴える研究者もいる。伐倒木処理も含め、それらの提案を誰がいつ、どのように実行に移すべきなのか。
再び豪雨に襲われる前に、行政、住民、それに大学などの研究機関が知恵を出し合い、それぞれ森林整備のために「何ができるか」を協議、検討する必要がありそうだ。
木村教授らは30日、防災シンポジウム「災害における住民・行政・研究者のかかわり縲恤ス成18年度豪雨土石流災害の検証と地域防災を目指して縲怐vを信州大学農学部30番講義室で開く。参加自由で午後1時30分から3時40分まで。 -
南箕輪村議会一般質問より
携帯電話の緊急メール配信を検討南箕輪村議会一般質問は20日開き、7月の豪雨災害について複数の議員が尋ねた。
唐木一直村長は「今回の災害の反省は大変重要。112項目の意見が提出された。これらの意見、要望を話し合い、総括している。整備したマニュアルとして災害に備えたい」とし、情報体制の強化では携帯電話の緊急メール配信や個別受信機の配備などを検討する考えも示した。
情報体制について、「ケーブルテレビの村専用チャンネルで情報を逐次流していきたい」とし、緊急メール配信は「真剣に考えたい」、個別受信機は「各組長くらいは必要と思う。検討したい」と話した。
災害対策本部の伊那消防署との協力については「災害に対する部分で常に協議する必要を感じた。今後協議させてもらう」とした。
日赤奉仕団の団員の役職などが一目でわかる措置についての質問には、「腕章など早急に対応する」と答えた。 -
寺沢林道の復旧、来シーズンに間に合わせたい考え示す
7月豪雨の土砂崩落により通行止めの寺沢林道について、清水靖夫村長は19日の一般質問で、林道終点の宮田高原が新たなシーズンを迎える来年6月頃までに復旧を間に合わせたい考えを示した。
宮田高原にはキャンプ場や牧場があるが近年、採算面から見直す動きもあった。豪雨により、キャンプ場の今季の営業は断念。今後の動向とからめて注目されていた。
牧場には乳牛などが現在も放牧されており、村は林道の仮復旧で下山させようと準備を進めている。 -
南箕輪村10月1日付人事異動内示
南箕輪村は19日、10月1日付の人事異動を内示した。異動は4人で、次の通り(カッコ内は旧職、敬称略)。
▽財務課会計係長(教育委員会事務局出向)田中聡▽伊那中央行政組合派遣(財務課会計係長)平沢洋子▽建設水道課(財務課)倉田浩司▽教育委員会事務局出向(総務課付)埋橋嘉彦 -
10月に産業立地推進室を設置
伊那市は10月1日、産業振興部に産業立地推進室を新設する。雇用の創出や安定した税収を確保する。
04年9月、産業振興部商工観光課内に産業立地係を設けたが、職員体制を充実させ、さらに企業誘致などを推進する。
職員体制は、課長級に当たる室長1人を含めて4人。現行より1人増員となる。
産業立地は本年度予算の3本柱の一つ。10月1日付の人事異動に合わせて設ける。 -
箕輪町議会9月定例会閉会
箕輪町議会9月定例会は19日、常任委員会に付託していた05年度一般会計などの決算認定、06年度補正予算案、放置自動車等の発生防止及び適正な処理に関する条例制定、課設置条例の一部改正など18議案と、追加議案の町議会委員会条例の一部改正案を認定、可決し、教育委員会委員の任命に同意、人権擁護委員推薦を適任とする意見に決し閉会した。
地方自治法に抵触する科目「項」間の予算流用があった05年度農業集落排水処理施設特別会計決算は、意見書を付して認定した。意見書は「議会とすれば本来不認定に処すべき事項だが、執行者たる町においては深い反省の念と再発防止への取り組みの決意と、また議会の決算監査の観点を、より大局的見地から行財政運営の適否、施策の成果等総合的に判断し、意見書を付して認定すべきもの」としている。
教育委員会委員は、唐沢庫吉委員の任期満了に伴い、須藤敬美さん(44)=松島=の新任に同意した。人権擁護委員は丸山全二さん(66)=北小河内=を再任、有賀晶子委員の後任に赤羽武彦さん(62)=沢、青沼久雄委員の後任に唐沢滋雄さん(60)=松島=を推薦する。
陳情「中国人強制連行強制労働に関する意見書についての陳情書」は不採択、継続審査になっていた「箕輪町入札制度の改善を求める陳情書」は趣旨採択とした。 -
「伊那市の歌」を新市の市歌に制定することを求める陳情
