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高遠伊那東ライオンズクラブが解散
高遠伊那東ライオンズクラブ(LC、古田順子会長、14人)はクラブ員の減少で運営が困難になり、30日をもって解散する。発足から31年間の活動を終えるが、これまで培ったLC精神を心がけていくことを確認した。
同LCは76年5月、三十数人で発足。会員は伊那市内の天竜川東側、高遠町、長谷を中心に構成され、多いときで57人が所属していた。6年ほど前から年々減り、クラブ運営に支障をきたし、活動するにも人が少なく、継続が困難となった。クラブ員の増員に力を入れたが、加入に結びつかず、本年1月から、LCの存続、解散、他クラブとの合併の選択肢の中で検討を重ねた。30年を超える活動の経過から、合併は困難として、解散を決めた。
古田会長は「桜のまち、歴史のまちとして全国に名が知られる高遠からLCをなくすことは残念。解散しても、奉仕の心を表す努力はしていきたい」と話した。
同LCは、地元企業への献血の協力をはじめ、三峰川の河川清掃、LCのPR活動などを展開。保科正之公の縁で、福島県の会津若松LCなどと友好提携を結び、交流していた。 -
表千家同門会長野県支部総会
表千家同門会長野県支部(横内祐一郎支部長、会員約2千人)の総会が24日、伊那市の県伊那文化会館大ホールなどであった=写真。県内各地区から約530人の会員が出席。本年度事業を決めた後、京都本部の講師による講習会があった。
総会は県下8地区を会場に年一回、交代しながら開催。あいさつに立った横内支部長は「茶道を極めるための一つひとつの仕草が人生の勉強になった。日本の伝統文化である茶道を皆で伝え合い、美しい日本をつくりあげていこう」と話した。
総会では、在籍20年以上で77歳を迎える会員を称える「喜寿表彰」や支部特別功労賞、支部功労賞などの13人を表彰した。講習会では「初炭」「続薄茶」など基本的な点前を学んだ。 -
TO DESTINATION ライブ~復活の夜~
男性3人で構成するロックバンド「TO DESTINATION」のライブ「復活の夜」がこのほど、伊那市西町のグラムハウスであった。00年5月にプロデビューし、その後、活動を休止していたが、パワフルなステージで健在ぶりを見せつけた=写真。
ボーカルのDAI、ギターのKenji、ドラムのアフロック龍が登場し、アニメ主題歌になった「EDEN」などオリジナル曲を中心に、会場を沸かせた。
観客にはCDを無料配布。
今後も精力的にライブ活動を展開していく。 -
【朝の学舎】森の木漏れ日 ≪森の空を見上げてみよう≫
伊那市の西箕輪小学校は、周囲を豊かな学校林に囲まれている。すべての学級に木の名前がつけられ、休み時間になると学校林の中に設けられたアスレチック施設に子どもたちが集まってくるなど、日常的に森や木を近くで感じることができる環境だ。
前回の朝の学舎で、4年生のとち組・きり組の子どもたちは、通学路の途中にある有賀建具店を訪ね、自然の木のすばらしさを感じる授業を体験した。実際にカンナで木を削ったり、有賀さんが製作した64種類もの樹種を使った箪笥を見たり、五感で木を感じた子どもたち。その後、学校林にある樹木に興味を持ち、木の葉っぱや肌を観察して、次第に森への興味をふくらませていった。
そこで、今回、森づくりの実践者・内田健一さんを迎え、森の授業を受けた。 -
医師不足で具体策を検討
医師不足問題を抱え、伊那中央病院(伊那市)と昭和伊南総合病院(駒ケ根市)は25日、産科など医療全般にわたって協力していくことを確認した。今後、問題点をクリアできる具体策を早急に検討する。
懇談には両病院の院長、それぞれの病院を運営する伊那中央行政組合・伊南行政組合の組合長らが出席。
医師不足は各診療科で問題だが、開業医で対応できる内科などに比べ、産婦人科の場合は出産する場所が限られるため、特に深刻だ。産婦人科医1人が受け持つ出産件数は年間150人が適数といわれるが、両病院では250人。
昭和病院の産婦人科医は前年度と同じ2人を確保しているが、来年度以降、維持するのが厳しい現状になる可能性があるとして、中病側へ出向いた。中病の産婦人科医は4人。「お産一つとっても、これ以上の対応はできない」という。
懇談(非公開)では、それぞれ病院の現状などを説明。状況に応じて県、信大なども交え、医師不足に対応する具体策を検討することとした。
中病の小川秋実院長は「限られた医療資源の中で、需要にどう対応していくのか、難しい問題」と述べた。 -
記者室大口
