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野ひばりの会が都会の修学旅行生にそば打ち指導
宮田村の農業女性グループ「野ひばりの会」は6日、修学旅行で同村を訪れていた神奈川県相模原市の当麻田(たえまだ)小学校6年生56人にそば打ちを指導した。都会の子どもたちは目を輝かせながら挑戦し、手作りの良さを感じていた。
児童の多くは初めての体験。粉を混ぜる所から取り組んだが「疲れた」と話す姿もみられた。
しかし、丁寧な指導を受けて、徐々に手つきもよくなり、みるみる上達。力の加減や切る時の繊細さなど、そば打ちの魅力を感じ取っていた。
「手作りの良さに、上手下手は関係ない。農村の体験を楽しんでくれて本当にうれしい」と、指導にあたった10人の野ひばりの会そば班のメンバーは、笑顔で児童とふれあっていた。
同小の修学旅行は宮田村を訪れるのが恒例。今年も村内農家の協力でスイカの収獲や牛の世話など、農業体験をした。
「今の子どもたちはつくることを知らない。体験は貴重な財産になったと思う」と担任教諭は話していた。 -
自主防災防災組織の強化を図ろうと、宮田村で初の防災懇談会
自主防災組織の強化充実を図ろうと、宮田村は7日に初めての「防災懇談会」を役場で開いた。各地区に設けられた自主防災組織の役員約70人が参加。先進的に取り組む町3区と大田切区が事例発表し、県危機管理室伊那駐在の高野義男さんは「日常からの備えが最も重要」と地域や家庭で取り組むべきことを伝えた。
村内では各区単位に自主防災組織があるが、災害意識の低下などにより形骸化。しかし、昨年度から組織を見直し、再編、強化する動きが始まっている。
ただ、地区によって温度差があるため「より統一した形で、認識を深めてもらおう」と懇談会を企画した。
防災倉庫やリヤカー式の担架をいち早く導入し、組織強化も進める町3区の伊藤賢治区長は、消防団OBを組織の中核にしたと説明。
避難場所の徹底や救命救急の講習会などを継続的に開いているとして「見直しをさらに進め機能する組織にしたい」と話した。
川に近く土砂崩落の危険性が高い大田切区の田中正登区長は、組織の中にクレーン取り扱い者らに参加を求めて「重機班」を設けたと説明。
大雨で排水が埋まった時にも出動したと報告し、「今後は会合を重ね、各班の活動を徹底したい」と話した。
高野さんは、・ス日常の備え・スを強調。地区の様々な行事に防災を取り入れてみるなど、地域のコミュニケーションを図りながら継続的に取り組むことが重要と話した。 -
台風の被害状況まとまる
県は8日、台風14号による県内の農作物・農業用施設の被害状況をまとめた。
上伊那はリンゴ、ナシなど果樹が中心で、被害額は2560万円。ほかに宮田村でソバが倒れ、約4ヘクタールのテッポウユリの倒伏が飯島町で確認された。西箕輪などの一部で、大きな果樹被害があった伊那市は、施設被害も発生した。
市町村別被害額は、▼伊那市=果樹880万円(リンゴ679万円、ナシ164万円、ブドウ37万円)施設404万円▼箕輪町=果樹552万円(リンゴ176万円、ナシ325万円、マルメロ43万円、クリ8万6千円)▼辰野町=果樹206万円(リンゴ181万円、24万円)▼飯島町=果樹229万円(リンゴ135万円、ナシ94万円)▼南箕輪村果樹106万円(リンゴ91万円、ナシ15万円)▼宮田村=ソバ=59万円、果樹(リンゴ)21万円窶煤B
県は、応急技術対策の情報提供をしている。
【果樹】(1)倒伏は早期に立て直し、支柱で固定する。根が露出した場合は土盛りし、マルチ・灌水で乾燥防止と新根発生に努める(2)大枝が裂けた場合、傷口を平に削り、癒着促進剤を塗布する。完全な立て直しができない場合も固定するか可能な範囲で持ち上げ、地面との間に空間を作る(3)落下果実の出荷は、JAや集出荷団体と十分連絡をとり、指示に基づき農薬使用基準を確認し、適切に処理する(4)収穫中のブドウ棚が倒壊した場合、地面との間に空間をつくり風通しを良くする支柱入れ、出来るだけ早く収穫し、棚は後で立て直す(5)葉や果実の痛みが大きい場合は、農薬使用基準に沿って殺菌剤散布する。
【水稲】(1)倒伏した水田は排水し、稲体をできるだけ引き起こし、茎葉の腐敗や穂発芽を防ぐ(2)倒伏した稲で成熟期の5日程度前のものは、直ちに刈り取る(3)フェーン減少でほ場水分の低下が予想される場合は走り水を行う
