-
保科正之生誕401年祭
旧高遠藩主保科正之の生誕401年祭が、伊那市高遠町の歴史博物館で29日行なわれました。
歴史博物館中庭にある保科正行の石像前には、伊那市や正之を通じて交流のある福島県猪苗代町、新宿区の関係者など60人が集まり、名君とされる正之公に思いをはせました。
大河ドラマをつくる会会長の白鳥孝伊那市長は、「現在48万人を超える署名を50万人にしたい。大河ドラマなどを通じて正之公を全国に発信したい。」とあいさつしました。
午後には、桜大学講座が総合福祉センターで開かれ、会津松平家14代当主の松平保久さんと、高遠内藤家17代当主の内藤頼誼さん、保科正之に詳しい福島県立博物館の主任学芸員阿部綾子さんが、正之の業績や時代背景、内情にせまりました。
会場には、多くの人たちがつめかけ3人の話を興味深そうに聞いていました。 -
福与城址まつり 家族連れで賑わう
箕輪町の福与城址で29日、恒例の福与城址まつりが行われました。
まつりは、福与城址を守る会が毎年開いていて今年で15回目です。
去年は、東日本大震災の影響で中止となったため2年ぶりの開催となりました。
福与城址は、県の史跡に指定されています。
1545年の4月29日に、武田信玄が福与城に攻め入り、福与城主の藤澤頼親と激しい攻防を繰り広げたとされていることから、毎年この日に開かれています。
会場では、武士のいでたちをした主婦らがフリーマーケットを出店した他、豚汁を無料で振舞うコーナーが設けられました。
イベントコーナーでは、近くの箕輪南小学校の児童が太鼓の演奏を披露しました。
児童らは、桜が舞い散る中力強い演奏を披露していました。 -
箕輪町のブラジル人学校 閉校でお別れ会
箕輪町のブラジル人学校「アウゴドン・ドセ」は、児童数の減少により、今月で閉校となります。
28日には児童や保護者、卒業生が集まり、お別れ会が開かれました。
この日はおよそ30人が学校を訪れ、学校の閉校を惜しみました。
アウゴドンドセは、平成11年の5月に、校長の宮下マルシア・トシエさんが、友人の子どもを預かったことをきっかけにスタートしました。
児童は、多い時には60人ほどいましたが、景気低迷の影響で帰国するブラジル人が多くなり、現在14人まで児童数が減りました。
お別れ会では、宮下校長が子どもやその家族にポルトガル語で「今まで大変お世話になりました」とあいさつしていました。
あいさつの途中、子ども達から花束や手紙が渡される場面もありました。
宮下校長は「辛いことも、楽しいことも、いろんなことがあった。現在の状況では自分の生活も厳しい状態。日本の景気がまた良くなったら頑張りたい」と話していました。
アウゴドンドセに通う子ども達は、今後町内の公立小学校や他のブラジル人学校に転校することになっています。 -
元留学生が上農高校を訪れる
2006年に南箕輪村の上伊那農業高校に留学し、その後高校の教師となったタイ人のジャルター・インタラコンケーオさんが26日、8年ぶりに上農高校を訪れました。
ジャルターさんは25歳。
8年前、上農高校の園芸科学科観賞食物コースに7か月間在籍し、日本語や日本の農業などについて学びました。
歓迎会で塩崎正校長は「こんにちは、おかえりなさい」と現地の言葉で迎え入れました。
これを受けジャルターさんは、日本語で挨拶しました。
ジャルターさんは、難関とされている現地の教員免許の国家試験にトップで合格し、現在、国立の高校で農業やパソコンの使い方を教えています。
26日は、教え子のベンジャマース・アンネーツさんと一緒に校内を見学しました。
訪問は、留学時代お世話になった教師とジャルターさんが交流を続けていたことが縁で実現しました。
この後、慣れ親しんだ施設を見学し、当時教えてもらっていた教師に合うと、久々の再会を喜んでいました。 -
園児がシイタケの菌打ちを体験
南箕輪村中部保育園の園児は24日、大芝高原でシイタケの菌打ちを体験しました。
この日は年長園児38人が参加してナラの原木にシイタケの菌を打ち込みました。
これは、北殿区の住民有志が子ども達に地元の自然の中で思い出を残してもらおうと6年ほど前から行なっています。
