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【記者室】憲法九条を守るつどいから
10月下旬、自民党で新憲法草案が決定した。戦争放棄と戦力を持たないことを規定していた第九条は「国の平和と独立」「国民の安全」確保のため「自衛軍の保持」が明記された▼九条を守ろうと全国各地で「九条の会」が立ち上がっている。「憲法九条を守る上伊那のつどい」で、参加者は「日本を戦争する国に変えようとしている」ことに危ぐ。「尊い命を奪った悲惨な戦争への道を再び歩むことはだれも望まない」と訴えた▼高校の文化祭で、中国人・朝鮮人の強制労働の実態などを調べた展示があった。憲法改正の動きに、生徒たちは「若者が関心を持たなければならない。平和の意味を考えて」と記した。戦後60年。人ごとではなく、身近なこととして考えなければならない。(湯沢記者)
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伊那市で信大が市民フォーラム
機能性食品と健康をテーマとした「市民フォーラム」が5日、伊那市役所であった。約250人が集まり、生活習慣病や機能性食品の効能、病気予防と機能性食品との関係などを、医学、科学、農学の視点から信州大学教授陣が説明した。
信大と伊那市との連携を記念したフォーラムで、市民大学受講者などが参加。上伊那は企業や大学が合同で、機能性食品などの研究を深めており、その成果を一般の人にも知ってもらう意味もあるという。
医学部の橋爪潔志教授は、加齢と生活習慣病について説明。「血糖値・コレルステロール値の上昇は、衰える体が脳機能を維持するための防御策であり、無理やり抑えると脳に支障が生じ、認知症につながる。適性数値は個人差があり、認知症にならない値と生活習慣病にならない値の両立が必要」とした。
味の素の理事で客員教授の森永康氏や、農学部の茅原紘教授が、伝統的な食品から発見したアミノ酸の新たな機能や、発芽玄米の健康効果を説明。機能性食品を取り入れながら、病気を未然に防ぐことを提案した。 -
南部中学校音楽会
上伊那南部教職員会は2日、南部中学校音楽会を駒ケ根市文化会館で開いた。伊南4市町村の5中学校の3年生が一堂に会し、3年間積み重ねてきた練習の成果を互いに披露し合った=写真。
代わる代わるステージに上がった生徒らは中学生らしい迫力のある合唱のほか、太鼓や琴などの見事な演奏をホールいっぱいに響かせた。客席で見詰める生徒らはステージでの熱演に惜しみない拍手を送っていた。 -
野村陽子さんの植物細密画展
鮮やかなアクリル水彩で、植物のさまざまな表情をリアルに描く箕輪町出身の野村陽子さん(52)の「縲恬「山の原風景を考察する縲恂・コ陽子植物細密画展」が、13日まで伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。ち密に描き込まれた野の草花や、四季折々の植物約100点が、見る人の目を引き付けている。
展示会は、野村さんがこのほど伊那食品工業から出版した作品集『かんてんぱぱガーデンに咲く花』の出版記念として開催。本に納められたかんてんぱぱガーデンの草花原画や、ここ2、3年で手がけた四季折々の作品が並ぶ。
現在は山梨県北杜市、清里在住。植物細密画は子育てが一段落した8年前に始めた。清里の豊かな自然と、以前から関心のあった細密画が結び付き、独自の手法で製作活動を続け、昨年は植物細密画の国際展に入選した。
「植物をじっくり観察することで、新たな発見がある」と話す野村さんは、驚きや植物の新たな一面も作品にとらえ、その時の感動や思いなどを、作品横にコメントしている。
野村さんは「細密画がどんな絵かを知り、もう少し植物に近づいてもらえれば」と話している。
入場無料。13日まで。 -
パキスタン北部地震に寄付
