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伊那谷の魅力 発信隊 アップルパイづくり
伊那青年会議所は、子ども達に自分たちの住む地域の魅力を知ってもらおうと23日、りんごの収穫体験やアップルパイづくりを行いました。 この日は、伊那市、箕輪町、南箕輪村の小学生およそ30人が、自分たちで採ってきたりんごを使ってアップルパイづくりをしました。 子ども達は、煮詰めて柔らかくしたりんごを、パイ生地に乗せて包み、フォークを使って隙間を閉じていました。 自分たちの住む地域の魅力を発信できる子ども達を育てていこうと、伊那青年会議所が50周年記念事業として企画しました。 参加した小学生は24日、東京都新宿区で「伊那谷子どもマルシェ」と題して地元の農産物を販売する予定です。 伊那青年会議所では「自分たちが当たり前に食べているものが、東京ではブランド品として食べられているということを知ってもらい、地域の魅力を認識してもらいたい」と話していました。
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信大生が育てたシクラメン 販売開始
信州大学農学部の学生が育てたシクラメンの販売が、21日から始まりました。 南箕輪村の信大農学部のキャンパス内にある生産品販売所でシクラメンの販売が始まりました。 授業の一環で、植物資源科学コースの2年生が育てているもので、販売は30年以上続いています。 白やピンク、赤など、全部で21品種、およそ1800鉢を栽培しています。 若い葉や枯れた部分を摘み取り、鉢の中心に光を当てて、花の見栄えが良くなるように学生が手入れをしてきたということです。 ある学生は「葉の並びを組み替えるなど大変な作業が多く、花をつくる大変さを感じた。手入れをして長く楽しんでもらいたい」と話していました。 信大農学部のシクラメンは、生産品販売所で、1鉢1,200円で販売されています。
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農事組合法人山室が農林水産大臣表彰
農林水産省がおこなっている豊かなむらづくり全国表彰事業で伊那市高遠町の農事組合法人山室が農林水産大臣表彰を受賞しました。 17日は山室代表理事の大塚治男さんら3人が伊那市役所を訪れ白鳥孝市長に受賞の報告をしました。 農事組合法人山室は地域農業を守る担い手を確保しようと平成17年に設立されました。 現在約40戸の農家が加盟していて20ヘクタールほどの農地で酒米やそば、野菜を栽培しています。 地元の酒蔵と協力して組合の名前が入った日本酒づくりなども行っています。 また農業の機械化や移住者の受け入れにも力を入れるなどそれら活動が認められ今回の受賞となりました。 山室では「100年先まで毎年、毎年米づくりなど農業が続けられる地域にしていきたい。」と話していました。
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箕輪町松島保にふれあい動物園
ポニーや子牛などの動物に触れることができるふれあい巡回動物園が、16日、箕輪町の松島保育園で行われました。 松島保育園には、ポニーや子牛、ヤギ、ヒツジ、ウサギがやってきました。 保育園の全園児200人ほどが代わるがわる、動物に触っていました。 町酪農振興協議会青年部と、NPO法人伊那ハーレンバレーパカパカ塾が、毎年、町内の保育園を巡回して行っています。 松島保育園では、「生き物に直接触れる機会になってありがたい。」と話していました。
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信州の伝統野菜「羽広菜かぶ」 漬け込み作業はじまる
「信州の伝統野菜」に認定されている伊那市西箕輪の「羽広菜のかぶ漬け」の漬け込み作業が14日から、みはらしファームで始まりました。 この日は、羽広菜生産加工組合の会員などおよそ10人が作業にあたり、前日に収穫した羽広菜かぶ、およそ200キロを加工しました。 最初に、収穫したままのかぶを、洗って土を落とします。 洗い終わったものは、傷んだ部分を落として、漬けるのにちょうどいいサイズに切っていきます。 羽広菜は、羽広地区に伝わる伝統野菜です。 この地域でしか生産できないと言われていて、一般的なかぶに比べ、噛みごたえがあるのが特徴で、信州の伝統野菜にも認定されています。 切り終わったかぶは、味噌・酒粕・砂糖・塩を混ぜ合わせた調味料に漬け込みます。 1桶30キロのかぶは、1か月ほど漬け込むと水分が抜けて20キロほどになるということです。 西村照幸組合長は「ずっと伝統を守って同じ作り方でやってきている。伝統の野菜と伝統の味を守っていきたい」と話していました。 12月上旬には店頭に並ぶ予定で、みはらしファームのほか、ニシザワ、あじーな、通販などで購入することができます。 値段は1袋350グラム入りで330円となっています。