子どもの頃、池の側に古いバラの木があった。花は大輪、桃紅色の花びらが幾重にも重なり、香りも強く、とげも大きかった。先日、思い出の中に咲くバラとそっくりの花を見かけた。オールドローズの1種かと思うが、剣咲高芯のモダンローズを見慣れた目には、ひどく新鮮で懐かしく写った▼花を買う余裕などない貧しい家庭だったが、ある日、3人の娘に母は好きな色のバラの苗を買ってくれた。1番上の娘は黄色、真中は真紅を、1番下の甘ったれはピンクを選んだ。歳月が流れ、母が亡くなり、3人は集まり「あのバラ、どうなったのだろう」という話に。そんなバラにまつわる素敵な話を聞かせてもらった▼バラは素敵。それぞれのバラ物語があればもっといい(大口国江)
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あるしん元支店長ら不祥事
アルプス中央信用金庫(渋谷敦士理事長)の複数の営業店で、元職員4人がそれぞれ顧客の預金を長期にわたって横領するなど不祥事が発覚した。横領等の総額は1136万9千円で、発覚後、身内から全額弁済され、顧客への被害はなかった。関東財務局への不祥事の報告を怠り、法令等遵守態勢、経営管理体制に問題があるとして、15日、業務改善命令を受けた。記者会見で発表した。
渋谷理事長は「事実を厳粛に受け止め、深く反省し、今後、改善命令の趣旨を業務に反映できるように対処する」とわびた。進退について「組織のトップとして管理責任は認識している」と述べ、22日に開く通常総代会で報告してから明らかにする。
事件は4件(4支店)で、05年4月縲・7年3月に発覚したもの。A支店長代理=当時(47)=はギャンブル目当てにATM(現金自動預入支払機)から現金を抜き取った。B支店長代理=同(41)=は定期積金の集金額の一部を着服。C支店長=同(51)=はあるしんの外郭団体の預金口座から着服。D店一般職員=同(23)=は店内ATMの故障で、現金照合時に現金過剰となり、個人ロッカーに保管していた。定例の内部監査や人事異動による引き継ぎなどでわかった。
渋谷理事長は法令場の届け出義務があることを認識していたが、事故金額が弁済され、事故者に余罪がなく、将来の芽を摘んではいけないなどの理由から、届け出にちゅうちょしたと説明した。
再発防止策として▽法令・コンプライアンス遵守監視委員会の新設▽部店長と職員との定期的な面談▽内部監査強化のための監査部の人的充実▽金融機関職員としての自覚の向上竏窒ネど8項目を挙げた。 -
花ろまん(17)バラ(上)
バラ、そうび、しょうび、長春花などの別名を持ち、美と愛と純潔の象徴として、世界中の人々に愛され、「花の女王」として君臨し続けるバラ。
エジプトのクレオパトラはバラのかぐわしい香りでローマの英雄をもてなし、皇帝ネロは1夜の宴に10万ドルのバラを費やした。ルイ16世の王妃、マリーアントワネットはウィーンからフランスに輿入れする時、沿道の民衆に、高価なバラを振りまいて歓声を浴びた。ナポレオン1世の妃、ジョセフィーヌは財力と権力を駆使し、世界中のバラを収集した。そして、1951年サンフランシスコでの対日講和条約の席に飾られたのは「ピース」と名付けられたバラ。バラは歴史を彩る名脇役であり、言葉よりも雄弁である。今回は伊南地区のオープンガーデンの中から、バラの美しい庭を紹介する(大口国江)
##(中見出し)
「バラ200種類が咲くイングリッシュガーデン」坂本克代さん(駒ケ根市福岡)
花びらが重なり合い圧倒的な存在感のマリアカラスと、青紫色のブルームーンが来客を迎える。アンジェラとサマースノーのアーチをくぐると、剣弁高芯の凛とした色鮮やかなモダンローズが並ぶ。
庭の外周は白いバラや白い草花など白で統一したホワイトガーデンになっている。
来園者にゆっくりと庭を楽しんでもらおうと、今年から有料(500円で茶・菓子付き)にした。入場料は市に寄付するとか。
##(中見出し)
(駒ケ根市広小路)
駒ケ根市広小路の森文具店前に、今を盛りと咲き誇る約20鉢のバラの大鉢が並び、道行く人の足を止めさせている。
森明子さんが自宅のあるビルの5階屋上で、イングリッシュローズを中心に40鉢を育て、花の時期だけ店の前に並べる。
森さんは「屋上は風が強く、水やりが大変。イングリッシュローズは四季咲き、花形もよく、香りもいい」と話す。
##(中見出し)
5月中旬から降霜まで、40種類が咲き続ける、中村昇子さん(飯島町居酒屋甲斐路)
店の前の壁面を覆うバラたち。ピンク、オレンジ、黄色、白と重なりあって壮観。
5月中旬に黄モッコウバラが咲きはじめ、バラの季節到来。続いて、白の一重、ナニワイバラが雪が降り積ったように咲く。一重のアンティシモ、花形が愛らしいアンジェラ。降霜まで咲き続けるスーパーエクセルゼなど40種類が次々と咲いて、店と庭を彩る。
