-
地域包括支援センター運営協議会
駒ケ根市は16日、地域包括支援センター運営協議会を保健センターで開いた。委員15人のうち13人が出席し、中原正純市長から委嘱状を受け取った=写真。委員の互選により、会長に市民生児童委員協議会の竹上一郎さん、副会長に県看護大の安田貴恵子さんが選出された。出席した委員らは介護保険法の改正や地域包括支援センターの役割と設置・運営などについて市担当者の説明を聞いた。
同センターは、介護保険法の改正により国の方針が予防重視型システムに修正されたことで、地域における介護の総合的な窓口とマネージメント機能を担う施設としての役割を担う。駒ケ根市では人口規模などにより2カ所設置したい考え。
委員は次の皆さん。
▽会長=竹上一郎▽副会長=安田貴恵子▽委員=野々村ハナエ、小出勇、鈴木健司、福沢宏、林朝昭、高橋ひろ子、佐々木弘子、石原早苗、馬場隆志、水野恵美子、斉藤幹彦、小林タキ、西島弘子 -
別荘ローラー作戦
11月の指名手配被疑者捜査強化月間に合わせて駒ケ根警察署は17日、同市菅の台の別荘地を対象にオウム真理教被疑者についてのチラシなどを配布するローラー作戦を実施した。
同署警備課の鈴木眞一郎課長ら6人と別荘地を管理する駒ケ根市職員3人が手分けして182戸の別荘すべてを巡回し、オウム真理教被疑者3人の顔写真入りのチラシと防犯診断カードを手渡して「不審な人物を見かけたらぜひ警察に通報してください」などと呼び掛けた=写真。
別荘地に住む池田恭一さん(65)は「この辺りは人通りもほとんどない。たまに見かけない人や車を目にするが、別荘の所有者かもしれず、不審者かどうかの判断はなかなかむずかしい」と話していた。
別荘地はシーズンオフに入り、滞在する人は少なかったことから、署員らは空き巣の被害などがないか1軒1軒確かめながら巡回していた。 -
駒ケ根病院祭の売上寄付
駒ケ根市の県立駒ケ根病院(樋掛忠彦院長)で10月22日に開かれた「第1回駒ケ根病院祭」の実行委員会は16日、職員らが行ったバザーの売上金2万8千円を同市飯坂の精神障害者共同住居「こまの杜飯坂」に寄付した。実行委員長の藤原利勝副院長らがこまの杜を訪れ、松・ス澄子理事長に寄付金を手渡した=写真。松・ス理事長は「本当に助かる。ありがたいこと」と感謝を述べた。
バザーでは病院職員らが持ち寄ったタオルや食器などの日用品や電化製品など157点を販売した。藤原実行委員長は「思ったより好評で、寄付できるだけの金額ができて良かった。できれば来年以降も続けていきたい」と話した。 -
エーデルこまがねで文化祭
駒ケ根市のケアハウス・エーデルこまがね(福澤亘施設長)は21日まで文化祭を開いている。利用者らの絵画、写真、生け花などの作品展のほか、うたごえ教室の発表会、カラオケ会などが日替わりで行われる。
15日には抹茶を味わう茶会が開かれた。利用者ら約20人が集まり、同施設で茶道教室の講師を務める吉瀬洋子さんが本格的にたてた茶をじっくりと味わった=写真。利用者らは「作法はよく分からないがとてもおいしかった」と満足そうな笑顔を浮かべていた。
展示室には利用者らが制作したちぎり絵、書道、人形、刺しゅうなどの力作が並び、訪れた人たちからは「なかなか大したもんだ」などと感心の声が上がっていた。 -
箕輪町議会議員定数の区長との懇談会
箕輪町議会の議員定数研究委員会(8人、松崎久司委員長)は16日、議員定数についての区長との懇談会を町役場で開いた。意見は「現状維持」「定数減」の両方あり、民意反映のための住民アンケートや10月の町内各種団体長との懇談会の意見とともに、今後の検討資料にする。
町議会は、自立を目指した町が新しいまちづくりを積極的に進める中で、今の議員定数が妥当かどうか研究するため特別委員会を組織。来年1月中に方向付けする考え。現在の定数は18。03年4月の前回選挙で22から18になった。
