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地元の移り変わり…児童も興味深々
開校107周年記念日の1日、伊那市の美篶小学校資料館などで特別企画展があった。資料館の管理・運営をする専門委員が1876年製作の旧美篶村の絵地図など、同資料館に保存されている10点以上の資料を展示し、地元の歴史的変遷を伝えた。
資料館には児童や住民が押し寄せて盛況。60年以上前の学校職員が製作した村図や1943竏・5年の戦時中に六道原が飛行場であったことが分かる航空写真のほか、手押しポンプ、桶の風呂、モロコシの粒をもぐ道具などの実演展示もあり、専門委員がそれぞれの展示物を説明した。
絵地図は廃藩置県に伴い各町村の地誌を集めて製作した「長野縣町村誌」に付随する絵地図の草稿と思われる重要な資料。青島地区の家の向きや、同小学校近くには人家がないことなどが見て取れ、児童たちは故郷の移り変わりに関心を持ちながら説明を受けた。
専門委員の諸田秀会長(75)=美篶笠原=は「子どもたちは村の移り変わりを感銘して見ている。これから入学してくる児童たちにも見てもらい、村の変遷を伝えていきたい。今後も資料は村の宝として残したい」と話している。 -
【記者室】飯島小児童の声掛け
下校途中の飯島小の女子児童に不審な男性が声を掛けたという事案で、1時緊張が走った町教委や学校。捜査の結果、町内の善良な高齢者が仲良く帰っていく子どもたちを見て「ほほえましい」と声を掛けたのが真相。関係者一同ほっとした▼しかし、広島の木下あいりちゃん殺害事件もあり「幽霊の正体見たり枯れ尾花」過剰反応ではと、笑ってしまうわけにはいかないのが現実だ。それにしても不審者扱いされた高齢者もさぞや、びっりしたことだろうと気の毒に思った▼地域の人々の子どもたちへの声掛けは大切、防犯にもつながるが、色付き眼鏡にマスク、黒のコートと聞けば、典型的な不審者スタイル。声掛けも慎重にしなくてはならないとは、いやな世の中だ(大口記者)
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父と子の台所修業
飯島町教育委員会は27日、文化館で父親の子育てについて楽しく学ぶ「父と子の台所修業」があり、年中から小学2年までの7組の父子が協力しあって、ビタミンたっぷりの豚丼や、ニンジンと油揚げのキンピラなど4品を調理した。
かいがいしいエプロン姿で集合した父子は、まず、カスタードクリームづくり。子どもたちも慎重に卵を割り、卵白と卵黄に分け、牛乳や小麦粉を泡立て器で丁寧に混ぜた。
豚肉に下味を付けたり、ニンジンを細く切るなど下ごしらえも進めた。
調理に先だって、元県女性総合センター館長で管理栄養士の建石教子さんが「男の子でも女の子でも、できるだけ、小さい時から、ごく当たり前に台所に入って、料理に親しむことが大切。今日は父子で料理を楽しみ、思い出を作って」と呼びかけた。 -
中川西小で6年生の卒業記念写真撮影
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卒業記念写真の撮影(西小)
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中川村の中川西小学校で30日、早くも来春卒業する6年生の卒業記念写真の撮影を行った。
校舎やシンボルツリーのイチョウをバックに、6年生34人はひな壇に並んだ。
前列の男子は手を軽くにぎってひざに、女子は両手を重ねた。
カメラマンが「背筋を伸ばし、あごを引いて、大きな目を開けて」と呼び掛けると、児童らはちょっぴり緊張ぎみで、瞬きをこらえながら、レンズを見つめた。
同校は数年前から、風邪などが流行しない、年内に卒業記念写真を撮影している。
ちょっぴり緊張して卒業記念写真撮影 -
駒ケ根市民音楽祭
# 駒ケ根市文化会館で27日、第46回駒ケ根市民音楽祭が開かれた。ほぼ満席の聴衆は児童らの元気な合唱、洗練されたコーラス、息の合った吹奏楽など多彩な23プログラムを楽しんだ。
ファンファーレが響きわたり、全員で「駒ケ根市の歌」を歌って幕開け。女性コーラス虹の合唱「ゆけわがそよ風」、なかよしバンドの歯切れの良い「ヤッターキング」と続いた。