伊那市議会総務委員会が19日開かれ、旧伊那市の市歌「伊那市の歌」を新市の歌に制定することを求める陳情(伊那市音楽協会提出)を趣旨採択とした。「伊那市の歌を十分周知し、理解を深めた上で、有識者による第3者機関で慎重審議して決定する」と意見を付けた。
6月定例会で継続審査となり、8月下旬に有識者など5人から意見を聞いた。
委員から「有識者による委員会を設置する。高遠町・長谷の市民の理解を得る条件付きで趣旨採択」とする一方「新設合併である。旧伊那市の歌を市歌にするのは、せん越極まりないという感情を持つ」と不採択の意見も出た。
採決の結果、賛成多数で趣旨採択とした。
陳情書は、伊那谷の自然の美しさ、そこに住む人たちの気高さを市内外に発信できると確信していると記される。
そのほか「高校改革プラン実施計画で地域の合意のない部分を撤回し、学校現場に十分検討期間を保障できない平成19年度実施を見送ることを求める意見書の提出」「非核平和都市宣言に関する決議について」「集配局の廃止再編計画に反対する意見書の提出について」など陳情はそれぞれ採択した。 -
市議会総務委 風力発電事業計画の陳情は継続審査
伊那市議会総務委員会が19日開かれ、市民団体など5団体から出された入笠山・鹿嶺高原周辺の風力発電事業の陳情を継続審査とした。
陳情は、6月定例会の継続審査分を含め「中止」「推進」の立場から、それぞれ提出されている。
委員から「委員会だけで審議できるものではない。市全体にかかわる問題。先進地を視察研修し、判断したい」と継続審査を求める意見があり、全会一致で決まった。
先進地視察は10月下旬を予定。高地に建設された風力発電を考えているという。
陳情の提出は、風力発電の建設工事に伴う山岳地域の環境変化、南アルプスの景観破壊を懸念して中止を求める「三峰川みらい会議」(織井秀夫代表)、「伊那山仲間」(丸山正一会長ほか13人)。「地域振興につながる」と推進する「風力発電を推進する会」(中村英代表)「住める非持山づくり発起人会」(北原裕代表)で、事業を計画している三峰川電力も「地球温暖化防止の有効手段」と事業化に対して協力を求めている。 -
税の滞納徴収、収納向上
差し押さえ通告の厳格化影響も宮田村は本年度、村税滞納者に対する「差し押さえ通告」の対象範囲を広め、厳格化した。景気回復などの影響もあるが6月から8月末の滞納徴収では、前年度に比べて1・8倍も収納が向上した。村議会9月定例会一般質問で明かにした。
収納しない場合は、預貯金や不動産、給与など財産差し押さえもあると通告。本年度から5件以上、10万円以上の滞納者に引き下げて対応した。
90人が対象となったが、54人が通告により何らかの対応をとった。3カ月間の滞納整理額は592万円にのぼり、前年度比で79・7%増加した。
村の各種料金も含む村税の滞納額は05年度末で5千万円余りにのぼっており、清水村長は一般質問で「今後は法的処分も視野に、税収納向上に努める」と答えた。 -
駒ケ根市戦没者公務殉職者追悼式
駒ケ根市は16日、06年度戦没者公務殉職者追悼式を市文化会館で開いた。遺族など約250人が出席。1分間の黙とうをし、祭壇に花をささげて、戦争と公務で亡くなった788柱の霊を慰めた。中原正純市長は「戦後の平和と生活水準の向上は英霊のおかげ。世界の恒久平和に向けてたゆまぬ努力を続けることが、英霊に報いる唯一の道」と式辞を述べた=写真。市遺族会会長の北村四郎さんは「駒ケ根市が目覚しい発展を遂げて素晴らしいまちとなったのは、英霊の尊い犠牲があったからこそ。二度と戦争を繰り返さないことを誓い、戦争の悲惨さを後世に語り継ぐことが私たちの責務だ」と追悼の言葉を述べた。
市は会場での黙とうに合わせ、行政無線を通じて市内全域の住民に黙とうを呼び掛けた。 -
10月から役場の開庁時間延長を試行
箕輪町は10月から、住民の利便性向上のため役場の一部窓口の開庁時間延長を試行する。07年3月までの6カ月間、毎週水曜日に開庁時刻を午後7時30分まで延長し、一部証明書の発行と町税や各種料金の納付を受け付ける。
町は、これまで火曜日に証明書の予約交付をしているが、住民満足度調査で開庁時間延長を望む声があったことから、庁内のCS向上委員会で検討し試行を決めた。年度末に試行結果を検討する。
