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原木シイタケのパイオニア、水上鎮雄さん、平八郎さん(駒ケ根市北割)
駒ケ根市北割の中央アルプス山ろくで親子2代にわたり、原木シイタケを栽培する水上鎮雄さん(84)と平八郎さん(51)、シイタケ栽培のパイオニアである。
おがくずに多種類の養分を混ぜた菌床栽培のキノコや安価な輸入品が出回り、クヌギやナラなど原木からシイタケを栽培する人が減少する中で、里山の自然の光と、アルプスの地下水脈から涌き出る水を使って、最高の環境で、頑固に味と安全性を極めようと、原木シイタケ栽培に取り組む。
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1946年3月、敗戦で中国から復員した水上鎮雄さんは、稲作だけでは食べて行けないと、いろいろと副業を試みる中で、61年、シイタケの周年栽培に出会い「今まで春と秋しか収穫できなかったが、これは画期的な技術。10ヘクタールの森林資源も活かせる」と原木百本から栽培に着手した。徐々に数を増やし、2代目の平八郎さんが中学を卒業する頃には、年植3千本に増え、経営の部門比率は稲作6、シイタケ4となった。
77年、鳥取大学農学部を卒業した平八郎さんは「キノコの中で育ち、親父がバリバリやっているのを見て、農業は自分で考え、自分で組み立てられる」と迷わず農業を継いだ。「同じことをやっていたのでは価値がない。(自分が)入ったら入っただけの仕事をしなくては」という頼もしい平八郎さんの言葉に、「妻と2人では仕事の量に限界があり、息子が入ってくれた経営は根本的に違う(鎮雄さん)」と、機械化とビニールハウスによる規模拡大に踏みきった。原木の伐採はチェーンソーを用い、搬出や移動にはトラクターやフォークリフトを、最も手間の掛かる穴開け作業には、高速ドリルも導入した。現在では1日800本も開けることができる。種菌も金づちで打ちこむ方法から、押し込むだけの成形種菌に進化した。さらに、同年から始まった米の減反政策も規模拡大に拍車を掛け、現在では年植1万本余となった。
87年まで10年間、JAを通じて系統出荷してきたが、様々な課題もあり、仲間が集い「自分たちで販路を開拓しよう」と、近くのサラダコスモの多大な協力もあり、スーパーへの直販の道も拓いた。
85年には「規模拡大には、労力の均等化を図るしかない」と干しシイタケにも手を広げた。
しかし、最近は中国産の安価な輸入物や、おがくず、こぬかなどを培地にする菌床栽培も増え、キノコ類の価格低下が始まった。原木シイタケが駒打ちから収穫までに15カ月ほど掛かるのに対し、菌床栽培は7、8カ月で発生し、安上がりで回転が早い。「ゆっくりと苦労して成長したキノコは味がいい、人間と同じ。おいしくて、味のいいものを作ることで可能性を広げたい」と平八郎さん。
そのためには「無農薬、有機栽培。キノコはとてもデリケート。湿度、温度に細心の注意を払う。キノコの品質は培地と原木の種類、水、品種で決まる。この地の気候にあった物、味、香り、色、形、麟被やヒダの密度など、数百種類の種菌の中から品種を選定するのが1番難しい」。
今は一線を退いた鎮雄さんは「後継者により、維持され発展している。孫も後を継いでくれそうで、苦労した甲斐があった」と笑顔。 -
イチゴ狩りにぎわう
外は1面の雪の原、、暖かいハウスの中で真っ赤に熟したイチゴが-。中川村横前のアクアロマン(宮崎博美社長)イチゴ園は新春からイチゴ狩りと直売が始まり、おだやかな陽気に誘われ、地元や中京方面からの団体、個人客でにぎわっている。
来場者は20度前後に保たれたハウスに入場、緑濃い葉を茂らせ、白い花咲く中で真っ赤に熟したイチゴ「章姫」を摘み取りほおばった。
来場者は4L、5Lと特別大きいイチゴを選んで、次々と口に運んでいた。
施設事務所では取り立てのイチゴのパック入りが販売され、イチゴ狩りの入場者や近隣の主婦が2、3パックとまとめて買い求めていた。
