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少林寺拳法宮田支部の拳士たちが親子で自然体験
宮田村の少林寺拳法宮田支部(鈴木英仁支部長)の少年少女拳士とその家族が27日、駒ケ根市のシイタケ生産者・水上平八郎さん(53)の雑木林で林間学習をした。子どもたちは協力合いながらキツツキの巣箱づくりやシイタケ採りなどを体験。自然の大切さを学ぶとともに、仲間との絆を深めた。
ただ拳法を身に付けるだけでなく、人との絆や相手を思いやる心を学んでほしいとの願いから、同支部では普段からこうした体験学習を展開しており、水上さんの林で林業体験をするのは2年目。
最初に上伊那地方事務所林務課の大崎智文さんからアカマツ林の話や近年問題となっている松くい虫のことなどを学び、林の中につるすキツツキの巣箱づくりに挑戦。年下の子が釘を打つ時は釘が曲がらないよう、年上の子が添えてあげるなどして、みんなで一つの巣箱を完成させ、「キツツキが入るといいな」などと笑顔で話していた。
水上さんは「こうした体験の中で子どもたち自然を知ってもらい、未来へとつないでいってほしい」と話していた。
また、現在少林寺拳法宮田支部、駒ケ根支部ではともに活動する拳士を募集している。
宮田支部の問い合わせは(TEL090・1543・3763)鈴木さん、駒ケ根支部の問い合わせは(TEL090・4196・・4032)気賀沢さんへ。 -
リンゴオーナー農園の園開き、各地で開催
上伊那農業協同組合(JA上伊那)の「リンゴオーナー園」の園開きが27日、上伊那各地であり、今年自分のリンゴを育てようと考えている県内外の家族連れなどが各地の農園を訪れ、契約式に臨んだ。
同制度は1シーズン、自分のリンゴの木を持ち、秋には自分の木からリンゴを収穫することができるもの。土や自然に親しみ、農業への理解を深めてもらうことなどを目的として開催している。
そのうち宮田村の酒井秀康さん(51)の農園では今年、29組の家族がオーナーとして契約。この日愛知県名古屋市から家族とともに契約式に訪れた薮田留美さんは「去年も同じ畑でダンボール9箱ぐらい取れた。今年も秋が楽しみ」と話し、気に入った木に契約のしるしとなる札を下げていた=写真。
オーナーのほとんどがリピーター。主には県外から訪れる家族が中心で、県内別地域から訪れる人も1割程度いるという。 -
アレチウリ駆除大作戦
第10回アレチウリ駆除大作戦(実行委員会主催)が27日、伊那市内の三峰川水系であった。地域住民約140人が参加し、ぐんぐんと伸びた帰化植物アレチウリを1本ずつ抜き取った。10回の節目を記念し、三峰川流域の環境を学ぶ親子環境教室を初めて開いた。
環境教室には親子ら16人が参加。アレチウリの長さや茎の太さ(周囲)を競うなど遊び心を取り入れた内容で、アレチウリの生態を学びながら駆除作業に当たった。
参加者は、それぞれ繁茂したアレチウリの根を抜き、茎をたぐり寄せた。1日に10センチ、20センチと伸びるそうで、長さはすべて4メートル以上。一番長かったのは7メートル65センチで、太さは4・1センチだった。参加者は「繁殖力がすごい」と驚いていた。
アレチウリ駆除は三峰川の自然や歴史を後世に残すため、市民団体「三峰川みらい会議」が主導となって進めていたが、地域の取り組みとして広がり、丸山宏一副代表は「趣旨が浸透した。子供たちに遊んでもらえる三峰川を残すため、活動を続けていきたい」と話した。
アレチウリに覆われた植物は光合成が出来ずに枯れるなど生態系のバランスが崩れる。河川敷だけでなく、段丘崖、道路沿い、畑作地帯などにも繁茂し、見つけたら抜き取ることが重要という。 -
【記者室】花火のごとく
