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森林づくり推進支援金 配分案示す
みんなで支える森林づくり上伊那地域会議が14日、伊那市の伊那合同庁舎で開かれ、今年度の森林づくり推進支援金の市町村ごとの配分額の案が示されました。 会議では、昨年度の事業報告と今年度の事業計画案が示されました。 今年度の事業計画案によりますと、森林づくり推進支援金の上伊那の配分額はおよそ1,300万円で、基本配分枠が630万円、重点配分枠が640万円となっています。 基本配分枠については面積や人口などで決められ、重点配分枠については、地域会議で委員から出た意見をふまえて決定することになっています。 内訳として、松くい虫対策事業などで伊那市に490万円、森林整備に対する町独自の補助拡充事業で箕輪町に140万円、村有林測量設計委託事業などで南箕輪村に95万円などとなっています。 配分額については会議に提案され、了承されました。
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上社の小宮御柱のメドデコ 板山が寄進
9月に行われる諏訪大社上社の小宮の御柱でV字飾りのメドデコとして使用するため、伊那市高遠町板山の山林からナラの木の切り出しが17日行われました。 この日は、諏訪市中洲(なかす)福島(ふくじま)区小宮の3班が、地区住民が出迎える中、板山に来ました。 板山出身の北原かつみさんの娘が小宮の祭典委員長を務める北原 洋義(ひろよし)さんに嫁いでいることが縁で、今回御柱祭で使うナラの木を、板山生産森林組合が提供することになりました。 伐採するナラの木を前に、祝詞があげられ、斧入れが行われました。 ナラの木は、上社の御柱の特徴となっているV字に取り付ける飾り「メドデコ」に使用されます。 諏訪大社上社の小宮である「御頭御社宮司社(おんとうみしゃぐうじしゃ)」の御柱に取り付けられます。 儀式の後は、チェンソーで2本を切り倒し、坂を落として運び出しました。 ナラの木は、二つに切られ、御柱の頭につける前メドと、後ろにつける後メドとして利用されます。 小宮の御柱の里曳きは、9月4日に予定されていて、板山の住民も招待されているということです。
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富県小4年生 うどん打ちに挑戦
伊那市の富県小学校の4年生は、14日、自分たちで育てた小麦を使ってうどんを打ちました。 小麦は、去年10月に種をまき、6月に収穫したハナマンテンです。 その活動のまとめとして、今回、うどん打ちに挑戦することになりました。 小麦は、37キロ収穫でき、そのうち3キロを使いました。 うどん打ちの指導をしたのは、栽培の指導も行った貝沼の自然環境を守る会のメンバーの一人、埋橋 一さんです。 子どもたちは、埋橋さんの手ほどきを受けて、早速、小麦粉をこねていました。 できたうどんは、お世話になった自然環境を守る会のメンバーを招いて、味わったということです。 16日には、保護者とのレクリエーションも予定していて、その際にも、保護者にうどん打ちを披露して、みんなで味わう予定です。
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信州伊那フェア 伊那市産の果物をPR
東京新宿で伊那市産の果物をPRする新宿高野とのコラボレーション企画「信州伊那フェア」が、1日から開かれています。 会場には、夏秋いちご「恋姫」を使ったパフェの他、完熟度の高いブルーベリーなどが販売されています。 恋姫は、夏場の需要に応えようと信州大学農学部が開発したもので、今年から提供が始まりました。 フェアでは、9日と10日の2日間、JA上伊那と連携して上伊那産の野菜をPRするコーナーが設けられ、旬の野菜やきのこが販売されました。 伊那市では、「フェアも今年で3回目となり毎年楽しみにしてくれているお客さんが増えてきた。今年始めたイチゴのように、展開をひろげていきたい」と話していました。 フェアは、15日金曜日まで、新宿高野で開かれています。 18日には、新宿高野のシェフによるフルーツ教室が、西箕輪のみはらしファームで開かれます。
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トルコギキョウ出荷に向け目ぞろえ会