子ども達は、住民有志に教わりながら、ナラの原木に開けられた穴にシイタケの菌の駒を打ち込んでいました。
北殿区の小松修一さんは「今日の菌打ちの体験を大人になっても覚えていてもらえたらうれしい」と話していました。
菌打ちが終わると、子ども達はシイタケハウスの原木に生えたシイタケの収穫も体験しました。
なお、北殿区の住民有志では、ナラの原木を手に入れるのが難しいことから、譲ってくれる方を探しているということです。(代表:小松修一さん 0265-72-9615) -
日本画県展 伊那地区展始まる
日本画県展の伊那地区の展示会が26日から伊那文化会館で始まりました。
ホクト文化ホールに続く2会場目で、30日までです。
会場には、第41回の日本画県展に出品された約100点が飾られています。
最高賞の日本画会賞を受賞した作品をはじめ、県教育委員会賞を受賞した唐澤照子さんの作品や市長賞を受賞した鈴木岬さんの作品など上伊那地域からの入賞者の作品も見ることができます。
日本画は、岩絵の具をにかわで溶いて置いていくように塗り重ね描いていくということで、最低でも1ヶ月、長いもので半年ほどかかることもあるといいます。
今回出品されているのは、30号から50号で、題材は、花鳥風月や人物、動物など様々です。
日本画を描く人の高齢化が進み、出品数は、年々減少傾向で、小型化してきているということですが、関係者は、「重ね塗りがかもし出す日本画独特の世界を見てもらいたい。」と話しています。
日本画県展の伊那地区の展示会は、30日まで、伊那文化会館で開かれています。 -
写真展 青山恭典の世界
伊那市西春近のかんてんぱぱホールで、青野恭典フォトアートギャラリーの開館10周年を記念した写真展「青野恭典の世界」が25日から始まりました。
会場では、信州の山々や日本の海岸線を映した写真103点が飾られています。
「よみがえろう三陸の海」として、東日本大震災前後の三陸海岸の写真が40点ほど飾られたコーナーがあります。
青野さんは現在75歳で、日本山岳写真協会副会長を務めています。
写真展 青野恭典の世界は5月6日 日曜日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれています。 -
「井月句集」岩波文庫から出版へ
漂泊の俳人、井上井月の俳句を集めた句集が10月に岩波文庫から出版されます。
24日伊那市内で井月愛好家でつくる井上井月顕彰会が句集出版についての記者会見を開きました。
執筆者は神奈川大学名誉教授で近代俳論史が専門の復本一郎さんです。
俳人、松尾芭蕉などについて研究してきた復本さんは、芭蕉を師と仰いだ井月にも関心を持つようになりました。
最近になり顕彰会会員との交流が始まり「井月句集」を出版する話がまとまりました。
句集は井月の俳句からおよそ1300句を選びだし、復本さんが解説を加えます。
「井月句集」は350ページほどになる見通しで岩波文庫から10月に出版される予定です。
記者会見ではほかに井月を題材にした映画「ほかいびと」を制作した北村皆雄監督が話をしました。
北村監督によりますと映画「ほかいびと」は今後名古屋や大阪、北海道などで上映が決まっているほか、英語版とフランス語版の制作もおこなっていて、国際映画祭への出品の順備も進めているということです。
顕彰会の堀内功会長は「本や映画により井月が広く知れわたることに期待したい。」と話していました。 -
見頃の高遠城址公園で桜と雅楽が共演
伊那雅楽会による夜桜公演が20日夜、伊那市高遠町の高遠城址公園で行われました。
この日は高遠閣で公演が行われ、伊那市内の神職らでつくる伊那雅楽会のメンバー12人が演奏を披露しました。
夜桜公演は、桜と雅楽を一緒に楽しんでもらおうと去年企画しましたが、震災の影響で中止となり、今年初めて開催しました。
演奏では8つの楽器を使い、伝統的な曲から歌謡曲までおよそ10曲を披露しました。
訪れた人たちは、日本の伝統的な音色を楽しんでいました。
楽長の花畑樹彦さんは「いつか桜の下で演奏ができたらと思っていたので、演奏することができて良かった」と話していました。 -
わが家のセーフティリーダー委嘱式