駒ケ根童唱会赤とんぼは「子鹿のバンビ」「七つの子」など懐かしい童謡唱歌のメドレーで郷愁を呼んだ。
中沢小学校合唱団はナレーション入れで「一本の樹」を披露。赤穂東小学校2年はポリ容器とガムテープで作った手作り太鼓で「まつりだわっしょいパート3」。赤穂小学校6年3組は「屋台囃子」などを演奏、気合の入ったステージで音楽祭を盛り上げた。
小学生から高校生まで25人の「すずらん少年少女合唱団」は「さんぽ」「かしこい少女」などで、歌う喜びを体いっぱい表現した。
このほか、赤穂高校声楽部、赤穂南小学校合唱団、混声合唱明日歌、混声合唱峡の会などがそれぞれ特色あるハーモニーで舞台を彩り、アフリカンドラムの「ジュボー・ド・コマガネ」がニジャエ・ローズ直伝の「ジャマドゥナ」で西アフリカの風を伝え、最後は全員による合唱「赤とんぼ」で余韻を残して、音楽祭の幕が下りた。 -
ハンナのカバンが宮田小へ
第2次世界大戦のナチスドイツによるユダヤ人虐殺(ホロコースト)の遺品で、世界各地で出版される児童書の題材にもなった「ハンナのカバン」が29日、県内で初めて宮田村宮田小学校の児童に公開された。子どもたちに見て感じてもらおうと、全国各地の学校をまわる東京のNPO法人が持参したもの。カバンの持ち主である少女ハンナの短い生涯にふれ、命の尊さ、人としての優しさを全校児童は心に刻んだ。
カバンはかつてユダヤ人の収容所だったアウシュビッツ博物館から2000年に来日。NPO法人ホロコースト教育資料センターが、・ス生きた教材・スとして活用している。
幼くして同収容所で命を落としたハンナの物語はその後、「ハンナのかばん」として出版。国内では小学校高学年の課題図書に指定されているほか、全世界35カ国の子どもたちに読まれている。
同法人代表の石岡史子さんは全校児童を前に、カバンに秘められた少女の人生を紹介。戦争のおろかさにふれながら、偏見や差別が最後には命をも奪うことを話した。
「皆さんは友人や周囲の人を見かけや噂で判断していませんか?隣の人にどうしたらやさしく接することができるか、考えてみて」と呼びかけた。
この日は、同小PTAが親子で一緒に命の大切さを学ぼうと企画したもので、多くの保護者も耳を傾けた。 -
箕輪東小と木島平中部小の6年生が交流
箕輪町の箕輪東小学校6年「ひかりっこ」組(33人、名越朝介教諭)と、下高井郡木島平村の中部小学校6年生(16人、塩崎充昭教諭)が25日、東小でリクリエーションや合唱などで交流した。
昨年度まで東小の校長だった、中部小の小林芳二校長の縁で、1学期に中部小から東小に写真と手紙が届き、東小が中部小に招待の手紙を送った。
互いに小規模校で6年生は単級という同じ環境。今年2月のスペシャルオリンピックス冬季世界大会長野大会で東小はペルー、中部小はカナダの選手団と交流。人間関係を深め、より心豊かになってほしい-との願いもあり、同じ経験をもつ児童の交流が実現した。
東小児童は、バスで到着した中部小児童を玄関で出迎えた。初対面に期待と不安が入り混じり皆緊張した表情だったが、飾り付けした視聴覚室で、趣味や将来の夢など自己紹介。東小児童が育てたサツマイモで作った大学いもを一緒に食べながら語り合い、合唱も発表。歌い終え照れくさそうに席に戻った中部小児童に東小児童が「かっこいい!」と声をかける姿もあった。
少しずつ緊張がほぐれ笑顔が見えてきた児童は、班ごとに輪になって手をつなぐゲームで失敗したり、成功したりで大笑い。急速に仲良くなり、手つなぎ鬼や伝言ジェスチャーゲームなどですっかり打ち解け、元気に体育館を走りまわった。
東小への感謝の気持ちを込めて、中部小の小林校長と、児童7人のバックダンサーによる「マツケンサンバ」の披露もあった。
「新しい友達ができてよかった。交流してよかった」という東小児童は、短歌や俳句と絵を書いた色紙をプレゼント。中部小児童は、「ゲームで皆と友達になれて本当によかった。とっても楽しかった」「雪の降るころになったら木島平に来て下さい」と話し、皆の顔に笑みが浮かんだ。 -
