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1学期終業式
26日から夏休みを迎える伊那北小学校で25日、終業式があった。たくさんの荷物を下げたり、虫かごを抱えたりした児童たちは、夏休みや通知表の話題を交わしつつ、1学期最後の学校を後にした。
終業式で笠原富重校長は「あいさつがよくできるようになってきて、地域の人からもそうした声をかけてもらうようになった」と児童たちの1学期を振り返った。
午後は帰りの会を終えたクラスから順に帰宅。校門には、たくさんの荷物を抱えた我が子を車で出迎える保護者の姿も多く見られた。
伊那市はこの日、富県小学校でも終業式が行われた。上伊那の小学校の終業式のピークは、今週中ごろだという。 -
南箕輪村子ども安全パトロール出発式
郵便配達の時、登下校児童の安全に気を配る「こども安全パトロール」の出発式が25日、南箕輪村郵便局で行われた。村のイメージキャラクターまっくんと"子どもの安全見守り中"と書かれた黄色のステッカーを貼った郵便バイクに乗った職員たちが、防犯への役割を再認識し、配達に出発した=写真。
物騒な事件が多い中同郵便局は、地域の依頼により配達地域の一部である西箕輪地区で、すでに登下校中児童の安全配慮活動を始めているが「村内小学校児童に対しても郵便局が協力して防犯に務めていこう」と、村青少年育成会議などと話し合いを進め、今後は村内全域でも活動していくことになった。
今回新たに、ステッカーも作成。配達車両全てに貼り、防犯啓発を呼びかける。
大沼悟局長は「公の仕事に携わる我々だからこそできること。地域と共に、子どもたちが安心して成長できる環境づくりに務めたい」と語った。 -
リンゴオーナー開園祭
自分が気に入ったリンゴの木のオーナーとして収穫を体験する、上伊那農業協同組合のリンゴオーナー制度の開園祭が24日、伊那市や南箕輪村、箕輪町などの各リンゴ園で行われた。県内外から多くの参加者が訪れ、木を真剣に品定めしつつ、オーナーとなる木に名札をつるした。
収穫体験を通して、信州リンゴや農業への理解を深めてもらおう窶狽ニ、JA上伊那が行っているこの制度。申し込みのほとんどは、インターネットや新聞広告、知人を通して制度を知った県外者だという。
伊那市西箕輪の原農園も、この日開園祭を迎えた。園主の原伊一さんは「安全で安心な農産物の収穫を消費者に体験してほしい」と、今年から木の貸し出しを始めた。オーナーには東海地方や関東地方などから13件の申し込みがあった。オーナーの一人、静岡県の落合清さんは、この制度のの常連。今年は違った園も見てみたい窶狽ニ、原さんの農園に申し込んだ。孫を連れて訪れる収穫が、何よりの楽しみだという。
収穫は11月ころ。 -
伊那立教会設立
立教大学の卒業生でつくる「伊那立教会」が23日、設立した。設立総会に加え「新時代の伊那谷観光」をテーマにしたシンポジウムなどがあった。
伊那立教会は会員の親ぼくを図り、伊那地域の振興と母校の発展に寄与する目的。会員は約50人。
設立総会で、会則や本年度事業などを協議。会長に田中信也さん=伊那市=を選出。事業計画ではホームページの作成、六大学野球の観戦、地域貢献活動のごみ拾いなどを決めた。
欠席した会長に代わり、北原亘さんは「一杯飲みながら、交流を深め、地区の発展に尽くしていただきたい」とあいさつした。
総会に先立ち、群馬県草津町の中沢敬町長の基調講演「ブランド&ブランド エクステンション窶箔`統の温泉地ブランドに磨き」、シンポジウムがあった。
シンポジウムに、中沢町長、飯島町在住の映画監督・後藤俊夫さん、伊那市の白鳥孝収入役、立教大学観光学部の溝尾良隆教授をパネリストに迎え、権兵衛トンネル開通や高遠町・長谷村との合併を控えて、今後の地域のあり方を探った。
後藤監督は「権兵衛トンネル開通で打撃を受けると危ぐする。住民で語り合う重要な時期」とし、文化面から「上伊那は人形など芸能が盛んであることが特徴。文化に力を入れることは、地元PRに欠かせない」と提言。
