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EPОコンサート、満席の聴衆酔う
EPОデビュー25周年&小蕪亭コンサート10回記念の「EPОコンサート2005秋」が10、11日、飯島町七久保千人塚公園ギャラリー小蕪亭で開かれた。満席の聴衆は、声という楽器を生かし、時代や世代を越えた歌のあり方を模索し、進化し続けるEPОさんの歌に魅了された。
ギター伴奏の秋元カヲルさん作曲の「ウォールデン」でスタート。今の季節にぴったりの曲「音楽のような風」「小さな秋」。秋元さんのボーカルで「ことう」と続いた。
セラピストでもあるEPОさんは「だれにも言えない悩み、心の中に大きな固まりを持っていた。自分が乗り越えた体験を歌にした」と話し、「あの恋は二度と帰らない。死ん方がまし。愛をなくしても、でも生きている」と切々と訴え「生きていることは大丈夫」と「でも生きている」を歌い、聴衆を癒し、勇気づけた。
マイクなしの響きある声に、スリムでしなやかな動きが彩りを添え、秋元さんのギターがEPОさんの歌と一体になって至福の時を刻んだ。 -
初の夜間議会16日の一般質問
高遠町議会は9月定例会の一般質問を初めて夜間に開く。8月下旬の議会運営委員会で、原浩議長から「町民が議会に参加できる機会を増やそう」と提案があり、決定した。
一般質問は16日と20日を予定しているが、夜間議会は16日のみ。午後1時から午後5時までと、引き続いて会議規則に基づき延長という形で午後6時に再開する。
9月定例会は15日開会し、会期は27日(予備日28日)まで。 -
伊那学コモンズ講座 第4回
飯島町営農センター、環境保全型有機農法の2事例を発表上伊那農業改良普及センターなど県の出先機関が合同で開く伊那学コモンズ講座の第4回が6日、県伊那合同庁舎であった。飯島町産業振興課長齋藤久夫さんの「飯島町の1000ヘクタール自然共生農場づくり」と、伊那市美篶の水稲農家小川文昭さんの有機農法に関する「ひと・むし・たんぼ」の2つの事例発表があり、約50人が熱心に耳を傾けた。
齋藤さんは、04年12月に政府発表の米政策改革大綱に盛られた「認定農業者制度」や「集落型経営体」の規定が、「農業と農村のあり方に大きな影響を与える」と強調。飯島町の営農センターの仕組と、独特な環境配慮型農業のプラン概要を説明した。
「頭脳集団」としての営農センターが作付け計画等を作成し、「実働集団」としての地区営農組合がそれを実施するという形で、町独自の環境基準を設けて、多様な食物を栽培すると同時に、グリーンツーリズムや農業関係ビジネス学校なども開催するという独特のプランに、参加者の関心も高かった。
小川さんは、有機農法による水稲栽培を17年間続ける中で、田んぼの生き物を観察・保全する活動を進めてきたことを紹介。知り合いの農家の後継ぎが自殺したことことに触れながら、「農家が農業を続けて行くことに魅力を感じられなくなっているのは何故か」と問題を提起。
「農家の経営は大切だが、お金になる作物をたくさん作ることに没頭するあまり、農業は米や野菜だけでなく、田んぼや畑に住む生物を育て、それを見つけたり観察したりする喜びを発進する力を失った。それが現在の最大の農業問題ではないか」と訴えた。
伊那学コモンズ講座は、県や地方自治体の職員が自ら働く伊那谷の歴史や魅力を知り、行政サービスに活かすことを目指して始められた。峯村きぬ子農業改良普及センター所長は「講演の2事例は、上伊那が全国に発進で切る優れたもの。当初は当センター主催の『環の農業者セミナー』で事例発表をお願いしたが、門戸を広げようと思い、伊那学コモンズ講座として行った」と話した。
なお、講師の一人、小川文昭さんが所属する「ひと・むし・たんぼの会」の会は、毎週木曜日、本紙6-7面にリレーエッセーを寄せている。 -
上伊那陸上選手権あす
第45回上伊那陸上競技選手権大会が10日、伊那市陸上競技場である。上伊那陸上競技協会、伊那毎日新聞社主催、伊那市、伊那市教育委員会後援、KOA協賛。
100メートル、4×100メートルリレー、走り高跳び、砲丸投げなど、一般男子11、一般女子9、中学男子8、中学女子7、共通男子3、共通女子4の合計42種目に242人がエントリー。