上伊那郡内の有志約10人でつくるパキスタン地震被災者救援の会(竹内美佐子会長)の代表者ら3人は4日、駒ケ根市役所を訪れ、街頭募金で集めた3万7千円余りを中原正純市長に託した=写真。竹内会長は「10月22日に伊那市と駒ケ根市で行った街頭募金です。地震はとても他人事とは思えないので、現地の悲惨な状況を救うために何かをしたかった」と話した。
中原市長は「市民を代表して感謝と敬意を表する。早速、日本赤十字社を通じて現地に送りたい」と述べた。 -
伊南ひまわり号コンサート
障害者が列車で旅を楽しみたい窶狽ニ1985年にスタートし、年1回ずつ県内外に旅行するなどの活動を続けてきた伊南ひまわり号友遊クラブは3日、発足20周年を記念したコンサートを駒ケ根市のふれあいセンターで開いた。会員ら約60人が集い、松本市出身のシンガー・ソングライター美咲さんの歌声に耳を傾けたほか、会食交流会を楽しんだ。
ステージに登場した美咲さんは7月にリリースしたばかりの最新アルバム『天空の花』などからオリジナル十数曲を披露。伸びのある高音を生かした美しい歌声を聴かせた=写真。 -
聴導犬デモ
日本聴導犬協会(有馬もと会長、宮田村)は4日、身体障害者補助犬のデモンストレーションを駒ケ根市文化会館で行った。秋の屋外研修の一環で同会場を訪れた専門学校ルネッサンスアカデミー動物関係学部(静岡県浜松市)の1年生ら約100人に対し、聴導犬や介助犬の役割や訓練方法などについて詳しく説明した。
聴導犬は耳が不自由な人に付き添い、チャイムやドアノック、目覚まし時計、人の呼び声などを聞いて知らせ、介助犬は体の動きが不自由な人の手足となって働く。有馬さんとスタッフらは「まつ」「しろ」「タカ」の3頭を使い▽冷蔵庫を開けて水の入ったボトルを持って来る▽人の履いている靴下をくわえて脱がせる▽目覚まし時計の音を聞いて、寝ている人を起こす窶狽ネどのさまざまなデモンストレーションを披露した=写真。有馬さんは「機能だけの味気ない電子機器などと違い、犬の良いところは一緒にいて心が癒されること」と話し、補助犬の育成や普及を強く訴えた。
学生らはよく訓練された犬たちの動きに「お利口」「かわいい」などと歓声を上げながらしきりに感心していた。 -
伊那市の福祉マップづくり開始
障害を持つ人に安心して外出してもらおう窶狽ニ3日、商店や施設のバリアフリー環境を示す「福祉マップ」づくりが伊那市で始まった。マップづくりに協力する伊那市のボランティアサークル「ひまわりのたね」のメンバーなど約10人が、伊那市駅前ビル「いなっせ」で、掲載内容や対象利用者などを検討した。
障害者の社会参加を目指すひまわりのたねは、97年に福祉マップを独自で作成。その経験を生かし、市のマップづくりに協力する。その他2人の協力者も集まった。
対象施設や掲載内容を検討する中で「これまでのマップは、車いす利用者を対象とするものが多かったが、さまざまな障害を持つ人も利用できるものにすべき」との意見がでたほか「マップに“トイレあり”と掲載されていても、実際には使えなかった」というメンバーもおり、「少なくともトイレは写真付きにしたい」と話しあった。
2月末までの完成を目指し、実地調査に入る。マップの範囲は、合併を視野に入れ高遠町、長谷村を含める予定だが、現在のところ両町村からの協力者は1人しか得られていない。
マップづくりには、多くの協力が不可欠窶狽ニして、引き続き協力者を募集していくことにした。サークルの代表宮坂和恵さんは「ひとりでも多くの人に参加してほしい」と呼びかけていた。
参加希望者はひまわりのたねの春日さん(TEL090・1866・7441)まで。 -
南箕輪村功労表彰・感謝状贈呈式
05年度南箕輪村功労表彰・感謝状贈呈式が5日、村民センターであった。功労表彰1人、感謝状贈呈2人で、賞状と記念品を贈り功績を称えた。
功労表彰は漆戸智治さん(74)=南殿。民生児童委員協議会長、村議を歴任し、村福祉行政推進に寄与した。