挿し木をして、苗を作り、仲間と交換して品種を増やしたとか。
##(中見出し)
「バラとユリ、宿根草などで絵になる庭に」平宮一恵さん(中川村片桐)
百坪余のバラとユリ、宿根草の庭。赤のつるバラのアーチをくぐると、家の壁面を彩る黄色やピンクなど、バラ、バラ:。50種類余のバラが庭のあちこちに混植されている。バラの足元に植えられたパンジーやジキタリス、ナデシコ、アリッサムなどの草花が混ぜん一体になって風景を創っている。
平宮さんは「自分自身を表現するのが庭。バラだけでなく、みんなが主役になる庭を目指した」と話す。
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##(中見出し)
レンガ塀からこぼれんばかり咲き匂うバラ、田中礼子さん(駒ケ根市小町屋)
レンガ塀からピンクやオレンジ、ベージュと個性豊かなバラがあふれんばかりに咲き誇り、登下校の子どもたちは花に顔を寄せて、香りを楽しんでいる。 2百坪余の広大な庭には80種類約百本のバラが育つ。モダンローズ第1号「ラ・フランス」、対日講和条約の席に飾られたという「ピース」など、由緒ある品種のほか、野イバラ、イザヨイバラ、ヨシノスズバラなど珍しい原種バラもある。
田中さんは「朝、花がら摘みをしながら、『きれいに咲いてくれてありがとう』と声を掛ける時が至福のひととき」と話す。 -
長野県フェンシング協会、後援会総会
長野県フェンシング協会は5日、07年度総会を箕輪町文化センターで開き、本年度事業計画、予算案などを承認した。
本年度は、06年度に初開催した「みのわもみじカップフェンシング大会」の第2回大会を10月27縲・8日、箕輪町民体育館で開く。第1回の種目はフルーレのみだったが、本年度は日本で発展途中のエペ、サーブル種目を導入し3種目の大会運営をする。エペ・サーブル種目の代表選考会(ランキング大会)、公認大会への昇格を目指す。
県外大会では、北信越高校新人体育大会が箕輪町で08年1月19縲・0日開かれる。
県フェンシング協会後援会総会も同日開き、事業計画などを承認した。後援会は総会時に小・中学生、高校生、一般に援助金を渡すほか、北信越国体突破を願い応援公告も掲載予定。 -
信濃教育会定期総集会
信濃教育会定期総集会は2日、伊那市の県伊那文化会館で開いた。約千人が参加し、講演やパネルディスカッションを通して学校づくりを考えた。
パネルディスカッションは「今、職能に何が求められているのか」-改めて、授業づくり・学校づくりを考える-をテーマに討論した。
パネリストは、信濃教育会教科書編集部部長、小学校教頭、小・中学校教諭、講演会の講師を務めた国際基督教大学の藤田英典教授の5人。コーディネーターは信濃教育会教育研究所の牛山栄世副所長。
パネリストは、「スキルトレーニングに走っているが、人間として根っこになる見えない学力をつけないといけない。学校の中で根っこを育てることを研修し意図的に話していく必要がある」「子どもと感動体験を共有できる教師になることが大切な一つの要素」など意見を述べた。コーディネーターは、「教師自身の探求心、それを体でつかみ取っていく授業づくりを大事にしていきたい。各自の問題意識を学校の中で響かせ合う、生の話し合いが求められている」と述べた。 -
子どもたちにものづくりへ興味を持ってもらう機会に
県テクノ財団伊那テクノバレー地域センターは6月、子ども科学工作教室「ソーラーカーをつくって走らせよう!」を初めて開く。子どもたちにものづくりや科学に興味を持ってもらうねらい。
同センターは、事業テーマの一つに、人材育成を掲げていることから企画。上伊那の製造業を中心とする企業が協力する。
教室は6月23日午前10時縲恁゚後3時、伊那市西箕輪の伊那技術形成センターで開く。
ソーラーカー(太陽光線のエネルギーを電気に変換して動く自動車)を組み立てながら、ソーラーカーはどうやって動くのか、どのように発電をしているのかなどを学ぶ。
対象は小学校4年生以上で、定員は40人。受講料は2千円(キット代)。持ち物は昼食、水筒、筆記用具など。
締め切りは6月4日。
希望者は、申し込み用紙に氏名、住所など必要事項を記入し、ファクス、または郵送で申し込む。
問い合わせ・申し込みは〒399竏・501 伊那市西箕輪2415竏・ 伊那技術形成センター(TEL76・5668、ファクス73・9023)へ。 -
ガイドブック「宝積山・光前寺」発刊
柿木憲二氏監修のガイドブック「宝積山・光前寺」=改訂版=がこのほど、ほおずき書籍から発刊された。
早太郎伝説で知られる信濃天台宗五大寺・光前寺の魅力を、建造物、自然、伝説などあらゆる角度から紹介している。