一般男子100メートルで5連覇していた白鳥徹也さん(上伊那陸協)が出場しないことは惜しまれるが、一般女子4×100メートルリレーの伊那弥生ヶ丘高校の走りに注目。国民体育大会(10月下旬)に出場する仲田千秋さん(2年)の参加で、圧勝が予想される。
また、中学女子100メートルで、同じく国体選手の今井沙緒里さん(辰野3年)の記録への期待も大きい。
午前8時30分から開会式。競技開始9時。 -
家畜排せつ物処理技術研修会
上伊那畜産振興協議会の家畜排せつ物処理技術研修会は7日、箕輪町文化センターや伊那酪農業協同組合であった。資源循環型農業を確立するため、畜産農家や農協、市町村など関係機関から約30人が参加し、たい肥化や尿の液肥化技術を熱心に学んだ。
たい肥製造技術研修は、県農業技術課主任専門技術員の吉田宮雄さんが指導。基本6条件に栄養分、空気(酸素)、水分、微生物、温度、時間を挙げ、最も重要な空気と水分は、通気性の目安が容積量が1リットルあたり0・5キロ、水分は家畜ふんの場合55-70%と説明した。
空気と水分の加減を簡単に見る「容積重」の計測方法として、10リットルのポリバケツにたい肥原料をすり切りいっぱい詰めたときの重さが5-7キロの範囲ならば、初期の好気性発酵に理想的な水分で空気も十分に含んでいることも話した。
また、一般から多くの苦情がある尿散布時の臭気を低減させる尿曝気処理の液化技術研修もあった。
曝気処理装置の仕組み・設置方法に加え、実際装置を導入した農家の事例を紹介。その農家が、処理を施した肥料を今年の春に散布をしたところ、明らかに臭気の減少が見られたという。
曝気装置は、既存の尿溜槽に直接設置でき、積極的に導入する農家も、徐々に増加しているが、装置を設置できる尿溜槽を持つ人が大規模農家に限定されていることや、コスト的な制約があることが、今後の課題となっている。 -
南箕輪村に有賀殿夫さんが絵画寄贈
南箕輪村南殿の有賀殿夫さん(71)は、村に150号の日本画「緑陰」を寄贈した。多くの村民に見てもらおうと、村は村民センターロビーの壁に飾っている。
有賀さんは日本美術院院友。12年ほど前、中央で入選した作品「デンデラの夜」(エジプト、クレオパトラ宮殿)を村に寄贈。村民センターに飾り、利用者の目を楽しませてきた。
今回、より親しみやすい自然の田園風景を-と、「緑陰」を贈った。2、3年前に描いた作品で、地元南殿の水田に木が映っている様をスケッチし、田植えを終えたばかりの黄緑の美しさを表現したという。「しみじみとした気持ちで見てもらえたら」と話している。 -
「ときめきランチ」が表彰報告
一人暮しのお年寄りや障害者らに手作りの弁当を12年にわたって届けてきたボランティアグループ「ときめきランチ」(松村美奈子代表、52人)が2日、県社会福祉協議会会長から功労表彰を受けたことから7日、松村代表らが駒ケ根市社会福祉協議会を訪れ、竹内正寛会長らに表彰を報告した=写真。
「ときめきランチ」は93年から毎週土曜日に手作り弁当の配食サービスを続けている。弁当を届けることにより、栄養のバランスがとれるとともに、一人暮しの寂しさを紛らせてくれる窶狽ニ喜ばれている。 -
駒ケ根初の精神障害者共同住居「こまの杜飯坂」開所
NPO法人メンタルサポート駒の杜(松・ス澄子理事長・31人)が準備を進めてきた駒ケ根市初の精神障害者共同住居「こまの杜飯坂」がこのほど完成し7日、福祉関係者ら約70人を集めて駒ケ根市のアイパルいなんで開所式典を開いた。
松・ス理事長は「地域の方々の理解を得、250人を超える人の寄付をいただいて開所にこぎつけることができた。今後も気楽にお付き合いと支援をお願いしたい」とあいさつした。
「こまの杜飯坂」は精神に障害を持つ人が地域の一員として生活できる場をつくろうと「駒の杜」が県、市の補助を受けて準備を進めてきた共同住居。賃貸で木造2階建て、延べ床面積は約180平方メートル。入居者が暮らしやすいよう内装などに手を入れてある。定員は5人だが、3人の男女が既に生活を始めていて、10・12月にさらに2人が入居することが決まっている。 -
新エネルギービジョン策定委員会