花火は心躍る。祭り彩る盛夏の花火も、冬空に咲く恵比寿講花火も。花火は家の窓から眺めるものだったが、手筒花火を打ち揚げる「みのわ手筒会」との出会いで、間近で見る醍醐味を知った▼発足の年から取材させていただき、吹き上がる華に感動した。同時に地域に活力を-と願う会員の熱き思い、心意気を見せていただいた。打ち上げ花火も手筒花火も、わずか数秒に魂を込める。危険と隣り合わせなだけに、命を懸けた華。見る人の心を明るく照らし、潔く散る▼一瞬でもいい。花火のごとく人の心に明かりを届けることはできただろうか。感動なんて大それたものでなく、小さな小さな明かりでいい。そっと照らし、そして消える。そんな人生が送れたら幸せ。(村上裕子)
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駅前広場「輪苑」にあずまやを
宮田村のJR宮田駅周辺の住民有志でつくる「一輪の会」(小沢常明会長)は26日、整備を進める駅前広場「輪苑」に休憩所となるあずまやを建てようと地鎮祭を開いた。同会の手づくりで輪苑が開園して2年が経過。あずまやの設置は当初からの念願でもあり、今回も地域の幅広い協力で建設にこぎつけた。
新田区の後藤寛さんが、所有する山林からヒノキ材を提供。
棟りょうにはあずまやを何棟も建てた経験がある同区の小田切幸平さん、屋根ふきは中越区の久保田秀男さんに協力を仰ぎ、一輪の会メンバーが基礎から枠ぐみまで力をあわせて手づくりする。
広さは4畳半ほどで、10月の完成を予定。「輪苑はどんどん進化し、多くの人に親しんでもらえる広場となった。念願だったあずまやもみんなの手づくりで、立派に完成させたい」と小沢会長は話した。 -
東京・長野手話ダンス交流会
東京・長野手話ダンス交流会がこのほど、伊那市のJA上伊那本所であった。東京と地元の手話ダンスグループのメンバー約70人が参加し、日頃の練習の成果を発表しあった。
今回で9回目の同会は、上伊那の手話ダンスグループと東京の手話ダンスグループが親交を深めるもので、東京からは手話ダンスのグループ「アミカ」のメンバーらが、地元からは日本手話ダンス指導員の大槻一子さん(箕輪町)の教えている教室の生徒らが参加。
「年齢を問わず、手話ダンスの大好きな人たちが集まっている」と大槻さん。交流会では30代から80代まで、幅広い年齢層が、「今日の日はさよなら」「みかんの花咲く丘」など18曲を踊り、和気あいあいとしたひとときを楽しんだ。 -
お陣屋行燈市盛大に
江戸の縁日を楽しむ飯島町の第15回お陣屋行燈市は26、27日、広小路で開催。真冬開催から初めて、夏開催になり、酷暑の中、しずしずと代官行列や大型時代劇「必殺仕事人」、行燈市俳句大会、獅子舞など多彩なイベントが繰り広げられ、お店も並んだ。行燈市80人衆などでつくる実行委員会主催(関連記事1面へ)
おなじみどんどろ獅子舞で幕開け、代官行列が練り歩き、行燈一座の大道芝居「必殺仕事人」も好評。2千円で21枚の1両木札に両替した来場者は、茶屋で冷たいかき氷を食べたり、ビールを飲み、おたなを冷やかしたりして、市の風情を楽しんだ。夕闇迫れば、一斉に大小百基の行燈に火が入り、幻想的な雰囲気を醸した。
27日の催しのタイムスケジュールは次の通り
▽午前10時開門、11時お陣屋太鼓、正午大型時代劇、午後1時、ブラスバンドなど音楽演奏、、午後2時、市場納め。 -
『信州を楽しむ住まい』刊行
建設会社のフォレストコーポレーション(伊那市西春近)社長の小沢仁さんは『信州を楽しむ住まい 「工房信州の家づくりグループ」の提案』(川辺書林、A5判158ページ、税抜き1400円)=写真=を刊行した。自宅を建てたいが、どんな家が良いのか悩んでいる、という人たちに向け「信州を楽しむ豊かな暮らし」ができるよう、地域特性に応じた「信州らしい家」「信州の良さを実感できる家」を建てては竏窒ニ家造りのプロの立場からアドバイスしている。
