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松くい虫箕輪町まで
上伊那地方事務所は上伊那の松くい虫の被害状況について、今年新たに箕輪町でも発生が報告されるなど被害地域の北上は止まらず、被害量も引き続き増え続けていることを明らかにした。23日に伊那市役所で開かれた伊那市松くい虫対策協議会の中で発表した。
上伊那の年度ごとの被害量は、初めて中川村で発生が報告された95年の144立方メートルから年々増加。飯島町、駒ケ根市、宮田村、伊那市と被害地域は徐々に北上を続け、06年度には4799立方メートル、07年度は過去最大の5250立方メートルにまで増加した。
駆除対策は99年度まで発生の全量を処理できていたが、各市町村の予算の問題もあってその後は処理が追いつかず、駆除量は06年度2712立方メートル、07年度は3821立方メートルにとどまっている。
これまで松くい虫被害の報告がなかった箕輪町でも1縲・月にかけ、福与地区で計3本の被害があった。過去の例から、一度被害が発生するとその後爆発的に拡大する傾向がみられることから、関係者は事態を重くみて対策の強化を図っている。
松くい虫の被害を未然に防ぐ有効な方法は今のところ見つかっていないが、拡大を防止する手段として地方事務所は、被害の恐れのある区域の森林をアカマツ以外の樹種に転換することや、早期発見、早期対策などを勧めている。 -
春の飲み歩き
伊那谷の12の蔵元、醸造メーカーが商店街に出店したブースを千円で自由に飲み歩ける初のイベント「伊那街道2008春の飲み歩き」が23日午後から夜にかけ、伊那市の通り町、春日町、坂下の商店街を舞台に開かれた。目抜き通り沿いのセントラル・パーク駐車場や生涯学習センターいなっせの北側広場など6カ所に設置された特設会場では、仕事帰りのサラリーマンがネクタイを緩めて楽しそうに酒を飲む姿が見られた。日本酒のはしごをしていた会社員男性(57)=西町=は「何種類もの酒を自由に飲み比べられるのがいい。安いのもいいね」と上機嫌だった。
イベントは通り町振興組合(竹田一麿理事長)が主催した。通り町の酒店「正藤」の店主で同組合副理事長の山浦邦夫さんが3月に諏訪市で開かれた街道飲み歩きを体験し、その盛況ぶりに驚いて、同様のイベントを通り町でも竏窒ニ考えて提案した。山浦さんは「こうしてたくさんの人が商店街を歩いてくれるのはとてもうれしい。この調子で秋にもまた開きたい」と、次回開催に早くも意欲を燃やしている。 -
高遠町、長谷地域自治区長就任式
任期満了に伴って前任者が22日に退任したのを受け23日、伊那市の高遠町地域自治区長に伊藤俊規氏(60)=高遠町藤沢、長谷地域自治区長に中山晶計氏(66)=長谷溝口=がそれぞれ就任した。任期2年。
2人は小坂樫男市長に辞令を受けた後、就任式に臨み、職員約300人を前にあいさつ。伊藤地域自治区長は「地域の声を的確にとらえて市政に反映し、市の考えを住民に伝えることが大切な役目。精いっぱい職責をまっとうしたい」、中山地域自治区長は「小さな自治区だが、地域住民の安全・安心と信頼される自治区つくりを目指し、市全体の発展につなげていきたい」と決意を述べた。
小坂市長は「2人とも合併前は助役を務めるなど、行政経験は豊富。地域の抱える課題を市全体の中で考え、ボトムアップできるよう期待する」と述べた。 -
名物サクラの枝何者かに切られる
春になると見事な花を咲かせ、道行く人の目を楽しませている伊那市美篶青島区の名物サクラの枝6本が何者かにのこぎりなどで切られているのを、23日午前7時前に農作業で通りかかった青島桜保存会(橋爪正昭会長)の事務局を務める農業矢島信之さん(63)が発見した。切り口は直径約2縲・センチで、切った枝(長さ約1縲・メートル)はその場に放置されていたという。
枝を切られたサクラはナイスロードを挟んで立つ2本のソメイヨシノの古木。青島区長の堀内利男さん(61)によると、大正時代に堤防の地固めのために植えられた木で、樹齢は少なくとも90年という。青島区の住民でつくる保存会が消毒や枝の手入れなどの管理をしているほか、開花時期にはライトアップをしている。木の周囲は堤防沿いの散策路になっていて、散歩する地元の人も多いという。