「定数減」の数は2人、3人、5人などで、「少数精鋭で」「各委員会一人ずつの減はどうか」など。現状維持は「将来人口3万人の町になると予想しているので現状がいい」「あまり減らすことは議会軽視にあたるのでは」「前回選挙で削減したのでもう1、2回やったほうがいい」などだった。
町にふさわしい議会のあるべき姿の検討や議員の能力向上を求める声もあった。 -
南箕輪村職員接遇研修会
南箕輪村は16日、職員の資質向上のため接遇研修会を村民センターで開いた。長野経済研究所から講師を招き、サービス業としての行政窓口を目指し、好感を与える応対を学んだ。
講師は、「住民の期待に一つでも二つでも答えるために、満足や信頼を得るマナーを学んで」と話し、身だしなみ、態度・動作、話し方・聞き方などの基本、電話や来客の応対を指導した。
身だしなみは、「感じるのは皆さんではなく、相手がどう感じるか。清潔感の“感”を意識して」とし、明るい表情の大切さ、特に目の表情を大切にすることでより相手に気持ちが伝わることも話した。
職員は、ペアになって表情筋を動かして笑顔を作るなど実践も交えて学んだ。 -
【南大東島再訪記】「平成のコメの道」〈下〉
「おいしいコメがいつも届けば……」友好米を届けるコメ娘の一行には、じつは心配事が1つだけあった。伊那のコメで喜んでもらいたいけれど、島でコメを扱う商店の営業に影響を与えないだろうか?窶狽ニいうことだった。
南大東島は沖縄本島から東に約400キロ。周囲20・6キロの島に1380人が住む。島の59・7%を占める農地はそのほとんどがサトウキビで、あとは青パパイアやジャガイモ。水田はまったくない。
島民はもちろんコメを主食にしているが、当然全量、島外から、農協その他の流通ルートを通じて持ち込まれている。
コメを使う商店は、与儀商店・大盛商店・ケンちゃんストアーなど3件ほどあり、銘柄的には新潟県魚沼産コシヒカリから秋田こまち、ひとめぼれなど数種並ぶが、もっとも安価の秋田こまちでも5キロ2140円と、輸送費などの関係で伊那では考えられない値段がついている。
さらに、高温の地であることから保管などにも苦心しており、各商店がどれほど努力しても、どうしても鮮度的に落ちてしまう。新米も入らないわけではないが量的に少ない。島民のほとんどが「もっとおいしいコメを食べたい」と望んでいるという。
こうした地に、「川下り米」として有名で、食味もよい伊那市東春近の新米コシヒカリを、経費相当の原価で持ち込むのだから、島のコメ屋に少なからぬ影響が出るのではないか窶狽ニ危惧したのだ。
だが、取りこし苦労だった。米屋の1つ与儀商店の田仲留美子さんは8月に伊那を訪れた1人でもあり、交流をさらに深めようと、友好米のおにぎり作りや申込みの集約に率先してあたってくれた。
それどころか「伊那に行った時から、こんなおいしいコメがいつも届けば、島の人はきっと喜ぶと思っていた」と、今後継続して、伊那で取れたコメを島に直送し・販売する窓口を引き受けてくれる方向で、話し合いを続けることを約束したのだった。ほかの米屋さんも歓迎してくれた。
こうして、人々の友好の中から、伊那の特産品であるコメを直接流通させる、経済的な交流の試みが新たに始まろうとしているのだ。(毛賀沢明宏)
※「平成のコメの道」は本号で終わり。次回からは「動き始めた子どもの交流」が始まります。 -
ICT・CEKがデジタル放送共同ヘッドエンド開局式
伊那ケーブルテレビジョン(ICT・伊那市、向山公人社長)とエコーシティー・駒ケ岳(CEK・駒ケ根市、中原正純社長)のデジタル放送共同ヘッドエンド開局式が17日、伊那市内であった。BS、CS放送を先行してデジタル放送を開始。双方の自主放送の視聴も可能になった。
来年4月にNHK、10月に民放各局がデジタル放送を始めるのに伴い、共同で整備。伊那ケーブルに、県内地上デジタル放送再送信設備などヘッドエンド設備を置き、双方を光ケーブルでつないだ。事業費は約1億2千万円。設備投資・ランニングコストの軽減、上伊那郡内の情報共有化による情報サービスの向上を図る。デジタル放送のチャンネル数は41(地上波含む)。
開局式には両社役員、行政関係者ら約40人が出席。
