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箕輪工業高校が新しい高校設置に向けた準備委員会が検討開始
高校改革プラン実施計画で新しい多部制・単位制高校への移行が示された箕輪工業高校はこのほど、校内教職員らでつくる将来計画準備委員会を発足させ、転換に向けた方針検討などを始めた。
委員会は校長を中心として教頭、工学科担当職員、各教科の担当などで構成、その下に小委員会がある。実施計画の決定に伴い、昨年度まで同校の将来計画を検討してきた委員会を準備委員会に移行した形。
今月21日には、新たな高校に統合する上伊那農業定時制の教職員とも初顔合わせをした。
現在は、転換に向けた基本方針の検討を進めているが、方針策定に当たっては、PTAや同窓会など関係者と、地域住民の意見を聞くための会を何度か開き、それらの意見を取り入れながら慎重に進めていきたいとしている。
1回目の説明会は5月下旬ころを予定している。 -
科学技術分野の文部科学大臣表彰の小島治雄さん(64
温度管理に関わる改良で、味噌業界で2人目
飯島町田切のひかり味噌飯島グリーン工場の小島治雄さん(64)=中川村=は「特殊味噌加工工程における温度管理に関わる改良」で、科学大臣技術分野の文部科学大臣表彰を受賞、20日、松本合同庁舎で伝達された。県内は16人、味噌業界では全国で1人。
小島さんは「大豆処理グループ4人が協力し合い品質改善に取り組み、研究、工夫したことが認められた」と喜ぶ。
小島さんをリーダーとする大豆処理グループの創意工夫の内容は、一般の味噌では蒸煮した大豆・麹(こうじ)食塩を混合するし込み時は、冷却機で冷やし品温を26縲・0度にしているが、特殊味噌(西京味噌)の適温は50縲・5度。冷却機を止めても、自然冷却で35度まで下がってしまう。そこで、冷却機を改良し、冷風でなく、生蒸気を送り込むことで、適温が確保できた。
この改良により、効果金額は700万円余に上り、加えて、労働安全確保の視点からも効果が認められた。 -
春の叙勲受章者・政務行政事務功労
酒井作衛さん(70)大変ありがたく名誉なこと。私がいただいていいのか考えるところはあるが、勤めてきた職場への評価としていただきたい竏秩B
伊那市西春近出身。農家の長男だったが、9人の家族を農業だけで支えていくのは難しいと考え、就職の道を選択した。
初任地の飯田税務署では、映画館や興行などにかかる入場税の調査指導に当たった。伊那、諏訪、長野税務署と、関東信越6県63署を管轄する埼玉県の関東信越国税局などで酒税に関する業務に携わった。伊那税務署長、国税局酒税課長などを務めた後、94年、長野税務署長に就任。翌95年、60歳で退官した。
取り締まりの帰りに刺されて殉職した職員の話を聞き「一生懸命やらなければ」と実感した。調査に入った先で鉞(まさかり)を振り回されたり、棒で殴られることも度々あったが「力でねじ伏せられて、正しいルールが負けてしまうことは不名誉なこと」という強い信念があった。逆境もあったが「負けるものか」とかえって闘志を燃やしてきた。
「正義を重んじるなんていう格好いいものじゃなく、みんながそれぞれを分担していかなければ世の中はまわっていかない。そう思っていたんです」
勤続41年のうちほぼ半分は単身赴任だったが、職務をまっとうしてこれたのは、妻、良子さんのバックアップのおかげと語る。
趣味は山菜採り。子供は一男一女。長男は飯田税務署に勤務している。
現在は西春近諏訪形で夫婦2人暮らし。 -
春の叙勲受章者・政務行政事務功労
酒井作衛さん(70)大変ありがたく名誉なこと。私がいただいていいのか考えるところはあるが、勤めてきた職場への評価としていただきたい竏秩B
伊那市西春近出身。農家の長男だったが、9人の家族を農業だけで支えていくのは難しいと考え、就職の道を選択した。
初任地の飯田税務署では、映画館や興行などにかかる入場税の調査指導に当たった。伊那、諏訪、長野税務署と、関東信越6県63署を管轄する埼玉県の関東信越国税局などで酒税に関する業務に携わった。伊那税務署長、国税局酒税課長などを務めた後、94年、長野税務署長に就任。翌95年、60歳で退官した。
