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伊那市長谷で雑穀料理づくりを体験
東京に本部を置くNPO法人のメンバーが18日、伊那市長谷で雑穀料理づくりを体験しました。
伊那市では、毎月17日を「い縲怩ネ雑穀の日」としてイベントを開催していて、この日もその一環で講座が開かれました。
参加したのは、東京に本部を置くNPO法人環境文明21です。
旧長谷村時代から交流があり、毎年秋にエコツアーで訪れています。
講座では、長谷で食を通した健康づくりの活動をしている長谷食文化研究会の2人が講師を務めました。エゴマを使った野菜の味噌和えや、きびを小麦粉に混ぜたおやきなど4品を作りました。
参加者は、「地域ならではの味を教えてもらい参考になった」と話していました。
環境文明21は、環境負荷の少ない社会をつくる事を目指すNPO法人で、今日はエコツアーの一環として他に、これからの自然エネルギーについて意見交換会を開きました。
メンバーらは、「豊かな社会を築く中で環境問題が置き去りにされてきた。原子力発電が問題となっている今、家庭や企業、個人がこれまでの考え方を変えるべき」と話していました。 -
煙で合図 狼煙リレー
戦国時代に活用された、煙を使った通信手段「狼煙」のリレーが伊那市西春近などで10日に行われました。
午前9時、伊那市西春近にある「物見や城」と呼ばれる山で、地区住民などの手により狼煙が上げられました。
戦国時代、伊那谷では武田信玄が情報伝達のために狼煙を活用していました。
物見や城も信玄が使っていた狼煙場のひとつとされています。
狼煙リレーは、狼煙を復活させようと、また地域住民に物見や城を身近に感じてもらおうと、西春近自治協議会が行ったものです。
物見や城のほか、西春近北小と南小でも狼煙があげられました。
また同じ時間に中川村の陣場形からも狼煙が上げられ、参加者が確認していました。
狼煙は、当時と同じようにわらや杉を使ってあげられ、子ども達が煙を絶やさないよう木をくべていました。
参加した小学生は「昔の人は煙で合図を出していてすごい。とても大変だったと思う」と話していました。
西春近自治協議会の橋爪俊夫会長は「物見や城は狼煙場に使われていた歴史ある場所。こういったイベントを通じて地域がひとつになり、地域活性化に結びついていったらうれしい」と話していました。
西春近自治協議会では物見や城の活用のひとつとして、狼煙場の歴史が残る他地区とも協力しながら狼煙事業を続けていきたいとしています。 -
伊澤修二記念音楽祭 合唱団初練習
10月に伊那市で開かれる、伊澤修二記念音楽祭に向け市民合唱団の初練習が7日夜に開かれました。
この日は、市民合唱団が初めての練習に集い、パートごとに音の確認をしました。
市民合唱団には今回、伊那市を中心に諏訪や飯田から94人の応募がありました。
伊澤修二記念音楽祭では、「音楽の鑑賞・交流の場」と位置づけ伊那文化会館で行われる第2部で東京芸術大学の学生オーケストラと共演します。
曲は、12世紀のロシアを舞台にしたオペラ「イーゴリ公(こう)」で歌われる遊牧民の歌「ボロディン」です。
市民合唱団は、本番まで毎週水曜日に練習を行い、10月には、芸術大学の学生と練習を行う事になっています。
伊澤修二記念音楽祭は10月22日(土)に開かれ、市民合唱団が出演する第2部は、午後2時半から伊那文化会館で行われます。 -
台風12号 3日夜から4日朝に最接近
大型で強い台風12号は、3日夜から4日の朝にかけて長野県に最接近する見込みです。
長野地方気象台によりますと、大型で強い台風12号は、北北西に進み、西日本を北上する見込みで、長野県に最も接近するのは、3日の夜から4日の朝にかけてということです。
気象台では、土砂災害や河川の増水のほか、農作物への被害などに注意・警戒するよう呼びかけています。
それでは天気予報です。 -
B1グランプリに向けスープ検討会
全国各地のご当地B級グルメが一堂に集まる「B1グランプリ」に、伊那ローメンズクラブが今年初めて参加します。
31日の夜には伊那市の飲食店「萬楽」で、B1グランプリで提供するローメンのスープ検討会が開かれました。
萬楽の厨房には、市内でローメンを提供している飲食店の店主らが集まり、話し合いながらスープ作りをしていました。
