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フェアトレード&エコロジー地球屋
作った人の暮らしが見える買物、フェア・トレード&エコロジー地球屋が16日まで、飯島町七久保の道の駅「花の里いいじま」で開かれている。時間は午前10時-午後5時。
秋、冬新作の手織りのスカーフ、手編みの帽子、手袋、ベスト、フェルトのスリッパなどの小物。草木染めのハンカチ、バック類など伝統色あふれる雑貨、アクセサリーのほか、布ナプキンや石けんみつろうキャドルなどエコグッズがずらり。
食品ではオリビアのカカオ豆を使ったチョコレート、無農薬コーヒー、紅茶、砂糖、スリランカのカレースパイスなど多彩。
フェア・トレードとは、発展途上国の生産者を経済的に支援し、安心して働ける場を作り、貧困から抜け出す手助けをする活動。 -
宮田村土地開発公社が住宅分譲地の価格引き下げ
宮田村土地開発公社は10月から、売れ残っている全ての住宅分譲地の価格を引き下げた。17区画で1%から5・9%の値下げ。一部の区画で価格変更を行なった前例はあるが、一斉の見直しは初めて。金利負担の軽減のほか、村が掲げる「人口1万人施策」を見据えて早期完売を目指す。
「00年以降、公示価格は下落が続いており、それにあわせて価格を見直した」と同公社。県のホームページに分譲情報を初めて掲載するなど、積極的な売り込みも行なう。
99年から03年までに造成した河原町、大久保など7カ所の住宅地で、売れ残り年数や周辺整備費用などを勘案して、各区画ごと値下げ率を設定した。
5・9%と最も引き下げたのは中越区の西原住宅地の1区画。
同公社は1980年代から宅地造成を進め、現在までに360区画を整備。99年以前の宅地は全て完売している。
売れ残っている住宅分譲地を全て販売すると、約1億5千万円に及ぶ。公社が抱える借入金約12億円のの1割に満たないが「宅地以外の必要な土地も所有している」と同公社は説明する。
04年以降住宅分譲地の造成は凍結しているが、村は人口1万人を目指しており、宅地造成は今後も進めたい考え。売れ残りを売却し、新規分譲の開発に着手したい考えだ。 -
求職者対象の就職面接会
求職者を対象にした上伊那地域就職面接会が6日、伊那市のプリエ・キャスレードであった。製造業を中心に28社が参加、就職者106人が会場を訪れた。
就職面接会は伊那公共職業安定所、県、県地域労使就職支援機構の共催で、就職希望者の就職促進、企業の人材確保が目的。
参加企業は製造業のほか、福祉、サービス業、建設業など。伊那技術専門学校や、県の農林業などの相談コーナーも設けた。
参加者は若者の姿が目立ち、希望する各企業担当者から個別に企業概要などの説明を受けた。
8月の月間有効求人倍率は1・28倍。職安によると、企業側は即戦力や有資格者を求める傾向が強く、求職者は職種を選ぶことから、マッチングはなかなか難しいという。
求職者らを対象にした就職面接会は来年2月にも予定している。 -
みはらしの湯で200万人達成クイズを実施
入場者数200万人達成を目前にひかえ、伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は13日までの間、達成日を入浴客に予測してもらうクイズを実施している。
今年は夏、前半の入場者が少なかったため「達成は11月ころ」と予想していたが、盆のにぎわいで、予想より早く達成する見込みとなった。
10月3日現在で、来場者は199万1955人。同施設の利用者は、1日あたり600人前後だという。
見事達成日を当てた人には、羽広荘宿泊ペア券と、とれたて市場の野菜、みはらしの湯の6回分の入浴券、みはらしいちごワインを贈る。
唐澤壽男支配人は「今日まで多くのみなさんに利用してもらってきた。今後も多くの人に利用してもらいたい」と話していた。
200万人目の入場者にも、クイズ正解者と同様の景品を贈呈する。 -
