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伊那市の06年度一般会計予算は315億8500万円
伊那市は1日、06年度予算案を発表した。一般会計は、4縲・月の暫定予算分を含めて315億8500万円。旧伊那市・高遠町・長谷村を合計した前年度当初予算に比べて3・1%(9億5900万円)の増。長野県一のまちづくりを目指し「子育て支援」「教育」「産業立地」の3本柱を重点に配分した。
合併で削減されたのは、人件費が主。市職員、議員の削減で、前年度比5億5400万円が減った。
また、合併に伴って各種証明書の交付など住民の利便性の向上、合併の一元化による各種事業の充実、地域ブランドの発信などサービス向上が図られている。
歳入の市税は、前年度比4・3%増の82億7千万円。そのうち市民税の個人分が27億7千万円、法人分が8億4千万円。地方交付税は84億8千万円。市債は31億6千万円。
歳出は、教育費が伊那東・東春近の両小学校の改築、高遠城址公園の整備、旧上伊那図書館の整備で前年度比7億8500万円増えた。議会費は議員定数の削減で1億円減った。
新規事業は、本庁の大規模改修(市民交流スペースや外部トイレの設置)、長谷の高齢者専用住宅の建設、市民の健康を守る生活習慣病予防教室開催(信州大学との連携)など。権兵衛トンネル開通で通勤範囲が広がり、産業立地によって高遠町・長谷の過疎化に歯止めをかけるほか、子育て支援として上の原保育園を祝日や土・日曜日も開所する。
合併特例債の事業として、本庁舎の大規模改修、保育園の増築工事(富県南部・西春近北)、伊那小学校の校舎耐震補強などを盛り込んだ。借入れ額は4億6300万円。そのほか、美篶保育園の整備、学校施設の耐震補強などが想定されるため、起債借入れ限度額177億2千万円のうち8割ほどを使う見込み。
高遠町・長谷を対象とした過疎対策事業債の事業は、小原南など公営住宅の建設、高齢者専用住宅の建設、道路改良など5億4200万円を借入れる。
特別会計は9会計で227億9100万円(前年度比0・4%減)、企業会計は2会計で27億300万円(同12%減)。
06年度末の基金残高(一般会計分)は50億1700万円の見込み。06年度当初の起債制限比率は12・2%。
小坂市長は「合併に伴う新市まちづくりへの要望は増加しており、新市事業には合併特例債や過疎対策事業債を有効活用する」と述べ、経費節減などに努めていくとした。
主な新規事業・重点事業は次の通り。
◇防災対策▽CATV緊急割り込み告知放送整備事業
◇庁舎管理▽本庁舎大規模改修
◇地域自治振興▽地域自治区の運営
◇公債▽ミニ公募債の発行
◇火葬場▽火葬炉の全面入れ替え工事
◇介護予防拠点施設管理▽高齢者専用住宅建設
◇健康づくり▽信州大学との連携による生活習慣病予防教室の開催
◇地域環境保全林整備特別対策▽ますみケ丘平地林の環境・保全整備と利活用事業の促進
◇商業振興▽中心市街地活性化事業▽空き店舗情報発信事業▽商店街情報表示システム設置事業
◇防災施設管理▽防災行政無線の接続工事
◇学校施設▽小・中学校耐震化診断 -
上伊那広域連合議会
上伊那広域連合議会5月定例会議が31日、伊那市役所であり、報告案件3、人事案件3の計6議案を原案通り可決、承認した。3市町村合併により不在だった正副議長を選出。同市議会議長の下島省吾氏を議長に、中川村議会議長の鈴木信氏を副議長に指名推薦した。
連合長の小坂樫男市長はごみ処理施設の誘致問題について「検討している複数の場所で学習会や先進地の視察などをして理解を深めてきているが、難しい問題なので慎重に進めたい」と進捗状況を説明。既存2施設の07年4月以降の使用延長は「ほぼ了承が得られる状況になってきている」とした。
伊那市・高遠町・長谷村の合併に伴う、条例の一部改正などの専決処分を承認し、連合会助役、収入役に酒井茂同市助役、白鳥孝同市収入役を選出した。 -
昭和伊南病院救急救命センター10床案受け入れへ
