-
村内への企業誘致目指して促進連絡会設置へ
積極的に企業を誘致しようと宮田村は2日、情報収集の機関として「企業誘致促進連絡会」を設置すると決めた。商工会やJA、金融機関などに参加してもらい、年明けにも発足予定。村産業建設課は「アンテナを高く張って、企業のニーズに対応したい」としている。
全国的な傾向と同じく、同村内でもバブル期が終わった1990年代後半から、目立った企業進出がない状態。村の工業団地も、18年間新規の造成を行なっていない。
連絡会は各団体から情報を寄せてもらい、企業情報を的確に把握するのがねらい。平沢正典産業建設課長は「企業誘致推進の中核に位置付け、各種団体と協力しながら取り組みたい」と説明する。
この日は、調整機関として清水靖夫村長を座長とする企業誘致専門部会を庁内に設置。
商工から税務まで各分野の担当係長と土地開発公社など13人で構成し、連絡会の設置を正式に決め、今後の体制について議論した。
清水村長は「今まさに具体的な行動をおこす必要がある。土地を村の有効資源として活用し、効果のあがる推進体制を構築していく」と話した。 -
こだわりの高遠ブランド 純米酒「やまむろ」発売
高遠町の酒販店14店でつくる町酒販店活性委員会(桜井節男会長)は2日、三義の山室水稲耕作組合(原康人組合長)、醸造会社「仙醸」と共同開発した純米しぼりたて生「やまむろ」を3日、千本限定で発売すると発表した。
酒米栽培、醸造、販売をすべて地元でこなし、特産品「高遠ブランド」として純地酒の開発を目指した試み。同組合と仙醸に協力を依頼し進めてきた。4月から約3・5ヘクタールで酒米「ひとごこち」をじかまき栽培し、268俵を収穫。うち120俵を仙醸で仕込み、先月下旬にしぼりこんだ。
「やまむろ」(720ミリリットル、1200円)はアルコール度17・9%、「しぼりたての荒々しさのなかに、米の甘さと辛口酒独特ののどごし」が特徴。仕込みの残りを貯蔵し、一部を来年3月に一升瓶で、さらに熟成させて来秋にも発売する予定。
委員会は03年7月に発足、内部で研究会を立ち上げて商品開発に取り組んできた。桜井会長は「本当の地酒を開発したいとやってきた。非常にいい仕上がりで、自信をもって発売する。地元をはじめ多くの人に愛飲してもらいたい」と話す。 -
今年度米白毛もちの販売開始
上伊那農民組合産直センターは11月から、今年収穫した古代米を使った「白毛餅」の販売を開始した。
商品化して8年目となる今年は、約750俵のもち米を20人の生産者が収穫。消費者からは「白毛もちを食べたらほかの餅は食べられなくなった」「小さいころ食べた懐かしい味がする」などの反響があるという。
戦前・戦後のこの辺りの農家は、普通に白毛餅を自家用栽培していたが、収量の少なさや作りづらさから栽培農家が激減し、一時絶滅の危機にも瀕(ひん)した。しかし同組合の努力もあり、その味が現在へと引き継がれている。こくのある旨み、強い粘りと伸び、香りの良さが特徴で、原種に近い白毛餅だからこそ実現できる味だという。
上伊那農民組合産直センターの竹上一彦代表は「上伊那の名物は多々あるが、白毛餅は昔から受け継がれてきた地元の味。地元の特産をぜひ味わってほしい」と話している。
白毛餅・白毛もち米を購入できる販売店は、ニシザワ各店、キラヤ各店、JA上伊那Aコープ各店、グリーンファーム、みはらしファームとれたて市場、駒ケ根高原直売所、駒ケ根ファーム、中央道小黒SAイーナちゃんプラザ、大原農園、伴野商店、かんてんぱぱガーデン
問い合わせ・注文は上伊那農民組合産直センター(TEL73・0785)へ。 -
経営講座「日本経済の現状と展望」
企業連携により地元の産業を活性化させようと駒ケ根市内の製造業者らがつくるテクノネット駒ケ根と駒ケ根商工会議所、駒ケ根市は29日、南信地域の企業経営者や管理者を対象に開いている05年度経営講座の第3回講演会を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。会員ら約30人が集まり、日本総合研究所調査部長の湯元健治さんによる「日本経済の現状と展望竏茶fフレ脱却とリスクへの挑戦」と題した講演を聞いた。
湯元さんは「落ちそうで落ちない現在の景気を私は『ねばり腰景気』と呼んでいる。原因は企業体質が強くなっていることもあるが、第一には中長期的な視野に立った経営者の自信だと思う」と分析した=写真。その上で「個人消費も少しずつ伸びてきているし、所得や雇用も回復している。駒ケ根市の有効求人倍率は現在1・39倍だと聞いている。こうしたことからこの景気は長続きするとみている」と結論付けた。