旧美篶村絵地図など公開 住民に地元の歴史伝える
伊那市の美篶小学校資料館で12月1日、104周年開校記念日に合わせた特別企画展がある。1876(明治9)年に製作された旧美篶村の絵地図や、60年以上前に学校職員が製作した村図など約10点を展示し、児童や地域住民に故郷の歴史的変遷を伝える。
絵地図はこのほど、住民でつくる資料整理委員が美篶支所で発見した。小学校の教育活動に役立てるため、小学校資料館に寄贈。6千分の1の縮尺で、大きさは縦63センチ、横113センチ。
廃藩置県に伴い各町村の地誌を集めて製作した「長野縣町村誌」に付随する絵地図の草稿と思われ、「当時の資料が紛失しないでいるだけでも価値がある」と関係者の間でも注目が集まっている。
絵地図からは、現在は存在しない三峰川に架かる橋、高遠線の有無などが見て取れる。
資料館を運営・管理する専門委員会の諸田秀委員長(75)=美篶笠原=は「自分たちが住んでいる場所の移り変わりを、児童たちに学びとってもらえれば」と話している。
開場は午前8時30分縲恁゚後4時ころ。 -
飯島小PTAがふれあい講座
飯島町の飯島小学校PTAは26日、親子ふれあい講座を行った。教諭や地域の人々を講師に、木工クラフトや昔の遊び、パソコン、バドミントンなど8講座を楽しんだ。
このうち、理科室では、大江照彦・宮沢良友両教諭を講師に「面白科学実験室」。ペットボトルや備長炭、磁石を使って実験用具を作り、さまざまな実験に挑戦した。
まずはペットボトルに人形や造花を入れ、底とキャップに穴を開けて、水に入れると、どうなるかという「ペットボトルでかくれんぼ実験」。キャップの穴を指でふさいで、水に入れると、人形が見えたり、隠れたりした。児童らはペットボトルを斜めにしたり、上から覗き込んだりして「見えた!」「消えた!」と不思議がっていた。
ほかに備長炭でモーターを回したり、磁石で不思議な物体を動かすなどして、科学の楽しさに触れた。 -
やまなみ美術会会員展
飯島町七久保の道の駅花の里いいじまで4日まで「やまなみ美術会会員展」が開かれている=写真。
松川町の美術愛好家6人が油彩や水彩画、日本画、水墨画など40点を展示した。
落ちついた色彩で人物、静物などを描く久保田里司さんの油彩。存在感のある北原僚子さんの「彼岸花」。写実的を大切にした松井利明さんの「静日」。
山里に暮らす人々を生き生きと描いた松下拡さんの「山の家族」などのほか、亀山勝保さんの水彩画、櫛原香代子さんの水墨画が並ぶ。 -
藍・手描交友展
藍・手描交友展
佐々木桂子さんの新作も飯島町のJR飯島駅前ヤナギヤ2階のアミカホールで来月19日まで、優しい表情の草花の水彩画と藍染作品を集めた「藍・手描室交友展」が開かれている。
飯田市在住の水彩画家、佐々木桂子さんの新作と、佐々木さんが主宰する手描室3教室(飯島町、飯田市、愛知県小牧市)の受講生48人の作品を、前期後期と分けて展示した。
佐々木さんの作品は飯島町の焼酎用のサツマイモを描いた「さつま芋 飯島産」、桜を描いた「春の月」、シュウカイドウやタデで表現した「秋の月」など5点。受講生の作品は「サルビア」「クリスマスローズ」「椿」「花みずき」「カラー」など多彩。
藍染は佐々木さんがデザインし、飯島町の横田克年さんが型を切り、宮田村の細田伊佐夫さんが染めた作務衣など、いろいろな職の手による作品も並んだ。
佐々木さんは「見る、描く、消す、見る、描く、消すの繰り返しを重ねて、上手、下手でなく、1輪の花、1本の草に向き合う真しな心を感じてほしい」と話していた。
飯島手描室は毎月第3木曜日午前10時縲恁゚後3時30分まで、アミカホールで開催、受講生を募集している。 -
不審な男性、児童に声掛け
飯島町飯島の国道153号権沢橋付近の歩道で28日、下校途中の児童らが不審な男性から声をかけられ、飯島小学校は29、30日、集団登下校を行っている。
調べによると28日午後3時30分ころ、飯島小学校3年生の女子4人が歩いていたところ、後ろから来た男性が「仲がいいね」「何か食べたいものがある?」と声を掛け、児童らは走って逃げ、実害は無かった。