「信州らしい暮らし」を住まいに取り入れる具体的な方法として(1)地元信州の木(2)自然素材(3)自然型通気工法(4)広がり空間の間取り竏窒イとした「工房信州の家」を提案。豊富な写真や図表を交えて詳しく紹介している。
小沢さんは文中で「経済成長を遂げる中で住宅業界がややもすると置き忘れてしまった感のある『こだわり』を、まずは作り手側が取り戻すべきだ」「家作りをお考えの方もぜひ『こだわりの家作り』を実践されることを願ってやみません」と結んでいる。 -
暴力追放美篶地区大会
第19回暴力追放・地域安全美篶地区大会が25日、伊那市の美篶きらめき館で開かれた。美篶各種団体協議会(春日純雄会長)主催。区内の住民など約150人が参加し「安全、安心を実感できる地域づくりの実現のために暴力追放、身近な犯罪の防止、交通事故防止の3点を確認し、実践する」などとする大会宣言を採択した。
伊那警察署の生活安全課長、刑事課長、交通課長が管内の情勢などについて報告し、続いて区長会、防犯協会女性部、青少年育成会、交通安全協会がそれぞれ決意表明をした。
大会は90年に地区内で暴力団による拳銃発砲事件が起きたことを契機に毎年開かれている。 -
夏祭り 熱気舞う
駒ケ根市の夏祭り「KOMA夏!!第6話“JUST FINE”竏昼蘒P根は元気なんです竏秩vと「ゆかたまつり」が26日、中心商店街であった。熱気あふれるダンスパレードが市街を練り歩き、中学生バンドや駒ケ根太鼓の演奏など、さまざまな催しがあり、多くの人たちでにぎわいを見せた=写真。
午後6時にはダンスパレードがスタート。一般市民らでつくる17チームが参加し、テーマソング「GO OVER」に合わせて華麗な動きを披露。それぞれこの日のために準備してきた個性的な衣装を身にまとい、沿道の観客らの声援を受けながら汗を流した。
そのほかにも、中学生による屋台などが、訪れた人たちを楽しませた。 -
中央構造線サイクリング
伊那市高遠町から飯田市まで自転車で走る「第17回中央構造線サイクリング大会」が26、27日、開かれている。初日は高遠町から下伊那郡大鹿村までの45キロで、県内をはじめ、伊那市と友好提携を結ぶ新宿区、愛知県、福岡県などから小学生縲恃N配者の162人が参加した。
日本最大の断層、中央構造線に沿い、標高差680メートルの分杭峠、780メートルの地蔵峠を越えるコース。今回は土砂崩れ個所があったため、南信濃まで行かず、地蔵峠で折り返して大鹿村を回るコースに変更した。
速さは競わず、健脚向けで、参加者は中央・南アルプスに囲まれた景色を楽しみ、それぞれ自分のペースで走った。午前中から気温30度を超える暑さで、首にタオルをかけ、汗を流しながらゴールを目指した。
また、高遠領主・小坂市長から飛脚に「サイクリングを通じて地域が栄えるように」と記された親書が渡され、大鹿領、遠山領とつなぐ。
27日は127人が参加する予定。 -
小渋ダム湖面巡視体験
「森と湖に親しむ旬間(21-31日)」に合わせ、中川村大草の小渋湖周辺で26日、小渋ダム湖面巡視体験が行われた。天竜川ダム統合管理事務所などの主催。
家族や友だち同士がライフジャケットを着て、巡視ボートに乗り込み、約20分間のダム湖遊覧を楽しんだ=写真。
陸は厳しい暑さだったが、湖上は涼しい風が吹き、しぶきも上がり、涼味満点。参加者は下から見上げるダムの雄大さに驚き、エメラルド色の水面、周りの緑濃き山々の連なりに感嘆の声を上げた。 駒ケ根市から親子3人で参加した中村ゆかりさんは「湖上は涼しく、景色も良かった」。順君は「ダムが大きくて、びっくりした」と話していた。 -