箕輪東小学校の6年生29人は、伊那警察署から20日、わが家のセーフティーリーダーとして委嘱されました。
わが家のセーフティーリーダーは、小学6年生に対して防犯意識を高めてもらおうと、伊那署が毎年委嘱しています。
田中康史署長から一人一人に委嘱状が手渡されました。
田中署長は、「最上級生として、下級生や兄弟が楽しく学校生活を送れるよう見守っていてください」と話しました。
児童を代表して宮尾泰祐くんは、「セーフティーリーダーとして、みんなと協力してできることからがんばりたい」と決意を述べました。
委嘱式の後、警察官も交えて万引き防止についての授業が行われました。 -
伊那北高校卒業生 3年B組3人展
伊那北高校を1977年度に卒業した3人による、3年B組3人展が伊那市の伊那文化会館で開かれています。
3年B組3人展は、絵画を展示する竹内啓さんと荻原隆さん、パフォーマンスを披露するIKUMIさんの合同展です。
画家の竹内啓さんは、野外で制作し、その土地の空気や雰囲気を描いた絵画6点を展示しています。
グラフィックデザイナーの荻原さんは、東京の街に肌色のモチーフを配置したパステル画を19点展示しています。
パフォーマーのIKUMIさんは、音楽仲間と共に篠笛や三味線を演奏し、一昨年に亡くなった同級生に捧げるパフォーマンスを披露しました。
今回の展示は、同級生の作品を地元の人に見てもらいたいという思いから、クラスのメンバーを中心に11人が実行委員会となって企画しました。
竹内さんらは、「3人のコラボレーションを楽しんでほしい」と話していました。
3年B組3人展は、22日まで伊那文化会館で開かれています。 -
塩澤正信さん 組子工芸展
飯田市で組子の作品を製作している塩澤正信さんの工芸展が20日から伊那市の伊那商工会館ではじまりました。
組子はふすまなどの建具として使われるもので、木材を1ミリほどの薄さに切り、接着剤を一切使わずに組み上げます。
木本来の色を生かすため、着色は行っていません。
伝統的な組子細工は直線を組み合わせたデザインですが、塩澤さんは木に細かな切れ込みを入れる独自の技術を使って曲線を表現しています。
建具店に生まれた塩澤さんは10歳の頃から独学で組子を学びました。
近年、日本古来の組子を使う住宅が減っていることから、その存在をより多くの人に知ってもらおうと工芸作品として制作を始めました。
この作品は、11年前に全国建具展のコンテストで最高賞となる内閣総理大臣賞を受賞したものです。
15万ものパーツが組み込まれていて、飯田市の建物で実際に使われています。
塩澤正信さんの組子工芸展は、22日・日曜日まで、伊那市の伊那商工会館で開かれています。 -
東春近田原地区 伝統の祭り
伊那市東春近田原の白山社で15日、春の例大祭が行われ、子ども達が山車を引きながら地区を練り歩きました。
15日は、保育園児と小学生の他、地元有志でつくる田原囃子保存会のメンバーあわせて70人が参加しました。
子ども達は、獅子の頭を乗せた山車を、笛や太鼓に合わせて引きながら地区内を練り歩きました。
その後ろからは、保存会のメンバーが田原囃子を演奏しながら進みます。
これは、東春近田原に100年以上前から伝わる伝統行事で、無病息災や五穀豊穣を願うものです。
田原区の川上洋一区長は「160戸ほどしかない小さな地区だが、区をあげて1つの祭りができ非常にうれしい。今後も大切に守っていきたい」と話していました。
この後、獅子の頭は白山社まで運ばれ、獅子舞を奉納しました。 -
信大学長が伊那市訪問
伊那市と包括連携協定を結ぶ信州大学の山沢 清人学長らが、19日、高遠町を視察しました。
19日は、白鳥孝市長の案内で、山沢清人学長と笹本正治副学長らが、高遠町を視察しました。
高遠城址公園、信州高遠美術館、歴史博物館などを回りました。
伊那市と信州大学は、2005年に地域の産業や文化の振興、教育・人材育成、安全・安心な地域づくりなど、様々な分野で互いに協力する協定を締結しています。
今回は、連携を更に深めるため、伊那市にある資源を見てもらおうと、白鳥市長が、学長に視察を呼びかけました。
