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【記者室】姉歯問題
関係ない話と思っていた耐震強度偽造の姉歯問題が上伊那に飛び火。両ホテルともレストランを利用しており「もし、あの時に」と思ったら、ぞっとした▼先日、某建築士と姉歯問題について雑談を交わした。建築士曰く「偽造は姉歯単独では決してできない。偽造しても姉歯自身に得はない。取引先から鉄筋減量を指示され、言われた通りにして、そのまま検査機関が通ってしまったというのが実態では。繰り返すうちに、良心も感覚も麻ひしてしまったのだと思う。拒否すれば、仕事を出さないといった圧力はあったと思う。同業として気持ちはわかるがプロとしては負けだ」▼関係する全ての人がそれぞれの立場で最も配慮すべき入居者らの安全を考えなかったのかと怒りを感じた(大口記者)
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アルプス展望さわやかウォークに初日200人
中川村は牧ケ原文化公園サンアリーナを主会場に26、27日、「第6回中川アルプス展望さわやかウォーク」を行っている。「美しい日本の歩きたくなるみち500選」に選ばれた記念大会の初日は、村内を中心に、遠くは宮崎県、群馬県からの参加者200人余がふじが赤く色づいたリンゴ街道12キロをのんびり歩いた。
大会旗を先頭に、サンアリーナを出発、初冠雪の中央、南アルプスの山並を眺めながら、河岸段丘を上り、横前のアップルランドへ。村人心づくしのリンゴや漬物を食べて小休止した後、果樹園でリンゴ狩り。土産用に赤く、大きいリンゴ1つを選んでもぎ取り。「たくさんあって、迷ってしまう」「本当にもらっていいの」と思いがけないリンゴのプレゼントに、大喜びしていた。
27日は村内外から約300人が参加し、「天竜・里山コース22キロ」「里山コース15キロ」「ファミリーお散歩コース6キロ」の3コースを楽しむ。
当日受け付けも可。 詳細は文化センター(TEL88・1005) -
第3子に出産祝い金
中川村は25日、役場で、出産祝い金を松島拓良・麻美夫妻(片桐)の第3子、太郎君と、北沢豊・ひとみ夫妻(片桐)の第3子、ひかるちゃんに交付した。
村は91年から少子化対策で、保健センターの4カ月健診に合わせ、第3子に出産祝い金として、8万円を贈っている。
保健福祉課の宮下健彦係長は「村も少子化が進んでいる。元気に丈夫に育てて下さい」と声を掛け、祝い金を手渡した。
今年7月に生まれた太郎君とひかるちゃんは、慣れない場所で緊張ぎみの様子だったが、時々、笑顔を見せていた。 -
飯島町観光協会が観光名刺を4種類新たに
飯島町観光協会は観光名刺の台紙に新たに4パターンを加え、24種類とし、利用を呼びかけている。
新台紙には同会フォトコンテストの入選作品を用いた。横タイプは本郷のそば畑と、上の原のコスモス畑の写真を、縦型はお陣屋代官行列や、紅葉の里山、冠雪の南駒ケ岳の写真を入れた。
観光名刺は千人塚公園の桜4種類、飯島陣屋・歴史シリーズ4種類、中央アルプスの山並6種類、コスモス畑3種類、与田切公園2種類のほか、町花シャクナゲ、そば畑、イメージキャラクターいいちゃんなど多彩。写真のほか水彩画、切り絵で表現した。
ちなみに台紙価格は百枚千円(観光協会会員は800円)、印刷代百枚1200円から。
詳細は産業振興課(TEL86・3111、内線512) -
南箕輪村児童虐待防止ネットワーク会議(仮称)設置へ準備
南箕輪村は25日、役場であった児童虐待防止地域連絡員・市町村児童相談担当者研修会で、児童を虐待などから守るため関係機関などが連携する「南箕輪村児童虐待防止ネットワーク会議(仮称)」の設置案を示し、了承を得た。今後設置に向け条件整備を進める。
