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信大農学部で夏の林業教室始まる
信州大学農学部の公開講座「林業教室」が11日から3日間の日程で始まった。林業教室は森林に関する知識や技術を一般の人に身につけてもらおうと、平成11年から始めたもので今回で7回目。
今年のテーマは「地球環境と森の機能」で、県内外から25人が参加。将来林業に携わりたいという高校生や、自分の仕事に付加価値をつけたい林業関係者、森林公園でボランティアを行っている人など、年齢や職業も様々。
一日目の11日は、大学キャンパス内を歩き、樹木の種類や生き物などを見て身近な自然に触れた。
参加者は3日間の講座の中で、間伐作業や木材の加工を行いながら、森林の持つ役割について知識を深めていく。 -
赤そば、豊作祈り種まき 箕輪町上古田
赤そばの里として知られる箕輪町上古田の畑で10日、種まきが行われた。古田の里赤そばの会のメンバー10人が参加し、トラクターで4.2ヘクタールの畑を耕し、種を蒔いた。
用意されたのは、高嶺ルビーとよばれる品種の赤そば・200キロ。
上古田の畑では、もともとトウモロコシなどの作物を育てていた。しかし猪などにより食い荒らされてしまうため、9年前から鳥獣対策で赤そばを植えるようになった。
広大な面積に赤そばが咲き乱れるとあって、絶好の撮影スポットと、カメラ愛好者らが集まるようになり、口コミで情報が広がった。
中箕輪ソバ組合が管理を行ってきましたが、3年前から古田の里赤そばの会が管理するようになった。
会では、花の見頃にあわせて9月20日から10月10日までの20日間、花祭りを開く予定で、農作物の販売などの出店を出店する。
赤そばの会の唐澤清光会長は、「今年は、初日に赤そばの試食を行う予定。地域の活性化につながるよう、そばまんじゅうといった加工品の生産も行いたい」と話していた。【伊那ケーブルテレビジョン】 -
浴衣姿で窓口対応 JA上伊那
JA上伊那では6日から、浴衣姿での窓口対応がはじめた。
JA上伊那本所ではサマーキャンペーンの一貫で浴衣での窓口業務を行っています。今年で5年目の取り組みで、ある職員は「お客さんに、涼しげだねと声をかけてもらいうれしい」と話していた。
浴衣での窓口対応は8日(金)まで行われる。【伊那ケーブルテレビジョン】 -
ふるさとの原風景「花野」の再現
お盆が近づくと子どもたちは野原や山に盆花を取りにいった。黄色のオミナエシ、赤い実のような花を付けたワレモコウ、空色のキキョウ、マツムシソウ、真っ赤なコオニユリ、ピンクのナデシコと両手いっぱい抱えてきた。野には普通にさまざまな花が咲いていた。
草原の中には濃いオレンジ色をした「カキラン」もあり、折って、家に持ち帰ると、母は大変喜んで、仏壇に供えた。悲しいことがあると、野原で花を摘んで遊んだ。そんな風に少女時代を過ごした。原風景の中にはいつも、「花野」があった。
基盤整備が進み、田園風景から、どこでも見られた花たちが姿を消した。わずか高原に残った「花野」もシカに食べられ、見る影もない。1昨年春、飯島町千人塚の桜を見た時、「城ケ池」を巡って「花野」が広がれば、どんなにすてきだろうと思った。ここにはスケールの大きな天与の景観美があり、それぞれの植生にあった環境、日向、日陰、半日陰、こもれび、林地がある。「花ろまん」がスタートした時から、最終の到達点は「究極の花ろまん・ふるさとの原風景・花野の再現」と決めていた。
あれから2年、「千人塚公園に飯島町自生のササユリやオミナエシ、ヤナギランなど山野草を植えて花野を再現したい」「みんなで百ポットずつ種から育てれば、費用は掛らないのでは」。そんな声が少しずつ聞えてきた。その声に加担し、主体的にかかわりながら、経過を見守りたいと願っていたが:。こんなに早く、突然に「花ろまん」の終りが来るとは思わなかった。「花野」は本来は秋の季語だが「花いっぱいの野原」と解釈。今回は夢の「花野」の主役にしたい日本の原種ユリと、夏の「花野」を彩る花たちを特集し、終りとする。
長い間「花ろまん」をご愛読いただき、心よりお礼を申し上げます。願わくば、どこかの「花野」でお目に掛りたいものです(大口国江) -
新宿の児童が林業体験