経済の動向は会社経営に大きな影響を与えるだけに、参加者らは真剣な表情で講演に聞き入っていた。 -
宮田村商工会青年部が40周年
3、4日に多彩な記念イベントを開催創部40周年を迎える宮田村商工会青年部(前林裕一部長、48人)は3、4日、各種の記念事業を行なう。著名なプロ野球選手を迎え講演会や子ども野球教室、人気マジシャンのマジックショーなど多彩。4日の式典では、商工業にとどまらず幅広くむらづくりに貢献してきた40年の歴史を振り返る。
村内商工業を取り巻く環境は厳しいが、青年部は精力的に活動。青少年の育成活動から村が抱える問題まで幅広く関心を寄せ、各種事業を展開している。
昨年と今年には宮田高原の活性化にも協力。県外から訪れるリンゴオーナーを対象にキャンプを開き、高原内に手作りでアスレチック遊具も整備した。
「全員が人任せではなく、情熱と責任感を持っている。次世代をみすえて、常に前へ前へ。これが青年部の伝統」と前林部長。
今回も記念事業の一環として、村民会館前の芝生広場にモミの木を寄贈。宮田小学校には一輪車10台を贈る。
また、4日午前8時45分からは村内の小中学生を対象にプロ野球中日ドラゴンズの川相昌弘さんを迎えて野球教室を開く。
同日午後5時から村民会館で開く記念式典には、歴代の青年部員も含め来賓を多数招待。新たな躍進への一歩とし、引き続き行なう歳末慈善パーティーの収益金の一部は今年も村へ寄付する。
川相選手による記念講演会は3日午後6時半から村民会館。マギー審司、ふじいあきらの人気者両名によるマジックショーも4日午前11時半から同会館で開くが、いずれのチケットも完売となった。
記念事業実行委員会の平沢賢司委員長は「過去の経験を活かし、未来につなぐ記念事業にしたい」と話す。 -
- 元気印 - の企業経営学ぶ
長野銀行の伊那支店など3支店の取り引き先でつくる「ながぎんひまわり会」の研修講演会がこのほど、伊那市美篶の信州INAセミナーハウスであった。経営ジャーナリストの疋田文明さんが「元気な会社の元気な経営縲恟汨g、負け組の分岐点はどこにあるのか縲怐vと題した講話に、会員約70人が耳を傾けた=写真。
疋田さんは1950年、奈良県生まれ。中小企業経営、小売業経営などをテーマに、経営指導、講演、執筆などの活動を展開。中小企業の経営者と自らの自己研さんを目的に「元気塾」を開設し、元気印の企業が増えることを願い取り組む。
疋田さんは、中小企業が地域で事業を成功した実例を分析しながら説明。商品を生み出す「提案力」や、大型店に客の流出を止める「接客力」などに力を入れる企業の売り上げは伸びているとし、「業種、業態に問わず、中小企業が中身で大型企業に勝てる時代になっている」と訴えた。
また、「地方だから、中小企業だからだめと思わず、面白い仕事ができると思って取り組んでほしい」と、集まった経営者らにエールを送った。 -
姉歯事務所計算のホテル2棟
耐震強度、基準の半分姉歯建築設計事務所が構造計算書を偽造したとされる伊那市の「ホテルセンピア」と、駒ヶ根市の「プレモントホテル」について県は30日、長野県建築設計事務所に依頼していた耐震強度の調査結果を発表した。現在の両建物の耐震強度(保有水平耐力を通常基準になる必要保有耐力で割った数値)は、センピアが0・54(桁行方向0・54、梁間方向0・67)、プレモントが0・52(同じく0・64、0・52)だった。正当に構造計算された場合には、数値は1以上になる。
この数値ではおよそ震度5強位の地震までしか堪えられないだろうという専門家もいる。
構造計算書の偽造は、(1)耐震壁の剛性低下率の変更、(2)1階の階高を低く変更、(3)これらの偽造により正式な計算ルートで検討されないよう剛性率を基準値内に収め、必要な計算を省略した窶狽ネどの点だという。
県は、この結果と補強手法を施設管理者に伝える。また県は30日に、両施設への立入調査も行い、柱や壁の状況、クラックの発生状態などを調べた。 -
アマランサスの種を活用 商品開発へ
高遠町の国道152号杖突街道沿いにある遊休農地で観賞用穀物のアマランサス(ヒユ科)を栽培している高遠花摘み倶楽部(赤羽久人理事長)は29日夜、種を活用した商品を開発するための研究会を町総合福祉センターで開いた。実際に種を使ったビスケットなどを売り出している森永製菓研究所(横浜市)の尾畑高英技監から加工方法など研究事例を聞いた。