同園の大場敏春専務は「好天が続き、甘みは十分、粒もそろっている」と話している。
イチゴ狩りの入場料は昨年と同じ、1月末まで小学生以上1500円、園児1000円。2月1日-5月10日まで、小学生以上1200円、園児1000円。5月31日まで小学生以上1000円、園児800円。6月1日から終了まで小学生以上、園児ともに500円。1月末まで要予約。
詳細は同園(TEL88・4115) -
投機の対象
300年前、ヨーロッパの人々を狂わせた羽のような、炎のような模様のパロット系チューリップ。ミステリアスな花の歴史に引かれ、花屋をはしごして探したが見つけることは出来なかった。栽培農家に聞くと、球根が高く需要が少なく、採算が取れないからとか▼当時、美しさ故に投機の対象になり、1球が豪邸と交換され、多くの人がチューリップ投機で破産の憂き目に遭ったという。今でもその子孫の球根は一般的な種類の10倍から20倍はする▼最近のニュースで絵画のレンタルを巡る詐欺事件が発覚した。花でも絵でも、美しい物は「きれいだなあ」と愛で、鑑賞するのが無難。古今東西を問わず、金もうけの材料にしようとすると、ろくなことにはならないようだ(大口国江)
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農地・水・環境保全向上対策に関する意見交換会
飯島町は「農地・水・環境保全向上対策」に関する意見交換会が17日、農村環境改善センターで開いた。区会や耕地総代、水利組合、地区営農組合など約40人が出席し、活動組織づくりに向けた構成員の範囲と役割、活動計画について意見交換した。
「農地・水・環境保全向上対策」は農地・水・環境の良好な保全と質的向上を図る地域共同の取り組みを支援するもので、共同活動(資源保全)と営農活動の支援がある。
共同活動(資源保全)への支援は(1)農業者だけでなく、地域住民などが参加する活動組織を作成する(2)現状維持に留まらず、改善や質の向上を図る活動計画を作成する(3)市町村と協定を締結し、地域協議会に申請(4)活動組織が活動する区域の農地面積に応じて支援(基礎支援)が受けられる(交付金の交付)。 意見交換会では「組織の構成員に消防団を入れた方がいいか」「老人クラブは入れてもいいか」など組織に関する質問や「水利補修にかかわる町の補助と交付金との関係は」「農道とはどの部分をさすのか」「水利の草刈は年何回すればいいのか」など活動に関する具体的な意見、質問が多く出された。
町は「現在実施している組織(団体)が継続的に事業を行なっていくことをベースに考えてほしい」などアドバイスしていた。 -
駒ケ根市農政組合長会第1回
駒ケ根市は16日、07年第1回の農政組合長会を市役所南庁舎で開いた。市内の34農政組合から新組合長が出席し、代表者が中原正純市長から委嘱状を受け取った=写真。担当の市職員らと初顔合わせをしたほか、営農センター事業や07年度の生産調整、災害時の対応などについて詳しい説明を受けた。赤穂地区、中沢・東伊那地区の各正副会長らによる選考の結果、会長に宮下貞義さん=町四、副会長に山口雄二さん=永見山=がそれぞれ選出された。
農政組合長は次の皆さん。
◇赤穂▽南割=竹上一彦▽中割=山本吉彦▽北割二=池戸功▽北割一=横山潔▽小町屋=小林紀充▽福岡=赤羽根明博▽市場割=田村良則▽上赤須=斉藤敏文▽南下平=松崎賢一▽北下平=小出一益▽町一=中島勇▽町二=山本幸績▽町三=平賀泰司▽町四=宮下貞義▽上穂町=山田唯人
◇中沢▽吉瀬=林恒平▽永見山=山口雄二▽菅沼下=浅原隆一▽菅沼上=井口保裕▽下割=竹村誠▽中割下=野村満▽中割上=工藤和彦▽上割=木下浩一▽中山=竹村雅男▽大曽倉=春日昌義▽中曽倉=竹村正宣▽本曽倉=竹村邦人▽原=下島健一▽南入=北原衛
◇東伊那▽伊那耕地=春日成浩▽栗林=木下武敏▽火山=下平正樹▽塩田=馬場光治▽大久保=小川元 -
JA上伊那、赤字部門を中心として事業見直しへ
上伊那農業協同組合(JA上伊那)の「07年役職員新年の集い」が11日夜、伊那市の県伊那文化会館であり、宮下勝義組合長は赤字部門を中心に事業見直しを進めることを明らかにした。