取り締まりの帰りに刺されて殉職した職員の話を聞き「一生懸命やらなければ」と実感した。調査に入った先で鉞(まさかり)を振り回されたり、棒で殴られることも度々あったが「力でねじ伏せられて、正しいルールが負けてしまうことは不名誉なこと」という強い信念があった。逆境もあったが「負けるものか」とかえって闘志を燃やしてきた。
「正義を重んじるなんていう格好いいものじゃなく、みんながそれぞれを分担していかなければ世の中はまわっていかない。そう思っていたんです」
勤続41年のうちほぼ半分は単身赴任だったが、職務をまっとうしてこれたのは、妻、良子さんのバックアップのおかげと語る。
趣味は山菜採り。子供は一男一女。長男は飯田税務署に勤務している。
現在は西春近諏訪形で夫婦2人暮らし。 -
大久保区班対抗ソフトバレー
宮田村大久保区の班対抗ソフトバレーボール大会は23日、村体育センターで開いた。隣近所が力を結集。楽しみつつ優勝目指した。
区内5つの班がそれぞれ2チームを編成。年齢、性別関係なく、ワイワイにぎやかに試合に臨んだ。
パワーある若者に負けじと、団結力で対抗する中高年の姿も。ボールが軟らかいだけに、微妙な感覚が勝敗を分けた。
優勝は5班だったが、敗れたチームも地域のきずなを深め、体を動かす楽しさも満喫していた。 -
初夏の味覚、タケノコ、タラの芽並ぶ
中川村は山菜の宝庫-。上伊那農協たじまファームでは、中川村産の朝掘りタケノコやタラの芽、山ウドなど新鮮な山菜が店頭に並び始めた。
山菜はこのほか、ワラビやコゴミ、木の芽、コシアブラなど多彩。
4月下旬になり、ファームにはキュウリやグリーンアスパラ、ウグイス菜、ミズナ、セリ、クレソンなど中川産野菜の種類も増えてきた。 -
黄綬褒章(業務精励)受章 芦部弘さん(74)
重要文化財の旧竹村家の復元に伴ってすべての建具の製作を手掛けたほか、県宝の宮田宿旧本陣新井家、飯島陣屋など多くの文化財復元にも携わってその腕をいかんなく振るってきた。
飯島町で6人きょうだいの二男に生まれた。物作りの道を志すきっかけとなったのは小学生の時。工作の時間に作った本立ての出来を先生がたいそう褒めてくれた。
「勉強で褒められたことはなかったからね。うれしかったよ。それからだね、物作りに興味を持ち出したのは」
その後進んだ飯島青年学校でもわらの雪靴やぞうり、みの作りなどに抜きん出た才を発揮した。「やっぱりね、一生懸命やれば何とかなる、きちんとやれば満足できる答えが出てくる竏秩Bそんなところが物作りのいいところじゃないかな」
青年学校を卒業後、赤穂町の建具店に弟子入りした。「実はね、建具職人になろうと思ったわけじゃないんだ。古くなった自宅の修理をしたいと思っただけなんだよ。しかしそこの親方が本当に良い人でね。当時の職人にしては珍しいほど丁寧に教えてくれた。教えることには厳しかったが、基本の大切さをしっかり叩き込まれたおかげで今の自分があると感謝しているよ」
4年の修行の後、家具店の職人を経て24歳で独立。芦部建具店を起こした。その後、より多くの仕事を求めて飯島から現在の地に工場を移した。
「あのころは本当に一生懸命だった。注文が来れば大みそかも正月もなかったよ。苦労だったのは期日までに納めること。建具屋の仕事ってのはいつも決まって一番最後だからね」
まじめな人柄と確かな仕事があちこちで評判を呼び、仕事は順調に発展。卓越技能者として県知事(98年)厚生労働大臣(02年)の表彰なども受けた。
一方で上伊那、県の建具協同組合で理事や相談役などを歴任する中で後進の指導にも力を尽くしてきた。
◇ ◇
「ありがたいことだ。幸せだね。罰が当たらないかと思うくらいだよ。体に悪いところはどこもないし、孫にも恵まれてね。息子も跡を継いでくれるようだから何も言うことはない」 -
駒ケ根市保育協会総会
駒ケ根市内の幼稚園、保育園の職員らでつくる市保育協会は26日、市役所南庁舎で総会を開いた。05年度事業・決算報告、06年度事業計画・予算案のほか、06年度の役員を承認した。新会長は草深雪江さん。草深さんはあいさつで「研究会に積極的に参加してもらってみんなで活動を盛り上げていきたい」と抱負を述べた。
06年度役員は次の皆さん。
▽会長=草深雪江▽副会長=北原ヒロ子、馬場美保子▽会計=吉村千恵子▽監事=小木曽節子、高見洋子▽委員=園長全員 -
駒ケ根市にバイオ企業立地 調印