歴史博物館で、伊澤修二に関する資料を見学している際、伊澤修二が留学していたアメリカボストンのブリッジウォーター州立大学と伊那市の間で交流をしていることが話題になりました。
ブリッジウォーター州立大学からは、伊那地域の大学とも交流したいという話があったということで、信大と交流してはどうかなどといった話も出ていました。
伊那市と信州大学は、今後も、緊密に連携・協力していきたいとしています。 -
第32回宗嶺会刻字展
刻字愛好者でつくる宗嶺会の作品展が、伊那市のいなっせ2階展示ギャラリーで始まりました。
32回目となる作品展には、塩尻から駒ヶ根までの28人の作品90点ほどが並んでいます。
宗嶺会は、伊那市の宮澤梅径さんに師事する人たちで作られていて、30年のベテランから初心者までが出品しています。
会場には、展覧会などに出品する大作のほか、1つのテーマにみんなが取り組んだものもあります。
今回のテーマは「木偏(きへん)」です。
林や、桜、楓など、様々な木偏の文字を、それぞれが好きなように表現しています。
展覧会に出品する作品には様々なルールがあると言う事ですが、「木偏」の作品については、みんな楽しんで自由に作ったということです。
関係者は、「刻字は色もあってカラフルなのが楽しい。部屋に飾るインテリアにしてもおしゃれ」と話していました。
この宗嶺会の刻字展は、21日(土)まで、伊那市のいなっせ2階展示ギャラリーで開かれています。 -
草の家 桜染めを市長に紹介
伊那市西箕輪の農業公園 みはらしファームにある「草の家」の代表らが16日、伊那市役所を訪れ、タカトオコヒガンザクラで染めた桜染めの商品を、白鳥孝伊那市長に紹介しました。
桜染めは、草の家のメンバー7人が高遠城址公園で2月に剪定されたタカトオコヒガンザクラの皮を煮出して作りました。
濃いピンク色に染まった手作りのハンカチやコースター、木綿糸などを白鳥市長に紹介しました。
この桜染めは、3年ほど前から花見シーズンにあわせて制作していて、今年は良い色に染まったということです。
副代表の福沢久子さんは、「さまざまな桜の魅力を桜染めを通して知った」と話していました。
商品は、草の家や、高遠さくらホテル、通り町のタウンステーション伊那まちなどの他、21日、22日に市役所のシャトルバス乗り場に特設されるみはらしファームのブースで購入できます。 -
宇津木薬師如来 33年ぶり御開帳
伊那市長谷杉島の報恩寺の境内にある宇津木薬師堂にある秘仏・薬師如来像の御開帳が、33年ぶりに行われました。
伊那市の有形文化財に指定されている杉島の宇津木薬師堂の薬師如来像は、妻や夫がない人が念ずれば授けてくれる縁結びの薬師といわれています。
毎年、4月に例祭が行われていますが、本尊である薬師如来を拝む事はできません。
報恩寺の近くで生まれた伊那市荒井の伊東家子さん95歳。人生3度目のご開帳にどうしても立ち会いたいと、家族とともに足を運びました。
昭和55年から実に33年ぶりに、薬師如来がご開帳されました。
僧侶らが大般若心経を転読してご開帳の法要を行いました。
薬師如来が杉島宇津木に移ったのが元歴元年1184年とされ、現在の薬師堂が建設されたのは、宝暦4年1754年とされています。
信心深い杉島の人たちは、33年に1度のご開帳を続けてきたということです。
15日は、伊那市外からも多くの人が訪れ、薬師如来像に手を合わせていました。
杉島宇津木地区は、現在、別荘地となっていて、常に住んでいる世帯はありません。
杉島地区は、前回のご開帳の昭和55年ごろには、70戸190人ほどが住んでいましたが、現在は、40戸、80人ほどに減っています。
次にご開帳されるのは、平成57年の予定で、伊那市では、この伝統を未来につないでいきたいとしています。 -
小林とむぼさん 「ヒトガタ」作品展
作家として、ヒトガタと呼ばれる人形などを製作している小林とむぼさんの作品展が伊那市の伊那図書館で始まりました。
会場には、ヒトガタや、絵画、手づくりのおもちゃなどおよそ40点が展示されています。
ヒトガタは、ねんどで作られた人形で、リアルで繊細な造形が幻想的な雰囲気を作りだしています。