同倶楽部は地域と経済の活性化を図ろうと今春、アマランサスの研究を進める信州大学農学部の根本和洋助手と連携して栽培に乗り出し、花園づくりを進めてきた。製菓業者などを巻き込み、栄養成分が豊富で繊維、鉄分、カルシウムなど成分値が高い種を生かした商品化を目指し、「土産物ものとして地域おこしを図る」。
これまでは花や茎を用いて天ぷらやおひたしにしたり、同様に栽培している地域に視察に出向くなど研究を重ねてきたが、秋に種が収穫できたことで今回、会員をはじめ、町内や近隣市町村の業者ら約50人が参加し、正式に研究会を立ち上げた。今後は、収穫した約400キロの種を各店に提供し、研究してもらう。
尾畑監事はアマランサスの栄養価や研究成果を紹介。「小麦粉などと混合することで栄養価をさらに高め、価値を発揮する」「黒糖を使うと臭みがなくなる」などと助言し、「おいしくなくては消費者は求めない。おいしい健康食品を作ってもらいたい」と呼びかけた。
赤羽理事長は「春までに商品を開発して、観桜客に土産ものとして売りたい。商品を通してアマランサスを広く周知していければ」と話している。 -
地元住民と協働で水路を改修
大田切土地改良区(渋谷宣吉理事長)は、光前寺参道沿いを流れる水路(通称寺井)を地元住民(北割2区維持管理委員会、光前寺自治会)と協働で、自然石の石積による水路改修を行っている。
27日は住民ら30人が参加。重機を使って掘り、両岸に巨石を積み、川底に石を並べ、石の隙間に砂や砂利を詰める作業を段取りよく進めた。
この水路はねずみ川の支流で、光前寺山中から、参道に沿って流れ、1号幹線(通称横井)に注ぐ、延長約4百メートルのうち、150メートルを04、05年度で改修する。
今年度は県のコモンズ支援事業の認定を受け、市の補助、土地改良区、地元の1部負担で、延長約130メートルを幅60センチに改修する。
工法はコンクリートを使わず、川底に石を並べ、両岸に石を積む3面自然石積工法。
明治時代に先人が太田切川から石を運び、人力で建設したという歴史ある水路だが、約80年が経過し、改修の時期を迎えた。水路は観光道路沿いにあり、10年前から毎年、北割2区営農組合がスイセンを植え付け、すでに20万球を数える。そこで、地元の維持管理組合などとタイアップし「光前寺門前花の道 清流水辺事業」と銘打ち、住民参加で取り組んできた。
作業は土・日曜日を利用し、12月末ころまでに終了する予定。 -
駒工教職員が工場見学
地元企業との関係を深めようと駒ケ根市の駒ケ根工業高校は同市の製造業者らでつくるテクノネット駒ケ根と共催で28日、同市下平のトーハツマリーンと東伊那の天竜精機の見学会を行った。同校教職員約20人が参加し、工場の担当者から会社や製品について説明を受けたり=写真、生産の様子などを見学したりした。
一行はトーハツマリーンでは船外機を中心とした同社の製品や売上高などについて説明を受けた後、工場内に入って加工、組立、塗装などの工程を見学した。教職員らは「岡谷から移転した理由は」「従業員の採用計画は」「年齢構成は」などと質問し、「今後も卒業生をよろしくお願いします」と話していた。駒工からは今年5人が同社に就職し、来年度も4人の採用が決まっている。
見学会は6月に続いて2回目。テクノネット駒ケ根は今後も引き続き実施していきたいとしている。 -
山浦義人氏、相談役も退任へ
ヤマウラ新役員人事案ヤマウラは25日、12月21日の株主総会に提出する新役員人事案を発表、現在取締役相談役の山浦義人氏が退任する予定であることが明らかになった。執行役員については現場を重視した新人の登用をはかる窶狽ニしている。
発表された役員の異動予定は次の通り。(敬称略)
■役員【退任】取締役相談役・山浦義人、監査役・木見尻康彦、【重任】代表取締役社長・山浦速夫、取締役副社長・山浦献幸、専務取締役・澤田英明、専務取締役・山浦恭民、専務取締役営業本部長・保科茂雄、常務取締役管理部長・中島光孝、【新任】監査役(選任予定)・大和達之
■執行役員【重任】専務執行役員営業本部副本部長・松沢勉、常務執行役員長野支店長・藤木公明、常務執行役員営業本部副本部長・澤戸史樹、執行役員首都圏事業部長兼東京支店長・川田昌伸、同技術本部長・小林寛勝、同エンジニアリング事業部長・山下良一、同土木技術部長・宮島始、同経営管理室部長・大多和禮隆、【新任】執行役員FC本部長・桜井豊、同諏訪支店長・伊藤優一 -