男性は中肉中背で、色つき眼鏡をかけ、マスク、黒いコート、茶色の手袋をしていたという。
同校では声を掛けられた事案は初めて。29日は帰りの全校集会で、注意を呼び掛け、地区ごとに一斉下校した。 -
ニシザワ文芸コンクール
小・中各3人が最優秀賞ニシザワ(本社・伊那市、荒木康雄社長)が主催する文芸コンクール(読書感想文)の入賞者が決まり27日、伊那市駅前ビル「いなっせ」4階で表彰式があった。同社80周年を記念して04年から開始。2回目の今回は747本の応募。力作そろいで審査が難しく、小学校の部・中学校の部、各1人の予定だった最優秀賞に、それぞれ3人が輝いた。優秀賞は小学校が9人、中学校が5人。佳作は30人と41人が受賞した。
荒木社長は「ニシザワは書店として創業した。原点に戻ろうと、80周年を期して文芸コンクールを始めた。幼少期に本を読むことは人間形成において重要」とあいさつ。
選考委員でもある北原明伊那市教育長は、「本を読んで感動できることと、その感動を人に伝える表現力が素晴らしいことに驚いた。好きな本だけでなく少し難しい本を読み、読書ノートをつける癖を」と話した。
受賞者は次の通り。(敬称略)
■小学生の部【最優秀賞】平栗はるか(西春近南2)「『きいろいバケツ』のきつねさんへ」、小田杏奈(伊那北5)「『チョコレート工場の秘密』を読んで」、春日菜津美(伊那東4)「『うさぎのユック』感想文」【優秀賞】下平京(東伊那5)「『エジソン』を読んで」、伊藤愛(東春近5)「『はるかな空の東』を読んで」、深尾安希(東春近5)「『ぼくらはみんな生きている』を読んで」、春日沙也香(西春近南5)「『ピーコの祈り』という本を読んで」、唐木春香(伊那北5)「『ほんもののプレゼント』を読んで」、中村ヒカル(伊那東5)「『カワウソがいる』を読んで」、平澤壮太郎(伊那東4)「『ゴッホ』を読んで」、池上蓮樹(箕輪南4)「『とべないほたる』を読んで」、浦野楓花(箕輪南3)「『金色のクジラ』を読んで」
■中学生の部【最優秀賞】新谷千布美(宮田3)「マサミチ」、吉田舞花(高遠中1)「夢をわすれず未来にはばたく」、塩原美香(南箕輪3)「『かかしの旅』を読んで」【優秀賞】埋橋由布(伊那3)「私の人生とは」、池上真奈(宮田2)「『HEART BOOK』を読んで」、田辺澄(宮田2)「『Freedom窶粕髢ァの道をぬけて』を読んで」、鈴木紗也子(西箕輪3)「『それでもやっぱりがんばらない』を読んで」、伊藤千香里(南箕輪3)「『幸福な食卓』を読んで」
※佳作は明日掲載します。最優秀賞・優秀賞受賞作は順次掲載します。 -
日本最大の和太鼓コンサート
全国の太鼓奏者が集結する和太鼓コンサート「太鼓ワールド ドド御祭(おんさい)」(実行委員会主催)が27日、県伊那文化会館であった。迫力ある太鼓演奏が会場に響き、観客1300人余を魅了した。
コンサートには県内をはじめ、福島県、東京都、京都府など全国から50チーム、420人が出演。合同演奏と、東京国際和太鼓コンサートで入賞した伊那市の「颱人(だうと)」「大太」などグループ演奏の17プログラムを織り交ぜた。
八丈島に伝わる唄を聴かせる「荒波」、鬼退治の民話をもとにした「いやさか物語」、篠笛アンサンブルなどバラエティーに富み、それぞれ持ち味を生かしたパワフルなステージを繰り広げた。
最終曲は合同演奏「夏まつり」。総勢約240人が太鼓から太鼓へ移動し、息の合った演奏を見せた。観客からの拍手は鳴り止まず、アンコールにこたえた。
今後も数年に1度のペースで開きたいとしている。
チケットの売れ行きは好評で当日券がなくなったり、新宿から日帰りバスを運行したりと会場が満席になるほどの人気だった。 -
親子でチャレンジ、そば打ち、卓球など楽しむ
中川村の中川東小学校PTAは26日、校内や武道館などで、親子でチャレンジ講座を開いた。教諭や地域の人々が講師になり、マカロニリースやそば打ち、卓球、ネイチャーゲームなど9講座を楽しんだ。