伊那市と東京都新宿区が2月に地球環境保全協定を結んだことから同区の四谷第六小学校(高橋英明校長)の5、6年生児童約50人は30日、伊那市のますみケ丘平地林を訪れ、ヒノキの間伐などの林業体験をした。児童らは木漏れ日の差し込む涼しい森の中、インストラクターの稲辺謙次郎さん(森だくさんの会)らの指導で木製のネームプレート作りや間伐体験、基地作りなどを存分に楽しんだ。
ネームプレート作りでは、児童らはのこぎりの扱いに四苦八苦。直径4縲・センチのヒノキの丸太を切るのに数分かかり「ムズい」「疲れた」などの声があちこちで上がった。苦労の末ようやく出来上がったプレートにひもを通して首にかけた児童らは互いの出来を笑顔で見せ合っていた。
新宿区は、区内で排出される二酸化炭素(CO2)を相殺するため伊那市で間伐などをする竏窒ニした協定の一環として林業体験を今年初めて実施。7月22日から8月7日にかけ、希望した区内の9小学校がそれぞれ2泊3日の日程で順番に伊那市を訪れている。四谷第六小は5校目。 -
上伊那発カーボン・オフセットの仕組みづくり
個人や事業者が排出する二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスを森林整備や自然エネルギーの利用によって相殺する・スカーボン・オフセット・スの考え方を取り入れた上伊那独自の環境システムを新たに構築、実施しようとするプロジェクトが8月に動き出す。事業主体はNPO法人「森のライフスタイル研究所」(竹垣英信代表理事所長、本部・伊那市荒井区)。本年度は基本的な知識を得るため、専門家による学習会を伊那市で全6回開催する一方で、具体的なシステム構築に着手する。事業は本年度の県の地域発元気づくり支援金事業に選定されている。支援金額は245万円。
システムの基本的な考え方は、企業や団体、個人に環境付加価値付きの証書を発行する代わりとして資金の提供を受け、ペレットストーブ・ボイラーの利用者に対してはペレット燃料の使用量に応じて現金を支給する竏窒ニいうもの。企業などは間接的に、ペレットストーブ・ボイラー利用者はより直接的にCO2抑制に寄与することができる。木質燃料の利用促進によって森林資源の有効活用量の増加が見込め、さらには間伐促進で森林の整備も進むほか、森林所有者や森林組合も間伐を通じて環境活動に貢献することになる。地域ぐるみの取り組みにより、住民の環境意識の底上げ効果もある。
来年度は上伊那でシステムの試行運用を開始。収支面も含めて見直しと改善を図った上で、翌10年度には県内全域への拡大運用を計画している。
竹垣所長は「地球温暖化は待ったなしの状況。できる人から取り組まなければならない。木質バイオマスの先進地である上伊那でならきっといい仕組みができるはず」とシステムの構築に意欲をみせている。
同研究所は地球温暖化防止と森林再生による持続可能な地域社会の構築などを目指して03年5月に設立された。木質バイオマスエネルギー普及のためのセミナー開催、木質ペレットストーブの開発・販売とペレットの調査・研究、子ども向けの自然体験キャンプなどの活動を展開している。 -
生産者と消費者の交流イベント「ふれあい農産市場」
生産者と消費者の交流イベント「ふれあい農産市場」が27日、駒ケ根市内にある4カ所の農産物直売所であった。生産者は各直売所で直接消費者と接し、農産物を販売。また、各直売所ごとのさまざまな催しがあり、訪れた人たちを楽しませた。
同イベントは、消費者に地元農産物の魅力を知ってもらうとともに、生産者自身、消費者の求めているものをしろう竏窒ニ、中沢地区、東伊那の営農組合が今年初めて企画。中沢、東伊那にある「やまんた直売所」「かっぱふれあいセンター」「火山の直売所」だけでなく、「駒ケ根高原直売所」にも参加を呼びかた。
そのうち東伊那の火山直売所(宮下篤組合長)では、スイカの試食会を実施。
訪れた買い物客は「柔らかい」「甘い」などと話ながら、試食したスイカを購入していた=写真。
宮下組合長は「ここは常連客が多いが、夏休み中は帰省した人も訪れてくれるため、にぎわう。今後は。火山独自でもこうしたイベントを実施していきたい」と話していた。 -
遊休農地解消を目指し竏忠ホ山直売所の生産者有志でつくる「やきいもポン」が、直売所の販売計画に基づき遊休農地で農産物を生産
遊休農地の拡大を食い止めたい竏秩B