あわも工夫でおしゃれな料理
新山荘で雑穀料理講習伊那市の新山荘で27日、地元で採れたあわやアマランサスを使った調理・試食会=「楽食会」があった。伊那市・駒ヶ根市・長谷村などから7人の料理好きな主婦などが参加した。
長芋と蕪を具材に、もちあわのクリームソースをかけたグラタンづくりでは、あわをゆでて豆乳で延ばしただけなのに思いがけない粘りが出て、参加者一同驚いていた。アマランサスをたらこのように使ったパスタも作った。
新山荘の管理人伊藤和弥さんが、地元の野菜を、日頃使わない雑穀をアクセントにしておいしく食べようと企画。弟で、東京で雑穀料理などを学んだ雄治さんが講師役を務めた。
参加したいなし美篶の中沢さおりさんは「いままで雑穀は食べたことがなかったが、体に良いと聞き。子どもに食べさせてみようと思い参加した。以外にバリエーションがあるんですね」と話した。
12月には、もちきびを使って同様の催しを行う予定。 -
窪田建設社長が会見
姉歯建築設計事務所が構造計算にかかわっていたことから営業を休止している松本市の「エースイン松本」など3つのホテルの施工をした駒ケ根市の窪田建設(窪田雅則社長)は28日、駒ケ根商工会議所で会見を開き、姉歯建築士との関係について「姉歯が構造計算をしていたことも知らなかったし、会ったこともない」と述べ、関与について強く否定した。
説明によると同社は姉歯建築士による一連の計算書偽造問題が発覚したことを受けて、過去に施工した工事の構造計算書を取り寄せてチェックしたところ▽エースイン松本▽カントリーホテル高山(岐阜県)▽パークイン平塚(神奈川県)窶狽フ3ホテルの構造計算を姉歯建築設計事務所が担当していたことが分かった。いずれも数字の改ざんはなかったが、「お客様の安全を第一に考えて」(窪田社長)同社の関連会社「東日本ホテルシステムズ」(窪田雅則社長)が運営するエースイン松本は24日から、ほかの2ホテルも前後して営業を休止している。窪田社長は「この3件以外には姉歯の関与した物件はない」と話し、同社が伊那市のホテルセンピア、駒ケ根市のプレモントホテルの施工にかかわっていた窶狽ニの憶測を否定した=写真。
会見には窪田社長のほか長谷川洋二顧問弁護士も出席し「建築許可を出した役所に損害賠償を請求することも検討している」と話している。
3ホテルとも建築主が平成設計(東京都)に設計を依頼し、同社が姉歯建築設計事務所に構造計算を外注したもので、窪田建設は施工を請け負った。構造計算書は通常設計事務所から建築主に渡され、施工業者が見ることはないという。 -
雇用改善優良事業所大臣表彰を報告
建設労働者の雇用改善の推進を図ろうと厚生労働省などが定める「建設雇用改善推進月間」(11月)に当たり2日、駒ケ根市の建設業石田建設(石田耕一代表取締役、40人)が優良事業所として厚生労働大臣の表彰を受けた。24日、石田社長が市役所を訪れ、中原正純市長に表彰を報告した=写真。石田社長は「景気はなかなか回復してこないが、従業員の気持ちが上向きになる起爆剤になってくれれば」と話した。
同社は60歳以上の従業員の継続雇用に積極的に取り組んでいるほか、新規事業の開拓などにより従業員の定着に努力している。
表彰を受けた企業は全国48事業所。県内では同社のみ。 -
姉歯関与のホテル営業休止でオオハシの中島社長が会見
伊那市の「ホテルセンピア」と駒ヶ根市の「駒ヶ根プレモントホテル」の設計に姉歯建築設計事務所(千葉県市川市)が関与し、構造計算書を改ざんしていた問題で、両ホテルを経営するホテルオオハシの中島憲治社長は25日夜、飯田市の本社で記者会見を開き、改ざんを見抜けなかった官公庁のチェック体制に強い不快感をあらわにした。
両ホテルは平均の稼動率が70%以上、月の売り上げは2店舗合計で3縲・千万円にのぼり、同社グループにとってまさに・スドル箱・スの優良店。
会見上に現れた中島社長は「安全面の改良を施し、お客様、従業員のためにも早期の営業再開を目指す」としながらも、「人生が一度に変わり、怒りに燃えている」と官公庁のチェック機能に矛先を向けた。
国や県の確認申請で何のクレームもなく認定されたことについて厳しく指摘。
「国民が平穏に暮らすために行政システムがある。我々は県の審査を得てホテルを建てた。これを疑ったら何を信じたら良いのか」と語気を強めた。
25日の県からの説明では、「何も今後の対策についての説明はなかった」とも言及。