がんや心筋梗塞(こうそく)の研究用試薬の研究開発などを行うACTGen=アクトジェン(本社名古屋市中区、林通宏代表取締役)は駒ケ根市赤穂、南の原工業団地内の丸信工業の空き工場を借りて業務を始めることを決め27日、駒ケ根市役所で賃借契約書に調印した。8月に業務を始める予定。林代表取締役は「素晴らしい環境の中で新たに研究所を開設できることになってうれしい。患者のために一日も早く新しい薬を開発したい」と述べた。
同社は伊那市手良に研究所がある医学生物学研究所などのグループ会社として05年11月に設立された。当面、従業員6人で製薬企業向けの試薬の研究、開発を行い、順次新規従業員を採用して業務を拡大する計画。1年後をめどに本社を名古屋市から移転し、09年度には売上5億円を目指す。今回研究所として契約したのは工場2階部分の約650平方メートルだが、林取締役は、今後1階部分の賃借も考えたい竏窒ニしている。 -
山田住職が唄導師の大役見事に
宮田村町2区にある浄土宗・白心寺の山田弘之住職が、44歳の異例の若さで同宗大本山清浄華院(しょうじょうけいん・京都市)で催行された御忌大会(ぎょきだいえ)で唄導師をつとめた。宗祖・法然上人の法要を大僧正にかわって執行。長時間に及んだが、見事に大役を成し遂げた。
唄導師は60代から70代の長い経験を積んだ僧侶から選ばれるのが一般的。
年齢から辞退することも考えたという山田住職だが、最高位の僧侶しか着ることのできない荘厳な緋衣(ひのえ)を身にまとい、厳粛な法要を落ち着き払って営んだ。
多くの檀家が参加し、張りつめた雰囲気が3時間ほど続いたが、役目を果たした山田住職は「無事にお勤めすることができたと思う」とホッとした表情を見せた。
宮田村からも約120人の檀家が駆けつけ、住職の一世一代の勤めを見守っていた。 -
南割区の敬老会
宮田村南割区の敬老会は23日、同集落センターで開いた。公民館分館などの主催で、70歳以上206人のうち42人が出席。地区の子どもたちが踊りを披露するなど、地域あげて長寿を祝った。
初めての試みとして、村内でつくられた山ぶどうワインで乾杯。地域の人たちが用意してくれた美味しい料理に舌鼓を打ちながら祝宴が始まった。
区内の保育園児がステージにあがり余興。全身使って踊る姿に参加した高齢者は目を細め、元気をもらっていた。
その他にも各種グループ10組ほどが出演。自慢の芸で楽しませていた。
加藤清人分館長、保科幸雄区長は「皆さんの尽力で今の南割区がある。今も子どもの通学見守りなどお世話になっている」と感謝の言葉を述べた。
高齢者を代表して春日敏夫さんは「過ぎてみれば、あっという間にこの年齢になった。長野県は健康長寿といわれるが、私たちも元気に暮らしたい」とあいさつした。 -
新田区敬老会
宮田村新田区の敬老会は23日、村文化会館で開いた。70歳以上116人のうち55人が出席。分館や区を中心に地域の人たちがもてなし、高齢者の今までの労苦をねぎらった。
料理を食べながら、ひざを交えて歓談。各種団体が踊りなどの余興で盛り上げ、会場一体となって歌う場面もあった。
最後に地区児童会の4縲・年生がステージに登場。「これからも元気で長生きして」と願いをこめ合唱した。
児童から一人づつに花束も手渡され、おじいちゃん、おばあちゃんは感激の表情。
「ありがとう」と心温まるプレゼントを受け取っていた。 -
飯島町で追突事故
27日午後2時20分ごろ、飯島町七久保の主要地方道飯島飯田線(広域農道)の七久保小学校入口信号機交差点内で右折のため停止していた高森町のデイサービスセンターのワンボックスカーに、松本市の運転手の男性(23)が運転する普通トラックが追突。ワンボックスカーに乗っていたお年寄り8人が首や頭などの痛みを訴え、駒ケ根市内の病院で治療を受けた。
お年寄りらはデイサービスの利用者で、社会福祉士の女性(25)が運転するワンボックスカーで現場近くの千人塚公園に花見に来たという。駒ケ根署が原因を調べている。 -
市町村対抗駅伝箕輪チーム激励会
ユニフォーム贈呈箕輪町は26日夜、第16回長野県市町村対抗駅伝(5月7日、松本平広域公園陸上競技場発着)に出場する箕輪チームの激励会を町文化センターで開いた。町は今年、箕輪チームのユニフォームを作り選手に贈呈。選手は町村の部で優勝を目指し健闘を誓った。
駅伝は15回目の出場。これまで企業、高校など各自のユニフォームで出場していたが、今回町が作成。色は選手の希望に沿いスカイブルーにした。