群馬県に住む小林とむぼさんは、15年ほど前から本格的に創作を始めました。
伊那市に友人がいたことから、伊那で個展を開くことになりました。
3年前に脳梗塞で倒れましたが、入院中もリハビリをかねて創作活動を行なってきました。
小林さんが倒れた時に手がけていた作品「鮫姫の行方」が展示されています。
まだ未完成ですが、今後尾ヒレの部分を付け完成させたいと話しています。
退院後に制作された絵画4点展示もされています。
小林さんは、リハビリを通してだんだん創作できるようになることが楽しくてしかたがなかったといいます。
小林とむぼさんの作品展は、伊那図書館で22日の日曜日まで開かれています。 -
伊藤三千人さん油絵展
一水会会員として活躍している伊那市高遠町出身の洋画家・伊藤三千人さんの油絵展が、伊那市のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開かれています。
会場には、伊藤さんの代表作と近作48点が展示されています。
ベルシャインでの個展は、40年ほど前から2年に1回開いています。
今回のテーマは「信濃路の四季」
出身地の高遠町勝間のシダレ桜を描いた春。高遠の夕暮れを描いた夏。藤沢川の紅葉を描いた秋。
五郎山がかすむ様子を描いた冬など、四季折々の風景が並んでいます。
今回の作品展では、信州の風景のほかに、イタリアの風景を描いた水彩画などもあります。
この伊藤三千人さんの油絵展は、17日(火)まで、伊那市のベルシャイン伊那店で開かれています。 -
立山実紀 遺作展
自閉症のため駒ヶ根市の知的障害者総合援護施設西駒郷で過ごし、卵巣がんのため34歳で亡くなった立山実紀さんの遺作展が12日から伊那市のいなっせで始まりました。
ヨーロッパにあこがれ、写真をもとに色鉛筆で書いた風景画。
書道作品。
細かな刺繍を施した織物の数々。
実紀さんが西駒郷時代に残した作品の数々が会場に飾られています。
立山実紀さんは、1976年に東京都で生まれました。
その後自閉症を発症し、1991年に東京の養護学校に入学。
卒業後は、父親雄大さんの実家がある伊那市西町に移り、1996年西駒郷に入所しました。
15年間を西駒郷で過ごし、去年4月28日、卵巣がんで亡くなりました。
会場に飾られている作品70点ほどは、すべて西駒郷時代の15年間に制作されたものです。
もともと器用だったという実紀さんの才能は、西駒郷で開花したのです。
英語の筆記体が好きだったという実紀さん。
馬の絵は、10年ほど前の25歳位の時の作品です。
ヨーロッパの風景が好きで、特にフランスの小島の修道院、モンサンミッシェルは、大のお気に入りでいつかは訪れたい場所でした。
写真を見ながら色鉛筆で絵にして思いをはせたのでした。
父親と離れ離れに暮らす寂しさからか、書道にもそんな思いを込めました。
この遺作展は、実紀さんの一周忌にあわせて叔母にあたる長瀬さんが中心となり開きました。
長瀬さんは、障害がある子どもたちに勇気ややる気、生きがいを感じてもらいたかったと話しています。
34歳の生涯、15年間の思いがつまった立山実紀さんの遺作展は、17日火曜日まで、伊那市のいなっせ2階展示ギャラリーで開かれています。 -
伊那北小学校1年生を迎える会
伊那市の伊那北小学校で11日、この春入学した1年生を迎える会が開かれました。
手作りのアーチをくぐって入場したのは、5日に入学したばかりの新1年生80人です。
伊那北小学校では、毎年、児童会が中心となって1年生を迎える会を企画しています。
児童会長の春日莉杏さんは、「みなさんが入学してきてとれもうれしい。仲良く遊びましょう」と歓迎しました。
この後、くす玉を割って、1年生の入学を祝ました。
1年生は現在、午前に国語や算数の授業を受けて昼に下校していますが、今月末からは、5時間目まで授業を受けることになっています。 -
伊那技術専門校に43人が入校
伊那技術専門校の入校式が9日行われ43人の入校生が技術習得への一歩を踏みだしました。
今年度は訓練期間が2年間のメカトロニクス科に14人、情報システム科に10人、半年間の機械科に9人、パソコン活用科に10人の合わせて43人が入校しました。