上伊那の花の主力品種の1つ、トルコギキョウの出荷が始まっています。 11日は、大きさなどの規格を揃えるための目ぞろえ会が開かれました。 目ぞろえ会は、束のボリュームや数などの出荷規格をそろえるために開かれたもので、上伊那の生産者およそ70人が集まりました。 トルコギキョウは、アルストロメリアに次ぐ上伊那の花の主力品種で、冬から秋にアルストロメリアが、夏から秋にトルコギキョウの出荷が行われます。 栽培は、全国的に行われていますが、上伊那産は地域独自のオリジナル品種の出荷が全体の85%と多いことから好評だということです。 参加者は、JAの担当職員から、規格や今年の害虫の発生状況などを確認していました。 トルコギキョウの出荷は、先月中旬から始まっていて、選花場にはハウスから出荷された花が運ばれていました。 今年度は、10種類の新品種を含むオリジナル品種50種類の出荷を予定していて、昨年度より20万本多い250万本、3億5千万円の売り上げを目標にしています。 ピークは、8月中旬から9月中旬で、関西方面を中心に、関東、中京方面などにも出荷されます。
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耕作放棄地対策 高遠町藤沢に羊を放牧
伊那市高遠町の住民有志でつくる高遠町山村活性化協議会は、耕作放棄地対策で、藤沢に整備した放牧地に羊3頭を9日放しました。 放牧した羊は信州大学農学部から借り受けたものです。 藤沢水上に整備している放牧地「メリーベリー水上」に3頭が放されました。 羊に耕作放棄地の草を食べてもらい、景観形成につなげようというねらいです。 高遠町山村活性化協議会が、耕作放棄地対策として、信州大学農学部の協力を得ました。 首輪には、羊の位置や体温、行動がわかる装置がついていて、データはインターネットを通してみることができます。 信大農学部では、このデータを家畜管理の現場に応用していきたいとしています。 羊は10月まで放牧される予定で、委員が見回りをして効果を検証していくということです。
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高遠在来種のそば守る 柵設置
幻となっている高遠在来種のそば復活を目指す伊那そば振興会などは、栽培を行う伊那市長谷浦の畑の周りに、野生鳥獣の被害を防ぐための柵を、7日設置しました。 この日は、そば店の経営者などで作る伊那そば振興会と伊那市の職員20人ほどが参加し、栽培の拠点となる、長谷浦の畑の周りに柵を設置しました。 畑は、仙丈ケ岳のふもとで300平方メートルほどです。 高遠在来種のそばは、長野県野菜花卉試験場から譲り受けた300グラムで、この畑に種をまきます。 20グラムから徐々に増やした大変貴重なもので、野生鳥獣の食害に遭わないようにと柵が設置されました。 最初は草だらけだった畑も今回で3回目の掘り起こしで畑らしくなっていました。 そばが発芽した時に、雨に流されたりするなどのリスクを避けるために、数回に分けて種をまきます。 播種作業は、今月20日と27日に行われる予定です。
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上伊那野生鳥獣被害1億1千万円
上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会が5日開かれ、野生鳥獣による昨年度の農林業被害は1億1千万円になったことなどが報告されました。 協議会では平成27年度の野生鳥獣による被害状況が報告されました。 それによると、上伊那地域の農林業への被害額は1億1千万円で前年度に比べおよそ200万円減少しました。 特に被害の大きかったニホンジカへの対策効果を減少理由としてあげています。 長野県が定めた、ニホンジカの上伊那の捕獲目標は平成24年度から昨年度までは毎年6170頭としていて、昨年度は6284頭を捕獲しました。 県が調査した南アルプスのニホンジカの生息調査によりますと、平成22年度は3万3800頭でしたが昨年度は3万800頭と3000頭減少したということです。 頭数が減ってきていることから今年度協議会は、3141頭の捕獲を目標にしています。 上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会では今年度も引き続き、関係機関と連携し被害減少に向け取り組んでいきたい」としています。
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やまぶどうワイン 今年はプレミアムも