【花き】(1)キク、リンドウ、シンテッポウユリなどの露地品目が倒伏した場合は、支柱を立て直し、ネットにより株を引き起こして曲がりを防ぐ(2)リンドウ、シンテッポウユリで先端が折れた場合は、そのまま茎葉を残して次年度の株養成にまわす(3)茎葉の保護と葉枯病防除のため、農薬使用基準に沿って殺菌剤散布を行う(4)施設の損傷を確認・補修する -
中箕輪農事組合法人組合長
唐沢福一さん(56)赤いじゅうたんを敷き詰めたように咲く赤ソバの花を一目見ようと、県内外から多くの観光客が訪れる箕輪町上古田金原地区の「赤そばの里」。8月上旬にまいた赤ソバ(高嶺ルビー)が咲き始めた。
4・2ヘクタールの畑で赤ソバを育てているのは中箕輪農事組合法人。「そば処 留美庵(るびあん)」も運営し、ここでしか食べられない「十割赤そば」を提供している。
もとは花き農家。花栽培は今は主に奥さんがしているが、「そば屋をやることは全く考えていなかった」。
事の始まりは93年、荒廃農地をうめるために始めたソバ栽培。生産だけでなく、商品化し販売まで手掛けようと、97年に中箕輪そば組合を組織した。
始めは普通のソバだけだったが、赤ソバの話を聞き、「景観にいいかな」と種苗会社に問い合わせ、種15キロを購入。広域農道沿いの畑にまいたところ、秋に咲く赤い花が評判になった。金原地区の畑を組合で借り、「赤そばの里」が生まれた。
現在は、留美庵周辺の6ヘクタールも含め赤ソバの栽培面積は12ヘクタール。普通のソバは2・5ヘクタールで夏と秋の年2回収穫している。
「留美庵」は98年に開店。今年8年目を迎えた。「当時はそば人口は今ほどなくて、『そば屋をやるなんて』『やってもつぶれる』と馬鹿にされた」。仲間と各地を見て歩き、塩尻で女性のグループが自分達でお金を出し合って店を運営しているのに励まされ、「やろう!」と決意した。
年越しにそばを打っていたとはいえ「全くのど素人」。農業とサービス業の違いにも苦労した。「農業は相手が頭を下げるけど、店は自分が頭を下げる。仕事が逆なんだよね。大変だった」。商売という初の経験に胃潰瘍にもなった。
「食べやすいそばにしよう」と研究を重ね、3年目から、そばは全く変わった。「つるっと入るくせのないそば」にするため製粉を研究。1カ月に1回、石臼の目立てを変え、理想の目立てになるまで3年を費やした。
「そばって食べると高いでしょ。だから真剣に考えないといけないと思った」
ソバを最もいい状態で収穫するよう収穫時期にこだわり、適切な温度と水分管理による保存方法も確立した。
赤そばも十割にこだわった。「味は普通のそばと全く違う。かんでいると甘くなる。どうしても十割でやりたかった」。最初は短く切れてしまったり、ゴムみたいだったり…。試行錯誤の末、十割そばを完成させた。
「子どもから大人まで皆に食べてもらえるそばにしたい。だれでも気軽に入れる、ファミリー的なそば屋にしたい」
思いの通り、家族連れが多く訪れる。赤そばがある珍しさから、8月ころからは県外者の来店が増える。
中箕輪そば組合は04年4月、中箕輪農事組合法人に組織を再編成した。信用度を上げ、付加価値をつけ、一層親身になって取り組もうという思いからだ。
「おいしかったと言われるのが最高。まだまだおいしくなっていく余地がある。そばって食べやすさなんだよね。単純なだけに難しい。まだまだ勉強です」 -
どうぞのいすで心の病気について学ぶ
伊那市東町の福祉事業所どうぞのいすは8日、心の病、統合失調症を理解しよう窶狽ニ勉強会を開いた。上伊那圏域障害者総合支援センターの高橋きんよさんを招き、病気の症状や特徴、接する時の留意点などについて学んだ。
統合失調症は、100人に2、3人が発症する誰もにおこりえる病気。一方医療の進歩により、以前よりも薬やリハビリで回復も可能になっている。
8月から新たにスタッフに加わった小松さん(32)も、この病気を抱える一人。心の病気は、共に生活する人の理解が何よりも求められるため、一緒に働くスタッフも病気を理解し、それぞれが働きやすい環境を作り上げよう窶狽ニ勉強会を開いた。
精神障害者支援コーディーネーターの高橋さんは「倦怠感や意欲の低下など伴うこの病気のことを知らない人の中には、怠けていると見る人もいる。回復には周囲の支えが必要なため、家族などが病気を正しく理解することも必要。医療機関や専門医の敷居も低くなってきているので、異常を感じたら、早期に受診してほしい」と話していた。 -
リサイクルで商店街の集客図る
伊那市の伊那北地域活性化センター「きたっせ」入り口右側に8日、ペットボトル回収機1基を設置、利用が始まった。リサイクルを通じ、地元商店街や「きたっせ」への集客を図るねらい。