▽光前寺の見どころ▽開基と由来▽光前寺伽藍と石造物▽宝物と文化財▽光前寺年中の行事竏窒フ5章。
四六判変型、48ページ。定価は800円(税込み)。県内書店で販売している。 -
中山間地域活性化のヒント示す
「農林業がつくる地域環境と保全技術」棚田などに代表される、中山間地域の里地、里山への人々の関心が、かつてないほど高まっている。
その中山間地域について「景観や環境がどのように形成されてきたのか」「災害を防止したりする社会連帯性は何によって生み出されてきたのか」「そこにはいかなる技術が存在しているのか」などの視点から総合的に調査研究した結果をまとめた書「農林業がつくる地域環境と保全技術」がこのほど発刊され、話題になっている。
信州大学の教授らでつくる「信州大学田園環境工学研究会」の個性あふれるメンバー14人が執筆。
「中山間地域の把握の方法」に疑問を抱き、「農家、林家という一面的なとらえ方をする従来の研究姿勢」への批判から発足した同研究会は、学問的にこれまでの枠を超えた新たな「田園環境工学」の構築を目指し、中山間地域の▽自然環境や景観の形成に果たす農林畜産業の役割▽集落竏樗_地竏苧「山竏註X林という地域環境の中で、生産や生活のために蓄積されてきた諸技術▽地域環境の創造のための技術の相互関連性と総合化竏窒ネどを調査研究してきた。
研究会の「世話役」で同書執筆者代表の木村和弘教授(信大農学部農村計画学)は「中山間地への関心が高まっていると言っても、里地の棚田に関心をもつ人は棚田だけ、里山に関心をもつ人は里山だけにしか関心をもたない状況。里地と里山の結びつきは薄く、そこで形成された諸技術の関連性を見出すこともなかなか行われてこなかった」として、これらの課題に真正面から取り組んだ同書が中山間地域の活性化に役立つことを願っている。
発行・ほおずき書籍。定価2千円(税別)。 -
伊那シルバー人材が総会
伊那広域シルバー人材センターの通常総会が29日、伊那市民会館であった。06年度の契約金額は過去最高の5億250万円(前年度比5・9%増)で、会員一人当たりの平均配分金は60万6千円となった。
会員は伊那市、辰野町、箕輪町、南箕輪村の700人。平均年齢69・3歳。
受託件数は、前年度比5・9%増の1万540件。公共は1400万円減ったが、民間企業や一般家庭の利用が増えた。内容は草刈り・除草、庭木のせん定を中心に、屋外清掃・ごみ処分、施設の管理業務、消毒・防除作業、網戸・ふすま・障子の張り替えなどだった。
総会には、会員504人が出席。
春日博人理事長は「就業率は13年間、100%を超え、県内20シルバー人材で上位にランクされる。受注件数の増加は、会員の日ごろの誠実な仕事ぶりによる。早くて安くて良い仕事をモットーに、活力ある活動にしたい」とあいさつ。本年度の重点に▽仕事の現場で注意事項を確認するなどすべてに安全を優先する▽会員の増強竏窒フ2点を掲げた。
本年度事業では、受注者に信頼されるための知識・技能講習の実施、資質向上のための研修会、会員総参加による地域への奉仕活動などを決めた。
席上、10年勤続の会員42人を表彰した。 -
【朝の学舎】木は自然の贈り物
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第14回県柔道整復師会南信支部少年柔道大会
第14回県柔道整復師会南信支部少年柔道大会が13日、伊那市武道館であった。南信地区で練習に励む小学生でつくる25チームが集まり、日ごろの成果を競い合った=写真。
小学校高学年を対象とする同大会は、心身の健全育成と親ぼくを深めることを目的に毎年5月に開催している。チームは4年生1人、5年生2人、6年生2人で編成。上位3チームは7月8日に開かれる県大会への出場することとなる。
上伊那から7チームが出場した今大会では、伊那市の創武館道場が準優勝したほか、辰野町の辰野町柔道協会Aと飯島町の飯島柔道クラブが3位に入賞する健闘を見せた。また、3位2チームは県大会への出場権をかけて対戦。結果、2対1で辰野町柔道協会Aが勝利し、創武館道場とともに県大会に進むこととなった。 -
Beauty-美しきもの」が大鹿村大磧神社で春ロケ
飯島町在住の後藤俊夫監督(67)がメガホンを取る「Beauty-美しきもの」の昭和30年代の歌舞伎シーンの撮影が9日、大鹿村大河原の大磧神社舞台で行なわれた。
主役の半次役を演じる片岡孝太郎さん、雪夫役の片岡愛之助さんが出演したほか、上下伊那から200人余が観客役としてエキストラ出演。もんぺや着物など昭和30年代の衣装をまとい、熱心に舞台を見つめ、拍手をするなどして、映画を盛り上げ、感動を共有した。
