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ガールスカウトの防災マップ入賞
社団法人日本損害保険協会が行っている防災マップのコンクールで、箕輪町のガールスカウトが作ったマップが入賞した。
マップを作成した箕輪中部小学校6年の橋本瑤子さんと、箕輪東小学校の吉沢楓さんが28日、箕輪町役場を訪れ、平沢豊満町長に入賞報告をした。
ガールスカウト長野県第34団では去年から、防災マップコンクールに応募していて、去年に引き続き入賞を果した。
コンクールには、全国の小学生から1235点が寄せられていて、15点の入賞作品が選ばれた。
2人は、町内の用水路をテーマに選び、2日間歩いて取材し、4日かかってマップを完成させたという。
マップでは、質問を開くと回答が出てくる扉を走る電車の上に並べるなどの工夫がされていて、コンクールでも、「質問電車が未来へ向け走っていくようだ」と評価されたという。
受賞について橋本さんは、「調べるのは草が茂っていたりして大変だったが、一生懸命作ったマップが賞をとれてうれしい」。吉沢さんは、「このマップが箕輪町の役に立てばうれしい」と話していた。 -
まんぷさんのポップ文字、イラスト講座開講
伊那市の勤労青少年ホームで27日夜、市内在住の漫画家・橋爪まんぷさんによる講座「POP文字、イラスト講座」が開講した。
同講座は、勤労青少年ホームが冬の講座の一つとして昨年から開講しているもの。この日は5人の受講者が集まり、POP広告を書くために必要な筆遣いを練習した。
POPは、お店の商品をPRするために使われる文字広告のことで、参加者の中には、実際に自分が働いている店でPOP広告を書いている人もいた。
ある女性は「なかなか上手くできないけど、文字を書くときに意識するようになった。読みやすい文字が書けるようになりたい」と話していた。
講座は3月までに7回開かれる予定で、受講者はその間イラストや、似顔絵も学ぶ。 -
153号伊那バイパス工事へ
国道153号伊那バイパス伊那市工区の工事が、来月5日から始まる。
工事が始まるのは、伊那市福島の市道・西田河原線沿い。
現在架け替え工事が進められている新しい天竜橋から、テクミサワ付近まで760メートルを延長するもので、平成22年度の完成を目指している。
現在は、道路を拡幅するため西田河原線の両脇にある側溝を移設する作業が行われている。
153号バイパス工事は、平成9年度に事業に着手し、箕輪町木下地区から南箕輪村まで工事が進められてきた。
総事業費は215億円で、伊那市のナイスロードまで延長7.6キロの道路の建設を目指す。
全幅員は28メートルで、最終的には4車線化を目標としているが、今回の工事は暫定2車線で進められる。
事業着手から10年かかり、153号バイパス工事の伊那市工区がスタートすることになる。
同工区の安全祈願祭・起工式は、2月5日に予定されている。 -
厳しい実情次々と経済情報交換会で各機関が現状報告、12月の有効求人倍率は0.69倍に
急激な景気悪化を受けて県や上伊那地域の市町村、商工団体、金融などの38機関は30日、経済情報交換会を県伊那合同庁舎で開いた。伊那公共職業安定所はこの日発表された上伊那管内12月の有効求人倍率が0.69倍になったと報告。前月よりもさらに0.18ポイントも落ち込み雇用情勢のさらなる悪化が鮮明になったが、出席者からは受注減により雇用面でも極限状態にある零細企業への支援拡充などを求める意見もあがった。各種商談会に積極的に参加するなど、厳しい状況のなかにあっても情報収集を怠らず受注機会を設けていくことが不可欠といった声もあった。
各機関が現況や対応状況を報告。希望退職を行ったが今後は肩たたきをしてでも人員整理を行おうと予定している企業があることや、仕事現場に行くガソリン代さえない零細企業の悲鳴にも似た相談内容なども情報として寄せられた。