このうち、高齢者創作館では、講師に榑沢吉男さん(渡場)を招き、12組27人が参加し、そば打ち体験。そば粉8、小麦粉2の二八そばに挑戦した。
そば粉にぬるま湯を注ぎ、慎重に水回し。まとまったところで、練りに入った。榑沢さんは「力を入れて、10分、百回以上練るように」と指導。児童らは「1回、2回」と数えながら、しっかり練り、丸く形を整えた。
慣れた手つきで練り上げた戸田成俊君(10)は「家でピザを作る時、手伝っている」。伊東めぐみさん(9)は「練りは力が要り、難しい」と話していた。 -
姫宮神社新嘗祭
宮田村南割の姫宮神社で27日、厳かに新嘗(にいなめ)祭が行われた。氏子総代や村、商工会、関係6区の区長ら約20人が参列し、収穫を感謝し、来年の豊作を祈った。
拝殿前に集まった参加者は花畑宮司からお払いを受け、昇殿。氏子総代が手渡しで、野菜や穀類、果物など村の産物を供える「献さんの儀」を行った。
続いて、花畑宮司が感謝の祝詞を奉上、代表者が玉ぐしを奉てんした。
姫宮神社には日本武尊の后、宮簀(みやず)姫や、伊耶那岐(いざなぎ)命が合祀されている。 -
きょう市民音楽祭
第46回駒ケ根市民音楽祭が27日、文化会館大ホールで開かれる。26日午後は、出演する23グループのうち12グループが同会場でリハーサルを行い、本番のステージに備えた。それぞれの持ち時間は30分間。出演者はステージでの雰囲気を確かめるように演奏を繰り返し、時間が来ると物足りなそうに次の出演者にステージを明け渡していた。
赤穂東小学校2年生の演奏は「まつりだわっしょいパート3」。ポリバケツを使った手づくりの祭り太鼓を50人の児童が威勢良くたたく。リハーサルでステージに上がった児童らは宮澤志津子教諭らの指示で立ち位置を決めた後、演奏の練習を開始=写真。児童らは特に緊張した様子も見せず、元気いっぱいでばちを振るった。客席で心配そうに見守る保護者らは「本番もうまくいってほしいね」などとささやき合っていた。 -
第32回上伊那小中学校特別支援学級・養護学校児童生徒作品展
上伊那小中学校の特別支援学級や伊那養護学校に通う生徒・児童による第32回作品展が26日から、伊那市駅前ビル「いなっせ」で開かれている。豊かな感受性で描かれた絵画や工作、習字作品など約300点が、保護者らの目を楽しませている。
生徒・児童の表現活動の成果を発表するとともに、地域住民に理解を深めてもらうことが目的で、教師相互の情報交換の場にもなっている。今年は328人が応募。
宮田中学校の自律学級は竹を使った作品を出品。「木琴」や、水の流れる音がする「レインスティック」は、来場した子どもたちにも好評で、バチを手に取り、その音を楽しんでいた。得意分野や個性を生かした作品も多く並んでいる。
入場無料。午前10時縲恁゚後6時。12月1日まで(30日は除く)。 -
五輪選手に走り方学ぶ
伊那市の伊那西小学校は25日、1万メートルの元五輪選手・花田勝彦さん(34)=群馬県=のマラソン教室を開いた。全校児童83人は、花田さんから正しい走り方を習ったり、選手時代の思い出を聞いた。
文部科学省と日本体育協会が進める「スポーツ選手ふれあい指導事業」に応募して開催。花田さんは準備運動や、走るときの正しい姿勢について指導し、「上下に体を動かさず跳ねない。お腹を引っ張られているイメージで。腕も前後に肘を振る感じ」などとアドバイス。校内にある林間コースを一緒に走り、交流も深めていた。
30日、伊那西小学校で校内マラソン大会があり、児童たちは大会に向けて花田さんの話を熱心に聞いた。2年生の小池柊平君(7つ)は「走り方を習ったので早く走れそう。去年は38位だったけど、今年は20位を目指す」と大会に意気込んでいた。
花田さんは「長野県は標高も高く、アップダウンがあり練習環境は最高。教室を機会に陸上を好きになってくれる子どもが増え、未来のトップアスリートが生まれてくれれば嬉しい」と話していた。 -
人権について考える仲良し旬間
人権について考える仲良し旬間(14窶・5日)として、高遠町の高遠小学校と高遠北小学校ではそれぞれ、講演会や体験会などの特別授業をして、人権問題に目を向けている。