テープカット後、向山社長は「チャンネルを楽しむほか、生活や経済、自然災害など生活情報を住民に伝えていく」とあいさつ。中原社長も情報の共有化によるメリットを挙げ、加入を促した。
加入者は、デジタル放送対応の専用チューナーの取り付けが必要。17日現在、約1千戸の申し込みが入っている。12月末まで「加入推進キャンペーン」を展開中。
加入世帯は上伊那8市町村で3万7533戸。
問い合わせはICT(TEL73・2020)、CEK(TEL82・4000)へ。 -
ハッピーテール、野良猫手術支援基金設置
保健所に収容される犬猫の保護・里親探しに取り組む民間団体「ハッピーテール」は、野良猫の不妊手術を助成する「ノラ猫手術支援基金」を設立した。対象は野良猫に餌やりをする上伊那在住者。処分される割合が高い「野良子猫」を減らすための新たな試み。
ボランティアの積極的な活動で不妊手術の浸透もあり、2000年ころから伊那保健所に収容される犬猫は減少。98年度は287匹だった猫の処分数も、昨年度は106匹となった。しかし猫の場合、収容に対する処分割合が約8割と圧倒的に高い。「捨て猫」「野良が産んだ子猫」など、返還先のない子猫がほとんどを占め、その多くは処分される。昨年度は収容された79匹のうち、71匹が処分された。犬は迷い犬が買主に返還されるケースが多く、処分割合は約3割。
ボランティア団体も、多数の子猫を受け入れられる体制はなく、現状打開策を模索していた。
子猫が多い原因の一つは野良が野良を生む悪循環があること。野良に餌やりをする人も多いが「飼ってはいない」という意識から、不妊手術を施す人は少ない。そのためハッピーテールは「餌を与えている人にも一応の責任を負ってもらおう」と、手術費を一部負担してもらう代わりに、1回につき3千円を助成する今回の基金を設立した。
事務局の柴崎真弓さんは「餌をあげることは否定しない。『猫がかわいそう』と手術を否定する人もいるが、トラブルが発生すれば猫も住みにくくなってしまう。共存していくために、手術は必要」と訴える。
また一般に対しては、基金への協力も求めている。
助成・基金に関する申し込み・問い合せはハッピーテール事務局(TEL090・2671・4270)東野さんへ。 -
森世紀工房「木の温もりにつつまれるキッチンライフ」展
県産材を利用した木製キッチン家具の肌触りを実感してほしい窶狽ニ、県内の建具職人などでつくる「森世紀工房」は16日から、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで「木の温もりにつつまれるキッチンライフ」と題した展示会を開いている。温かみのある信州産カラマツのダイニングテーブルやいすなど約150点が、来場者を楽しませている。
地域材の利用促進を通じて里山再生を目指す森世紀工房は、県産材の良さを伝える活動に県内外で取り組む。今回は伊那支部を中心とする17人の匠が、既製にはない、職人ならではのキッチン家具や小物を出展。実際に見て触れることで、良さを実感できる。
県内の山林の約半分を占めるカラマツは、腐りにくく、色・木目共に美しいのが特徴。キッチン周りにも適しているという。
伊那支部の有賀恵一幹事長は「木の使い心地、触り心地を直接感じてほしい」と話している。
入場無料。20日まで。 -
3年ぶり王座へ「上伊那」結団
第54回県縦断駅伝競走大会は19、20日、長野市から飯田市までの20区間(218・4キロ)で競う。16日夜、伊那市役所の多目的ホールで、3年ぶりの王者奪還を目指す上伊那選手団の結団式があった。
北澤秋司団長は「これまでの練習で培った努力をもとに、チーム一丸となった2年間のリベンジを果したい」とあいさつ。
有賀友衛監督は「昨年は2位に甘んじたが、今年は故障者もなく本来の力を発揮すれば優勝できる。2日目は上伊那を走るが、地元の声援を受けながらゴールをトップで駆け込むことを確信する」と話し、丸山信一主将は「今年は優勝の二文字を獲得する。沿道からの応援お願いします」と決意を述べた。