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長谷産の米 来年はニューヨークへ
国産米の輸出と販売を行う札幌市のワッカジャパンは、今年から伊那市長谷で米の栽培を始め10日は最後の稲刈りと脱穀を行いました。 今年は、およそ400キロを収穫し、その米は、ハワイへと輸出されますが、来年はニューヨーク進出も視野に入れています。 ワッカジャパンの出口友洋社長です。 10日はハワイで販売を手掛けるスタッフが7月に研修を兼ねて田植えをした田んぼの、最後の稲刈りと脱穀をしました。 ワッカジャパンでは、ハワイへ輸出する為の米作りを、今年から長谷の休耕田で始めました。 栽培したのは、健康志向のアメリカ人の需要を見込み、胚芽の量が多く門外不出の米とされるカミアカリという品種です。 生産初年度となった今年は、2つの栽培方法を試しました。 一つは、一般的な水田での栽培で、もう一つは、田植えなどの労力を減らす為に、乾燥した田んぼにモミを直まきする方式です。 栽培面積はそれぞれ0.2ヘクタールです 収量は一般的なものが300キログラム、直まきが100キログラムでした。 来年は栽培面積を今年の2倍にするほか、新たにニューヨークへに輸出する計画です。
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あんぽ柿の加工 最盛期
7日は立冬。暦の上では冬となりました。 東日本大震災で福島県から伊那市に自主避難した果樹農家・佐藤浩信さん一家は、福島の名産・あんぽ柿の加工作業に追われています。 東日本大震災の翌年に伊那市西箕輪に植えた柿は、今年初収穫を迎えていました。 20アールの畑に60本が植えられています。 今年は台風の被害を受け、何本か根元から倒れてしまいましたが、予想より多くの実が収穫できました。 植えられているのは平核無という品種の柿です。今年は1トンほど収穫できそうだということです。 ここ数日冷え込みが厳しくなってきたことから佐藤さんは収穫を急いでいました。 佐藤さんの自宅に隣接して柿の加工場があります。 山梨から仕入れた甲州百目という品種の柿もあんぽ柿に加工します。 佐藤さんの3男・孝樹さんが、加工作業を行っています。 佐藤さんは、福島県で、ギフト用の高級果物を主力商品として扱ってきました。 今年、あんぽ柿は、大手百貨店のお歳暮に採用され、8個で5千円の商品として販売されます。 加工場の2階は、窓がすべて開放できるようになっていて、風を当てて乾燥させます。 あんぽ柿づくりは今月1日から始まっていて、1か月ほど乾燥させると完成です。 販売は年内が勝負だということです。
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米の作況指数 南信102「やや良」
関東農政局は、10月15日現在の米の作柄概況を発表しました。 南信の作況指数は102の「やや良」と、平年よりやや多い収量となる見込みです。 作況指数は、10アール当たりの平年収量に対する今年の予想収量の比率を表す数字です。 南信は102で「やや良」と、平年よりやや多い収量が予想されています。 全もみ数は「平年並み」、登熟も「平年並み」と予想されています。 なお、全県の作況指数は101で、「平年並み」となっています。
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シクラメン農家出荷前に大忙し
伊那市境の大住農園では、冬を代表する花・シクラメンの出荷を前に、仕上げの作業に追われています。 大住農園では、3棟のハウスで5千鉢のシクラメンを栽培していて、出荷は来月から始まります。 シクラメンは、11月から12月に種をまき1年かけて育てます。 手間をかけた花の出荷を前に、この時期は仕上げの作業に追われるということです。 大住農園によりますと、一斉に花を咲かせるためにホルモン剤を使用している地域もあるということですが、上伊那の農家は、ホルモン剤を使用しないようにしていているため長い期間花が楽しめるということです。 「購入後、次々につぼみが出てきて、だんだん豪華になっていく様子を楽しんでもらいたい」と話していました。 大住農園では、東京や名古屋、大阪などに出荷しているほか、ベルシャイン伊那店やグリーンファームなど地元の店舗でも販売しています。 出荷作業は、来月から年内いっぱいまで行われるということです。