ネットワーク会議は、05年4月の児童福祉法改正(児童相談の第一線機関となる市町村の役割、要保護児童対策地域協議会の設置など)に基づく。
児童虐待の兆候発見や通報があった場合に、関係機関や担当者が会議を開いて連携し、保護者の指導や相談、児童の保護など処遇方針を検討して児童虐待防止と児童の健全育成を推進する方針。
計画案では、会議は村住民福祉課、教育委員会、児童相談所、福祉事務所、警察、人権擁護委員会、保育園、学童クラブ、子育て支援「すくすくはうす」、小・中学校などで構成。活動は連絡会議や研修会、事例検討会、講演会、学習会など。
虐待以外に、いじめ、障害児支援、子どもの権利擁護などの分野にも範囲を広げる考え。 -
南箕輪村の白鳥さん
シルバーアクセサリーの数々を展示シルバーアクセサリーなどの講師をしている南箕輪村北殿シルバー・スワン主宰、白鳥麻都香さん(43)は22日から、南箕輪郵便局ロビーでシルバーやビーズの手作りアクセサリーを展示している。12月末まで。
作品は、0・3ミリほどの純銀線に天然パールやサンゴなどの天然石を通してかぎ針で編む「純銀クロッシェ」、純銀の微粉末が入った専用粘土で好きな形を作り乾燥後に約800度の電気炉で焼く「銀粘土」、針とナイロン糸でビーズを編む「ビーズステッチ」の3種類。
アクセサリーコンテストに入賞した淡水パールやサンゴ、アクアマリンなどの天然石を使った豪華なネックレス、銀粘土で枠を作った拡大鏡、しなやかな仕上がりのビーズのラリエットなど、美しいデザインの26点を額に入れて展示している。
5年前から習い始め、日本余暇文化振興会の純銀クロッシェ特別講師、ビーズステッチ本部講師などの資格を持ち、南信を中心に教えている。
体験など問い合わせは白鳥さん(TEL・FAX74・7622)へ。 -
信州そば品評会で2社が受賞
05年の信州そば品評会で、高遠町の木曽屋が作る「絵島八割蕎麦」が、第1部(そば粉配合率70%以上の乾そばの部)で農林水産省総合食料局長賞に輝いた。箕輪町の沢製麺が作る「八割そば」も同部門の県知事賞を受賞した。
県工業技術総合センター食品技術部門が行うもので48回目。
ほかに、そば粉40%以上70%未満の乾そば部門や半生そば、生そばなどの5つの部門があり、全体で29工場から217点が出品された。
出品物の展示と表彰式は25日。長野市鶴賀のメルパルク長野で午後1時から。 -
温暖化対策条例説明会
県地球温暖化対策条例(仮称)制定に向けて県生活環境部は22日夜、同条例の要綱についての説明会を駒ケ根市の赤穂公民館で開いた。駒ケ根市のほか、伊那市、箕輪町などの住民約10人が参加。県の担当者らが資料に基づいて要綱を説明した=写真。
同条例は12章からなり、地球温暖化対策について県、県民、事業者などに責務を課している。県民、事業者に対しては「温室効果ガス排出の抑制に関する取り組みを自主的かつ積極的に行うよう務めなければならない」などと規定しているほか、実効性確保のために、優れた取り組みをした者に対して顕彰を行い、義務を果たさない者には勧告や氏名の公表をする窶狽ネどとしている。
県は条例制定に向け、県民の意見を聞くため「案」の段階で10月に、「骨子」の段階で11月にそれぞれ説明会を開いてきた。今説明会は駒ケ根市のほか、木曽町、岡谷市など県下4会場で28日まで開かれる。 -
紙芝居上演会
駒ケ根市の駒ケ根高原美術館で23日、小中学生が制作した紙芝居の上演会が開かれた。披露された作品は同館が8月に開いたワークショップ「紙芝居をつくろう」で小中学生らがクレヨンや絵の具で描いた『春よ来い』『里の秋』『月の砂漠』などの童謡をイメージしたものや、『杜子春』『蜘蛛の糸』などの物語を描いたもの。