そのほか▽戦略的に使える統計を取り、将来につなげる▽まず地域住民が地元を知り、誇りを持つ▽広域観光ルートを構築する窶狽ネども挙がった。 -
水道使用量の検針データを消去
4830軒分の検針データを消去
伊那市は25日、7月納期分の上下水道使用水量の検針データを一部消去した、と市議会全員協議会で報告した。操作手順の誤りと見られ、4830軒に対して「おわびとお知らせ」を郵送。今後、データの管理や保管方法の改善を図る。
消去したのは荒井、川北、上牧、貝沼、下殿島など14地区の1万4893軒(事業所含む)。そのうち検針端末機のチップに1万63軒が残っていた。システム会社によると、異常はなかったという。データをMOに入れ、上伊那情報センターに持ち込んでいるが、MO1枚を繰り返し使っており、庁舎内にある水道料金情報管理コンピューターからMOに複写する際に消去したか、MOから古いデータを上書きしたかの可能性があるのではないかとみる。
7月納期は5、6月の検針分で、利用者には前月分と同じ料金を請求。使用料の差は、次回の9月分で調整する。
市水道部上水道課は、システムの見直しを含めて原因を追求するほか、バックアップ用のMOを持ち、データを確保するなどの改善策をとる。 -
ガールスカウト交流会
伊那市や南箕輪村などの年長園児縲恪mZ生、約30人が活動するガールスカウト長野第26団は23、24日、長谷村の非持交流施設などで1泊2日の交流会を開いた。
活動内容に応じて毎年さまざまなバッジが贈られるガールスカウトは、各団ごとにその年の活動を決めて行動する。今年度26団は、水に関する取り組みに対して贈られる"ウォーターバッジ"の取得を目指そうと決めた。そのため今回は、美和ダムの水調査などを目的とした交流会を企画した。
1日目は断層の境目である中央構造線露頭などを見学した後、施設に戻り夕食準備に取りかかった。栄養バランスなども考慮した牛丼やすまし汁、温野菜サラダなどを、夕飯作り担当の子どもたちが分担して調理。野菜の切り方や手順などをリーダーから教わりつつ、協力して夕飯づくりに励み、一層絆を深めていた。 -
みのわ祭りPRキャンペーン
箕輪町発足50周年記念2005みのわ祭り(30日)の開催まで1週間と迫り、祭り実行委員会の広報宣伝部会は23、24日、祭りのPRキャンペーンをジャスコ箕輪店の入り口付近で行った。町内のダンスサークルがワクワクダンシングを披露して祭りへの参加を呼びかけた。
PRキャンペーンは、祭りムードを盛り上げ、町内外から多くの人に祭りに来てもらおうと毎年行っている。
買物客が多くなる夕方に、町内ダンスサークルのインストラクターらがワクワクダンシングの曲に合わせて切れのある動きで息の合ったダンスを披露。子どもたちも参加して元気な踊りを見せた。
部会員が買物客らに祭りのチラシとうちわを配り、「みのわ祭りに来てください」と呼び掛けた。 -
大泉地区社協「日の出会」と南箕輪中の生徒が交流
南箕輪村地区社会福祉協議会の「日の出会」はこのほど、昨年交流のあった南箕輪中学校の2年生を大泉第2公民館に招待し、七夕飾りを作ったり会食をして交流した。
南箕輪中の昨年度の1年2組(藤本この美教諭)が、総合的な学習で「お年寄りの役に立とう」と、社協まつりのために手作りの景品を作った。11月に日の出会の招待を受け、そのお礼に12月には1年2組が日の出会を招待しサンドウィッチとシチューをふるまうなどして交流した。
2学年への進級でクラス替えがあり総合の学習は終わったが、招待を受けて元1年2組の生徒を中心に2年生が公民館を訪れた。お年寄りと一緒に七夕飾りを作り、短冊に願い事を書いて2本の竹に飾りつけたあと、日の出会のボランティアが昼食に用意したカレーライスとサラダを皆でおいしく味わった。
「また一緒に交流して仲を深めたいと思って来た。七夕のことを話したり楽しい」と元1年2組の池田菜津美さん。藤本教諭は、「学習は去年で終わったが、引き続き自然な形で交流ができ、学習が生きている」と交流を喜んでいた。 -