設計、施工した木村建設(熊本県八代市)については「15年ほど前にお客様に安い料金で提供できるホテルを建てたいと考え、ローコスト工法の木村建設を知った。その工法で我が社は事業を展開してきた。木村社長だけは今も信頼している」とした。姉歯氏との面識はないとした
賠償請求や今後の従業員の処遇については「専門家と相談したいが、今は考える余裕がない。営業の再開とグループ全体304人の従業員を守るのが先決」として、両ホテルは維持管理のため従業員が今後も交代勤務すると説明した。 -
ヤマウラ05年9月期連結決算
ヤマウラ(本社・駒ヶ根市、山浦速夫社長)は25日、名古屋証券取引所で05年9月期の決算を報告した。連結の総売上高は対前年比6300万円増の207億4300万円(0・3%増)、営業利益は同6700万円増の4億4600万円(17・7%増)、経常利益は同1億1300万円増の4億7800万円(30・8%増)、純利益は同8400万円増の2億300万円(70・3%増)だった。
売上高ならびに受注高は、それぞれ0・3%増、3・2%増と小幅な伸びだったが、営業利益・経常利益・純利益が2桁の大きな伸びを示した。その理由について、同社は、技術力の向上を背景にした提案営業の強化・設備投資の好調さを背景にした民間工事における技術提案の受注増・公共事業における受注増・首都圏における分譲マンションの開発販売ならびに同社独自のブレインマンションの全国フランチャイズ展開窶狽ネどを上げている。
受注実績を部門別にみると、建築部門が約5億5000万円増(対前年比103・8%)、土木部門が約5億3000万円増(同135・5%)、エンジニアリング部門が約3億増(同128・7%)。
工事全体に占める官庁工事の比率は、完成工事では12・2%と5・6ポイントの減少を示したが、受注工事では前年より3ポイント伸びて、16・0%だった。 -
【南大東島再訪記】離島産業振興の苦難〈中〉
市場原理導入を前に模索続くサトウキビ生産「07年からサトウキビの価格決定に市場原理が導入される。補助金頼みではだめ。付加価値をどう高めるかが死活問題なんだよ」
島の産業課長濱里保之さんは、サトウキビ畑を走り抜ける車の中で語った。島唄のオピニオンリーダーで、島の宣伝で自ら先頭に立つ産業課長だ。8月の伊那のステージでも楽しい歌・しんみりした歌を披露した。
南大東島はサトウキビの島。1900(明治33)年、八丈島から島開拓の祖・玉置半衛門ら23人が上陸して以来、一貫して基幹生産物はサトウキビ。第2次大戦後の1946(昭和21)年まで、玉置商会窶箔圏m製糖窶泊蜩坙{精糖と、事業権こそ譲渡されたが、「製糖会社が経営する島」という日本でも類例のない社会制度が続けられていた。
そうした影響もあってか、製糖会社所有の土地が農家に分有されたあとも、一戸あたりの耕作面積が広く、現在でも、200余の農家の平均経営規模は8・2ヘクタールに及ぶ。これを背景に、ハーベスタという収穫機をはじめ大型機械を導入した、日本では類例のない一貫作業体系が確立している。
「他の離島のように、小規模経営で生産者が高齢化している窶狽ニいう問題は少ない。大規模経営だからこそ市場原理の導入の痛手が大きく、他の作物への転換も出来ない窶狽ニいう問題に直面している」のだという。
島では南大東産サトウキビの付加価値を高めるために、減農薬栽培の方法を研究し、主要な害虫であるハリガネムシに関しては、性フェロモンを撹乱して交尾をさせなくさせる方法を沖縄県で唯一全島規模で行っている。他の害虫についても駆除方法を研究中だ。
また、従来、サトウと糖蜜を製造する製糖工場しかなかったが、サトウキビを原料にしたラム酒を製造する工場も誘致し、利用方法の拡大も図ってきた。
だが、それでも「サトウキビの島」の「前途は多難だ」と濱里さんは言う。国の農業政策の転換の中で、農業に展望を見出せない「地方」の姿がここにもある。
「島唄を歌っているだけじゃいられないさ」。産業課長はつぶやいた。 -
【記者室】姉歯問題
関係ない話と思っていた耐震強度偽造の姉歯問題が上伊那に飛び火。両ホテルともレストランを利用しており「もし、あの時に」と思ったら、ぞっとした▼先日、某建築士と姉歯問題について雑談を交わした。建築士曰く「偽造は姉歯単独では決してできない。偽造しても姉歯自身に得はない。取引先から鉄筋減量を指示され、言われた通りにして、そのまま検査機関が通ってしまったというのが実態では。繰り返すうちに、良心も感覚も麻ひしてしまったのだと思う。拒否すれば、仕事を出さないといった圧力はあったと思う。同業として気持ちはわかるがプロとしては負けだ」▼関係する全ての人がそれぞれの立場で最も配慮すべき入居者らの安全を考えなかったのかと怒りを感じた(大口記者)