箕輪チームは02年から04年に町村の部で優勝し3連覇を達成。02年は総合で4位。05年は町村の部4位、総合11位の好成績を残している。
平沢豊満町長は、「監督を中心に日ごろ鍛えた力を十二分に発揮してがんばって」と期待を寄せ、激励金を贈った。
監督の竹入平治さん(町陸上部監督)は、「選手一同自分の力を信じ、気力、体力を振り絞り、郷土箕輪のためにがんばってきたい」。チームリーダーの丸山信一さん(NEC長野)は「皆で町村の部優勝を目指してしっかり走りたい。テレビ放送があるのでユニフォームがたくさん映るよう走りたい。応援お願いします」とあいさつした。
箕輪チームは2月下旬から週3日の練習を重ね、3月末の記録会で選手を選考した。
メンバーは次の皆さん。
▽1区=池田杏奈(箕輪中3年)▽2区=白鳥敦(同2年)▽3区=佐々木跡武(上農高3年)▽4区=渡辺礼夢(伊那西高2年)▽5区=藤沢誠一(弥生ケ丘高3年)▽6区=丸山信一(NEC長野)▽7区=大槻勉(ジェルモ)▽8区=佐藤大輔(箕輪中2年)▽9区=唐沢純一(伸和精工)▽補欠=唐沢萌、山口和貴、稲垣新太(以上箕輪中3年)倉田好美(伊那西高2年)有賀陽祐(東洋精機工業)▽監督=竹入平治▽コーチ=唐沢文生(ちいむもみじ)窪田辰広、永井正(町教委) -
水稲直播始まる
箕輪町内で27日、水稲の直播作業が始まった。町水田農業推進協議会が購入した水稲直播機での作業2年目。初日は試運転で、木下のほ場18アールで作業した。
町内で直播栽培をする農家は昨年より増えて14人。栽培面積はわずかに減少し約4アール。今年は、「こしひかり」のもみをコーティングしたあと、発芽を早めるように加温した状態で播種する。オペレーターが直播機を動かし、肥料と一緒にまいた。
直播栽培は最初の管理が少し大変だが、春作業の省力化、経費の削減、作業適応期間の拡大などメリットがある。稲刈り時期も通常の田植えより1週間遅れるため、秋の収穫作業も分散でき、上伊那農協で推進している。 -
フクロヤ家具総合センターが箕輪町にベンチなど寄贈
箕輪町木下のフクロヤ家具総合センター(唐沢修一社長)は今年創業50周年を迎え、地域への感謝の気持ちを込めて25日、箕輪町に木製ベンチなどを寄贈した。
寄贈品は子どもから高齢者までが利用できるものを考え、木製ベンチ1基、A4版ファイルを収納できるスチールキャビネット2種類11台、杖を使う人が庁舎内で利用できる歩行補助カー1台。
木製ベンチは子どもや高齢者が座りやすいように座を低くしたオリジナル。庁舎1階ロビーに置く。キャビネットは小・中学校6校で各1台、残り5台は庁舎で使う。歩行補助カーは書類や杖が収納できる特別仕様。自由に使えるようロビーに置く。
「地域の皆さんに支えられて50年を迎えることができたので地域に恩返しをしたい。皆さんに使っていただきたい」と唐沢社長。平沢豊満町長は、「大切に使わせていただく。これを節目にまたがんばって」と感謝した。 -
南箕輪村集落営農組織準備委員会発足
南箕輪村の「担い手」としての集落営農組織の設立に向け26日夜、準備委員会が村役場で発足した。今後、組織の位置付けや組合員加入など具体的な項目を検討し原案を作る。
準備委員会は集落営農組織の設立、情報収集、情報提供などを審議し、活動する。委員は関係組織と各地区代表者ら30人で構成。会長に吉沢和倫さん(北殿)、副会長に原廣美さん(大泉)田中実さん(神子柴)を選出した。
5月18日の第2回委員会から、集落営農組織の位置付け、組合員加入推進、一元経理対象品目、加入条件、組合の名称・運営、作業機械の借用、利益配分基準の設定などの具体的項目を検討する。
今後は、準備委員会で原案作成後、村「担い手」育成総合支援協議会を開き、7月ころに各地区で第3回集落懇談会を開き仮申し込みのとりまとめをする予定。 -
市議選 情勢(3)伊那選挙区
新市発足に伴う伊那市の市議選は30日に投票が行われる。選挙戦は終盤を迎え、各陣営とも立候補者の辻説法、電話戦略などで票の掘り起こしに必死だ。選挙区ごとの情勢を探る3回目。
伊那選挙区の定数は18で、立候補者は21人。
内訳は前職18人、新人2人、元職1人。党派は無所属16人、共産党3人、公明党2人。