南箕輪村図書館 リニューアルオープン
世代間交流施設の整備のため増築工事を終えた南箕輪村図書館が25日、リニューアルオープンした。工事に伴い約2カ月間の休館となっていた図書館。初日は、心待ちにしていた地域住民らがぞくぞくと新しい施設へ足を運んだ。
地域介護福祉空間整備事業とし、図書館南側に面積約108平方メートルの施設を増築し、既存図書館を改修した。高齢者と子どもたちの交流の場を提供するため、増築部は「読み聞かせ」「伝承」の両コーナーを設けた。
記念イベントとして、8月9日は美咲蘭さんを招いた幼児や小学低学年を対象としたイベント「おはなしむら」、20日は「村の民話・童話のおはなし会」がある。
26日縲・月19日は小学生の夏休みに合わせ同9時30分から開館。26日は同9時20分からオープニングセレモニーがある。
リニューアルオープンを心待ちにしていた利用者たち -
赤穂公民館の女性セミナーが杉本市長と懇談
駒ケ根市赤穂公民館の「女性セミナー」の受講者が24日、杉本幸治市長との市政懇談会を開いた。同学級の受講者約10人が参加。今後の市政運営や7月に施行された協働のまちづくり条例などについて説明を受けた後、普段から感じている疑問や要望を杉本市長に率直に伝えた=写真。
同セミナーは公民館学級として毎年開催しているもので、子育てや仕事に一段落した女性を中心に本年度は19人が受講している。
市長との懇談は市の動きを身近に感じ、自分たちにできることを考えよう竏窒ニ、実施しているもので、杉本市長との懇談は今回が初めて。
懇談では「駒ケ根市の財政が一番心配。借金を返していける目途はたっているのか」などといった質問もあり、杉本市長は「市政運営とのバランスを見ながら、毎年減らしていくことを年頭に、努力していきたい」と語った。
そのほかにも「ぜひこの素晴らしい自然を残す政策をしてほしい」「住所表示が分かり図らい」などといった意見が出た。 -
駒・産科、小児科の現状を知り、患者として心がけることを学ぶ学習会開催
「安心して安全な出産ができる環境を考える会(in駒ケ根)」による産科、小児科の現状を知り、患者として心がけることについての学習会が24日夜、駒ケ根市駅前ビル「アルパ」であった。昭和伊南総合病院、伊那中央病院の助産師や小児科看護師によるパネルディスカッションでは、医師不足の影響で労働環境が激務化する勤務医たちの現状が示され、患者の立場からできることを語った。
学習会は産科、小児科の集約化が進む中、地元の病院がどういう状況にあるかを知り、患者としてできることを学ぼう竏窒ニ計画。
パネルディスカッションでは、所属する産科、小児科の現状を助産師や看護師が説明。
本年度から常勤医師が一人になった昭和伊南・小児科看護師の竹上由紀さんは「医師が365日病院にいなければならない異常な事態が生じている」とし、医療を受ける側も「『何かあったら昭和伊南に行けばいい』と考えるのではなく、その状況の緊急性を見極めてほしい」と訴えた。
また、昭和伊南が分娩(ぶんべん)を扱わなくなったことで出産の取り扱いが増加している伊那中央病院の蟹沢みどり助産師は、多い時には1カ月100件以上のお産がある現状を語り、「常勤医師は夜勤の後でも、お産があれば38時間ぶっ通しで対応しなければならない状況もある」とし、こうした体制の中では、健診も受けていない患者を緊急に見ることが難しいことを説明。妊婦健診を受けることで、事前にできることは対処していくことが大切であると呼び掛けた。