「きたっせ」は7月中旬にオープン。伊那北活性化委員会が空き缶回収機に続き、ペットボトル回収機を設置した。上伊那で初めての取り組み。
ペットボトル回収機は、投入口にペットボトル(500ミリリットル以下)を1本ずつ入れると、当落が表示され、「当たり」が出るとラッキーチケット(協賛店で使えるサービス券)が発行される。当選率は10回に1回。
協賛店は、山寺商工会の飲食、小売、卸売など39店で▽生ビール無料▽買い物の500円引き▽300円相当の菓子をプレゼント窶狽ネどのラッキーチケットが用意されている。
きたっせ建設委員会管理運営部の矢野昌史部長(63)は「ラッキーチケット発行で、店を知って来てもらえるきっかけにし、商店街の活性化につなげたい」と話す。
空き缶回収機は1カ月で約500本を回収、順調なすべり出し。「まちにごみがなくなった」効果も出ている。
回収機は午前8時から午後9時まで使用できる。 -
伊那まつり写真コンテスト
第33回伊那まつり写真コンテストの審査会が8日、市役所であった。推薦に蜷川靖子さん=伊那市=の「ゆかたでオーレー」が決まった。
コンテストには、市内をはじめ、箕輪町、飯島町、辰野町など19人から79点の応募があった。今回はオープニングパレードの「竜の舞」、みこしを題材にした作品が目立った。
審査には、実行委員会総務広報委員ら約10人が当たり、伊那まつりの雰囲気が出ているなどを基準に、入賞作品を選んだ。
推薦作品は「遊ingビレッジ」で「マツケンサンバ」を踊る浴衣姿の子どもたちの生き生きとした表情をとらえたもの。
来年のパンフレットなどに使用する。
表彰式は10月5日、市役所で開く。
また、15日から30日まで、市役所1階市民ホールに入賞作品を展示する。
推薦を除く入選作品は次の通り(敬称略)。
▽特選(1点)=田中美咲「祭りあんどんの向こうに」伊那市▽準特選(3点)=久保田昌宏「祭の精華」伊那市、小出文雄「彩華」同、加藤平治「竜の舞」南箕輪村▽入選(20点)=大西廣文(飯島町)久保村由人、田中美咲、蜷川靖子、林平一郎、牛山理、本名宣雄、伊藤好幸、向山世男、久保田昌宏、小出文雄(以上伊那市)加藤平治(南箕輪村) -
日本禁煙友愛会の冊子できる
日本禁煙友愛会はこのほど、冊子「創立50周年の歩み」を2500部作り、各支部役員らに配った。
冊子=A4判、44ページ=は50周年の節目に合わせ、これまでの歩みを残し、次代につなごうと作成した。創立の経緯をはじめ、禁煙憲章の制定、禁煙健康運動、社会福祉運動などをまとめた。世界保健機構からの表彰、県知事への小中高生の禁煙教育の陳情、旅行などの写真も掲載。「禁煙会歌」「禁煙行進曲」禁煙童謡「バイバイタバコ」など禁煙を促す曲も紹介される。
創立から2回、本部の引っ越しで「不要と思われる資料は破棄され、完全な50年誌とはいえないが、これが精一杯の記録」としている。
禁煙友愛会は1955年8月、伊那市小沢の故小坂精尊氏が禁煙で健康を取り戻したことをきっかけに創立。会員は県内を中心に、3万2千人。伊那商工会館内に本部を置く。 -
蒼楓会が盆栽20点を展示
伊那市を中心に、盆栽の愛好者でつくる「蒼楓(そうふう)会」(小木曽章薫会長、8人)の第16回展示会が8日、伊那市生涯学習センター2階展示ギャラリーで始まった。10日まで。
展示会は年1回、会員が丹精込めて育てた盆栽を多くの人に見てもらおうと開催。会員の奮起を起こす意味も兼ねている。
例年10月の開催だが、会場が確保できず、姫リンゴやアケビなどの実もの、モミジなどの紅葉には早く、小木曽会長(75)=狐島=は「時期が早くて残念だが、実ものの色づき、紅葉を想像して見てほしい」と呼びかける。
会員は盆栽の植え替えや針金かけなどの勉強会を開いており、会場には添えものつきの松やヒノキなど自信作約20点が並ぶ。中には、ヒメジャラの林に見立て、コケが生えた岩や中心に道を設けた鉢も。また、ツヤマヒノキなど高さ21センチ以下の小品盆栽7点飾りもある。
開館は午前9時から午後5時半(最終日は正午)まで。無料。 -
足に障害を持つポニーを飼い始める
伊那小学校1年川組(狩野佳子教諭、31人)は8日、ポニーを飼い始めた。足に障害を持つポニーで、児童たちは当番を決めて来年3月末まで世話をする。
学校周辺を探検し、みはらしファームでポニーを見た児童たちが7月、箕輪町の伊那ハーレンバレーパカパカ塾(春日幸雄理事長)に出向き、乗馬を体験。「育てたい」と希望が出たことから、春日理事長に相談し、飼うことになった。