童謡作品は駒ケ根市の女性コーラスグループ「ともがき」の合唱をバックに上演され、訪れた人たちを詩情の世界に誘った=写真。文学作品は「KAMISHIBAI(紙芝居)の会」の奥村仲江さん、小木曽恵美さんが情感豊かに朗読して、聞き入る観衆を魅了していた。 -
まるこま市場祭り
駒ケ根市赤穂上穂南にある公設地方卸売市場「まるこま市場」で23日、初のイベント「まるこま市場祭り」が開かれた。地元産の野菜や果物、花などが格安で販売され、せりの実演なども行われて、訪れた家族連れなどでにぎわった=写真。
会場の一角にはおいしい野菜や果物の見分け方などの展示コーナーが設けられたほか、来場者には熱い豚汁が無料で振る舞われた。
イベントを主催した同市場生産者組合長の小林弘志さんと、参加した仲買人組合長の倉田一美さんは「ここに市場があることすらあまり知られていないので、一般の人に存在をアピールしようと祭りを企画した。できれば来年以降も続けていきたい」と話している。 -
特別職給与自主削減へ
駒ケ根市は市長など特別職の給与月額を現行から4%自主削減する条例改正案を28日開く市議会臨時会に上程する。25日行われた記者会見で中原正純市長が明らかにした。収入役を06年度末(07年3月31日)で廃止することも併せて発表された。
特別職の給与は報酬等審議会が10月に市長に答申した1%減額と合わせ5%の減額となる。改正案では1%減額は12月から実施し、4月からの差額分を12月期末手当で調整。4%減額は06年1月から市長の任期中実施する窶狽ニされる。中原正純市長は自主削減の理由について「審議会の答申は尊重するが、合併が白紙になったことなどを受けて総合的に判断した」と説明した。
市議会でも議員らの報酬月額の1%自主削減を市に申し出て、同改正案に盛り込まれた。いずれも厳しい財政状況を踏まえた上での措置。
条例案が可決された場合の特別職の給与、報酬は次の通り(カッコ内は現行)。
▽市長=75万5520円(79万5千円)▽助役=63万6480円(67万円)▽収入役=57万8880円(60万9千円)▽教育長=55万5840円(58万5千円)▽市議会議長=37万9170円(38万3千円)▽同副議長=32万2740円(32万6千円)▽同議員=29万5020円(29万8千円)
収入役を廃止することについては、地方自治法の改正により駒ケ根市でも条例改正が可能になったことを受け▽行財政改革の06年度実施の方向性にめどが付いた▽財務会計システムの効率化が進んだ▽情報公開制度により透明性の確保が可能となった▽監査体制が充実した窶狽ネどの理由から可能と判断された。収入役廃止後の業務は助役が兼務する。 -
【記者室】インフルエンザ予防法
インフルエンザの予防接種を受けた。注射は大嫌いだが、仕事柄多くの人に会うので感染した場合迷惑がかからないように窶狽ニ仕方なく毎年この季節に医院に行く。最近はタミフルなどの特効薬もあるが、やはり病気は予防するに越したことはない▼ワクチンには厚生労働省が流行を予測した3種類のウイルスが含まれている。予測が外れれば何の効果もない窶狽ニいうことになるがそれは仕方がないだろう。だがそんな場合でも有効で簡単な予防法がある。うがいだ▼最近発表された研究結果によると、うがいに用いて効果がより高いのはヨードなどの薬品ではなく、普通の水なのだという。そんな安上がりで効果があれば言うことはない。だまされたと思ってお試しあれ。(白鳥記者)
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姉歯事務所構造計算書偽造、上伊那にも