取り扱い業務は総合窓口((1)番窓口)と収納対策室窓口((4)番窓口)。総合窓口は、証明書発行と住民基本台帳カード交付申請を受け付ける。交付する証明書は住民票の写し、印鑑証明書、戸籍の謄本・抄本、現年度分の税に関する証明書(住民税課税証明書、納税証明書、軽自動車納税証明書、固定資産証明書)。
収納対策室窓口は、税、各種料金の収納業務、納付書発行をする。扱うのは町税、介護保険料、保育料、町営住宅使用料、下水道(農業排水処理施設)使用料、水道使用料。毎月、月末直前の第4または第5水曜日は会計課窓口((16)番窓口)も併せて開く。
試行は10月4日から07年3月28日まで。延長時間は午後5時15分から7時30分まで。担当職員が出勤時刻を遅くして対応する。試行期間中、火曜日の予約交付は行わないが、土・日曜日、祝日、年末年始の予約交付は従来通り実施する。 -
美篶公民館・美篶中央保育園の改築
老朽化に伴い、改築を計画している伊那市の美篶公民館・美篶中央保育園の建設予定地が決まった。15日、市議会総務委員会協議会で報告があった。
地元の美篶公民館・支所建設推進委員会(赤羽要委員長)の役員会で決定し、22日、建設推進委員会へ報告する。
美篶公民館・支所と美篶中央保育所は隣接。現在地に加え、西側の水田など約1万平方メートルを拡張し、敷地面積1万1500平方メートルを確保する。現在地に保育所、西側に公民館・支所、その中間に駐車場を造る。敷地内にある老人憩いの家は公民館か、保育園に併設する形を検討する。
民有地はすべて買収。地権者7人の合意は得ている。
保育園は07年度に設計、08年度に建設、09年度に開園の見込み。公民館・支所は、保育園より先行して建設する。
用地交渉が難航したため、当初計画より1年遅れ。
保育園の改築は、01年度に策定した保育園整備計画で、美篶中央と美篶東部の統合が盛り込まれ、120人規模とする。美篶中央は67年の建設で、市内で一番古い。園児数は美篶中央が81人、美篶東部が25人。
今後、委員会内に保育園について考える部門を設け、建設中の保育をどうするのか検討していく。 -
旧県看護専門学校解体撤去へ
駒ケ根市上穂栄町の旧県看護専門学校の建物=写真=が解体・撤去されることが14日開かれた市議会全員協議会で報告された。工事は9月以降、所有者の県が行う。市は建物の老朽化に伴って県に撤去を申し入れてきたが、このほど予算化が決まった。撤去後の跡地については緑地、駐車場などの利用方法を検討していく。建物は現在市総合文化センター分館として公民館を始め各種団体の活動などに利用されているほか、小中学校の中間教室などが置かれているが、今後は隣接する特別養護老人ホーム観成園の移転新築に伴って空家となる建物を市が借り受けてこれらの各種活動に充てる計画。
建物は1970年建築の鉄筋コンクリート3階建てで延べ床面積は2025平方メートル。敷地は市土地開発公社の所有。
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町四区の旧龍水社跡地から環境基準を超える化学物質のトリクロロエチレンが検出された問題を受けて市が7月に検査料金を支援して行った井戸水検査の結果が出たことが全協で報告された。報告によると検査した井戸157カ所のうち、基準値(1リットル当たり0・03ミリグラム)を超えた井戸はなかった。基準値の10分の1以上を検出したのは3カ所、同10分の1未満は9カ所、ほかは不検出だった。市は「結果が心配だったが、現時点で市民への直接的な健康被害がないと考えられる」としている。 -
駒ケ根市議会一般質問2日目
開会中の駒ケ根市議会で14日、前日に続いて一般質問が行われた。
渋谷宣吉議員が市の活性化のために引き続き企業誘致を求めたのに関連して中原正純市長は「工業団地にはすでに18社が進出し、残り残り区画は少ない。1区画ごとの面積も小さく、大規模立地には対応できないことから次の工業団地の確保に向けて庁内で検討を進めている」として、さらに企業誘致に取り組んでいきたい考えを明らかにした。
長谷部清人議員が年間6千万円に上る民間からの借地料軽減の見通しについて質問したのに対し中原市長は「借地面積は58万1千平方メートル。本来は市が取得するのが望ましい。地権者の意向もあって難しいが、18年度には5500万円にまで縮減している。引き続き地権者に説明して理解を求める努力を続けていきたい」として買収を含め、借地料縮減に努める意向を示した。 -