新エネルギービジョン策定に向けて駒ケ根市は7日、第1回地域新エネルギービジョン策定委員会を市役所で開いた。学識経験者、産業関係者、団体代表者らのほか、公募に応じて参加した委員ら約20人が出席して市の担当者から趣旨の説明を受け、今後の進めなどについて検討した。互選により委員長に糸長浩司さん=日本大生物資源科学部教授、副委員長に北林友和さん=ヨウホク社長=が選出された。
同委員会は来年1月までに3回の会議を開くほか、新エネルギー導入先進地の視察などを行いながらビジョン案について提言していく。
「新エネルギー」とは、石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料ではなく、太陽光、風力、廃棄物、バイオマスなどを利用した発電や熱利用のこと。限りある化石燃料の消費軽減のほか、地球温暖化防止に向けての二酸化炭素削減効果も期待されている。 -
宮田村の3保育園で祖父母参観
宮田村の3保育園で6日、祖父母参観が行われた。子どもたちがステージで発表したり、手遊びや体操で一緒に体を動かしたり。孫の楽しげな姿に目を細めて喜んだ。
中央保育園では園児が各年代ごと、歌やリズム体操を披露。可愛らしい衣装に身を包むなど演出も多彩で、楽しいステージを繰り広げた。
友人と力をあわせ頑張る姿に、おじいちゃん、おばあちゃんは感激の表情。一緒に手遊びをする光景もあり、孫の成長を肌で感じていた。 -
故矢田前宮田村長に叙勲
7月に急逝した矢田義太郎前宮田村長=享年73=が自治功労で旭日双光章を受け8日、村役場で親族に伝達した。
清水村長は「矢田さんは常に村民のことを思い、つつみこむような優しい心の人だった。村を自立に導いたその想いを引き継いでいきたい」とあいさつ。
叙勲の伝達を受けた長男の敏昭さん(44)は「皆様に支えていただいたおかげ。さっそく父の墓前に報告したい」と話した。
「長期出張に出かけていて、そろそろ帰ってくるんじゃないかって今でも思う」などと語らい、元気だった前村長の思い出を回顧。
清水村長は「トップは孤独だからね」とポツリもらし、改めて早過ぎる死を悼んだ。 -
野ひばりの会が都会の修学旅行生にそば打ち指導
宮田村の農業女性グループ「野ひばりの会」は6日、修学旅行で同村を訪れていた神奈川県相模原市の当麻田(たえまだ)小学校6年生56人にそば打ちを指導した。都会の子どもたちは目を輝かせながら挑戦し、手作りの良さを感じていた。
児童の多くは初めての体験。粉を混ぜる所から取り組んだが「疲れた」と話す姿もみられた。
しかし、丁寧な指導を受けて、徐々に手つきもよくなり、みるみる上達。力の加減や切る時の繊細さなど、そば打ちの魅力を感じ取っていた。
「手作りの良さに、上手下手は関係ない。農村の体験を楽しんでくれて本当にうれしい」と、指導にあたった10人の野ひばりの会そば班のメンバーは、笑顔で児童とふれあっていた。
同小の修学旅行は宮田村を訪れるのが恒例。今年も村内農家の協力でスイカの収獲や牛の世話など、農業体験をした。
「今の子どもたちはつくることを知らない。体験は貴重な財産になったと思う」と担任教諭は話していた。 -
自主防災防災組織の強化を図ろうと、宮田村で初の防災懇談会
自主防災組織の強化充実を図ろうと、宮田村は7日に初めての「防災懇談会」を役場で開いた。各地区に設けられた自主防災組織の役員約70人が参加。先進的に取り組む町3区と大田切区が事例発表し、県危機管理室伊那駐在の高野義男さんは「日常からの備えが最も重要」と地域や家庭で取り組むべきことを伝えた。
村内では各区単位に自主防災組織があるが、災害意識の低下などにより形骸化。しかし、昨年度から組織を見直し、再編、強化する動きが始まっている。
ただ、地区によって温度差があるため「より統一した形で、認識を深めてもらおう」と懇談会を企画した。
防災倉庫やリヤカー式の担架をいち早く導入し、組織強化も進める町3区の伊藤賢治区長は、消防団OBを組織の中核にしたと説明。
避難場所の徹底や救命救急の講習会などを継続的に開いているとして「見直しをさらに進め機能する組織にしたい」と話した。
川に近く土砂崩落の危険性が高い大田切区の田中正登区長は、組織の中にクレーン取り扱い者らに参加を求めて「重機班」を設けたと説明。