駒ケ根市の昭和伊南病院救急救命センターの認定返上問題で伊南行政組合議会は30日開いた全員協議会で「現在の30床を10床に縮小する」とする県の提案を受け入れることを了承した。6月6日に伊南4市町村の代表者と病院関係者らが県庁を訪れ、正式に受け入れを返答する。県は厚生労働省と協議の上、9月に可否を決定。問題がなければ10月に10床で稼動を始める。
中原正純組合長は経緯について説明し「基本的に県の案を受け入れることとして前向きに受け止めたい」として議会の理解を求めた。議員から「縮小による影響は」「今後の対応は」などの質問が出たのに対し病院側は「現在も30床がいつもいっぱいというわけではないので実質的な影響は少ないのでは」「国からの補助金は半分程度になると思われる」などと回答した。 -
伊南行政組合議会第3回定例会
伊南行政組合議会は30日、第3回定例会を開き「伊南行政組合職員の勤務時間および休暇等に関する条例の一部を改正する条例」など条例案2件と、06年度昭和伊南総合病院事業会計補正予算案1件の計3件を可決して閉会した。宮田村議会の議会構成変更のため議員4人が交代したことにより、正副議長の改選、常任委員の選任などが行われた。指名推薦により議長に鈴木信さん(中川村議会)、副議長に野村利夫さん(飯島町議会)が選出された。
新議員は次の皆さん(カッコ内は所属委員会)。
小林茂(消防衛生委員会委員長、議会運営委員)牧田茂成(保健福祉委員会、議会運営委員会)小田切敏明(消防衛生委員会)松田英俊(保健福祉委員会) -
市政モニター会議
市政に対する市民の生の意見を聞こうと駒ケ根市は30日、06年度の市政モニター会議の第1回を市役所で開いた。応募した8人に対し、中原正純市長が一人ひとりに委嘱状を手渡した=写真。モニターらは自己紹介した後、早速市長らにAED(自動体外式除細動器)の配備状況や市報の紙面などについて質問や意見を述べていた。質疑後はふれあいセンター、駒ケ根浄化センターなどを次々に訪れて見学し、赤穂学校給食センターで昼食を取った。
会議は来年3月までにさらに2回程度開かれる予定。市政モニター制度は市民の意見や要望などを市政に反映させるため、市が1971年から実施している。
モニターは次の皆さん(任期1年)。
上島薫子(北割一)小林由美子(上穂町)渋谷恵美(東伊那)中城忠(北割一)中野啓次郎(上穂町)野村裕範(町二)森智幸(上穂町)湯澤実和(永見山) -
伊那市の伊那インター駐車場 7月から有料化
伊那市は7月から、伊那インター駐車場の利用を無料から有料に切り替える。6月1日から拡幅・舗装などの工事に入るため、1カ月間、閉鎖する。
駐車場は96年、中央道高速バス利用者用に伊那インター西側に設けた。しかし、高速バスを利用しない人が自動車を止め、利用者が使えなかったり、自動車が放置されたりする状況があり、有料化にして利用者の利便や健全な利用を図ることにした。事業費は1200万円。
駐車場は現駐車場の敷地面積1300平方メートルに、隣の私有地1500平方メートルを借り受けて拡張。普通車100台ほどの駐車スペースを確保する。
7月からの利用料金は1日500円で、24時間以降1日単位で300円が加算される。管理運営は駐車場運営会社に移管する予定。
工事期間中、駐車場の利用はできず、市は南箕輪村の駐車場や、駅前再開発ビル「いなっせ」駐車場などの活用を促している。 -
箕輪町浄化槽維持管理組合総会
箕輪町浄化槽維持管理組合はこのほど、06年度定期総会を社会福祉総合センターで開き、規約改正、事業計画案などを承認した。役員改選で組合長に徳武定喜さん=大出=を選出した。
05年度末に上伊那浄化槽維持管理組合連合会が解散したことに伴う規約改正は、郡連合会の文字を削除し、「社団法人長野県浄化槽協会」に改正した。
06年度事業計画は、6縲・月の町内浄化槽一斉点検、法定点検実施の推進、広報啓発活動、研修視察、新規設置者対象の浄化槽講習会、県浄化槽協会事業への参加など。郡連合会解散による町事業内容の検討もする。予算総額は118万7千円。支出には新たに啓発のためのパンフレット購入費も盛り込んだ。