出産の扱いを休止している昭和伊南の真木喜子助産師は「昭和伊南でお産ができなくなったことはショックだが、できる限りバックアップをしていきたいと考えている。妊娠することを躊躇(ちゅうちょ)しないでほしい」と語った。 -
アスファルトの隙間からヒマワリ
アスファルトとコンクリート水路の隙間から、いつのまにか育ったヒマワリが、大きな花を咲かせた。
伊那市西町春日町の裏通り。草丈70センチほどに成長した1本のヒマワリは、開花して1週間になる。
「育っていることを知らないでいたが、花が咲いてびっくり」。自宅裏の物置の近くで、ヒマワリを見つけた小池修一さん(75)。近隣にヒマワリはなく、「どこから種が飛んできたのか」と首をかしげる。
「こんなとこに生えて、暑さに耐えて、きれいに咲いている」。あまりの暑さに、かわいそうになって水をあげたという。
太陽に顔を向け元気に咲くヒマワリには、膨らみかけたつぼみが幾つもついている。 -
大芝高原祭りに向け ポスターなど完成
南箕輪村の「第23回大芝高原まつり」(8月23日)に向け、祭りポスター、うちわが完成した。村役場の職員らは24日から、庁舎内で祭りをPRするTシャツを着て、イベント周知に努めている。
ポスターは200枚作成し、村内の公共施設や飲食店などに掲示、うちわは6千本を作り村全戸に配布し、当日も配る予定だ。いずれのデザインは、南箕輪村中学校の美術部から募集した図案を使っている。
祭りTシャツを着て仕事に励む職員の一人は「いよいよ祭りが始まるかなという気持ち。祭りに関する問い合わせも多くなり、村民の機運の高まりを感じる」と話していた。
完成した祭りポスターとうちわ。村役場庁舎内では職員が祭りTシャツを着てPRしている -
みのわ祭り開幕花火のスイッチを押す人決定
みのわ祭り実行委員会が募集していたみのわ祭り(26日)の開幕式で開幕スイッチを押す人と手筒花火の点火者が決定した。
今回のみのわ祭りでは、開幕式(午後2時半縲・でのテープカットに代わり、15区の代表者がスイッチを押し、15区で一斉に祭りの開幕を告げる花火が打ち上がる(各区2発ずつ)。
代表者は実行委員会へ寄せられた応募の葉書から抽選。代表者には子どもが多く、兄弟で一緒にスイッチを押す区もある。
また手筒花火(午後8時20分縲・のスタートを切る点火者には、親子で応募した箕輪町長岡の柴透浩さん、竜輝君、同町木下の丸山政治さん、2008成人式実行委員会を代表し石沢正法さんが決まった。
みのわ天竜公園でのフリーマーケット(午後2時半縲・には5人、8ブース(1ブース3メートル×3メートル)が出店する。
開幕スイッチを押す区の代表者は▽沢=漆戸祐輝▽大出=佐藤孝哉▽八乙女=那須野美子▽上古田=唐沢光範(Eグループ会長)▽下古田=柴尚玖▽富田=赤沼優香▽中曽根=小林ひかり、勇輝▽中原=田中まみ▽松島=青柳いつき▽木下=小沢朋輝▽三日町=大島幸典▽福与=神戸伸一▽長岡=上田洸斗、快斗▽北小河内=平出琢磨▽南小河内=井沢伶央竏秩B -
反核平和の火リレー上伊那を縦断
核廃絶や戦争のない平和な世界への願いを込めて火をつなぐ「反核平和リレー」が23、24日、上伊那地区であり、各自治体の青年部のメンバーがトーチの火を掲げながら、上伊那地区の48・9キロを縦走した=写真。
「反核平和の火リレー」は、原爆の被害に遭った広島県で始まり、そこから全国に広がった。長野県では県平和有効祭実行委員会の主催で毎年行われており、本年で21回目となる。
24日は宮田村から出発し、駒ケ根市へ。到着したメンバーを出迎えた駒ケ根市の清水亀千代副市長は「今もって世界各地では悲惨な戦争が繰り返されているが、永久の平和を求め、戦争のない世界を作っていきたい」と語り、飯島町へとつなぐ同市の職員11人にトーチの火を手わたした。