駒ケ根市東伊那にある火山直売所の生産者組合(生産者200人、宮下篤組合長)有志7人でつくるグループ「やきいもポン」は今年、直売所の販売計画に基づいて遊休農地約30アールで農産物を生産している。活動の目的は遊休農地の有効活用。今年はサツマイモやイモ、トウモロコシなどを生産し、すでに直売所へと出荷しているが、農産物の人気は上々。同直売所の組合長でグループの代表を務める宮下さん(71)は「火山は中山間地で荒廃農地も多い。無作付け農地が増えることを何とかして食い止めたい」と話す。
◇ ◇
全国的に農地の荒廃化が問題となる中、野生動物による農作物への被害が深刻な山ぎわの地域では、作った作物が全滅に近い状態まで被害に遭うこともあるため、農家の生産意欲を失い、さらに荒廃地が増える悪循環が生じている。
中山間地に位置する火山地区でも同様の現象が生じており、遊休農地が荒廃化することを懸念されている。
そんな中、火山直売所に野菜を出荷する生産者7人が話し合い、遊休農地の解消方法を模索。直売所の販売計画に沿って野菜を生産することで、遊休農地を活用していこうと考えた。
これから秋にかけてはサツマイモなども直売所に並ぶ予定で、来年度以降は、徐々に作付面積を増やしていきたいと考えている。 -
駒ケ根市農業委員会、第19期会長に清水春雄さんを選出
第19期駒ケ根市農業委員会の08年度総会が25日、駒ケ根市役所であり、会長には最年長で今期3期目となる清水春雄さん(69)=市場割=を選出した。清水さんは「当面立ち向かう農業情勢の厳しさを感じているが、全身全霊を傾けて何とか乗り越えていきたい」と語った。
第19期の農業委員は今月1日告示の駒ケ根市農業委員会選挙で当選した18人と、各団体の推薦を受けてこの日辞令を受け取った5人。うち女性は2人、新任は8人となっており、各委員の任期は2年となる。
杉本幸治市長は「食の安全といった面からも自給率向上が求められているが、一方で担い手不足にあるというのが現状。委員のみなさまにはさまざまな面からの協力を願いたい」と語った。
また、会長の職務代理者(副会長)には、2期目となる北原光明さん(67)=中沢=を選出した。
各種団体の推薦を受けた農業委員は次のみなさん。
◇村沢邦雄(市場割)宮沢勝人(上赤須)渋谷宣吉(市場割)中坪京子(下平)佐藤香衣(東伊那) -
宮田村農業委員会長に田中賢一さん
宮田村農業委員会は23日に改選後初めて開き、新たな会長に田中賢一さん(61)=大田切区=を投票により互選した。
「農業委員会の本分がまっとうできるよう取り組みたい」と、田中新会長はあいさつ。
会長代理には宮嶋正明さん(64)=町三区=、農地部会長は保科充さん(70)=町二区、振興部会長は有賀絹代さん(58)=北割区=を選んだ。
任期はいずれも1期満了する11年7月19日まで。 -
立派なスイカできました、宮田小2年1組想いつまった大玉に
春から地元農家の協力でスイカ栽培に挑戦してきた宮田村宮田小学校2年1組は23日、重さ9キロにも及ぶ大玉をたくさん実らせ、歓声あげて収獲した。ひとりでは抱えきれないほどの大きさに「すごい重い」と、協力して学校まで運搬。24日の給食に提供し、全校で味わう。
畑一面にできた立派なスイカに、笑顔広げた子どもたち。「こんなに大きくなるなんて思わなかった」と目を輝かせた。
全校の給食に使うため23玉を収獲。汗をかいた子どもたちは特別に、園主の小田切靖子さんの厚意でとれたてのスイカを試食した。
「あまーい」「おいしいよぉ」と大喜び。パワーをつけた後は、駒ケ原地区にある畑から学校まで約30分の道のりをリヤカーで大切に運んだ。
学級で飼育するハムスターの「リボンちゃん」のエサ代に充てようと、今年初めて挑んだスイカ栽培。
担任の大日野昭美教諭は「小田切さんの協力のおかげで、子どもたちは作ることを一から学べた。かけがえのない貴重な体験が積めたと思う」と話す。
苗植え、受粉、草取りと、丹精こめた自分たちのスイカ。29人全員の想いを一杯いっぱいつめこみ、大きな実りの夏を迎えた。 -
【NPO「トンボ谷の山育て村」会長 石原信行さん】
「人間は自然の力を借りて生きていることを自覚するべき。ここでは生きる上での基本が確認できる」
ずっと暮らしてきた名古屋市から今年4月に伊那市新山の山林に移り住み、都会の人や子どもたちとともに山の良さを実感できる場所にしようと「トンボ谷の山育て村」を立ち上げた。
名古屋市の職員だった2年前、KOA森林塾の通年コースを受講し、山についての基礎知識を学んだ。