ローメンズクラブでは、B1グランプリに向け、より食べやすいローメンを開発しています。
この日はローメンズクラブに加盟する飲食店の店主や、ローメンズクラブサポーターが集まり、全部で8種類の試作ローメンが出されました。
普段作っている味ににんにくを多めに入れたもの、みりんを多く入れたものなど、厨房では各飲食店の店主が立ち代り試行錯誤しながらローメンを作り、そのローメンの味を他のメンバーが食べ比べていました。
ローメンズクラブのサポーターとして食べ比べに参加したある男性は「それぞれ特徴があって、どれもおいしい。かなり悩むが、良い雰囲気の中で楽しみながらやっています」と話していました。
伊那ローメンズクラブの正木金内衛会長は「伊那で生まれたローメンを、全国の人たちが受け入れてくれるかとても気になるところ。誰が食べても美味しいと言ってくれるローメンを作りたい」と話していました。
ローメンズクラブが参加するB1グランプリは、11月12日から2日間、兵庫県姫路市で開かれることになっています。 -
日本の太鼓inみのわ
県内外のグループが同じステージに立ち太鼓を演奏する「日本の太鼓inみのわ」が27日、箕輪町文化センターで開かれました。
演奏会には、上伊那をはじめ、岐阜県や福島県の太鼓グループ7団体が出演しました。
これは、みのわ太鼓保存会などが毎年開いているもので、今年で14回目になります。
今年は、東日本大震災の被災地、福島県の本宮市から安達太良太鼓保存会が参加し、力強いバチさばきを披露しました。
みのわ太鼓保存会の三澤興宣代表は、「14回続ける中で仲間の輪を広げる事ができた」と話していました。 -
信州大学農学部で公開講座
南箕輪村の信州大学農学部で27日、公開講座が開かれ、参加者が大学の講義を受講しました。
公開講座は、地域に開けた大学を目指して信州大学農学部が毎年開いているもので、6人が参加しました。
この日は「果実・野菜の食品科学」をテーマに、信州大学大学院農学研究科の教授らが指導にあたりました。
学科と実習が行われ、学科では農学研究科の浜渦康範准教授が野菜、果物の健康機能について説明しました。
浜渦准教授は「多くの動物と違い、人間は体内でビタミンCをつくることができない。そのため人間にとって栄養分が豊富な野菜を摂取することはとても重要なこと」と説明していました。
実習では品質測定の実験が行われ、野菜の色や糖度、酸味の数値を測定していました。
農業を勉強しているという参加者の男性は「機器を使って様々なものの測定ができることがわかり勉強になった。勉強の励みになりました」と話していました。
信州大学大学院農学研究科の藤田智之教授は「まったく未知の世界の研究をしているわけではなく、身近にあるものの一歩踏み込んだ世界を研究している。そういった世界を少しでも体感してもらえて良かった」と話していました。
信州大学農学部の公開講座は、次回、10月に開かれることになっています。 -
暫定規制値超える牛肉 県内流通
福島の農家から出荷された暫定規制値を超える2頭の牛の肉が、南箕輪村のアップルランド伊那インター店など県内36店舗で販売されていた事が分かりました。
販売されていたのは、4月27日縲・月12日までです。
暫定規制値である1キログラムあたり500ベクレルを超える、997ベクレル、及び513ベクレルの牛の個体だったということです。
県では、冷凍保存している人に対し、食べずに伊那保健福祉事務所に相談するよう呼びかけています。 -
JR東海が中間駅位置案について説明
JR東海は、リニア中央新幹線の県内の中間駅を天竜川右岸の飯田市座光寺、下伊那郡高森町南東部を含む直径5キロの円とした位置の案について9日、県内5地区の期成同盟会などで組織する県協議会に説明しました。
説明会には、上伊那期成同盟会や諏訪、飯田下伊那地区の期成同盟会、長野県、経済団体の代表などが出席しました。
長野県企画部の黒田和彦企画部長は、「今日の説明会は情共有のために開催した。リニアが県全体にとってよりよいものになるよう一緒になってとりくんでいくことをお願いしたい」と挨拶。
続いてJR東海の中央新幹線推進本部長の宇野まもる護取締役は、「今回公表した案は各地域の意見を聞き、私どもなりにまとめたもの。この説明会が理解を深めていただく一つの契機になれば」とあいさつしました。