保存会の関係者らは「枝が垂れ下がって歩くのに邪魔だから切ったように思えるが、だからといって無断でそんなことをしていいわけがない。一生懸命管理しているのにとんでもない仕打ちだ。やった人はすぐに名乗り出てほしい」と、心ない行いに怒りをあらわにしている。
堀内区長が前日に通った時は普段通りだったことや、切られた枝の葉のしおれ具合などから見て、切られたのは23日の早朝とみられるという。 -
ダッタンソバ商品化の可能性を探る
産学官の連携で地域の特産化を目指すダッタンソバの料理試食会が23日、伊那市長谷であった。市内4業者が菓子、めん、和食創作料理など5品を提供。市職員や信州大学農学部学生ら約30人が特産品としての活用法を探った。
料理は、そば粉1割のそば、生パスタ、ソバの実を入れたリング揚げ、コロッケ、スペインの菓子を改良したポルボローネ。いずれもダッタンソバの特徴である苦味を生かした。そば粉の割合、甘みとの組み合わせ、加熱などを工夫し、食べたあとにほろ苦さが口の中に広がる。
信大4年生の一人は「にがみがいいアクセントになっている。体に良いなら食べてみたい」と話した。
業者も「栄養価が高く、商品化の可能性はある」と前向きだった。
ダッタンソバは3品種で、タカノ(本社・宮田村)の保健福祉関連事業部と信州大学農学部の井上直人教授が共同開発。ルチンなどの栄養素を豊富に含み、健康増進のための機能性食材として注目される。本年は長谷の農家が面積1ヘクタールで栽培し、3品種の収量などを調査。7月に種をまき、10月中旬に収穫する。収量は普通ソバの2倍確保できるという。
タカノとの契約栽培で、生産から流通までのルートを確立。地域振興や遊休農地の活用に結びつける。 -
第14回美鈴工房パッチワークキルト展
南箕輪村の磯千恵子さんが主宰する美鈴工房キルト教室の「第14回美鈴工房パッチワークキルト展」が23日、伊那市の県伊那文化会館美術展示ホールで始まった。思いを込め縫い上げたベッドカバーやこたつ掛けなどの大作を中心に約100点を展示している。
1年半おきに開く展覧会で、上伊那の10教室から52人が出品。磯さんのタペストリー「薔薇(そうび)」をはじめ、高遠町在住の人が高遠の桜をテーマにするなど絵画的なデザインから伝統的なパターンの作品までさまざま。こたつ掛けなどの大作は、家事や仕事の合間に一針ずつ縫い、1年がかりで仕上げた。クッションやバッグなど小物もある。
作品の多くは着物や洋服などの古布を利用。「古いものでも新しく生まれ変わる。再生することで思い出にもつながる」と磯さん。「作品は自己表現。自分の世界に没頭して作った作品をぜひ見ていただきたい」という。
25日まで。ふれあい広場でバザー(午前11時縲恁゚後2時)もある。展示は午前10時縲恁゚後5時(最終日午後4時)。 -
“萌の会”作品展示即売会
上伊那の女性アーティストによる初企画“萌の会”作品展示即売会が23日、伊那市城南町のおはぎ茶房モモで始まった。「手作りの衣食住」をテーマに4人によるニットウェアー、エコクラフト、陶器、おはぎで、女性客らでにぎわっている。
駒ヶ根市の御子柴直美さん(ニットソーイングクラブ)はニット生地を縫製した洋服約100点を出品。「初めての方でも簡単に作れるのでぜひ見てほしい」という。駒ヶ根市の菊池志津代さんによるエコクラフトの荷造り用再生紙で作ったかごは60点。「手作りで丈夫。手で触って確かめてほしい」という。
箕輪町の花岡はま子さんは、かれんな草花を描いた陶器50点を出品。「使って楽しい器を作っている。手にとって見てほしい」と話している。おはぎ茶房モモの百瀬江子さんのおはぎは10種類以上ある。
25日まで。午前10時縲恁゚後5時(最終日午後3時)。 -
【記者室】イチゴ交流の将来は
いちごジャム作りを学びたいと、伊那市のみはらしいちご園に韓国のイチゴ輸出営農法人が交流・視察に訪れた。交流は営農法人の昨年7月の来伊に始まり3回目。昨年11月には、みはらしいちご園の関係者が韓国を訪問している。