派遣社員の削減により管内のアパート入居率が急落し、アパート経営者に大打撃を与えているといった報告もあり、今回の不況が地域社会全体に大きな影を落していることも改めて浮き彫りになった。
宮坂正巳上伊那地方事務所長は「上伊那の景気回復を図るには各機関の連携が不可欠」と呼びかけ、今後も情報を収集するなかで対策につなげていきたい考えを示した。 -
スギ花粉飛散例年よりやや多い
飯田保健所は今年の飯田下伊那のスギ花粉の飛散予測を28日、発表した。
今年は例年よりやや多く飛散する見込み。
飯田保健所によると、スギ花粉の飛散開始時期は2月21日ごろからとしており、昨年より2週間ほど早い。
スギ・ヒノキの花粉飛散量は、昨年より多く、例年よりやや多い量になると予測している。
飯田保健所では、花粉症の人は医療機関や薬局に相談するなど早めの予防対策を呼びかけている。 -
新春囲碁大会
日本棋院上伊那支部の新春囲碁大会が25日、伊那市西春近のサンライフ伊那であった。
今年最初の大会で、会員を中心に箕輪町から中川村までの34人が参加した。
大会は、会員同士の交流を図るとともに、互いの腕前を競う場として開かれている。
この日は3段以上のクラスに19人、2段以下のクラスに15人が参加し、1人5局ずつ、クラス別のリーグ戦で競った。
小中学生も参加し、大人との対局に臨んでいた。
参加した人たちは、一手一手先を読みながら碁を打ち、今年の初碁会を楽しんでいた。
大会の結果、3段以上のクラスは箕輪町の林睦之さん、2段以下のクラスは南箕輪村の太田啓介さんが優勝した。 -
県がインフルエンザ警報発令
伊那市内の高校では学級閉鎖県は28日、インフルエンザが全県に流行していることから、インフルエンザ警報を発令した。
県の感染症発生動向調査では、今月19日から25日の1週間で一つの医療機関のインフルエンザ患者数が30人を超えている。そのため県では、全県に流行が拡大しているとして、この冬、初となるインフルエンザ警報を発令した。
県衛生部によると、伊那市内の高校2年生のクラスで、生徒数36人中9人が発熱や咳などの症状を訴え欠席しており、このクラスでは26日から30日までの間、学級閉鎖の措置をとっている。
県では、うがい、手洗いなど感染予防につとめるよう、呼びかけている。 -
佐久長聖高校の千葉健太さんが地元で自主トレーニングに励む
全国高校駅伝や都道府県対抗駅伝で全国優勝を経験した佐久長聖高校3年の千葉健太さんが、伊那市の伊那陸上競技場で自主トレーニングに励んでいる。
3月に卒業をひかえた千葉さんは、駅伝の名門、駒沢大学への進学が決まっており、現在は自主トレーニングで体を鍛えている。
千葉さんは箕輪中学校出身。佐久長聖高校に進学してからは3年連続で全国高校駅伝に出場した。
昨年の大会では1区を任され、トップと2秒差の区間2位でタスキをつなぎ、全国優勝の原動力となった。
佐久長聖での3年間について千葉さんは「心身ともに成長し、充実した日々を送ることができた」と振り返った。
進学先の駒沢大学は駅伝の名門校で、箱根駅伝では昨年までの10年間に6度の総合優勝を果たしている。
目標は1年から箱根駅伝に出場することで、現在は、毎日およそ20キロを走っている。
佐久長聖時代の仲間もそれぞれ大学進学が決まっており、千葉さんは「これからはライバルとして箱根で勝負したい」と話し、さらなる飛躍を誓っていた。 -
中米研修生が伊那市を訪れる
国際協力機構(JICA)の研修で中米などから日本を訪れている研修生が28日、伊那市手良の農村女性グループ「あいの会」から、農村部の生活改善を学んだ。
この日はグアテマラやパナマなどの8カ国から訪れた研修生17人が、伊那市手良を訪問。「あいの会」から、会が発足した経過や、現在の活動などについて、説明を受けた。