みはらしの湯で草の家の作品展示
伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は、農業公園みはらしファーム「草の家」のメンバーが手がけた“裂き織りのれん”など19点を、10月末まで一階ロビーに展示している。
裂き織りは、布を裂いて織り合せることで、新たな生地を作る織り方。布が貴重だった昔、最後まで使いきるために生まれた技術だという。代表の丸山輝子さんは「古い布の方が、味わい深い作品にし上がる」と話す。
今回の“のれん”も、羽広荘の古い浴衣を再利用した。裂いた布は、縦糸と共にインド藍や草木染めで染め上げ、1作品に浴衣1枚程度を使って織り上げた。生まれ変わったのれんは、古びた浴衣と思えないほどしっかりとした生地で、染め上がりも鮮やか。
のれんのほかに、こたつ掛けや屏風(びょうぶ)立てなど、「全国裂き織り展」に出品した4点を含む、個人の7作品も展示して、来場者の目を楽しませている。 -
29日に八幡町ハロウィン
「八幡町ハロウィン」に向け、伊那市の八幡町実業団協同組合(尾崎晃一理事長)は5日、町内の街路灯にPR用のタペストリー50本を取り付けた。
タペストリーは2年ぶりにデザインを一新。顔の形をしたカボチャのイラストとハロウィンの文字を入れ、ぬれてもいいように紙製からビニール製に切り替えた。カボチャの色に合わせ、目立つ黄色。
役員15人が脚立に上がり、町内の道路(延長450メートル)の両側に、1本ずつ取り付けた。
第4回を数えるハロウィンは29日午後2時45分から、伊那北地域活性化センター「きたっせ」で開く。
組合加入の約40店の協力を得たスタンプラリー(各店で菓子を用意)、ジャック・オ・ランタン(カボチャのちょうちん)づくり体験、リンゴ拾いなどのイベントを企画。5時からランタンに火をともし、幻想的な雰囲気を作り出す。
尾崎理事長は「多くの人に仮装して楽しんでいただきたい」と参加を呼びかけている。 -
KOAが地域貢献 合唱教室に体育館開放
地域貢献を経営方針の一つにかかげる伊那市荒井区室町のKOA(向山孝一社長)は、同市総合型地域スポーツクラブ「い縲怩ネ・西まるクラブ」の合唱教室の場所として、同社の体育館を提供している。
同教室の生徒は高齢者が多いため、・ス歩いても通える場所・スとして、同クラブがKOAに申し入れた。体育館は社員優先で使用しているが、地域住民でつくる合唱教室のために特別に施設を開放した。
合唱教室は毎月、第1・3水曜日、12月までの全10回。期間中の施設使用料金は無料、体育館にあるピアノも貸している。
クラブ関係者は「自分たち専用の施設を持っていないため、場所の確保は大変。活動に理解があり、場所を提供していただいて助かっている」と感謝している。 -
多彩なイベントで盛りあがった宮田村商工祭
宮田村商工会は2日、商工祭を新田区のふれあい広場で開いた。商工会員の出店販売のほか、村内グループの踊りや太鼓などイベントが目白押し。来場した約6千人が秋の休日を満喫した。
ステージ周辺では、宮田太鼓や宮田小学校4年1組の児童が太鼓を勇壮に披露。
村内で活動するエアロビクスチーム「ドリームエンジェルス」も、楽しいダンスを披露して会場を沸かせた。
メンバーは小学生や保育園の女子が大半。発足から8年になるが、現在は約130人の大所帯だ。
この日は練習の成果を発揮。多くの人に見てもらおうと、音楽に乗せて全身を使って表現した。指導する加藤千代子さんは「ちょっとおとなしかったが、良い経験になった」と話していた。
軽食や農産物、会員企業の製品販売なども多彩。クイズ大会などもあり、訪れた人たちは広場内をめぐりながら、イベントを楽しんでいた。
商工会の前林善一会長は「出演発表などもにぎやかで、本当に多くの人に来てもらえて良かった」と、地域一緒になって盛りあがった商工祭の成功を喜んでいた。 -
箕輪町商工会と箕輪町が企業訪問