西天に枝の不法投棄
南箕輪村神子柴の西天竜幹線水路31分水の取水口に18日、高木の枝が不法投棄されているのを水利組合員が発見し、西天竜土地改良区に連絡があった。
不法投棄された枝は長さ約1・5メートルあり、組合員が約3時間かけて撤去し取水口を確保した。撤去した一部だけでも枝は7、8本もある。組合員によると「今回は量があまりにも多く、大きな枝が分水の中間に留まった。昨年も同時期に取水口に絡まることが何回かあった」という。
西天幹線水路は岡谷市川岸地区から伊那市まで延長26キロ、高さ1・5メートルの防護柵がある。西天竜土地改良区によると、不法投棄は日常茶飯事で、ペットボトルや空き缶などは毎日のようにある。犬、猫、布団などのほか生活雑排水をビニール袋に入れて捨てるケースもあり、近ごろは紙おむつが頻繁に投げ入れられているという。
西天は農業用水で、分水に不法投棄されたごみが絡むと水が流れないという。
西天竜土地改良区の有賀正理事長は、「不法投棄は本当に悲しいこと。常識をもってやめてほしい」と話している。 -
南箕輪村がポンプ第1部で3位
05年度長野県消防ポンプ操法・ラッパ吹奏大会は24日、千曲市であった。上伊那代表としてポンプ第1部(ポンプ車操法の部)に出場した南箕輪村は、見事3位で入賞を果たした。
村から出場したのは第3分団第1部(田畑)。県大会へは01年に第3分団がポンプ車操法の部に出場し県優勝して以来4年ぶりだった。
猛暑の中での大会だったが選手は健闘。「少しミスもあって選手は満足はしていないかもしれないが、3位入賞でいい成績。来年に向けてまた新たな目標ができた」と、堀本部長は話している。 -
長谷村農業委員会
長谷村役場で22日、今年度初めての農業委員会が開かれ、これからの活動を確認したほか、会長に非持の有賀肇氏を選出した。
同委員会は、村集落営農協議会の方向性や農業基盤整備、担い手育成、長谷村の特色を生かした農業経営方式などの確立を目指し、村内農業基盤強化と存続に努めていく。
宮下村長は「長谷村は基盤整備がほぼ終了し、次の農業のあり方を考える時期にきている。次世代へどのように引き継いでいくか課題はあるものの、共同体の中で、大型機械導入が可能となってきており、農業への過剰投資が改善しつつある。一方販売面は、道の駅などが賑わいを見せる反面、長谷の顔が見える販売物の取り扱いが少ないため、村らしい特産品づくりも模索していきたい」と話した。 -
駒ケ根市の各小中学校1学期の終業式
駒ケ根市の各小中学校は25窶・7日にかけて1学期の終業式をそれぞれ行い、8月19窶・3日の始業式まで約4週間にわたる夏休みに入る。
中沢小学校(北原三千生校長)は25日、夏休みを前に1学期の終業式を行った。北原校長は全校児童に「病気をしない、交通事故に遭わない、しっかり勉強する窶狽フ3つを守って楽しい夏休みを過ごし、8月23日には全員が元気に登校してください」と呼び掛けた。
井川真輝君と竹村徳恵さん(共に2年生)は作文発表で「筆算の足し算・引き算ができるようになった」「やまびこ園の訪問でおじいちゃん、おばあちゃんが喜んでくれた」と1学期を振り返り、夏休みについて「カブトやクワガタを捕りたい」「九九を全部覚えたい。25メートル泳げるようになりたい」などと目標を挙げた。 -
榑沢(くれさわ)吉男さん(58)中川村
葛島渡場「お遊び(趣味)を大切に、ゆっくり人生を楽しむ」をモットーに、本業のシメジ栽培の傍ら、7年がかりで水琴窟(すいきんくつ)を作ったり、空気をきれいにとバショウを育て、そば道楽が高じ、そば処「吉笑楽」を開店させた、スローライフの達人。
そば打ちは10年前から。材料から道具一式を軽トラックに積んで、いわゆり荘や麦の家、宅幼老所など村内の高齢者施設でそば打ちのボランティアをしていた所、確かな味に感心した上伊那農業改良普及センター関係者から「県外から援農で訪れた人々に、おいしいそばを提供してほしい」と依頼され、営業許可を取り、6月開店に踏み切った。