伊那市が信州大学農学部と連携し開発したやまぶどうで作ったワインが、6月26日に発売されます。 今年は、樽で熟成させたプレミアムワインも11月頃発売予定です。 23日は、伊那市の定例記者会見が市役所で開かれ、白鳥市長が完成したやまぶどうワインをPRしました。 ワインは、毎年、すぐに売り切れとなる人気商品です。 720ミリリットル入りで600本限定となっていて、料金は1本2500円です。 また、今年は初めて、フランスのフレンチオークの樽を使用し熟成させるプレミアムワイン110リットルも現在作っています。 ワインを手掛ける伊那ワイン工房社長の村田 純さんも会見に参加し説明しました。 伊那市ではプレミアムワインのラベルのデザインを東京芸術大学の学生に依頼したいとしています。 プレミアムワインの発売は11月から12月になりそうだということです。
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美和土地改良区発電所竣工
伊那市長谷の農家などでつくる上伊那美和土地改良区は、長野県の土地改良区としては初めて、小水力発電施設を建設し、23日、現地で竣工式が行われました。 この日は、関係者が出席し、起動スイッチを押して竣工を祝いました。 小水力発電施設は、伊那市長谷非持に完成しました。 一昨年11月に着工し、今年3月に完成しました。 三峰川支流の鷹岩(たかいわ)砂防ダムから非持山までの13.5キロの農業用水路を使って発電する設備です。 上水槽から地下を通って発電機のある建物まで結び、13.1メートルの有効落差でスクリュー水車を回し発電します。 発電出力は最大12.2キロワットです。 建設費用は9,750万円で、90%を国・県・市が補助し、10%を上伊那美和土地改良区が負担しました。 この日は竣工式が行われ、土地改良区や施工業者などが完成を祝い、今後の運用の安全を祈願しました。 発電した電力は、中部電力に全て売電し、収入は、農業用水路や揚水ポンプ場の維持管理にあてられます。
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箕輪町でさくらんぼ狩りはじまる
JA上伊那が運営する箕輪町大出山口の農園で18日からさくらんぼ狩りが始まりました。 25アールの農園には、190本のさくらんぼの樹が植えられ、現在たわわに実っています。 18日は30人ほどの予約があり、訪れた人たちがさくらんぼを味わっていました。 さくらんぼ狩りは、JA上伊那が去年から始めました。 現在は、酸味が少なく人気の品種の「佐藤(さとう)錦(にしき)」 さっぱりと淡白な味わいの「紅(べに)きらり」 酸味が強くさわやかな「高砂(たかさご)」の3種類が楽しめます。 この農園のさくらんぼは粒が大きく味も良いということです。 来週には、味が濃く果肉がしっかりとしている紅(べに)秀(しゅう)峰(ほう)が食べごろになります。 受け入れは、7月3日までの火・木・土・日曜日で、30分食べ放題で大人2,000円、子供1,000円となっています。 予約はJA上伊那箕輪支所で受け付けています。
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女性向け農業機械講習会
女性向けの農業機械講習会が16日に伊那市西箕輪のJA菜園で開かれ、トラクターなど機械を使った実技講習が行われました。 講習会は、農業者の高齢化に伴い年々農業を行う女性が増えていることから、事故防止や日々の農作業に役立ててもらおうとJA上伊那が開いたものです。 トラクターや耕運機、刈払機を使って基本的な機械の動かし方の実技講習が行われました。 参加者はエンジンのかけかたやレバーの握り方などを一つ一つ確認しながら機械の使い方を学んでいました。 講習会は午前と午後に分けて開かれ農家を中心に40人が参加しました。 JA上伊那では、参加希望者も多く好評なので、来年以降も続けていきたいとしています。
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耕作放棄地 羊におまかせ
羊を活用した耕作放棄地対策が伊那市高遠町藤澤で行われます。 12日は、羊を放す予定の場所の草刈りや牧柵の設置が行われました。 高遠町藤澤水上の藤澤川の右岸約3,000平方メートルのこの荒廃地に羊が放される計画です。 羊に草を食べてもらい農地管理の省力化につなげようという狙いです。 12日は、事業を進める高遠町山村活性化協議会のメンバーら地元を中心に40人が参加し、放牧にじゃまになるススキを刈ったり、羊が逃げないようにする牧柵を設置しました。 ここは、もともと水田でしたが、鹿や猪の被害や担い手不足により耕作放棄地となっています。 羊を放すことで、景観の向上も期待でき、「メリーベリーファーム」として整備する計画です。 羊の放牧は、信州大学農学部の協力を得て、6月中に始まる計画です。