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台風21号 上伊那農作物被害1,435万円
23日に最接近した、台風21号の上伊那の農業被害は、額にして1,435万円、面積では57.5ヘクタールでした。 長野県のまとめによりますと、台風21号の影響で、農作物や生産施設などに被害が生じ、県内全体では、2億7,000万円の被害額でした。 伊那市では、りんごで300万円とパイプハウスで21万円のあわせて321万円、箕輪町ではりんごで272万円、南箕輪村ではりんごで42万円の被害がありました。 上伊那全体では、1,435万円、57.5ヘクタールの農地で被害が発生しました。 長野県では、今後、農業改良普及センターが生産団体などと連携して、被害農家に対し栽培管理などの技術指導を行っていくとしています。
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GPS搭載 自動運転のトラクター見学会
GPSを搭載し無人で作業を行うトラクターの見学会が、伊那市小沢で25日に開かれました。 トラクターにはGPSが搭載されていて圃場の四隅の位置情報を登録すると無人で畑を耕します。 リモコンで発進、停止などの操作ができます。 見学会は、IoTなど最新技術を活用したスマート農業の推進を目指す伊那市が開いたもので、市内の農家など70人ほどが見学に訪れました。 トラクターは、大阪に本社を置く株式会社クボタが開発したものです。 トラクター本体の価格は、通常のものより300万円から500万円高い、1,100万円となっています。 耕したり代掻きを行う取り外し可能な作業機部分の代金は別となっています。 伊那市では、高齢化や担い手不足が進む中、最新技術を活用して作業の省力化や負担軽減を図っていきたいとしています。
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信大生が育てた米 販売開始
信州大学農学部の学生が栽培したコシヒカリなどの販売が、24日からキャンパス内の生産品販売所で始まりました。 米は実習で作られたもので、植物資源科学コースと動物資源生命科学コースの2年生が栽培しました。 5月に田植えをして、手押し除草機などを使って草取りをし、先月29日に稲刈りをしました。 今年は、2.5ヘクタールの田んぼを使い、およそ12トンの米を収穫したということです。 植物資源科学コース2年の熊谷友香さんは「みなさんに味わって食べてもらいたい」、同コース2年の篠原理沙さんは「是非多くの方に食べてほしい」と話していました。 米は信大農学部のキャンパス内にある生産品販売所で販売されています。
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秋の長雨 そばの収穫に影響
10月に入り伊那地域では秋雨前線の影響で13日から雨やくもりの日が続き、23日には台風21号による被害も出ました。 この影響でそばにも被害が出ています。 箕輪町上古田の唐澤孝文さんのそばの畑です。 台風前の収穫を予定していましたが、雨でコンバインを動かすことができず、通過後の24日に作業を行いました。 そばは風で倒れ、実は畑に落ちてしまいました。 通常、畑1枚で90キロの収穫を目標にしていますが、採れたのは50キロほどでした。 唐澤さんは「実にしっかり色がついてから刈り取りをしようと思っていたら、長雨と台風でこうなってしまった。自然が相手だから難しい」と話していました。 箕輪町木下にあるJA上伊那箕輪ライスセンターでは、16日からそばの受け入れを行っています。 例年毎日のように持ち込みがありますが、今年はまだ3回のみだということで、JA上伊那ではそばの収量は例年より少なくなりそうだと予想しています。 箕輪ライスセンター米穀担当の永井伸悟さんは「ものは良いものができている。雨で収穫がなかなかできなかったことで収量は落ちそうです」と話していました。
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JA上伊那年金友の会 5グループが発表