「森林の素晴らしさを実感し、それまで漠然と考えていただけだった田舎暮らしに具体的で明確なビジョンが見えてきた。せっかく暮らすなら田んぼや畑の中ではなく、山林にしようと竏秩v
いくつかの候補地の中から、山の様子が気に入った新山に決め、約6600平方メートルの山林を購入した。昨年5月、山林内の一部を造成し、夢だったログハウスの建築に着手。専門業者の手を借りつつ、協力を買って出た友人らとともに家造りに汗を流した。
今年定年を3年余して57歳で退職。山での暮らしを始めた。
「住むならログハウスと思っていた。壁に木の地肌が見えている風情がいい。木材は飯田産の遠山杉を使っている。今年4月に住み始めたが、最高に快適。夏になっても涼しく、名古屋の暑さとは比べるべくもない。冬も暖かいというが、これは未経験だからまだ分かりませんね」
特に気に入っているのは、こだわって手造りしたという五右衛門風呂。
「下からゆっくりと温かみが伝わってきて何とも言えないほどいい気分です」
水は深さ40メートルの井戸からくみ上げている。家にはテレビもない。 「不便な生活に見えるかもしれないが、これこそ心豊かに生きる暮らしというものじゃないかな」
◇ ◇
「トンボ谷の山育て村」は山林での生活を楽しむ場だ。
「田舎での暮らしを通じて、何か社会に貢献できることがあるのではないかと考えた。機能性優先の都会に暮らす人たちに、もっと自然の良さを理解してもらい、自然の流れの中での生活リズムを体験してもらえたら竏秩Bそんな人たちが気軽に来られるスペースを提供したい」
訪れた人たちを泊めるゲストハウスはまだ建築中だが、年内には完成させたいという。
購入した山林は以前カラマツを植林した人工林だったが、伐採された後に広葉樹などが自生し、現在は自然の雑木林になりつつある。
「だが、このまま放っておくとボウボウの山になってしまう。日本の里山は、手を入れてつくる自然ともいうべき存在。ここはほんの小さなエリアではあるが、頑張ってそんな山にしていきたい」
(白鳥文男) -
シニアあぐりスクール開校
JA上伊那の08年度シニアあぐりスクールが19日、南箕輪村のJAファーム竜西店で開校した。農業に関心のある31人が参加し、来年1月まで全6回で土づくりや野菜栽培などを学ぶ。
家庭菜園から定年帰農を目指す人まで、農業に関心を深め、農業に携わってみようと思う人を対象に開校し3年目。今年の参加者は40歳代から70歳代で平均60歳。
開校式で宮島紀義営農部長は、「大事な食生活を安全に守ってもらうことを大前提にスクールで頑張ってほしい」とあいさつした。
講義では、JA上伊那支所別の扱い農産物販売品数量実績、全国の主要野菜の作付け面積、農業の役割と機能など上伊那農業の概要や農業を取り巻く情勢について、また第1回テーマで「病害虫防除と農薬知識」を学んだ。村内の野菜ほ場と果樹園も見学した。 -
ツルニンジンを特産品に 長谷非持山
伊那市長谷非持山区の農家を中心に組織する非持山ツルニンジン研究会(北原利保会長、74人)は本年度、ツルニンジンの特産品開発に取り組む。遊休荒廃地を利用してツルニンジンを栽培し、地域の活性化に結びつける。
00年、地域おこしとして区内の里山に生えているツルニンジンの栽培を開始。区内から畑17アールを借り、収穫したツルニンジンや苗を長谷の「南アルプスふるさと祭り」で販売してきた。
ツルニンジンは苗を植えてから収穫するまでに3年ほどかかるため、栽培面積を増やし、ゆくゆくは地元の宿泊施設やレストランなどで提供できたらと構想を練る。
本年度は県の元気づくり支援金を受け、農場整備や特産品開発、健康づくり教室の開催などを計画。
特産品開発は、女性会員を中心に、天ぷらにしたり、たたきごぼうのように調理したりして方向を探る。年度中に1品は生み出す考えで、食による体質改善にもつなげる。
健康づくり教室は、地域食材を生かし、手打ちそばなど住民が持つ技を次世代に引き継ぐ。
8月には面積15アールに苗を植える予定。
北原会長(65)は「年々、遊休荒廃地は増える一方。農地を守り、住民が交流を深めながら地域の活性化に結びつけたい」と話した。
◆ツルニンジン 山ろくなどに生えるつる性の多年草。抗がん作用、滋養強壮、疲労回復など薬効があるといわれる。つるや葉はせんじて飲んだり、ふろに入れたりと活用できるそうだ。根が朝鮮人参に似て太く、茎がつるになることから、この名がつく。 -