出走メンバーは2人が初出場で、ベテラン選手も健在。守屋智春さん(46)はチーム最年長で初めてアンカーに抜擢された。
上伊那(辰野町)を通過は、20日午前9時10分ころからの予定。
選手は次の皆さん。
◆1区(11・6キロ)濱吉彦(辰野町、ジェルモ)◆2区(7・8キロ)増澤真吾(辰野町、信州大学)◆3区(20・1キロ)上島通成(辰野町、NEC長野)◆4区(3・2キロ)滝沢恵美(駒ヶ根市、駒ヶ根市役所)◆5区(13・0キロ)大槻勉(箕輪町、ジェルモ)◆6区(8・6キロ)鈴木昌幸(伊那市、ジェルモ)◆7区(10・2キロ)丸山信一(箕輪町、NEC長野)◆8区(9・5キロ)小林太一(駒ヶ根市、信州大学)◆9区(15・8キロ)荻原英雄(伊那市、ジェルモ)◆10区(10・0キロ)唐木正敏(伊那市、ル・プレジール)◆11区(10・1キロ)松村博文(飯島町、南信精機製作所)◆12区(12・7キロ)土橋勇一(伊那市、NEC長野)◆13区(9・2キロ)小池夏樹(伊那市、小池工房)◆14区(10・4キロ)松崎雄介(駒ヶ根市、駒ヶ根市役所)◆15区(16・6キロ)北原英一(駒ヶ根市、トーハツマリーン)◆16区(10・0キロ)厚地健一郎(伊那市、NEC長野)◆17区(4・3キロ)福沢久美子(駒ヶ根市、東伊那すこやかクリニック)◆18区(4・3キロ)千葉健太(箕輪町、箕輪中学校)◆19区(17・0キロ)羽生吉浩(駒ヶ根市、養命酒)◆20区(14・0キロ)守屋智春(伊那市、嬉楽Q)◆補欠=北原誠(箕輪町、アルプス精工)唐木智充(伊那市、伊那北高校)茅原由昭(伊那市、日本ピスコ)田中秀一(駒ヶ根市、トーハツマリーン)平賀翔太(駒ヶ根市、赤穂中学校)宮沢加奈(辰野町、アンサンブル伊那) -
不自由なこと、介護学ぶ
高遠町の高遠小学校で16日、福祉体験会があり、3年以上の児童約180人が、手話を学んだり、アイマスクを付けて歩くなどして、福祉について理解を深めた。
人権について考える「仲良し旬間」(14縲・5日)に合わせ、障害者や介護者の立場から福祉を学ぶ。車いすの使い方や点字の打ち方、介護や手話などを体験した。
車いす班は、町社会福祉協議会の職員から「要車いす者を思いやって押すことが大事。勢いを付けたりせず、安全を心がけて」と指導を受け、2人1組になって校舎の周りを押して歩いた。
段差や砂利道では、前輪を上げながら押したり、車いすを持ち上げたり、扱い方に悪戦苦闘する児童が目立った。
点字班は、点字版と手筆を使って五十音や自分の名前を打ち、6つの点の位置によって成り立っていることを学んだ。
同校は旬間中、人権についての特別授業や講演会などもする。 -
秋の叙勲で受章の3人喜びの報告
秋の叙勲で受章した駒ケ根市の麻野幸好さん(81)=旭日双光章、専門工事業振興功労=、高坂保さん(76)=瑞宝双光章、教育功労=、中坪敏郎さん(74)=旭日双光章、地方自治功労=の3人は16日、市役所に訪れ、中原市長に喜びの報告をした。
麻野さんは「勲章をいただいて初めて、重さを実感した。自分で自分をほめてやりたい心境」。高坂さんは「皇居に参内でき、天皇陛下からお言葉をいただき、家内ともども喜びでいっぱい」。中坪さんは「支援者や地域、議会の同僚、先輩などそれぞれのみなさんのお力添えでいただいた。この気持ちを大切にしたい」と、それぞれ感激の気持ちを伝えた。
中原市長は「産業、教育、地方自治とそれぞれの分野で叙勲の栄に浴されたことは市民にとっても大きな名誉であり、誇り」と祝福した。 -
消防ポンプ車を更新、入魂式
飯島町は町消防団第1分団第1部の消防ポンプ車を更新、17日、公用車車庫前で入魂式を行い、交通安全と活動中の無事を祈った。
第1部のボンプ車は21年振りの更新。新車は4千CC、8人乗り、4WD、放水能力毎分2千リットル以上。無給油式真空ポンプを搭載。事業費1365万円。 高坂町長はカギを早稲田吉郎団長に手渡し「安全運転、安全管理に努め、精いっぱい機動力を発揮し、防火防災、被害軽減に役立てて」と有効活用を希望した。 -