年頭あいさつに臨んだ宮下組合長は、農業の劇的な変化と共にさまざまな問題に直面している現状に触れ「今年は生産体制の確立と基盤づくりに真剣に取り組んでいかなければならない」と発言。その具体策の一つとして、収支の合わない事業を見直す方針を示した。しかし、営農技術員などは現状を維持し、食の供給地としてのブランドづくりを促進。「全体としては拡大基調で見直しが進むようにしたい」とした。
支所機能についても迅速な対応を可能とするために見直しを進め、08年から新体制でスタートしたいとした。
式典では、永年勤続者の表彰があったほか、落語家・三遊亭楽太郎さんによる講演もあり、参加した役職員は志を -
上農高校に武蔵野市立第三中学校からお礼状が届く
上伊那農業高校園芸科学科食用植物コースの2年生の元へこのほど、12月始めにデザインアップルなどを贈った東京都武蔵野第三中学校の中学生からお礼状が届いた。
上農高校では9年前から、「セカンドスクール」として農業体験に訪れる第三中学校の生徒らを受け入れている。昨年5月も、中学生約100人が同校を訪れ、各のコースの2年生が体験学習をサポート。食用植物コースでは、2年生14人が初めてリンゴの摘果を体験する中学生を指導した。
そのリンゴを11月末に収穫し、10キロ詰め5箱を中学校へと贈ったところ、大判の模造紙に中学生一人ひとりのメッセージが書かれたお礼状3枚が届いた。
礼状には「おいしいリンゴをありがとうございます」「来年もおいしいリンゴを作って届けてください」など、思い思いの言葉が書かれており、高校生もそのメッセージを笑顔で眺めていた。
2年生の宮下未来さん(17)と小川愛美さん(16)は「中学生は土にも慣れていなかったので、教えるのは大変だったが、仲良くなれて良かった」と話していた。
今後、2年生は写真付きで第三中学校へ手紙を送ることを予定している。 -
春を告げる素朴な花、プリムラ
ラテン語で「最初の」という意味を持つプリムラ、ほかの花に先駆けて春一番に咲く「報春花」、プリムラ属は北半球を中心に500種類以上が自生し、様々な園芸種が作出されている。今回は最もポピュラーなイギリス生まれのポリアンサ、中国原産のマラコイデス、オプコニカについて、伊那市東春近の導楽園の酒井富貴社長と、伊那種苗園の酒井信社長にお聞きした(大口国江)。
##(中見出し)
ジュリアン、ポリアンサを37万鉢栽培する導楽園、育種にも意欲的
伊那市東春近の天竜河畔に白く輝く7連棟のガラス温室、11棟のビニールハウスが続く。ジュリアン30万鉢をはじめ、バラ咲き、蛇の目咲きなどポリアン系37万鉢を栽培する。早生系のジュリアン、ポリアンサの出荷がほぼ終り、新春から中輪系バラ咲きや、蛇の目咲きの新品種ジュエリーオブクイーンの出荷が始まった。
同園のプリムラ栽培歴は長い、先代、酒井幸保さん(現社長の夫)の時から、すでに30年余。自家採りの種を5月下旬縲・月にプラグにまく。種は好光性のため、覆土しない。1週間位で発芽する。7月中旬、本葉2、3枚で6センチポットに移植。11月中旬から小輪で耐寒性に優れたジュリアンがポッとひとつ、続いて、ポッポッと咲き、やがて何万鉢もワッと咲く。花が4、5輪咲いた鉢から、名古屋や関東方面に出荷する。12月になると、大輪のポリアンサも咲き出す。
出荷作業は枯れ葉や花を取り、形を整え、ジュリアンは1ケースに24個、パッと目立つ黄色を中心に、ピンク、赤、紫と色をそろえ、彩りよく並べる。中・大輪系は1ケース20鉢を並べる。
出荷作業が1段落すると、種採り作業に移る。プリムラは自家交配しない。雌しべが高いところにあり、雄しべが低いところにある。遠すぎて実を結ばない可哀想な花。そこで人工受粉し、様々な花を作出する。「気に入った花やきれいな花を選び、他の株の花粉をつけて、交配し育種している」。
黄色に赤の縁取りのある花を先代の幸保さんの「幸」と現社長の富貴さんの「貴」を組み合わせて名付けた「幸貴」。ピンクからオレンジと色の変化が楽しめる「暁」の2種類を育種し、品種登録出願中である。