宮田村議会9月定例会開会
宮田村議会9月定例会は13日開会し、村は7月豪雨の災害復旧費7100万円余りを含む総額9050万円の本年度一般会計補正予算案、05年度一般会計決算認定など17議案を提出した。教育委員に保科和幸氏(67)=町2区=、固定資産評価審査委員に竹中正夫氏(61)=南割区=をそれぞれ新任する人事案件など3議案は即決。任期満了に伴う村選挙管理委員、同補充員各4人も選任した。
保科氏は元教員で村社会教育委員を歴任している。浜田収蔵委員の任期満了に伴う選任で、任期は10月1日から4年間。
竹中氏は山岸弘明委員の任期満了に伴う選任で、任期は11月1日から3年間。
村選挙管理委員には加藤清人氏(60)=南割区=、中谷洋子氏(53)=町1区=を再任、田中正登氏(63)=大田切区=、間瀬民子氏(60)=町3区=を新たに選任した。
補充員はいずれも新任で、酒井弘道氏(63)=町2区=、太田武氏(62)=北割区=、橋倉道子氏(58)=中越区=、片桐善男氏(59)=大原区=。委員、補充員とも任期は11月30日から4年間。
この日は、決算認定の議案説明に続き、長矢好幸代表監査委員が監査報告。
決算について適切な管理執行を認めたが、住民が支払う村税などの滞納が5000万円に及んでいると指摘。「適正公平な税負担の原則からも、滞納の解消に一段の努力が必要」と注文した。
決算認定を含む残る議案は最終日の25日に採決する。 -
駒ケ根市議会一般質問1日目
開会中の駒ケ根市議会9月定例会で13日、一般質問が行われた。
大沼邦彦議員は市の実質公債費比率が、地方債発行に際して県の許可が必要となる18%に近い17・5%だったことについてただしたほか、市が優遇措置をとって行ってきた企業誘致の成果、国際協力友好都市協定締結5周年の記念事業でネパール・ポカラ市を訪問する市長、市議会議長の旅費支給などについて質問した。中原正純市長は実質公債費比率について「(数値が高いのは)下水道や病院事業への繰り出し金などが多いためで、社会資本整備を積極的に進めてきた結果。18%に近いからといって健全でないとはいえず、大型事業は終息に向かうことから今後借入金は減少する」などとして、財政の健全性は確保されているとの見方を示した。企業誘致について「誘致により5億円の税収増、2千人の雇用などの効果が生まれている。将来の市民生活維持にとって大きな基盤となる」などとして、今後も引き続き企業誘致に積極的に取り組む意欲を示した。ポカラ市への訪問については「市長、市議会議長の訪問は国際儀礼からも当然。公務であるからには公費支給は妥当」との見解を示した。
竹内正寛議員が副市長制の導入について質問したのに対し中原市長は「市の組織全体に大きな影響を与える問題で、適切に判断、対処しなければならない。現在実質的な検討に入っている段階」として、導入を検討中であることを明らかにした。 -
南箕輪村議会9月定例会一般質問要旨
南箕輪村議会9月定例会の一般質問は20、21日にある。質問者は12人。質問要旨は次の通り。
中山朋美議員 (1)村井知事誕生、県政にのぞむもの
原悟郎議員 (1)7月豪雨災害の反省と今後の取り組み(2)担い手集落営農組織の推進と今後の取り組み
有賀彰司議員 (1)災害防止対策
原司宣議員 (1)7月豪雨災害(2)大芝高原「みんなの森」舗装路
藤原定一議員 (1)子どもの安全のため街灯の増設(2)県道吹上線の安全確保
孕石勝市議員 (1)災害弱者のデータ把握(2)心身障害者相談員設置事業
高見利夫議員 (1)天竜川の早期改修(2)組外者の区・隣組への加入対策(3)伊那街道の整備
清水國洋議員 (1)県知事選挙
小坂泰夫議員 (1)災害についての住民、消防団らの声(2)消防団員の新しい勧誘の仕方
三沢澄子議員 (1)障害者自立支援法10月本格実施での問題点(2)行政改革・自立の村づくりの考え方(3)村内・里山整備と防災対策
久保村義輝議員 (1)天竜川の水害対策(2)「まっくんファーム」設立について村の対応
大熊恵二議員 (1)唐木村長が求める健全財政の処方箋(2)職員退職勧奨制度