JR東海は、先週公表した概略路線や県内中間駅の位置の案を記した環境配慮書について出席者に説明しました。
上伊那期成同盟会の白鳥孝伊那市長は、飯田線も含めた中間駅への選択肢が多いアクセスを要望し、各地区期成同盟会と県、JR東海が参加する検討の場の設置を要望しました。
飯田・下伊那期成同盟会会長の牧野光朗飯田市長は、飯田地区での説明会の開催を要望しました。
JR東海は、年内には環境アセスに着手したい考えで、2014年の着工を目指します。
ただ、350億円とされる巨額の駅建設費について、全額地元負担を主張するJR東海側と事業者負担が基本とする県側とのへだたりは大きく、調整は難航するものと見られます。 -
リニア県内駅 下伊那高森、飯田座光寺案を公表
リニア中央新幹線を建設するJR東海は、県内の中間駅の候補地に下伊那郡高森町南東部と飯田市座光寺地区を含む直径5キロの位置の案を5日公表しました。
飯田下伊那地域が併設を求めていたJR飯田駅は含まれていません。
JR東海の発表によりますと、県内の路線案は、下伊那郡大鹿村と木曽郡南木曽町南部をほぼ直線で結ぶ50キロで、直径5キロの中間駅の範囲には、下伊那郡高森町南東部と飯田市座光寺地区が入る一方で、地元が併設を要望していたJR飯田駅は含まれまていません。
JR東海は、6月7日に東京・名古屋間のルートと、長野県を除く神奈川、山梨、岐阜の中間駅の候補地を示していました。
長野県のルートや中間駅の候補地については、「地域の要望などを踏まえて対応する」として、6月下旬までに上伊那や諏訪など県内4地区の同盟会と懇談などを行い、調整を続けてきました。
上伊那同盟会は、6月24日のJR東海との懇談会で、飯田線も含めた中間駅へのアクセスなど課題解決に向けた協議の場の設置をJR側に求め、JR側も参加の意向を示していました。
5日の発表を受け上伊那期成同盟会の白鳥孝伊那市長は、「上伊那地域としては、県や他の規成同盟会と連携し、国の積極的な関与を求めながら、JR東海はもとより、JR東日本も加わる検討の場で、リニア中央新幹線の整備効果が中南信地域をはじめ広く県全体に波及できるよう、具体的な検討に入りたい」とコメントしました。
JR東海は、リニア中央新幹線の2014年度の着工を目指しています。
中間駅の設置費用に関しては、線路を除く全額の負担を各自治体に求めていて協議は難航、今後の大きな課題となっています。 -
歯科衛生士目指し体験入学
高校生などに進路選択の参考にしてもらおうと、伊那市荒井の長野県公衆衛生専門学校は、29日体験入学を実施しました。
南信地域を中心に県内外の高校生など32人が歯科衛生士の仕事に触れました。
歯磨きや歯型作り、歯石除去
のやり方を公衆衛生専門学校で学ぶ学生たちから教わっていました。
神奈川県からやってきた19歳の女性は、神奈川は、学費が高いため、伊那で学びたいと話していました。
長野県公衆衛生専門学校は、3年制のカリキュラムで、現在34人が在学しています。
歯科衛生士の国家試験合格率は、これまで100%を誇っています。 -
伊那北小などで放射線量測定
長野県は、県内の空間放射線量をより詳しく調べようと、県内全域の市役所・小中学校・観光地で、放射線量の測定を行っています。
今月11日から、調査が始まっていて、21日は、伊那市・辰野町・箕輪町・南箕輪村で測定が行なわれました。
このうち、伊那市では、市役所と伊那北小学校で行われました。
これは、県の全ての市町村の市役所・役場と、教育委員会が選定した小学校か中学校どちらか1校を調査するものです。
伊那北小は、市役所・伊那合同庁舎付近を除いて、児童数が最も多かったため選ばれました。
21日は、県の職員らが、簡易測定器を使い、測定していました。
小中学校では、校庭の中央付近で、地表と、地上50センチ、地上1メートルの場所を測定し、30秒毎5回測って、平均を出していました。
市役所や役場では、庁舎屋上と、庁舎敷地の地上1メートルの高さで調査を行っています。
結果は、22日以降、県のホームページで公表するということです。
この調査は、29日(金)まで予定されています。 -
第2回夏期食中毒注意報発令
長野県は14日、第2回夏期食中毒注意報を全県に発令しました。
期間は16日までの3日間です。