地区の農地を守れ!中沢地区営農組合の農地管理お助け隊が地区内の耕作放棄地を整備
先祖代々の農地を守ろう竏窒ニ、駒ケ根市の中沢地区営農組合(北沢満組合長)が16日、「農地管理お助け隊」として同地区中割で10年以上放置されていた耕作放棄地約27アールの整備に取り組んだ。作業には11集落から2人ずつ参加。ほ場を覆った草をビーバーなどで刈り倒し、汗を流した=写真。
農業者の高齢化、担い手の減少などが深刻化する中、全国的に荒廃農地が増加。また、放置されたままの荒廃農地に野生動物が入り込み、近隣の農作物が被害を受けるといった事態も生じている。
そんな中、同地区営農組合は、地区の農地を守ろう竏窒ニ一念発起。昨年度から地区独自で「中沢地区営農保全週間」を設け、この期間に集中して自身の農地管理に努めたり、組合員が地区内の耕作放棄地の整備に当たっている。
今年は山際近くにあり、ニホンジカの寝床となっている耕作放棄地を整備。どの地区にも土地利用組織はあるが、耕作放棄地の整備などに継続的に取り組んでいるのは珍しいという。
北沢組合長(55)=中沢中山=は「やっぱり、みんな自分の生まれ育った土地が好きだし、若い人たちに残していきたいと考えている。そのために、今自分たちが頑張らなければ」と話していた。
中沢地区の耕作放棄地は約30ヘクタール。今後、実態調査を進め、農地として復活する場所、山へ還元する場所などを検討していく。 -
東伊那小5年生がJA上伊那の農政対策委員のメンバーから稲の育て方を学ぶ
田んぼについて学ぼう竏窒ニ駒ケ根市東伊那小学校の5年生17人(春日美貴子教諭)が15日、上伊那農業協同組合(JA上伊那)駒ケ根東地区農政対策委員(下平士郎委員長)のメンバーから、稲の育て方や田んぼの多面的機能などを教わった=写真。
田んぼづくりは5年生の学習の一環として各学校で取り組まれており、同校の5年生も挑戦している。そんな中、実際に田んぼを育てている農家さんから稲の育て方や今後の管理方法を学ぶ目的で営農対策委員のメンバーを迎えた。
東伊那小の5年生の田んぼは先日まで中干ししていたが、これから穂が成長する時期を迎えるため、再び水を入れている。指導に当たったJA上伊那駒ケ根東支所の大槻憲治営農課長は「今、稲の穂は下の方にほんの5センチくらいしかないが、これから約1カ月でぐんぐん伸びる。田んぼの状態も良好」などとアドバイスした。
営農対策委員の下平委員長は「子どもたちに農業に目を向けてもらい、将来農業に取り組んでもらえれば」と話していた。
また、この日はJAバンクが全国の小学校高学年向けに作成した食農教育補助教材3種類の贈呈もあった。 -
JAが宮田小に食農教材を贈呈
JAバンクの食農教育応援事業として宮田村のJA宮田支所は14日、宮田小学校に「農業と食」「農業と環境」「農業と経済」をテーマにした3種類の補助教材を贈呈した。各104部を用意し、5年生に活用してもらう考え。清水閣成校長は「子どもたちが食について考えることは、成長のうえで非常に大切なこと」と感謝した。
原田博安理事と、小田切政市支所長、大澤哲郎金融課長が同校を訪問。「食を生産する農家のことも含めて、農業全体に理解を深めてもらえれば」と清水校長に手渡した。
JAバンクは08、09年度の2年間の事業として食農応援事業を展開。子どもたちへの農業に対する教育活動を推進しているが、その一環として高学年を対象にした補助教材を制作し、全国の小学校に配っている。 -
アマランサス間引き体験
実と葉は食用になる上、花も美しいという・ススーパー雑穀・スアマランサスの普及に取り組む伊那地域アマランサス研究会と伊那商工会議所は12日、アマランサスの間引き体験会を伊那市西春近諏訪形の畑で開いた。事前に申し込んだ一般市民など約40人が参加し、高さ約30縲・0センチに成長したアマランサスを根元からはさみで切り取ったり手で引き抜いたりした。間引きした若菜は持ち帰り自由とあって、参加者はいそいそと作業に励んでいた=写真。
体験会に訪れた城倉八智子さん(60)=西春近=は「友達と誘い合って来た。若菜は食べたことはないが、ほうれん草のような味で、おひたしや油いためにするとおいしく食べられるというので楽しみ」と話した。
畑は約16アール。アマランサスは5月下旬縲・月初旬に種をまいた。8月下旬に赤や黄の花を咲かせ、9縲・0月に実が収穫できる。間引きは1本1本の日当たりを確保して生育を助けるため、成長が盛んになる7月上旬に行うという。