箕輪町商工会と箕輪町は3日、商工業の振興策を研究するため、両者で初めて町内の12企業を訪問し業況や課題、経営革新の取り組み、要望などを聞き取った。今後、課題や要望などを検討するとともに、他企業も訪問し、より踏み込んだ専門的な形で同様の事業を展開していく。
町内企業の現場を訪れ、地域企業が抱える課題などを経営者から直接聞くため、町理事者、商工会役員、町アドバイザー、担当職員15人が4班に分かれ、商業・工業・建設業の3企業ずつ訪問した。
平沢豊満町長、小林一雄商工会副会長らは赤羽鉄工、長野ドライルーブ、染と織京屋を訪問。染と織京屋では▽売ることよりも仕入れに気を遣い、京屋らしさ、個性をもたせた品をそろえる▽顧客名簿を大事に信頼関係で顧客をつなぐ-などの経営手法を聞いた。
報告と意見交換では、▽取引先からISOの取得を要請されているがどうしたらいいか▽どうやって加工のコストを下げるか-など各企業の課題を報告。要望は▽1社では買えない高額の測定機を購入してほしい▽自社の特徴を一般にアピールしたい▽商業はイベントなどで町に人があふれることが商売につながる-などだった。
参加者は、同じ町内にあっても初めて訪れた企業もあり、関心を寄せていた。平沢町長は、「前向きに大変努力し、工夫と熱意で頑張っている実態がわかった。町全体をどう活性化するか、きたんのないご意見をいただきたい」と話した。 -
NPO伊那谷菜の花楽舎 製造施設を一般公開
循環型社会の形成のため廃食用油から精製するバイオディーゼル燃料(BDF)の普及を目指すNPO法人「伊那谷菜の花楽舎(関浩行理事長)は2日、箕輪町中原に新設したBDF製造施設を一般公開し、活動への理解を呼びかけた。11日に本格生産を開始し、本年度は月産2千リットルを目標にする。
BDFは硫黄分をほとんど含まないため硫黄酸化物の排出がない軽油の代謝燃料。大気中の二酸化炭素増加も制御し、排ガスの黒煙も少ない。欧米では普及が進んでいるが、国内での品質基準は確立していない。国産自動車メーカーはBDF使用による故障の保証はしていないという。
製造装置は、廃食用油を2回の化学反応で精製するのが特徴で、国内メーカーでは採用していないというシステム。既存の装置に比べ生産量も多く、良質のBDFが取れる。廃食用油は1度に160リットルを投入し、145リットルを精製。同会理事でアルプス開発技術研究所の前澤功さんを中心に、約1千万円で開発・製造した。
一般公開には上伊那を中心に、諏訪、岡谷から約30人が集まり、製造装置の詳しい説明を聞いた。関理事長は「BDFが地域のなかに広がるよう活動を進めたい」と話した。
廃食用油は当面、企業の食堂や飲食店など約20カ所から無料で回収。1リットル100円で販売していく。
問い合わせは、事務局(TEL0265・94・5039)または、(090・4159・2559)へ。 -
限定純米酒「純駒」発表
駒ケ根地区の小売酒販組合第4支部(林文章支部長)と醸造元の長生社(北原久爾社長)は限定千本販売の純米酒「純駒」(じゅんこま)を8・9日の第49回駒ケ根商工まつりで発表する。
純駒は1・8リットル入り瓶のみの販売で価格は1本2千円。品質の良いことで知られる飯島産の酒米ミヤマニシキを55%精米し、味にこだわってじっくりと仕込んだ。長生社の北原岳志専務は「少し辛口ですっきりと飲みやすい味に仕上がっている。よそなら大吟醸クラス」と自信をにじませる。
同支部は04年、駒ケ根市制50周年を記念して「純駒五十」を千本限定で発売し、完売している。
試飲即売会は商工まつり会場の駒ケ根商工会館5階ロビーで8日(午前10時窶伯゚後5時)、9日(同窶伯゚後4時)に開かれる。 -
ベル伊那店で決算大バザール 4日まで
宮永岳彦、東郷青児、織田広喜ら中央画壇の巨匠から、中堅、若手の油絵作家約50人の作品が集まる「決算大バザール」は4日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。100点余をバザール価格の20窶・0パーセント引きで展示販売している。