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松くい虫対策 手良にヒノキ200本植樹
伊那市手良沢岡下手良の住民でつくる下手良共有財産管理組合は、松くい虫対策で木の種類の転換を図るため、ヒノキの苗木200本を今日植樹しました。 松くい虫被害にさらされるアカマツからの転換を図るものです。 11日は、組合の役員と区内の児童とその保護者35人が、組合が所有する市道野底手良線沿いの土地にヒノキの苗木200本を植えました。 2メートル間隔で穴を掘り、そこに高さ50センチほどの苗木を植えていきました。 この場所はアカマツの松くい虫被害が深刻で、たびたび松枯れによる倒木が発生していました。 組合では樹種の転換を図ろうと、去年から県や市の補助金を使ってアカマツの伐採・破砕処理を進めてきました。 ここ一帯の16ヘクタールの土地に、合わせて3000本のヒノキを植える計画で、5日には植樹祭に合わせ組合員が800本を植えました。 11日は、山の働きや木の大切さを知ってもらおうと、児童と一緒に植樹しました。 植樹が終わると、児童の名前と日付が書かれた記念の札を苗木の前に立てていきました。 来週には、上伊那森林組合に委託してさらに2000本のヒノキを植える予定です。
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高遠在来種のそば 信大井上教授と栽培方法確認
高遠の在来種のそばを復活させる取り組みを行っている伊那そば振興会は、信州大学農学部の協力を得て、種をまく時期や畑の管理など栽培方法の確認を拠点となる長谷浦の畑で10日行いました。 高遠在来種のそばの種です。 これは9日、振興会のメンバーが塩尻市の長野県野菜花き試験場から譲りうけたもので、全部で300グラムあります。 10日は、栽培のアドバイスを行う信州大学農学部の井上直人教授が拠点となる畑を訪れ、種の取り扱いの指導や栽培環境の確認をしました。 高遠在来種のそばは、一般の物と比べ小さい実です。 今年は、種を増やす事を目的に栽培し、今後は収量が安定してきたら小粒で色が良い物を選別していくとしています。 栽培初年度となる今年は、種をまく時期を2回に分けたり、一部は冷蔵で保存して、リスク回避を図るという事です。
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伸和コントロールズの部品「こうのとり」に
伊那市高遠町の伸和コントロールズ(株)長野事業所で組み立てられた部品が、JAXAが物資輸送手段として開発中の宇宙ステーション補給機「こうのとり」に初めて採用されました。 採用された部品は、JAXAの宇宙ステーション補給機「こうのとり」に搭載する小型回収カプセルに使う電磁弁です。 これまで補給機は大気圏に突入した際に燃え尽きる構造でしたが、開発中の補給機は小型回収カプセルに宇宙で実験したサンプルを格納し、地上に持ち帰る計画です。 電磁弁は大気圏に再突入したあとカプセルの姿勢を制御する噴射バルブなどとして使用されます。 伊那市高遠町にある伸和コントロールズの長野事業所です。 今回の電磁弁の組み立てを行いました。 伸和コントロールズのJAXAプロジェクトチームのメンバーです。 9日は、神奈川県川崎市にある本社から、電磁弁の設計者も訪れていました。 世界最高レベルの落下目標点精度を実現するため、高い応答速度、性能の安定などが求められたということです。 伸和コントロールズでは、これまでもJAXAの依頼にこたえて、地上での実験のための部品の製造などを行ってきました。 今回、それらの実績が認められ、こうのとりへの採用が決定しました。 伸和コントロールズの電磁弁を使用した「こうのとり」は、来年度以降、宇宙に打ち上げられる予定です。
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上伊那初 ケール栽培に取り組み
農事組合法人みのわ営農はJA上伊那管内で初めて健康によいとされている野菜、ケールの栽培に取り組みます。 8日は農家やJA職員らが箕輪町の北部水稲育苗センターでケールの苗1,600本を植えました。 ケールは青汁の材料として使われている野菜でビタミンやミネラルが豊富に含まれているということです。 千曲市の食品加工業者、株式会社長野サンヨーフーズからの依頼により、みのわ営農がビニールハウス4棟、およそ7.5ヘクタールで栽培します。 ケールは7月下旬には収穫できるということでみのわ営農では8トンの収穫を見込んでいます。
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JA上伊那20周年記念式典