3代目を継ぐ大さんも育種に熱心で、突然変異の中から花弁が細く、日本桜草の雰囲気を持つ花や、筒咲き、絞り咲きなど、特徴ある花を選び、だれも見たことにない新しい花づくりをしている。大さんが作出した新品種もまもなくデビューする。
##(中見だし)
苗生産とマラコイデス、オプコニカを栽培する伊那種苗園
広域農道沿いに広がる東春近木裏原に、一風変わった角型ハウスの一群がある。標高が高く、夏涼しい同園は、プリムラの苗栽培の適地で、暖地からの委託で50万本生産する。鉢花で出荷するのはジュリアン2万鉢、マラコイデス3万鉢、オプコニカ2千鉢と少ない。
マラコイディス
小さな花を密集させる繊細な姿が愛される。自家採りの種を6月に蒔き、12月から咲き始め、1月から出荷が始まった。ピンクの濃淡を中心に、白、赤、紫と多彩。縁取りのある「蛇の目」も各色そろう。
ボリウムを普通のマラコイデスの5分の1以下と、コンパクトにした「ポシェット」もある。従来はピンクの濃淡の2種類しか無かったが、同園で、マラコイデスの中から、かちっとまとまったものを選別し、赤、紫、蛇の目など5種類を作出した。「場所を取らず、どこにも置ける小ささ、かわいらしさで人気がある。マラコイデスは過湿にすると、灰色カビ病が発生する。鉢土が乾いたら、たっぷり水をやるといい。5月頃まで楽しめる」。
オプコニカ
葉裏の毛に「プリミン」という毒素を分泌する品種もあり、かぶれる人もいるから注意が必要。白から濃紫、または真紅にと、鮮やかな花色の変化、6カ月も咲き続け寿命の長さから、根強いファンもいる。「直接触らず、手袋をはめて作業をするといい」とか。
このほか、くすんだ葉色、シックで可れんな花「シネンシス」もプリムラの仲間、これから咲き始める。 -
農事組合法人「みのわ営農」が法人の登記申請
農事組合法人「みのわ営農」が10日、法人の登記申請を長野地方法務局伊那支局に提出し、町役場や箕輪町商工会などに報告に訪れた。
みのわ営農は06年12月17日、箕輪町文化センターで設立総会をした。1月4日現在の組合加入者数580。出資口数2万9795口。出資金の1口額は100円(水田面積1アール)。
上伊那管内で最大の組合で、市町村単位でまとまった唯一の担い手組織としての法人設立は、全国には例があるが県内では初めて。
代表理事長の市川隆男さん、副理事長の柴正人さん、日野国章さんらが平沢豊満町長を訪問。市川理事長は「大勢入っていただいたので組合の皆さんが満足できる、入ってよかったという形にしたい。全町を網羅した形でみのわ営農が進めばいいと思っている」と話した。
組合員個々で異なる作業受託の把握、事務処理の複雑化、経理の大変さなど今後の課題が話題に上り、市川理事長は「この1年が正念場」とし、人的援助や交付金など町の協力を要望した。
平沢町長は「大変だと思わず、夢を持ってやってください」と話した。 -
地域の特産物をより身近なものとする「上伊那!食べたい提案隊」が活動開始
上伊那の特色ある農畜産物を、身近な食材として食べてもらおう竏窒ニ、上伊那地方事務所と上伊那農業協同組合(JA上伊那)はこのほど、「『上伊那!食べたい』提案隊」を発足させた。現在上伊那では、地域の特産品とするべく、さまざまな農畜産物が生産されているが、消費者にはなじみのない食材も多い。そこで提案隊は、試食会や情報交換会を開きながら、こうした食材のさまざまな情報を発信。それぞれの対象に合わせて食べ方などを提案し、さまざまな場面でこれらの食材を導入してもらおうと考えている。生産者と消費者の距離を近づける試みでもあり、特産品農畜産物の消費拡大へとつながるか、期待は高まる。
ここ2、3年の間に上伊那では、遊休農地の解消や地域おこしなどを目的として、アマランサス、オーストリッチなどといった新しい農畜産物の導入が進んでいる。また、行者ニンニク、羽広菜のカブ漬けなど、地域の伝統食材を見直す動きも活発化。これらを地域の特産品にしようと動いている。