-
飯島町観光協会が観光名刺を4種類新たに
飯島町観光協会は観光名刺の台紙に新たに4パターンを加え、24種類とし、利用を呼びかけている。
新台紙には同会フォトコンテストの入選作品を用いた。横タイプは本郷のそば畑と、上の原のコスモス畑の写真を、縦型はお陣屋代官行列や、紅葉の里山、冠雪の南駒ケ岳の写真を入れた。
観光名刺は千人塚公園の桜4種類、飯島陣屋・歴史シリーズ4種類、中央アルプスの山並6種類、コスモス畑3種類、与田切公園2種類のほか、町花シャクナゲ、そば畑、イメージキャラクターいいちゃんなど多彩。写真のほか水彩画、切り絵で表現した。
ちなみに台紙価格は百枚千円(観光協会会員は800円)、印刷代百枚1200円から。
詳細は産業振興課(TEL86・3111、内線512) -
信州そば品評会で2社が受賞
05年の信州そば品評会で、高遠町の木曽屋が作る「絵島八割蕎麦」が、第1部(そば粉配合率70%以上の乾そばの部)で農林水産省総合食料局長賞に輝いた。箕輪町の沢製麺が作る「八割そば」も同部門の県知事賞を受賞した。
県工業技術総合センター食品技術部門が行うもので48回目。
ほかに、そば粉40%以上70%未満の乾そば部門や半生そば、生そばなどの5つの部門があり、全体で29工場から217点が出品された。
出品物の展示と表彰式は25日。長野市鶴賀のメルパルク長野で午後1時から。 -
姉歯事務所構造計算書偽造、上伊那にも
2つのホテル営業休止へ虚偽の構造計算で問題になっている千葉県市川市の姉歯建築事務所が、伊那市の「ホテルセンピア」と駒ヶ根市の「プレモントホテル」の構造計算にも関わっていた問題で、県建築管理課は25日、関係書類を再調査した結果、構造計算書が改ざんされたことを確認。両ホテルとも大きな地震を想定した耐震性に問題があると発表した。
これを受け、両ホテルを経営するオオハシグループ(本社・飯田市)は、両ホテルの営業を休止することにした(休止開始期日などは未定)。
耐震性確保の方法の検討や、施工者・設計者の建築基準法違反などの調査についてはこれから行う。
構造計算書や構造図には明らかな改ざんの形は見られなかったが、設計段階の数値をコンピューターの構造計算プログラムに入力して再度計算したところ、建築確認時の計算数値との不一致や、適正な計算方法を用いていないことが判明したという。
伊那市のセンピアは、8階建て109部屋で2000年4月開業。駒ヶ根市のプレモントは8階建て120部屋で01年12月開業。いずれも23日自己破産を申告した熊本県の木村建設が設計・施工した。構造計算を姉歯建築設計事務所が行った。
建築確認はセンピアが99年度、プレモントが01年度に、ともに上伊那地方事務所で行われた。上伊那地方事務所には、建築確認当時も、現在も、再調査で使用した構造計算プログラム(国が認定したもの)はない。
オオハシグループの中島憲治代表は本社の取材に「県の発表があいまいで、何をどうすれば良いか分からないこともあるが、お客さんの安全が第一。すみやかに営業休止の措置をとりたい」「姉歯事務所とは一面識もない。木村建設が構造計算を依頼したのだと思う」と話した。 -
まちじゅう美術館の入賞者を表彰
伊那商工会議所・商業連合協議会が主催する「第4回まちじゅう美術館」の表彰式が26日、商工会館であった。入賞者一人ひとりに表彰状などを手渡した。
保育園児を対象にした「まちじゅう窶煤vは、子どもたちにも楽しく親しみのある店づくりにと企画。「わたしの好きなお店」「わたしの家族」をテーマに作品を募ったところ、576点の応募があった。審査の結果、会頭賞5点、副会頭賞10点、部会長賞20点が決まった。
表彰式後、向山公人会頭は多くの応募を喜び「多くの市民に見て喜んでもらい、まちの良さを味わって」と呼びかけた。
応募作品は12月4日縲恬・N1月10日、市内48店舗に展示。来店した園児に各店からプレゼントがある。 -
産業振興センターの管理運営から商工会が撤退
宮田村中心商店街の一角にある宮田産業振興センター(仲なかふれあいセンター)の管理運営について、村商工会は今年度末での撤退を表明。所有者の村は25日までに申し出を受理した。空き店舗を村が買い取り、商工会に管理を任せて地域活性化を検討してきた施設だが、5年間の累計で商工会が抱えた赤字は400万円にも及ぶ。結果的に稼動が伸びず、村は新たな管理者と活用法を探ることになった。