どんパンの会が麦まき
中川村の手作りパングループ「どんパンの会(荒井登志子会長、10人)」は14日、片桐のほ場約10アールで麦蒔(ま)き作業をした。品種は東山3号、食味も風味もよく、伊那谷で栽培できる、パンづくりに適した小麦。収穫は今年並の600キロを見込む。
会員ら5人が参加、トラクターで耕起し、小型トラックターで畝立て、手で筋蒔きし、草かきで軽く覆土した。
麦が生えそろい、伸び始めた12月中旬には、村内2園の年長園児による麦踏みを予定する。
県内には手作りパンのグループは多々あるが、原料の小麦から生産するのは同会のみ。 旬の野菜や果物を使ったパン、地粉百%のパン、米粉パン、パン用小麦粉の販売のほか、保育園のパン給食や、村内3小中学校の給食に米粉パンを提供している。
荒井会長は「園児たちが麦踏み体験を通じて、『食』や『農』に関心を持ってもらえれば。ハイカラなパンはできないが、安全でおいしいパンを作り続けたい」と話す。 -
公共施設のアスベスト検査
中川村は16日、公共施設アスベスト現況調査結果(第2回)を発表した。調査カ所はいずれも不検出だった。
9月の定性検査(アスベストの有無)で、アスベストが確認された役場旧消防棟倉庫の天井水平ブースは、気中検査の結果「飛まつなし」だったが、06年度予算で撤去などの対応をする。
現地調査で吹き付け材が追加確認された、中川東学校パソコン室、同コンテナ室、西小学校パソコン室の天井は定性結果の結果、いずれも不検出。
両保育園ちゅう房の給食回転がまも不検出だった。 -
県単農道のJR立体交差着工へ
貴重な動植物の保護や県の財政難などで一部工事が中止になった宮田村大田切区の県単農道事業で、最も大きな工事となるJR飯田線との立体交差工事が今月末から着工することになった。16日夜に地元説明会が開かれ、県は2008年度までに交差を含む全ての事業を完了したいと見通しを示した。
立体交差工事は1年半程度の予定で、線路をほとんど移設することなく、狭い現道を2車線に拡幅する。その後も県は引き続き、交差前後から国道153号に接続する260メートル区間の整備を進める。
説明会には地元の建設推進委員会や地権者ら約40人が出席。上伊那地方事務所、JR東海ら関係者が工事概要、進め方などを説明した。
それによると、「ボックス」と呼ばれる箱状の構造物を使って施工。3月上旬には一晩使って、線路が通る新たな橋げたを渡す。
JRは、夜間に工事を実施するため運休などの影響はないとしている。
同農道事業は00年度に着工したが、計画地にオオタカの営巣などを確認して広域農道西側の区間331メートルを中止。さらに財政難を理由に一部区間は現道に待避所を設けるのみに事業縮小した。
この日の説明会では、中止に至った経緯の説明不足を指摘する声が挙がったほか、「08年度に本当に事業は完了するのか」などの質問も。
地事所の担当者は「県の組織改革、予算面など厳しい部分はあるが、完了させるべき事業として県(本庁)に要望している」と答えた。 -
防犯女性部が護身術学ぶ
宮田村の防犯女性部(小田切久美子部長)は16日夜、警察署員から護身術を学んだ。定期的に講習を積んでいるが、万が一に備え、他人にも指導できるようになろうと、熱心に励んだ。
女性部員6人は、18日に宮田中学校で行なう防犯訓練に指導者として参加。生徒に教えられるようになろうと、この日講習会を開いた。
村駐在所の雨宮則彦所長らから手ほどきを受け、暴漢に遭遇した場合の対処法を学習。2人1組になって繰り返した。
小田切部長は「本当は危険に遭わないことが前提と思う。護身術を習ったら大丈夫ではないことを、子どもたち、私たち大人も肝に命じたい」と話していた。 -
田原市と宮田村両議会が交流
愛知県田原市議会(30人、伊与田知養議長)は17日、友好都市の宮田村を訪れて同村議会と交流した。キノコ栽培工場を見学し、リンゴ狩りも体験。田原市は10月に渥美町と合併、宮田村は自立と対局の両市村だが、「これを機会にさらに友好関係を深めたい」と懇談した。