地区別にみると、前職5人のうち3人が引退した西箕輪は、前職倉田節子、前沢啓子の2氏が立つ。「市民派」の倉田氏は、辻説法で「平和に生きるまち」を訴える。共産党の前沢氏は、前職小林和人氏の地盤を引き継ぎ、竜西を中心に回る。有権者4801人と大票田だが、他地区の立候補者が積極的に入り込み、安心できる状況にない。
東春近(有権者4395人)は、前職飯島光豊(共産党)、伊藤泰雄の2氏に、新人野溝直樹氏が加わった。民主党推薦の野溝氏は、地元を重視しつつ、連合長野上伊那地域協議会の支持を背景に、企業を回って全市的な集票をねらう。選対を組織しない戦い。知名度が低く、苦戦する。前職2氏は新人1人が増え「見えないところで票が減っているのではないか」と危機感を持つ。
西春近(有権者5072人)は元職飯島尚幸(公明党)、前職春日晋治の2氏。小学校区単位で北部と南部にほぼ地盤が分かれているものの、縁故関係が強い東春近から切り崩しがあり、守りながら戦う形になっている。飯島氏は地元票を掘り起こす。春日氏は地元のほか、同級生や消防団など同世代の仲間が「応援団」として集う。旧伊那市議選(03年2月)のトップ当選で、周囲から聞こえる「大丈夫」の声に、票が流れないよう気を引き締める。
手良は前職小平恒夫、新人竹中則子の2氏だが、有権者1945人と少ない。竹中氏は、市女団連OB有志らでつくる「明日を担う女性の会」が擁立した。各地区に支部を設けているが、60代女性が中心。地域の壁を超え、いかに幅広い年齢層に浸透させるかが課題で、どうしても地元候補者に票が流れてしまう傾向を心配する。小平氏は前回より票を伸ばす勢いで、地元のほか、西箕輪、西春近、上・下新田、狐島などを集中的に回る。
美篶(有権者5586人)は前職黒河内浩、矢野隆良、若林徹男の3氏。特に決まった地盤割りはなく、それぞれが入り乱れる。手良に近い笠原や南割などに立候補者がおらず、他地区の立候補者を含めて票の取り合い。地元を守りつつ、攻めている状態。在は地元ががっちり固めているとみて、伊那の町部を中心に票獲得に動く。
伊那(有権者2万4736人)は、前職新井良二、小林信、柴満喜夫、中村威夫、馬場秀則、前田久子(公明党)、三沢岩視、柳川広美(共産党)の8氏。竜東が5人、竜西が3人。大票田の西町、荒井、山寺などは1人ずつ。引退した中央区高沢勝氏の地盤で、同区の社民党推薦新井氏、柳川氏に加え、狐島区の馬場氏らが争う。
富県(有権者2893人)は、前職下島省吾氏のみ。他地区からの切り崩しを食い止めようと守りを重点にしていたが、ここへ来て地元を固めつつ、攻めの体制に切り替え、伊那の町部で票の掘り起こしをねらう。
定数が前回の24から18に減ったことで、前回以上に票を上乗せする必要がある。立候補者のいない他地区へ出向いても「全然知らない人が行って票に結びつくのか」という難しさもあるようだ。前職の選対では「これまでで一番票が読めない」と選挙の基本に戻って辻説法を組み、公約を訴える手法に切り替えたところも。「(獲得票数が)だんご状態になるのではないか」との見方もあり、前回の2倍近い票を獲得しようと、最終戦へ望みをかける。
22日現在の有権者数は4万9428人(男2万4038人、女2万5390人)。 -
伊那市の東春近小4年生のりんご体験学習開始
伊那市の東春近小学校は26日、恒例の4年生を対象とした「りんご体験学習」を、同市東春近田原の伊藤一路さん(78)・豊子さん(74)夫婦のりんご園で始めた。本年度初回はリンゴの摘蕾(らい)作業を体験。つぼみが大きな果実に成長するのを楽しみながら汗を流した。
本来は摘花作業をする予定だったが、寒さで開花が遅れてむなく変更した。児童82人(3クラス)は、伊藤さん夫婦らから手順を教わり「つがる」「王林」の2品種のリンゴの木、合計約40本の作業をした。
摘蕾、摘花などは一つの房に花が5つ咲く中から、真中の中心花だけを残し、周りの花を摘む作業。中心花に栄養分を集中させ、良いリンゴを実らせるためだという。
児童たちは摘蕾作業をしたことがないためはじめは手間取ったが、作業を進めるうちにコツをつかんで順調に終わらせた。松澤拓実君(10)は「甘くて大きなリンゴができるのが楽しみ」と期待していた。
「りんご体験学習」は、果樹栽培の様子や農家の人の苦労や願いに触れることが目的。リンゴで何か貢献したい竏窒ニの思いで伊藤さんが話を持ちかけ、今年で12年目を迎える。