辰野町出身の大森祥吾の安曇野、駒ケ岳、仙丈ケ岳など信州の風景画7点、小田切訓の「西教会のある運河」、笠井不二雄、島根清のさわやかな奥入瀬を描いた競作などの注目作品を展示。荒々しい津軽の冬景色を表現した「雪道」の高野元孝も人気があるという。
関係者は「新作、力作がそろっているのでぜひ」と来場を呼びかけている。
午前10時から午後6時(最終日は午後4時)まで。 -
宮田観光開発が経営改善推進委員会(仮称)の設置先送り
観光ホテルを経営し、長期債務や施設老朽化が問題化している宮田村の第3セクター「宮田観光開発」は29日取締役会を開き、9月中の発足を予定していた外部チェック機関「経営改善推進委員会」(仮称)の設置を先送りした。組織の目的をより明確にするよう、意見がでたもの。会長の清水靖夫村長は「今までの延長線にならないためにも、議論の煮詰めが必要」と指摘した。
同社は経営監視や地域も巻き込んだ活性化策を検討しようと、推進委員会の設置を計画。取締役4人で選考委員会を構成し、社外から人選を進めてきた。
当初はこの日の取締役会で承認し、発足する運びだったが、もう少し議論してからでも遅くないと一致した。
本紙の取材に清水会長は「選考した人選に問題はないが、中途半端な形で発足しても、お願いしたい人に失礼になる」と説明。取締役会では、名称も含め委員会の機能や意義の練り直しを現場サイドに求めたという。
来月の取締役会で再度、練り直した案をもとに議論して、設置の手順を進める考え。
村は同社に50%出資し、債務は全額補償する立場。今年3月末現在の金融機関からの借入残高は5億4千万円余りにのぼる。 -
村内経済に閉そく感も
宮田村商工業振興資金審議委員会(増田清委員長)は30日開き、金融機関や商工会が村内経済の状況を報告した。「親会社に吸い取られ、下請けは利益があがらない」と、景気動向以前に問題があると指摘。中小企業が主体の地方の閉そく感が改めて浮き彫りになった。
村商工会の代表と村、2つの金融機関、県信用保証協会伊那支店が出席。
アルプス中央信用金庫宮田支店の担当者は村内の経済動向について「特に商業、建設業が受注、売り上げとも厳しい。工業は元気が良い企業もあるが、利益があがらないのが実情」と説明。
「国内の景気は踊り場を脱出したといわれるが、地域はまだまだ」とも続けた。
商工会の増田清副会長も「親会社の方針ですぐに状況が変わり、単価も引き下げられ、下請けは利益が出ない」と指摘。
割安な海外への生産シフトもあり、中小企業はより厳しい現実に直面していると訴え、「だまって待っているような企業は生き残れない」と話した。
八十二銀行宮田支店は、周辺の企業誘致の動きについて「企業は進出する際に、税金補助など(自治体の)支援を求めている。簡単に誘致は決まらないが、上伊那では具体的な動きもあり我々も協力したい」と報告した。 -
第4回ブロードバンド活用研究会無線編伊那食で開催
県経営者協会上伊那支部など4者によるブロードバンド活用研究会(無線編)が30日、伊那市西春近の伊那食品工業であり、ブロードバンド環境のない長距離間無線通信の実証実験をした。
研究会の無線編は、無線での長距離間通信や、大容量情報のやり取りを研究。光ファイバーなどの回線がない地域での、無線の実用化の可能性を模索している。
この日は伊那食品工業の情報システム部が「越境無線通信縲恣・Aルプスを越えて縲怐vと題し、山梨県甲斐市にある支社と無線通信を試みた。
入笠山と山梨県と愛宕山の頂上2カ所に中継点を設置。約83キロの区間で、音声と映像のやり取りに成功した。ただ、実験に取り組んだ伊那食品の社員は、見通しの良さを必要とするために、受信アンテナの設置ポイント選定に苦労したことや、中継点を2カ所設置したために、コスト高となり、実用化は難しい窶狽ニ振りかえった。 -