大雨で排水が埋まった時にも出動したと報告し、「今後は会合を重ね、各班の活動を徹底したい」と話した。
高野さんは、・ス日常の備え・スを強調。地区の様々な行事に防災を取り入れてみるなど、地域のコミュニケーションを図りながら継続的に取り組むことが重要と話した。 -
台風の被害状況まとまる
県は8日、台風14号による県内の農作物・農業用施設の被害状況をまとめた。
上伊那はリンゴ、ナシなど果樹が中心で、被害額は2560万円。ほかに宮田村でソバが倒れ、約4ヘクタールのテッポウユリの倒伏が飯島町で確認された。西箕輪などの一部で、大きな果樹被害があった伊那市は、施設被害も発生した。
市町村別被害額は、▼伊那市=果樹880万円(リンゴ679万円、ナシ164万円、ブドウ37万円)施設404万円▼箕輪町=果樹552万円(リンゴ176万円、ナシ325万円、マルメロ43万円、クリ8万6千円)▼辰野町=果樹206万円(リンゴ181万円、24万円)▼飯島町=果樹229万円(リンゴ135万円、ナシ94万円)▼南箕輪村果樹106万円(リンゴ91万円、ナシ15万円)▼宮田村=ソバ=59万円、果樹(リンゴ)21万円窶煤B
県は、応急技術対策の情報提供をしている。
【果樹】(1)倒伏は早期に立て直し、支柱で固定する。根が露出した場合は土盛りし、マルチ・灌水で乾燥防止と新根発生に努める(2)大枝が裂けた場合、傷口を平に削り、癒着促進剤を塗布する。完全な立て直しができない場合も固定するか可能な範囲で持ち上げ、地面との間に空間を作る(3)落下果実の出荷は、JAや集出荷団体と十分連絡をとり、指示に基づき農薬使用基準を確認し、適切に処理する(4)収穫中のブドウ棚が倒壊した場合、地面との間に空間をつくり風通しを良くする支柱入れ、出来るだけ早く収穫し、棚は後で立て直す(5)葉や果実の痛みが大きい場合は、農薬使用基準に沿って殺菌剤散布する。
【水稲】(1)倒伏した水田は排水し、稲体をできるだけ引き起こし、茎葉の腐敗や穂発芽を防ぐ(2)倒伏した稲で成熟期の5日程度前のものは、直ちに刈り取る(3)フェーン減少でほ場水分の低下が予想される場合は走り水を行う
【花き】(1)キク、リンドウ、シンテッポウユリなどの露地品目が倒伏した場合は、支柱を立て直し、ネットにより株を引き起こして曲がりを防ぐ(2)リンドウ、シンテッポウユリで先端が折れた場合は、そのまま茎葉を残して次年度の株養成にまわす(3)茎葉の保護と葉枯病防除のため、農薬使用基準に沿って殺菌剤散布を行う(4)施設の損傷を確認・補修する -
中箕輪農事組合法人組合長
唐沢福一さん(56)赤いじゅうたんを敷き詰めたように咲く赤ソバの花を一目見ようと、県内外から多くの観光客が訪れる箕輪町上古田金原地区の「赤そばの里」。8月上旬にまいた赤ソバ(高嶺ルビー)が咲き始めた。
4・2ヘクタールの畑で赤ソバを育てているのは中箕輪農事組合法人。「そば処 留美庵(るびあん)」も運営し、ここでしか食べられない「十割赤そば」を提供している。
もとは花き農家。花栽培は今は主に奥さんがしているが、「そば屋をやることは全く考えていなかった」。
事の始まりは93年、荒廃農地をうめるために始めたソバ栽培。生産だけでなく、商品化し販売まで手掛けようと、97年に中箕輪そば組合を組織した。
始めは普通のソバだけだったが、赤ソバの話を聞き、「景観にいいかな」と種苗会社に問い合わせ、種15キロを購入。広域農道沿いの畑にまいたところ、秋に咲く赤い花が評判になった。金原地区の畑を組合で借り、「赤そばの里」が生まれた。
現在は、留美庵周辺の6ヘクタールも含め赤ソバの栽培面積は12ヘクタール。普通のソバは2・5ヘクタールで夏と秋の年2回収穫している。
「留美庵」は98年に開店。今年8年目を迎えた。「当時はそば人口は今ほどなくて、『そば屋をやるなんて』『やってもつぶれる』と馬鹿にされた」。仲間と各地を見て歩き、塩尻で女性のグループが自分達でお金を出し合って店を運営しているのに励まされ、「やろう!」と決意した。
年越しにそばを打っていたとはいえ「全くのど素人」。農業とサービス業の違いにも苦労した。「農業は相手が頭を下げるけど、店は自分が頭を下げる。仕事が逆なんだよね。大変だった」。商売という初の経験に胃潰瘍にもなった。