感謝状は、04年10月に大芝の湯敷地内にシャクナゲ庭園を寄贈した原幸男さん(58)=大泉=、05年7月に村に絵画「妙高高原の春」を寄付した垣内カツアキさん(70)=辰野町=に贈った。
唐木一直村長は、「村政発展のために大変お世話になり、改めて感謝申し上げる。これからもお力添えいただきたい」とあいさつ。受章者を代表して漆戸さんが、「身に余る光栄。大勢の皆さんのご協力をいただき今日に至っていることに深く感謝申し上げる。すばらしい村になるよう一つひとつがんばり、地域に貢献していきたい」と謝辞を述べた。 -
みのわ町民文化祭 音楽・芸能の広場
箕輪町発足50周年記念事業「生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪2005」の催しの一つ、「みのわ町民文化祭」音楽・芸能の広場が5日、町文化センターであり、町民が生涯学習の取り組みの成果を披露した。
まなびピア箕輪6年目の今年、展示の広場・音楽の広場・芸能の広場は、98年までの「箕輪町民文化祭」の名称を復活させ新たに「みのわ町民文化祭」とし、町民が自ら取り組み、町の皆の文化祭という意識を高め、独自性を出した文化祭にしようと、実行委員会を作って開いた。
音楽の広場は合唱や大正琴、金管バンド、吹奏楽、ハーモニカ、邦楽など20プログラム。芸能の広場はジャズダンス、エアロビクス、バレエ、日舞、民謡など25プログラム。各団体とも日ごろの練習の成果を存分に発揮して堂々と発表。会場を埋めた観客は惜しみない拍手を送った。 -
住民が日ごろの成果披露 にぎやかに文化祭
伊那市の手良公民館で5、6日、文化祭が開かれている。公民館クラブ・サークルを中心に、盆栽、書、絵手紙など活動の成果が約520点並ぶ。力作ぞろいの展示は、地域文化の進行に一役買っている。
本年は特別展「手良在住の工芸家展」を企画。木彫りの人形作家・荒井耀子さんと、陶芸家・島るり子さんの作品が、それぞれ10点ほど並んでいる。
6日午後12時30分から、近くの手良小学校体育館で詩吟や民謡などのクラブ学習発表会がある。 -
憲法第九条を守る上伊那のつどい
「憲法第九条を守る上伊那のつどい」が5日、伊那市の伊那公民館であった。各市町村から約50人が集まり「尊い命を奪った悲惨な戦争への道を歩むことはだれも望まない」と九条を守り、日本と世界の平和を目指すアピールを採択した。九条の会、準備会、高教祖などでつくる憲法九条を守る上伊那連絡会主催。
主催者を代表して、江間裕志さんは「憲法改正が強まる中、地域や職場で九条を守る取り組みを上伊那に広げてほしい」と呼びかけた。
そのあと、伊那市の伊藤辰子さん、長谷村の大出達雄さんが戦争体験を語り「九条を守ることが戦争犠牲者の鎮魂となる」と訴えた。
記念講演は、九条を守る県民過半数署名呼びかけ人・今井良夫さん=長野市=の「日本国憲法第九条の大切さを再認識しよう」。自らの満州開拓少年義勇軍の体験を交えながら、平和憲法が破壊されることを危ぐした。
そのほか、3団体の活動報告、伊那谷ことばによる憲法第九条の朗読なども。
上伊那では「九条の会」が辰野町、箕輪町、伊那市、駒ケ根市で結成され、残る6町村は立ち上げに向けて準備を進めている。九条を守る署名活動、憲法改悪反対の全国集会への参加などを展開している。 -
中条村ものがたり第2話を全戸配布へ
伊那市西箕輪の中条公民館は「中条村ものがたり 第2話」を発刊した。200部作り、全戸(82戸)へ配布する。
第2話=A5判、38ページ=は「自然の中での労働・学校生活」をテーマに「山は『宝の山』だ」「お蚕さまは天の虫」「青年時代」など5章で構成。炭焼き、蚕が繭になるまでの作業、わらじづくり、くぎうちなどの遊びなどイラスト入りで紹介している。地元で使われる方言も載る。
「厳しい労働の合間の家族や仲間との温かい結びつきなど現代の私たちが見失いがちな大切なものに気づかされることが多い」と記される。