06、07年度役員は次の皆さん。
▽組合長=徳武定喜▽副組合長=高井文夫、吉沢満智子▽会計=松沢幸利▽幹事=新村清孝、向山利昭、住田昭、田中武教、有賀博行、若林博、柴直人、小池守、野本利江、新井・ス、横田正明▽監事=小林昌一、唐沢美喜男 -
龍水社周辺からトリクロロエチレン再検出
駒ケ根市赤穂町四区の旧龍水社跡地から環境基準を超える化学物質のトリクロロエチレンが検出された問題で周辺の井戸水の調査を行っていた駒ケ根市は29日、調査した27の井戸のうち1カ所の水から基準を超えるトリクロロエチレンが検出された竏窒ニする検査結果を発表した。
調査は旧龍水社跡地を中心に地下水の上流(南西)側に半径約500メートル、下流側に約1キロの範囲内にあり、検査に協力する意向を示した住民らの27の井戸で5月15日に実施された。その結果、下流側約700メートルにある井戸の水から環境基準(1リットル当たり0・03ミリグラム以下)を超える0・084ミリグラムのトリクロロエチレンを検出した。この井戸からは3月に市が行った調査で0・12ミリグラムが検出されている。ほかの井戸はいずれも基準以下か不検出だった。
市担当者は結果について「市民への直接的な健康被害や影響はないものと考えられる」とする一方で「龍水社跡地の上流側でも検出されたということは、跡地内の土壌汚染とは別に上流での汚染原因が考えられる」として、今後の対応について県と協議していく考えを示した。市は6月中旬に住民に対する2回目の説明会を開きたいとしている。 -
箕輪町消防委員会
箕輪町消防委員会は26日、06年度第1回会議を箕輪消防署で開き、06年度消防施設整備計画や消防庁舎建設計画などを承認した。消防団員の処遇については小委員会を設置して検討することを決めた。
委員会は区長代表、消防団代表、知識経験者ら14人で構成。会長に荻原利一さん(木下)を選出した。任期は2年。
消防施設整備計画は、耐震性貯水槽40トン1基を木下に新設(事業費600万円)。八乙女の小型動力ポンプ付積載車1台更新(575万3千円)、消防器具や消火栓器具などの整備補助、消火栓新設3基(沢上、木下、福与大原)、消火栓移転取替工事など。
消防庁舎建設は消防室が計画を説明。国土交通省所管の「まちづくり交付金」を活用し、庁舎を解体し新たに消防署を整備して消防・救急体制の強化と自主防災組織の育成を図る。災害時の中枢機能として役場と消防署が一体となって災害に対処する。
建設場所は地域交流センター機能も含めて現消防署エリアに建設し、文化センターの使用効率向上も図る。
建物は1階に交流センター、2階に消防署。面積は約950平方メートル、建物費用は約3億4500万円。07年3月まで測量・設計、07年4月から08年3月まで建設予定。詳細は今後検討を進める。
現庁舎は74年建築で築後30年以上が経過し耐震基準を満たさなくなったことや、人口増加に伴う緊急車両の増車で手狭になっている。
課題となっていた消防団の処遇は、出動している団員と全く出動していない団員に対し同様に報酬が支払われていることについて、出動率に応じて支払う出動報奨金の新設を示し、消防委員会に報酬額や支払い方法の細部の検討、さらに分団交付金の算定基準見直しの検討を依頼。消防委員会長、区長代表、正副団長、各分団長の計10人で小委員会を組織して検討し、消防委員会に示すことを決めた。 -
中山間地域総合整備事業総合しゅん工式
1998年度から「アルプスに祭りばやしがこだまする河童の里づくり」をテーマに駒ケ根市の竜東地区一帯で行われてきた農業用水路や道路の整備など一連の中山間地域総合整備事業がこのほど終了し26日、総合しゅん工式が同市東伊那の上堤農村公園で行われた。関係者約60人が見守る中、東伊那小学校の3年生児童らがしゅん工記念碑の除幕、シダレザクラの記念植樹、メダカやカワニナの放流を行った。