トーチの火は7日、安曇野市を出発し、22日に諏訪地区から上伊那地区へと運ばれた。今回のリレー距離は約1200キロとなる。 -
【記者室】全力疾走
ある期限のなかで一定の到達点を目指して努力するのと、日々を懸命に生きる過程で目標を達成するのとは大きな違いがある。中学校の恩師がそんなことを言った。伊那毎日新聞社の休刊が決まった日、初めてその意味が分かった。
後悔している。終わりがあることを知り、頑張っている自分がいる。恥ずかしいことだが、今はこれしかできないのも現実。入社した日から、もっと頑張れたはずだ。そのことが心残り。
さまざまな人との出会いと別れがあった約4年間。だが、まだ終わったわけではない。今、何かを振り返り、思い出し、感謝の気持ちを言葉にしようとは思わない。『ポンっ』と肩をたたかれる日まで、まだまだ全力疾走を続けたいと思う。 (布袋宏之) -
駒ケ根市点字サークルが『平和へのいのり』の点訳した全6巻を完成
駒ケ根点字サークル(会員14人、今福富栄代表)はこのほど、駒ケ根市教育委員会が今年3月に発刊した戦争体験記録集『平和へのいのり』を点訳した点訳本(全6巻)を完成させた=写真。今福代表は「この本を読んで、戦争はもう二度としてはいけないと再認しました。この点訳を読む視覚障害者は戦争を知らない若い世代。実際に体験された方の言葉で読める機会はあまりないので、その気持ちを思いながら読んでいただければ」と話す。
『平和への祈り』は、次世代に戦争の記憶と平和への祈りをつないでいくことを目的として市教育委員会が発刊したもので、太平洋戦争のあらましや戦争体験者の証言、寄稿文などで構成されている。
同サークルでは「視覚障害者の人たちにもぜひ自分たちが住んでいる地元の人たちが体験した戦争の記憶を読んでもらおう」と、今年6月から点訳に着手。今福さんのほか、同サークルの中山章さん(83)、浦野孝之さん(65)、春日正弘さんの4人が協力した。
点訳には、漢字を平仮名に直すなどといった手間のかかる作業が必要となり、時間もかかるが、4人で協力し合うことで今回は2カ月足らずで完成することができた。
今後、点訳した本は市内外の希望者に貸し出しをしていく。
点訳本の貸し出しに関する問い合わせは障害者センター高砂園(TEL82・2012)へ。
なお、同サークルでは9、10月の第2、第3、第4土曜に一般市民向けの点字講習会を開くため、多くの参加を呼びかけている。
点字版を使って点字の基礎を学ぶほか、パソコンができる人にはパソコン点訳などを体験してもらう。
時間は午後1時半縲恁゚後3時半。場所は高砂園。
問い合わせは高砂園へ。 -
屋根まで届いたヒマワリ
あっという間に屋根まで到達竏秩B
駒ケ根市赤穂上赤須の農業・入谷武義さん(70)宅の玄関脇に生えてきた高さ3メートル56センチヒマワリが、家族や近所の人たちをを驚かせている=写真。
ヒマワリが生えてきたのはコンクリートで覆われた部分のすぐ脇で、家の東側。このヒマワリ、誰かが種をまいたわけではなく、勝手に生えてきたのだという。
入谷さんは「過去にもヒマワリを育てたことはないし、家族も誰一人として種をまいていないという。きっと鳥かなにかのフンに混ざって運ばれてきたのだと思う」と話す。
ヒマワリは4月始めころ芽を出し、ぐんぐんと成長。早いものは6月下旬ころから花が咲き始めたが、段々頭をもたげてくるようになったため、竹で添え木をしてあげたところ、高いものは屋根まで到達するほどの丈になった。
今回は市民チャンピオンの記録更新までには至らなかったが、入谷さんは「今回は肥料も何にもやらないでこれだけ大きくなった。来年は肥料をあげるなどして、ちょっと頑張ってみたい」と話していた。 -
元気になった野鳥を放鳥