2つのホテル営業休止へ虚偽の構造計算で問題になっている千葉県市川市の姉歯建築事務所が、伊那市の「ホテルセンピア」と駒ヶ根市の「プレモントホテル」の構造計算にも関わっていた問題で、県建築管理課は25日、関係書類を再調査した結果、構造計算書が改ざんされたことを確認。両ホテルとも大きな地震を想定した耐震性に問題があると発表した。
これを受け、両ホテルを経営するオオハシグループ(本社・飯田市)は、両ホテルの営業を休止することにした(休止開始期日などは未定)。
耐震性確保の方法の検討や、施工者・設計者の建築基準法違反などの調査についてはこれから行う。
構造計算書や構造図には明らかな改ざんの形は見られなかったが、設計段階の数値をコンピューターの構造計算プログラムに入力して再度計算したところ、建築確認時の計算数値との不一致や、適正な計算方法を用いていないことが判明したという。
伊那市のセンピアは、8階建て109部屋で2000年4月開業。駒ヶ根市のプレモントは8階建て120部屋で01年12月開業。いずれも23日自己破産を申告した熊本県の木村建設が設計・施工した。構造計算を姉歯建築設計事務所が行った。
建築確認はセンピアが99年度、プレモントが01年度に、ともに上伊那地方事務所で行われた。上伊那地方事務所には、建築確認当時も、現在も、再調査で使用した構造計算プログラム(国が認定したもの)はない。
オオハシグループの中島憲治代表は本社の取材に「県の発表があいまいで、何をどうすれば良いか分からないこともあるが、お客さんの安全が第一。すみやかに営業休止の措置をとりたい」「姉歯事務所とは一面識もない。木村建設が構造計算を依頼したのだと思う」と話した。 -
審議会が新市の特別職の給料などを答申
伊那市・高遠町・長谷村合併協議会の特別職報酬等審議会(向山公人委員長、10人)は25日、白紙諮問があった市長をはじめとする常勤特別職の給料などを答申した。常勤特別職は県内の人口類似規模の安曇野市・塩尻市に準じ、非常勤特別職は現伊那市にとどめた。正副会長会に再諮問を申し入れた地域自治区長、地域自治区に置く地域協議会構成員は返答がなかったため、答申項目から外した。
向山委員長は「地域自治区長らの業務内容や権限が明確でない。委員の合意が得られず、項目から外した」と口頭で加え、協議会長である小坂市長に答申。
小坂市長は「不透明なところがあり、やむを得ない」とし「新市長が決まってから審議会を設けて決めていただく」と述べた。
地域自治区長は市長が任命するため、事務的には間に合うという。
答申は尊重し、12月1日に開く合併協議会で協議案として提案する。
審議会は県内19市を参考に、支給基準(月額)を市長92万8千円(現伊那市1万8千円減)、助役76万8千円(7千円減)、収入役68万1千円(9千円減)、教育長65万4千円(1万3千円減)とした。市議会議員は36万円(6千円減)、農業委員4万1100円。消防団員は区域が広がり、職責が増大する特殊性から、役職ごとに3市町村の最高額を採用した。
地域自治区長らの再諮問については、合併協正副会で話し合いの場を持ったが、意見がまとまらなかった。 -
定年退職者等の生活設計講座
県南信労政事務所・伊那市は22日、伊那市西春近のサンライフ伊那で定年退職者等の生活設計講座を開いた。1年以内に定年退職を迎える人を対象に、再就職や生活設計、健康管理に役立ててもらうねらい。
内容は、雇用保険や厚生年金の給付、高年齢者の健康管理の講演のほか、健康体操の実技が組まれ、上伊那郡内の35人が受講した。
再就職について、伊那公共職業安定所職員が労働市場概況や、求人と求職のニーズの現状などを説明。「企業側は技術・経験のある即戦力を求めている」とし、再就職するために「『やりたい仕事』と『できる仕事』の妥協点を探る」などをアドバイスした。 -