6日、中条公民館で開く敬老会で配布する。
ものがたりの作成は、公民館活動の一つ。区誌編さん委員会を中心に、地域のお年寄りから生活、食べ物、遊びなどを聞き取り、記録としてまとめた。第3話まで発行する予定。 -
「火事のない伊那市に」広報車で防火呼びかけ放送を
伊那市幼少年婦人防火委員会(事務局・伊那消防署内)は5日、恒例の市少年消防クラブ育成研修会を「秋の火災予防運動」(9日窶・5日)に先立ち開いた。
委員会で結成する市内の荒井区少年少女消防クラブと、北町少年消防クラブの児童16人が参加。伊那中央病院内の防火・防災設備、伊那消防署の消防車両の見学のほか、市内を広報車で回り防火の呼びかけ放送窶狽ネどを通じて防火意識を高めた。
同市日影のベルシャイン伊那店前では、約500枚ほど用意した防火チラシを買い物客に配布。「火の用心に協力お願いします」と児童らは呼びかけ、啓発活動に一役買っていた。
防火啓発の広報車放送は「私たちは火遊びはぜったいしません。大人の人たちも火の取り扱いには十分気をつけて火事のない伊那市にしましょう」などと市民に訴えていた。
両クラブは、消防団のポンプ操法訓練や出初式の見学などに毎年参加し、防火意識の高揚に励んでいる。 -
中川村生まれダチョウすくすくと
中川村片桐のダチョウ繁殖飼育施設EMリッチ(前沢尚代表)では、中川村生まれの生後3日から7カ月のひな15羽がすくすくと育っている。ダチョウのふ化から成鳥までの飼育施設は県内では唯1。
昨年4月、1ヘクタールの原野に、運動場(300平方メートル4区画)、60平方メートルの育雛(すう)室、管理棟を整備、成鳥3羽、14日雛(ひな)を導入。
5月から電熱のふ化器で、成鳥が生んだ卵や、伊那市のダチョウ施設から購入した卵のふ化に取り組んだ。
36・5度で42日間加温しふ化させる。1・5キロの特大の卵から、茶色の産毛に包まれた1・2キロの雛が厚さ2ミリのからを割って誕生する。無精卵もあり、ふ化率は2、3割。成鳥の産卵は春から秋まで1年間に約50個位。雛が成鳥になって生み出すまでに2、3年かかるとか。
10月末現在、同施設には成鳥3羽、2年目7羽、同施設で生まれた雛(生後3日から7カ月まで)15羽の合わせて25羽が飼育されている。
目標は百羽飼育で、当面、繁殖、育雛に力を注ぎ、本格的な肉や雛出荷は来年以降になりそう。
ダチョウの肉は低脂肪、高たんぱく、臭みもなく、健康食品。皮はオーストリッチ、羽根は装飾用と利用される。
施設管理者は「寒さ暑さに強く、大人しく飼い易い。目が大きく、かわいい」と話していた。 -
アルプス中央信用金庫でセカンドライフセミナー
今後年金が支給される人に、老後の人生設計に役立ててもらおう窶狽ニ6日、伊那市のアルプス中央信用金庫本店で「ゆとりあるセカンドライフのために」と題した年金セミナーがあった。退職を控えた夫婦など約100人が集まり、年金制度や退職後の医療保険について学んだ。
制度改正に伴い、年々分かりづらさを増す年金制度への理解を深めることが目的。今年は伊那市の社会保険労務士・田畑和輝さんが、新たな年金請求サービスや、退職後の生活設計を説明した。
田畑さんは、退職後は労働時間が加入保険を決めるため「現役を続行するか」「年金支給を受けながら少しだけ働くか」「年金だけで生活するか」の選択によって加入保険も異なることを説明。それぞれ長所・短所を示し、個々のライフスタイルに合った選択を提案した。
また、後から退職する人ほど支給開始が遅くなると考えられている年金だが、60歳から支給される年金もあり「“手続きを遅らせた方が得”ということはなく、権利が発生した時点で手続きをすることが大切」と話した。
13日は午前10時から、駒ケ根市のアルプス中央信用金庫センターで、社会保険士の代田秀子さんによるセミナーがある。
問い合せはアルプス中央信用金庫業務推進部(TEL74・9612)へ。 -