傷ついたり衰弱したりした野生鳥獣を保護して野生に帰す「野生傷病鳥獣救護ボランティア」の小口泰人さん=駒ケ根市福岡=と県地方事務所林務課は23日、保護していたハヤブサの仲間「チョウゲンボウ」1羽を伊那市の西箕輪小学校グラウンドで放鳥した。同小の児童約100人が歓声を上げて見守る中、元気になったチョウゲンボウは小口さんの手から元気に飛び立った。
チョウゲンボウは6月9日、伊那市八幡町の線路内にうずくまっているところを通りかかった人が発見し、地方事務所に保護された。衰弱が激しかったため小口さんが引き取り、えさを与えるなどして体力の回復に努めてきた。チョウゲンボウは、絶滅の恐れのある野生動物をまとめたレッドデータブックで「絶滅に留意すべき種」とされている希少猛禽類。 -
瑞雲墨志会展
水墨画を学ぶ瑞雲墨志会(中原知得会長)の第6回瑞雲墨志会展が23日、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで始まった。上伊那地域に暮らす伊那地区会員の作品など70点余を展示している。
役員の作品のほか、会員がそれぞれの個性を生かし自由に描いた一般作品、デッサン、模写作品で6号から30号を展示。雪景色や動物、花、仏画など幅広い題材で、墨彩画もある。
同会講師の下平瑞雲さん(瑞雲国際水墨画会主宰)のコーナーは軸と額装の10点。「雪を基調にして描いている」という作品は、雪が止んだときに描いた「ふる里の丘に立てば 駒ヶ根市東伊那より」をはじめ「秘境」「金閣寺」などがある。
「黒と白は美の原点。水墨画は写実的な緻密な部分と、幽玄なぼかしの部分で表現する」と下平さん。「個人の持ついいものを伸ばすため勉強している。(会員作品は)毎年レベルが上がり、自分の絵が増えている」と話す。
会期は28日まで。午前9時縲恁゚後5時半(最終日午後4時)。入場無料。 -
西箕輪南部保育園児が脳いきいき教室と交流
伊那市の西箕輪南部保育園は23日、伊那市高齢者福祉課の事業「脳いきいき教室」を開いている羽広公民館を訪れ、年長・年中園児がお年寄りと歌や遊びで交流した。
毎年、脳いきいき教室の参加者が保育園を訪れ交流してきたが、交通手段がなく園に来られない人とも触れ合えるように、今回、園児が教室に出かけての交流会を計画した。地域のさまざまな世代の人を知り思いやりの心を育てるねらいで、園児の元気を届けた。
教室の参加者は羽広の住民16人。園児35人が元気に「きれいなさかな」などの歌を発表。お年寄りと1人ずつペアになり、歌に合わせて手遊びしたり、園児が肩たたきをした。
お年寄りにお手玉を披露してもらうと、「すごーい」と歓声を上げた園児は、軽く投げてもらったお手玉を受け取ったり、遊び方を教わったりして楽しんだ。お年寄りは「素直でかわいい」「楽しい」と目を細めていた。 -
上農高周辺花壇 色鮮やかに
上伊那農業高校(南箕輪村)の園芸科学科2、3年生が手掛けた同高敷地周辺にある県道伊那・箕輪線(通称・春日街道)沿いの花壇の花が咲き始めた。夏空の下、黄色、オレンジ色、白色など色鮮やかに咲き誇る花が通行人らの心を和ませている。
街道沿いの約170メートル間にある花壇の花は、マリーゴールド、日々草、アゲラタム、サルビアなど9種計2千本。生徒たちが6月中旬から花壇づくりを始め完成させた。地域住民からは「花の種を分けてもらいたい」と声を掛けられるなど好評だ。
花壇づくりは8年ほど前から始まった恒例。今年は降雨が少なかったため生育が悪いというが、草取りや水やりなどを一生懸命行ったため見事に花を咲かせた。花壇の見ごろは8月中旬。9月下旬まで楽しむことができるという。
上伊那農業高校の生徒が丹精込めて手掛けた花壇に花が咲く -
