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収穫祭・新米でもちをつく
総合的学習の一環として米づくりをした中川村の中川西小学校5年生(高橋初夫教諭、30人)は4日、新米でもちをついて収穫を祝った。
親子約80人が参加。小春日和の校庭にシートを敷き、保育園から借りてきたうす2基を並べ、もち米24キロを蒸し、代わる代わるきねを振るってつきあげ、きなこやあんこもちに調理した。
もちがつきあがる頃には、保護者が準備した豚汁も煮え、「ご一緒に、いただきます」。子どもたちは、1年間の作業を振り返りながら、自分たちが育てた新米の味をかみ締めた。
5年生は7アールの田に5月モチヒカリを手で植え付け、10月に手で刈取り、はざ干しし、360キロを収穫した。
高橋教諭は「子どもはかかしを作るなど、稲づくりを頑張った結果、豊作になった」と話していた。 -
信越特定郵便局長協会が箕輪町社協に車いす4台寄贈
信越特定郵便局長協会は6日、地域貢献事業の一環で箕輪町社会福祉協議会に車いす4台を寄贈した。
同協会は、信越地区で01年から毎年、車いすを寄贈している。南信北地区(上伊那、諏訪、岡谷)は毎年4台の寄贈で、箕輪町には今回初めて贈られた。寄贈台数は今回を含め南信北地区で24台、県内は138台になる。
同協会監事の白鳥元博木下郵便局長と、市川洌東箕輪郵便局長が町役場を訪れ、平沢豊満町社協会長に届けた。平沢会長は、「体の不自由な人に有効に使わせてもらう」と感謝した。
車いすはアルミ製で折りたたみ式。町社協では、車いす貸出サービで現在20台ほど利用されているが需要が高く、今回寄贈された4台も貸出用として活用するという。 -
食と健康を考える集いパート21
中川村文化センターで8日、「食と健康を考えるつどいパート21」があり、上伊那各地から約300人が参加、寸劇と講演で「食べる」ことを通じての子どものころからの健康づくりの大切さを学んだ。伊那保健所や食生活改善推進協議会、村などの主催。
村食改会長の下平敬子さんによる活動報告に続き「働かずか過激団」による寸劇「ショックな,食,」。食改の役員が結成した劇団に、曽我村長や役場職員が友情出演した。
ストリーは中川村中川小学校の授業参観、1時間目は曽我逸郎先生(村長)の国語の時間、子どもたちが将来の夢をテーマにした作文を披露。裏乃君は「お父さんのように朝、昼、晩とお酒が飲める生活をしたい」。コンビニ大好きお母さんを持つ細田さんは「うちには庖丁もまな板もない。コンビニのある町にお嫁に行きたい」と発表し、会場の笑いを誘った。
2時間目は会場も全員参加の特別授業、特別講師の「千人塚とっくん」が竹刀片手に「数字が隠れた野菜や食べ物」をテーマに「信州野菜王国緊急集会」を展開、「バランスの良い食事で健康づくり」を訴えた。
参加者はショックな生活実態や食生活にあ然としたり、ドキッとしながら、正しい食生活とは、幸せな暮らしとは何かを考えた。
最後に伊那保健所の渡辺庸子所長が「子どものの頃からの健康づくりについて」と題して講演した。
また、会場ではJA上伊那や調理師会、栄養士会など後援団体による凍豆腐を使ったおすすめ料理の展示、試食コーナーがあった。 -
パッチワーク・キルト展
駒ケ根市の駒ケ根高原大沼湖畔の「森のギャラリーKomorebi」(こもれび)で駒ケ根市下平の杉浦嘉身さんのパッチワーク・キルト教室「パッチワーク・キャット」の作品展が13日まで開かれている。教室の生徒7人と杉浦さんが手間と根気をかけて一針ずつ丁寧に縫った見事なタペストリー(壁掛け)やバッグなどの作品約60点が展示されている=写真。クリスマスを前に、サンタクロースなどをあしらった作品も多数展示している。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(13日は午後3時)。問い合わせは喫茶エーデルワイス(TEL83・3900)へ。