上農定時制同窓会、PTAなどが存続を求める要請書提出
上伊那農業高校定時制同窓会やPTAなどは25日、上農定時制の存続を求める要請書を、第3通学区高校改革プラン推進委員を務める小坂樫男・伊那市長に提出した。
要望書は、小規模で家庭的な定時制を生徒が望んでいることから、大規模化が懸念され、親密な関わりを築きにくい多部制・単位制は、定時制高校を希望する生徒に対応できないことを強調。
「多部制・単位制を箕輪工業高校に設置した場合、比較的近距離の上農高校定時制をこれに統合する」とした6月の県教育委案が、プランに影響することを懸念している。
小坂市長は、推進委員として意見を聞き入れたが、要望の受け入れが困難であることをうかがわせる発言もあったという。
推進委上伊那小委員会は前回推進委で、箕工の全日制・定時制の廃止、多部制・単位制への転換案を提示。地元の声や魅力ある高校づくりに配慮した結果であることを強調したが、対象校は県教委案と一致している。
小林辰興委員(辰野教育長)は「赤穂高校の定時制は存続できる要素がある」とする一方、上農定時制については、存続する可能性の低さをうかがわせた。 -
まちじゅう美術館の入賞者を表彰
伊那商工会議所・商業連合協議会が主催する「第4回まちじゅう美術館」の表彰式が26日、商工会館であった。入賞者一人ひとりに表彰状などを手渡した。
保育園児を対象にした「まちじゅう窶煤vは、子どもたちにも楽しく親しみのある店づくりにと企画。「わたしの好きなお店」「わたしの家族」をテーマに作品を募ったところ、576点の応募があった。審査の結果、会頭賞5点、副会頭賞10点、部会長賞20点が決まった。
表彰式後、向山公人会頭は多くの応募を喜び「多くの市民に見て喜んでもらい、まちの良さを味わって」と呼びかけた。
応募作品は12月4日縲恬・N1月10日、市内48店舗に展示。来店した園児に各店からプレゼントがある。 -
シニアと女性のゴルフ同好会「シックスオー&レディース」が発足
宮田村で女性と60歳以上の男性にメンバーを限定したゴルフ同好会「シックスオー&レディース」が発足した。24日に初のコンペを伊那国際ゴルフクラブで開き、親睦を深めた。
上伊那にも60歳以上対象の同好会はあるが、女性の参加年齢を自由にして会員に加えたケースは珍しい。
「定年過ぎても元気にいつまでもプレーしたいと、仲間に呼びかけた。女性が入ることで、また雰囲気も違うでしょ」と吉沢務会長。
52人が入会して、この日のコンペには34人が参加。吉沢会長らの始球式に続いて、さっそく和気あいあいとラウンドした。
女性のひとりが「素振りはうまくいくんだけど。ボールの前に立つと、上手くいかないんです」と話すと、にわかにゴルフ談義が熱を帯びる場面も。好天にも恵まれ、心地良い汗を流していた。
吉沢さんは「今後も年に数回コンペを開きながら、お互いに楽しみながらプレーしていきたい」と話していた。 -
産業振興センターの管理運営から商工会が撤退
宮田村中心商店街の一角にある宮田産業振興センター(仲なかふれあいセンター)の管理運営について、村商工会は今年度末での撤退を表明。所有者の村は25日までに申し出を受理した。空き店舗を村が買い取り、商工会に管理を任せて地域活性化を検討してきた施設だが、5年間の累計で商工会が抱えた赤字は400万円にも及ぶ。結果的に稼動が伸びず、村は新たな管理者と活用法を探ることになった。
旧赤穂信用金庫(現アルプス中央信用金庫)宮田支店の移転に伴う空店舗を1999(平成11)年度に村は2500万円余りで購入。
当時、商店街や地域の活性化を望む商工会の強い要請を受けて、土地と建物を信金から買い取ったもので、補助で改修もした。