アマランサスは栄養価が高いため、同研究会が中心となってさまざまな料理や菓子への利用を研究中。既にそばやパスタ、甘酒などの実用化に成功している。 -
みやだブルーベリーまつり初開催
宮田村駒ケ原でブルーベリーを栽培するフルーツファームひおく、山玉農園、ウエストファームの3つの農園は12日から、栽培開始10年を迎えて「みやだブルーベリーまつり」を初開催している。21日まで。今までは各農園ともに出荷を主体にしてきたが、地元の新鮮な果実をじかに味わってほしいと企画。摘み取り体験ができ、初日から多くの人でにぎわった。
女性グループ「まみぃずベリー」が始めた同地区のブルーベリー栽培。もとは水田や牧草地だった耕地を活用しての挑戦だったが、枯れては植えなおすなど10年の間には色々な苦労もあったという。
その甲斐あって現在では収量、品質ともに安定し、味も高い評価を受けるまでに。
一般に広く開放しての摘み取り体験は初めてだが「宮田でもブルーベリーを育てていることを知ってもらい、より身近に感じてもらえれば」とフルーツファームひおくの樋屋喜代美さんは話す。
この日は、リンゴオーナーとして村内農家と契約する中京圏の家族らの収獲体験とも重なり、地元内外の人たちが摘み取りを満喫。
愛知県江南市から4人家族で訪れた山田英樹さんは「子どもたちにブルーベリーがなっている姿をみせることができて良かった」と話した。
入場料は6百円で食べ放題。持ち帰りは1キロ2千円。時間は午前10時から午後4時まで。問い合わせは樋屋さん090・1125・9003まで。 -
獣害防除対策技術研修会と現地診断
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飯島町農村環境改善センターなどで10日、獣害の防除対策技術研修会と現地診断があった。上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会主催。
農林業者やJA、市町村職員ら約40人が参加し、講義と現地指導で、ニホンジカ、イノシシ、ニホンザルなどの生態や防除技術を学んだ=写真。
講義では、県農業総合試験場の桜井多美子主任研究員が「野生獣被害の防除対策について」と題して、野生獣の生態や増殖の原因、被害の実態などを紹介し、被害対策の3本柱に▽農地管理(農地周辺の環境整備、廃果、廃棄作物の適性管理、作付けの工夫)▽侵入防止(防護柵、電気柵による囲い込み)▽個体数調整-を挙げ、イノシシとニホンジカの被害対策は個体数調整、農地管理、侵入防止など、ニホンザルは農地管理、侵入防止、個体数調整など防除手法の組み合せで対応する-とした。
この後、日曽利に移動、ニホンジカ対策で、ネットで囲ったほ場を見ながら、具体的な指導があった。 -
宮田高原に赤そばの花畑を
宮田村は、標高1650メートルに広がる宮田高原の誘客につなげようと、赤い花が咲くそば品種「高嶺ルビー」の栽培に乗り出した。同品種を開発した村内企業のタカノが協力。牧草地に育てるため、通常の農地とは違って土を耕さない「不耕起栽培」を採用した。順調にいけば平地よりも1カ月早い8月中旬に開花予定。客の入り込みが最盛期の夏季と重なるため「高原の早咲き赤そばとしても話題になれば」と、関係者は期待を寄せている。
役場職員とタカノの担当者が9日、現地で作業。高原キャンプ場から望める最適地にと、牛が放牧される北西斜面を選んだ。
今季は試験的に経過をみようと、時期をずらしながら25平方メートルを4区画栽培。この日は無肥料と有肥料に分け、2区画に種をまいた。
「様子を見るなかで来季以降は、さらに本格的な栽培につなげたい」と平沢正典産業建設課長。放牧牛の減少や頭打ちが続くキャンプ場利用者など課題も抱える同高原だけに「活性化の一助になれば」と期待は大きい。
タカノでは10数年前に標高2千メートルを超える場所で高嶺ルビーの栽培に成功しているが、「不耕起栽培」との組み合わせはテストケースともなる。
今回は牧草の上から種をまき、刈り取りながらからめていく播種方法で、通常栽培の約4倍の種を用いた。
同社企画室の北林広巳係長は「土に届かなかったり水で流れることもあるため種を多くした。気象や土壌条件も生育に関係するが、うまく花が咲いてくれれば」と話した。 -
・一般選挙農業委員決まる