県内上半期倒産89件
弁護士一任の信州林産
負債額、7番目東京商工リサーチの発表によれば、販売不振のため9月5日弁護士一任の手続きをとった信州林産の負債総額は9億1000万円で、県内の05年度上半期(4窶・月)で7番目の規模になった。倒産規模では7月に民亊再生手続きをとった山ノ内町の竜王観光の70億円、4月の飯山市斑尾高原開発の52億円、5月の塩尻市広丘ショッピングタウンの30億円が目立った。
同期の県内企業倒産整理状況は、負債総額が1000万円以上のもので、89件。前年度同期比で2件減、前年度下半期比で1件減だが、負債総額は、負債額10億円以上の大型倒産が6件発生し、総額で346億4900万円で、前年度同期比72億4500万円増、前年度下半期比100億5100万円増だった。
販売不振・既往のシワ寄せ・売掛金回収難を要因とする不況型倒産が73件で、全体の82%を占め、一部で景気回復が言われるものの実体経済の厳しさがうかがわれる数字となった。
業態別で建設業が36件と依然多数を占め、地域別では北信の33件に次いで、南信が21件と多かった。 -
伊那谷に輝いた化学工業の光【IV】
-「同時に2つの道を選べないのが人間の救い」
大明化学工業(株)
取締役相談役
池上房男さん(92歳)
上伊那郡南箕輪村に本社を構える大明化学工業の現相談役・池上房男さん(92歳)の特集後編。前回は、上伊那の多くの経済人がその実績を認める池上さんの経営哲学にスポットをあてた。今回は、池上さんのお話をもとに大明化学工業の歴史をエピソード的にまとめた。
【毛賀沢明宏】 -
経営講座「環境と経営」
企業の連携により地元産業を活性化させようと市内の製造業者らがつくるテクノネット駒ケ根と駒ケ根商工会議所、駒ケ根市は27日、南信地域の企業経営者や管理者を対象に開いている05年度経営講座の第2回講演会を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。会員ら約30人が集まり、千葉商科大政策情報学部教授で環境・経済ジャーナリストの三橋規宏さんによる「環境と経営をいかに両立させるか窶萩椏s議定書の発行を受けて」と題した講演を聞いた。
三橋さんは「この50年の地球環境の変化は大きく、今後への影響が大変心配される」とした上で企業の経営姿勢について「生き残るためには明確な企業像の構築が不可欠。トップのリーダーシップが成否の鍵を握っている」として、経営者の環境に対する理念が最も重要だと訴えた=写真。
三橋さんは国連大学が提唱するゼロ・エミッション運動の推進に活躍し01年、第1回ゼロ・エミッション賞を受賞した。 -
商工会議所観光ルート確立を目指し現地視察
観光事業活性化のため、滞在型観光コースづくりを計画している伊那商工会議所の新規ビジョン特別委員会(唐木和世会長)の正副委員長など7人が27日、伊那市や長谷村で現地視察をした。
観光振興事業促進に向けた取り組みを企画する同委員会は、先ごろ行った意見集約で、滞在型観光コースの企画を含むいくつかの具体的取り組みを決めた。
観光コースは、市町村合併やトンネル開通を踏まえた広域から選定し、トレッキングなどを楽しめる滞在型コースにしたいと構想している。
伊那市では、市商工観光課職員の案内で、経ヶ岳植物園や権兵衛トンネルの出口にあたる西箕輪の国道361号線沿いを視察。同地域は、トンネルの開通に合わせてレストパークの建設も予定している。
植物園は、伊那市の観光の拠点、みはらしファームと、権兵衛トンネルを林道でつながっており、トレッキングコースの設置などが提案されたが、園や山林整備が課題とされた。また、現在は来伊者が滞在できる魅力的な宿泊施設がないという指摘もあり、ハード面での整備の必要性を確認し、会議所としても観光整備の具体化に協力したい窶狽ニする話もあった。 -
伊那谷に輝いた化学工業の光【IV】
-「同時に2つの道を選べないのが人間の救い」
大明化学工業(株)