宮田村の山浦正弘議長は「ともに手をつなぎ、両輪になれれば。さらに一歩踏み込んだ提携も今後していきたい」と、田原市の一行を歓迎。
清水靖夫村長は「田原は合併したが宮田は自立2年目。いずれにしても厳しい環境だが、力強い行政施策に取り組みたい」と述べ、小林修助役が村の概況を説明した。
中越区の農事組合法人「ひかり」では、ブナシメジが大量生産される過程を見学。村内の農園ではリンゴ狩りも体験し、懇談会では今後の村政、市政について意見を交換していた。 -
キンボールリーグ戦開幕
キンボール愛好者ら約120人が集う駒ケ根市初のリーグ戦「第1回にっこりキャッチでキンボール大会」が開幕した。8日に行われた開会式に続いて15日夜には予選リーグAブロックの第1戦が赤穂中学校体育館でスタート。開幕戦に臨んだチームの出場者らは緊張した様子もなく、笑顔で楽しそうにプレーしていた=写真。
大会に出場するのは13チーム。1月末まで予選リーグを戦い、2月から3月にかけて決勝リーグを行うことにしている。 -
はらぺこ保育園、たき火を使って竹パンづくり
“自然”とのふれあいから多くのことを学んでほしい窶狽ニ母親ら有志で立ち上げた、伊那市富県北福地の里山にある園舎で活動を続ける保育園「はらぺこ」の園児はこのほど、たき火を使ったパン焼きをした。子どもたちは竹に巻き付けたパンが焼きあがると、満面の笑顔で熱々のパンをほうばった。
たき火を使ってお祭りのようなことをしたい窶狽ニ、竹にパン生地を巻きつけて焼く「竹パンづくり」に挑戦。竹は敷地内の竹林から子どもたちが切り出し、生地は保護者に提供してもらった。
園児は生地を細長く伸ばし、竹に巻き付けた後、たき火の回りでくるくると生地をあぶった。火の間近で棒を回さなければならないので、その熱さに悪戦苦闘。顔を真っ赤にしながら辛抱強く生地を焼いた。しかし、苦労して焼き上げたパンは格別の様子で、ちょっと焦げた部分も「おいしい」と言って残さず食べた。
普段から火を使うことも多い園児たちは、実体験を通して扱い方を学んでいる。下の子が、上の子のやり方を見て学ぶことも多いという。
現在、来年度入園児を募集中。関心のある人は見学もできる。
問い合せは同園(TEL76・3341)平日午後2時縲恁゚後3時受け付け。それ以外の時間は(TEL090・1769・4427)伊藤さんへ。 -
伊那食品工業、06年度カレンダー完成
伊那谷と木曽谷の自然がつくる鮮やかな12カ月をとらえた伊那食品工業の06年度カレンダー「伊那・木曽谷の四季」がこのほど、完成した。
伊那谷の素朴な美しさを多くの人に知ってほしい窶狽ニ始めたカレンダーは14年目。掲載写真は全て塚越寛会長(68)が撮影した作品で、自然がつくりだす一瞬の表情をとらえたものや、見落としがちな何気ない美しさをとらえた作品が並ぶ。
例年好評で、当初3万部から始めた発行部数も、今年は8万5千部に。郷里を離れ、都心で活躍する著名人なども使用しているという。
これまでは上伊那にこだわってカレンダーを製作してきたが、権兵衛トンネルの開通に伴い今年は、木曽谷の作品も2枚使った。塚越会長は「木曽は名前は売れているが実態を知る人は少ない。それを売り出すことは意義がある」と話す。
カレンダーは関係者などに配布するほか、伊那食品工業各ショップでも1部300円で購入できる。 -
箕輪町長寿クラブ連合会女性部研修会
箕輪町長寿クラブ連合会女性部は15日、05年度研修会を町文化センターホールで開いた。単位長寿クラブの活動発表や講演会で楽しく学び合った。
浦野順司連合会長は「元気よく毎日生活することが長寿クラブの一番大事な目標。元気で積極的に催しに参加して」。原きの江女性部長は、「健康でいられることが幸せ。寝たきりにならない工夫をしながら、町の催しに率先して参加し、町に協力できることは協力しながら明るく、住みよい町づくりに貢献していきましょう」とあいさつした。