JA上伊那年金友の会の最大のイベント生きがい教室が19日、伊那市の伊那文化会館で開かれ、5グループが日頃の活動の成果を発表しました。 生きがい教室のアトラクションでは、友の会を構成する5地区からそれぞれ1団体が歌や踊りなどを発表しました。 このうち高遠町・長谷のエリアとなる東部地区からは、フラメンコグループが踊りを披露しました。 JA上伊那年金友の会は、JAバンクを使って年金を受給している人たちでつくる組織で、上伊那には2万3,000人ほどいます。 年間で様々なイベントを行っていて、著名人の講演などを聞くこの生きがい教室は、中でも最大のイベントです。 今回は20回の節目で、アトラクションのほか、漫談と講演が行われ、1,400人が来場しました。
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農産物として 「桜」特産化へ
伊那市の観光資源の「桜」を、農産物として特産化しようという取り組みが高遠町や長谷で進められています。 食用として加工された「桜」の製品がこのほど完成し、17日にお披露目されました。 完成した製品は、桜の花と葉の塩漬け、桜の葉のミンチ、桜のペーストとソースです。 これらはすべて、菓子の原料として使われるものです。 この日はJA上伊那東部支所で製品がお披露目されました。 製品化したのは、桜を中心に取り扱う愛知県の原料メーカー山眞産業㈱です。 山眞産業では、主に和菓子や洋菓子に使われる、食用桜製品を開発、製造しています。 現在、神奈川県と静岡県の2か所の産地から仕入れていますが、生産者の高齢化が進み安定供給が難しくなる可能性があるため、平成24年に伊那市やJA上伊那に生産を打診しました。 打診を受けたJA上伊那東部支所では、40人の生産者に八重桜の苗木を配布しました。 今年の春、ある程度の出荷量が確保できるようになったことから、今回初めて製品化しました。 山眞産業の桜製品はアイスの「ガリガリ君」に使われるなど、需要が増える中、生産者が減っていることから伊那市に期待したいと担当者は話します。 山眞産業の今井宏典さんは「伊那の桜の花や葉を製品化して欲しいという声はこれまでに上がっていた。日本三大桜の名所として知られる高遠城址公園のある伊那市であれば生産拡大にも大いに期待している」と話していました。 反面、収穫に労力がいることから希望者がなかなか出てこないのも実情で、JA上伊那では講習会を開くなど、生産拡大を図っているということです。 JA上伊那東部支所の浦野孝一営農経済課長は「労力がかかるなど難しい部分もあるが、副業としての活用も可能なので、農家の方々の収入につながることをPRしていきたい」と話していました。 完成した製品は、伊那谷を中心に菓子材や業務用食品などの販売をしている、駒ヶ根市の㈱伊勢喜に卸されるということです。
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梨オーナー園 収穫祭
箕輪町木下の梨オーナー園の収穫祭が7日行われました。 7日は、上伊那のほか東京や愛知など県内外からオーナーが訪れ、収穫をしました。 今年は42区画の申し込みがあり、5月に摘果、6月に袋掛けの作業をしたということです。 果樹園は、地域の農家が管理できなくなったものをJA上伊那が譲り受け管理しています。 収穫したのは南水で、大きさや甘みは平年並み、数は平年より多いということです。 訪れた人たちは、箱いっぱいに梨をもいでいました。 梨は1区画で120個ほどが収穫できたということです。
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海外バイヤーが花卉農家を視察
海外に県内の花をPRしようと、長野県が招待した花のバイヤーが1日、伊那市内の花卉農家を視察しました。 香港、シンガポール、ロシア、アラブ首長国連邦から日本を訪れた8人が、伊那市東春近でトルコギキョウを栽培する㈱フロムシードを訪れました。 これらの国では、自国での花き栽培をほとんどしておらず、輸入に頼っているということです。 県内産の花を海外にPRし、輸出拡大につなげていこうと、県が初めて行いました。 トルコギキョウは、切花として人気が高い品種で、日本では長野県が出荷量1位となっています。 訪れたバイヤーらは、説明を受けながら、花や作業の様子を写真に収めていました。 ロシア・ウラジオストクで花の卸売業をしているニキータさんは「写真を撮り過ぎてしまうぐらい綺麗な花ばかりだった」と話していました。 長野県では「国内での花の消費が減る中で、海外への販路の拡大も探っていきたい」と話しています。
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ハワイ向けの米を収獲