「あいの会」は、当時、収入を得る方法がなかった農村の女性らが集まり、20年前に発足。女性たちは、直売所経営や切花販売を通じて、自分たちの収入を得る手段を獲得してきた。
また、現在は地元の子どもたとへの食育活動にも関わっている。
この日は、女性たちが手作りした地域の郷土料理なども振舞われ、研修生たちはさまざまな料理にはしをのばし、その味を楽しんでいた。
コスタリカから参加している女性は「コスタリカでは、依然として男性優位の伝統が残っている。女性たちの活動には、とても興味をもった」と話していた。
研修生は来月25日まで日本に滞在し、日本の農村の生活改善を学ぶ。 -
美篶小の児童が青島の三峰川堤防で桜のせん定
伊那市の美篶小学校の児童は28日、三峰川堤防の桜並木の剪定をした。
この日は伊那市の桜守・稲辺謙次郎さんや、専門的なアドバイスを行っている信大農学部の井上直人教授などの指導で、2年生と6年生の児童が作業をした。
三峰川堤防の桜は、昔の桜並木の復活を願い、H9年に当時の美篶小4年生が植樹を始めたもの。それ以降美篶小では、桜並木に関わる活動を行っている。
現在は堤防の800mに59本の桜が植えられており、一番大きいもので高さ5m程に成長している。
剪定は込み合った枝に害虫が住みつき病気になるのを防ぐもので、今回初めて行われた。
児童らはノコギリを当てる角度や、切った後は消毒をするなどのアドバイスを受けながら作業を進めていた。
ある児童は「思ったより枝が固くてなかなか切れなかったが、大きく育ってきれいな花を咲かせて欲しい」と話していた。
2年生は、この日切った枝を使って人形を作り、春に予定している校内行事で販売するという。 -
南箕輪村行政地区懇談会
南箕輪村で27日夜、住民と意見交換しながら協働の村づくりを進めていくための行政地区懇談会が始まった。初日のこの日は、久保区と中込区で懇談会が開かれた。
久保区の懇談会に出席した唐木一直村長は「H16年に自立の道を決めた南箕輪村は、様々な課題もあるが県下一若い村として発展してきた。皆さんの意見を聞きながら今後の村政に活かしていきたい」とあいさつした。
村では、昨年度末に村の基本理念や重点施策を盛り込んだ第4次総合計画を策定していおり、懇談会では村の財政状況や計画に基づいた事業の進捗状況が報告され、子育て支援策として▽学童クラブの施設建設▽未就園児の子育て支援施設の時間延長竏窒ネどを提示。
また、自然環境の面では、大芝高原味工房の改築などを行ったことを説明した。
住民からは「中学3年生まで医療費が無料になっているが、80歳以上の高齢者も無料にしてはどうか」「Uターン、Iターンを増やすための施策は考えているのか」などの意見が出た。
懇談会は来月6日まで、区ごとに開かれる。 -
JA上伊那農業振興大会
農業生産の拡大のため組合員同士の団結を図ろうと28日、JA上伊那農業振興大会が開かれた。
大会は年に1度開かれているもので、この日は組合員など230人が参加した。
大会で宮下勝義代表理事組合長は、「経済状況の悪化で農業も商工業もひっ迫した状態。一人一人が明確な将来の見通しを立て上伊那の農業振興に尽力してほしい」とあいさつした。
この後、記念講演が行われた。
講師は、関東地区昔がえりの会の小暮郁夫社長が務めた。
昔がえりの会は、30戸の農家がH11年に立ち上た農業生産法人で、農作物の生産、販売、営農支援などを行っている。
小暮社長によると▽農業のみで充分な生計をたてられること▽生きがいのある農業経営竏窒フ2つを目標としいて、それを実現するために▽生産コストの削減▽出荷規格の簡素化▽機械の共同利用▽農地の集積による生産規模の拡大竏窒O底したという。
JA上伊那のH19年度の販売実績は約161億4千万円で、将来的な目標を200億円と定め、生産の拡大、農業振興に取り組んでいくという。 -