教室では生徒を随時募集している。問い合わせは杉浦さん(TEL81・7313)へ。 -
上伊那女教員会が60周年を記念に閉会
上伊那の小中学校に勤める女性教諭でつくる上伊那女教員会(会員約360人、佐々木由利会長)は7日、60周年と閉会を記念する式典を伊那市の生涯学習センターで開いた。
上伊那教育会の内部組織である女教員会は、女性教員がまだ珍しかった1947年、女性教員同士で教育研究を行いながら自己研鑽に努めることを目的として発足した。しかし、時代の変化とともに女性教員が増加。女性だけでまとまって何かをする必要性も薄くなったため、60年の節目に解散を決めた。
佐々木会長は「女教員会について学ぶ中で、先輩方の熱意を感じた。本年度を持って女教員会は解散するが、諸先輩方の意志を引き継ぎ、自己を高める努力をしていかなければならない」とあいさつ=写真。
その後、同会の先輩教員による過去の思い出話や、加茂小学校長や県女性課長などを勤めた花岡幸子さんによる記念講演があり、新しい一歩に向けた、志を新たにした。 -
伊那小PTA講演会
伊那市立伊那小学校のPTA講演会が7日、同校体育館であった。NPO子どもとメディア代表理事の清川輝基さんが、「子どもが危ない!縲怐gメディア漬け”が子どもを蝕む縲怐vと題し、電子映像メディア漬けになっている子どもたちの危険性について話した。
清川さんは、「テレビやビデオ、ゲーム、携帯電話、コンピューターなどの電子映像メディアを子どもに触れさせる安全性をだれも証明していないのに、日本では0歳から長時間、接触している。世界で一番、子どもに人体実験をしている」とし、「子どもが親や家族を平気で殺すなど、もう結果が出始めている。自分の欲望、感情をコントロールできない脳に育ちつつある」と危険性を語った。
「日本の30年先は暗い。理由のほとんどは長時間の電子映像メディア接触」と話し、脳の神経細胞が形成される2、3歳までの授乳期に親が電子映像メディアを使うこと、子どもに見せることは人体実験と同じであること、ビデオを見せ続けると目がうつろになり自分の言葉を発することができないなどの障害が起こること、小学校に入学する段階ですでに障害があり特別支援の必要な児童が増えていることも挙げた。 -
七久保地区文化祭
飯島町の七久保公民館は5日、七久保地区文化祭を七久保林業センターで開いた。区内の保育園児、小・中学生や各種文化団体などによる書道、絵画、アレンジフラワー、生け花、盆栽、俳句などの作品が会場いっぱいに展示され、訪れた区民らの目を楽しませた=写真。会場前の広場では焼肉の食べ放題や商品交換会、宝投げなどが催されたほか、豚汁が無料で振る舞われ、多くの来場者で終日にぎわった。
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図書館まつり、小学生が職場体験も
宮田村図書館は4、5日に図書館まつりを開いた。企画展や除籍本の無料頒布、絵本の中の料理をつくってみる講習会など多彩な内容で実施。小学生の図書館職員体験もあり、カウンター業務などで汗を流した。
職員体験は希望した14人が、数名ごと半日交替で勤務。貸出し、返却など、次々と訪れる来館者の対応に追われた。
システムトラブルのハプニングもあったが、子どもたちは笑顔で接客。忙しい図書館業務の一端にふれた。 -
紙芝居上演会
小・中学生が制作した紙芝居を上演する会が「言い伝え・見伝え・聞き伝え」をテーマに5日、駒ケ根市の駒ケ根高原美術館で開かれた=写真。披露された紙芝居は同館が7、8月に開いたワークショップで小、中学生らが『めだかの学校』『とんぼのめがね』『げんこつ山のたぬきさん』などの童謡や井上井月の俳句、『人食い山姥』『善知鳥峠』『鼻』などの物語の情景をイメージしてクレヨンや絵の具などで描いた作品の数々。