JA上伊那農業協同組合が発足して今年で20周年を迎え4日に記念式典が駒ヶ根市で開かれました。 4日は、JA上伊那駒ヶ根支所で記念式典が開かれ各市町村長をはじめ、県や農業にかかわる団体の代表など200人が出席しました。 御子柴茂樹組合長は、これまでの協力に感謝し「組合員の営農と暮らしを守り、笑顔あふれる地域づくりを目指す運動を進めたい」と今後への思いを述べました。 続いて功労者表彰が行われ御子柴組合長から代表者に賞状が贈られました。 贈られたのは営農活動や食育教育、JA役員として功績があった50人と6団体です。 JA上伊那は、上伊那5つの農協が合併し平成8年6月に誕生しました。 持続可能な農業農村経営を目的に集落営農法人などの整備を進めているほか現在は、伊那や駒ヶ根をはじめとする12の総合支所を拠点に組合員・地域利用者のサービス向上に努めています。 また、この日は20周年の式典に合わせJA上伊那と茨城県のJA北つくばとの姉妹JA協定の締結式も行われました。 これは、組合員の相互交流と農畜産販売の業務提携を推進し、災害時は物資・人的支援を行うというものです。 JA上伊那の御子柴組合長とJA北つくばの國府田利夫組合長は「互いの長所を学び、相互に発展できるよう努めたい」と話していました。
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農業体験で都市部の住民と交流
伊那市東春近田原の田んぼで田植え体験が4日行われ、地元の住民と東京から来た住民が交流しました。 20代から30代を中心に、新宿区の職員や東京の住民が田原の田んぼを訪れ、地元の若者や農家と交流しました。 横一列に並び、4アールの田んぼに苗を植えていきました。 農業体験は、都市部の住民と地元住民が交流し、伊那市の自然を味わってもらおうと農事組合法人田原が平成23年度から行っています。 4日は上伊那で活動するアイドルグループパラレルドリームやタレントの成美さんも参加し、参加者は楽しみながら農業体験をしていました。 4日植えた苗は秋に収穫する予定です。
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農事組合法人田原 全国農業会議所会長賞受賞
伊那市東春近の農事組合法人田原は、耕作放棄地の発生防止と解消に尽力したとして、全国農業会議所会長賞を受賞しました。 31日は、農事組合法人田原の中村博組合長らが市役所を訪れ、白鳥孝市長に受賞の報告をしました。 平成28年度全国農業委員会会長大会には全国から31団体が出席し、農事組合法人田原は、全国農業会議所会長賞を受賞しました。 農事組合法人田原は、耕作放棄地解消を目的に平成16年に設立しました。 以前は桑畑で、その後放棄されていた16ヘクタールの畑を再生し、りんごやネギ、ブロッコリー、麦を栽培していて、主にJAや直売所に出荷しています。 野菜の他にも、30ヘクタールの水田で米を育てています。 当初55戸だった組合員は現在83戸に増え、農作物の売上金も、昨年度初めて1億円を上回ったということです。 白鳥市長は「農業の中に工夫を感じられることが多い。これからも、田原の農業景観を守りながら頑張ってください」と話しました。 農事組合法人田原は、長野県農業会議の推薦を受けて、長野県代表として今回出席しました。
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幻の高遠在来のそば栽培現地確認
幻となっている高遠の在来種のそばを復活させる取り組みを行っている伊那そば振興会は、きょう、栽培の拠点となる長谷浦の畑を確認しました。 30日は、伊那そば振興会と伊那市の職員など6人が、伊那市長谷浦の畑を訪れました。 畑は、300平方メートルほどで、現在は何も栽培されていません。 1年目に増やすことに成功すれば、畑を広げていく考えで、その畑も確認しました。 振興会のメンバーは、幻となっていた高遠在来種を5年ほど前から探していて、 長野県野菜花卉試験場に20グラムだけ保管されていることが分かりました。 在来種は現在、1キロほどに増えていて、今回、そのうちの300グラムの種を提供してもらいます。 浦は、国道152号から3キロほど山道を登った標高1150メートルにあり、他の品種のそばと交配する心配がありません。 伊那市も事業を応援していて、有害鳥獣の対策や、重機が入るための道路整備などを行う予定です。 高遠在来種は、貴重な種であり失敗できないとして、信州大学農学部の協力を取り付けました。 振興会では、7月初旬に畑を耕す作業や、獣害防護柵の設置を行い、下旬に種をまく計画です。 収穫は10月中下旬を見込んでいます。