古くからソバ栽培が盛んな下伊那郡大鹿村生まれ。「いろりに鉄鍋を掛け、そば粉を入れ、湯で溶く。そばがきが主食だった。子どもなりにそばの味を知っていた」と振り返る。「大人になって、おいしいそばを求め、有名店を食べ歩いたが、納得する味に出会えず、それなら自分で」と、独学でそば打ちを始めた。
「そばは食べてくれる人がいないと、技術は上達しない」と、福祉施設へ出張サービスも始めた。そば打ちの技術は独学だが、素人そば打ち段位認定では2段の腕前。
うわさを聞いて、榑沢さんのそばを食べたいという人が増え、自宅の離れを改装しそば打ち道場「吉笑楽」を整備した。「笑い楽しめれば吉(よ)し」という意味を持つ。
そば粉は大鹿村産の地粉。「大鹿村は海抜が千メートル余と高く、砂利畑で水切りがいい。1日の温度差が大きく、いいソバが育つ」。「そばは水が命」と、汲み置いて軟化させるなど、ひと手間掛けておいしい水を作る。「本当においしいそばは塩で食べられる」と、大鹿の岩塩も用意する。
「吉笑楽」に訪れた人々は、風流な手作りの野鳥のえさ箱、桧皮ぶきの東屋、澄んだ音色を響かせる水琴窟、涼しげな水車など「ゆっくり人生を楽しみましょう」と語り掛ける庭の立たずまいに一時、喧そうな日常を忘れる。
水琴窟は試作を繰り返し、7年掛けて作った苦心の作。ひしゃくで少しずつ水を掛けると、地中に埋められた伏せかめの空洞で水の音が反響し、琴の音のように聞こえる。日本的で郷愁を呼ぶ音色だ。
自宅前には数株のバショウが茂り、目印になっている。20年前から、「排ガスを多量に吸い、空気清浄には1番と聞いたので、道路端に植えている」。まれに黄色の花が咲き、モンキーバナナのような実もなるが、食べられないとか。
「吉笑楽」のそばを味わうには3日前の予約が必要。4人から15人まで。メニューはそばセットが中心。詳細は吉笑楽(TEL88・3623)妻と2人暮らし(大口国江) -
まほら伊那地球元気村
野外活動を通して新しい自然観を養う「まほら伊那地球元気村」(実行委員会主催)が8月27窶・8日、伊那市の鳩吹公園で開かれる。8月9日まで、参加者を募集している。
本年で8回目を数える、家族を対象としたイベント。キャッチフレーズに「寝ころべば、まほら伊那の夏休み」を掲げ、講師に村長の冒険ライダー風間深志さん、マルチアウトドアマン白井糺さんらを迎える。
野外教室のメニューには18教室を用意。新たに、石がまによるピザづくり、野外生活技術習得講座、野外絵本ライブなどを加えた。
開村式後のナイトイベントは27日午後7時半からで、地元の芸能披露とハーモニカ奏者松田幸一さんのミニコンサートがある。
昨年は天候不順で参加者が少なかったが、例年、地元のほか、中京方面などから約200人が参加している。
入村料は大人3千円、小学生以下1500円、3歳以下無料。地球元気村民は500円引き。
申し込み・問い合わせは、市役所商工観光課内の実行委員会(TEL78・4111内線332・335)へ。
野外教室のメニューは次の通り。
◇27日▽木工教室=開始時刻正午、定員200人、料金3千円▽あんどんづくり=同、30人、3500円▽デジカメプリント入門=午後1時・2時半、各10人、300円▽野外生活技術習得講座窶狽スき火術=1時半、20人、1500円▽野外絵本ライブ=同、30グループ、無料▽伊那谷の自然風土を詠む=1時、10人、1千円
◇28日▽石がまによるピザ=午前9時、75人、800円▽国産素材で作るギョウザ&マーボ豆腐=10時、20人、1千円▽伊那谷林道ツーリング=8時、30グループ、無料▽流しそうめん=同、同、800円▽野外生活技術習得講座窶薄・O料理術=9時、20グループ、2千円▽早朝ウォーキングとふろ=8時半、10グループ、500円▽気功&中国茶を楽しむ=7時半、20人、500円
◇両日▽紙トンボ=27日午後1時半・28日午前9時、各20人、200円▽ネーチャーゲーム=27日午後1時半・28日午前8時半、同、300円▽カヌー=27日午後1時・28日午前7時半、10人、4千円▽マウンテンバイク教室=27日午後1時・28日午前7時、各15人、無料 -