取締役相談役
池上房男さん(92歳)
大明化学工業の現相談役・池上房男さん(92歳)の特集後編-その2。
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伊那谷に輝いた化学工業の光【I】
-人間尊重の経営哲学
大明化学工業(株) 取締役相談役
池上房男さん(92歳)
南箕輪村、JR北殿駅の近くに本社を構える大明化学工業は、伊那谷だけでなく長野県でも数少ない化学製品を製造する会社だ。
水道水を浄化するためのポリ塩化アルミニウム「タイパック」。食品添加物用のミョウバン。ファインセラミックスの原料であるアルミナ粉体-こうした現代生活には欠かせない化学製品で、比類ないトップシェアを誇るだけでなく、品質管理・労働衛生管理などの面で、幾多の賞に輝く。
現在、同社取締役相談役の池上房男さんは、1946(昭和21)年の創業以来、先頭で経営にあたり、その理念・手腕は高く評価されている。従業員の健康と生活を徹底して重視するその姿勢は、上伊那どころか、日本の経済産業界に「この人あり」と言われて久しく、「師」と仰ぐ経営者も多い。
その池上さんに焦点をあてた。
【毛賀沢明宏】 -
伊那市への立地企業が進出断念
伊那市横山の鳥居沢工業団地へ進出を予定していた、太陽電池式交通標識器の製造・販売「サンブライトエンジニアリング」(本社伊那市)が断念した。28日の市議会経済建設委員会協議会で、市が報告した。
団地は、権兵衛トンネルの残土を運んで埋め立てた面積1万8千平方メートル。3月末までに、建設予定だった面積3千平方メートルを市が造成し、水道や電気、電話などを整備した。
進出断念になったが、市は新たな産業立地に向け、積極的に施策を展開する。
伊那インター工業団地の更地買収に対し、いくつかの企業から問い合わせが来ていることから「インフラ整備が整い、十分、魅力ある土地。成果はある」とみる。
昨年12月、工場立地覚書の調印式があり、企業は4月に建設着手、秋ごろの操業開始を目指していた。6月末、市に工場進出はしないと文書で伝え、8月中旬に市、企業、横山鳥居沢区地権者組合間で債権・債務しないなどの確認書を取り交わした。 -
伊那谷に輝いた化学工業の光【II】
上伊那経済人が語る池上房男さん
大明化学工業相談役の池上房男さんを、上伊那の経済人たちはどのように見ているか? ルビコン登内英夫会長、タカノ堀井朝運相談役、伊那食品工業塚越寛会長-の3人に聞いた。
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まちじゅう花いっぱいコンクール審査
美しい花で装い、空間も楽しめる商店街づくりに取り組んでもらおう窶狽ニ、伊那商工会議所商業連合協議会(田中忠会長)主催の「まちじゅう花いっぱいコンクール」の審査が27日、市内各商店街であった。
コンクールは、環境美化に努め、買い物客が和める空間づくりを各商店街に競ってもらう初めて試み。デザインや花の配色、生育具合に加え、地域の景観向上に貢献しているかなどを審査員9人が評価した。
各商店街は、通りに面した街頭に造花を飾ったり、花のプランターを階段脇に配置するなどして、工夫を凝らしてた。
審査の結果、商店街全体に花を配置し、伊那小学校5年剛組の協力も得て演出している通り町商店街振興組合が優勝。準優勝はいなっせテナント会、3位は入舟商栄会協同組合を選んだ。 -
職業訓練2期目が閉講
求職者を対象にした国の職業訓練事業を昨年から受託している宮田村商工会運営の「宮田ビジネス学院」はこのほど、2期目の訓練事業が閉講。20人が情報処理や簿記会計など幅広く習得し、新たな就業機会に備えた。来月からは3期目がスタートする。
この日、受講生は4班に分かれて職場環境についてのプレゼンテーション。3カ月間学んだ集大成として、成果などを発表した。