式の中で吉川一彦校長は「これから始まる訓練生活を技能、知識の習得だけでなく職業人として自分を厳しく鍛える時間にしてほしい。」とあいさつしました。
また入校生を代表して情報システム科の北原康百さんが誓いの言葉を述べました。
今年度は64人の応募があり43人が入校。平均年齢は27.8歳で最高齢は62歳。
出身地別では伊那市が14人で最も多く、次いで駒ヶ根市が9人。また県外が2人となっています。 -
南箕輪村南部小学校の1年生 初めての給食
南箕輪村南部小学校の1年生は、入学して初めての給食を9日、味わいました。
9日は、1年生33人にとって初めての給食です。
少し大きめの給食着を身に付けた児童らは、担任の先生に「均等になるように盛りましょう」などとアドバイスを受けながら配膳していきました。
全員に配り終わり、「いただきます」の挨拶をすると、待ちわびた児童らは早速給食を味わいました。
9日の献立は、わかめご飯に照り焼きチキン、カレー風味サラダなど、子ども達が食べやすいメニューが用意されました。
中でも人気だったわかめご飯は、次々とおかわりの手が伸びていました。
早い子では10分ほどで完食。
みんな初めての給食に大満足だったようです。
担任の沖村かおり教諭は「入学式の日から給食を楽しみにしている子が多かった。少しずつ学校生活に慣れていって欲しい」と話していました。 -
伊那日本語教室開講式
伊那国際交流協会が開く日本語教室の開講式が、8日、箕輪町三日町のブラジル人学校で行われました。
開講式は、箕輪町三日町にあるブラジル人学校アウゴドン・ドセで行われました。
日本語教室は、定住外国人の就学支援事業として、文部科学省の委託を受けてNPO法人伊那国際交流協会が開いているものです。
開講式で、伊那日本語教室の北原斉(ひとし)代表は、「言葉をはじめとして、日本の歴史や文化を学び、世界に羽ばたく人になって欲しい」と挨拶しました。
伊那国際交流協会によりますと、日本語を学習することで日本の学校に通えるようになり、いずれは就職にも有利になるという事です。
日本語教室では、今年度、ひらがなやカタカナなど日本語の基礎の他、日本の歴史や地理などを
学習していくという事です。 -
春香役の永吉さんが思い語る
6月に公演が予定されている、伊那市初の市民オペラ「春香」に向け主演のオペラ歌手、永吉伴子さんが「オペラにかける熱い思いを舞台で出したい」と意気込みを語りました。
永吉さんは神奈川県在住のオペラ歌手です。
夫が南箕輪村の出身ということが縁で主役の春香を演じることになりました。
8日は、オペラに出演する春香合唱団のメンバーにあいさつをした後、非公開で練習をしました。
本番まで2か月を切った今の心境などについて話を聞きました。
永吉さん「公演まで2か月を切り今はワクワクドキドキと不安が一緒になっています。出演者、伊那フィルハーモニーの方、指揮者そしてスタッフとの一体感、
チームワークを大切にしたい。舞台に立つ者として
皆さんの熱い思いを声に舞台姿に出せたらいいと思います。」
オペラ春香は伊那市の名誉市民故・ス木東六さんが作曲したものです。
韓国南原を舞台にした純愛物語で韓国版のロミオとジュリエットともいわれています。
6月3日日曜日に伊那文化会館で上演されることになっていて、永吉さんらはチームワークで成功させたいと話していました。 -
上農に伊那養護学校中の原分教室開室
県の高校再編計画などにより、上伊那農業高校に設置された伊那養護学校高等部の中の原分教室の使用が6日から始まりました。
6日は、上農高校の校舎の一部を改築した中の原分教室の序幕式が行なわれました。
教室は、1年から3年までの教室と作業室、職員室があります。
募集人員は、1学級8人で、対象は、知的障害がある、自力通学ができる、集団学習が可能な生徒です。
今年度は、伊那養護学校から1人、上伊那地域の中学の特別支援学級を卒業した5人の6人が入学しました。
開室式で、 伊那養護学校の清水閣成校長は、「自分の力を信じて力強く進んでいってほしい」とあいさつしました。
上伊那農業高校の塩崎正校長は、「上農の中の原の長い歴史に一つ大きな歴史が加わった。」とあいさつしました。