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まっくん田んぼ体験隊 上農生が農業の風習紹介
農業体験講座まっくん田んぼ体験隊が28日開かれ、上伊那農業高校の生徒が南信州に伝わる農業の風習について説明しました。 上農高校の生徒が、南信州に伝わる風習「おさなぶり」について説明しました。 おさなぶりは、稲穂に見立てきなこをかけたおにぎりを田んぼの神様に供え、豊作を願う風習です。 これにちなんで上農生手作りのおにぎりが参加者に配られ、全員で味わいました。 おにぎりは今回植えた南箕輪村の特別栽培米「風の村米だより」が使われました。 まっくん田んぼ体験隊は、農家や学生、行政などでつくる実行委員会が行っている農業体験講座で、今日は村内のほか関東方面から35人が参加しました。 今後は田んぼの生物調査や稲刈りなどが行われる予定で、生徒による講座も毎回行われるということです。
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信大りんごシードル販売開始
南箕輪村の信州大学農学部の学生が栽培したりんごを使った発泡酒・シードルが完成し、26日から販売が始まりました。 農学部で販売が始まったのは、食物資源科学コースの2年生が実習で栽培・収穫したフジを使ったシードルです。 伊那市内のワイン工房に依頼し、今回初めてシードルを作りました。 ラベルのデザインは2年生が手掛け、375ミリリットルを神谷 美乃里さんが、750ミリリットルボトルを西村 郁美さんが手掛けました。 りんごのシードルは900本限定で、375ミリリットルが1000円、750ミリリットルが1500円となっています。
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JA上伊那の販売高 140億円
RJA上伊那の昨年度の販売高は140億4700万円で、3年ぶりに増加に転じました。 26日は、JA上伊那本所で第20回総代会が開かれ、組合員260人ほどが参加しました。 JA上伊那の昨年度の販売高は、140億4700万円ほどで3年ぶりに増加に転じました。 20年前、平成8年に5つのJAが合併して発足した当初は、230億円あったということですが、右肩下がりに減少しています。 御子柴茂樹代表理事組合長は、「1次産業を圧迫する政策ばかりで、アベノミクスのリスクが重くのしかかっている。農業は食料だけでなく農地や風景を守っていることを認識してもらいたい」と挨拶しました。 今年度から平成30年度までの中期計画では、最終年度までに150億円を目指すとしています。 農業生産を進行するため、ハウスなどの施設や機械の導入などをJAが支援する事業に3年間で4億2000万円を予算に盛っています。
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信大農学部 土と緑の体験講座 開講
家族で農業体験をする信州大学農学部の「土と緑の体験講座」が21日開講し、参加した親子が田植えをしました。 21日は南箕輪村の信大農学部の3アールの田んぼで、上伊那の12組の親子がコシヒカリの苗を植えました。 参加者は裸足で田んぼに入り、苗をまっすぐになるように植えていました。 土と緑の体験講座は、信大農学部の農場と演習林を管理している、アルプス圏フィールド科学教育研究センターが、地域貢献の一環で毎年行っています。 講座は全7回で、米づくりのほか、野菜の栽培やジャムづくり、搾乳体験、間伐体験など、幅広く農業に触れます。 米は、9月に稲刈りをして11月に試食する予定です。 信大農学部では、「作物を作る大変さやありがたみを家族で感じてほしい」と話していました。
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上農生がアマランサスの種まき
上伊那農業高校の生徒は13日、伊那市荒井の遊休農地に雑穀アマランサスの種をまきました。 13日は30アールの遊休農地に、上伊那農業高校作物班の生徒7人がアマランサスの種をまきました。 1メートルごとにポールをたて、機械を使って種をまいていきます。 遊休農地でのアマランサスの栽培は伊那アマランサス研究会が行っているもので、昨年度から上上農高校作物班も参加しています。 昨年度は雨が多く収量が少なかったということで、今年度は草取りなどの管理に力を入れ、収量増加につなげていきたいとしています。 アマランサスは8月に収穫されます。 およそ300キロの収穫を予定していて、アマランサス研究会では、山梨県に出荷するということです。