撮影シーンはシベリアから生還した半次は、かの地で亡くなったとばかり思っていた雪夫が盲目になって舞台に立っていることを知り、連れ帰り、伊那路村の舞台に、半次は立役、雪夫は女形になって立つ。演目は「新口村の段」、雪の道行を演じた。 -
熱田神社でBeautyを撮影
伊那市出身で、飯島町在住の後藤俊夫監督がメガホンを取る長編劇映画「Beauty(ビューティー)竏樗・オきもの」の撮影が5日、伊那市長谷にある国重要文化財の熱田神社であった。市内を中心に、約200人が地芝居を見る観客役で出演した。
映画は、主人公の木地師半次がシベリア抑留の過酷な戦争体験や親友の死などを経て地芝居を再興、継承していく物語。
撮影は、昭和30年代。シベリアから帰ってきた半次が親友雪夫が生きているか確認するため、見に行った地芝居のシーン。
盲目で死期が迫る雪夫の芝居に、観客役から盛んにかけ声やおひねりが飛んだ。
リハーサルでは、スタッフが観客役に「刀を振ったときに、威勢よくかけ声を」「おひねりは忘れずに」とアドバイス。声をかけるタイミングの難しさもあったようで、声をかけそびれてしまう場面もあった。
観客役の一人、東春近の女性(64)は、亡くなった母の着物を着て参加。「わずか数秒のシーンを撮るのにも、時間をかけて大変なこと。やっているうちに、だんだん熱が入ってきた。良い思い出になる」と話し、芝居の見せ場で大きな拍手を送っていた。 -
第60回県陸上競技伊那大会
第60回県陸上競技伊那大会(長野陸上競技協会主催)は3日、伊那市陸上競技場であり、6種目で大会新記録が誕生した。上伊那勢は、中学男子110メートルハードルで森雅貴(赤穂中3年)、中学女子走り幅跳びで桐山明日香(宮田中3年)、中学男子4×100メートルリレーで赤穂中が大会記録を更新した。
高校生はインターハイ予選に向け、中学生は冬期練習の成果を試す陸上競技の場。上伊那を中心に県内外から中学51校、高校26校、一般クラブなど12チームの計889人(男子488人、女子401人が出場し、トラック、フィールドの約40種目で力を競った。
応援の垂れ幕が下がる観客席からは、生徒らの声援が盛んに飛び、選手たちは自己記録の更新を目指して全力を尽した。
競技結果は後日
自己記録の更新目指して、選手たちが練習の成果を発揮した -
「Beauty-美しきもの」に十五代片岡仁左衛門さんが歌舞伎の観客役で特別出演
飯島町在住の後藤俊夫監督(67)がメガホンを取る「Beauty-美しきもの」の春ロケが始まり2日、大鹿村大河原の交流センターで、半次の村歌舞伎引退公演の観客シーンを6カット撮影、地元エキストラに混じって、十五代片岡仁衛門さんが村人として、特別出演し、拍手をしたり、声掛けするなど映画を盛り上げた。
片岡さんは3日の大鹿歌舞伎春公演に合わせて、初めて村に訪れた。
撮影は主人公半次が友への鎮魂の思いと、歌舞伎人生の締めくくりにと、渾身の力を振り絞って踊る「天竜恋飛沫」。食い入るように見入る観客、戦傷で不自由になった足がからみ、はかまが脱げてしまう、笑いながらも「最後まで踊れ」と励ます観客。幕が下りる:感動のラストシーン。
観客の1人を演じた片岡さんは「拍手は短めに。普通がいい、あまり芝居してはだめ」など、周りのエキストラに演技指導もしていた。
撮影終了後、後藤監督、片岡仁左衛門さん、主役の片岡孝太郎さん、片岡愛之助さんの4人を囲み記者会見。
後藤監督は「大鹿歌舞伎を絶賛した片岡十三世につながる孝太郎さん、愛之助さんに出演していただき、満足している。バックには伊那谷の紅葉、雪、グリーンと3シーズンをぜい沢に入れた」と話した。
片岡仁左衛門さんは「反戦や伝統・歴史を重んじ、心豊かな人を育てたいという思いが伝わる作品。美しい自然、温かい人情、都会では失ってしまった昔の日本の良さがここには残っている」と感想を。
半次役の孝太郎さんは「いつもは女形だが、映画の中で立役、19歳から80代まで演技でき楽しい。半次は心が美しい、本当の意味でいい男」と役柄に触れた。
愛之助さんは「村の自然に触れ、子供のころを思い出した。この映画を成功させようと、地域全体の熱い思いが伝わってくる」と述べた。 -
伊那ビデオクラブが作品コンククール
伊那ビデオクラブ(飯島尚美会長、33人)は29日、伊那市西箕輪の羽広荘で第10回ビデオ作品コンクールの表彰式を開いた。市長賞に、南箕輪村の北原正さん=南箕輪村=の「激走!春の高校伊那駅伝」が選ばれた。
コンクールは1年間の勉強した成果を発表する場で、今回は昨年並みの34点の応募があった。昨年秋、木曽で撮影会をした奈良井宿をはじめ、山登りを通じた夫婦愛、すず竹細工などを題材にした作品がそろった。1作品5分以内で、飯島町在住の映画監督後藤俊夫さん、市関係者、会員らが撮影や編集技術、音の使い方などを基準に審査した。