縄文の火起こし体験
縄文時代の火起こしの体験や火の話を聞くイベントが25日、伊那市の伊那図書館で開かれた。
イベントでは、縄文式の「きりもみ式発火」の世界記録を持っている福島県のNPO法人森の遊学舎代表理事、大西琢也さんが講師を務めた。
親子など約30人が参加し、火打石の使い方や、火について書いた本の話などを聞いた。
その後、参加者が「きりもみ式」火起こしに挑戦した。
きりもみ式は、木の板に開けた穴に棒を差し込み、両手で回して摩擦を起こし、火種を作る方法。
火起こしは、なかなかうまくできず、参加者は力いっぱい棒を回していた。
火種を、乾燥させたガマの穂に包み、手に持ってぐるぐる回して火起こしに成功すると、歓声が上がった。
大西さんは、「自分の体験を通して感じることが一番。自分で挑戦し、工夫していく経験をしてほしい」と話していた。 -
伊那市、新しい保健センターに上伊那口腔保険センターを移設する方針示す
伊那市は26日、2010年度に開設を予定する新しい市保健センターに、上伊那口くう保健センターを移設する方針を示した。
方針は、この日行われた市議会社会委員会の口くう保健センターの視察に同行した伊藤健保健福祉部長が上伊那歯科医師会に示したもの。
現在口腔保健センターは、伊那市荒井の保健センターに併設されており、上伊那広域連合の委託で上伊那歯科医師会が運営しており、日曜診療や、歯科検診、歯科指導を行っている。
新センターは、現在のセンターと同じ70平方メートルのスペースを設け、有料で貸し出す。上伊那歯科医師会では「歯科単独ではなく、全診療科との連携が必要」として、新しい保険センターとの併設を市に要望してきた。
宮下徹会長は「歯の疾患と全身疾患(しっかん)の関係は切り離せないもの。保健センターと連携する事で地域住民の保健衛生の向上につなげたい」と話していた。
市では新しい保険センタの設計と旧伊那中央総合病院の解体工事を本年度中に終了し、2010年度4月の開設を予定している。 -
女性人材バンクが医療について学ぶ研修会
伊那市女性人材バンクは27日、伊那中央病院を中心とした医療問題について学ぶ研修会を開いた。
女性人材バンクは、女性の積極的な社会参画を促し、活動を発展させることを目的として市が設置しているもので、この日は18人が参加し、酒井茂副市長の話を聞いた。
酒井副市長は、医師不足で中病でも医師の過剰勤務が生じていることなどを説明。
「住民との協働が一番重要になってくる」と話し、コンビニ受診の抑制や、かかりつけ医の利用促進などを挙げた。
酒井副市長は「人の健康が大事。健康都市づくりのためには女性の視点が重要になる。リーダーシップを発揮して市にも提言してほしい」と語った。
参加者の一人は「夜間救急で中央病院の医師と開業医が協力していることに関心した」と話していた。 -
保科正之のNHK大河ドラマ化実現を目指し、「名君保科正之公の大河ドラマをつくる会」などが、NHKに陳情
高遠ゆかりの人物、保科正之のNHK大河ドラマ化実現を目指す「名君保科正之公の大河ドラマをつくる会」などは26日、東京都のNHKを訪れ、保科正之の功績や会の活動などが書かれた要望署を茂手木秀樹制作局長らに手渡した。
同会が、大河ドラマ化実現に向けNHKを訪れるのは8回目。この日は、会長の小坂樫男伊那市長をはじめ、村井仁長野県知事など40人がNHKを訪問した。
大河ドラマ実現に向けた署名の取り組みは、2002年にスタートし、昨年12月に30万人を突破。2011年には保科正之が生誕400年を迎えるため、会ではこの年にドラマ化実現を目指したい竏窒ニしている。
会合は非公開だったが、NHKでは「32万人の署名や全国組織などの活動を大変重く受け止めている。長い目で見て欲しい」と話していたという。
2011年のHNKの大河ドラマは、今年6月に発表される。 -