ふるさとの家セミナーハウスで行われた式典で中原正純市長は「8年の歳月をかけた事業のしゅん工を迎え、感慨深い。竜東地区の総合的な整備を図ることができたことは大変喜ばしい」、中山間地域整備事業推進協議会の福澤善美委員長は「産業・生活基盤の整備が完成して竜東の住民としてうれしい。地域の住民が将来の夢に向かって努力することがこの事業に報いる道だ」とそれぞれあいさつした。
一連の事業の総事業費は14億4400万円。農業用用排水施設、農道、集落道、農業集落排水、農村公園など多岐にわたる整備が行われた。 -
ファミリー・サポート・センター 順調な滑り出し
伊那市は4月、地域で子育ての助け合いをする組織「ファミリー・サポート・センター」を立ち上げた。利用は25日現在で、延べ77件と順調な滑り出しとなった。
サポート・センターは、子どもの一時預かりや送り迎えなどのサービスを有償で提供することで、安心して子育てができる環境を整えるもの。市役所内にセンター事務局を設け、子どもを預ける依頼会員から申し込みを受け、協力会員に依頼するしくみ。
登録は、子どもを預かる協力会員が15人、子どもを預けたい依頼会員が23人。
これまで依頼会員のうち3分の1が保育園の送り迎え、PTA活動への参加、母親らの病院での受診などの際に利用するものがほとんどだった。件数は4月が41件、5月が36件。
依頼会員から「子どもが慣れるか心配だったが『大丈夫』と言ってもらい、安心して預けることができた」「子どもも楽しく遊んでいる」と感謝の言葉が寄せられているという。
協力会員が市街地にかたよっていることから、市はできるだけ広い範囲で集めたいとし、登録を受け付けている。
協力会員は、原則として自宅で保育できる心身健康な20歳以上。特別な資格は必要ないが、市が開く事前講習会を受講することが条件。講習会は6月22日縲・月19日の6日間で、子どもの発達と遊び、交通安全、救急法、食事などを学ぶ。いずれも午後6時から。
子どもの対象は、市内に在住する生後3カ月縲・2歳。利用料金は月縲恣y曜日午前7時縲恁゚後7時が700円、それ以外の時間帯・日曜日・祝日・年末年始が800円。きょうだいの場合、2人目から半額となる。宿泊はしない。
問い合わせは、子育て支援課子育て支援係内の事務局(TEL78・4111内線2322)へ。受け付けは月縲恚燉j日午前8時半縲恁゚後5時15分。 -
県地震対策強化地域連絡協議会が総会
県地震対策強化地域連絡協議会の06年度総会が25日、伊那市役所多目的ホールであった=写真。本年度の事業計画や予算などの3議案を原案通り可決、承認した。
東海地震にかかわる地震防災対策強化地域に指定された県内の25市町村で組織する協議会。市町村相互の連携を図り、地域防災対策の強化を推進することを目的としている。
03年度から2年間を任期とし、下伊那、上伊那、諏訪の順番で会長を交代。会長の小坂樫男同市長は「いつくるか分からない東海地震に備え、常日ごろから地震に対する対策のための研修、予行演習が必要」とあいさつした。
本年度事業計画は、地震防災対策の強化と推進、関係市町村の相互連絡と情報交換、関係各機関との相互連絡調整、地震災害にかかわる研修会等の実施竏窒ニした。
総会後は、神戸市都市計画総局区画整理部の中山久憲部長を講師に招き、「阪神・淡路大震災竏註k災被災地最前線の半年間」とした講演を聞いた。
中山さんは地震の怖さを、同時多発した大規模火災の消火状況、木造建物の全壊率、死亡者の死因別割合などの資料を交えて説明。「災害は忘れたころにやってくる。日ごろからの備えを忘れないで」と、同地震から学んだことを語った。 -
最後の片桐財産区議会
中川村の片桐財産区
議会(管理者・曽我村長)は臨時議会を25日、文化センターで開いた=写真。片桐財産区から、地縁団体片桐区に財産の所有権を移転する関係議案3件を原案通り可決し、最後の議会を閉会した。
議案は▽片桐財産区有地の処分について(片桐や七久保に所有する山林、原野など77筆、約128ヘクタールを無償で片桐区に譲渡する)▽片桐財産区財政調整基金条例の制定について(基金残高1851万円を片桐区に寄付する)▽片桐財産区補正予算(基金処分にかかわる補正)