シルバー人材センターの会員が奉仕作業
駒ケ根伊南広域シルバー人材センター宮田地区(小椋乾二地区委員)は21日、宮田村役場の庭木せん定や草刈りなど、奉仕活動を行った。65人の登録者のうち半数近い約30人が参加。「村にはいつもお世話になっているから」と、暑さにも負けず作業に汗を流した。
庭木の手入れは、人材センターが受託する事業のなかでも最も多い仕事。精通している人が多く、プロの技術で刈り込んでいった。
「やっぱり知識や技術がある、シルバーの人たちにやってもらうと全然違う」と役場職員は喜んでいた。
センター宮田地区は村から多くの事業を受託しており、日ごろの感謝を込めて毎年奉仕作業を続けている。
この日は、宮田駅前でも環境整備作業を行ったが、事務局の後藤元紀さんは「1年に1度のことだけれど、少しでもお役にたてたら」と話していた。 -
宮田中1年が飯ごう炊さん
宮田村の宮田中学校1年生は21日、飯ごう炊さんを駒ケ根市の駒ケ根キャンプセンターで行った。班ごとにメニューを決め、趣向を凝らした野外料理に挑戦。協力しながら美味しいご飯も炊き、自然の中で友情を深めた。
事前に買ってきた食材を使って調理開始。定番のカレーライスのほか、ビーフシチュー、オムライスなども。
なかにはつくねのハンバーグなど凝ったメニューもあり、ワイワイにぎやかにつくっていた。
ご飯はもちろん「飯ごう」を使って直火炊き。火の調節に注意しながら、美味しく炊きあげた。
「ちょっと分量を失敗したかも」と話す声もあったが、手作りの野外料理にみんな大満足。おかわりをする姿もあった。
引率し教諭は「小学校の時にキャンプを経験しているが、中学生になったら私たちは何も口出ししない。責任感や互いの協力など、より深まったのでは」と話していた。 -
定年退職以来20数年-ボランティアで街掃除
伊那市荒井区 竹内荘一さん(82)伊那市の街を毎日掃除する。
JR伊那市駅や伊那北駅、県伊那合同庁舎や「いなっせ」の一帯。ほうきとチリトリを手に一生懸命働く姿を目にしたことのある人は多いだろう。
竹内荘一さん。82歳。「きれいな方がみんな気持ちが良いだろうと思ってやっているだけだよ。だから、あんまり大きく書かんでな」と笑う。
完全なボランティア。定年退職後続けている段ボール回収のアルバイトで、毎日、荒井区上手町の自宅から伊那北駅近辺を通る。その時に、ゴミなどが目に付いた所を、仕事が終わった後に1人で掃除するのだという。
取材の日も伊那市駅の駅舎周り・トイレを掃き、雑巾掛けし、痛んだ箇所を修理していた。最後の仕上げは自転車置き場の整理。乱雑に乗り捨てられた自転車を、一台一台並べなおした。
数日前には、伊那市駅の敷地でコンクリートのひび割れ箇所を補修していた。補修用の資材などはどうしているのか?と聞くと、「そりゃ誰かがくれるわけじゃないから、自分で用意したんだよ。今回はあとで駅が出してくれてうれしかったよ」と苦もなさそうに語った。聞けば、駅の東側の石積みの修理や、草取りも一人でしているのだという。
「ほっときゃ草がぼうぼうさ。誰もやらねえんだから、ワシがやりゃあいいんだよ」
退職してから始めた。でもいつからかは正確には覚えていない。「20年位になるのかな」という。
掃除をしていれば顔見知りが増え、声をかけてくれる。通りすがりに道を聞かれ、案内することもある。「ウチにいたんじゃ、そんな経験もできないよ。それが楽しいからやっているんだ」という。
もちろん嫌なこともある。壊れたところを修理し、きれいに掃除した駅のトイレに、若者が落書きをし、ゴミをまき散らしていく。「誰もいない時に悪さをするんだ。それを思うと嫌な気持ちになる」と悲しげに語る。
20年の間に伊那の街は大きく様変わりした。「毎日毎日変わっていくな。店だったところが空家になり、車庫になりっ、てね。移り変わりだよ」。だが、中心市街地に活気が無くなっても「ゴミだけは出るんだ。すいがらとかジュースのカンとかな。人はあまり変らんちゅうことだな」。