気温、湿度とも高く食中毒が発生しやすい状況だとして、手洗い、食材の冷凍・冷蔵保存、十分な加熱を呼び掛けています。 -
高校野球 箕輪進修・高遠敗退
第93回全国高校野球長野大会2日目の10日、箕輪進修高校と高遠高校は一回戦敗退となりました。
長野県営球場で行われた高遠高校対飯山北高校の試合は11対0、7回コールドで飯山北高校が勝ちました。
松本市野球場で行われた、箕輪進修高校対松本蟻ヶ崎高校の試合は10対0、5回コールドで松本蟻ヶ崎高校が勝ちました。
11日は、辰野高校対長野俊英高校、上伊那農業高校対屋代南高校、赤穂高校対軽井沢高校の試合が予定されています。 -
伊那市富県竹松さんの花菖蒲畑 見頃
伊那市富県南福地の竹松成就さんの畑で、花菖蒲が見頃をむかえています。
竹松さんの畑およそ2千平方メートルには、30種類、1,700株の花菖蒲が植えられていて、現在ちょうど見頃をむかえています。
これから咲き始める種類もあるということで、7月初旬までは楽しめそうだということです。 -
薬物使用根絶へ街頭啓発
26日の国際薬物乱用撲滅デーを前に25日、伊那市内の大型店前で街頭啓発が行われました。
この日は伊那保健福祉事務所の職員やガールスカウトのメンバーなどおよそ80人が啓発活動を行いました。
これは、薬物問題に対する意識を高めてもらい、薬物の使用を根絶しようと長野県が行ったものです。
参加者らは、チラシやポケットティッシュを、買い物客に配っていました。
長野県警によりますと、去年の県内の薬物使用者の検挙数は、覚せい剤、大麻、シンナーを合わせて45件にのぼるということです。 -
全国カデ・エペ選手権大会 10月15日(土)16日(日)に開催
箕輪町で毎年開かれているフェンシングの大会、全国カデ・エペ選手権大会は、今年、10月15日(土)と16日(日)に開かれます。
22日、1回目の実行委員会が箕輪町で開かれました。
大会は、10月15日(土)と16日(日)に、箕輪町社会体育館で開かれ、14歳未満を対象にした、みのわもみじカップも同時開催されます。
カデ・エペ選手権大会は、14歳から17歳までが参加できる大会で、去年は全国から73人が出場しました。
今年は、東日本大震災や事業仕訳などにより、大会運営の助成金が去年より100万円少ない400万円となっていて、参加費が値上げされました。
実行委員長の平澤豊満町長は「今年4回目の開催で地域にも根付いてきている。助成金は減額されたが、多くの人に来てもらえる大会にしていきたい」と話していました。 -
リニア「現JR飯田駅併設」の文字は盛り込まれず
21日、リニア建設促進長野県協議会が長野市で開かれました。
県の総意となる決議文に、「現JR飯田駅併設」の文字は盛り込まれず、県内中間駅の具体的な場所は示されませんでした。
長野市内のホテルで、リニア中央新幹線建設促進長野県協議会の総会が開かれました。
この協議会は、長野県や商工団体、そして県内各地のリニア期成同盟会などで組織されています。
21日は、南アルプスをトンネルによって貫くCルートでの建設が決まってから初めての開催です。
協議会は、1989年に諏訪・伊那谷回りのBルートを求める決議をしていますが、冒頭の挨拶で阿部知事は「国の整備計画でCルートが決定した。長野県としてはこれを尊重し新しい一歩を踏み出していきたい」と話しました。
総会の最後、5つの項目を「県の総意」として決議しました。
決議では、地域振興に役立つよう地域の意見を十分に受け止め対応すること。
アクセスの観点から、中央本線、飯田線の維持、利便性の向上などが盛り込まれています。
しかし、飯田下伊那地域が求める「現JR飯田駅への併設」は明記されず、リニア駅の具体的な場所は記されていません。
協議会後のインタビューで阿部知事は、「地域の総意としてまとめた」としています。
協議会は閉会後、直ちにJRに対し要請を行いました。
JR東海は、3キロ幅の概略ルートや、直径5キロの中間駅について、長野県内だけ発表を見送っています。 発表の時期について金子専務は、「遠くないうちに」とだけ話すに留まりました。
JRはこれまで、県の要望を受け、諏訪、木曽、飯田下伊那の3地域の期成同盟会を訪ね、地元の要望を聞いています。
24日には、上伊那で面談を予定しており、その後、概略ルートを発表するものと思われます。 -