宮田菊花展、3年連続春日さんが村長賞
宮田村の菊愛好家でつくる「宮田菊友会」は6日まで、第20回菊花展を村民会館で開いている。村文化祭にあわせ恒例で、会員が約130点を出品。村長賞に春日要さん=南割区=の「国華東天」を選ぶなど、各賞も決めた。
春日さんは3年連続で村長賞を受賞。そのほかの会員も甲乙つけがたい力作揃いで、「どれも優秀だ」と田中彦一会長は評価した。
新品種の出品などもあり意欲的。色彩豊かな会場に、訪れた人たちからはため息ももれていた。
入選者は次の皆さん。
【村長賞】春日要【全菊連会長賞A】平沢菊美【同B】太田梅男【村議長賞】春日きんよ【教育長賞】春日寿三子【公民館長賞】城倉久子【JA支所長賞】春日要【商工会長賞】田中彦一【菊友会長賞】城倉久子【観光ホテル賞】春日きんよ【花井木工賞】橋爪千春【モトスポット平沢賞】春日要【レストハウス太田賞】平沢菊美【ダイヤ堂賞】春日寿三子 -
にぎやかに宮田村文化祭
第32回宮田村文化祭は5、6日、村民会館一帯で開いている。体育センターが会場の作品展には、昨年を100点近く上回る1170点に及ぶ村民の力作を展示。村内のママさんサークルや建設労連宮田支部、生協などの各種コーナーもあり、子どもから大人までが文化の秋を満喫した。
作品展には絵画や写真、手芸や木工など多彩な力作が勢揃い。心の病と向き合う当事者グループ「さくら」のメンバーが陶芸を初出品するなど、意欲的な作品も集まっている。
村民会館では文化財企画展を開き、先月末に村内の田中下遺跡から穴に突き刺す非常に珍しい状態で出土したばかりの石斧(せきふ)などを展示。
サークル「まほうのくれよん」はこどものひろばを開き、チビッコが楽しいゲームなどを満喫。自然を呼び戻す会は水槽に入れて淡水魚を展示した。
6日も午前9時から午後4時まで開き、午前9時20分からは村民会館ホールで芸能発表会を行なう。 -
青少年の健全育成強調月間に伴う街頭啓発
11月の全国青少年健全育成強調月間に伴い1日、上伊那の高校9校で、生徒会役員や、PTA、県や市町村職員など約150人が、それぞれの通学路で街頭啓発をした。
生徒から生徒への呼びかけにより、意識を高めてほしい窶狽ニ、生徒にも協力を求めている。活動に参加した生徒らは「タバコを吸わないように」などの内容が記載されたポケットティッシュを「おはようございます」とあいさつを交わしながら、登校する生徒たちに手渡していた。
月間中は、市町村の協力を得て、小学生の福祉施設訪問や収穫体験なども行う。
また長野県は、この1カ月を「有害環境浄化活動強調月間」にも定めており、健全育成を阻害するような書籍・ビデオなどが、青少年の目に触れないよう、取扱店に対しての協力も求めていく。 -
はらぺこ保育園、田楽座へ遠足
母親ら有志が立ち上げた保育園「はらぺこ」(伊那市富県北福地)の子どもたちが2日、同地区にある歌舞劇団「田楽座」を訪問し、団員と一緒に太鼓を楽しんだ。
「はらぺこ」と「田楽座」は同じ地区内にあるため、互いに交流を深めたいと考えていた。そのため今回は、ハイキングとして子どもたちが訪問。寄り道をしながら約1時間半ほどの道のりを歩いた。同園は3歳から6歳までの子どもが共に活動しており、小さい子にとっては少々大変な距離でもあったが、休憩を挟みながら全員が無事歩き通した。ハイキングは今年3回目。保育士の小林成親さん(38)は「4月に比べ子どもたちは、楽しみながら歩けるようになった」と話す。
到着後は団員と交流。普段から子どもと接する機会も多いメンバーだが、この年齢の子を、多数同時に相手するのは初めて。しかし楽しい話と手ほどきで、子どもの関心を引きつけ「森のくまさん」などを一緒に演奏。長時間歩いた子どもたちも、疲れを忘れて初めて演奏する太鼓の魅力に引き込まれていた。 -
いなっせ2周年記念、中学生吹奏楽フェスティバル