伊那広域シルバー人材センター南箕輪地区が村老人ホームに車いす寄贈
伊那広域シルバー人材センター南箕輪地区は27日、南箕輪老人ホームに、車いす1台を寄贈した。
南箕輪地区では例年、年末の地区懇談会で募金を集め、老人ホームに車いすを贈っている。今回で7回目。
老人ホームの職員は「車いすが足りない状況なのでありがたい。とても助かる」と感謝した。
また、この日、車いすの寄贈に訪れた南箕輪地区員の清水武茂さんは「会員の善意の活動。喜んでもらえてうれしい」と話していた。 -
信大井上教授のダッタンソバ新品種研究、重点地域研究開発推進プログラムに選ばれる
信州大学農学部、井上直人教授のダッタンソバの新品種開発研究がこのほど、独立法人科学技術振興機構の重点地域研究開発推進プログラム・育成研究に選定された。
同事業は、文部科学省の関係機関・独立法人科学技術振興機構が行っているもので、大学などの研究を促進するため、研究事業に補助金を提供もの。今回の選定により、井上教授の研究には、年間2,600万円の研究費が3年間提供される。
井上教授は、宮田村のタカノ株式会社と共同でダッタンソバの研究を進めている。最終的にはダッタンソバの栽培を担う伊那市生産者協議会の設立を含め、研究を進めており、産学官連携のビジネスモデルとなることが評価された。
ダッタンソバは、血圧を抑える効果や、アレルギー、血糖値の抑制効果があるとされる物質が多く含まれており、共同研究では、それを活かした加工方法の開発、機能性を強化した商品開発を進めている。
井上教授は、殻がむきやすく、実が落ちにくい新しいダッタンソバを栽培しており「研究室レベルの実験までは済んでいる。今後は、大きな規模での栽培や生産システムの構築に取り組みたい」と話していた。 -
伊那市観光ボランティアガイド養成講座が開講
県外などから伊那市を訪れる人たちに観光案内をする観光ボランティアガイド養成講座が27日、開講した。
同講座は、観光に訪れた人たちに、市民がおもてなしの心をもって案内出来るようにと市観光協会が開いたもの。
60代縲・0代を中心とする市内の69人が集まった。
第1回目の今日は、伊那の歴史や食文化について学習しました。
講師は毎回、伊那市の歴史や文化に詳しい人が担当。
伊那の食について講師を務めた伊那商工会議所の総務企画課長、伊東久さんは、伊那の名物ローメンとソースかつ丼の歴史などを紹介した。
ローメンについては「お酒の好きな方にはつまみになる。食べれば食べるほど奥の深い味になってくる」と話し、伊那のソースかつ丼については、他の地域と違って「量が多くて肉が厚い」と語った。
また、佃煮などを扱う「かねまん」の店主・池上清人さんは、この地域の珍味「ザザムシ」を紹介。
池上さんは「1979年には年間20トン、ザザ虫がとれた。現在は収穫量500キロ程に減り、高級珍味になっている」と紹介した。
講座は12月まで開かれる。次回は高遠の歴史について学ぶ予定。 -
食と健康の産業観光プロジェクトが養命酒を視察、意見交換
上伊那の食品、飲料を製造する18社が参加する食と健康の産業観光プロジェクトは28日、工場見学の先駆者で近年は心と体の健康がテーマの「健康の森」として見学施設の充実を図り広く敷地内を一般開放している駒ヶ根市の養命酒製造駒ヶ根工場を訪れた。先進企業の取り組みにふれるなかで意見交換。工場見学だけでなく、周辺の自然環境を存分にいかして癒しや感動を与えるさまざまな仕掛けに、出席した経営者からは「お客様を満足させることを常に感じて実践されている。学ぶことが多い」などの声が聞かれた。
1972(昭和47)年の開設と同時に一般見学者を受け入れてきた駒ヶ根工場。大森勉副工場長は「当初は養命酒を知ってもらい、商品のイメージアップを図るために工場見学を始めた。しかし、時代が変わり今は地域にも貢献しリピーターになってもらうことが大切。見学だけでなくプラスアルファの要素を考え、3年前に健康の森を立ち上げた」と概要を話した。