入学生を代表し北澤里奈さんは、「いろいろな作業学習をがんばりたい」と抱負を話し、上伊那農業高校生徒会長の上島ありやす在泰さんは、「少し不安はあるが、農業というキーワードでわかりあえることを確信している。文化祭などでもともに手をたずさえ進んでいきたい。あせらずに共に積み上げていきたい。」と話しました。
中の原分教室では、綿を栽培し、布を織る作業学習に取り組む計画です。 -
旧井澤家住宅で拓本展
庚申塔などの石造物の文字などを和紙にうつす拓本展が、6日から伊那市西町の旧井澤家住宅で始まりました。
会場には、伊那部宿を中心に、南箕輪村の神子柴から伊那市西町小黒までの旧伊那街道沿いにある石造物の拓本58枚が飾られています。
伊那部宿を考える会の史料研究部の6人が、貴重な史料を後世に残そうと2年間かけて採取しました。
拓本を採る作業は、手間がかかり大変な作業だということです。
桜の時期にあわせて、春日公園を訪れる花見客に見てもらおうと初めて一般公開されました。
内容は、道祖神や庚申塔、馬頭観音などが24枚、句碑や歌碑が13枚などとなっています。
この石造物拓本展は、5月6日まで、伊那市の旧井澤家住宅で開かれています。
入場料は200円、火曜が休館です。 -
伊那文化会館 新館長に聞く
今年度から伊那文化会館の新しい館長に就任した山北一司さんに、抱負などを聞きました。
山北館長は、岐阜県出身の52歳。
伊那に単身赴任しています。
財団法人長野県文化振興事業団が県から指定管理指定されている県伊那文化会館の館長を公募し、9人の中から選ばれました。
山北さんは、高校卒業後時事通信社に入社。
働きながら大学を卒業し、浜松支局長、鹿児島支局長を歴任し、平成21年3月に早期退職。
京都橘大学大学院で文化政策学を修了し、芸術文化普及研究家として講演や執筆活動をしてきました。
時事通信社の浜松時代に音楽と出会いました。
以来、芸術や文化、芸能にかかわり始めます。
時事通信社を早期退職した理由は、「今文化活動に本腰を入れて取り組まないと日本は終わってしまう」という危機感でした。
山北館長は、「地域の伝説を題材にした子どもが参加するミュージカルをやってみたい。」と抱負を話しています。
全国を飛び回っての半世紀。
転勤7回、引越しは、15回になるそうです。
趣味の読書は、ここ3年間で1,500冊を超えているということです。 -
宮澤梅径傘寿記念刻字展
全国でも5本の指に入るという刻字作家宮沢梅径さん(伊那市山寺)の80歳の傘寿を記念した刻字展が、5日から伊那市坂下のはら美術で始まりました。
漢字と絵画、彫刻の渾然一体となった風合いが宮澤さんの持ち味で、全国的にみても第一人者の1人です。
毎日書道展審査会員、書道芸術院理事で審査会員です。
宮澤さんは、書の道に入って60年。
昨年末に80歳の誕生日を迎えました。
作品展は、80歳の節目を記念するものです。
会場には、60点ほどの刻字作品が飾られていて、訪れた人たちは、ノミの使い方や色彩に感心した様子で作品に見入っていました。
宮澤梅径傘寿記念刻字展は、10日まで伊那市坂下のはら美術で開かれています。 -
上伊那の小中学校入学式 一斉に
上伊那の小中学校で5日、一斉に入学式が行われました。
このうち箕輪町上古田の箕輪西小学校には、1年生17人が入学しました。
在校生の拍手に迎えられ、1年生が入場しました。
関谷 圭史校長は、良い子の頭文字をとって「『よ』は先生の話を良く聞く、『い』は命を大切にする、『こ』は、困ったときは泣かないで相談する。この良い子の約束を守って楽しい学校生活を送りましょう。」と挨拶しました。
児童会長の山田和昭君は、「箕輪西小学校には、縦割り班の活動など楽しい事がたくさんある。1年生だけでなく、全校のみんなと友だちになってください」と歓迎していました。
入学式では、関谷校長から、1年生ひとりひとりに教科書が手渡されました。
1年生は、保育園で練習してきた歌を披露しました。
伊那市では、小学校に658人、中学校に678人、箕輪町では小学校に222人、中学校に256人、南箕輪村では小学校に163人、中学校に164人が入学しています。