同事業は職安(ハローワーク)が登録求職者に対して受講生を募集。従来は伊那市のビジネス学校が独占的に受託していたが、収益もにらんで同商工会は新規参入している。 -
健康寝具の体験会
伊那市日影のベルシャイン伊那店は寝具製造卸メーカー「京都西川」(本社・京都市)の協賛を得て24日から、同店の2階文化ホールで健康体験会「カラダにやさしい健康寝具」を開いている=写真。26日まで。
掛け布団を中心に、血行促進、不眠症解消などの効能効果がある敷き布団や、オーストラリア産の生後8カ月のヒツジの毛からできた敷き物などを紹介している。
掛け布団は羽毛や真綿など13アイテムを展示。極寒に生息する「アイダーダック(毛綿鴨)」の羽毛布団は高級品で、寒さから体温を守るための羽毛はフワフワと弾力性に富み、保温性にも優れているという。
関係者は「1日8時間の睡眠を取るとしたら、人生の3分の1を布団の中で過ごすことになる。正しい寝具の選び方、健康について話し合い、寝具の大切さを理解してもらえれば」と来場を呼びかける。
午前10時から午後6時(最終日は午後4時30分)まで。 -
第4回
伊那谷発-個性ある食文化を全国へ【下】
伊那谷には様々な食品製造会社がある。その中から、長い伝統を引き継ぎながら新たな展開の道を模索する登喜和冷凍食品の登内英雄社長と、宮島酒店の宮島敏企画部長に、直面する課題と今後にかける夢などを話し合ってもらった。その後編。
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伊那食品工業
寒天フィルム製造に本腰
伊那谷初の液化天然ガス利用工場新設
伊那食品工業(本社・伊那市、井上修社長)は11月から環境配慮型の新製品「寒天フィルム」の本格製造を始める。製造する伊那市西春近の藤沢工場C棟では、伊那谷で初めて燃料にCO2排出量の少ない液化天然ガス(LNG)を使用する。
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宮田駅前の開発に向けて懇談会を早期開催へ
宮田村で長年懸案となっているJR宮田駅前の開発について清水靖夫村長は20日、地権者らを集めて懇談会を開きたい意向を明らかにした。「村にふさわしい玄関口を」と以前から議論があったが、関係者を一同に介す形での具体的な話し合いは、開かれれば初めてとなる。
村議会一般質問で答えたもの。「現状を放置しておくわけにはいかない」として、早期の開催を示した。
村の都市計画などでは、駅前を広場にしたり、周辺の中心商店街の活性化などが盛り込まれている。
しかし、実際は地権者の問題もあり、具体的には進んでいない。
村産業建設課によると、駅周囲の土地はJRが所有するが、駅前の地権者は大小含めて10数件、県道までに広げるとさらに増えるという。
「個々に話しはあったようだが、関係者がまとまった形で話し合いのテーブルにつくことは、今までなかったと思う」と同課。
駅前は空き地などもあることから、村内には玄関口としての有効活用や活性化を求める声も根強い。 -
菓匠「しみず」でケーキショー
伊那市前橋町の菓匠「しみず」で、ケーキショーが開かれている。パティシエが作り上げた工芸菓子が並び、来店者は職人芸に感心している。9月末ごろまで。
工芸菓子はチョコレート工芸、アーモンドと砂糖をペーストにしたマジパンのデコレーションケーキの5個。ヒマワリを中心に、虫とり網を持った男の子を題材にした「夏の思い出」、「かご盛りのフルーツ」「海の中のショコラたち」などパティシエが一人ひとり構想を練り、2カ月前から準備した。人物の生き生きとした表情、色使いなどテーマに合わせた雰囲気を出している。
また、販売員のかごを使ったラッピングも飾っている。
同店では「店売りの菓子とは違う、なかなか見る機会のない工芸菓子の世界を楽しんでほしい」と話す。
例年「ジャパンケーキショー」(東京都洋菓子協会主催)に出展しているが、新店舗のオープンを来月に控え、出展はやめ、店内で開いた。