健康の森グループリーダーの関森雅裕さんは「すばらしい空気と森林に囲まれた環境の中で養命酒が作られていることを伝えようと、施設を点在させ敷地内を歩いてもらうようにゾーン分けもおこなった」と説明。
一方で「養命酒は年配の方にご愛飲されているイメージがあるが、健康の森ではそれを裏切るような企画展開も考えた」と語り、スイーツが楽しめるおしゃれなカフェや酒蔵を改装した記念館で行う各種体験講座などを設けたことにより、「家族連れやカップルの来場者が増えた」と続けた。
意見交換で、工場見学に意欲を持っている菓子製造業の経営者は「おもてなしのスタンスが随所にみられる」と感心しきり。「自然を保護しながら事業をやっていることがすばらしい」といった声もあった。
関森さんは、自然と密接した立地関係ならではの苦労にもふれ「従業員にも理解してもらわないとこのような環境でやっていくのは難しい。私たちは20年後、さらに50年後に本来の森の機能に戻していくような考えでやっています」と話した。
同プロジェクトは県の呼びかけによる上伊那地域観光戦略会議の分科会として、昨年末から本格的に始動。食品産業と観光の融合のあり方を探っており、前回も先進企業視察として伊那食品工業で意見交換を行った。
事務局の上伊那地方事務所商工観光課は「できる所から始めていくことが大切では。今回の養命酒さんの取り組みでも、従業員が敷地内の環境整備を徹底していることなど勉強になった」と話した。次回は来月23日に県の担当職員を招いて景観の学習を深める。 -
「ソーラボ」のコンサート
和楽器と洋楽器がコラボレートした邦楽バンド「ソーラボ」のコンサートが24日夜、いなっせで開かれた。
ソーラボは、尺八に琴、ギター、パーカッションと、邦楽と洋楽の融合を目指し、2000年に結成したバンド。
メンバーは伊那市や駒ヶ根市で活動している演奏者5人で、この日は、邦楽にポップスとジャズの要素を組み合わせたオリジナル曲など12曲を披露した。 -
昭和伊南病院経営改革プラン素案示す
伊南行政組合は25日、駒ヶ根市の昭和伊南総合病院の運営審議会を開き、二次救急医療を担う体制を堅持する方針などを盛り込んだ病院の経営改革プランの素案を示した。
経営改革プランは、国のガイドラインに基づいて策定している。
プランでは、救命救急センターについて、「医師不足からセンターの役割の維持は困難」として、今後は伊南地域の二次救急医療を担う体制を堅持する方針を掲げている。
センターの在り方については、「長野県が主体となり検討すべき課題」としている。
また、収支計画では平成22年度に単年度収支を黒字化し、25年度に不良債務を解消することを盛り込んでいる。
不良債務は伊南4市町村で、今年度から6年間に単年度2億円、合計12億円の基準外の繰り出しを求める内容となっている。
委員からは、「救命救急センターを簡単に手放しているように思える」「整形外科、産婦人科、小児科の確保というのが計画の中にない。ぜひ考えてほしい」などの意見が出ていた。
審議会では、プランの素案について2月中旬までに意見をまとめる予定。
上伊那では、伊那市の伊那中央病院と辰野町の辰野総合病院も2月中にプランをまとめるため検討を進めている。
伊那中央病院は、平成22年度を目途に単年度の経常損益を黒字化することなどを盛り込み、辰野総合病院は、病床数を減らしリハビリを中心とした回復機能を有する病院にする方針を掲げている。 -
プチカーリング大会開催
プチカーリングの初めての大会が25日、伊那市の伊那西スケート場で開かれた。
スケート場を利用し、冬のスポーツで交流をしてもらおうと、伊那市体育協会スケート部が計画した。