今後、財産の所有権移転登記の完了により、財産区と財産区議会は消滅する。 -
伊南消防が2社に感謝状
伊南行政組合消防本部は25日、同本部にAED(自動体外式除細動器)を寄贈した駒ケ根電化と、5月に起きたバス火災で初期消火に協力した長野クボタ駒ケ根支店に対し、駒ケ根市の北消防署でそれぞれ感謝状を贈った。
駒ケ根電化の山下善廣社長は昨年、市消防団にもAEDを寄贈して喜ばれたことから、会社が今年創立60周年を迎えるのを機に地元への感謝の意を表そうと消防本部への寄贈を決めた。同本部は寄贈されたAEDを北消防署の消防指令車に配備することにしている。
長野クボタ駒ケ根支店の小松原克三さんは5月4日午後2時30分ごろ、駒ケ根市北割一区の路上で停車中の観光バスから炎が上がっているのを発見。同社社員の赤羽章さん、大沼芳弘さん、宮澤充さんとともに消火器や消火栓を使うなどして初期消火に務めた。 -
第25回お陣屋まつり第1回実行委員会役員会、
飯島町の夏の風物詩、第24回お陣屋まつり第1回実行委員会役員会が24日夜、役場防災集会室であった=写真。
高坂大会長(町長)をはじめ、正副実行委員長、各部正副部長、警察、事務局ら約70人が出席し、開催日を7月30日と決め、実行委員会組織を確認、各部の事業、準備について話し合った。
開会で、高坂大会長は「お陣屋まつりのあり方について総合的に検討した結果、行政主体の祭は今年の町制50周年記念、25回の節目を最後に、中止したい」との考えを示し、坂井武司実行委員長(商工会長)は「色々な議論はあるが、節目の25回を一丸となって盛り上げ、成功させよう」と呼び掛けた。
第25回お陣屋まつりは7月29日、広小路、駅前広場をメーン会場に、陣屋で安全祈願祭、町営駐車場などで提灯みこし、子どもみこしの練歩き、飯島中学校グランドで花火などが催される。
第2回実行委員会役員会は6月28日、各部の実践計画を報告、調整し、まつり当日のタイムスケジュール、実施内容を決める。 -
伊那市の市章デザイン決まる
伊那市の市章選考委員会が24日、市役所であった。候補作品5点の中から、伊那市の美しく豊かな自然を表現した作品1点を決めた。今月中に市長が告示し、決定する。
選考委員は、識見者(公募作品から5点に絞り込んだ市章候補選定委員)、市議会議員代表ら6人。
選考委員会は非公開で、委員は市章候補選定委員会の経過を聞き、全世帯に配布した住民アンケートの結果を参考にしながら、意見を出し合って1点を決めた。
採用作品は、住民アンケートの結果で2番目に多かったもので、1番多かった作品は「山の鋭利がきつく、バランスがとりにくい」とし、市章候補選定委員会で21点から5点に絞る段階で最も支持を集め、まとまりのあるデザインに落ち着いた。
協議後、小坂市長は「満場一致で決まった。色々な観点から、二つのアルプスや三峰川・天竜川などが表現され、色彩も豊か」と採用理由を述べた。
採用されたのは、伊那市高遠町のデザイナー伊沢亮之さん(30)の作品。二つのアルプスを青色、桜の花びらをピンク色、天竜川と三峰川を白色、その下に広がる大地を緑色でまとめ、輝かしい未来への発展の意味を込めた。
7月中に開く新市発足記念式典で表彰する予定。
採用作品(最優秀賞)1点には20万円、候補作品(優秀賞)4点に2万円を贈る。
アンケート結果は25日、市のホームページで紹介。
市章は、市旗、バッチ、封筒などに使用する。 -
ネパール調整員一時帰国報告
駒ケ根市がJICA(国際協力機構)ネパール事務所に04年8月から派遣している林光洋ボランティア調整員が休暇で一時帰国し22日、市役所を訪れて中原正純市長らに政情不安が続くネパールの情勢などを報告した。林さんは現地の新聞を示しながら「政情は一応安定に向かっていると思われるが、治安情勢は楽観できず、予断を許さない。引き続き情報収集に努める」などと説明した=写真。中原市長は「緊迫した情勢をニュースで聞いて心配していたが、無事な姿を見てひと安心した。いろいろと大変だろうがこれからも情勢を分析して報告してほしい」とねぎらった。