ポニー「明(めい)」は2歳のメス。体長1・2メートル、体高0・7メートル。予定より3週間ほど早く産まれたため、ひづめが短く、右の後ろ足に障害を持った。
ポニーと対面した児童たちは大喜び。「一緒に遊ぼう」などの歌詞をつけた「めいちゃんの歌」で歓迎した。
春日理事長は「えさや水を与え、殺さないように。ポニーは足が不自由だが、人間も障害を持った人がいる。勉強してほしい」と呼びかけた。仲良くなる方法として「話しかけること」を教えた。
狩野教諭は「相手を思いやる気持ちや、生きることの大切さを感じてほしい」と願った。
ポニーは学校の敷地内に設けた手作りの小屋で飼育する。 -
道路美化活動で県同盟会表彰
道路美化活動への功績をたたえ、県道路整備期成同盟会は、高遠町の勝間地区道路愛護会(岡庭剛代表、90人)と東高遠の赤羽清さんを表彰した。5日、町役場で伝達式があった。
愛護会は10年間にわたり、勝間地区の区長の呼びかけで、区内の5常会でそれぞれ年に1度、道路清掃に努めた。赤羽さんは年間を通じて県道芝平高遠線や高遠城址公園入口にある花壇を整備し、11年間にわたって道路沿いの美化に努めた。それぞれ上伊那地区会長の推薦により、10年以上の功績が認められた。
伊東義人町長は「長い間ご苦労様でした。これからもそれぞれ模範になるよう継続していってもらいたい」とたたえ、賞状と記念品を手渡した。 -
「虹橋」改修で何色に 検討委・次回決定へ
高遠町の西高遠と伊那市美篶の芦沢地区を結ぶ、三峰川にかかる水路橋(通称虹橋)の改修に伴い、橋の色彩を検討する会の第3回が7日、町総合福祉センター「やますそ」であった。前回決まった3色から、それぞれ濃薄の6トーンを絞り込み、次回の検討会で最終決定する方針だ。
検討会では、提案された赤、青、茶色の色の濃さを、青1、赤2、茶3トーン決定した。委員からは「自然に解け込める色がいい」「変色しにくい。錆びにくい」との理由で、茶色を望む意見が多かったが、近日中に地元の町内会長を中心にアンケートし、結果を踏まえて検討する。管理道路の手すりを別色にし、ツートンカラーの橋にすることも決めた。
虹橋は橋脚がない構造で、長さ約100メートル、河床からの高さは45メートル。高遠ダムから農業用水を取水し、美篶や上の原などの農地1200平方メートルを潤している農業用水路。三峰川総合開発事業で1958(昭和33)年に完成以降、傷みが目立ち、橋と橋台を補強することになった。
また、生活道路や、小学生の通学路として利用され、管理道路の手すりの低さが危険を伴うとして、安全基準に基づき、現在の約80センチから120センチにする。06年度中の完成を目指す。 -
「旧馬島家住宅」10メートル移動
国道152号高遠バイパス工事に伴う、高遠町の県宝「旧馬島家住宅」の移転作業が7、8日あり、計画通り北東へ約10メートル移動させた。8日は工事が一般に公開され、地域住民が作業の様子などを見学した。
住宅の延べ床面積は約230平方メートルで、重さ40トン。工事は事前にジャッキアップした下にレールをひき、28カ所に設けたローラーを支点に、けん引して1時間で約5メートル移動させた。
「めったに見ることができない」とあって、地域住民が続々と見学に訪れた。西高遠の女性(82)は「昔と違って、効率よく動かしてすごいね」と見入っていた。
町は移転工事に合わせ住宅内の一部を改装し、建造当時に近い間取りを再現する。主に茶の間や流し間、土間、まくり戸を復元。茶の間はふき抜けにして、いろりを炊けるようにする予定だ。12月中旬の完成を目指し、「年末には見学できるようにしたい」としている。
また町教委は「保存していくだけでなく、茶の間などを利用したグループ活動などに活用してもらえるとうれしい」と話す。 -
飯島町老人クラブ連合ゲートボール大会
台風一過青空が広がった8日、飯島町本郷の本郷上グランドで、飯島町老人クラブ連合ゲートボール大会が行われ、8チームが参加、監督の指示のもと、1打1打真剣にスティックを振るい、優勝を目指した。
結果は次の通り
▽優勝=北街道(2)荒田(3)南街道(4)本郷(5)北町 -
「食のふるさと」講演会
3月に「もてなしのまちづくり計画」を策定するなど、観光振興への取り組みを積極的に進める駒ケ根市は6日、計画策定に中心的なメンバーとしてかかわった都市計画コンサルタントの須田清隆さんを講師に招いて、講演会「大御食神社の再発見と『食のふるさと駒ケ根』の創出」を文化会館で開いた。市民ら約70人が集まり、駒ケ根の食と文化についての話に耳を傾けた。