しかし、これらは食材としてのなじみが薄いため、消費拡大が難航。共通の課題となっている。こうした状況を受け、農政課とJA上伊那は、生産者、消費者、調理者など、食材に携わるさまざまな人に食材のことを知ってもらう必要があると認識。食材を「情報」という付加価値をつけて発信する提案隊を発足した。
すでに、学校給食の栄養士などを対象として情報交換・試食会を開催。学校給食への導入を提案した。今後は、飲食店などを対象としておもてなし料理への導入を提案することも企画している。
担当者は「最終的には一般消費者を対象に、さまざまな食が集うイベント開催もできれば」と話していた。 -
JA宮田支所のだるま貯金
宮田村のJA上伊那宮田支所は4日、来客者に縁起物の福だるまを配る「正月だるま貯金」でにぎわった。
だるま約550個を用意。・ス初貯金・スを終えた人たちが次々と受け取り、午前中だけで終了した。
お年玉を貯金しようと訪れた子どもも多く、干支のイノシシをかたどった貯金箱をプレゼントした。
同支所の初貯金は昨年並みの5千万円。「天候にも恵まれ好調な出足」と、忙しさを喜びに感じて職員は仕事に追われていた。 -
南箕輪村水田農業推進協議会
南箕輪村水田農業推進協議会が21日、村役場であり、06年度の水稲作付け・転作状況や07年度の事業方針などが示された。
南箕輪に示されていた来年度当初配分数量は1698トン。作付け面積に換算すると約258ヘクタールとなり、本年度実績の268ヘクタールを下回る。しかし上伊那では、米を中心とした産地作りを進めるために本年度の生産実績を来年度の当初目標として調整する合意がされており、不足分となる10ヘクタールは地域間調整や加工米で対応していく。
また、国の新しい経営所得安定対策に伴い南箕輪村では、担い手に位置付けられているまっくんファーム加入者への土地集積や作業依託を進め、転作田の解消、作業の効率化を図る方針。担い手育成に重点を置いた事業展開を図る。
唐木村長は「11月に一村一営農組織であるまっくんファームが設立した。これからはまっくんファームを中心として担い手の問題などに取り組んでいってほしい」と語った。 -
伊那市で遊休農地解消と地元ブランドワインの生産に向けた土壌調査始まる
遊休農地解消と地域ブランドの特産品開発を目的とする「ヤマブドウワイン構想」の実現に向け伊那市は、市内の遊休農地の土壌調査を開始した。
市内でも深刻な問題となっている遊休農地を、ヤマブドウの栽培に活用するとともに、そのヤマブドウでワインをつくり、伊那市ブランドの特産品開発につなげようという試み。その前段として、信州大学農学部の協力のもと、ヤマブドウの栽培に適した環境があるか調査。山際の遊休農地など9カ所の土を採取し、養分やphの状態などを調べる。
土壌調査に当たる信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センターの春日重光助教授は「ヤマブドウの栽培には排水が良く、あまり肥沃でない土地が向いている。この辺はニホンヤマブドウの自生があり、作ってつくれないことはないと思う」と語る。
しかし、ヤマブドウは一般的なブドウより手間はかからないものの施肥の管理やつるの処理などが必要となるため、その作業を担う農業者をいかにして確保していくかを考える必要もあるという。 -
園児らが麦踏で交流
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「麦さん元気で大きくなって」-。中川村の2保育園の年長園児ら47人は21日、片桐のどんパンの会(荒井登志子会長)の小麦畑約10アールで麦踏みをした。会員や農村女性ネットワークの女性ら13人も参加した。
園児らはうねに沿って1列に並び、緑の葉を伸ばす麦の上を横にギチギチと歩き、しっかりと麦を踏んだ。
麦は東山3号、先月10日、どんパンの会が筋まきした。麦は生えそろい、10センチほどに伸びた。
作業に先だって、荒井会長は「麦の根を土の中に押し込むことで、丈夫に育つ。カニさん歩きで、踏み残しがないように、ゆっくり踏んで」と呼びかけた。