営農法人は東南アジアへの輸出用イチゴを栽培する。みはらしいちご園と市場競合がないためか、双方とも技術交流に前向きで、来日した関係者は「もっと縁を結んで交流したい」とし、将来的に農家での民間交流にも期待している。
イチゴが結んだ今回の交流。パスポートが必要なだけに行き来はそう簡単ではないが、「同じイチゴを作る仲間」として、交流により互いに得るものはあるはず。さらなる交流は赤く実るだろうか。(村上裕子) -
沢国道バイパス花の会が信州ふるさとの道ふれあい事業協定締結
箕輪町の沢国道バイパス花の会(浦野金治代表)はこのほど箕輪町、伊那建設事務所と「信州ふるさとの道ふれあい事業(アダプトシステム)」協定を締結した。
アダプトシステムは道路環境の向上や住民同士の交流促進を目的とする制度。美化活動などにボランティアで取り組む団体に対して県が清掃用具や材料などを支給し、市町村が清掃活動などで生じたごみを処分することで団体の活動を支援する。
沢国道バイパス花の会は、国道153号箕輪バイパスの沢上交差点から南へ約1100メートルの区間で、地下歩道の清掃や路側帯の草刈りおよびごみ拾い、中央分離帯の花の植栽、熊野のソバの植栽などの活動を予定。
現在、伊那建設事務所管内では北は箕輪町の北小河内の「ふれあいの路」から、南は中川村「花花クラブ」まで18団体が同協定を結んでいる。 -
伊那西高校生が街頭啓発と合同で犯罪抑止の街頭啓発
伊那西高校生と伊那警察署員らは22日朝、伊那市のJR沢渡駅前で自転車の盗難防止などを呼びかける街頭啓発活動をした。
伊那警察署は毎年5月に街頭犯罪抑止総合対策の一環として、高校生との協働による街頭啓発活動を実施しており、今年は伊那西高校生徒会役員が沢渡駅を利用し登校してくる同校生徒を中心に、「お願いします」と防犯を呼びかけるチラシやばんそうこうを配った。
生徒会長の北原奈苗さんは「自転車の盗難に遭わないように気をつけているが、カギをかけ忘れることもあるので、みなさんにも気をつけて欲しい」と話していた。
伊那警察署によると管内の自転車の盗難は4月末までに30件起きていとのこと。 -
死亡事故発生に伴う現地診断と再発防止検討会
12日に伊那市西箕輪伊那インター工業団地内の交差点で起こった死亡事故を受け、22日、市職員や伊那警察署員、伊那市、南箕輪、箕輪の各交通安全協会員ら約20人による現地診断と再発防止検討委員会があった。出席者は事故現場で状況を確認した後、伊那市の西箕輪公民館に場所を移し、事故の再発を防ぐために意見交換をした。
事故は、午後9時45分ころに、同交差点で東側から西側へ坂道を登ってきた2人乗りのバイクと、北側から南側に進む普通自動車とが出合い頭に衝突し、バイクに乗車していた男性のうち1人が死亡、もう1人も意識不明の重体となった。
事故現場で伊那署員から事故の説明を受けた出席者たちは、交差点の見通しの良し悪し、街灯の場所など一つつひとつ状況を確認。
出席者からは「街灯もひとつだし、夜間は暗くなる。交差点だと分からなかったのではないか」「ここは危ないな。絶対信号機をつけなくては」などの声が聞かれた。
西箕輪公民館での再発防止検討委員会では、同交差点への信号機や街灯の設置などを要請する声が多く上がった。伊那署員によると、同交差点の信号機の設置についてはすでに本部に上がっており、優先順位に従い設置を検討していくとのこと。また街灯については、市職員が「信号機の設置場所が決まらなくては、邪魔や無駄になることもある」と説明。
出席者からは「信号機がいつつくかわからない、照明もいつつくかわからないでは、会の意味がないのではないか」「運転手の啓発に力を入れていくことが事故防止につながる」「ぜひ、安協にも交通事故の事例を情報として教えていただきたい」などさまざまな意見がでていた。 -
清水みよ志個展「パッチワークキルト作品展」
伊那市荒井の清水みよ志さん(70)の個展「パッチワークキルト作品展」が22日、旧井沢家住宅で始まった。タペストリーやバッグなど趣味で作り続けた作品88点を展示している。