旧赤穂信用金庫(現アルプス中央信用金庫)宮田支店の移転に伴う空店舗を1999(平成11)年度に村は2500万円余りで購入。
当時、商店街や地域の活性化を望む商工会の強い要請を受けて、土地と建物を信金から買い取ったもので、補助で改修もした。
年間管理費約70万円のうち、商工会が半額を負担する形でセンターは開所。さまざまな活用法を模索し、喫茶店なども併設した。
しかし、当初から主要となる1階ホールの稼動率は年間数十日に満たない状態で、主な収入は喫茶の売り上げと2階の1室を貸事務所にした家賃に限られていた。
来年度から「指定管理者制度」の導入が始まり、村は商工会の管理費負担を増額してほしいと要請。
だが、同商工会理事会は、これ以上の投資は困難として管理運営権を返上する方針を決めた。
前林善一商工会長は「活性化とは逆行してしまうが、センターの清掃なども我々が担っており、これ以上の負担増は商工会の存続にも関わる」と説明。
センターは村が福祉施設としても活用しており、2階には福祉作業所が入居。手狭になっていることから、作業所の拡張や運営する福祉法人への管理指定なども含めて村は検討している。 -
商工会建設部会と村が懇談
宮田村商工会建設部会は24日夜、村との懇談会を開いた。村に限らず伊南行政組合が行なう公共事業の発注など、細かい仕事でも出来る限り工事を紹介してほしいと注文。村からの情報提供を強く求めた。
部会員約10人、村からは清水靖夫村長、平沢正典産業建設課長らが出席。
部会側は経費節減のための工事書類簡素化のほか、耐震補強制度の拡充や広報などについて意見した。
公営住宅の売れ残り対策についても提案。民間の不動産業者や建設業者に情報を提供して、積極的な販売戦略を行なうよう求めた。
また、山林の活用などにも話しが及び、幅広く意見を交換した。 -
雑穀を楽しく食べよう
新山荘で楽食会食べる機会が少なくなった雑穀を、天然由来の調味料を使って調理して食べる催し=「楽食会」が27日、伊那市の新山荘である。
料理屋や料理教室と違い、参加者全員が一緒に作り一緒に食べる。メニューは、長芋とカブのもちあわクリームグラタン、アマランサスを使ったパスタなど5品。上記2品を実際に作り、残りはレシピを渡す。
「雑穀を簡単に・おいしく・楽しく食べることを目指しています。毎日の食のスパイスになれば幸せ」と管理人の伊藤和弥さんは話している。
27日午前10時30分より受付開始。参加費2500円。エプロン、マイ包丁、メモ帳など持参のこと。詳しくは新山荘78窶・133まで -
イルミネーション点灯
宮田村の中心商店街で毎夜、1万球のイルミネーションがともって街路樹や商店の店先を華やかに飾っている。
20日夕、宮田産業振興センター前で村商工会関係者らが出席してイルミネーションの点灯式が行われた。辺りが薄暗くなるのを待ち、合図の声で一斉にスイッチが入れられると色とりどりの光がキラキラと瞬き、商店街を明るく照らし出した=写真。道行く人たちは立ち止まってきらめく赤や青の光を見上げては「明るいなあ」「うん、きれいだなあ」などと静かに話していた。
イルミネーションは2月3日までの毎日、午後5時縲・時まで点灯され、夜の商店街を明るく彩る。 -
【南大東島再訪記】離島産業振興の苦難〈上〉
青パパイアの販路拡大へ「これがパパイア試験農場です。5種類の違った品種のパパイアを植え、何が適しているか研究を始めたところです」
南大東島青パパイア生産組合の平安山正治さんは、島を訪ねた一行を自分の農場へ案内した。
試験農場には、未熟果を野菜のようにして食べるのに向いた品種のほか、完熟させてフルーツとして食べるのに向いた甘味の多い品種などが整然と植えられ、成長の過程が記録されている。
島の青パパイアを、はるか1000キロ離れた伊那市産直市場グリーンファームで販売しはじめてから、すでに2年。住民同士の交流の広がりとともに、伊那での青パパイアの消費は拡大し、島からの出荷量も大幅に伸びた。だが、まだまだ島の主要な作物と呼べるような状況ではない。より付加価値の高い生産物を求めて模索の道は続いている。
平安山さんによれば(1)生の青パパイアの販路拡大、(2)消化酵素を大量に含む青パパイアの加工食品化、(3)良質な完熟フルーツパパイアの生産と販売窶狽ネどが島のパパイア生産の課題だという。