童謡作品は駒ケ根市の女性コーラスグループ「ともがき」の合唱をバックに上演され、訪れた約100人の来場者を詩情の世界に誘った。文学作品は同館友の会の小木曽恵美さん、同館学芸員の杉本慈子さんが情感豊かに朗読して、聴き入る観衆を魅了した。
紙芝居制作は昨年に続き2回目。同館は昨年と今年の作品を幼稚園・保育園小・中学校のほか、文化サークルなどに無料で貸し出している。朗読の音声が入ったCD付き。問い合わせは同館(TEL83・5100)へ。 -
県教育委員会が各校の未履修補充計画の概要を発表
県教育委員会は7日、必履修教科や科目で未履修があった県立高校における補充計画の概要を発表した。
世界史の未履修がある伊那市の伊那弥生ヶ丘高校は、世界史Aを最大50コマ(1コマは50分)を目途として補充する予定。同じく世界史を履修していない生徒がいる駒ヶ根市の赤穂高校も、同様の計画を立てている。実施期間は、伊那弥生ヶ丘が今月8日縲恬・N2月17日、赤穂が今月8日縲恬・N1月26日を予定している。
現代社会と世界史で未履修があった伊那北高校は、双方を履修していない生徒については最大70コマ、どちらか一つが未履修である生徒については最大50コマを目途に、補充計画を策定。実施期間は現在も調整している。
県内各校の補充形態は▽平日の時間割を振り替えて授業の中で実施する▽平日の時間割に授業を増加して実施する竏窒ニする学校が多く、土日や長期休業を利用するとする高校は、少数にとどまった。 -
風景の大切さ模型から学ぶ
日本造園学会中部支部大会の公開講演会が4日、南箕輪村の信州大学農学部であった。景観模型工房(大阪府)の盛口正昭さん(56)が講師を務め、「万里の長城」など世界の風景模型約60点を展示し、自然や人間の営みを映した地球の風景の大切さを伝えた。
模型作りは、10年ほど続く、国際協力機構(JICA)などの博物館学研修の成果の一つ。世界各国から来日した研修員が同工房のスタッフの指導で「自国の大切な風景」を模型で表現した。これらは2月までの5カ月間、大阪府で展示し、日本展示学会の学術賞を受賞している。
講演では、研修員らがその風景を選んだ理由や思い出などを説明し、参加者約30人と展示を見学。バリ島のタナロット寺院、米国の大樹世界一のセコイアの森など、300分の1のスケールで再現した精巧な模型を目の前に、目を見張り、写真撮影する人もいた。
盛口さんは「自分にとって好きな風景とは何か、それらが他人にはどのように映るのかを模型を通じて感じてほしい。風景の大切さに目を向けて」と話した。 -
宮田村文化祭芸能発表会
第33回宮田村文化祭の芸能発表会が5日、宮田村民会館大ホールで開かれた。村内の団体など約50組が代わる代わるステージに登場し、太鼓やハーモニカ、大正琴、ピアノの演奏、カラオケ、合唱のほか、日本舞踊、ダンス、エアロビクス、太極拳、空手の演武など、それぞれ得意の芸を多彩に披露した=写真。
連れ立って会場を訪れた人たちは「大したもんだ」「上手だね」などと話しながら客席から盛んな拍手を送っていた。 -
琴伝流大正琴「長井教室」門下チャリティコンサート
琴伝流大正琴の「長井教室」門下チャリティコンサートが4日、伊那市生涯学習センターホールであった。
指導者の長井幸子さんは05年度、伊那市の教育文化功労表彰を受賞し、99年には大正琴協会から全国18人の内の1人として表彰を受けている。今月、古希を迎えるためお祝いをしようと話が進む中で、「これまでの表彰は皆さんのお力、生徒さんのおかげ、何か恩返しがしたい」という長井さんの思いもあり、今回チャリティコンサートを計画した。
門下5教室が出演。小学生ら子どもたちによるミッキーマウスマーチをはじめ、「川は流れる」「北の旅人」「津軽海峡冬景色」などを演奏し、息の合ったハーモニーを響かせた。観客は盛大な拍手を送った。
大正琴での「ハッピーバースデー」の曲演奏と共に、長井さんへ花束の贈呈もあった。 -