高遠小は24日、低、高学年に分かれて「人権教育お話を聞く会」があり、講師に招いた伊那教育事務所職員の唐沢孝則さんが、ゲームやビデオを織り交ぜて講話した。
高学年は、自分の好きな季節や給食の献立などをテーマに、仲間を探してグループ作りをしたり、学年別に10人ずつで班を構成し、手をつないで輪になり、フラフープを一人ずつくぐって1周させるゲームをし、「普段では気付かない友達との新たな共通点やつながり」(唐沢さん)を探った。
また、日本の小学生が世界各国の同年代を訪ねるビデオを上映。戦争などによって貧しい生活を強いられている子どもたちの模様が映し出され、「世界にはいろんな環境のなかで頑張っている子どもたちがいることを知ってほしい」と呼びかけた。
唐沢さんは「自分たちに何ができるか考えていくきっかけになれば」と話していた。
高遠北小学校は22日、全校児童が点字を打つ体験を通して福祉について考えた。
2学年ごとに分かれ、町社会福祉協議会の職員から指導を受けた。右から左へ横に打っていくことや、1マスに6つの点の構成によって成り立っていることなどを学び、点字版と手筆を使って、五十音と自分の名前を打った。
一つひとつ丁寧に打っていた5年生の小林幸君(12)は「思っていた以上に打つことが難しくて、大変さを知った」と話していた。
今年は旬間中の参観日に、保護者も点字と手話を体験した。 -
紙芝居上演会
駒ケ根市の駒ケ根高原美術館で23日、小中学生が制作した紙芝居の上演会が開かれた。披露された作品は同館が8月に開いたワークショップ「紙芝居をつくろう」で小中学生らがクレヨンや絵の具で描いた『春よ来い』『里の秋』『月の砂漠』などの童謡をイメージしたものや、『杜子春』『蜘蛛の糸』などの物語を描いたもの。
童謡作品は駒ケ根市の女性コーラスグループ「ともがき」の合唱をバックに上演され、訪れた人たちを詩情の世界に誘った=写真。文学作品は「KAMISHIBAI(紙芝居)の会」の奥村仲江さん、小木曽恵美さんが情感豊かに朗読して、聞き入る観衆を魅了していた。 -
上農定時制同窓会、PTAなどが存続を求める要請書提出
上伊那農業高校定時制同窓会やPTAなどは25日、上農定時制の存続を求める要請書を、第3通学区高校改革プラン推進委員を務める小坂樫男・伊那市長に提出した。
要望書は、小規模で家庭的な定時制を生徒が望んでいることから、大規模化が懸念され、親密な関わりを築きにくい多部制・単位制は、定時制高校を希望する生徒に対応できないことを強調。
「多部制・単位制を箕輪工業高校に設置した場合、比較的近距離の上農高校定時制をこれに統合する」とした6月の県教育委案が、プランに影響することを懸念している。
小坂市長は、推進委員として意見を聞き入れたが、要望の受け入れが困難であることをうかがわせる発言もあったという。
推進委上伊那小委員会は前回推進委で、箕工の全日制・定時制の廃止、多部制・単位制への転換案を提示。地元の声や魅力ある高校づくりに配慮した結果であることを強調したが、対象校は県教委案と一致している。
小林辰興委員(辰野教育長)は「赤穂高校の定時制は存続できる要素がある」とする一方、上農定時制については、存続する可能性の低さをうかがわせた。 -
心の育ちを考える日
宮田村の宮田小、中学校は21日、心の育ちを考える日を開いた。両校の連携の一環で、中学校の授業風景を小学校の教諭が参観。両校教諭が精神面や学力面など子どもの育ちについても意見交換した。
10年以上前から続いており、小学校と中学校で交互に実施。当初は子どもたちの心について理解を深めようと道徳の授業を参観していたが、近年は学力も含めて全般的な参観に変わってきた。
小学校の教諭は自由に授業の様子を参観。宮田小を巣立った子どもたちが、中学校でどのように勉強して生活しているか、熱心に見つめていた。
参観後の分散会では、両校の教諭がひざを交えて、生徒、児童のことについて話し合っていた。 -
竹生節男さんの「中川の四季」
中川村大草の望岳荘ロビーで、竹生節男さん(73)=豊橋市=の油彩作品を集めた「中川の四季展」が30日まで開かれている。