伊那市駅前ビル「いなっせ」のオープン2周年を記念して3日、多目的広場で市内3中学校の吹奏楽部による「吹奏楽フェスティバル」があった。生徒の家族など約200人が、各校の演奏に耳を傾けた。
2年目で、伊那、伊那東部、春富の部員約120人が参加。2曲ずつと3校合同の演奏もあり、迫力ある音色が、広場に響いた。
1、2年生にとっては、3年生の引退後、初めてのコンサート。なかなか集まる機会のない中学生同士が交流する機会にもなっており、今後も継続したいとしている。
来年は10月末に開く予定。新伊那市となる高遠町、長谷村の中学校にも、参加を呼びかけていく。
感謝祭イベントとして5日は、3縲・歳の子どもを対象とした「講談社おはなし隊」が、6日は農産物や五平もちなどを販売する「いなっせ市」や「屋台横町」がある。また、両日とも感謝祭抽選会もある。 -
スクールガード・リーダー
駒ケ根市下平
小出光恵さん(63)各地で相次ぐ学校への不審者侵入事件などを重くみた文部科学省が05年度から新たに取り組みを始めた「地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業」を受けて9月、県教育委員会からスクールガード・リーダー(=地域学校安全指導員)の委嘱を受けた。
受け持つのは駒ケ根署管内全域(駒ケ根市、飯島町、宮田村、中川村)。任務はそれぞれの地域のボランティアらでつくるスクールガードに対してアドバイスをすること、管内すべての小中学校を巡回し、問題点があれば指導や助言などをすること窶狽ネどのほか、県教委への提言なども併せて行っていく。
◇ ◇
満州(現中国東北部)生まれ。4歳の時、終戦に伴って一家で実家のある飯田市に引き上げてきた。教師になりたくて信州大教育学部に進学。卒業後、県内各地の小中学校で勤務したが、32歳の時、警察の一般職員に転身。主に防犯(生活安全)課で婦人補導員として青少年の指導に当たってきた。
「教師と補導員はある意味では同じものなんです。教師は子どもを表から見るのに対し、補導員は裏を見る。でも子どもたちをしっかりと見守る窶狽ニいう点ではどちらも共通しています。やはり教師だった父には『教員であったことを忘れるな』とよく言われました。人間の悪い点だけに目が行って、育てるという視点をなくしてはいけないということだったと思いますね」
◇ ◇
スクールガード・リーダーはできれば警察と学校、双方の経験が深い人材が望ましい。まさにうってつけの人選だ。任期は一応06年3月まで窶狽ニなっているが「それだけでは何もできない。子どもたちの安全のためにこれからが勝負なんだから」と早くも活動に熱意を燃やしている。
「長いこと警察のおばさんをやってきた私が、ここにきてまた伊南警友会の代表として仕事ができるのは大変名誉なこと。スクールガード・リーダーはとてもやりがいのある仕事ですから、一生懸命やりたいと思っています」
(白鳥文男) -
箕輪町指定文化財特別公開
箕輪町郷土博物館は3日、寺や個人所蔵により普段は見ることのできない町指定文化財の古文書と仏像を特別公開した。
11月1縲・日は「文化財保護強調週間」。文化財保護の普及・啓発のため全国的に文化財にかんする行事があり、町郷土博物館も週間に合わせて初めて計画した。
公開した町指定有形文化財は、「普済寺文書」(普済寺所蔵)、「渕井文書」「金銅製誕生仏」(いずれも個人所蔵)。
普済寺文書は「寺領安堵状」「寺領書出」(いずれも天正12年)「朝日受永朱印状」(慶長6年)。渕井文書は「知行安堵状」(天正14年)「知行書出」(天正15年)。
徳川家康が箕輪領を治めていたことを証明する重要な史料で、「寺や渕井氏がそれまで所有してきた土地は従来通り所有を認めるかわりに、徳川氏に忠誠を誓いなさい」という意味の文書だという。
「金銅製誕生仏」は、県史跡の上ノ平城跡で出土。お釈迦様の誕生を祝う花まつりのときに甘茶をかける仏像として知られる。古い形式の痕跡が見られ、箕輪地方と仏教との関係を考えるうえでも貴重な史料。