本年度、児童たちは5月下旬に「ふじ」の摘果をし、11月下旬には収穫する予定。来年2月は、学校で学習のまとめの会を設け、伊藤さん夫婦にリンゴ料理をもてなす。 -
横領の元職員に懲役3年6月 地裁伊那支部
伊那市などでつくる伊那中央行政組合の公金を着服したとして、業務上横領の罪に問われていた同市坂下区入舟の元伊那中央衛生センター庶務係長、田畑浩二被告(41)=懲戒免職=に対して地裁伊那支部(藤井聖悟裁判官)は27日、懲役3年6月(求刑懲役4年)の判決を言い渡した。
判決公判などによると田畑被告は、庶務係長になった2003年4月から06年1月までの間、122回にわたり、同センターにし尿回収業者3社が支払った施設使用料のうち、2566万8千円を着服していた。
経理をほとんど一人で担当していたため、誰もいない時を見計らって、事務所金庫に保管していた現金を抜き取る手口で横領。飲食やパチンコなどの遊興費、消費者金融への借金返済などに使っていた。
藤井裁判官は判決理由で「公務員としての責任ある立場にありながら、それを悪用し、公務員に対する信頼を失わせた責任は重い。重大性、背信性を十分認識しながら遊興費に使用したことは、規範意識の欠如は明らかだ」とした。 -
伊那市子ども会育成会連絡協議会新組織に
伊那市子ども会育成会連絡協議会が26日夜、市役所であり、新役員の選出や06年度事業、予算などについて話し合った。3市町村合併に伴い会員34人(内訳=旧伊那28人、旧高遠5人、旧長谷1人)の新組織となった。新会長には美篶笠原の農林業、畑房男さんに決まった。
伊那市教育委員会の北原明教育長は、現在の子どもたちの学習について「現実体験から離れた学習を詰め込むのでなく、実際の体験を通して学んでいくことが必要。皆さんには地域でさまざまな体験活動を展開していくことを期待する」と話した。
新会長に選ばれた畑さんはあいさつに立ち「健全育成のために子どもたちを育てると同時に、守ることが重要。それには地域の中でその一翼を担うための団体にならねば」と決意を述べた。
本年度事業では7月中旬に中南信地区安全指導者研修会に参加するほか、9月下旬には地域子ども安全フォーラムを市内で開く。 -
信大でブータンの農業と山菜などについて学ぶ公開ゼミ
南箕輪村の信州大学農学部で26日、ブータン農業省の研究員を招いた公開ゼミがあった。約30人の学生が集まり、ブータン人の生活と密接なかかわりを持つ食用野生植物の利用や伝統知識など学んだ。
機能性食料開発学を専攻する松島憲一助教授のゼミは昨年から、長野県と似通った気候風土を持つブータンの食用野生植物利用に着目し、現地の研究機関と共同プロジェクトを進めている。鎖国が長かったブータンは、日本で一般的に食されている野菜類の普及が遅かった分、山菜などの利用が進み、それらに関する知識も蓄積されているが、現代に入り若い世代が継承しなくなってきていることから、食用野生植物の利用と伝統知識を保全するための研究・調査をしている。
公開ゼミは、今月上旬に現地調査に出向いた学生2人と、ブータン農水省の研究員2人がそれぞれ発表した。
ラクシュミ・タパさんは、日本でもなじみのアカザ、ゼンマイ、などがブータンでは一般的に食べられていることや、市場価値のあるいくつかの山菜を紹介。また、それらが持つといわれているさまざまな効能やブータンにおける文化的価値やなどを説明した。
また、ゼミ生らがブータンの郷土料理「ダチ」を作り参加者に振舞った。
同研究室は、研究調査を来年まで継続した後、結果をまとめた山菜図鑑のようなものを作成する予定。 -
無暖房住宅
##(見出し(1))
記者室大口無暖房
##(見出し(2))
今年の冬ほど、灯油やガソリン価格にピリピリした年は無かった。毎月のように2円3円と値上がりし天井知らず。寒い信州で暖房なしで暮らせたらどんなに、家計が助かるだろうか。そんな夢みたいな住宅が実現する▼先日、井坪建設の伊那谷初、無暖房、低燃費住宅の安全祈願祭を取材した。35センチの厚さの発泡スチロール板で壁や床、屋根を丸ごと包み、開口部は2重サッシにするなど、徹底した高断熱、高気密仕様。信大構内に設置した実験棟の実証実験や、空調メーカーでのシュミレーション結果を受けての初の施工例▼世界規模で地球温暖化や環境問題への早期対応が叫ばれる中、無暖房・低燃費住宅は21世紀住宅の1つの方向軸ではないかと思った(大口記者) -