市長賞は、伊那市のイベント、高校伊那駅伝を題材に、高遠町まで伸びた新コースや、沿道の応援を受けながら走る選手たちの姿をとらえた作品。
表彰式で、入賞作品を1点ずつ放映し、会員は仲間の出来栄えに見入った。
飯島会長は「100点満点中70点以上が80%で、甲乙つけがたかった。団塊世代の定年退職で、ビデオを始める人が増えると思う。生きがいに通じるクラブ活動ができれば」と話した。
市長賞以外の入賞作は次の通り(敬称略)。
▽ケーブルテレビ賞=小坂友信(伊那市山寺)▽監督賞=飯島尚美(川北)▽市教育委員会賞=河野恆(池田町)▽会長賞=白鳥節夫(美篶)▽中日賞=小山喜美子(同)▽信濃毎日新聞社賞=武田忠芳(横山)▽伊那毎日新聞社賞=平沢三千人(南箕輪村)▽長野日報社賞=市川東明(箕輪町)▽みのわ新聞社賞=石川はつめ(伊那市美篶)▽有線放送賞=赤羽仁(同)▽上伊那教育会長賞=小島勇男(南箕輪村)▽特別賞=小山喜美子・市川東明(共同制作)▽NHK長野ビデオクラブ会長賞=赤羽伊三夫(伊那市西春近)▽奨励賞=向山雄一(箕輪町)▽新人賞=前田耕一(伊那市高遠町)▽努力賞=鵜生川寿和(辰野町)平沢正憲(伊那市野底)有賀光代(川北)城倉広夫(高遠町)中村勝(日影) -
天竜川水防デー
国土交通省天竜川上流河川事務所は26日、天竜川水防デーを駒ケ根市の赤穂公民館で開いた。天竜川流域の市町村や警察、消防、建設業者など関係者約170人が参加し、自然災害勉強会や防災講演会のほか、美和ダム小渋ダム放流連絡会、安全な河川利用会議(兼天竜川水系水質保全連絡協議会上流部会)、水防連絡会などの会議を通じて、出水期を前に天竜川の安全についてあらためて考えた=写真。
講演会では、まだ記憶に新しい06年7月豪雨災害に見舞われた諏訪市の消防団長牛山智明さんが水害現場での体験から得た貴重な教訓の数々を話した。水害に対しては日常のパトロールや土のうの用意など常日ごろの備えが大切であることのほか、ゴムボートが住民の避難に大変役立つことなどを話した上で「自分たちの地域を自分たちで守るために、消防団員の確保を」と呼び掛けた。 -
第47回長野県陸上競技春季大会
21・22日 松本平広域公園陸上競技場【女子】
〈1500メートル〉
▽1組=(1)蟹沢未来(赤穂中2年)5分08秒23(6)池上萌(赤穂中2年)5分33秒11▽2組=(2)山田咲織(赤穂中2年)5分19秒82(9)平賀愛美(赤穂中3年)5分38秒30(11)山田香織(赤穂高3年)5分39秒64▽3組=(2)湯沢ほのか(駒ヶ根東中1年)5分10秒77(11)鈴木晴花(駒ヶ根東中3年)5分24秒86▽4組=(2)森田遥(赤穂中2年)5分05秒03(3)北原成美(駒ヶ根東中2年)5分06秒39(9)竹村知世(駒ヶ根東中2年)5分21秒68(11)寺平稚博(駒ヶ根東中3年)5分25秒42)▽5組=(7)福沢志穂(駒ヶ根東中2年)4分58秒08(9)篠田美樹(駒ヶ根東中3年)5分00秒09
〈3000メートル〉
▽1組=(2)湯沢ほのか(駒ヶ根東中1年)11分03秒87(4)竹村知世(駒ヶ根東中2年)11分11秒59(8)宮島有里恵(伊那北高3年)11分20秒06(20)山岸沙織(伊那西高2年)12分41秒55▽2組=(10)福沢志穂(駒ヶ根東中2年)10分46秒02
〈5000メートル競歩〉
(4)水上八恵子(伊那西高3年)29分01秒71(6)平澤彩佳(赤穂高3年)32分38秒86
〈1600メートルリレー〉
▽1組=(2)伊那西高(平澤成美、小澤あゆみ、大倉未来、伊東かほり)4分23秒71▽2組=(4)弥生ヶ丘高(大久保涼花、小澤智代、鹿野恵理、中村茜)4分31秒84
〈走り高跳び〉
(4)有賀楓子(春富中2年)1メートル50(10)松島愛(春富中2年)1メートル40(16)馬場和香子(伊那東部中2年)1メートル30
〈棒高跳び〉
(1)保科早紀(伊那北高3年)3メートル10(2)青木亜由美(伊那西高2年)3メートル00(6)伊澤楓(春富中2年)2メートル20(7)田畑みなと(春富中2年)2メートル00
〈走り幅跳び〉
(3)下平侑美(伊那西高2年)5メートル17(8)桐山明日香(宮田中3年)4メートル89
〈砲丸投げ〉
(16)大澤樹里(駒ヶ根東中3年)7メートル54(17)宮下摩衣(駒ヶ根東中3年)7メートル47
〈やり投げ〉
(9)小林知恵実(伊那西高3年)33メートル62 -
第47回長野県陸上競技春季大会(21・22日、松本平広域公園陸上競技場)
【男子】
〈3000メートル〉