須田さんは「駒ケ根は古くから豊かな食文化を持っていて、日本書紀にもそのような記述がある。大御食(おおみけ)神社の名もそれが由来ではないか」とした上で「古い歴史を持つ伝統の食と文化を地元住民がよく理解し、都市部に効果的にアピールしていくことが、今後の観光振興にとって大きなポイントになる」と訴えた。 -
大宮五十鈴神社拝殿しゅん工
駒ケ根市北割1区の大宮五十鈴神社(白鳥俊明宮司)は7日、このほど完成した新拝殿(=写真)のしゅん工式を開いた。神社総代や区長、自治組合長ら氏子の代表約120人が出席し、拝殿の無事落成を祝った。真新しい拝殿の中で白鳥宮司をはじめ神職8人が祝詞を奏上するなどして厳かに神事を執り行った。関係者は「神社の例祭(23・24日)の前に完成できてほっとしている。新しくて広くて、身も心も引き締まるようだ」と話している。
新拝殿では、例祭で小学生らによる浦安の舞が奉納される。
約100年前に建てられたという旧拝殿は老朽化が進んで屋根や壁の傷みが激しかったことから、一昨年に拝殿建設委員会を立ち上げて設計などに着手する一方、氏子らには各戸5万円の寄進金を募るなどして総工費9千万円に上る費用を集めた。 -
05衆院選 いよいよ終盤戦
各陣営、票固めに懸命第44回衆院選は11日の投票日まで残り3日となり、三沢好夫=共産新、宮下一郎=自民前、加藤学=民主新=の3氏の陣営は、最後の票固めに入った。
三沢陣営は、7日に党と後援会の決起大会を開き、最後の3日間を候補者・選対全体で有権者との対話を徹底する体制を固めた。特に、「郵政民営化よりも有権者の関心が高い」とする、暮らし・年金・増税の問題を強調する。連日、こまめに街頭演説を行ってきたが、終盤を迎えて有権者からの激励電話も多くなり、「反応をビンビン感じている」という。
宮下陣営は、7日に福田康夫前官房長官を招いた決起大会を行い(伊那市の選対事務所、駒ヶ根市のアイパルいなん)、「地元の代表を国政に送り、伊那谷を日本の理想郷に」と最後の意志一致をした。公示以来1日平均15カ所での街頭演説、毎晩2縲・回の個人演説会を通じて、宮下氏の「構造改革を止めるな」との主張が広く受け入れられてきたと評価し、残り3日間は、遊説とともに、地域の後援会支部・推薦団体・支援団体全力での票固めに入る。
加藤陣営は、8日に箕輪町で羽田雄一郎・津田弥太郎両参院議員を招いた決起大会を開き、選対全体での「声かけ」に突入する予定。選対では「連日15縲・0回の街頭演説で、候補者選定の遅れによる知名度不足を解消した」と評価。「毎日調子が上がってきており、このまま投票日まで登り詰めたい」と話す。民主党のマニフェストが浸透し、争点は郵政民営化だけでなく国政全体を問うものだという意識が広範に広がってきた窶狽ニ分析する。 -
宮田中2年生の職場体験学習
宮田村の宮田中学校2年生は7、8日、村内の事業所を中心に職場体験学習を実施。仕事のやりがいや厳しさを肌で感じている。
宮田郵便局(中村文昭局長)では、早川航平君、古河原達哉君、伊藤俊一君、丸山詩織さん、小池祥平君、知久俊彦君の6人が実習した。
初日は台風の影響で外勤業務は体験できなかったが、悪天候も関係なく配達に出かける局員の様子を見学。
さらに郵便物の仕分けや切手、ハガキの窓口販売業務などで汗を流した。
「郵便局が地域でどのような役割を果たしているのか知りたいと思った」という知久君。忙しく働く局員にまじり、責任を持つことの大切さなどを学んでいた。
この日、2年生は企業や保育園、診療所など32カ所の職場に分かれ実習した。 -
宮田村の04年度決算
宮田村は7日までに、04年度の一般会計決算概要をまとめた。繰越金を除く実質単年度収支は80万9千円の赤字。ただ、市町村の預貯金にあたる財政調整基金に1億3千200万円を新たに積みたて、厳しさが増す今後に備えた。歳入が減る一方、行財政改革や大型事業の減少で歳出を圧縮。「基金積みたてもでき、節約の効果がある程度示せた」と村管理財政係は説明する。
当初予算に比べ、決算の歳出では5800万円を削減。管理財政係は「予算計上はしたが、節約して浮かせた部分。昔のように予算を使い切るようなことはできない」と、同係は村の厳しい財政状況を指摘する。
一時は底をつきかけた財政調整基金の積み立て残高は、3億3400万円にまで回復。
ただ、今後の見通しは厳しく、「節約する部分はぎりぎりまできており、大幅な取り崩しが必要になるかも」と同係は説明する