研修は、木下コーラス部によるコーラス、松島女性部の手話ダンス、安木節、ボケない音頭の発表があった。沢の桑沢隆子さんは、参加している俳句の会を紹介し、「仲間は皆同等に名前で呼ぶ。仲間意識が出て、この雰囲気が大好き。これからも大事にしていきたい」と話した。
講演は、今井愛子パッショングループ代表の今井さんの「楽しく歌って踊って健康づくり!」を聞いた。 -
赤穂中美術館で授業
15日、駒ケ根市の赤穂中学校3年生16人が美術の選択授業を同市の高原美術館で行った。生徒らは学芸員の解説で館内の展示作品の鑑賞をした後、それぞれ「秋」をテーマに抽象画作品の制作に取り組み、描き上げた作品を互いに発表して副館長の松井君子さんの講評を受けた=写真。
生徒らは画用紙に向かってしばらく考え込んで構想を固めると、思い思いの秋のイメージを色と形で表現しようと懸命に絵筆を動かした。30分で仕上げなければならないとあって忙しい制作となったが、時間内に全員が作品を仕上げた。
描き上げたばかりの絵を手にした生徒らは自らの作品について「落ち葉をイメージしました」「夏が終わった寂しさや落ち着きを表現しました」などと説明。松井副館長はそれぞれの作品について「デリケートな秋のイメージが良く表現されている」「音楽を感じさせるとても良くできた作品」などと丁寧に講評を加えた。 -
いきいきフォーラム
「第10回あなたとわたしのいきいきフォーラム」が15日夜、駒ケ根市文化会館で開かれた。駒ケ根商工会議所、男女共同参画社会を目指す市民の会、女性団体連絡会などの会員らでつくる実行委員会の主催。約90人が参加し、働く母親を支援する会社マザーネット代表の上田理恵子さんによる講演「女性のニーズで新しいサービスを創造窶博qどもと歩む起業への道」のほか「主体的に動く」をテーマとしたパネルディスカッションを聞いた。
上田さんは出産後、子どもを育てながら働くことの大変さを身にしみて経験したことから、働く母親たちの助けになりたいと01年に会社を設立した経緯などについて「病気の子どもを人に預けてまで働くことに罪悪感を感じたこともある。でも社会の役に立つために仕事を続けようと思った。この点で迷わないことが大切では」と語り掛けた=写真。
パネルディスカッションのパネリストはハローワーク伊那の百瀬晃さん、百笑塾塾長の小平寛子さん、婦人服店「ミス・バニー」代表の木下真由美さん、宅幼老所「わが家」の代表大石ひとみさん。4人は社会保険労務士上野美穂さんのコーディネートで、女性の生き方などについてそれぞれの立場から意見を述べ合った。 -
中沢小で炭出し
駒ケ根市の中沢小学校で同校PTAらがこの夏から製作に取り組み、10月に完成した新・炭焼き窯での第1回の炭焼きが無事に終わり16日、児童らが焼き上がった炭を窯から取り出した。
狭い窯口から1人ずつ中に入った児童らは真っ黒に焼き上がった炭を一つ一つ丁寧につかんでは箕(み)に入れ、いっぱいになるとうれしそうに持ち出していた=写真。焼き上がった炭はその場で早速ダンボール箱に詰められ、PTAや市民らに販売される。新しい窯の製作の指導に当たった宮下秀春さん(71)は「窯の癖がつかめない1回目としてはかなり良い炭だ」と上々の出来に満足そうな表情を見せていた。
新しい窯は内部の奥行き2メートル、最大幅1・6メートル、高さ1・5メートル。周囲は土と耐火レンガで固め、外壁にはヒノキの丸太を使うなど、小学校には珍しい本格的な造り。同校の炭焼きは総合的な学習の時間などを利用して児童らが毎年行なっている。炭を売った収益金は卒業記念品や図書「炭焼き文庫」の購入などに充てられる。 -
新たな企業進出へ
駒ケ根市赤穂北の原工業団地の龍水社跡地など延べ1万2千坪の土地に愛知県の家具・机製造業のトヨセット(本社安城市)が進出することがほぼ確定的になった。16日に開いた市議会全員協議会で中原正純市長らが議員らに説明し、土地の用途変更などについて理解を求めた。