▽1組=(21)小林賢人(伊那東部中3年)11分02秒87▽2組=(1)福沢潤一(駒ヶ根東中3年)9分05秒44(11)竹村亮作(駒ヶ根東中2年)10分06秒25(13)久保田光(駒ヶ根東中3年)10分22秒07
〈5000メートル〉
▽1組=(18)宮下暢央(弥生ヶ丘高2年)18分40秒8▽2組=(6)高橋聡(弥生ヶ丘高2年)16分36秒3(9)熊谷直(上農高3年)16分52秒8▽3組=(3)羽生吉浩(養命酒)15分34秒3(15)村上剛(伊那北高2年)16分28秒2▽4組=(15)福澤純平(上農高3年)15分55秒2
〈3000メートルSC〉
▽1組=(10)春日隆大(伊那北高2年)10分45秒06(20)上島佑基(上農高2年)11分31秒90▽2組=(13)柴巧磨(上農高3年)10分39秒23(17)吉川一平(弥生ヶ丘高3年)10分47秒81
〈400メートルリレー〉
(4)弥生ヶ丘高(安藤太郎、唐澤和也、平澤快嗣、春日徹也)44秒35
〈走り高跳び〉
(11)稲村立吉(高遠高2年)1メートル65
〈棒高跳び〉
(1)上杉丈夫(上伊那陸協)4メートル50(2)松澤ジアン成治(高遠高1年)4メートル40(8)城取寛幸(高遠高3年)3メートル80(9)春日太陽(春富中3年)3メートル80 -
福沢潤一(駒ヶ根東中)3000メートル優勝
棒高跳びで師弟対決第47回長野県陸上競技春季大会は21、22日、松本市の松本平広域公園陸上競技場で開き、県内の有力選手がトラックとフィールドで火花を散らした。上伊那勢では、1日目の男子3000メートル決勝で福沢潤一(駒ヶ根東中3年)が9分05秒44の公式自己ベストタイムで優勝。2日目の男子棒高跳び決勝は、高遠高校陸上部の顧問上杉丈夫と部員で1年の松澤ジアン成治(県中学記録保持者)の師弟対決となり、注目を集めたが、県高校記録保持者の上杉が4メートル50で辛勝した。
男子3000メートル決勝は、中学生と高校1年生合わせて40人が出場した。2組タイムレースで福沢は2位に28秒の大差をつけて圧勝。「久々の自己ベストだけど、8分台をねらっていた」と不満を見せる一方で、「この勢いを維持して市町村対抗駅伝などにも好結果を出したい」と自信ものぞかせた。
男子棒高跳び決勝は、強風が吹き荒れる悪条件の中、中学、高校、大学、一般の合わせて19人が争った。
4メートル40で上杉、松澤、西澤直希(長野工業高3年)の三つ巴の戦いとなったが、西澤が脱落。2回目で跳んだ松澤と3回目成功の上杉が4メートル50に挑んだ。2回目まで2人そろって失敗、松澤は3回目も失敗したが上杉は意地を見せてクリアした。4メートル60は失敗した。
上杉、松澤の師弟対決は公式の大会では初。競技を終えて上杉は「ライバルでもあり、教え子でもあり、複雑な気分だったが、いい試合ができた。自分の県高校記録(5メートル00)を超えられるのは彼しかいないと思っている」と話した。
一方、期待を担う松澤は、足と手首の故障を押しての出場に手ごたえを感じた様子で「今年から(記録の伸びる)硬いポールを使っているが、今大会で見通しがついた。技術的な課題も見つけることができた」と明るい表情を見せた。
女子棒高跳びは、保科早紀(伊那北高3年)が3メートル10で優勝、青木亜由美(伊那西高2年)が3メートル00で2位になった。
女子走り幅跳びは下平侑美(伊那西高2年)が5メートル17を跳び3位。
女子5000メートル競歩では水上八重子(伊那西高3年)が29分01秒71で4位、平澤彩佳(赤穂高3年)が32分38秒86で6位入賞した。
女子走り高跳びは有賀楓子(春富中2年)が1メートル50で4位、男子4×100メートルリレーは伊那弥生ケ丘高が44秒35で4位になった。女子4×400メートルリレーは伊那西高が4分23秒71で4位に。 -
「上伊那の太平洋戦争」を記録に
「写真記録・上伊那の太平洋戦争」を8月に発刊する予定のしなのき書房(長野市)は、昭和初期から終戦後の昭和30年までに上伊那で撮影された写真(風景、風俗、学校など)を広く募集している。
同書は「写真記録・信州の太平洋戦争シリーズ」として発刊されるもので、悲惨な太平洋戦争の記憶を風化させないようにと、「ふるさとの戦争」の写真約400枚を収録。・ス時代を証言する貴重な郷土資料・スとして後世に伝えられる。
編集協力は上伊那郷土研究会、収録対象地域は上伊那限定。A4判、上製本、248ページ。主な内容(予定)は
▽今に残る戦争遺跡▽高まる軍靴の足音▽昭和初期の教育▽日中戦争から太平洋戦争へ▽戦時下の教育▽銃後のくらし▽満州開拓を目指して▽敗戦からの復興▽伊那飛行場竏秩B
応募締切は5月上旬。連絡を受けてから同社が直接取材に訪れる。協力者には謝礼が出る。
問い合わせはしなのき書房(TEL026・284・7007)林さん。 -