みのわ手筒会
災害復興願い開運厄除の手筒を被災住民に寄贈7月豪雨災害の復興を願い、2006もみじ湖夢まつり前夜祭(10月28日、箕輪町みのわ天竜公園)で、手筒花火などの打ち上げをしたみのわ手筒会(唐沢修一会長)はこのほど、土石流被害を受けた北小河内中村地区の30戸に、打ち上げに使った手筒を開運厄除けとして贈った。丸山全二区長に手筒30本を届け、区を通して各戸に配った。
みのわ手筒会は7月、災害復興ボランティアとして2日間で延30人が中村地区での作業に参加した。被災した住民に少しでも元気になってほしいとの願いを込め、開運厄除の手筒寄贈を申し入れた。
手筒は「豪雨災害復興祈願 開運厄除」の札を付けて加工したもの。正副会長の3人が丸山区長に届けた。
区長は「三河や豊橋では厄除けに使っていると聞いた。同じようにやっていただき、区の皆さんの気持ちが晴れればありがたい。またいつ災害が起こるかわからない、絶対大丈夫とはだれも言えない中で、厄除けの手筒を家に置くだけでも精神的に違うと思う」と感謝した。
前夜祭の花火大会は、「復興を願う地域の輪」と題した仕掛け煙火(シャクマ)など新作3基を交えた10プログラム。丸山区長をはじめ、多くの区民も見物に訪れたという。 -
菊花まつり表彰式
第46回菊花祭りを3日までの5日間、三和森クラブ広場で開いた駒ケ根秋香会(本間秋男会長)は4日、入賞者の表彰式を駒ケ根市の三和森クラブで開いた。会員ら約30人が出席し、入賞者らがトロフィーやカップなどを賞状とともに受け取った=写真。本間会長は「晴天に恵まれて盛大に開催できた。皆さんの協力のおかげで出品数も多く、市民の心を癒すことできた」と感謝を述べた。
出品数は926点、期間中の入場者数は述べ2273人だった(秋香会集計)。
菊花展入賞者は次の皆さん。
▽県知事賞=井口春人▽駒ケ根市長賞=森勝美▽同市議会議長賞=飯塚礼子▽駒ケ根商工会議所会頭賞=飯塚礼子▽駒ケ根市教育長賞=北原・ス一▽全菊連会長賞=森勝美、松崎和男▽町部自治会長賞=森勝美▽秋香会会長賞=岡野修一▽審査委員長賞=塩澤春夫▽宮下賞=鈴木和▽伊那毎日新聞社賞=田中勝美▽信濃毎日新聞社賞=中西利幸▽中日新聞社賞=堺沢悦子▽読売新聞社賞=北原康平▽駒ケ根ニュース社賞=本間秋男▽長野日報社賞=小町谷誠▽大中屋賞=酒井世喜良▽長生社賞=羽場一雄▽秋香会賞=栗山いさ江▽池上賞=大木島富雄▽しらかば賞=浜口善元▽米沢賞=森勝美▽克水賞=北原康平▽MANABU賞=飯塚礼子▽サンケイ技研賞=中西利幸▽新世紀賞=北原・ス一▽有賀芳郎賞=岡野修一▽ビーナイン賞=塩澤春夫▽秋香会会長賞=松崎和男▽団体特別賞=赤穂小、赤穂南小、順天寮 -
共同公演『青い鳥』キャスト発表
市民と劇団昴との第12回共同公演『青い鳥』を07年2月に駒ケ根市で開く演劇体験プログラム実行委員会は5日、公演の配役を市文化会館で発表した。オーディションに参加した約30人の出演希望者が集まり、緊張の面持ちで発表を聞いた=写真。
演出を担当する劇団昴の河田園子さんは「エネルギーのありそうな個性的なメンバーがそろっているので楽しみ。劇を通じて幸せとは一体何かを考え、最後にみんなで幸せをつかんでほしい」とあいさつした。
出演者は次の皆さん。
▽チルチル=伊藤優佑▽ミチル=市岡一恵▽ベリリウンヌ=中山教保▽光=白鳥友季子▽火=北林千春▽水=柳沢世里奈▽パン=斧研雅子▽チロー=深谷正一▽チレット=花岡綾▽うさぎ=白鳥晴奈▽夜=向山藍▽母=宮下庸子▽父=吉瀬敬太▽恋人・女=北原亜美▽恋人・男=小林啓子▽病気=春日裕衣▽子ども1=伊藤菜穂▽子ども2=久保田志音▽子ども3=大原絵里▽子ども4=玉木優香▽子ども5=一志紗代▽喜び1=倉田歩美▽喜び2=大野綾子▽喜び3=伊藤ありさ▽おばけ1=倉田歩美▽おばけ2=大野綾子▽おばけ3=伊藤ありさ▽鼻かぜ=保戸塚侑大▽じいさん=肥野隆▽ばあさん=滝本登喜子▽リケット=久保田志音▽カシワ=吉瀬敬太▽モミ=有賀陽二▽森1=玉木優香▽森2=鈴木ゆり▽森3=大原絵里▽時の番人=白井英一▽金持ち=清水香織▽土地持ち=北原みさ江▽虚栄=村上忍▽女1=伊藤菜穂 -