来館者は、文書や誕生仏をのぞきこむようにじっくりと眺め、貴重な文化財に関心を寄せていた。 -
伊那谷断層帯トレンチ調査見学会
箕輪町内で行っている伊那谷断層帯トレンチ調査の見学会が3日、箕輪中部小学校東側水田の調査地点であった。「複数回の断層運動に伴って変形した地層が認められた」との報告に、地域住民ら約40人が興味深く地層を眺めた。
文部科学省の委託による補完調査の一環。産業技術総合研究所活断層研究センターが9月末から、町内3カ所で調査している。断層が活動して大地震が発生した歴史を地層のずれをもとに解明し、将来発生する地震の長期的な予測をする目的。
伊那谷自然友の会常任理事の松島信幸さん、活断層研究センター研究員の近藤久雄さんが説明した。
松島地区は10月18日から掘削。断層が隆起してできた伊那谷断層帯の崖をまたぐように幅3メートル、深さ3メートル、長さ15メートルの四角い穴を掘り地層の断面を調査した。
川が運んだ地層、池や湖のような環境でできた地層などが見えるが、地層が崖に向かって上がり、崖の所で持ち上がっている。研究員は「伊那谷断層が西側が持ち上がる動きをしたことで変形してできた地層」と説明し、年代は測定中だが、「1万年よりは新しい地層を見ている見込み」と話した。
トレンチ調査は95年に上下伊那6カ所で実施して以来10年ぶり。当時は3カ所で断層の証拠となる地層が認められたという。 -
市政懇談会
駒ケ根市は31日、福岡区第一自治会集会所「公道館」で地元住民を対象にした市政懇談会を開いた。中原正純市長をはじめ、各部の部長らが出席し、市民らの質問に答えた。
参加した約30人の住民らからは「市の大規模災害対策はどうなっているのか」「全国で問題になっているアスベストにかかわる市の対応と今後の方針は」「集会所など公共施設の老朽化が進んでいるが改修の計画はあるのか」など、日ごろ感じている疑問や率直な意見などが出された=写真。
地域交流センターなどの公共施設の整備についての質問に対し中原市長は「前々から要望の強かった事業。合併特例債を使うつもりでいたが、(合併が)白紙になったためにできなくなってしまった。財政的にみて現段階での着手は無理だが、検討してできるだけ早期に建設したい」と述べた。
地震などの大規模災害が発生した場合の対応や、大曽倉の土地取得の経過、指定管理者制度の導入についての質問などに対しては部長らが資料を示しながら説明した。 -
消費生活大学開講
飯田消費生活センターと駒ケ根市は4日、05年度消費生活大学を駒ケ根市の駅前ビル・アルパで開講した。応募した上下伊那の49人が開講式に臨み、全6回の講座のスタートを切った。
飯田消費生活センターの久保田篤所長はあいさつで「もともとは消費者運動のリーダーを養成しようと始まったこの大学だが、多くのトラブルが起きるこの時代にあって自分を守り、周りの人を守るための知識を学ぶ場として一緒に勉強しよう」と呼び掛けた=写真。
初日は飯田消費生活センター主幹の金田伊津子さんによる『クーリングオフの知識』、司法書士の矢澤茂さんによる『老後の財産管理窶泊椛ア、遺言、成年後見』が行われ、参加者は真剣な表情で講義に聞き入っていた。
同大学では1月27日まで毎月2回、公開講座を含む全6回の講座があり、保健所職員や司法書士、警察官などを講師に招いて生活にかかわるトラブルを防止する知識などについて学んでいく。 -
【記者室】聴導犬
聴導犬(盲導犬ではない)のデモンストレーションを見た。チャイムやドアノック、目覚まし時計、人の呼び声などを聞いて耳が不自由な人に知らせる犬たちだが、試験に合格して認定を受けたのは全国でまだたったの10頭ほどだという▼もちろんどの犬でもなれるわけではなく適性がある。ほえたりうなったりせず、どこに行っても落ち着いていて人懐こい窶狽ネど、なかなか厳しい。だが認定された犬たちは決して特別な素性ではなく、捨てられたり飼い主がいない犬の中から選ばれたのだという▼我が家にも1匹の駄犬がいるが聴導犬にはとてもとても…。だからといって別に悲観することもない。誰にも良いところはあるし、人間も犬も生き方はいろいろなのだから。(白鳥記者)