葛島から見た天竜の流れを描いた「天竜川」。晩秋の田で農作業に励む人々を描いた「夫婦(寒露)」。厳寒の飯島町七久保でスケッチした「中川村への道(立春)」など、中川村の四季折々の風景と、そこで暮らす村人を温かく描いた秀作16点がずらり。
竹生さんは豊橋市市民セミナーの絵画講師、市民展審査委員を務める。高校の美術教諭の頃から、伊那谷の山里の良さにひかれ、スケッチ旅行にしばしば中川村に訪れ、望岳荘に投宿し、制作した。 -
小学生ミュージカルダンス
こまがね文化創造劇場が主催する小学生ミュージカルダンス「ドロシーからの手紙窶買Iズの魔法使い」が23日、駒ケ根市文化会館大ホールで上演された。7月から練習を重ねてきた市内の小学生30人は本番の大舞台にも気後れすることなく、ステージ狭しと歌い踊った=写真。駒ケ根太鼓子ども連も劇中の場面で特別出演した。
ストーリーは、竜巻で魔法の国に吹き飛ばされたドロシーが家に帰ろうとさまざまな困難に出合う『オズの魔法使い』を基に、演出・振付を担当した神崎由布子さんが書き上げたオリジナル。小学生らがはつらつと演じる楽しいミュージカルに、会場を埋めた観衆は大きな拍手を送っていた。
同劇場は劇団昴を中心とした市民参加の共同ミュージカルを毎年開催してきたが、出演者のほとんどが小学生という舞台は今回が初。できれば今後も続けていきたい窶狽ニいう。 -
第5回水墨画県展
第5回水墨画県展が24日、伊那市の県伊那文化会館で始まった。オープニングから200人を超える人が集まり、幅広い題材を描いた水墨画の世界をたん能している。
会場を移動して開く公募展で、伊那市での開催は初。応募者は画歴5、6年から30年くらいまでとさまざま。10号以上30号未満で、色をつけず墨だけで描くという規定があり、例年並の260点余の応募の中から入賞、入選作品、特別出品作品約200点を展示している。
画風は風景、山水、建物、人物など幅広く、洋風な題材もある。高遠町の高遠城址公園、駒ヶ根市の光前寺鐘楼など地元を描いた作品もある。「全体のレベルが上がってきている。テーマや表現もバラエティに富み、見応えがある」という。
26日は水墨画実技教室が小ホールである。講師は長野県水墨画協会長代行の下平瑞雲さん。午前10時縲・1時半、午後2時縲・時半の2回。申し込み不要。
展覧は27日まで。午前9時縲恁゚後5時。最終日は午後3時まで。入場無料。 -
市田柿の風景を守る宮田村出身の写真家
唐木孝治さん(53)農家の軒下に干し柿がズラリと並ぶ風景は伊那谷の初冬の風物詩だった。上伊那では余り見かけなくなったが、干し柿を作る「柿すだれ」という言葉を聞けば、下伊那郡高森町を思い出す人も多いことだろう。
だが、この「市田柿の里」からも、柿すだれが姿を消している。
「市田柿は今も高森町の特産品です。しかし、柿すだれは一ヵ所もなくなってしまった。あの風景を守ろうと、訴えているんです」
宮田村出身の写真家。高森町在住だが、今も宮田村にスタジオ写瑠を構える。柿すだれの写真を撮り歩くうち、「この風景は守るべき貴重な財産だ」と思ったという。
会の設立は6年前。当時はまだ、柿すだれがあった。だが、衛生上の観点から「寒冷紗(かんれいしゃ)」と呼ばれる虫除け・陽射し除け用の網状の薄い布がかけられ、柿すだれを隠していた。
「1日でも良いから、寒冷紗をはずして、オレンジ色に輝く柿すだれの風景を蘇らせよう。それを子どもの目に焼き付けよう窶狽ニいうのが最初の趣旨だったんですよ」
ところが、事態は好転しなかった。それどころか、県や農業団体が「干し柿生産における衛生管理の徹底」を指導したこともあり、干し柿を軒下に吊るすこと自体がなくなってしまったのだ。
11月13日に会が主催した市田柿の風景を見るウォーキングのイベントでも、柿すだれは1カ所。松源寺という禅寺の鐘楼に、自家用の柿を特別に吊下げてもらって、かろうじて「風景」を守っている状況だ。