年間管理費約70万円のうち、商工会が半額を負担する形でセンターは開所。さまざまな活用法を模索し、喫茶店なども併設した。
しかし、当初から主要となる1階ホールの稼動率は年間数十日に満たない状態で、主な収入は喫茶の売り上げと2階の1室を貸事務所にした家賃に限られていた。
来年度から「指定管理者制度」の導入が始まり、村は商工会の管理費負担を増額してほしいと要請。
だが、同商工会理事会は、これ以上の投資は困難として管理運営権を返上する方針を決めた。
前林善一商工会長は「活性化とは逆行してしまうが、センターの清掃なども我々が担っており、これ以上の負担増は商工会の存続にも関わる」と説明。
センターは村が福祉施設としても活用しており、2階には福祉作業所が入居。手狭になっていることから、作業所の拡張や運営する福祉法人への管理指定なども含めて村は検討している。 -
心の育ちを考える日
宮田村の宮田小、中学校は21日、心の育ちを考える日を開いた。両校の連携の一環で、中学校の授業風景を小学校の教諭が参観。両校教諭が精神面や学力面など子どもの育ちについても意見交換した。
10年以上前から続いており、小学校と中学校で交互に実施。当初は子どもたちの心について理解を深めようと道徳の授業を参観していたが、近年は学力も含めて全般的な参観に変わってきた。
小学校の教諭は自由に授業の様子を参観。宮田小を巣立った子どもたちが、中学校でどのように勉強して生活しているか、熱心に見つめていた。
参観後の分散会では、両校の教諭がひざを交えて、生徒、児童のことについて話し合っていた。 -
商工会建設部会と村が懇談
宮田村商工会建設部会は24日夜、村との懇談会を開いた。村に限らず伊南行政組合が行なう公共事業の発注など、細かい仕事でも出来る限り工事を紹介してほしいと注文。村からの情報提供を強く求めた。
部会員約10人、村からは清水靖夫村長、平沢正典産業建設課長らが出席。
部会側は経費節減のための工事書類簡素化のほか、耐震補強制度の拡充や広報などについて意見した。
公営住宅の売れ残り対策についても提案。民間の不動産業者や建設業者に情報を提供して、積極的な販売戦略を行なうよう求めた。
また、山林の活用などにも話しが及び、幅広く意見を交換した。 -
正しい姿勢で健全な心
早稲田大学名誉教授の春木豊さん(心理学)と桜美林大学が正しい姿勢と心の変化のつながりを研究するため、長谷村の長谷小学校で9月から「背筋を伸ばす」いすを用いた実証研究をしている。
いすは横浜市の寺で座禅用に開発され、座面と背もたれにクッションが付いているのが特徴で、座面は前方が膨らみ後方に傾斜している。5年生15人に来年3月まで試作品を使ってもらい、月に1度、「やる気がでてきたか」や「元気がでてきたか」「ピリピリしないか」など約10項目を6段階評価して、心への影響を調査する。担任の視点からも児童の変化を調べ、データをまとめる。
同校で使用している従来の木のいすは、「姿勢が崩れやすい」。
大学生で同様の研究をしたところでは、背筋が伸び、顔が正面に向いていると気持ちが前向きで、猫背で下向きだとうつになりやすい結果が出たという。
春木さんと、桜美林大の鈴木平助教授(人間科学)は、「背筋を伸ばすいすによって姿勢や顔の向きが改善され、健全な心の教育につながることを示したい」とし、同校以外でも調査して、効果次第で最終的に全国での普及を目指している。 -
ベル伊那で永岡泰則さんの陶展 29日まで
岐阜県恵那市に窯を構える陶芸家・永岡泰則さん(53)の展示即売会は29日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。同ホールでの個展は昨年に続き2回目となる。