清水さんは美容師で、97年から女性プラザ伊那でパッチワークを習っている。昨年末に美容室を閉めるまで、仕事の合間にこつこつと作ってきた。親族や知人からもらった布を大事に使い、配色は教室の講師に教わった。茶系の布を主体とした1辺が180センチの正方形の大作は、こたつがけやベッドカバーにと考え2年間かけて作り上げたが、もったいなくてまだ使っていないという。
「四季折々の風景や花など布のやさしさで表現してみました」という作品は、どれも落ち着いた色合いで、ひな人形、お月見などを題材にした壁掛けなどもある。
長年の知り合いという矢沢秋子さんの提案で作品展が実現。清水さんが体長を崩しているため作品を預かっての展示となった。矢沢さんは「部屋に眠らせておくのはもったいない。大勢の目に触れてほしい」と話している。
会期は26日まで。午前9時縲恁゚後5時(最終日午後3時)。 -
イーナちゃんマレットゴル 伊那毎杯熱戦
伊那市のイーナちゃんマレットゴルフクラブ「第11回伊那毎日新聞社杯」が21日、同市西箕輪のマレットパークはびろであった。市内からクラブ員85人が参加し、天竜、仙丈の両コースを会場に計36ホール、パー144のストロークプレーで熱戦を展開した。
開会式で池上為夫会長は「晴天に恵まれ、新緑の季節の今日はマレットに相応しい日。年に1回のこの大会をチャンスにそれぞれが上位入賞を目指し、楽しくプレーをしてほしい」とあいさつした。
結果は次の通り。
▽男性 (1)大野田吉治112(2)松下豊美115(3)橋爪次男116(4)赤羽篤(5)浅井和夫(6)松川幸夫(7)向山崇志(8)林雄次(9)林茂良(10)有賀英夫
▽女性 (1)林清子117(2)向山元子118(3)白鳥栄子119(4)唐木シゲル(5)北野けさ子(6)中山和歌子
▽ホールインワン 石見茂夫、北林秋雄、有賀英夫、白鳥清幸、北原正、山下寛、中山和歌子、吉沢富佐子
男女各優勝の大野田吉治さん、林清子さん
男女各準優勝の松下豊美さん、向山元子さん
男女各3位の橋爪次男さん、白鳥栄子さん -
教育委員、公平委員に辞令交付
教育委員、公平委員の任期満了に伴い、伊那市は20日付で教育委員に伊藤のり子さん(55)=高遠町藤沢=を任命、公平委員に黒田宣子さん(63)=坂下=を選任した。ともに再任。任期4年。21日、小坂樫男市長が市役所で辞令を交付した=写真。
伊藤さんは「未熟だが精いっぱい務める」、黒田さんは「あまり大きい問題がないことを祈りつつ精進したい」とそれぞれ述べた。
伊藤さんは中央大法学部通信教育課程卒。高遠町社会福祉協議会評議員、高遠町男女共同参画推進委員会長などを務めた。
黒田さんは愛知教育大教育学部卒。高遠北小教頭、西春近北小校長などを経て上伊那教育会理事、中部教職員会長などを務めた。 -
伊那ビデオクラブ会員の作品がコンクールに多数入賞
伊那市、箕輪町、南箕輪村など在住のアマチュアビデオ愛好者らでつくる伊那ビデオクラブ(飯島尚美会長、27人)の会員の作品が、NHK長野ビデオクラブ主催の第19回ビデオ作品コンクールに多数入賞した。入選14作品のうち10作品を同クラブが占めた快挙を報告しようと21日、会長以下8人が伊那市役所を訪れ、小坂樫男市長と喜びを分かち合った=写真。飯島会長は「例年5縲・作品は入賞するが、こんなにたくさんの入賞は初めて。これまでの努力の成果だ」と喜びを語った。
最高賞の会長賞に次ぐ優秀賞に選ばれた石川はつめさん=伊那市美篶=は「クラブに入っていたから撮影や編集の技術を学べた。入賞は皆さんのおかげ」と話した。石川さんの作品「こいの季節」は、ニシキゴイの生態を3カ月にわたって撮影し、産卵や稚魚の成長の様子などを生き生きと描いた。「5分以内にまとめなければならないため、編集が大変だった」と言う。
同クラブは93年発足。クラブ内でコンクールを開くなどして作品のレベルアップに努めている。伊那市の委託を受け、民話の発掘や新山のハッチョウトンボの生態などを描いた作品の制作にも当たった。
同クラブからの入賞者は次の皆さん。
▼優秀賞=石川はつめ▼映像賞=赤羽伊三夫、飯島尚美▼ほのぼの賞=有賀光代▼努力賞=武田忠芳、赤羽仁▼入選=前田耕一、北原正、小島勇男、小山喜美子 -
伊那市職員が300万円着服