ARECがホームページを立ち上げ
伊那商工会議所内にある上田市産学官連携支援施設AREC(エイレック)伊那分室などは、県内企業を紹介するホームページ(HP)を立ち上げた。企業情報を公開し、学生らの就職活動を支援する。
ARECは本年度、経済産業省関東経済産業局「若者と中小企業とのネットワーク構築事業」の採択を受け、学生と地域企業をつなぐ連携プロジェクトを展開している。
HPには精密機器器具、電気機械器具、情報処理、サービス、建設業、医療関係など情報を公開する県内企業を市町村別に紹介。就職面接会開催のお知らせも載る。
トップページから、求人を希望する企業は求人票登録、求職者は会社資料の請求がそれぞれできる。
伊那市HPのU・Iターン情報や若者の就職支援サイト「ジョブカフェ信州」などにもリンク。
08年3月の大学など卒業予定者の就職戦線は始まっており、伊那分室は「学生は売り手市場。企業情報を発信することで、地元での就職につなげたい」と活用を促す。
問い合わせは、伊那商工会議所内AREC伊那分室の中村さん(TEL72・7000)へ。
アドレス http://www.aa.alles.or.jp/~pond/snavi/index.htm -
天竜川上流水防連絡会幹事会
国土交通省天竜川上流河川事務所と県、天竜川流域の市町村、消防、警察などでつくる天竜川上流水防連絡会は26日、幹事会を駒ケ根市の赤穂公民館で開いた。関係者約40人が出席し、07年度の活動として天竜川水防デー(4月26日、駒ケ根市)、伊那合同防災訓練(5月22日、伊那市)、堤防合同巡視(5月19日縲・月1日)などを行うことについて確認したほか、洗堀や堤防高など重要水防個所の変更について説明を受けた。
幹事長で天竜川上流河川事務所の杉山勉副所長は「出水期に備え、防災機関が集まる合同訓練などを行って万全の体制をとっていきたい。幅広い関係者の参加をお願いしたい」と呼び掛けた。 -
第11回中学生長距離伊那大会
春の高校伊那駅伝併設第11回中学生長距離競走伊那大会は18日、伊那市陸上競技場で開き、男子3千メートル、女子2千メートルに県内外の有力選手180人余が出場。上伊那勢は、男子(出場選手108人)で、福沢潤一(駒ヶ根東2年)が5位、女子(出場選手76人)で篠田美樹(駒ヶ根東2年)が3位、森田遥(赤穂1年)が4位に入賞する健闘を見せた。長野陸上競技協会など主催。
男子3千メートルは、最終4組に実力選手が集中。長野県ロードレース伊那大会(4日)の中学男子の部で優勝した大迫傑(東京都金井、3年)や強豪伊那松川の矢野圭吾、松下巧臣、代田修平(いずれも3年)らとともに、福沢は2年生であること感じさせない積極性でいつものようにレースをつくった。
女子2千メートルは篠田の健闘と、1年生の台頭が目立った。森田のほか、蟹沢未来(赤穂、11位)北原成美(駒ヶ根東、16位)らが着実に力をつけてきた。
1位の記録と上伊那関係の順位(50位以内)は次の通り。
◆男子3000メートル
(1)矢野圭吾(伊那松川3年)8分55秒2(5)福沢潤一(駒ヶ根東2年)(11)大蔵孝典(赤穂3年)23久保田光(駒ヶ根東2年)47桃沢大祐(中川)
◆女子2000メートル
(1)有泉千佳(山梨県・櫛形3年)6分42秒8(3)篠田美樹(駒ヶ根東2年)(4)森田遥(赤穂2年)(11)蟹沢未来(赤穂1年)(16)北原成美(駒ヶ根東1年)(19)寺平稚博(駒ヶ根東2年)28山田咲織(赤穂1年)39平賀愛美(赤穂2年)45加納寛子(赤穂3年) -
新刊紹介 「塩むすび」
語り継ぐ戦争絵本シリーズ(3)勤労動員「塩むすび」がこのほど、郷土出版社(松本市)から発刊された。
文と絵は、いずれも県内の小中学校に長く勤務して退職した、高田充也さん(文)=松本市出身、日本児童文学者協会員=、柳沢廣さん(絵)=松本市出身、碌山美術館顧問=。
高田さんが旧制松本中学校(現松本深志高校)5年生(現在の高校2年生)のときに体験したつらく、苦しい学徒動員の様子がつづられている。
高田少年は1944(昭和19)年8月から8カ月、名古屋の軍需工場で飛行機の組立作業に従事。B29の激しい爆撃に耐えながら朝早くから夜遅くまで働いた。飢えとの闘いもすさまじく、雑炊さえも口に入れることができなかったとき「かあさんがつくった塩むすびをひとつ食べたいな」とつぶやく。
戦時中のけなげな少年たちの姿、つらい心を柳沢さんの存在感あふれる絵が見事に表現し、戦争の悲惨さを訴える。
子供はもちろん、大人も引き込まれる作品。重いテーマにもかかわらず、次のページに期待を抱かせる読みやすさがある。
親子で戦争を考えるには最適な一冊。
定価1680円(本体1600円)。