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伊那市松くい虫 被害減少せず
伊那市の昨年度の松くい虫による被害量は2,300立方メートルで、破砕や燻蒸など、被害木の処理に3900万円の費用がかかり、被害は減少していないことが19日報告されました。 これは、開かれた伊那市松くい虫対策協議会で報告されました。 伊那市では、平成18年に被害が確認され、その後拡大し、長谷地区を除く全地区で被害が確認されています。 昨年度の被害量は2300立方メートルで、枯れた木を燻蒸・粉砕などで処理するための事業費は3900万円でした。 特に竜東での被害が深刻となっています。 伊那市では、市内4地区をモデルケースとして指定し、アカマツ林の樹種転換を進めています。 白鳥孝市長は「ただ手をこまねいているわけにはいかない。枯れてもペレット燃料にするなど使えるものは使っていきたい」と話していました。 上伊那森林組合では、害虫が活動しない時期は、被害木の有料での受け入れも行っているということです。 委員からは、「標高800メートル以上でも安心はできない」、「薬剤の空中散布も安全性が増しているので検討してはどうか」といった意見が出されていました。
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上伊那鳥獣被害対策協議会 事業確認
野生鳥獣による農林業への被害防止に広域的に取り組む上伊那鳥獣対策協議会が16日伊那市役所で開かれました。 総会には上伊那8市町村のほか農林業関係者およそ30人が出席しました。 今年度は、国からの交付金が減ったため事業費は前の年度と比べ600万円減の1200万円となっています。 主な事業は、ニホンジカの一斉駆除やサルの囲い罠設置、くくり罠購入などとなっています。 会長の白鳥孝伊那市長は「手を緩めずに対策に取り組んでいきたい」と挨拶しました。 猟友会関係者からは「ニホンジカが減ったとの話があるが、特定な場所に固まって生息している可能性がある。 正確な生息数を調べ、それにあった対策を打つことが大切だ」との意見が出されていました。
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都立北園高校 全国植樹会場整備
東京都板橋区の都立北園高校は、6月5日の全国植樹祭のサテライト会場になっている伊那市ますみヶ丘平地林の整備作業を11日行いました。 この日は、生徒たちが伐採された枝や丸太などを除去する作業を行いました。 都立北園高校は、西春近自治協議会と森林の里親協定を締結していて、平成22年度から、伊那市内で森林保全活動を行っています。 今回は、2年生320人が、今日から13日までの3日間市内で合宿し、森林整備を行います。 作業を行ったのは、6月5日に行われる全国植樹祭のサテライト会場となっているますみヶ丘平地林です。 もともとはアカマツ林ですが、アカマツを木材利用のため伐採し、植樹祭で広葉樹を植える予定です。 伐採された枝などが、会場内に積んだままになっているため、北園高校の林業活動の中で、整備作業を行うことになりました。 都立北園高校では、13日までの滞在期間中、信州大学の学生との意見交換会や、ますみヶ丘平地林での植樹などを予定しています。
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IPM実証実験の農園でミニトマト定植
病害虫や雑草を管理した野菜づくり「IPM」の実証実験を行っている南箕輪村神子柴の、あじ~な農園で6日、ミニトマトの苗の定植作業が行われました。 技術指導にあたっているJA上伊那では、この農法の普及を図り採算ベースに乗せたいとしています。 IPMは農薬だけに頼らず病害虫や雑草を管理するもので、食の安全安心や環境への影響に配慮した農法です。 6日はその実証実験を行っているハウスでJAの職員などおよそ15人がミニトマトの苗を植えました。 ハウスには虫が嫌う赤のネットを張ることでその効果を高めています。 またハウスの外側と内側にシートを張ることで雑草が生えるのを防いでいます。 ほかには害虫の天敵となる虫をハウス内に放したり虫取り板を設置しています。 実証実験は2年目でこれまでにアブラムシは確認されなかったもののダニの発生がみられたということです。 あじ~な農園ではミニトマト以外にパプリカでも実験を行い、5年をかけて病害虫の発生状況や品質コストなどについて検証していく計画です。 技術指導にあたっているJA上伊那ではIPMを上伊那の農家に普及させ採算ベースに乗せていきたいとしています。