2年間にわたって総額299万9232円の公金を着服していたとして伊那市は20日、同市長谷総合支所建設課の男性主事(30)を同日付で懲戒免職処分としたことを発表した。
市によると元主事は伊那市、国土交通省天竜川上流河川事務所など6団体でつくる実行委員会(委員長・小坂樫男市長)が毎年7月に運営しているイベント「三峰川サマーピクニック」の会計事務を06、07年度の2年間務めていた。同委員会の預金口座の通帳と印鑑の管理を実質的に一人で行っていた立場を悪用し、06年度9回、07年度32回、08年度1回の計42回にわたって、現金を不正に引き出したり口座に入金しないなどの手口で着服を繰り返していた。金は96縲・4年に購入した司法書士などの資格取得用教材の代金約400万円の返済に充てていたという。
2年間に2回あった会計検査は、パソコンを利用して資料を巧妙に改ざんするなどしてすり抜けてきたが、今年5月12日、事務局の交代に当たって行われた打ち合わせの中で、上司が通帳と帳簿の金額の食い違いに気付いて追求したところ着服を認めた。本人は「申し訳ないことをした」と反省しているといい、金は19日までに全額返済されたことから、市は刑事告訴はしない方針。
市は着服を防げなかった理由として▽通帳と印鑑を一人の職員が保管していた▽現金出納に当たって上司が決済していなかった▽事務作業を一人に任せていた竏窒ネど、管理体制に問題があったことを認めている。
小坂市長は「職員に対しては日ごろ綱紀粛正を言い、金の扱いは管理監督者が監督するよう言ってきたのに残念。二度と間違いがないよう対策を講じたい」と陳謝した。
主な関係者の処分(20日付)は次の通り。
▼市長=減給2カ月・10分の1▼長谷総合支所長=減給1カ月・10分の2▼副市長(統括)=減給1カ月・10分の1▼長谷総合支所建設課長=減給3カ月・10分の1▼元長谷総合支所次長=減給1カ月・10分の1▼同建設水道課長=同 -
伊那防犯協会連合会総会
伊那防犯協会連合会(小坂樫男会長)は19日、伊那市駅前ビル「いなっせ」で総会を開き、08年度の事業計画案や予算案を承認したほか、同会事務局員の給料を月額8万円(手当てを含む)から10万(手当を含む)に変更する規定の改正や、防犯功労賞の表彰をした。
08年度の主な事業は▽地域安全運動の実施や防犯ポスターコンクールの実施などの防犯意識高揚のための事業▽防犯ボランティアリーダーの養成や青色回転灯装着車両の活動への支援などの防犯ボランティア活動に対する支援事業▽非行防止の推進や有害環境浄化活動の推進などの少年の健全育成活動に対する支援事業竏窒ネど。
防犯功労賞の受賞者は次のみなさん
◇個人功労者=原旭一(伊那少年警察ボランティア協会)、若林徹男(美篶地区防犯協会)、伊藤尚恵(高遠地区防犯協会)、守谷眞恵(高遠地区防犯協会)、伊藤達子(高遠地区防犯協会)、林幸子(伊那エンジェルス隊)、小池美代子(伊那エンジェルス隊)
◇功労団体=箕輪中学校安全ねがい隊(長尾健敏代表) -
不法滞在外国人7人摘発
伊那、駒ケ根両警察署、警察本部警備部第一課は20日朝、東京入局管理局と合同で伊那、駒ケ根両市内のアパートなど7カ所に居住している不法滞在の23歳から54歳の外国人男女7人を出入国管理および難民認定法違反で摘発した。
住民から「不法滞在の外国人が伊那市内、駒ケ根市内のアパートなどに住んでいる」との通報を受けた警察が、東京入国管理局と合同で午前5時半から摘発を開始。
摘発したのは中国人女性3人、フィリピン人男性1人・女性1人、タイ人男性1人、ペルー人女性1人で、不法滞在期間は最短1カ月、最長15年6カ月。 -
2歳児が用水路に転落
5月21日午後1時45分ころ、伊那市美篶上大島の用水路に近くの会社員北原和幸さん(35)の二男哉汰ちゃん(2)が転落し流された。哉汰ちゃんは発見された時、意識不明で救急車で病院に搬送された。
伊那署によると、哉汰ちゃんは用水路付近(幅60センチ、深さ40センチ、水深約30センチ、ふた無し、水流時速約4・7キロ)で遊んでいたところ誤って転落し流されたもの。母親が近所の家から遊ぶ哉汰ちゃんを見張っていたが、哉汰ちゃんの姿が見えなくなったため近所の人たちと探したところ、用水路内に沈んでいた哉汰ちゃんを近所の人たちが発見し救助した。哉汰ちゃんが発見された場所は、落ちたと推定される場所から50縲・0メートルほど離れていた。