1日告示の駒ケ根市農業委員会選挙で無投票当選した竜西地区の11人と竜東地区7人に7日、当選書が授与された。
当選者は届け出順に次のみなさん。
◇竜西地区=堺沢豊(南割第二)中村一成(町二区)松崎弘道(下平)宮沢辰夫(上穂)竹内稔(福岡区大原)川上正計(北割一区)北原公平(北割二区)山本修司(中割区)清水春雄(市場割)神野幸洋(町四区)遠藤一美(上赤須)
◇竜東地区=瀧沢清(中沢大曽倉)竹村雄一(中沢本曽倉)北原光明(中沢永見山)石塚五登(東伊那伊那)内城政利(中沢上割)寺沢肇(東伊那栗林)小池徳秋(中沢中割) -
農村生活マイスター上伊那支部研修会
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より豊かな農家生活、農村社会の発展を目指し、男女共同参画推進活動を展開する農村生活マイスター上伊那支部(武井貞美支部長)の研修会が4日飯島町七久保の道の駅などであった。8市町村マイスターら37人が一堂に会し、町内の農産加工施設の視察や会食、マレットゴルフで会員相互の研さんと交流を深めた。
本郷のふるさとの味いいじまで集合した参加者は同施設や七久保の道の駅のフルーツ工房ピュア、ブレッドいいちゃんを視察した後、花の里いいじま2階で昼食交流会。
飯島町・中川村の会員が用意した献立は、ふるさとの味いいじまの五平もち、ブレッドいいちゃんの米粉パン、ピュアのジャム、しそジュース、もち加工のおこわ、はぜ、食の安全支援隊のワラビの煮物、放し飼いの鶏の卵で作ったプリン、シフォンケーキなど農産物や農産加工品を使った手作りの豪華版。
参加者は1品ずつ試食しながら、作り方を聞いたり、味の感想を述べるなど、にぎやかに交流した。
参加者は「どの献立もおいしい。地の物を使っているので安心して食べられる」。「飯島・中川でこんなにたくさんの種類の農産加工品があるとは思わなかった」と感心しながら、盛んにはしを運んでいた。
午後は千人塚マレットゴルフ場で快音を響かせ、一層の親ぼくを図った。 -
伊那諏訪家畜畜産物衛生指導協会総会
伊那諏訪家畜畜産物衛生指導協会(小坂樫男会長)は3日、08年度総会を伊那市生涯学習センターで開いた。新事業の生産衛生改善支援を盛り込んだ08年度事業計画などを承認し、幹事会のあり方について幹事を減らしスリム化を図ることを決めた。
同協会は、畜産経営の発展のため、家畜衛生知識の高揚と家畜疾病の発生及びまん延防止、純正畜産物の生産指導を図る。
新たな生産衛生改善支援事業は、畜産物の安全性の確保と生産性の向上を目的に、乳質要改善農場の重点指導、搾乳衛生・乳質改善のリーフレットの作成と配布、衛生対策の推進でワクチンプログラムの啓発などに取り組む。予算は20万円。
幹事会のスリム化は、同協会の事業内容や運営方法など実務検討のため現場を反映した小回りのきく組織が必要-として、幹事を41人から12人にする。 -
2年ぶり宮田高原キャンプ場再開、さっそく地元宮田小6年が飯ごうすいさん
一昨年の豪雨災害で林道が崩落し休止していた標高1650メートルに広がる宮田村の宮田高原キャンプ場が1日から、2年ぶりに本格営業を再開した。2日にはさっそく地元宮田小学校6年生が野外体験学習で訪れ、はんごう炊さんなど楽しんだ。
6年生はオリエンテーリングで高原内を散策。丘の上で「ヤッホー」と叫ぶなど用意された関門をクリアし、自然にふれながら楽しくはんごう炊さん用の食材をゲットした。
火をおこし、ご飯を炊いた子どもたち。協力して完成させたカレーライスは格別な様子で、舌鼓を打った。
中央アルプスを望む雄大な高原として自然派キャンパーの支持も得る同高原。
キャンプサイトのほかにログハウスもあり、牛の放牧や遊歩道、少し足をのばせば黒川渓谷などもある。
近年は利用客が1500人ほどだが、村内では大切な観光資源として見直す動きも始まっており、赤そばの試験栽培も近くスタートする。
村産業建設課によると既に20件以上の予約が入っているという。9月末まで営業。予約、問い合わせは高原管理室85・2683まで。 -
定数と同じ8人が無投票当選、宮田村農業委員選挙
宮田村農業委員会選挙は1日告示し、定数と同じ8人の立候補により今回も無投票で全員の当選が決まった。内訳は現職2人と新人6人で全員男性。任期は20日から3年間。
当選者は届け出順に次の皆さん(氏名、年齢、地区名、当選回数の順)。