国産米の海外輸出を手掛ける札幌市の企業、ワッカジャパンは、今年から伊那市長谷の水田でハワイ向けの米の生産を始めました。 24日は、その第1号となる稲刈りが行われました。 長谷、非持地区にある田んぼは、眼下に美和湖が広がるロケーションです。 ワッカジャパンの出口友洋社長。 初めて自社生産にチャレンジする場所として、ここを選びました。 生産したのは、健康志向のアメリカ人の需要にあわせ、胚芽が3倍あるという門外不出の幻の品種、カミアカリ。 黄金色に穂を垂れています。 広さ4アールの田んぼでは、10アール換算にして10俵の米がとれるほどの豊作になりました。 この日収獲した米は、玄米として船便でハワイに発送され、12月のクリスマス商戦には、ホノルルにあるワッカジャパンの店舗に並ぶことになっています。 来年は、このカミアカリの栽培面積をさらに拡大する計画です。
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花卉品評会 県知事賞・田中さん(伊那市)
上伊那花卉品評会が22日、伊那市役所で開かれ伊那市の田中理一さんのカーネションが最優秀賞にあたる県知事賞を受賞しました。 田中さんのカーネーションは花のボリュームや、白い色に透明感が出ている点が評価されました。 この品評会は花卉農家でつくる上伊那花卉生産者会議が開いているもので、カーネーションの他に、アルストロメリアやバラなど165点が出品されました。 出品された花は予約販売がされ訪れた人たちが買い求めていました。
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台風で落ちた梨 選果場で受け入れ
台風18号の影響で、上伊那地域では収穫を間近に控えていた梨が落ちる被害がありました。箕輪町のJA上伊那箕輪果実選果場では、落ちた梨の受け入れが、19日に行われました。 選果場には、まだ袋がかけられたままの梨が何ケースも運び込まれ、従業員が袋をむいて、中の状況を確認していました。 今回特に被害を受けたのは、上伊那地域の梨の主力品種「南水」です。 収穫を1週間後に控え、選果場では25日から受け入れを行う予定でした。 ある果樹農家は「あと少しのところで、大きく実った梨はすべて落ちてしまった。果樹農家はみんな痛手だと思う」と話していました。 JA上伊那の果樹担当者によると、今回の台風の影響で、上伊那地域の梨の1割ほどが被害にあったということです。 果樹担当の兼子敦さんは「収穫期まで本当にあと少しだった中での被害。かなりの強風の割に持ちこたえたものも多いが、それでも被害は大きい。」と話していました。 梨は、熟していて状態の良いものは「ワケあり」としてAコープや直売所で販売される予定で、それ以外のものは加工されるか、廃棄になるということです。
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JA上伊那 今季から本格的なぶどう出荷
JA上伊那は今シーズンから本格的にぶどうの出荷を始めます。 受け入れ初日の15日は、50キロのぶどうが農家から持ち込まれました。 箕輪町のJA上伊那箕輪果実選果場では15日、ナガノパープルと藤稔が持ち込まれました。 JAの担当者が農家に収穫の注意点を説明しました。 担当者は、「全ての実が色づいたら収穫の時期です。 形がくずれないよう、ひと房ごと箱詰めしてください」と話していました。 JAによりますと、上伊那でぶどうを栽培している農家は80戸ほどだという事です。 これまでは贈答用として個別に出荷したり、直売所へ持ち込んでいました。 ここ数年で栽培量が増えてきたこともあり、JA上伊那として、ぶどうの出荷を始めます。 市場からの要望があり出荷先も安定的に確保できる見込みです。 今年は静岡県を中心に出荷を行い、10月末までに1トンを見込んでいます。
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天竜川漁協 ブラックバス駆除
天竜川漁業協同組合は、外来魚・ブラックバスの駆除を、14日行い、4時間で110キロ1,820匹がかかりました。 この日は、県企業局が管理する伊那市小沢の西天竜発電所上水槽で駆除を行いました。 刺し網を投げて回収すると、1回につき数十匹の大口バスがかかっていました。 天竜川漁協では年間を通して、各地で外来魚を駆除しています。 この上水槽は普段は立ち入り禁止区域ですが、水路の点検に合わせて14日、駆除を行いました。 組合員10人ほどが参加して朝9時から4時間作業を行ったところ、110キロ、1,820匹のバスがかかりました。 天竜川漁協では、一般の釣り人にも外来魚駆除の協力を呼び掛けていて、外来魚は、1キロ400円で買い取っています。 年間で1トンの買い取りを目標にしているということです。