助けを求める声を聞いて現場に駈け付けた近所の女性によると、哉汰ちゃんは水門に引っ掛かっていて、哉汰ちゃんと一緒に遊んでいた子どもの母親が必死で引き上げようとしたが、流れが速く、なかなか動かなかった。
助けの声を聞いて駈け付けた近くの男性がようやく引き上げたが、その時の哉汰ちゃんには意識がなかった。 -
伊那市議会臨時会
伊那市議会は20日、臨時会を開き、上伊那広域連合が過大徴収した介護保険料の清算処理のための08年度市介護保険特別会計の専決処分など11議案を原案通り承認、同意、可決して閉会した。
08年度の補正予算では、市国民健康保険直営診療所特別会計の07年度決算不足額(見込み)として2858万円を、市老人保健医療特別会計の07年度決算不足額(見込み)として4500万円をそれぞれ追加した。
任期満了に伴う教育委員、公平委員、人権擁護委員の人事案に同意した。
人事は次の通り。
▼教育委員=伊藤のり子(55)=高遠町藤沢・再任▼公平委員=黒田宣子(63)=伊那坂下・再任▼人権擁護委員=市ノ羽茂則(68)=長谷黒河内・再任、安井かほる(64)=高遠町西高遠・再任、竹中嘉文(66)=手良下手良・新任、橋爪トミ代(63)=西春近沢渡・新任 -
東和工機地鎮祭
伊那市日影に長野工場を持つ、めっき表面処置装置など製造の東和工機(本社東京都三鷹市、岩永美保社長)は20日、新工場建設のため同市東春近の東原工業団地内に取得した用地で地鎮祭を行った。関係者約40人が出席し、神事を行って工事の安全と会社の発展を祈願した=写真。
用地はキッツ伊那工場に隣接する約9千平方メートル。鉄骨一部2階建て、述べ床面積約2400平方メートルの工場、倉庫、事務所などを年内に完成させ、年明け早々に稼動の見通し。従業員は現在の15人に新規採用者を加えた20人体制にする。投資額は約4億5千万円。岩永社長は「中小企業の技術が日本のものづくりを支えている。新工場はその一つの形。発展の第一歩にしたい」と話した。
日影の工場は新工場に移転し、用地は売却する。 -
イーナちゃんカーニバル08 約700人参加
伊那市などは18日、市役所を発着点としたイベント「イーナちゃんウォーキングカーニバル2008」を開催した。ウォークラリーと健康ウォークの2部門に計700人が参加し、新緑がまぶしい天竜川沿いや田園を気持ちよく歩いた。
地域を歩きながら魅力を再発見し、健康増進を目指す2005年から始まった学校区単位で回っているイベント。ウォークラリーは「緑の田園」「歴史の丘」の2コース(約8キロ)、健康ウォークは天竜川沿い両岸を歩く約15キロコースで行った。
ウォークラリー2コースは交差点や名所、公民館などの位置を記した44縲・0の「コマ図」を頼りに進路を決めるルールで家族や仲間たち約400人が参加。道中では伊那市に関するクイズなどが出題され、参加者たちは知力と体力を使いながらゲーム感覚で楽しんだ。
健康ウォークには、市内小中学生を対象に体験活動の場を提供する事業「はなまる地域探検隊」が参加し、歩きながらごみ拾いをした。
##(写真たてよこ)
健康ウォークに参加した人たちは天竜川沿いを満喫 -
伊那部宿を考える会総会
伊那市西町区の旧井沢家住宅(市有形文化財)を管理・運営する「伊那部宿を考える会」(田中三郎会長)は18日、伊那部集会所で総会を開いた=写真。会員約40人が出席し、08年度事業計画や予算など5議案を原案通り承認した。
本年度は、案内板の補修費用や新たに設置する分の費用5万円や、旧井沢家住宅で保管する資料の保存費用5万円などを事業費に盛り込んだ。同施設では、パッチワークキルト展(22縲・6日)、俳句展示(7月)など、新しい催しを計画している。
あいさつに立った田中会長は「多くの参加をうれしく思い、みなさんの熱心さに感激している。会員の高齢化が問題となっているが、何か活動するときには協力をお願いしたい。歴史のある伊那部宿をいつまでも大切にしていこう」と話した。 -
宮崎守旦作陶展