同地については05年7月に市に問い合わせがあり、8月までに交渉はほぼまとまっていたが、同社は進出の条件として敷地1万2千坪の確保を希望。これを受けて市は龍水社の跡地約9千坪に加え、北側の民有地のほか、市と伊南行政組合が管理する伊南聖苑の一部の土地取得に乗り出し、地権者や他町村など関係者に理解を求めてきたが、大筋で理解が得られたとして今後、年内の用地契約締結に向けて詰めの協議に入りたい考え。順調に交渉が進めば06年5月に造成工事を始め、07年9月ごろに操業開始の見込み。市は進出により、従業員の現地採用や市内の企業への下請け注文が増えることなどを期待している。
トヨセットはストーブの製造・販売などで知られるトヨトミの子会社。1964年に設立し、TOYOSTEELのブランド名でオフィス家具や鋼製事務机などの製造・販売を手がけている。04年度売上は67億円。従業員数は約200人。 -
宮田小でAET授業
宮田村の宮田小学校で16日、赤穂高校で英語指導助手(AET)を務めるイアン・フリーマンさん(21)が英語授業を行なった。希望があった1年から6年までの4学級で行ない、子どもたちはイアンさんと交流を深めながら英語の楽しさにふれた。
1年4組では、イアンさんが動物の絵を描いて、子どもたちが英語で答えるゲーム感覚で授業が進んだ。
象や魚、ヘビや、ウサギ・・・。イアンさんの描く可愛らしいイラストに子どもたちは夢中になり「エレファント」「フィッシュ」などと元気に回答。
見事に正解した子どもたちは人気アニメ「となりのトトロ」のスタンプをもらい大喜びしていた。
イアンさんは「日本語はとっても難しい」と話し、母国イギリスについても紹介。
授業が終わると、みんなで「SeeYou(また会いましょう)」と別れを惜しみ、イアンさんは握手攻め。短い時間だったが、心の交流もあった。
授業のほか6年3組で昼食を一緒にとり、交流クラブとふれあう時間もあった。 -
現状困難も角度を変えながら地元産大麦を使った地ビール研究継続
地元産の大麦で地ビールをつくろうと取り組んでいる宮田村の関係者が16日集まり、研究の中間報告をした。試験を進めている村内の南信州ビールは糖度不足で現状では製品化は困難としながらも、今後も多角的な研究が可能と指摘。ビールを主体にしながら、それ以外にも視野を広げて大麦を使った特産品の開発を進めていくことにした。
村民の呼びかけにより、村と農協、農業改良普及センターなどが参画して9月から研究に着手。
南信州ビールは実際に村内産の大麦を使って、数種類の試験を実施。しかし、ビールに不可欠な糖度が予想より上がらず、竹平考輝工場長代理は「ひと筋縄ではいかない」とこの日も報告した。
ただ、大麦が使用できる可能性は否定せず「あきらめてしまうのではなく、角度を変えて何とか形にしたい」と話した。
糖度の高い大麦の生産を調査していた農協宮田支所の小田切政市営農課長は「デンプン質(糖質)を高めるには、チッ素肥料を少なくする栽培法が考えられる」と説明。
ただ、麦を現地で麦芽に精製したくても設備がないことを指摘した。
竹平さんは、ある程度の麦の量があれば、業者へ外注できると説明。そのためにもビール以外の特産品開発も検討すべきとして、同社直営のレストランでピザやパンの生地に使えないか研究していると報告した。
宮田村内では転作により約30戸の大麦栽培農家がおり、年間87トンほどを生産している。 -
宮田村の少年野球・河原町リバースが納会
宮田村の少年野球チーム「河原町リバース」は13日、今季の納会をつつじが丘グラウンドなどで開いた。チームを退く6年生はOBや保護者らと卒団試合。ともに勝利し、互いの絆を最後まで深めた。
今年は6年生9人を含む約30人ほどのチビッコが同チームでプレー。伊南大会で優勝、上伊那選手権大会でも2勝を挙げて活躍するなど好成績を収めた。
この日の納会は卒団試合で汗を流し、懇親会では美味しいカレーに舌鼓を打って1年間を振り返った。
村内の少年野球は一時、7チームあり盛んだったが、近年は少子化や生活の多様化などで競技人口が減少。リバースと西駒ウイングスの2チームになっている。
しかし、子どもたちは仲間の絆を深めながら野球に熱中。6年生もこの日で一区切りつけたが、今後も練習などに参加する。