作業終了後、同畑で収穫した小麦を使ったおやきを味わいながら、互いに交流を深めた。
両園では、原料の小麦から生産する同会が焼いたパンを給食に利用していることから、園児らが麦踏体験を通じて、農や食に関心を持ってもらえればと、毎年、年長園児による麦踏みをしている。
##(写真) -
ナンテン出荷始まる
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中川村の特産品、ナンテン(南天)の出荷が始まった。実ナンテンは12月中旬、枝ナンテンは下旬以降がピークで、28日までに、美里、南陽、渡場地区から数千本がJAを通じて、関東、関西に出荷される。
ナンテンは「難転」に通じ、枝物は正月の縁起物として生花や門松に、実ナンテン(房)は仏花として用いられる。
南斜面の畑(4アール)でナンテンを栽培する寺沢長五さん(84)=南陽=は「今年は花はしっかり咲いたが、その後の長雨で実付きがよくない。栽培に手間がかからず、軽作業で高齢者向き」と話していた。 -
「食は上伊那にあり」情報交換・試食会
上伊那の食と農の距離縮めよう竏窒ニ19日、「食は上伊那にあり」が伊那市狐島のJA上伊那本所であった。生産者や学校給食関係者など約120人が参加。全国学校給食甲子園に優勝した長谷学校給食共同調理上の紹介や地域食材料理の試食会があり、地域食材を給食に活かす方法を考えた。県など主催。
上伊那の農畜産物の料理方法や情報を消費者に届けることを通じて、地産地消の推進を図る試み。今回は学校給食に焦点を当てた。
早くから長谷地区の野菜を学校給食に使う取り組みをしてきた長谷学校給食共同調理場の埋橋恵美栄養士は「生産者、栄養士、生徒の3者の顔がそろうことが大切」とし、互いの顔が分かれば、愛情のこもった給食が提供され、生産者や調理師の思いを知る生徒は愛着を持って給食を食べることを示した。
また、特産品化を目指して生産している各地の農畜産物を使った料理の試食会を実施=写真。アマランサスやシカ肉を使った料理が登場した。
参加した保護者の一人は「学校給食へのさまざまな思いを知った。伊那市では共同調理案が出ているが、子どもが調理現場を知れる今の関係は大切」と話していた。 -
農事組合法人「みのわ営農」設立
農事組合法人「みのわ営農」の設立総会は17日、箕輪町文化センターで開いた。組合加入者310人が出席して組合の定款、加入者、役員などの全議案を満場一致で可決し、全町一円を対象とした法人を設立した。
みのわ営農は組合加入者数582、出資口数3万137口。出資金の1口額は100円(水田面積1アール)。
事業計画は、水稲の基幹作業の受託、受託米の販売、経理の一元的は事務処理。高齢農業者に代わる農業生産活動の実施、遊休荒廃農地の解消、園芸作物・農産加工等販売活動事業化なども検討する。
07年度の事業量計画は農作業受託が耕起・代掻き、田植え、収穫いずれも150ヘクタール。
理事長の市川隆男さん(松島)は、「役員一同、町の農業振興、地域活性のため、英知を結集していく。ご支援、ご協力をお願いする。農業経営の持続的発展を目指し、一歩一歩着実に進みたい」とあいさつした。
役員は次の皆さん。
▽代表理事・理事長=市川隆男▽理事・副理事長=柴正人(木下)日野国章(松島)▽理事・総務販売部長=荻原省三(木下)▽理事・作業受託部長=唐沢定夫(沢)▽理事・農地調整部長=那須千元(福与)▽代表監事=唐沢敏幸(中原)▽監事=柴一吉(木下) -
信大ヤマブドウワインの販売開始
信州大学農学部は19日、今年の「ヤマブドウワイン」の販売を開始する。学生の生産したヤマブドウで作った学部ブランドのワイン。昨年は2日で売り切れてしまう人気だった。20アールから約1・3トンを収穫した今年は、1200本を販売する。担当者は「今年は若干酸味が多く、昨年とはまた違った味。数に限りがあるので、購入を考えている人は早めに購入していただけたら」と呼びかける。
同学部は「生産実習だけでなく、農産物の加工、販売までを知ることを通じて食物が家庭の食卓に届くまでを知ろう」と昨年から、学部ブランドのワイン販売を開始した。