伊那市高遠町に「天空窯」を構える宮崎守旦さんは25日まで、作陶展を伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開いている。
東京都青梅市出身。1974年に京都の河井武一氏に師事。83年に独立して青梅に築窯。99年に高遠町芝平に築窯。2006年から、かんてんぱぱホールで個展を開き今回が3回目。
二つのアルプスに囲まれ、その中央に天竜川が流れる伊那市をイメージした展示コーナーは、家の壁にはるタイルで天竜川やアルプスなどを表現し、天竜川には「いかだ皿」「笹皿」「舟鉢」など、平野部には田をイメージして「俵碗」を置くなど、作品で伊那市を演出している。
ブルーと辰砂の2色が特徴で、茶わん、皿、鉢、湯のみ、酒器、つぼなど約100点を展示している。
「焼物の原点は造形の自由さ。童心に帰って自由に作ることが大事。これがなければ焼物の意味がない」といい、器は使いやすさを考えながらも形に変化を持たせ、つぼは生ける花を殺さず、なおかつ生けていなくても楽しめるように作っているという。
午前10時縲恁゚後6時(最終日午後4時)。 -
フィットネスボクシング 女性に大人気
伊那市総合型地域スポーツクラブ、市勤労青少年ホームの講座「シェイプアップ&ボクシングエクササイズ」は本年度、講座数を増やし初心者、経験者の計3講座で活動している。19日、同ホーム体育室で経験者コースの一つが開講し、元アマチュアボクサーの横沢正人さん(46)=東京=が特別講師を務めた。
シェイプアップ竏窒ヘ07年度8月に開講した人気講座。ボクシングの動きを音楽に合わせて行う「フィットネスボクシング」を取り入れており、今回は横沢さんが代表を務める日本フィットネスボクシング協会で同講座の指導者がインストラクター資格を取得したのがきっかけとなった。
横沢さんの特別授業には市内の30代を中心とした主婦約20人が参加した。パンチ、ディフェンス、ステップワークの3動作を組み合わせた同運動は「ボクシングの基本が重要」と横沢さん。「重心を低く構えて」「腹式呼吸を心掛けて」などと丁寧に指導した。
##(写真たてよこ)
横沢さんの指導を受ける受講生たち -
【伊那節保存会3代目会長 鈴木一比古さん】
多くの人に愛されてきた民謡『伊那節』の良さを後世に伝えようと長く活動を続けている伊那節保存会の3代目会長。
保存会を設立して初代会長を務めたのは祖父の繁重さんだ。2代目会長だった父の千明さんが一昨年9月に亡くなったのを受けて、3代目に就任した。
曽祖父、富弥さんが始めたうどん屋から続く割烹「海老屋」の4代目経営者でもある。
「子どものころは店の宴会で毎晩のように伊那節が響いていたものだ。芸者衆もいたから、あちこちの部屋から三味線の伴奏や手拍子とともに歌声が聞こえてきてね、そりゃあにぎやかだった。伊那の人間なら誰でも歌えるのが当たり前だったのに、今じゃ歌えない人も多い。何とか、昔のように店の中に伊那節が響くようにできないものかと思っているんですよ。夢みたいな話だが、実際にそうなったら素晴らしいだろうね」
◇ ◇
「木曽へ木曽へとつけだす米は縲怐vの歌詞の通り、祖父の繁重さんは権兵衛峠を通って木曽に米を運んでいた。当時は伊那節という名ではなく『おんたけやま』『おんたけ節』などと呼ばれていたらしい。歌にほれ込んだ繁重さんは、伊那の地に歌と踊りを広めて根付かせようと保存会を設立し、会長として普及に尽力した。
「子どものころ、祖父の家には当時珍しい8畳ぐらいの板敷きの間があった。伊那節を踊るための専用の部屋としてわざわざ造ったんですよ。近所の小学生たちを集めて教えていた。祖父の伊那節への情熱はすごかったですね」
2代目会長となった父の千明さんもさまざまな活動に取り組んだ。各地の祭りや民謡大会に積極的に出演したり、踊り手、歌い手の育成に力を尽くした。
「NHKの全国民謡コンテストがあってね、人気投票のようなものだったらしいが、上位に入選させようと、何百枚もはがきを書いていましたよ」