もちろん、生産者側にも事情がないわけではない。現在、市田柿を生産・出荷する農家は、倉庫など家屋の中に柿を吊るし、極力外気に当てないようにして干し柿を作っている。「ごみが混ざっていた」「カビが生えていた」などのクレームに対応していくためには、生産工程で徹底した衛生管理を行っていることを示さなければならない。外気にさらして作るのでは「不衛生」のそしりを免れないというわけだ。
「安全・衛生上の配慮は重要ですよ。しかし、伝統的な風景には、その地域の伝統的な食と生活が凝縮されている。それを途絶えさせてしまうのは、地域にとって貴重な財産を失うことになる」
高森町で干し柿作りが始まったのは、飯田城主が奨励したとか伊勢神宮の焼き柿が伝わったとか諸説あるが、天竜川から沸きあがる濃い川霧が、干し柿を包む白い粉(ブドウ糖)を吹かせるのに良い影響を与えるそうで、そうした気象条件がこの地の特産品=市田柿を生み出したことは間違いない。長い歴史の中で、人々はそれを知り、営々と柿すだれを吊るしてきたのだろう。
「風景を守ることは地域を守ることそのもののはず。これからも頑張って、いつの日かたくさんの柿すだれを復活させたいと思っているんですよ」
最後をそう結んだ。
(毛賀沢明宏) -
伊那東小で開校展
伊那東小学校(小山隆文校長、717人)で23日、開校記念日を祝う恒例の開校展があった。絵画、工作、習字などの学習成果の展示のほか、合唱団や子どもみこしのステージ発表を展開。児童と地域住民が大勢集まりにぎわった。
1898(明治31)年に開校し、本年は107周年。敷地内ではわたあめや五平もちのほか、伝統になっているうどんも販売した。学校によると、昔は地域の青年団が農産物を持ちよったりもしていたという。
区民展では、コスモス、バラ、矢車草などの押し花を使ったしおり作りを住民が指導。集まった児童らと会話を交えながら楽しんでいた。
また、開校当初から現在までの卒業写真を並べた展示もあり、「おばあちゃん」「お父さん」と、自分の家族を探す児童や大人たちで溢れていた。
小山校長は「地域の人たちで溢れる様子から、学校を大事に支えてきた地域性を感じる。児童にとっても、地域住民とにぎ合える場所があることは嬉しいことだと思う」と話す。 -
南箕輪村の小学校で邦楽コンサート
南箕輪村文化団体「尺八・筝(こと)の会」の両角忠幸さんと演奏仲間が22日、南箕輪村の南箕輪小学校と南部小学校で邦楽コンサートを開いた。児童は生演奏を楽しみ、実際に尺八や筝などの楽器にも触れて邦楽に親しんだ。
今年8年目の活動。古典の「六段の調」「春の海」、筝2重奏「つち人形」、尺八2重奏「鹿の遠音」、合奏曲「ことうた縲怩墲轤ラうた縲怐vなど6曲を演奏した。
南箕輪小は、音楽の授業で「春の海」を学習してきた6年生が、生演奏から尺八とリコーダーの違い、筝の演奏の左手の役割を学びとろうと楽器や奏者の様子もよく見ながら鑑賞した。
演奏後は楽器に触れる時間で、尺八40本、三味線2丁、筝4面を用意。児童は2班に分かれ、15分ずつ音の出し方、弾き方などを教わって体験した。 -
中川中教室がアンフォルメル美術館に
中川村の中川中学校は村内のアンフォルメル美術館から作品9点を借り受け、美術室を「アンフォルメル中川中美術館」とし、作品を鑑賞し、模写する美術科授業を展開している。
文部科学省の「学校への芸術家派遣事業」を導入、美術館の運営、管理する画家の横前秀幸さんと、同校の千原厚教諭が指導に当った。
22日は2年1組35人の2回目の授業。前回作品を鑑賞し、感じたこと、考えたことをメモした。今回は自分が1番好きだと感じた作品を選び、作者の思いや表現意図などを想像し、読み取り、使う色、色の乗せ方、筆使い、描き方など考え、伸び伸びと模写した。
赤と黒の対比が面白いインパクトのある絵を選んだ宮島雄策君は「色づかいに強くひかれた」。多彩な色を用いた作品を模写する、森本華世さんは「色がきれいで、描くのが楽しい」と笑顔を向けた。
横前さんは「概念でなく、直感だけで描く。型にはめ込まない面白さ、心を開放し、心で絵を見る勉強になる」と話していた。
次回は自分が選んだ作品を、筆使いや色使い、使った色など5つの観点で再び鑑賞し、自分が感じたことを発表し合う。また、自分で抽象作品を作り、文化センターや校内などに展示、多くの人に見てもらう。