ヤマブドウの生産は食料生産科学科の2年生が担当。醸造は塩尻市の醸造業者に依頼しており、一部の学生は製造過程を見学に訪れた。昨年8月には種類販売免許を取得しており、将来的には学生に販売を担ってもらうことなども考えている。
価格は1本2500円。初日は午後2時から構内の生産品販売所で販売する。
問い合わせは信州大学農学部(TEL77・1318)へ。 -
06年度産市町村別水稲収穫量まとまる
関東農政局長野農生事務所は18日、06年度産の市町村別水稲収穫量を公表した。
それによると、上伊那全体の収穫量は昨年より1100トン少ない3万4400トン。作付面積5320ヘクタールで前年より60ヘクタール減少した。10アール当たりの収量は各市町村で軒並み減少し、平均も昨年より12キロ少ない647キロ。しかし、県平均の610キロを大きく上回り、県内10地区の中では最も高かった。
上伊那は、松本地域に次いで2番目に収穫量が多い地域。作付面積の減少や、7月前半の長雨の影響で収穫量は減少したが、同じ南信地区の諏訪地域や飯田地域より状況が良かったという報告もあり、上伊那だけで作況を見た場合、南信全体の作況指数99より若干数値挙がる可能性もあるという。
特に標高の高い地域で、不作傾向だった。 -
JA上伊那のあぐりスクールが修了式
上伊那農業協同組合(JA上伊那)が上伊那の小学生を対象として実施してきた「あぐりスクール」の修了式が16日、狐島の本所であり、小学2縲・年の69人が修了証書を受け取った=写真。
実体験を通じた食農教育として、JA上伊那が今年の4月から初めた取り組んだ試み。児童らは、年間を通して農業体験をしながら、農家の苦労や農産物の育つ過程を学習してきたほか、自分たちで育ててきた野菜を使った料理づくりや、対面販売にも挑戦してきた。参加者のほとんどが非農家。72人中69人が修了式を迎え、19人は皆勤だった。
瀬戸喜成校長代理は「『いただきます』という言葉には、命をあるのもへの感謝、生産者への感謝が込められている。勉強してきたことは今すぐ表れなくても、長い期間を通して生きてくる」と修了生や保護者に呼びかけた。
修了生の一人飯島小学校6年の浦上さやかさんは「オリジナルリンゴは初めてできちんと絵柄が付くか分からなかったが、きちんと付いて良かった」と振り返った。 -
07年度の市町村別生産数量目標が示される
県や市町村、農業団体などでつくる上伊那水田農業推進協議会が14日、県伊那合同庁舎であり、07年度の市町村別生産数量目標が示された。
県が示す07年当初数量目標は本年より2・1ポイント多い3万58トンとなっているが、同地区では米作りを中心とした産地作りをしていくため、今年の生産実績3万1723トンを当初数量目標とする。過剰分となる1723トンは地域間調整や転作扱いとなる加工用米の栽培で対応しながら、稲作地帯を維持していく。
しかし、全国的に見て米の消費が下降し続けている現状を見据え、収益性の高い園芸作物を栽培するなど、地域の特色に合った転作作物の導入も進めていく。
市町村別07年度の当初数量目標(加工米を除く)は、伊那市1万2749トン、駒ヶ根市5180トン、辰野町1752トン、箕輪町2542トン、飯島町3137トン、南箕輪村1698トン、中川村1515トン、宮田村1485トンとなっており、これに基づき上伊那農業協同組合などが需給調整をする。 -
松くい虫被害、伐倒処理木270本に
松くい虫被害を今年初めて確認した宮田村で、被害は当初よりも大幅に拡大し、270本を伐倒処理をしたことが村のまとめで分かった。開会中の12月村議会定例会には、処理費用として355万円余りを本年度予算に追加する補正予算案を提出。1年間全体で被害対策に約580万円を費やしたことになるが、他にもマツ枯れがみられ、来年度予算に計上していく見通しだ。
被害は天竜川、太田切川沿いの中越区、大久保区、大田切区に集中。