中川村文化祭
中川村公民館、中川村文化団体連絡協議会は5日、第31回中川村文化祭を中川文化センターで開いた。各種文化団体や村民有志らによる約20グループが次々にステージに登場。日ごろの練習の成果を発揮して見事な歌や踊りなどを披露した=写真。
来場者全員で村歌を斉唱してステージプログラムがスタート。中川女性コーラスの美しい合唱を皮切りに、小学生や保育園児のかわいい歌声や、文化団体の大正琴、陣馬太鼓子ども連による太鼓の演奏などがホールいっぱいに響いた。
観客席からは演目ごとに大きな拍手が送られていた。 -
JAZZを志し渡米。25年間に及ぶニューヨーク生活を経て帰郷した
伊那市山本町
木下恵二さん(53)自分の感性で作り上げた曲でも、コードと曲の長ささえ合えば、誰とでもセッションできる。それはジャズの魅力の一つだよ竏秩B
100年近く続く老舗のそば屋に生まれたが、ジャズを続けたい竏窒ニ、家を飛び出したのは25年前。行き先に選んだニューヨークは、学生時代に放浪した街の中で最も波長が合う街だった。「ニューヨークには自分の目標をやり遂げようとする人が集まってくる。自分もここで何かやってやろう竏秩Bそう思ったんだよ」と振り返る。
情熱を持って飛び込んだ新天地。しかし当時、持っていったものといえばサックスとリュックサック一つだけ。生活の糧を得るためには、職に就かなければならず、現地のすし屋で働き始めた。日本を象徴するものの一つでもあるすしの人気は高く、毎日が忙しかった。しかし、その一方でジャズの練習時間が裂かれ、芸を全うできないことへのジレンマもあった。もっぱら一人での練習を重ねながら、いろんな人と即興演奏をするジャム・セッションに参加する日々の繰り返し。「売れないやつは、みんなそうやって自分をアピールして、拾ってもらうんだよ」と笑う。
音楽だけでなく、絵でも演劇でも、さまざまな分野で上を目指そうとする人が、ニューヨークには集まっていた。無名であれ有名であれ、何かの形で自分を見出そうという情熱が活気となり、そこかしこに溢れていた。
「ニューヨークっていうのはすごいまちでね。日本で少し名の知れたような人ですら、別の仕事を持たないと生活していけないってことがざらにある。今ではジャズの神様とも言える人たちとも、すし屋で一緒に働いたよ。自分と志を同じくする仲間と働く生活は楽しかった」
◇ ◇
家族のこともあり、今年6月、帰郷することを決めた。がらりと変わった街並みや、ニューヨークでの生活との違いには戸惑いを隠せない。
今は次にすべきことを模索中で、慣れ親しんだサックスだけでなく、クラリネットの練習も始めた。構想がまとまり次第、帰国演奏会を開きたい竏秩Bそんな思いも巡らせる。
「旧友からも、不景気な話しか聞かないから、何か元気が出ることをしたいって考えている。音楽でここまで人生が狂っちゃったんだから、死ぬまで笛は吹き続けたいと思っているけどね」
◇ ◇
9日の午後7時からいなっせで開く「チベット古典音楽コンサート“羽衣”」は、ニューヨーク時代の旧友・トシ・クガさんの来日コンサート。多くの来場を呼びかけている。
「一緒に演奏するパッサン・ドルマさんは、天女の声とも称されている。日本でいう馬子歌のような響き。多様な文化の一つを知ってほしい」
チケットは前売り800円、当日千円。
問い合わせ・チケット販売はあびえんと(TEL78・0899)へ。 -
伊那節保存会がおさらい会
伊那節の普及活動に取り組む伊那節保存会(鈴木千明会長、15人)は5日、伊那市生涯学習センターで「おさらい会」を開いた。伊那節をはじめ、各地域で歌い継がれている約20の民謡を披露した。
発足80年の節目で、新伊那市誕生記念冠イベントの一つとして企画した。