藍綬褒章の北原久爾さん(72)
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「光栄ではあるが、ほかにりっぱな調停委員がいっぱいいるのに、私がもらっていいのかというのが正直な気持ち」。
34年、駒ケ根市下平に生まれ、中央大学法学部を卒業、18年間の銀行勤務の後、家業の酒造会社「長生社」を継ぎ、現在も社長を務める。
調停委員には84年4月に任命され、3月31日まで22年間務めた。 「委員にと話しがあった時は、若かったが、父親(宅爾さん)も委員だったので、ある程度、役割などを理解しており引き受けた」
調停委員は申立人と相手方との間に立ち、双方の話しを聞き、話し合いでの解決の糸口を探し、仲介する役割。長野地裁伊那支部には調停委員は35人おり、北原さんは民亊と家事の両方を受け持った。
「担当した中で、1番多かったのが離婚調停。母親と別れて暮らしている小学生が、裁判所の控え室で、久しぶりに母親に会い、抱き合って泣いていたことが今も目に浮かぶ」。
調停委員になりたての20年前と比べ「離婚に対する認識が変わった。一言で言えば、離婚は恥かしいことでなく、何でもないこと、『ばついち』はステータスと考える若い人さえいる。20代-30代の離婚は子どもがいても、幼く、離婚の意味さえ分からない。親の離婚は子どもにとって至極迷惑、子どものことを考えてほしい」と訴える。
次に多いのは遺産相続。「申立人も相手方も高齢者が多く、積年の恨み、つらみが出て、妥協の余地がない。全相続の中で、調停申立は一握りと少ないが、それだけに深刻なケースが多い」とか。
調停委員は法律の専門家でなく、指示したり、命令する立場でなく、社会の常識をものさしに、話し合いをすすめる役目「それだけに、難問が解決するとほっとする。22年やってきたが、特別難しい仕事とも思わないが、人生の裏側が分からないとできない仕事」。
本業の酒造では、純米酒1本に切り替え、「信濃鶴」ブランドのほか、今年から厳選素材による「桜の下で」を販売。好評とかで顔をほころばす。
「信濃鶴の伝統を大切に、酒本来の姿を守りつつ、新しいものにもチャレンジしていきたい」。妻と長男夫婦、孫の5人暮らし。 -
デイサービス利用者がお花見
宮田村社会福祉協議会のデイサービスセンターはこのほど、デイサービス通所者を対象にお花見を行った。飯島町の与田切公園まで足をのばし、満開の桜を満喫した。
全ての利用者に花を楽しんでもらおうと、開花にあわせて連日実施。バスに揺られて到着したおじいちゃん、おばあちゃんは、眼前に広がる桜の園に歓声をあげた。
道中で仕入れた桜まんじゅうを食べながら、ゆっくりと見物。心地良い昼下がりが過ぎていった。 -
伊那市地蜂愛好会総会
伊那市地蜂愛好会(会員約100人、小木曽大吉会長)は23日、06年度通常総会を伊那市の羽広荘で開き、越冬させた約5千匹の女王バチを会員に配布した。
本年度同会は、親子などを対象としたハチ追い体験学習会をしたり、地球元気村に参加するなどして、会員だけでなく、一般に向けた地バチアピールもしていく。
今年は、ハチを繁殖する巣の数を増やし、昨年の倍近い約1万4千匹の女王バチの発生に成功した。小木曽会長は「発生数を増やすことは長年目標としてきたことで、一定のレベルに達したと思う。今後はこれを維持していきたい」と話していた。
また、同会の活動に貢献した小松養蜂園(伊那市)の小松実治さんに感謝状を贈った=写真。
玉川大学農学部、小野正人教授によるスズメバチ類の社会性を紹介する記念講演もあった。 -
箕輪町消防団春季訓練
箕輪町消防団の春季訓練が23日、箕輪中部小学校グラウンドであった。団員175人が大規模災害に向けた基本動作と規律の徹底、部隊編成の重要性に重きを置いた規律訓練に励んだ。
平沢豊満町長は「指揮命令の大切さを自覚し、安全的確に町民を守る体制を作ってほしい」。平沢久一団長は「大規模災害やあらゆる災害に備え、団体、部隊行動をとるために必要不可欠な基本動作を身に付ける訓練。災害現場ではまず自分自身の安全を確保し、指揮命令系統が明確に伝わるように、迅速な対応をお願いしたい。実のある訓練にして」と訓示した。