05年の6月に60年間連れ添った奥さんを亡くした。畑に行ったまま帰らず、夜、探しに行って倒れているのを見つけた。心臓麻痺だった。以来一人暮らし。
昼間は街を掃除して紛らわせているが「夜はやっぱりチョット寂しい」と話す。
「おじさん、いつまで続けられそうだい?」「誰かにもう止めろっていわれるまでさ」
竹内さん、本当にご苦労さまです。ありがとうございます。
(毛賀沢明宏) -
中一、身近な職場で体験学習
宮田村の宮田中学校1年生は22日、職場体験学習を行った。109人の生徒は村内外の55事業所に散らばり、仕事の苦労を肌で味わった。
家族や親戚など身近な人が働いている職場で実習。働く意義や自分の進路も考えながら、汗を流した。
食品スーパーの「ニシザワ宮田店」では、母親が同店に勤務している富永優子さん(12)と友人の諸田葵さん(13)が実習。青果と鮮魚の2部門に分かれた。
商品の包装や値札つけ、品出しなどさまざまな仕事を体験。「ラップで包むなど、思ったより難しかった」と働く現場の大変さを実感していた。
同中は全学年で職場学習を導入し、3年生は福祉ボランティアを施設などで体験。2年生は希望する職場で9月に実施する。 -
建労宮田分会が学校施設修繕のボランティア
宮田村の建設関連従事者でつくる上伊那建設労働組合宮田分会の青年部(北原裕二部長)は23日、宮田小、中学校の施設を修繕するボランティア活動を行った。18人の職人が・ス匠の技・スで、戸の修理から床の補修などまで手がけた。
「子どもたちに快適な学校生活を送ってほしい」と年に1度の奉仕作業。青年部員は減少しているが、分会全体で支え、継続している。
戸や窓枠など建具関係の修理が中心だったが、宮田小学校では音楽室のカーペットの補修も。床にそって、まっすぐきれいに貼り直した。
「ちょっとでも良くして、子どもたちが喜んでくれれば」とメンバーのひとり。黙々と作業を続けていた。 -
はらぺこ流しそうめん
食欲の落ちるこの時期、涼しさを感じながら食事を楽しもう窶狽ニ22日、伊那市富県の自主保育園「はらぺこ」は流しそうめんを行った。子どもたちは、流れるそうめんと格闘しつつ、夏の風物詩を楽しんだ。
保護者も参加したこの日は「日ごろ世話になっている人にも楽しんでもらおう」と地域住民数人も招待した。キュウリやトマト、ナスなど、子どもたちが育ててきた野菜も収穫の時期を迎えており、一緒に味わうことになった。苦手意識があった野菜も、子どもたち自身が育てた野菜は食べるため、好き嫌いも克服できたという。
最初なかなか上手につかめなかった子どもたちも、コツを覚えるに連れてたくさんすくえるようになり「こんなに取れたよ」と、すくったそうめんを、母親にうれしそうに見せていた。
保育士の小林成親さんは「暑いこの時期でも、ちょっとした工夫で子どもたちは、普段の3、4倍も食べる。最近はあまり見られなくなった夏の風物詩を楽しんでほしい」と話していた。 -
第2回高遠城下まつり
高遠町の夏を彩る「第2回高遠城下まつり」が23日、本通りを中心に開かれた。町内外から大勢の観光客を集めたほか、友好交流を深めている東京都三宅村からも関係者が訪れた。
城下町らしさの全面に打ち出したまつりとなるよう、従来の絵島まつりを36回目を最後に、昨年から名称を変更して行なっている。
伊那市、長谷村との合併を見据え、町として最後の祭りになることで、これまでの高遠の時代を辿った「高遠時代絵巻」は、平安末期から現代までの高遠を代表する人物を地域住民ら総勢50人が演じ、本町からJR高遠駅までの本通りを練り歩くなどして会場を沸かせた。
地元実業団などによる出店が祭りの雰囲気を盛り上げたほか、高遠ばやしや高遠太鼓の披露、さらには夜の町民踊りなど、多彩なイベントを繰り広げて、盛大に幕を閉じた。 -
長谷村で親子マスつかみ獲り体験