おさらい会は「伊那の民謡」「日本の民謡」の2部構成。「伊那節三昧(ざんまい)」(伊那)「ざんざ節」(長谷)「竜勝寺山」(高遠)のほか、「花笠音頭」「佐渡おけさ」「安木節」など全国各地の民謡を次々と発表した。
会員は演目ごとに着物や法被と衣装を変えてステージ上に登場。会場に響く三味線や太鼓、民謡などに合わせ、しなやかに踊った。
狐島民謡会、民謡やまびこ会も出演し、会に花を添えた。
観客は年配者が目立ち、歌を口ずさみながら楽しんだ。 -
みのわ町民文化祭
音楽・芸能の広場箕輪町生涯学習フェスティバル2006「みのわ町民文化祭」の音楽の広場と芸能の広場が4日、町文化センターであった。町内のサークルや小・中学校が出演し熱唱、熱演を繰り広げた。
音楽の広場は合唱、大正琴、ハーモニカ、和太鼓、箏・三弦・尺八など18プログラムで、小学校の親子合唱や保護者のコーラス、箕輪中学校の合唱部と吹奏楽部の発表もあった。
芸能の広場は、かわいい子ども達のダンス、華やかな日本舞踊、太極拳や手話ダンスなど24プログラムで会場を楽しませた。
美しいメロディーが響き合い、軽快なダンスやしっとりとした舞踊もあり、次々と披露されるステージに会場を埋めた観客は温かな拍手を送った。 -
南箕輪村民文化祭
06年度南箕輪村民文化祭(村文化団体連絡協議会主催)は3、4日、村民センターであった。作品展示、ステージ発表、野点コーナーなど盛りだくさんの内容で、多くの村民が訪れて生涯学習の成果を鑑賞し、楽しんだ。
作品展示会は3、4日の2日間あった。生花、陶芸、写真、パッチワーク、カントリードール、彫塑など多彩な作品が並んだ。小・中学生の絵画や書、小学生の俳句、南箕輪中1年生がパソコン学習で作った大芝高原のPR作品など、村内の児童・生徒の学習の成果も展示。来場者は力作の数々を興味深く鑑賞していた。
4日のステージ発表はハーモニカ、ウクレレ、日本舞踊、フラメンコ、バンド演奏、ジャズダンス、吹奏楽、太鼓など40プログラム。最後は発表者と会場の全員で「大芝高原音頭Newヴァージョン2006」を踊り、幕を閉じた。 -
東伊那文化祭
駒ケ根市の東伊那公民館(赤須和彦館長)は06年度東伊那文化祭を5日まで同館で開いている。公民館の講座・教室の生徒や各種文化団体の会員らによる書道、絵画、手芸などの作品が多数展示されている。4日にはバルーンアート「ゴンベエワールド」のゴンベエさんによる楽しいショーが催され、訪れた親子連れなどでにぎわった=写真。
1階にはわらぞうりやわらじなどのわら細工、キルトやセーターなどの手芸作品や絵画、盆栽などが、2階には保育園児や小中学生の絵や書道作品などが展示されている。訪れた人たちは「大したもんだねえ」「うまいもんじゃんけ」などと感心しながら作品を見て回っていた。
5日は午前10時から紙芝居、料理教室が、午前11時30分からもちつき大会が催されるほか、鉄道模型(Nゲージ)の展示なども行われる。午後3時まで。 -
明日歌定期演奏会
駒ケ根市を中心に活動する混声合唱団「明日歌」(新井克太郎団長)は3日夜、第23回定期演奏会を駒ケ根市文化会館で開いた。舞台に立った約40人の団員らは常任指揮者の唐沢史比古さんらの指揮で約20曲を披露=写真。ステージは「民謡でつづる日本の心」「楽しいポップスステージ」「混声合唱のためのホームソングメドレー2」の3部構成で、団員らは日ごろの練習の成果を発揮し、違った味わいを持つそれぞれの曲の雰囲気を見事に表現していた。
満員の聴衆はホールいっぱいに響く豊かで迫力ある歌声に酔いしれ、1曲ごとに大きな拍手を送っていた。 -
宮田村文化祭、村民の力作一堂に
第33回宮田村文化祭は4、5日、村民会館、村体育センターで開いている。例年以上に参加団体、作品点数も多く、子どもから大人まで文化の秋を満喫している。
作品展は体育センターを主会場に開催。絵画や写真、手工芸品など、村内グループ、個人が力作を発表した。