ここでも、南大東島が置かれた地理的条件が大きな関門だ。同島は、パパイア栽培には最も適した環境で、無農薬で良質のものが採れるが、沖縄本島や八重山諸島に比べれば流通の条件が悪く、それをクリアできるブランドイメージを作り出すことが急務。
伊那市周辺では、市民レベルの交流の進展もあり、「青パパイア」といえば南大東島の代名詞のようになっているが、販路を他の地域に拡大するとなると同じようなわけには行かない。南大東産として差異化を計らなければならない。
流通の不利な条件をクリアするには、島で加工して付加価値を高めることが有効な手立てだが、青パパイアの加工食品化の前例はきわめて少なく、どのような加工ができるのかを模索しているのが現状だという。パパイアの成分や、それがどのように役に立つかの機能性の分析も始まったばかりだ。
民間交流の中から伊那で需要が広がり、島で生産が広がった青パパイア。だがそれは、いかにブランド化し、市場競争力を高くするかという、じつは、現在日本中の農村が抱えている問題と同じ問題に直面している。 -
商工会と議会が懇談
宮田村商工会(前林善一会長)は22日、村議会産業建設委員会(牧田茂成委員長)と懇談会を開いた。商工業活性化に向けた情報収集と迅速な提供を村側に要望。農地を含めた柔軟な土地活用も求めた。建設部会は厳しい業界の現状を説明。村発注の公共事業を増やしてほしいとするなど、切実な声も聞かれた。
商工会理事と村議約20人が出席。商、工、建設の各部会ごとに現状説明したが「景気回復と言われるが、我々のような零細企業は悲惨な状況が続いている」と口をそろえた。
黒河内勇雄建設副部会長は「とにかく生き残っていきたいが今が限界点」と訴え、道路の修繕や治水など必要な公共建設事業が村内には残っていると指摘。
「自立で村の財政は厳しいと思うが、有利な補助など活用して事業をしてほしい」と呼びかけた。
他の理事らも、農業振興地域の除外促進による宅地化、企業誘致について期待。農産物ブランド化の推進や後継者問題まで話しは及び、村の支援と指導体制の確立を求めた。 -
レントライフ淺川会長著「不動産業崩壊」
Amazonで全国199位不動産賃貸管理のレントライフ(本社・伊那市)の淺川透会長の著作=「不動産業崩壊」(10月1日ビジネス社刊)が、インターネットを通じた書籍販売の大手Amazonで上位199位にランキングされた(11月18日)。
同ランキングは、1時間ごとに更新されるもので、全国的な書籍の売れ行き状況=注目度を計る目安として信頼度が高い。現在、書籍の出版数は、1ヵ月に数万点とも言われており、199位は、かなりのベストセラーになる。
18日には出版元のビジネス社名で日本経済新聞の全国版1面に書籍広告が出されており、その影響もあったとみられる。だが、その後も600位台で推移しており、ビジネス社では「不動産業関連のビジネス書としてはかなりの売れ行き」と話している。
不動産・建設不況が続く中で、街の不動産屋と建設屋が賃貸管理という新しいビジネスフィールドに進む必要性を体験を交えて明らかにした書。伊那の飲み屋街の話なども随所に織り込まれ、歯に衣着せぬ業界批判などもある。
全国賃貸新聞、週刊住宅新聞など全国の業界紙が新書紹介で扱っており、今後も反響が広がりそう。読者からも「同感だ」「不動産屋の将来像が見えた気がする」などの声が寄せられているという。
著者の淺川さんは「最初は八重洲ブックセンターで買ったというような方から、手紙がポツポツと来ていた。ここに来て反響が大きく、驚いています」と話している。
■「不動産業崩壊窶矧Xの不動産屋と建設屋でつくる新しいビジネス」ビジネス社刊、210頁1470円(税込) -
西春近商工祭
伊那市西春近商工会館で20日、第8回西春近商工会があった。天気に恵まれた会場は多くの地域住民でにぎわい、商工会女性部のうどんや石狩鍋、伊那西高校吹奏楽部の演奏などが会場をわかせた。
地域の活性化や交流を目的として西春近商工会(野溝和男会長)が例年開くもので、西春近公民館の文化祭JA上伊那西春近支所の支所祭も同時開催する。
それぞれで祭りをしていた時もあったが、3つが一角に集中していたため、同じ時期にするようになった。
訪れる人が楽しめるように窶狽ニ例年と異なるイベントも企画。「名前は知っているが、見たことがない」という声があり今年は、箕輪町の「古田人形」の公演を企画。
恒例のうどんや石狩鍋なども人気で、多くの人がその味を楽しんでいた。