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高密度播種育苗で育てた水稲の現地検討会
水稲を労力を抑え低コストに生産するため、苗箱に通常より多くの籾をまいて栽培する方法「高密度播種育苗」で育てた水稲の現地検討会が5日、伊那市東春近で行われました。 現地検討会には、農家などおよそ40人が参加しました。 これは、平成30年の米政策の転換を前に、コストを削減した水稲の技術を取り入れようと、上伊那改良普及センターが行っているものです。 高密度播種育苗は、苗箱に通常より多くの籾もまいて育てる方法で、苗箱が少なく済むなど労力の軽減に繋がるということです。 試験圃場では、1枚を高密度播種育苗の田んぼに、もう1枚の対照区では、通常の苗を使用し比較できるようにしました。 試験区では、籾を250グラムまき18日間育苗させ、対照区では籾を130グラムまき、27日間育苗させました。 その結果、1平方メートル当たりの穂数が、試験区は345本、対照区は372本で、あまり差がないことが分かりました。 ただ、4割程度の穂が出る「出穂期」が、試験区では遅れる傾向がみられたということです。 上伊那改良普及センターでは今後、収量や品質などをみながら技術を普及していきたいとしています。
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スマート農業の技術を学ぶ
スマートフォンやドローンを使ったスマート農業技術について学ぶ研修会が伊那市役所で8日開かれました。 研修会には、市内の集落営農組合の代表や認定農業者など40人が参加しました。 今回は、インターネット回線を利用した水田の水の管理とドローンの映像を活用した測量や生育調査などを学びました。 水田の水の管理システムは、農林水産省の研究機関が開発したものです。 担当者は、「田植えや稲刈りは機械化により負担は軽減されてきたが、水の管理は昔と変わらず負担となっている。 システムの導入で85%負担を削減できる」と説明していました。 伊那市では、来年度からスマート農業の実証実験を市内で行う計画です。 研修会は、実証実験を前に伊那市にあった技術の導入を図ろうとその可能性や課題について情報を共有しようと開かれたものです。
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ぶどうの出荷前に農家対象の説明会
JA上伊那は、今年初めて、ぶどうの受け入れを始めます。 7日は、11日からの出荷を前に、農家を対象とした説明会が箕輪町で開かれました。 JA上伊那箕輪果実選果場で開かれた説明会には、町内を中心に農家19人が参加しました。 JA上伊那では、今年からぶどうの受け入れを始めます。 ナガノパープルやシャインマスカットなど、種がなく皮ごと食べられる品種の需要が年々高くなっていることから、上伊那でも生産量を増やしていくということです。 説明会では、出荷規格などについて職員から説明がありました。 JAによりますと、上伊那のぶどう農家は現在およそ80戸で、伊那市、箕輪町、南箕輪村では、およそ30戸で栽培しているということです。 県内でぶどうの生産が盛んな地域は北信や東信ということですが、上伊那も栽培するのに適していて、さらなる収量拡大を図りたいとしています。 ぶどうの出荷は11日から始まります。
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ネパール農業高校教諭 日本の農業高校視察
農業教育の強化を目指すネパールの農業高校の教諭らが5日、南箕輪村の上伊那農業高校を訪れ、授業の内容を見学しました。 上伊那農業高校を訪れたのは、ネパールのヒマラヤ山麓、標高2600メートルほどに位置するコバン農業高校の校長と担当教諭2人です。 2人は、上農高校生産環境科の1年生が、稲の水分量の測定をする様子を見学しました。 ネパール視察団の受け入れは、信大農学部が、国際協力機構「JICA」と上農高校と連携して去年から行っているものです。 ネパール国内の農業高校の教育の質の向上を目指して行っています。 授業では生徒たちが、育てている水田の圃場を訪れ、生育状況の違う稲を刈り取って教室に持ち帰りました。 教室では、稲の水分量を測定し、収穫適期かどうかを調べていました。 視察した教諭らは、信大の担当助教を通じて高校生に質問しながら授業を見学していました。 ネパール・コバン農業高校のティカ・ラム・シルマ校長は「取り入れることができるものは帰ってすぐにでも取り入れていきたい」と話していました。 信州大学農学部の根元和洋助教は「ここで吸収した技術や教育を、学校の先生や生徒達に伝えてもらいたい」と話していました。 ネパール・コバン農業高校の教諭らは、9日まで伊那市内に滞在して、グリーンファームや農場を見学する予定だということです