「食べやすいそばにしよう」と研究を重ね、3年目から、そばは全く変わった。「つるっと入るくせのないそば」にするため製粉を研究。1カ月に1回、石臼の目立てを変え、理想の目立てになるまで3年を費やした。
「そばって食べると高いでしょ。だから真剣に考えないといけないと思った」
ソバを最もいい状態で収穫するよう収穫時期にこだわり、適切な温度と水分管理による保存方法も確立した。
赤そばも十割にこだわった。「味は普通のそばと全く違う。かんでいると甘くなる。どうしても十割でやりたかった」。最初は短く切れてしまったり、ゴムみたいだったり…。試行錯誤の末、十割そばを完成させた。
「子どもから大人まで皆に食べてもらえるそばにしたい。だれでも気軽に入れる、ファミリー的なそば屋にしたい」
思いの通り、家族連れが多く訪れる。赤そばがある珍しさから、8月ころからは県外者の来店が増える。
中箕輪そば組合は04年4月、中箕輪農事組合法人に組織を再編成した。信用度を上げ、付加価値をつけ、一層親身になって取り組もうという思いからだ。
「おいしかったと言われるのが最高。まだまだおいしくなっていく余地がある。そばって食べやすさなんだよね。単純なだけに難しい。まだまだ勉強です」 -
どうぞのいすで心の病気について学ぶ
伊那市東町の福祉事業所どうぞのいすは8日、心の病、統合失調症を理解しよう窶狽ニ勉強会を開いた。上伊那圏域障害者総合支援センターの高橋きんよさんを招き、病気の症状や特徴、接する時の留意点などについて学んだ。
統合失調症は、100人に2、3人が発症する誰もにおこりえる病気。一方医療の進歩により、以前よりも薬やリハビリで回復も可能になっている。
8月から新たにスタッフに加わった小松さん(32)も、この病気を抱える一人。心の病気は、共に生活する人の理解が何よりも求められるため、一緒に働くスタッフも病気を理解し、それぞれが働きやすい環境を作り上げよう窶狽ニ勉強会を開いた。
精神障害者支援コーディーネーターの高橋さんは「倦怠感や意欲の低下など伴うこの病気のことを知らない人の中には、怠けていると見る人もいる。回復には周囲の支えが必要なため、家族などが病気を正しく理解することも必要。医療機関や専門医の敷居も低くなってきているので、異常を感じたら、早期に受診してほしい」と話していた。 -
リサイクルで商店街の集客図る
伊那市の伊那北地域活性化センター「きたっせ」入り口右側に8日、ペットボトル回収機1基を設置、利用が始まった。リサイクルを通じ、地元商店街や「きたっせ」への集客を図るねらい。
「きたっせ」は7月中旬にオープン。伊那北活性化委員会が空き缶回収機に続き、ペットボトル回収機を設置した。上伊那で初めての取り組み。
ペットボトル回収機は、投入口にペットボトル(500ミリリットル以下)を1本ずつ入れると、当落が表示され、「当たり」が出るとラッキーチケット(協賛店で使えるサービス券)が発行される。当選率は10回に1回。
協賛店は、山寺商工会の飲食、小売、卸売など39店で▽生ビール無料▽買い物の500円引き▽300円相当の菓子をプレゼント窶狽ネどのラッキーチケットが用意されている。
きたっせ建設委員会管理運営部の矢野昌史部長(63)は「ラッキーチケット発行で、店を知って来てもらえるきっかけにし、商店街の活性化につなげたい」と話す。
空き缶回収機は1カ月で約500本を回収、順調なすべり出し。「まちにごみがなくなった」効果も出ている。
回収機は午前8時から午後9時まで使用できる。 -
伊那まつり写真コンテスト
第33回伊那まつり写真コンテストの審査会が8日、市役所であった。推薦に蜷川靖子さん=伊那市=の「ゆかたでオーレー」が決まった。
コンテストには、市内をはじめ、箕輪町、飯島町、辰野町など19人から79点の応募があった。今回はオープニングパレードの「竜の舞」、みこしを題材にした作品が目立った。
審査には、実行委員会総務広報委員ら約10人が当たり、伊那まつりの雰囲気が出ているなどを基準に、入賞作品を選んだ。
推薦作品は「遊ingビレッジ」で「マツケンサンバ」を踊る浴衣姿の子どもたちの生き生きとした表情をとらえたもの。
来年のパンフレットなどに使用する。
表彰式は10月5日、市役所で開く。