「こんな風に描けたら楽しいだろうね」と来場者。文化度の高さを実感し、熱心に鑑賞した。
村民会館では小学生の税標語、書道展、子どもたちによるお茶室コーナーなども開設。淡水魚展、文化財企画展などもあり、地域を再発見していた。
5日も午前9時から午後4時まで開場。村民会館では歌や踊り、ダンスなど46団体が出演する芸能発表会も開く。 -
丹精こめた大輪咲き競う
宮田菊花展、村長賞に城倉さん宮田村の菊愛好家でつくる「宮田菊友会」は5日まで、菊花展を村民会館で開いている。会員が丹精こめた約150点を出品。村長賞に城倉久子さんの「富士の新雪」を選ぶなど、各賞も決めた。
村文化祭にあわせた恒例の展覧会。会館入口には咲き競うかのような菊の大輪が並び、来場者の目を楽しませた。入賞者は次の皆さん。
【村長賞】城倉久子【全菊連会長賞A】太田梅男【同B】平沢菊美【村議長賞】春日きんよ【教育長賞】春日要【公民館長賞】春日寿三子【JA支所長賞】田中彦一【商工会長賞】城倉久子【菊友会長賞】松沢康仁【観光ホテル賞】平沢菊美【花井木工賞】平沢菊美【モトスポット平沢賞】春日きんよ【レストハウス太田賞】春日きんよ【ダイヤ堂賞】春日要 -
ひと足早く友達に
3つの保育園年長園児が交流宮田村の3つの保育園の年長園児117人は1日、中央保育園に集まり交流した。違う園の子どもたちが、手をつないでダンスしたり、運動で汗を流したり。来春から同じ宮田小学校に通う仲間だが、一足早く友達になった。
中央、東、西の各園年長園児が、就学前にふれあいの機会を持とうと毎年実施。
この日は、玉入れ、大玉転がしなど、ちょっとした運動会気分も味わった。
リズムダンスは、違う園の子どもたちとペアになるように配慮。手をつなぎ、楽しく体を動かして、仲間の輪を広げていた。 -
泉舟流さわらび乃会会主
伊那市
泉舟寿恵(宮下智恵子)さん「踊っていると、いろいろなことを忘れて曲に入っていく。どこというのでなく、なんとなく好きなんですね」
日本舞踊を習い、生徒を持ってから25年。自宅のけいこ場と伊那市内の公民館などで指導し、15教室80人の生徒がいる。
踊りを習うきっかけは姑だった。踊りが好きだった姑が、嫁が好きならやらせてあげたい-との思いを抱いていたのだという。
20歳で嫁ぎ22、23歳のとき、伊那市にあった藤間流の教室で習い始めた。80年に資格を取り「智穂」の芸名をもらった。その後、下諏訪の泉舟流に通い87年に「泉舟寿恵」の名をもらい、先生が亡くなったため跡を継いだ。90年には日本民踊舞踊連盟の公認師範の資格も取った。
生徒の指導に加え、茅野市の花柳流の先生について好きな古典物の勉強を続けている。勉強会で東京や松本にも出かける。
「自分が舞台で踊るのはあまり好きじゃないんです。生徒に教えることが好き。皆さんがおけいこして上手になることがうれしい」
教えるのは現代舞踊が中心で、各教室の年数に応じて練習曲を選び、振りを付ける。自分の好きな振りに偏らないように、勉強してきた踊りから振りを取り入れる。
発表会は2年に1回開いてきたが、近年は3年に1回の開催で、今年10月に伊那市生涯学習センターで開き、日ごろの練習の成果を披露。満員の観客を魅了した。
「おじいちゃん、おばあちゃんにも喜んでもらえたら」と、デイサービスセンターなど福祉施設の訪問も続け、生徒と共に演歌や民謡など親しみやすい曲を発表している。
教室には25年通っている人もいるほど長く続けている生徒が多く、「生徒が皆さん素直で、楽しくできる。支えて力になって下さって、生徒のおかげでやらせていただいている。大事にしないといけないと思っています」と、感謝の気持ちでいっぱい。「長く続けてこられたのは家族の協力があったからこそ」と、家族にも感謝している。