観閲では、デジタル地域防災行政無線整備で消防団に配備した車携帯型無線機17台のお披露目があり、団員が実際に交信した。
式では、荻原利一前団長はじめ前ラッパ長、前正副分団長の14人に町長感謝状を贈った。 -
赤穂中不審者対応訓練
駒ケ根市の赤穂中学校(諏訪博校長)は26日、不審者対応避難訓練を行った。日本刀を持った不審者役の教諭が怒鳴りながら授業中の1年2組の教室に乱入。生徒たちを素早く避難させた教諭が教室内の机やいすで不審者の動きを封じるように防戦した。急を聞いてさすまたや盾を手に駆けつけた数人の教師らが暴れる不審者を取り囲み、数分間の乱闘の末、ようやく床に押さえつけた=写真。
訓練の模様を見守っていた駒ケ根署生活安全刑事課の前島昭文係長らは体育館に集まった全校生徒に対し「逃げる時に勝手な行動を取らないことが一番大切。万一の際にも今日のような冷静な行動を」と講評した。諏訪校長は「侵入者は火事と違って校内を動き回る。今どこにいるかの情報を聞き漏らさないよう静かに避難することが大切だ」と話した。
同署の高見澤貴史刑事は生徒に護身術の一端を教えた。「腕をつかまれたら手のひらを開くこと。手首が太くなって振りほどきやすくなる」などと実演を交えて説明した。 -
駅伝選手激励会
25日夕、駒ケ根市教育委員会は5月7日に松本市で開かれる第16回県市町村対抗駅伝競走大会、第2回県市町村対抗小学生駅伝競走大会にそれぞれ出場する駒ケ根市代表選手らの激励会を市役所南庁舎で開いた。中原稲雄教育長は選手らにユニホームと激励金を手渡し=写真「良い成果を期待する」と激励した。監督らは「調子は上がってきている。優勝を目指して一丸となって頑張りたい」選手らは「力を出し切って次の選手にたすきを渡したい」「トップでゴールできるよう精いっぱい走りたい」などと1人ずつ決意を述べた。
市町村対抗駅伝は9区(42・195キロ)、小学生駅伝は4区(約6キロ)で優勝を争う。昨年の大会ではそれぞれ3位、1位の好成績を収めている。
選手は次の皆さん(○数字は出場予定区間)。
【第16回県市町村対抗駅伝競走大会】▽監督=下島修▽選手=(1)森田遥(赤穂中1年)(2)宮脇千博(東中3年)(3)唐木正敏(自営)(4)滝澤恵美(駒ケ根市役所)(5)松崎雄介(駒ケ根市役所)(6)福澤一樹(上伊那農高3年)(7)小林太一(信州大4年)(8)福沢潤一(東中2年)(9)北原英一(トーハツマリーン)補欠=平賀愛美(赤穂中2年)大蔵孝典(赤穂中3年)羽生吉浩(養命酒製造)木村和也(トーハツマリーン)
【第2回県市町村対抗小学生駅伝競走大会】▽監督=林正俊▽選手=(1)湯澤ほのか(赤穂南小6年)(2)林優人(赤穂小6年)(3)赤羽美紅(赤穂南小6年)(4)春日千速(赤穂東小5年)補欠=伊東玲奈(赤穂小6年)丸山修平(赤穂東小5年) -
地域にも愛される観光ホテルに
会社幹部と住民サポーターが懇談宮田観光ホテルを経営し、長期債務や施設老朽化の課題を抱える宮田村の第3セクター・宮田観光開発の幹部と、同社の社外モニター機関「サポーター会」が26日、地域に根ざしたより良い観光施設を目指して懇談した。サービス向上、柔軟な商品設定などを求めてサポーター会は9項目を提言。会社側は善処する方針を示し、新たな誘客の手段として、朝市の開催なども検討していると説明した。
会社側から清水忠夫社長と2人の常勤取締役のほか、実務の幹部3人が出席。赤羽正リーダーら3人のサポーター会メンバーが提言内容を説明した。
宴会や冠婚葬祭など割安感のある商品設定や、きめ細かな客への対応で地元にも愛されるホテル運営を要望。
清水社長は「低料金でもサービスを落とさず、地元に多く利用してもらえる施設に生まれ変わる」と答えた。
小田切英夫専務は、マレットゴルフ大会と食事、入浴をパックにした新商品を5月から始めると紹介。
地元農家の協力を受け、ホテル前で朝市を開催する計画も示し「地元に愛され、さらにお金をかけなくてもできる施設づくりを進めたい」と話した。
接客や宣伝広報のあり方、施設内の備品、消耗品改善など、突っ込んだ内容も議論。取締役が退席し、サポーター会と幹部社員が懇談する場面もあり、現場の生の声も聞いた。
サポーター会は経営に地域の声を反映させようと、村民5人を同社が指名して発足。意見や要望は随時、観光開発に吸い上げていく考えで、今回が昨年末の発足後初めての提言、懇談となった。