長谷村青少年育成会(伊藤善明会長)は23日、「親子マスつかみとり大会」を黒河内戸台地籍の黒川で開いた。村内の家族連れ約200人が参加して楽しんだ。
川で遊ぶことの少ない現代の子どもたちに、恵まれた自然で夏の一日を堪能してもらいたいと企画され、夏の恒例行事。
緩やかな流れの場所で、ニジマス50キロ、約500匹のほか、アマゴやヤマメが放流され、子どもたちは石の下を探ってみたり、逃げ回るマスを夢中で追いかけた。子どもたちが「大きいのがいっぱい取れたよ」と喜ぶ一方で、「なかなか難しいものだ」と苦戦する保護者の姿もあった。
捕まえたマスは、その場でスタッフが塩焼きにしてふるまい、参加者からは「おいしい」と好評を集めた。 -
高遠町で大奥絵島の法要
高遠町的場の蓮華寺で23日、江戸時代の疑獄事件で高遠に遠流された大奥女中の絵島の法要が営まれた。
伊東義人町長をはじめ、絵島のゆかりの地である長谷村、東京都三宅村などから約70人が出席し、本堂での法要後、絵島の墓に献花をして、めい福を祈った。
絵島は徳川6代将軍家宣の側妻、月光院に仕えた大年寄。絵島が34歳の1714(正徳4)年1月、月光院の代理で家宣の墓参りをした際に、恋相手といわれる歌舞伎役者の生島新五郎の芝居見学をして城の門限に遅れ、「公務をおろそかにした」と高遠の遠流の刑が下された。
その後、1741(寛保元)年、4月に没するまでの約30年間、屋敷の中に囲まれたまま生涯を過ごし、遺言によって日蓮宗の同寺に葬られた。
法要は、町が一昨年まで開いていた「絵島まつり」に併せて行ない、昨年から祭りは「高遠城下まつり」と名称を変更したが、引き続き、祭りに先立って営まれている。 -
消防の放水で水遊び?
○:宮田村中央保育園が21日行った避難訓練で、伊南広域消防の消防車が駆けつけて放水。園児たちが水着に着替えて、水遊びする姿があった。
○:「整然と避難できたごほうびに」と、毎年この時期の訓練では放水による水遊びをあわせて企画。消防署員の協力で、勢い良く水を浴びせた。
○:真夏の陽気だったこともあり、子どもたちは大喜び。水に打たれながら、園庭を駆けまわっていた。 -
県60歳OB野球
第9回県60歳OB野球大会が17日、駒ケ根市内2会場で開かれた。県内各地から15チームが出場。トーナメント戦で争い、熟練した味のあるプレーをみせた。<br> 還暦を過ぎた選手ばかりだが、みんな元気ハツラツ。年齢を感じさせない鋭い打球が、野手の間を抜けていった。<br> 駒ケ根市営グラウンドの会場では駒ケ根OBが2位に入るなど、上伊那のチームも健闘した。
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中川村野球大会
第14回中川村野球大会は17日、19チームが参加して村内3会場で開いた。中学生から高齢者まで幅広く参加し、熱戦を繰り広げた。
暑さにも負けず、元気にプレー。真剣勝負の醍醐味を楽しみつつ、地域の交流の輪も深めた。
AブロックはKTクラブ、Bブロックはパイレーツがそれぞれ優勝。勝っても負けても、日焼けした各選手は充実感に満ちていた。 -
イーゼル会の第2回水彩・パステル画展
伊那市内の女性8人でつくる絵画サークル・イーゼル会の「第2回水彩・パステル画展」は8月5日まで、市内中央区の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている。入場無料。<br> 上伊那の風景を中心に、会員一人づつ3点ほどの、計27点を出品。「技術の前に、自分の視点で描く」をモットーに取り組んでいる会員の、優しくて、心和む作品に、来場者の関心が集まっている。<br> 桜のきれいなピンク色が鮮やかな「桜と仙丈ケ岳」、高台から雪解けの中央アルプスを眺めた「雲かかるアルプス」のほか、シャクナゲやミズバショウなどの静物画も飾っている。<br> 同会は市内の「女性プラザ伊那」の絵画サークル。講師の白日会会員の奥村憲さんのもと、月に2回の教室を実施。花や風景の美しさを「よく見て、まずは素直に」を心がけながら勉強している。<br> 会員の伊藤ハツエさん(62)=荒井区川北=は「みんな絵が好きで集まっている。じょうずへたではなく、会員が楽しんで描いた絵を見てほしい」と来場を呼びかけている。<br> 土・日曜日、祝祭日は休館。午前8時30分から午後5時10分まで。