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現代にはさまざまな音楽があふれているが、かつて民衆の暮らしとともにあった伝統的な民謡はその陰に隠れて忘れ去られようとしている。伊那節も例外ではない。
「会員の高齢化と後継者不足が課題。会員は約15人いるから踊るための人数としては十分なんだが、今の会員がいるうちに若い人に入ってもらわないと、教えられなくなってしまうからね。祖父の代から受け継いできた保存会だから、私の代でなくすというわけにはいかない。いろんなところに声を掛けながら頑張って会を発展させ、伊那節を後世に伝えていきたいですね」
(白鳥文男) -
ビーズアクセサリーと暮らしの雑貨展「4days happy」
ビーズアクセサリーと暮らしの雑貨展「4days happy」は19日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開いている。
ビーズステッチや天然石アクセサリーを中心に、身の回りで使えるフェルトや布小物、帽子、アートフラワーが展示され、抹茶を楽しむコーナー(18日)、ネイルアート体験などもある。
フラワーやビーズの教室を主宰し同展示会の代表を務める平沢いずみさんが、アクセサリーのイベントを開いたのをきっかけに、仲間の輪が広がり7、8人が集まって年2回の展示会を開くようになった。11回目で、同ホールでは2度目。
今回はプロと趣味で楽しんでいる宮田村や駒ヶ根市在住者を中心に計7人がそれぞれの作品を展示するなどして参加している。
平沢さんは、「楽しい場を提供したいというコンセプトで毎回開いている。お客様は女性が多いので、家事や育児を忘れてリフレッシュし、楽しんでほしい」と話している。
午前10時縲恁゚後6時(最終日正午)。 -
伊那接客業者防火協会などが火災予防のステッカー配布
伊那接客業者防火協会(鈴木一比古会長)と伊那接客業者防犯協会(同)は17日、伊那市内の会員店で16日に火災が発生したことを受け、火災予防の啓発ステッカーを急きょ作成した。近日中に会員の約600店に配る。
同協会は料飲関係の6組合で組織。「火災予防は常に注意が必要だが、改めて啓発運動をしたほうがいい」と、調理場に掲示するステッカーを作った。用紙は注意を引く黄色にし、「火の使用消すまでその場を離れない」の言葉と、併せて「飲酒運転根絶」の言葉も印刷した。
火災予防の啓発ステッカーは2年前にも作成。協会では「各店で調理場に掲示し、一層意識を高め火の用心に記したい」という。 -
中条で盆栽・山野草展示会 きょうまで
伊那市西箕輪の中条公民館盆栽クラブ(白鳥昭平代表、12人)は17、18日、中条公民館で第28回盆栽・山野草展示会を開いている。アツモリソウ、エビネなど200種、約300点が並び、初日から山野草ファンらでにぎわいを見せた。
盆栽と山野草が一緒に楽しめる展示会として人気で、例年、関西や中部地方など県内外から多くの人が鑑賞に訪れる。
アツモリソウの「花見」を兼ね、会場にはクリーム色の礼文、紫色のカマナシアツモリソウ、経ケ岳アツモリソウなどがそろう。
そのほか、五葉松やマユミ、富士ブナなどの盆栽、シナノコザクラやクロユリなど高山植物も。
天候不順で、花つきが悪く、展示会に開花時期を合わせるのに苦労したという。
会場では、会員が育てたシラネアオイ、ヤマシャクヤク、エビネなど市価の半値以下で販売。伊豆天城石などもある。
18日は午前7時縲恁゚後4時。 -
【記者室】新宿区長、森を楽しむ
伊那市と環境保全協定を結んだ東京都新宿区がプログラムの一環として伊那市の山林内に「新宿の森」をつくり、区民が樹木の手入れをしたり子どもたちが森林体験を楽しんだりする構想がある。
具体計画策定のため、区長が伊那の山林を調査、視察に訪れた。言っては悪いが、視察というより散策を楽しんでいるようにも見えた。花を眺めたり、タラの芽を摘んだり、ブランコに乗ってはしゃいだり竏秩Bだが決して文句をつけているのではない。
計画が実現すれば、都会の子どもたちにとって自然を肌で感じる貴重な場になるだろう。区長と同じように彼らが楽しめる森にしてやってほしいのだ。頭の固いお役人がいじくり回してつまらないものにしてしまわないよう願う。(白鳥文男)