大泉川下流田畑愛護会 県河川協会功労表彰受ける
南箕輪村の田畑区民でつくる「大泉川下流田畑愛護会」(孕石勝市代表)が31日、長野市で開かれる、県河川協会通常総会の席上で同協会の河川関係功労表彰を受ける。地域の河川愛護活動を評価し、県内7団体(上伊那は同会のみ)が受賞する。
会は1975(昭和50)年以前から活動する区民530世帯の組織。年1回持ち回りで、区内の一級河川・大泉川右岸約3キロの川岸などの草刈り作業に取り組んでいる。本年も7月13日にあり、約260人が参加。活動は区民にとって「当たり前のこと」として定着しているという。
孕石代表は「昔、カジカ捕りなどをして遊んだ川で、区民それぞれに思い出のある場所だと思う。河川清掃は自分たちの仕事として当たり前のようになっている。表彰を受ける、受けない関係なく、水辺の環境は自分たちで守っていこうとの思いは強い」と話す。
田畑区民が河川清掃を30年以上続ける大泉川下流の右岸と孕石代表 -
夏山にぎわい徐々に
中央アルプスの玄関口・千畳敷(標高2612メートル)は、夏の入り込み時期を迎え、多くの観光客らがロープウエーで訪れ、にぎわっている。
雪どけにあわせて、千畳敷から駒ケ岳、宝剣岳方面へ向かう登山者も増えており、3つの山小屋(山荘)を運営する宮田観光開発=宮田村=の担当者は「例年並みの入り込みになりそう」と話している。 -
旧井沢家住宅で俳句の講演会
伊那市西町区の旧井沢家住宅(市有形文化財)で21日、俳句の講演会があった。「伊那部宿を考える会」(田中三郎会長)などの主催で、伊那部宿に集った近代の俳人について約60人が学んだ。
18日に始まった伊那部宿に関わりの深い俳諧結社の句集などを展示した俳句鑑賞の企画で、最終日に講演会を開いた。
横山みづほ(俳号)本名よね子さんが「父・花笑の思い出」と題して、西町の俳人で結成した俳諧結社「観月社」を背負ってきた河野花笑さんを語った。
「父は強い運をもって生まれた」と、戦争や病気などがあっても4、5回命拾いしたこと、戦地から戻ってからは病魔に苦しんだことなどを話し、「病気と闘ってはいけない。病気と遊ぶ、戯れる気持ちなれば生きていける」と話していたことを語った。
横山さんは父の勧めで50歳を過ぎて俳句を始めたが、威厳ある怖い父から、老年になって俳句を通して人生観を学んだという。94歳で亡くなった花笑さんが80歳半ばの元気なころ、「人間の体は亡くなると灰になる。それで何もかも無になるのではない。魂は宇宙の微塵になって残る」と語った死生観も紹介。「今になって父の哲学が分かるようになった。父の魂に支えられているのではと思う」と話した。
郷土史研究家の竹入弘元さんによる「近代伊那部宿の文学熱について」の講演もあった。 -
箕輪ブライトプロジェクトが天竜川護岸に夜間照明設置
箕輪町の事業者有志でつくる「箕輪ブライトプロジェクト」(小池茂治会長)はこのほど、同町のみのわ天竜公園付近の天竜川護岸に太陽光発電による夜間照明2台を設置した。
同プロジェクトは、3年前に発足。自然エネルギー活用の廉価な照明装置の開発に取り組んできた。
試作を重ね完成した市販品にはすでに受注があり5日から組み立てを開始している。
天竜川護岸に設置した太陽光発電照明は、試作機と市販品(太陽光1号機)を1台ずつ。いずれもポールの頂上部に10ワットの太陽光パネルを備え、暗くなると自動点灯。コントローラーで照射時間をプログラムできる。
照明を設置するとメンバーからは「ようやくついた」「悲願達成」と喜ぶ声が上がった。
同照明は日暮れから4縲・時間点灯する。
太陽光1号機は1台25万円(開発記念特別価格19万5千円)。
問い合わせは、箕輪町商工会内事務局(TEL79・2117)へ。