この日は、小学生の部に108人の26チーム、一般の部に44人の11チームが参加した。
プチカーリングは、カーリング競技に使うストーンの代わりに漬物用の重石を使った。
4メートル先にある円をめがけて石を滑らせるように投げ、中心の円の中に入ると20点、外側の円に入ると5点、円の外は1点となる。
4人1組で1人1回ずつ投げ、チームの合計点で競った。
参加者は、石が思うように円に入らず苦戦しながらも、氷の上での大会を楽しんでいた。
参加したある小学生は、「最初は1点しか取れなかったけど、後で円の中に入ってうれしかった」と話していた。 -
無量寺で福升作り
箕輪町北小河内の無量寺で26日、節分の豆まきに使う福升作りが行われた。
福升を作っているのは、無量寺の中川弘道住職。
無量寺では、2月3日の節分に年男年女による厄除けの福豆まきを行っている。
この升はその時に豆を入れるもので、健康と長寿を願う「寿」の字と幸せを願う「福」の字が書かれている。
中川住職は「経済情勢の悪化など、財に恵まれない時期。今年は忍耐の年になるので、皆さんに頑張ってもらえるよう願いを込めた」と話していた。
無量寺の節分行事、護摩祈祷は2月3日の午後1時から、福豆まきは午後3時から行われる。 -
文化財保護デーに消火訓練
26日は文化財防火デー。
伊那市高遠町の建福寺では、建物や所有する貴重品を火災から守ろうと、消火訓練が行われた。
訓練には、この寺の住職や関係者、高遠消防署の署員など約10人が参加した。
訓練は、焚き火が風にあおられ、近くの木が燃え、建物に燃え広がる危険があると言う想定で行われた。
訓練では、この寺の唐木正紀住職や関係者が消防に通報した。
その後、消火器を使った初期消火、文化財を安全な場所へ運び出す手順などを確認した。
到着した消防隊員らは、田んぼや建物へ放水していた。
「文化財防火デー」は、昭和24年の1月26日、法隆寺で火災が発生し、金堂の壁画が焼けて壊れたことを受け、災害から文化財を守ろうと、昭和30年に定められた。
建福寺は、国の指定重要文化財の狩野派の画家、狩野興以の絵画や、市の指定文化財2点を所有している。
唐木住職は「災難は自分には来ないと思いがち。訓練を通して、危機感を持つことができた」と話していた。
高遠消防署の蟹澤昭二署長は、「伊那市には、国指定の有形文化財などが7カ所ある。これら文化財を住民や管理する施設などと協力し、災害から守る体制を作っていきたい」と話していた。 -
写真俳句展
俳句と、その句に合った風景写真を並べて展示した「写真俳句展」が、南箕輪村の日帰り入浴施設大芝の湯で開かれている。
展示会を開いたのは、南箕輪村北殿の酒井昌好さん。
酒井さんは、高校時代から俳句を趣味としていた。
定年後、自身が撮影した一枚の写真を見ているうちに、句が浮かんできたことから、写真と俳句を組み合わせた作品を作るようになったという。
酒井さんは、7年間で約200点の写真俳句を作ってきた。
今後は、一冊の本にまとめるのが目標という。
この写真俳句展は31日まで。 -
市議会社会委員会が看護体験
伊那市議会社会委員会は26日、伊那市の伊那中央病院で看護師の仕事を体験した。
委員会では、医師や看護師不足が問題となる中、医療現場の現状について理解を深めよう竏窒ニ、今回初めてこの研修会を行った。
委員8人が、口の洗浄やオムツの交換、診療の補助などを体験。看護師から、一つの処置が終わったら手を消毒してから次の処置をすること、患者のとり違いがないよう名前の確認をすることなどの指導を受けていた。
研修を終えた委員は、「体力的にも大変だが、一人ひとり病状が違う患者さんを間違いのないよう看護するのは、とても神経を使うことだと思った」と話していた。
社会委員会では、今回体験したことを今後の活動に幅広く活かしていくという。 -
障害者施設の自主製品カタログ完成