歳入は前年度比1・6%減の37億7600万円余。自主財源の柱となる村税は、法人税が26・2%の大幅増だったが、全体では2・7%増の11億1400万円だった。
地方交付税は普通交付税が4・4%、特別交付税が30・1%とそれぞれ減額となった。
一方で歳出は1・7%減の36億8300万円余。つつじが丘住宅建設や小学校多目的教室の増設以外は大型事業を控え、投資的経費は19・5%減の4億5300万円だった。
人件費は職員給料の削減効果などで7・3%減の8億3600万円。。物件費も6・6%、維持補修費も12・5%減った。
人件費や公債費など経常的経費に、一般財源が充てられた割合を示す経常収支比率は79%。前年より1・3ポイント悪化したが「財政規模が年々縮小しており、この数字で一概に悪くなったとは言えない」と同係は話す。 -
小1女児重傷
7日午前7時40分ごろ、駒ケ根市飯坂の市道を横断していた同市下平、自営業池上攻さん(37)の長女で赤穂東小学校1年の有咲ちゃん(7つ)が、同市上穂北、派遣社員平沢葉月さん(23)が運転する乗用車にはねられた。有咲ちゃんは市内の病院に運ばれたが、あごと左足の骨を折る重傷。
現場は直線の道路で、有咲ちゃんは4年生の兄と一緒に徒歩で登校中、渋滞で停車していた自動車の列の間から道路に出たところを、反対車線を時速約30窶・0キロで走ってきた平沢さんの車にはねられた。駒ケ根署は双方の安全確認が不十分だったとみて原因を調べている。
市内では小・中学生が重傷を負う交通事故が8月だけでも3件起きていることから、同署は文書を配布して学校などに注意を呼び掛けていた。 -
日本ネイリスト協会認定1級 上田香代子さん
南箕輪村沢尻にある、ネイルサロン「スタジオケイズウイッシュ」の代表を務める。
ネイリストは、爪や指先を健康的で美しくするプロ。いわゆる「爪のお医者さん」。アクリル絵の具でペイントしたり、バラの花など浮き上がらせたり(エンボスアート)するネイルアートだけでなく、深爪や二枚爪などの補修、爪のケアなどの知識や技術が必要とされる。
利用者は10代から70代までと幅広い。女性に限らず「ふとんが当たるだけでも痛い」と巻き爪で悩む男性も訪れる。「通っていただければ、治りますよ」。爪を通して、コンプレックスの解消や、気持ちのリフレッシュと元気になる手助けができればと話す。
ネイルに興味を持っていたが、21歳で結婚し、3人の子育てをするには無理だろうなと半ばあきらめていた。
しかし、5年前、雑誌で偶然、ネイルを学べる学校が松本市にあるのを見つけた。2年間通い、爪の解剖学、爪の病気、ネイルケア、アートなど基本から学んだ。働きながら、学校へ通う日々は大変だったが「好きなことだったので、苦にならなかった」。
日本ネイリスト協会1級を取得し、03年7月にネイルサロンをオープン。今ほどネイルは普及しておらず、1年間は宣伝に費やした。
利用者は、上伊那を中心に広がっている。ネイルが浸透すると同時に、仕事がハードになった。ブライダルにも力を入れており、プライベートな時間はほとんどないが「お客さんと向き合い、話をするのは楽しい。それに、喜ぶ顔を見られる一番いい仕事だと思います」。
ネイルスクールは随時、開催中。自分自身で楽しめるように、爪の手入れ、簡単なアートの方法などを指導する。その中で「アートをしてみたいという人が育ってくれたら」と思いを込める。
9月には中学生の職場体験を受け入れる。ネイルは美容院の付属と受け取りがちだが、仕事として認められたとうれしく感じている。
(湯沢康江) -
台風14号の影響
台風14号の影響で強い風が吹き、7日、伊那市、箕輪町を中心に、リンゴや梨の落果、稲やソバの倒伏、ブドウ棚の倒れなどがあった。上伊那地方事務所は8日以降に被害面積や被害額などをまとめる。
伊那市内で、「つがる」やジョナゴールドなどを栽培する生産者の一人は「台風の直撃を逃れて、よかった。9割が落果した数年前に比べてまだいい」と話しながらも「台風前に若干収穫したが、熟期でないものは残しておいた。落ちなくても、すれて傷ものになってしまう」と心配そうに雨の中を見守っていた。
また、収穫を控えたぶどう園では、一部の棚が根本から倒れた。豊作だっただけに、生産者は「まいった」と肩を落としたが、ブドウに傷みはなく、まずはひと安心。復旧作業が進み、予定通りにオープンする。
宮田村では、使用していないハウス2棟が倒壊。大田切区で栗の木が倒れ、一時道をふさいだが、村が撤去した。宮田高原に向かう寺沢林道で落石もあった。
飯島町のJA果実選果場には「つがる」「幸水」が通常に比べて2窶・割増の持ち込みがあったという。