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秋の味覚 梨の選果はじまる
箕輪町のJA上伊那箕輪果実選果場で秋の味覚梨の選果が始まっています。 1日は、職員などおよそ20人が、梨の選果作業に追われていました。 出荷が始まったのは、早生種の梨「幸水」です。 上伊那地域では、8月下旬に幸水の出荷が始まり20世紀、主力の南水と9月下旬まで梨の出荷が行われます。 JA上伊那によりますと、今年は夏場に晴れの日が続き一本の木に多くの実が出来た為、少し小ぶりだという事です。 去年の梨の出荷量は、一部の地域で凍霜害が発生した事もあり530トン程度でした。 今年は8月の曇りや雨の日が多かった事で少し生育が遅れているという事ですが、去年より20トン多い、550トンの出荷を見込んでいます。 上伊那産の梨は、主に中京や東京方面に出荷され、地元では、箕輪町の大型農道沿いにある八乙女直売所で購入する事ができるという事です
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長野県の水稲作況「平年並み」
関東農政局は今年度の水稲の8月15日現在の作柄概況を発表しました。 それによりますと、南信を含め、県内全域で「平年並み」だとしています。 田植え最盛期は、苗の生育がおおむね順調で、「平年並み」、出穂最盛期は6月下旬以降の高温・多照により生育が進み、平年より2日早くなったとしています。 全もみ数は「平年並み」、登熟も「平年並み」としています。 今年度の県内全域の水稲の作柄は、生育期間を通じておおむね天候に恵まれたことから、「平年並み」が見込まれるとしています。
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鯉淵学園生徒が農業体験研修
JA上伊那・伊那市と新規就農協力の協定を締結している茨城県にある鯉淵学園の学生30人が、上伊那で2泊3日の日程で農業体験を行っています。 今年は、1年生30人が、伊那を訪れています。 このうち、南箕輪村大芝の小沢牧場にはアグリビジネス科畜産コースの10人が訪れ研修を受けました。 小沢牧場は、去年4月に施設を新設していて、最新鋭の搾乳機などを導入しています。 子牛を含め123頭の乳牛を飼育しています。 学生は、牛の糞を取り除く作業などを行っていました。 また、小沢牧場社長の小澤 敏雄さんから、酪農の心構えなどを聞いていました。 鯉淵学園と、JA上伊那・伊那市は、新規就農協力の協定を締結していて、学生の受け入れは3年目となります。 なお、協定締結後、鯉淵学園卒業後、伊那市に1人、箕輪町に1人が新規就農したほか、JA上伊那に就職した学生もいるということです。
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上伊那主力トルコギキョウ 出荷作業
夏から秋にかけて全国に出荷される、上伊那特産の「トルコギキョウ」が出荷のピークを迎えています。9月の彼岸に向けて、花卉農家は収穫作業に追われています。 伊那市東春近にある㈱フロムシードでは、38万本をハウスで栽培しています。 トルコギキョウは、北アメリカ原産のリンドウ科の植物です。 JA上伊那花き部会の主力品種のひとつで、主に6月下旬から10月下旬までの5か月間出荷をしていて、7月から9月の夏から秋にかけてピークを迎えます。 フロムシードでは、上伊那地域で唯一、オリジナル品種の栽培をしています。 より良いものを作ろうと試作を繰り返していて、現在では30のオリジナル品種を育てています。 あまり市場には出回らない色の花も栽培していて、光を遮って日焼けを防ぐなど手間をかけています。 フロムシードの伊東雅之さんは「彼岸前の時期は、1日1万本の収穫作業を週に3日行う。他ではあまり作られていなくても上伊那にはある、という品種を作れれば良いと思うし、地域で力を入れている品種もこれまで通りしっかり育てていきたい」と話していました。 盆花のシーズンが過ぎ一段落も束の間、これからの時期は9月の彼岸、そして、10月に多くなるというブライダル用の出荷作業が本格化していくということです。