市はJICA駒ケ根青年海外協力隊訓練所が市内にあることからネパールとの交流を長年続けてきた。中核都市ポカラ市との友好都市協定を結んで今年で5年目になることから、市は記念行事として中原市長や交流市民の会のポカラ市訪問や、東京で行われる国交樹立50周年イベントへの参加などを検討している。 -
新市の本年度予算編成にかかる理事者査定始まる
新伊那市の本年度予算にかかる理事者査定が20日、伊那市役所で行われた=写真。
各事業担当課から出された予算要求の総額は約320億円。3市町村の継続事業を優先させながら、昨年の一般会計306億円程度まで調整し、一体化の醸成を目指す。
また、合併により削減された人件費の使途を明らかにするなどして、合併効果が具体的にわかるようにしたいとしている。
予算案は6月上旬に発表し、定例会にかける。 -
環境美化啓発ポスター駒ケ根市内全地区掲示へ
駒ケ根市は初の試みとして28日に行われる河川一斉清掃(ごみゼロ)に合わせ、小・中学生らが描いた環境美化啓発ポスターを市内186の環境美化推進組合を通じて配布し、各自治会ごとに不法投棄の多い場所などに掲示することを決めた。ポスターは市が04年度から募集している「駒ケ根市環境ポスター」のうちから不法投棄に関するもの12種類を選び、A3サイズにして240枚をラミネート加工。手作りの掲示用看板とともに配布する。
一部のポスターはすでに北割一区の広域農道地下歩道などに掲示されている。 -
広報「はせ」の縮刷版できる
旧長谷村は、広報「はせ」の縮刷版第3巻を発刊した=写真。近く、全戸(700)へ配布する。
第3巻=A4判、1442ページ=は97年8月の201号縲・6年3月の305号(閉村記念号)を収録。村政の動きをはじめ、イベント、公民館活動、学校行事などを取り上げ、写真で村民のいきいきとした表情を伝えている。
最終の閉村記念号は「未来に思いをはせ竏窒りがとう長谷」と題し、閉村式典の村旗降納、タイムカプセル埋蔵などの様子が載る。
担当課では「ここ数年の間に、分杭峠の気場を活用したむらおこしや、伝統文化等保存伝承施設『中尾座』の完成、各集会施設の改修など変革を遂げた時期」と話す。
広報は73年から月1回発行。200号まで縮刷版を作り、第3巻で完結。村の歴史を知る資料として活用することができる。 -
箕輪町入札等審査委員会
箕輪町入札等審査委員会は17日、第16回会議を役場で開き、町が05年度入札状況、06年度入札予定などを示した。
05年度の入札は、受注希望型72件、指名競争53件、計125件。区分別は受注希望型は土木36件、管20件、建築7件、測量・設計9件。指名競争は土木14件、管4件、舗装9件、その他工事11件、業務委託7件、その他8件。
落札率は受注希望型66・02%、指名競争97・31%、全体は74・53%だった。過去の落札率は02年度97・34%、03年度82・80%、04年度82・53%で、05年度は最も低い率となり、町は受注希望型競争入札導入の効果が出てきていると見ている。
06年度発注予定工事は42件。
委員会は今後、受注希望型競争入札の工事種類拡大を検討する。 -
信州ゆめフォーラム、若林氏に知事選出馬を要請
青年会議所OBなどでつくる信州ゆめフォーラムは17日、箕輪町商工会館で集会を開き、同フォーラムの幹事で公認会計士の若林健太氏(42)=長野市=に知事選への出馬を要請する文書を渡した。
夏の知事選に向けて新しい候補擁立を目指してきた同団体は、各地で開いたミニフォーラムで信州ゆめフォーラム賛同者の過半数から、若林氏を候補として推すことへの同意を得たため、正式に要請を決めた。
若林氏は「要請をいただいたことはありがたいこと。職場の同僚など、お世話になった人に相談したい」とし、近日中に出馬の意向を明らかにするとした。
要請書を手渡した伊藤弥生代表幹事は「信州ゆめフォーラム設立以来、悩んだ時期もあったが今日こうしてお伝えできたのはうれしいこと。私たちは受けていただけると考えている」と若林氏出馬への期待を語った。