販路を広げ工賃アップを図ろうと、NPO法人長野県ヘルプセンター協議会と上伊那にある8つの障害者福祉施設が、自主製品をPRする「自主製品カタログ」を作成した。
カタログには、伊那市のアンサンブル伊那、ゆめわーく、コスモスの家など、上伊那にある8施設の自主製品が掲載されている。
商品はクッキーやケーキ、小物入れ、お茶などさまざまで、値段や注文方法を各ページに載せている。
複数の施設の製品を掲載したカタログは、県内でも初めての試みになる。
障害者就労支援センターなどの利用者は、普段、各施設で製品作りをしている。
しかし、それを販売して得られる収入は極端に低く、時給に換算すると100円程度だという。
カタログは120部作り、今後、各市町村の窓口や企業に配布する。増刷も予定している。 -
伊那谷産フルーツ発泡酒「アップルホップ」を楽しむ会31日に
地ビール製造の南信州ビール(駒ヶ根市)は31日午後6時から、伊那谷産のリンゴ果汁を用いた発泡酒「アップルホップ」の発売を記念して飲み放題で存分に味わうパーティー「アップルホップを楽しむ会」を駒ヶ根高原にある同社直営レストラン味わい工房(駒ヶ根ファームス2階)で開く。
参加費は男性3500円、女性3千円の事前予約制で、先着70人限定。アップルホップほか、同社製ビールの飲み放題で、おつまみ中心のビュッフェスタイルで味わう。
アップルホップは12月に発売を開始。地元産果実にこだわった製品づくりの第一弾としてリンゴ果汁を使ったもので、「シナノスイート」を用いた初回製造分はほぼ完売と好評だ。
先日からは「王林」を用いた2次分の出荷が始まっており、パーティーでは2つの品種の味わいを飲み比べることもできる。
「王林はシナノスイートに比べて酸味が弱く、甘みが強い。明らかな品種の差が発泡酒でも楽しめるはず」と、生産を手がける同ビール駒ケ岳醸造所(宮田村)の竹平考輝所長。
パーティーではアップルホップにあう料理も用意され、抽選会などもある。送迎バスもJR駒ヶ根駅から運行(要確認)。問い合わせ、申し込みは同醸造所0265・85・5777、味わい工房0265・81・7722まで。 -
宮田村で8社が人員整理予定、村商工会アンケート調査結果を緊急経済雇用対策会議に報告
急激な景気悪化に伴い宮田村内の事業所の44%が半年前に比べて売上げ(受注)額が大幅に減少し、8社は近いうちに人員整理の予定があることが27日、同村商工会がまとめたアンケート調査で分かった。特に製造業の72%は大幅に受注額が減少と回答。同日開いた村の緊急経済・雇用対策会議で報告したが、雇用人員規模について19社が過剰感を抱えている状況なども明らかになり「この状態が半年続けば存亡の危機に関わる」と出席した地元金融機関からも厳しい声が聞かれた。
調査は村内265事業所を対象に今月14日から23日の間に実施し、78社が回答した。
そのうち特に不況のあおりを受けている製造業では人員規模について38%が「過剰」と答え、「やや過剰」とした29%を加えると7割近くが何らかの形で雇用に不安感を持っていることが明らかに。今後半年の見通しも48%がさらに大幅に受注額が減少すると悲観的で、アンケートでは金融支援、地元業者への受発注機会拡大などとともに「精神的なダメージなどに対する対策とケアの検討を」といった声も寄せられた。
会議では「大きなニュースにはなっていないが建設業でも今年になってやめた事業所がいくつかある」などの報告もあり、金融機関は「多くの製造業が2月のメドも立っておらず、回復の兆しがない」「2、3月にかけて資金的行き詰まりも出てくる所もあるのでは」など現状を分析。売上げが大幅に減るなかで、将来の事業継続をみこしてトータル的な支援が必要になっていると説明した。
村は早急に専門知識を持った対策相談員を設置する考えを示し、きめ細かな対応をしていきたいと話した。