今後、果実の玉ずれ被害が広がる可能性もあるとみられる。
小中学校は、時間を切り上げて集団下校するなど対応した。
飯田測候所によると、伊那の最大風速は15メートルで、降水量(午前6時窶伯゚後6時)は14ミリだった。 -
11日にきたっせで朝市
伊那商工会議所伊那北駅周辺活性化協議会は11日、伊那北地域活性化センター「きたっせ」駐車場で朝市を開く。
協議会は8月、「きたっせ」の完成を機に、山寺区の伊那商工会議所議員、山寺区商工会役員の11人で立ち上げた。伊那北に人が集まるように、イベントの開催や商店街での売り出しなどを計画している。その第1弾として朝市を企画、区内10店舗の協力を得た。
当日は午前7時から11時ごろまでオープン。すし屋のどんぶりもの、おやき、ウナギのかば焼きのほか、野菜や果物、生花、洋菓子などを販売。砂糖の100円市、キノコ汁やポップコーンの無料コーナー、足湯、おもちゃ屋などもある。
矢野昌史会長は「子どもが喜ぶコーナーも設けているので、家族そろって楽しんでいただきたい」と来場を呼びかけている。買い物袋は持参。衆院選の投票日で「きたっせ」が投票所になっていることから、投票率アップにもつなげたいとする。
協議会では、ぎおん祭りなどに合わせ、朝市を開いていた八幡町実業団協同組合ともタイアップし、年2回ほど開いていきたいとしている。 -
箕輪町営農センターたい肥散布機レンタル開始
箕輪町営農センターは、町内で農地を耕作する人を対象に、自走式小型たい肥散布機のレンタルを始めた。7日、育苗ハウスでデモンストレーションがあり、関係者が機械の性能などを確認した。
町は、05年度を「土づくり元年」と位置付け、地域農産物の「箕輪ブランド」づくりの足がかりとして、有機たい肥利用の促進と普及を図る土づくり事業に取り組んでいる。
たい肥散布機は、営農センターが町の全額補助を受けて購入。全長2・8メートル、幅1・3メートル、高さ1・2メートル。最大積載量は600キロ。散布幅は1・2メートルから2・5メートル。
特徴は、▽たい肥の自動積み込み、運搬、散布が1台でできる▽レバー1本で前・後進、無段階速度調節が自由にできる▽拡散板の開閉で散布幅の調節ができる-など。たい肥銀行で扱うたい肥専用として貸し出す。
たい肥散布はこれまで、果樹園やハウスでは手散布しかできず、施肥していないケースもある。貸し出す散布機は小回りがきく自走式で、果樹園やパイプハウスでの使用に適しているという。
デモンストレーションでは、散布機の機能を見たり、たい肥銀行の関係者らが散布機に合うたい肥の水分量などを確認した。
本格的な稼働は、果樹園などが収穫を終えた10月ころからの見込み。営農センターは、「化学肥料だけでは本物の“味”にはならない。良質なたい肥の投入が不可欠。有機農業を実践しよう」と、散布機利用を呼びかけている。
問い合わせ、申し込みはJA上伊那グリーンセンターみのわ(TEL79・0636)へ。 -
みはらしの湯の展示ギャラリーに墨彩画展示
四季折々のモチーフを、墨の濃淡や顔彩で美しく描いた墨彩画、約25点が、30日まで伊那市西箕輪の日帰り温泉施設、みはらしの湯のギャラリーに展示され、入浴客を楽しませている。
作者は西箕輪在住の宮下源明さん(70)。
7年前に不慮の事故で、右足を切断する大けがを負って以来、車いす生活を続けている。
手術後は手足がうまく動かず、いつも体はしびれた状態が続いた。何か気を紛らわすことが出来れば窶狽ニ始めたのが絵だった。
水彩画、水墨画、墨彩画窶狽ニ段階を踏み、3年前からはサンライフ伊那の教室にも通っている。
墨彩画は、ほとんど動かせなかった両手のリハビリにもなっり、現在は、細やかな筆使いで花や山並みなどを丹精に描いている。
宮下さんは「若いころ野球で鍛えた精神力で病気を乗り越え、絵も続けてこれた。障害に負けないように描き続けていきたい」と話す。 -
上伊那の今年の水稲作況予測まとまる
水稲の収穫を目前にひかえ上伊那農業協同組合は5日、上伊那で一斉に坪がりをし、作況を104、例年より良好と予測した。
上伊那の10アールあたりの予想収量平均は623・2キロ。地域別には、伊那市、南箕輪村、高遠町、長谷村からなる中部が最も高く625・6キロ。南部は622・1キロ、北部は620・2キロとなった。
収穫時期は平年より1、2日早く、施設受け入れは、予定通り。
登熟は良好で品質も良いが、刈り遅れによる胴割れが心配されるため、JA上伊那は、稲作農家に適期刈り取りを呼びかけていく。 -