永岡さんは、1952(昭和27)年、福岡県生まれ。茶道の勉強をする中で、李朝陶磁の屈託のない優しさに魅入られ、作陶歴は23年間。全国各地で個展を開き李朝陶磁の魅力を伝えている。
李朝陶磁の「高麗白磁」「三島」「粉引」「黒高麗」などの作風で、茶道具をはじめ花器、一般食器100余展を出品。祭礼で供物入れに使われた「粉引祭器」は、一般食器として使い勝手のよい大きさに工夫して作っている。
永岡さんは「中国の白磁にない柔らかい風合いの李朝陶磁をご覧ください」と来場を呼びかけている。
27日、大日本茶道学会・向山弘仙さんの呈茶がある。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時まで)。 -
日本の財政を考える
飯島町文化館で24日、財務行政懇話会があった。商工会や議会など約60人が財務省長野財務事務所の刈谷正隆所長の「日本の財政を考える」と題した講演に耳を傾け、日本の財政の現状と、問題点、課題について理解を深めた。
この中で、刈谷所長は05年度一般会計予算の歳出は約82兆円で、国債費が2割、一般歳出の6割が社会保障関係費が占めている。歳入は税収が5割、4割強は公債金(借金)に依存し、公債残高は538兆円に上るとし、家計に例えて、分かりやすく解説した。
また、財政事情を国際比較し、対GDP比でみると、主要先進国中、最悪の水準になっているとした。
今後の財政については、高齢化が進み、社会保障のための支出が増大し、財政はますます厳しくなると予測した。
最後、財政健全化策に触れ「国は子や孫の世代に負担を先送りしない持続可能な財政構築に向け、まずは、10年代初頭の国、地方合わせた基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を目指している」と述べた。 -
竹生節男さんの「中川の四季」
中川村大草の望岳荘ロビーで、竹生節男さん(73)=豊橋市=の油彩作品を集めた「中川の四季展」が30日まで開かれている。
葛島から見た天竜の流れを描いた「天竜川」。晩秋の田で農作業に励む人々を描いた「夫婦(寒露)」。厳寒の飯島町七久保でスケッチした「中川村への道(立春)」など、中川村の四季折々の風景と、そこで暮らす村人を温かく描いた秀作16点がずらり。
竹生さんは豊橋市市民セミナーの絵画講師、市民展審査委員を務める。高校の美術教諭の頃から、伊那谷の山里の良さにひかれ、スケッチ旅行にしばしば中川村に訪れ、望岳荘に投宿し、制作した。 -
小学生ミュージカルダンス
こまがね文化創造劇場が主催する小学生ミュージカルダンス「ドロシーからの手紙窶買Iズの魔法使い」が23日、駒ケ根市文化会館大ホールで上演された。7月から練習を重ねてきた市内の小学生30人は本番の大舞台にも気後れすることなく、ステージ狭しと歌い踊った=写真。駒ケ根太鼓子ども連も劇中の場面で特別出演した。
ストーリーは、竜巻で魔法の国に吹き飛ばされたドロシーが家に帰ろうとさまざまな困難に出合う『オズの魔法使い』を基に、演出・振付を担当した神崎由布子さんが書き上げたオリジナル。小学生らがはつらつと演じる楽しいミュージカルに、会場を埋めた観衆は大きな拍手を送っていた。
同劇場は劇団昴を中心とした市民参加の共同ミュージカルを毎年開催してきたが、出演者のほとんどが小学生という舞台は今回が初。できれば今後も続けていきたい窶狽ニいう。 -
窪田孟恒絵絣(かすり)展
アンズの木の染料で染め上げた素朴で温かみのある窪田孟恒さんの絵絣(かすり)展が27日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。つむぎや生糸で織られたタペストリーや壁絵など約50点が、訪れた人を楽しませている。