若林氏は、04年に日本青年会議所北陸信越地区長野ブロックの会長を務めている。 -
長谷村の閉村記念事業
記念誌・ビデオ・DVDできる旧長谷村は伊那市・高遠町との合併に伴い、閉村記念事業の一環として記念誌・ビデオ・DVD「ふるさと長谷村」を作成した。長谷村が誕生した59(昭和34)年から47年間の歴史をまとめた。近く、全戸(700戸)に配布する。
記念誌=A4判、79ページ=は、47年の歩みなど資料編を含む8章で▽ダムで離村した人たち▽三峰川の再開発▽合併に寄せる子どもたちの意見発表▽データでみる長谷村の産業の姿竏窒ネどを掲載。「長谷村を語る」で、さまざまな分野で活躍する村民らが村の魅力を語り、「身近なたからもの」は地区ごとに文化財や思い出のスナップなどを紹介している。
ビデオ・DVDは「南アルプスとともに竏鋳キ谷村47年の歩み」「映像と証言で振り返る長谷村」「空から見た我が地区と文化財」など5章で構成。同じ内容で90分。昭和30年代、長谷村公民館ニュースとして作成した白黒の8ミリ映像などを使い、三六災害、長谷中男子バレーボールチームの全国大会出場(74年)などの出来事を振り返る。
担当課は「移り変わった長谷村の歴史がよみがえる資料。村民に見て懐かしんでもらえれば」と活用を促している。 -
昭和伊南病院機能評価認定更新
日本医療機能評価機構が行う病院機能評価の認定を受けてから5年目の更新期に当たる今年、駒ケ根市の昭和伊南総合病院(千葉茂俊院長)は更新のための審査を受け、同機構の定める基準を達成しているとして4月24日付で再認定を受けた。17日、千葉院長ら3人が駒ケ根市役所を訪れ、中原正純伊南行政組合長に認定を報告した=写真。千葉院長は「現体制のままで良いとは思わない。地域住民が安心して受診できる病院を目指して頑張っていきたい」とあいさつ。中原組合長は「(認定を)大きな励みとして住民の期待に応えられるようさらに努力を」と激励した。
審査は書面調査のほか審査員が病院を訪れ、書類審査や面接などに3日間を費やして行われた結果、管理、安全確保、患者サービスの体制や医療の質などの5領域、532の項目すべてについて適切に行われているとの評価を得た。
認定を受けているのは全国9040の病院中2030(5月現在)。県内での認定は33病院。上伊那ではほかに伊那中央病院のみ。 -
【記者室】山岳遭難と自己責任
中央アルプス駒ケ岳に島田娘などの雪形が現れてきた。雪解けが進んで高山にもようやく春の兆しが訪れた証しだ。下界から眺めている分にはのどかだが山は雪崩シーズンの真っただ中竏秩・この春、各地で雪崩による山岳遭難が相次いだ。そのたびに指摘されるのが状況判断の甘さ。一時、自己責任という言葉が流行したが、山で何か事故が起きた場合に地形や天候のせいにしても判断力のなさを笑われるだけだ。まして他人のせいにはできない▼下界でも自分の判断や行動を棚に上げ、何でも人のせいにして責任を取ろうとしない人たちがいる。将来にわたって多くの人の生活に影響のある政治や行政に携わる方々には、ゆめゆめそんなことのないよう願いたいものだ。(白鳥記者)
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伊那市が23日付の人事異動を内示
伊那市は17日、23日付の人事異動を内示した。部長級9人、課長級21人、課長補佐級26人、係長級6人、主査級1人、主任級1人の64人。「旧3市町村の一体感を醸成する人事」(小坂市長)とした。
4月に市長選があったため、新市発足に伴う人事異動(3月31日付)は新市へのスムーズな移行を考慮し、最小限にとどめていた。第2次異動は管理職が中心。
高遠町・長谷の各総合支所長(地域自治区長)は、地域の実情を知り、3市町村の合併を協力し合って進めてきた伊東義人氏(73)、宮下市蔵氏(73)をそれぞれあてた。任期は2年。小坂市長は「地域の要望もあるだろうが、公平な立場で全体のバランスを考えながら取り組んでほしい」と期待する。