また、15日から30日まで、市役所1階市民ホールに入賞作品を展示する。
推薦を除く入選作品は次の通り(敬称略)。
▽特選(1点)=田中美咲「祭りあんどんの向こうに」伊那市▽準特選(3点)=久保田昌宏「祭の精華」伊那市、小出文雄「彩華」同、加藤平治「竜の舞」南箕輪村▽入選(20点)=大西廣文(飯島町)久保村由人、田中美咲、蜷川靖子、林平一郎、牛山理、本名宣雄、伊藤好幸、向山世男、久保田昌宏、小出文雄(以上伊那市)加藤平治(南箕輪村) -
日本禁煙友愛会の冊子できる
日本禁煙友愛会はこのほど、冊子「創立50周年の歩み」を2500部作り、各支部役員らに配った。
冊子=A4判、44ページ=は50周年の節目に合わせ、これまでの歩みを残し、次代につなごうと作成した。創立の経緯をはじめ、禁煙憲章の制定、禁煙健康運動、社会福祉運動などをまとめた。世界保健機構からの表彰、県知事への小中高生の禁煙教育の陳情、旅行などの写真も掲載。「禁煙会歌」「禁煙行進曲」禁煙童謡「バイバイタバコ」など禁煙を促す曲も紹介される。
創立から2回、本部の引っ越しで「不要と思われる資料は破棄され、完全な50年誌とはいえないが、これが精一杯の記録」としている。
禁煙友愛会は1955年8月、伊那市小沢の故小坂精尊氏が禁煙で健康を取り戻したことをきっかけに創立。会員は県内を中心に、3万2千人。伊那商工会館内に本部を置く。 -
蒼楓会が盆栽20点を展示
伊那市を中心に、盆栽の愛好者でつくる「蒼楓(そうふう)会」(小木曽章薫会長、8人)の第16回展示会が8日、伊那市生涯学習センター2階展示ギャラリーで始まった。10日まで。
展示会は年1回、会員が丹精込めて育てた盆栽を多くの人に見てもらおうと開催。会員の奮起を起こす意味も兼ねている。
例年10月の開催だが、会場が確保できず、姫リンゴやアケビなどの実もの、モミジなどの紅葉には早く、小木曽会長(75)=狐島=は「時期が早くて残念だが、実ものの色づき、紅葉を想像して見てほしい」と呼びかける。
会員は盆栽の植え替えや針金かけなどの勉強会を開いており、会場には添えものつきの松やヒノキなど自信作約20点が並ぶ。中には、ヒメジャラの林に見立て、コケが生えた岩や中心に道を設けた鉢も。また、ツヤマヒノキなど高さ21センチ以下の小品盆栽7点飾りもある。
開館は午前9時から午後5時半(最終日は正午)まで。無料。 -
足に障害を持つポニーを飼い始める
伊那小学校1年川組(狩野佳子教諭、31人)は8日、ポニーを飼い始めた。足に障害を持つポニーで、児童たちは当番を決めて来年3月末まで世話をする。
学校周辺を探検し、みはらしファームでポニーを見た児童たちが7月、箕輪町の伊那ハーレンバレーパカパカ塾(春日幸雄理事長)に出向き、乗馬を体験。「育てたい」と希望が出たことから、春日理事長に相談し、飼うことになった。
ポニー「明(めい)」は2歳のメス。体長1・2メートル、体高0・7メートル。予定より3週間ほど早く産まれたため、ひづめが短く、右の後ろ足に障害を持った。
ポニーと対面した児童たちは大喜び。「一緒に遊ぼう」などの歌詞をつけた「めいちゃんの歌」で歓迎した。
春日理事長は「えさや水を与え、殺さないように。ポニーは足が不自由だが、人間も障害を持った人がいる。勉強してほしい」と呼びかけた。仲良くなる方法として「話しかけること」を教えた。
狩野教諭は「相手を思いやる気持ちや、生きることの大切さを感じてほしい」と願った。
ポニーは学校の敷地内に設けた手作りの小屋で飼育する。 -
道路美化活動で県同盟会表彰
道路美化活動への功績をたたえ、県道路整備期成同盟会は、高遠町の勝間地区道路愛護会(岡庭剛代表、90人)と東高遠の赤羽清さんを表彰した。5日、町役場で伝達式があった。
愛護会は10年間にわたり、勝間地区の区長の呼びかけで、区内の5常会でそれぞれ年に1度、道路清掃に努めた。赤羽さんは年間を通じて県道芝平高遠線や高遠城址公園入口にある花壇を整備し、11年間にわたって道路沿いの美化に努めた。それぞれ上伊那地区会長の推薦により、10年以上の功績が認められた。
伊東義人町長は「長い間ご苦労様でした。これからもそれぞれ模範になるよう継続していってもらいたい」とたたえ、賞状と記念品を手渡した。 -