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マレット宮田村長杯、大沢さん(南割区)が総合優勝
宮田村マレットゴルフ同好会(唐沢治男会長)は3日、第25回村長杯争奪大会を新田区の宮田マレットゴルフ場で開いた。36ホールパー144のコースで38人が熱戦を展開。106の好スコアを記録した大沢喜美雄さん(75)=南割区=が初優勝した。
競技歴8年ほどの大沢さんは、今までも各種大会で優勝するなどの実力者。今大会もホールインワンするなど好調で2位に2打差をつけて、村長杯を手にした。
表彰式で優勝カップを受け取り、「これからも精一杯マレットゴルフを楽しみたい」と話していた。
同会は春から大会を開催し、今季も既に最終盤。この日も肌寒い中でのラウンドとなったが、愛好者の熱気であふれていた。
上位の結果は次の通り。
【総合優勝】大沢喜美雄(南割区)106【男子】(1)唐沢治男(町1区)108(2)小田切康一116(町2区)(3)伊藤忠七116(町1区)【女子】(1)御子柴清美(南割区)113(2)小田切宏子(町2区)121(3)有賀芳子(町1区)121【総合】(7)小木曽光明(町2区)117(8)倉田東亜121(南割区)(9)山口勇121(つつじが丘区)(10)今井麻男(大原区)122【ホールインワン】大沢喜美雄、有賀芳子、小林七六、大沢コチエ、宮下民代、鈴木末男 -
リンゴオーナーの収獲祭を前に園主らが会議
宮田村のリンゴオーナー制度は13、20日に収獲祭を控え、受け入れ側の園主ら関係者が2日に集まって全体会議を開いた。凍霜害や台風の影響で大打撃を受けた昨年とは違って、今年は生育も順調。2日間にのべ2千人を超えるオーナー家族が訪れるため、念入りに最後の調整をした。
会議では収獲祭とイベントの実施内容を確認。オーナーの申し込みや生育状況の報告も行なった。
今年は28の園主がオーナーを受け入れ、契約本数は629本。リンゴ(サンふじ)の生育は密の入りが若干遅れ気味だが、玉は大きく豊作となっている。
農協の原田博安理事や園主会の小田切孝夫会長は「昨年は厳しい状況だったが、オーナーのあたたかい励ましで事業が継続できた。今年はその恩返しになるよう、良い収獲祭にしたい」とあいさつし、成功に向けて協力を呼びかけた。 -
JAフォトコンテスト審査会
17年目となる上伊那農業組合(JA上伊那)の「フォトコンテスト」の審査会が4日、伊那市狐島の本所であった。応募のあった50人89作品から、伊那市富県の土手焼きをとらえた鈴木修さん(伊那市)の作品を、最優秀賞(JA上伊那組合長賞)に選んだ。
昨年に続き「“農”のある風景」がテーマ。上伊那を中心に県外応募者もいた。
15人の審査員が、数回の絞り込みをして、宮田村出身のプロカメラマン、唐木孝治審査員長の解説を参考に、テーマとの合致、作品意図、技術面などを総合的に選考した。
炎の形が印象的で、土手焼きと奮闘する老人の服装からも、農作業に携わった年月や、農を守る姿が感じられる窶狽ニして、鈴木さんの『土手焼き』が最優秀賞に選ばれた。
唐木さんは「年々応募者のテーマが絞られてきて、レベルも向上している。中でも、入選してくる作品は見ごたえがある」と総評を述べた。
入賞者は次のみなさん。
◇最優秀賞=鈴木修(伊那市)◇優秀賞=小澤義彦(伊那市)井口眞吾(駒ケ根市)◇佳作=橋本隆治(南箕輪村)佐藤正一、松崎寿紀(以上駒ケ根市)◇入選=大森みち代(辰野町)加藤平治(南箕輪村)向山世男、小出文雄、伊藤なつみ、宮下敏治(以上伊那市)平沢善博(宮田村)小林紀一(飯島町)宮沢信(中川村)