地域協議会は委員の人選をして、6月中に発足させたいとしている。
総合支所次長には、旧伊那市職員を起用。
また、旧伊那市で取り組んでいた昇格する際の自己推薦を高遠町・長谷に広げた。課長級・課長補佐級で33人を受け付け、合併前に3役が面接。個人の意欲をかって9割ほどを採用した。 -
助役に酒井茂氏決まる
伊那市議会臨時会が16日開かれ、市から提案のあった助役・収入役の選任について同意した。助役は酒井茂氏(53)=東春近、収入役は白鳥孝氏(50)=西箕輪=。任期は4年。理事者3役は旧伊那市の体制となった。副市長2人を置く人事は見送った。
提案理由の説明で、小坂市長は「幅広い見識を持っている」「民間企業で培った経営感覚を持っている」とそれぞれ述べた。
議員から、小坂市長が当選後の記者会見で助役・収入役人事を話したことに「議会の同意を要するものは配慮が必要ではないか」と意見があったものの、全会一致で同意した。
酒井氏は京都大学農学部卒。75年から市役所職員。企画課長、伊那市・高遠町・辰野町・箕輪町・南箕輪村・長谷村任意合併協議会事務局長などを経て、04年2月から助役。
白鳥氏は立教大学社会学部卒。79年、南箕輪村の電子部品会社に入社。伊那市社会教育委員、西箕輪公民館運営審議会委員を務めた。04年2月から収入役。 -
市議会臨時会
伊那市議会臨時会が15、16日開かれた。市役所の位置を定める条例ほか218件、05年度一般会計暫定予算ほか11件、06年度一般会計暫定予算ほか11件を承認、教育委員会委員の任命ほか5件に同意、一般職の任期付職員の採用等に関する条例の制定を可決した。
一般職の任期付職員の採用等に関する条例は、市長が専門的な知識、経験を持つ人を5年を超えない期間で採用することができるもの。給与の目安は常勤職員の給与体系を適用し、経験年数や年齢を加味しながら市長が格付けする。
当面、旧市町村の公社や第3セクターの統廃合の特命事項に当たる1人の採用で、旧高遠町助役を考えている。
討論で、議員から「採用しなくても、その職務に付くことができる職員がいるのではないか」「行政コスト削減といわれる中で、安い給料と考えられない」「市民から見て救済としか見えない」と反対意見が出る一方「採用で収入増が図られるならばいいのではないか」と賛成意見もあった。
採決の結果、賛成多数(反対5)で可決した。 -
不法投棄監視カメラ設置
箕輪町は、町内の不法投棄が多い場所に初めて監視カメラを設置した。
場所は、長田の広域水道企業団近く、県道与地辰野線脇。監視カメラはソーラー電源式で、大阪府大阪市の防犯設備業者の協力で1台設置。町と伊那警察署の名前入りで「不法投棄禁止 監視カメラ作動中」の看板もついている。約1カ月置いて効果を検証する。
住民環境課によると今回設置した場所は、コンビニエンスストアの弁当ごみや空き缶、空き瓶、ペットボトル、家庭ごみなど常にごみが捨てられている場所。廃タイヤなどの不法投棄もあるという。
これまで、担当課で対応したり、不法投棄監視員が見回りの際に拾うなどしていた。 -
伊那市議会議長下島省吾氏に決まる
伊那市議会臨時会が15日開かれ、正副議長が決まった。議長は下島省吾氏(74)=無所属・富県、副議長は原浩氏(68)=無所属・高遠町西高遠=。任期は申し合わせにより2年。
正副議長選は、市民にわかりやすい議会とするため、立候補制による投票を導入。
議長には下島氏、柳川広美氏(45)=共産党・中央、副議長に原氏、新井良二氏(61)=無所属・中央=が立候補した。
本会議を全員協議会に切り替え、立候補者が各10分以内で所信表明。下島氏は一体感を感じ取れる議会運営や行財政改革などを、柳川氏は市民の声を市政に生かす取り組みをそれぞれ挙げた。そのあと、本会議を再開し、議長、副議長の順で単記無記名投票した。
その結果、議長は下島氏が26票中22票、柳川氏が4票、副議長は原氏が21票、新井氏が5票だった。
就任あいさつで、下島氏は「市民から信頼される議会のために誠心誠意務める」と述べた。