オール信州マレットゴルフ大会
オール信州マレットゴルフ大会が6日、箕輪町のながた自然公園マレットゴルフ場ながたコースであった。上伊那を中心に全県から180余人が集まり、36ホール、パー144のコースを楽しんだ。上伊那平成会主催、伊那毎日新聞社など後援。
愛好者が親ぼくを深める大会で13回目。毎年、全県から楽しみに訪れる常連プレーヤーも多いという。
ながたコースは今年の5月末に9ホールを増設。上り下りの差が多い難コースで、初めてプレーする参加者も多く、OBが続出するなど苦戦していた。
片桐守会長(76)=同町木下=は「マレットゴルフは老若男女を問わず、和気あいあいと楽しめるスポーツ。健康増進のためにも、今後ますますこういう機会を持ってやっていきたい」と話す。
結果は次の通り。
▽総合優勝=林その子(諏訪市)117
▽男子 (1)中條清志(辰野町)118(2)樋口明勝(辰野町)121(3)唐沢恒司(伊那市)121(4)片桐守(箕輪町)122(5)山口忠(松本市)122(6)酒井孝夫(松本市)122(7)赤羽忠男(辰野町)122(8)小林岩夫(伊那市)123(9)小沢恒二郎(伊那市)124(10)柏原和夫(駒ヶ根市)124
▽女性 (1)白鳥栄子(伊那市)118(2)山口ひで子(駒ヶ根市)122(3)北林志げ子(伊那市)125(4)中島きくゑ(箕輪町)126(5)星春美(松本市)126(6)唐沢シゲル(伊那市)127(7)早川タエ(塩尻市)127(8)御子柴富子(塩尻市)127(9)藤堂のり子(諏訪市)127(10)山田ツユ子(箕輪町)129 -
どんちゃん祭りフォトコンテスト
中川村のどんちゃん祭り実行委員会総務宣伝部(鈴木信部会長、11人)は6日夜、役場で第14回どんちゃん祭り(8月6日開催)フォトコンテストの審査を行い、大会長賞に下平善彦さん(飯田市)の「総出のよさこい」を選んだ。
コンテストには村内外から5人、19点の応募があった。メーンのみこしと花火の共演、ナイヤガラ花火、盛り上がったヨサコイソーラン、楽しい子どもみこし-などをテーマにした作品がずらり。
どんちゃん祭りらしさ、表現力などで審査、大会長賞、どんちゃん祭り賞、優秀賞、佳作を各1点選んだ。
結果は次の通り(敬称略)
▽大会長賞=下平善彦(飯田市)「総出のよさこい」▽どんちゃん祭り賞=大西廣文(飯島町)「今年もやるぜ商工会」▽優秀賞=西永恵(中川村)「夜空に映えて」▽佳作=片桐久司(飯島町)「子供みこしの出発」
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高齢者敬愛訪問
「敬老の日」を前に
7日、飯島町の高坂町長と山田助役らは、2班に分かれ、米寿(88歳)を迎える55人の高齢者宅を訪問し、町からの福祉金、町社会福祉協議会の祝い金を贈り、長寿を祝った。
このうち、高坂町長の訪問を受けた中村美寿々さん(岩間)は「足の具合が悪いくらい。気が向けば、草むしりをしているので、『草かきばば』と言われている。若い人たちが、野菜を作るなど、健康に気遣ってくれる」と笑顔。
高坂町長は「戦前、戦後を一生懸命働いてきたのが、長寿の秘訣では。これからも、転倒しないように気をつけ、元気で長生きを」と激励した。
なお、15日には、百歳を迎える2人を訪問。国、県からの祝い状、記念品に合わせ、町、社協からの祝い金を手渡す。 -
芸術に親しみ明日への活力を
高遠町の高遠公民館は7日、「美術館作品鑑賞会」を信州高遠美術館で開いた。美術館に足を運ぶ機会を増やしてもらうとともに、感性を養い、「明日への活力につなげてもらいたい」と企画。地域住民ら約20人が参加し、芸術への関心を高めた。
同美術館の竹内徹館長の案内で、19日まで開催している日本画家の福井爽人東京芸術大学名誉教授と、鍛金作家の宮田亮平同大副学長の二人展を鑑賞。淡い色彩で幻想的な世界を表現している福井さんの作品では、「静かさのなかに、訴えるものがある」と説明を聞いた。
また、竹内館長は美術館創立までの経緯や、町出身の伊沢修二が東京芸術大学の前身である東京音楽学校初代学長だったことを縁に、二人展が実現したことなどを話し、「町に美術館ができたことも、素晴らしい芸術家の作品展ができているのも、歴史のおかげ」と紹介した。
美術館には初めて訪れるという参加者もいた。室町の女性(76)は「普段はあまり(美術館に)足を運ぶことがないし、説明を受けながら鑑賞することがなく、非常にいい機会を設けてもらった。いくら見ても飽きないね」と話していた。