建設業協会などが道路クリーン作戦
建設業協会伊那支部などは、道路のごみを拾うクリーン作戦を、16日、上伊那の道路で行いました。
16日は、上伊那の国道や県道・市町村道、42路線291キロにわたりクリーン作戦が行われました。
これは、建設業協会伊那支部や測量設計業協会南信支部など、が31年にわたり毎年行っているものです。
今日は、400人ほどが、道に落ちているごみを拾いました。
美篶では、タバコの吸殻などが多く見られ、参加者が、一つ一つごみを拾っていました。
伊那市建設業組合の唐木和世組合長は、「公共工事を請け負っている関係などで毎年行っている。郷土をきれいにするために、がんばりたい」と話していました。 -
剣士が被災地復興願い義援金
伊那勤労者福祉センターで開かれた南信地区剣道大会で12日、剣士が義援金をおくりました。
義援金は合計54万円で大会に出場した各団体の代表が伊那市の久保村清一教育長に手渡しました。
久保村教育長は、「皆さんの気持ちはしっかりと、届けます。震災から3ヶ月が過ぎたが復興には、まだ時間がかかる。長い支援ができるようがんばってください。」と呼びかけていました。
大会には上伊那をはじめ、諏訪、下伊那地域の小学生から一般まで、およそ750人が参加しました。
このうち31チームが参加した中学生男子の部で、伊那剣心館Aが優勝しています。 -
高山植物保護対策 人から獣へ
南信地域の高山植物の保護活動を行なっている保護対策協議会の南信地区協議会は、今年度から新たにニホンジカやイノシシの生息状況を調査します。
協議会の会長を務める南信森林管理署の竹内正比古署長は、「ここ数年で、ニホンジカを中心とする獣害が多くなってきている。人間に対する監視に加え、獣の対策を考えていかなくてはならない。」とあいさつしました。
協議会では、今年度から中央アルプスを対象にニホンジカやイノシシの生息情報の調査に取組みます。
中央アルプスには、年間のべ1,122人が保護指導のため入山していることから獣の情報収集にも一役かってもらおうと協議会で協力をよびかけました。
中央アルプスでは、高山植物の具体的な被害は、報告されていませんが、目撃情報などもあることから生息状況を把握し、他の協議会と連携して対策を講じたい考えです。
なお、昨年度の保護取締状況は、件数は、538件と前の年度の79パーセントと減少していて、協議会では、パトロールの効果が現れたとしています。
踏み荒らし件数は、227件、禁止区域への侵入が132件、ゴミやタバコの投棄が75件となっていて、厳重注意や、注意指導されたのは、343件にのぼりました。
協議会では、今年度しおりを作成し、登山客にマナーを守ってもらうよう啓発していきます。 -
リニア今後の対応決める
リニア中央新幹線建設促進上伊那地区期成同盟会は3日幹事会を開き、リニア建設に関する整備計画の決定に伴う対応を決めました。
上伊那地区期成同盟会では、国が正式決定したことから整備計画を尊重するとしたうえで、今後は地域交通網の整備などを国などに働きかけていくとしています。
上伊那地区期成同盟会では、国がCルートを正式に決定した以上この整備計画を尊重し県内の他の同盟会や県協議会と連携を図り、リニア建設が地域振興につながるよう今後も国の積極的な関与を求めていくとしています。
また今後の対応としてリニアの中間駅のあり方のほか、JR飯田線や中央東線などの一層の利便性向上と高速化、また幹線道路網の整備促進や松本空港とのアクセスなど、新たなビジョンを早期に明確にするよう国土交通省や長野県など関係機関に働きかけていくとしています。
幹事会が決めた対応については、3日開かれた上伊那広域連合正副連合長会議で報告され、了承を得たということです。 -
そろばんグランプリ・長野
「そろばんグランプリ・長野」が29日、伊那市の伊那商工会館で開かれ、全県から集まった小学生から一般まで175人が腕を競いました。
県商工会議所連合会や県珠算連盟連合会が毎年開いている県大会で、伊那で開かれるのはH6年以来17年ぶりです。
大会には、小学生から一般まで175人が出場しました。
競技は、掛け算や割り算それぞれ20題を3分間で解く問題などが出題され、合計点で順位を決めます。