小田切暢明(62)=中越区(1)=、鈴木幸雄(62)=北割区(1)=、小林定義(57)=南割区(1)=、田中賢一(61)=大田切区(2)=、小田切多聞(64)=新田区(1)=、宮嶋正明(64)=町三区(1)=、吉澤要祐(53)=大久保区(1)=、保科充(70)=町二区(4)= -
農業生産法人「株式会社JA菜園」設立
上伊那農業協同組合が出資する農業生産法人「株式会社JA菜園」が30日、設立した。野菜に特化した法人であることが最大の特徴で、遊休農地の解消や担い手育成を図り、今後の畑作農業のモデル経営体を目指す。
伊那市のJA本所での設立会で、前段に開いた設立総会の内容を報告。資本金は2010万円でJA上伊那が2千万円、農作業に従事する取締役2人が残り10万円を出資。社長にJA上伊那常務理事の春日州一さん(63)が就任した。
西箕輪地区の吹上と羽広に6・2ヘクタールの農地を賃貸借し、アスパラを中心に白ネギ、ブロッコリー、トマト、ヤマゴボウなどを栽培。冬期はトマトハウスを有効利用し野菜苗を生産する。農業者やJAインターン生のほか、収穫期など状況に応じて地元住民が作業に従事する。農産物の販売先はJA上伊那。
計画では、08年度の売上高は2979万円。中心品目のアスパラの収穫が始まる10年度から黒字経営を目指し、売上高4509万円、当期純利益143万円を見込む。
JA上伊那の宮下勝義組合長は、「上伊那の農業の普及拡大が可能な組織モデルを目指す」とあいさつ。春日社長は、「アスパラの多収がポイントになる。単位面積あたりの収量を上げ、後継者育成もし、より強固な法人として全力を尽くす」と話した。 -
西春近財産区が松くい虫被害拡大防止にヒノキ3千本を植栽
伊那市の西春近財産区(橋爪俊夫議長)は29日、松くい虫被害拡大防止のため、財産区有林の藤沢山大洞地籍モチクイ平1・5ヘクタールにヒノキの苗木3千本を植栽した。小出二区の住民ら92人が雨の降る中、作業に当たった。
伊那市の松くい虫被害は06年に確認され、財産区は赤松からヒノキへ樹種転換することにした。本年1縲・月、県の信州森林づくり事業保全松林緊急保護整備事業で、上伊那森林組合に70縲・0年生の赤松800本の伐採を委託。材木を切り出すなど作業するための林道(延長1キロ)も整備した。
橋爪議長は「松くい虫被害で赤松が立ち枯れする前に、材木として利用できるうちに伐採した。ヒノキを植えることで、地域の山を守っていきたい」と話した。
参加者は2人1組で、目印の付いた場所に、とんがなどで穴を掘り、高さ50センチほどのヒノキの苗木(3年生)を次々と植えた。急斜面のところもあり、足場を固めながら黙々と作業をこなした。 -
伊那草友会山野草展
上伊那の山野草の愛好者らでつくる「伊那草友会」(中山和幸代表、15人)は第19回山野草展示会を伊那市の伊那市民会館2階で29日まで開いている。
ウチョウランを中心としたさまざまな種類の山野草、イワヒバなどの古典園芸植物やふ入り植物など約300鉢を展示。訪れた人たちはかれんに咲いたウチョウランなどの山野草を「かわいいね」などと話しながら、じっくりと眺めている。
中山代表は「昨年は気候の影響で開花時期が遅れたが、今年はうまくいった。きれいに咲いてくれてよかった」と話している。
会員が育てたウチョウランなどの山野草の販売も1鉢200円からの格安価格で行っている。
入場無料。午前9時縲恁゚後4時。 -
カジカ棲む清流に、自然を呼び戻す会が放流
宮田村の自然を呼び戻す会(加藤一彦会長)は28日、自家養殖したカジカの稚魚約300匹を村内の河川9カ所に放流した。魚影を復活させようと取り組んでいるもので、「大きく育てよ」と送り出した。
清流の石の下に棲むカジカ。コンクリート護岸によるU字溝化が進んだ昭和40年代の河川改修などにより、一時は追われるように姿を消した。
同会は15年ほど前から成魚、5年前からは自分たちで育てた稚魚の放流を始め、今では市街地を流れる小田切川にも魚影が戻ってきた。
今年は新たに大沢川や、石積みが残る水路へも放流を拡大。孵化して3カ月余り1・5センチほどの小さな稚魚を川へ放した。
「昔は村内のどの川にもカジカがいた。よくモリで突いて取ったものさ」と会員。
3年ほどで体長15センチまでに成長するというが、加藤会長は「村内の川は水質も良く環境は抜群。今後は石積みが残る河川水路の調査も進めたい」と話した。