絵絣は織られた布に絵を描くのでなく、描く絵を想定しながら糸を染め上げて模様を描く。作為的な線でなく“かすりの足”と言われる優しいラインが魅力。窪田さんはそんな絵絣に魅せられてグラフィックデザイナーから転職した。
藍(あい)でつくる絣絵は有名だが、自分だけの色彩を模索し、故郷・千曲市の木でもあるアンズの木の染料に出合った。
染める回数や媒染などによって橙、こげ茶など、色彩はさまざまに変化するが、温かみがあるアンズの染料は、絣の美しさを引きたてる。
窪田さんは「絣は自分の思いが及ばない美しさを表現してくれる」と話していた。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時。 -
幼稚園児が勤労感謝訪問
勤労感謝の日に合わせ22日、駒ケ根市の聖マルチン幼稚園(山田日出子園長)の園児らが市内の郵便局、駅前交番、消防署を訪れて感謝の絵や歌をプレゼントした。
園児らは駅前交番に年少、駒ケ根郵便局に年中、伊南行政組合北消防署に年長組がそれぞれ訪れ、「いつもお仕事ありがとう」などとかわいい声をそろえて感謝の気持ちを伝え、描いた絵をプレゼントしたり皆で歌を歌ったりした。「応対した職員らは「ありがとう。これからも頑張ります」などと礼を述べ、貯金箱などのお土産を渡したり、パトカーに乗せてあげたりしていた。駒ケ根郵便局の矢島和一郎局長は「年末年始に向けて忙しくなるこの時期に、子どもたちの声を聞けてホッとした」と笑顔で話した。 -
山ぶどう酵母のパンを開発
宮田村南割区のパン職人岸裕さん(56)が、村の特産品である山ぶどうから酵母を抽出して、パンとして製品化することに成功した。ニシザワ双葉店(伊那市)内で自身が経営するパン屋「ジャストベイクドパオ」で販売を開始。客の反応も上々で「村の活性化に少しでも役立てば」と期待をふくらませている。
本来はワインに醸造する山ぶどうをパンに使えないかと一念発起。近所に住む栽培農家の秋山泰久さんが全面的に協力し、今夏から研究を進めた。
当初は酸味が出たり、ふくらまなかったりするなど試行錯誤。しかし、徐々に安定し、100%山ぶどう酵母のパンが完成した。
「今まで使っていたイースト菌のパンよりも風味が豊か」と職人歴30年の岸さん自身納得の出来ばえ。
宮田特産の山ぶどうワイン「紫輝」に漬けた干しぶどうをトッピングした「レーズンロール」と「クルミロール」に使用している。
12月3日に村内の本坊酒造で開かれる山ぶどうワイン祭りに、岸さんも参加を予定。
会場で自慢のパンを販売し、この日解禁されるワインの新酒と一緒に多くの人に味わってもらう考えだ。
パンに関する問い合わせなどは「ジャストベイクドパオ」78・3209まで。 -
第5回水墨画県展
第5回水墨画県展が24日、伊那市の県伊那文化会館で始まった。オープニングから200人を超える人が集まり、幅広い題材を描いた水墨画の世界をたん能している。
会場を移動して開く公募展で、伊那市での開催は初。応募者は画歴5、6年から30年くらいまでとさまざま。10号以上30号未満で、色をつけず墨だけで描くという規定があり、例年並の260点余の応募の中から入賞、入選作品、特別出品作品約200点を展示している。
画風は風景、山水、建物、人物など幅広く、洋風な題材もある。高遠町の高遠城址公園、駒ヶ根市の光前寺鐘楼など地元を描いた作品もある。「全体のレベルが上がってきている。テーマや表現もバラエティに富み、見応えがある」という。
26日は水墨画実技教室が小ホールである。講師は長野県水墨画協会長代行の下平瑞雲さん。午前10時縲・1時半、午後2時縲・時半の2回。申し込み不要。
展覧は27日まで。午前9時縲恁゚後5時。最終日は午後3時まで。入場無料。