そろばんは計算力を養うとともに、脳を活性化し集中力も養えるという事で、最近はそろばんの良さが見直され大会に出場する人数も年々増加の傾向にあるという事です。
珠算連盟では、「大会を通してそろばんの良さを多くの人に知ってもらいたい」と話していました。
なお、大会の結果、スクール部門団体戦で箕輪中学校が5団体中2位となっています。 -
ユネスコ・エコパーク登録検討委員会設置
伊那市を含む、長野県、静岡県、山梨県内の10市町村で構成する、南アルプス世界自然遺産登録推進協議会は、南アルプスの世界自然遺産登録に向けてユネスコ・エコパーク登録検討委員会を設置することを決めました。
29日は富士見町で協議会の総会が開かれ南アルプスの世界自然遺産登録に向けた取り組みについて協議しました。
登録は、クライテリア(登録基準)を満たすことが条件で「地形、地質」や、動植物の「生態系」「生物多様性」などで、世界的な価値を有することが必要となります。
ユネスコ・エコパークに登録されれば、クライテリア(登録基準)のうち「生態系」や「生物多様性」について南アルプスが価値を有しているということとなります。
協議会ではユネスコ・エコパーク登録検討委員会設置により、南アルプスの「生態系」および「生物多様性」についての調査研究を進め、世界自然遺産登録に弾みをつけたいとしています。 -
標高2,000メートルでシカを捕獲へ
ニホンジカの食害対策に取り組んでいる南アルプス食害対策協議会は、標高2,000メートルの北沢峠大平山荘周辺で初めてニホンジカの捕獲を行なう計画です。
27日、伊那市役所で開かれた協議会の総会で承認されました。
大平山荘周辺は、標高約2,000メートルで、この標高でのニホンジカの捕獲は、全国的に見てもあまり例がないということです。
協議会が伊那市の長谷猟友会に委託し実施します。
今年度は、更に、林野庁の予算260万円を活用し、協議会を構成する伊那市、飯田市、大鹿村、富士見町で各市町村の猟友会に委託して、捕獲を実施する計画が新たに示されました。
総会では、信州大学農学部の竹田謙一准教授が、22年度に南アルプスで行なった食害の実態調査の結果を報告しました。
防護柵の効果で植生が回復したことや、ニホンジカによる土壌の踏み荒らしで降雨による土砂の流出が起こりやすくなることなどが報告されました。
また、環境省がレッドリストに指定しているコヒョウモンモドキは、成虫が確認されず、「食害の影響で絶滅したものと考えられる」と報告されました。
竹田准教授は、「標高の高い所での捕獲が必要」「方法は、他の動物がかかってしまうくくり罠でない、小型の囲いワナが良い」と話しました。
協議会では、平成20年度から高山植物を食害から守る防護ネットを設置していて、昨年度までに馬の背などで0.47ヘクタールを保護しています。
防護ネットについては、今年度、ネットの補修を中心に、新たな設置個所の検討を進めるとしています。 -
リニアCルート決定で首長の反応
国土交通省は、南アルプスを貫く直線のCルートでのリニア中央新幹線の整備計画を決定し26日発表しました。
県南部の首長たちの反応です。
白鳥孝伊那市長は、「県全体で主張してきたBルートから、Cルートになり誠に残念。震災の影響で十分な議論がなされたか疑問が残る。
今後は、他の同盟会などと連携し、中間駅のあり方や在来線の高速化、道路網の整備、松本空港とのアクセスなど、県内の交通体系の新たなビジョンを早期に明確にするよう関係機関に働き掛けを行いたい。」とコメントを発表しました。
牧野光朗飯田市長は、「リニア実現に向けた大きな一歩であり感慨深いものがある。飯田地域としては、戦略的な地域づくりの重要性から現飯田駅併設を地域全体で合意している。早期実現に向けて最大限の協力をしていきたい」とのコメントを発表しました。
伊那地域と同様、伊那谷を通るBルートを主張してきた諏訪市の山田勝文市長は「残念だが、国の決定には従う。飯田市と諏訪市は考えが違っていたところもあったが、今後は長野県がひとつになって交通体系を考えていくべき。JR中央東線の高速化などで、山梨のリニア駅とのアクセスの向上を求めていきたい」とのべました。 -
シンポジウム「忘れまじ三六災害」
昭和36年に伊那谷を襲った「三六災害」についてのシンポジウム「忘れまじ三六災害」が21日、駒ヶ根市総合文化センターで開かれました。