「虹橋」改修で何色に 検討委・次回決定へ
高遠町の西高遠と伊那市美篶の芦沢地区を結ぶ、三峰川にかかる水路橋(通称虹橋)の改修に伴い、橋の色彩を検討する会の第3回が7日、町総合福祉センター「やますそ」であった。前回決まった3色から、それぞれ濃薄の6トーンを絞り込み、次回の検討会で最終決定する方針だ。
検討会では、提案された赤、青、茶色の色の濃さを、青1、赤2、茶3トーン決定した。委員からは「自然に解け込める色がいい」「変色しにくい。錆びにくい」との理由で、茶色を望む意見が多かったが、近日中に地元の町内会長を中心にアンケートし、結果を踏まえて検討する。管理道路の手すりを別色にし、ツートンカラーの橋にすることも決めた。
虹橋は橋脚がない構造で、長さ約100メートル、河床からの高さは45メートル。高遠ダムから農業用水を取水し、美篶や上の原などの農地1200平方メートルを潤している農業用水路。三峰川総合開発事業で1958(昭和33)年に完成以降、傷みが目立ち、橋と橋台を補強することになった。
また、生活道路や、小学生の通学路として利用され、管理道路の手すりの低さが危険を伴うとして、安全基準に基づき、現在の約80センチから120センチにする。06年度中の完成を目指す。 -
「旧馬島家住宅」10メートル移動
国道152号高遠バイパス工事に伴う、高遠町の県宝「旧馬島家住宅」の移転作業が7、8日あり、計画通り北東へ約10メートル移動させた。8日は工事が一般に公開され、地域住民が作業の様子などを見学した。
住宅の延べ床面積は約230平方メートルで、重さ40トン。工事は事前にジャッキアップした下にレールをひき、28カ所に設けたローラーを支点に、けん引して1時間で約5メートル移動させた。
「めったに見ることができない」とあって、地域住民が続々と見学に訪れた。西高遠の女性(82)は「昔と違って、効率よく動かしてすごいね」と見入っていた。
町は移転工事に合わせ住宅内の一部を改装し、建造当時に近い間取りを再現する。主に茶の間や流し間、土間、まくり戸を復元。茶の間はふき抜けにして、いろりを炊けるようにする予定だ。12月中旬の完成を目指し、「年末には見学できるようにしたい」としている。
また町教委は「保存していくだけでなく、茶の間などを利用したグループ活動などに活用してもらえるとうれしい」と話す。 -
飯島町老人クラブ連合ゲートボール大会
台風一過青空が広がった8日、飯島町本郷の本郷上グランドで、飯島町老人クラブ連合ゲートボール大会が行われ、8チームが参加、監督の指示のもと、1打1打真剣にスティックを振るい、優勝を目指した。
結果は次の通り
▽優勝=北街道(2)荒田(3)南街道(4)本郷(5)北町 -
「食のふるさと」講演会
3月に「もてなしのまちづくり計画」を策定するなど、観光振興への取り組みを積極的に進める駒ケ根市は6日、計画策定に中心的なメンバーとしてかかわった都市計画コンサルタントの須田清隆さんを講師に招いて、講演会「大御食神社の再発見と『食のふるさと駒ケ根』の創出」を文化会館で開いた。市民ら約70人が集まり、駒ケ根の食と文化についての話に耳を傾けた。
須田さんは「駒ケ根は古くから豊かな食文化を持っていて、日本書紀にもそのような記述がある。大御食(おおみけ)神社の名もそれが由来ではないか」とした上で「古い歴史を持つ伝統の食と文化を地元住民がよく理解し、都市部に効果的にアピールしていくことが、今後の観光振興にとって大きなポイントになる」と訴えた。 -
大宮五十鈴神社拝殿しゅん工
駒ケ根市北割1区の大宮五十鈴神社(白鳥俊明宮司)は7日、このほど完成した新拝殿(=写真)のしゅん工式を開いた。神社総代や区長、自治組合長ら氏子の代表約120人が出席し、拝殿の無事落成を祝った。真新しい拝殿の中で白鳥宮司をはじめ神職8人が祝詞を奏上するなどして厳かに神事を執り行った。関係者は「神社の例祭(23・24日)の前に完成できてほっとしている。新しくて広くて、身も心も引き締まるようだ」と話している。
新拝殿では、例祭で小学生らによる浦安の舞が奉納される。