踊りの世界は「今日やって今日できるものではなく、年数の積み重ね」だが、「趣味は楽しくないといけない。幾つになっても年齢を考えずに、皆で笑顔で踊りたい」という。生徒には「18歳、19歳くらいの、まだ恋をしたいくらいの気持ちで踊りましょう」とアドバイス。「人のつながりを大事にして、これからも続けていきたい」と微笑んだ。(村上裕子) -
みのわ町民文化祭
展示の広場始まる箕輪町生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪2006の一環、みのわ町民文化祭の「展示の広場」が3日、町社会体育館で始まった。展示は5日まで。音楽、芸能の各広場は4日に町文化センターである。
町民が日ごろの活動の成果を披露する文化祭。3つの広場に分かれて開催する。展示の広場は、町内の個人や団体、福祉施設の利用者、保育園、小学校、中学校、箕輪工業高校などが出品した。
会場には箕輪中の文化祭「ふきはら祭」のステージバックがあり、園児の絵や工作、小・中学生の絵、書をはじめ、町民が生涯学習で取り組んでいる陶芸、絵画、写真、ろうけつ染め、生花、立体書画、手芸品などがずらりと並んでいる。
訪れた人は、1点1点じっくりと鑑賞したり、野点コーナーで一服して楽しんでいた。
4日の音楽の広場は午前10時から、芸能の広場は午後2時から。 -
高遠、三義分館で文化祭
伊那市の高遠町公民館高遠分館の文化祭が3、4日、総合福祉センター「やますそ」で開かれている。地域住民が作品展示やステージで日ごろの成果を発表。喫茶コーナーで談笑の場を設けるなど親ぼくを深めた。
展示には、地元の小中高生を含む25団体が出展。前菜、わんもの、造りなど懐石料理に使う器12点を仕上げた陶芸、来年のえとであるイノシシの手芸品、生け花、手書き友禅、クラフト、写真など力作が勢ぞろい。交流のある東京都早稲田川柳クラブの作品も並んだ。
ステージ発表では12団体がコーラス、踊り、詩吟などを披露。婦人会によるバザーもあった。
4日は午前9時縲恁゚後3時。
また、三義分館も同日開き、長藤分館は4日、町老人福祉センターである。展示は午前9時半縲恁゚後3時半、ステージ発表は午後1時からとなっている。 -
長編劇映画「Beauty-美しきもの」がクランクイン
飯島町在住の後藤俊夫監督(67)がメガホンを取る長編劇映画「Beauty-美しきもの」が2日、飯島町岩間でクランクインした。
初日の撮影現場は伊那谷伊那路村を想定した飯島町岩間の半次の家のセット。後藤監督、主役の高橋平君(11、東京都)をはじめ、スタッフ、俳優ら約50人が参加した。高橋君が扮する少年半次が、こけしを仕上げ、山道を元気に駆け下る映画の最初のシーンと、半次の祖父で木地師、半造役の井川比佐志さん(69)が家でろくろを回し、木地をつくる場面を撮った。
西山際に作られた半次の家のセットは、古い倉庫を改装したもので、石置き屋根で、古びた引戸と、水車もあり昭和10年代の民家を彷彿させる出来映え。
本番を前に、井川さんは南木曽町伝統工芸協会の木地師からろくろの扱いについて、指導を受けるなど、役づくりに熱心に取り組んでいた。
撮影終了後、後藤監督は「タイトルが『村歌舞伎一代』から『ビューティー』に変更になり、なじめないところもあろうかと思うが、伊那谷の美、ふるさとの美、村歌舞伎を継承しようとする魂の美しさが表現できれば。地方歌舞伎は11月の紅葉、2月の雪、5月の緑と、自然の美しさをバックにあった。撮影は長期にわたるが、俳優、スタッフが創意を持ち、いい作品にしたい」。高橋君は「ぞうりで走ることは大変だった。これからも大変なことがあると思うが、貫き通したい」。井川さんは「伊那谷は初めて。息子や孫をむざむざと戦地に送り出す肉親の辛さを画面を通じて感じてほしい」と話していた。
今後のスケジュールは19日午前8時30分から、大鹿村大碩神社舞台で飯島町民ら約百人がエキストラで出演し、歌舞伎シーンを撮影する。
完成は07年8月ころ、07年末か08年初、全国公開の予定