シンポジウムは、三六災害からちょうど50年にあたる今年、その体験を伝承し、地域住民の防災力を向上させていこうと、NPO法人「天竜川ゆめ会議」が開きました。
シンポジウムでは、伊那市長谷、中川村四徳、大鹿村の大西山で起きた土砂崩落などについて、3人が体験談を話しました。
伊那市長谷の中山晶計総合支所長は、役場職員だった当時の体験談を話しました。
中山支所長は「災害の時に三峰川が氾濫して魚が堤防に打ち上げられた。それを拾いに行った職員が橋を渡ったところ、その直後に橋が落ちたと聞いた」と話していました。
中川村四徳出身の小松谷雄さんは、最も雨が降った6月27日の夜に見た光景について話しました。
小松さんは「山の上には居場所を合図する明りがいくつも見えた。四徳川を流れる大きな岩がぶつかりあう音で眠る事もできなかった。次の日外に出てみると、6・7畳ほどの大きな岩が蔵の下に落ちていて恐怖を感じた」と話していました。
大鹿村前村長の中川豊さんは、大西山が崩落していく様子について話しました。
中川さんは「大西山の崩落は、崩れると言うよりも真下に落ちていく感じだった。崩落の後、村の大きな水田の真ん中には大きな山ができていた」と話していました。
会場を訪れたある男性は「災害はひとごとではないということを感じた。災害対策について見つめ直してみたい」と話していました。
天竜川ゆめ会議の福澤浩代表理事は「三六災害であった体験談を絶やしてはいけない。天竜川流域は災害ととなりあっていることを学び、地域全体で防災力を高めていかなくてはいけない」と話していました。 -
ウッドフォーラム伊那 発足
木のおもちゃの企画・製造を通して、地域の木育の推進を図る団体、ウッドフォーラム伊那が13日、発足しました。
13日は、伊那市役所で、ウッドフォーラム伊那の設立総会が開かれ、伊那市内の木工職員やおもちゃ販売店など8人が参加しました。
総会にはウッドフォーラム伊那の設立に関係する、白鳥孝伊那市長や東京都新宿区、長野県の職員なども立ち会いました。
今年度から、新宿区では、赤ちゃんの誕生記念に、伊那市の職人がつくった木のおもちゃがプレゼントされています。
伊那市と新宿区が友好提携している事などが縁で始まったもので、更に活動を広げていこうと今回、木のおもちゃづくりを担当している木工職人などがあつまり、会を設立しました。
総会で、高遠町の宮原漆器工芸の宮原 勝さんが、会長に選ばれました。
来賓あいさつで、白鳥市長は、「木のおもちゃが、子供たちが環境や樹木や植物などに興味を持つきっかけになってほしい」と話していました。
また、新宿区の中山弘子(ひろこ)区長から「会の設立により伊那市との関係においても、絆を深めることになると期待している」とメッセージが届きました。
設立総会では、伊那市と新宿区に、記念品として木のおもちゃが贈られました。
ウッドフォーラム伊那では、新宿区に送る木のおもちゃを企画・開発していくと共に、伊那市の保育園や公民館で、木工教室などの出張イベントを行っていきたいとしています。
なお、今年度、新宿区の発注を受け、伊那市からおよそ2300個の木のおもちゃが送られる予定です。 -
震災被災地ボランティア活動報告会
東日本大震災の被災地で、ボランティア活動をした2人が10日、箕輪町文化センターで報告会を開きました。
報告会は、箕輪町でそば屋を経営する小田切和雄さんが、知人の建石さんと中村さんから、被災地での活動を聞き、多くの人にその体験を知ってもらおうと、開きました。 -
でんがく寺子屋 開講
伊那市富県を拠点に活動する、歌舞劇団田楽座の伝統芸能講習会「でんがく寺子屋」が30日、富県の稽古場で開かれました。
30日から一泊二日の日程で行われた講習会には、県内外から8人が参加しました。
でんがく寺子屋は、伝統芸能の楽しさや魅力を感じてもらおうと開かれました。
この日は、参加者が2つのグループに別れて、花笠踊りと南京玉すだれの指導を田楽座のメンバーから受けました。
花笠踊りでは、基礎の動きとなる足腰の動かし方や、花笠の動かし方などを指導していました。
また南京玉すだれでは、参加者がすだれを釣竿に見せる動きを学んでいました。
ある参加者は「日本の伝統芸能をプロから教わることができて良かった」と話していました。
でんがく寺子屋は、4日、5日にも一泊二日の日程で開かれることになっています。