約100年前に建てられたという旧拝殿は老朽化が進んで屋根や壁の傷みが激しかったことから、一昨年に拝殿建設委員会を立ち上げて設計などに着手する一方、氏子らには各戸5万円の寄進金を募るなどして総工費9千万円に上る費用を集めた。 -
05衆院選 いよいよ終盤戦
各陣営、票固めに懸命第44回衆院選は11日の投票日まで残り3日となり、三沢好夫=共産新、宮下一郎=自民前、加藤学=民主新=の3氏の陣営は、最後の票固めに入った。
三沢陣営は、7日に党と後援会の決起大会を開き、最後の3日間を候補者・選対全体で有権者との対話を徹底する体制を固めた。特に、「郵政民営化よりも有権者の関心が高い」とする、暮らし・年金・増税の問題を強調する。連日、こまめに街頭演説を行ってきたが、終盤を迎えて有権者からの激励電話も多くなり、「反応をビンビン感じている」という。
宮下陣営は、7日に福田康夫前官房長官を招いた決起大会を行い(伊那市の選対事務所、駒ヶ根市のアイパルいなん)、「地元の代表を国政に送り、伊那谷を日本の理想郷に」と最後の意志一致をした。公示以来1日平均15カ所での街頭演説、毎晩2縲・回の個人演説会を通じて、宮下氏の「構造改革を止めるな」との主張が広く受け入れられてきたと評価し、残り3日間は、遊説とともに、地域の後援会支部・推薦団体・支援団体全力での票固めに入る。
加藤陣営は、8日に箕輪町で羽田雄一郎・津田弥太郎両参院議員を招いた決起大会を開き、選対全体での「声かけ」に突入する予定。選対では「連日15縲・0回の街頭演説で、候補者選定の遅れによる知名度不足を解消した」と評価。「毎日調子が上がってきており、このまま投票日まで登り詰めたい」と話す。民主党のマニフェストが浸透し、争点は郵政民営化だけでなく国政全体を問うものだという意識が広範に広がってきた窶狽ニ分析する。 -
宮田中2年生の職場体験学習
宮田村の宮田中学校2年生は7、8日、村内の事業所を中心に職場体験学習を実施。仕事のやりがいや厳しさを肌で感じている。
宮田郵便局(中村文昭局長)では、早川航平君、古河原達哉君、伊藤俊一君、丸山詩織さん、小池祥平君、知久俊彦君の6人が実習した。
初日は台風の影響で外勤業務は体験できなかったが、悪天候も関係なく配達に出かける局員の様子を見学。
さらに郵便物の仕分けや切手、ハガキの窓口販売業務などで汗を流した。
「郵便局が地域でどのような役割を果たしているのか知りたいと思った」という知久君。忙しく働く局員にまじり、責任を持つことの大切さなどを学んでいた。
この日、2年生は企業や保育園、診療所など32カ所の職場に分かれ実習した。 -
宮田村の04年度決算
宮田村は7日までに、04年度の一般会計決算概要をまとめた。繰越金を除く実質単年度収支は80万9千円の赤字。ただ、市町村の預貯金にあたる財政調整基金に1億3千200万円を新たに積みたて、厳しさが増す今後に備えた。歳入が減る一方、行財政改革や大型事業の減少で歳出を圧縮。「基金積みたてもでき、節約の効果がある程度示せた」と村管理財政係は説明する。
当初予算に比べ、決算の歳出では5800万円を削減。管理財政係は「予算計上はしたが、節約して浮かせた部分。昔のように予算を使い切るようなことはできない」と、同係は村の厳しい財政状況を指摘する。
一時は底をつきかけた財政調整基金の積み立て残高は、3億3400万円にまで回復。
ただ、今後の見通しは厳しく、「節約する部分はぎりぎりまできており、大幅な取り崩しが必要になるかも」と同係は説明する
歳入は前年度比1・6%減の37億7600万円余。自主財源の柱となる村税は、法人税が26・2%の大幅増だったが、全体では2・7%増の11億1400万円だった。
地方交付税は普通交付税が4・4%、特別交付税が30・1%とそれぞれ減額となった。
一方で歳出は1・7%減の36億8300万円余。つつじが丘住宅建設や小学校多目的教室の増設以外は大型事業を控え、投資的経費は19・5%減の4億5300万円だった。
人件費は職員給料の削減効果などで7・3%減の8億3600万円。。物件費も6・6%、維持補修費も12・5%減った。
人件費や公債費など経常的経費に、一般財源が充てられた割合を示す経常収支比率は79%。前年より1・3ポイント悪化したが「財政規模が年々縮小しており、この数字で一概に悪くなったとは言えない」と同係は話す。