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第30回県青少年補導活動推進大会
22日、第30回県青少年補導活動推進大会(県青少年補導センター連絡協議会、県青少年対策本部など主催)が駒ケ根市文化会館で開かれた。県下各地から補導委員ら約300人が参加し、補導事例の発表や講演、功労・功績者の表彰などを行ったほか「青少年をめぐる深刻な情況を打開するために家庭、学校、職場、地域社会、行政が一体となって自発的に行動し、連携を深めて効果的な取り組みを積極的に進めよう」とする大会宣言を採択した。
参加者らは活動事例発表では伊那市少年補導委員の宮原崇さんによる「スポーツ活動を通じて地域の健全なる育成を」など4委員が補導活動で得た体験談を聞き、講演では駒ケ根美術館副館長の松井君子さんによる「生きることの手助けと青少年犯罪の防止」を熱心に聞いていた。
月岡温大会委員長はあいさつで「高度情報化社会の急激な発展とともに青少年の犯罪も増え続けている。大人が変われば子どもも変わる窶狽ニいう姿勢で、親や地域社会の大人自身が衿を正す必要がある」と述べた。 -
ポンプ操法県大会に上伊那代表で出場
ポンプ操法大会小型ポンプの部で、4年連続して村の代表となり、上伊那大会に出場。6位、3位、準優勝と年々成績をあげ、ついに悲願の優勝を成し遂げた。24日に千曲市で開かれる県大会も優勝をねらう。豊富な練習量で築きあげた、まとまりの良さは抜群だ。
5月の連休明けから訓練を開始。早朝4時から集まり、約2時間毎日厳しい練習を続けてきた。
「遅れて来ることはあっても、出場メンバー以外の団員も必ずみんな来て練習した。全員が優勝しようと意識を持っていたからだと思います」と2番員の保科靖国さん。
同部は大原区が対象となるが、世帯が決して多いわけでもなく、団員確保は課題だ。それでも15人の若者が加入し、地域を守ろうと活動している。
かつて操法大会も村の代表になることさえできなかったが、10年ほど前から高い目標を持って強化。
大会は毎年メンバーを入れ替え、誰もが高いレベルで技術を維持できるようにも取り組んだ。
「出場メンバーは固定したほうが本当は有利かもしれないが、体験しなかった人は何も知らないままで終わってしまう」と主将の北原貴明さんは話す。
訓練や業務の時は上下関係を保つが、それ以外の時は気さくにふれあえる仲間づくりを心がける。それがどこにも負けないまとまりを生み出した。
郡大会は2位と僅差(きんさ)だったが、減点もなく快心の勝利。「あの時の形を崩さず、再現できれば県大会も上位は狙える」と、各団員自信を深めている。
「何年も前の先輩からつくりあげ、ようやくここまで漕ぎつけた。やるからには優勝を目指す」。 -
カヌーなどの体験会
海の日にあわせて17日、飯島町千人塚城ケ池でカヌーやヨット、モーターボートの体験会が開かれた。町教育委員会の主催。湖面に漕ぎ出し、ウォータースポーツの醍醐味を味わった。<br> 子どもや初心者も多かったが、カヌーは基本のパドリング操作を学んでさっそく水上へ。2人乗りのカヌーで、親子が力をあわせて漕ぐ姿もみられた。<br> モーターボートは幼い子どもたちに大人気。風をきるように水面をグングン進み、歓声をあげていた。<br> 駒ケ根市から家族と一緒に来ていた佐藤舞里恵ちゃん(4つ)は、「水の上を走っている時、本当に気持ちが良かった」と喜んでいた。<br> 村内には海洋クラブがありカヌーやヨットなどを楽しんでいるほか、学校の授業でもカヌー体験などを取り入れている。<br> また、5人以上で事前の申し込みがあれば、カヌーなどの体験が一般でもできる。問い合わせ、申し込みは町教委へ。