松くい虫は生息域の上限が標高800メートル付近といわれ、広域農道西側では確認されていないが、標高700メートルほどの新田区などでも新たに被害が出ている。
村は13日の村議会産業建設委員会で現状を報告。被害にあっていない木については、所有者に「樹幹注入」などの対策を求めるほか、被害木は伐倒処理し、樹種転換も図っていくと考えを示した。
被害木の処理は県補助などで村の負担は1割程度だが、村産業建設課は「新たに枯れて来ている所もある」と説明。被害発覚前の本年度当初予算では40万円だった対策費が、1年間で大きく膨らむ格好となった。 -
羽広いちご生産組合が設立10周年記念式典
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームでイチゴ狩りを通じた体験型観光農園を展開する羽広いちご生産組合(泉沢勝人組合長)が13日、設立10周年記念式典を羽広荘で開いた。関係者など約100人が集まり、10年の節目を祝った。
温泉の湧出をきっかけに、地域振興と農業を結びつけたイチゴ栽培の導入が決まり97年、羽広いちご生産組合は設立。翌年1月1日にいちご園がプレオープンした。
泉沢会長は「手探り状態からのスタートで、お客に怒られながら接客を学んできた。伊那市の観光拠点としてがんばっていきたい」とあいさつ=写真。
小坂市長は「いちご園は集客数も一番多い中核的施設。一致団結して地域とともにいちご園を伸ばしていってほしい」と激励した。
いちご園は期間合計入園者数は01年に8万人台を記録して以降、徐々に減少。1、2年は6万人台を切りそうな年もあった。しかし、今年は5年ぶりに7万人台に回復。権兵衛トンネル開通の影響を大きく受けている。 -
信大で研究報告講演会
信州大学OBや地元企業などでつくる信州農林科学振興会(高嶋好文会長)の研究助成金を受けた研究者によるの研究報告会が12日、南箕輪村の信大農学部であった。在校生やOBなど約40人が集まり、各研究の成果に耳を傾けた=写真。
研究発表をしたのは本年度の助成を受けた学生、教授、同校卒業生の3人。
食料生産科学科の土井元章教授は、風を使って花きの日持ち性を向上させる栽培について発表。従来の栽培では、湿度への配慮はあまりされていないが、湿度が高いと水ストレスがかかり、植物の日持ちが悪くなることを示す一方、植物に風を当てることで低湿度環境の代替が実現できることを示した。
総合工学系研究科博士課程2年の山本耕裕さんは、抗体や医薬品などに使う有用物質を卵白の中に産出させる新しい育種の開発が進む鳥類の特徴的な生殖細胞の移動動態を、ひと・むし・たんぼの会の小川文昭代表は、農業者自身が水田の多面的機能を認識する手段の一つとして位置付ける「水田生物の調査」の結果について発表した。
在学中の研究者、学生などの支援を目的として91年に発足した同財団は、優れた研究などに対して研究助成金のほか、留学生に対する助成金を支給などをしている。 -
宮田高原、来季の営業再開は困難
7月の豪雨災害で通じる林道が3カ所で大きく損傷し、本格的な復旧工事が雪融けを待って来春以降になる宮田村の宮田高原について12日、来季の営業再開が困難であることが明らかになった。放牧牛の減少などで牧場運営など見直しも迫られており、村は来年度1年間かけて活用法を検討していく。12日の村議会一般質問で清水靖夫村長が説明した。
豪雨による林道の決壊で、今季も最盛期の7月末に同高原は閉鎖。放牧牛は林道の仮復旧で9月に下山した。
同高原はかつて周辺地域唯一のスキー場があるなど、村の観光拠点でもあった。
戦前から続く牧場とキャンプ場は今も夏季に開設するが、放牧牛はピーク時に比べ3割ほどに落ち込み、今年は10頭をきった。
管理費は年間120万円ほどになるが「3分の2は村からの持ち出しとなる」(村産業建設課)状況が近年は続いている。
キャンプ場利用者も年間1500人前後で、横ばいから減少傾向で推移している。
清水村長は答弁で現状のままの継続は難しいことも示唆。「多くの人の意見を参考にして、2008年度以降の活用法を打ち出していきたい」と話した。 -
箕輪町で野生鳥獣害対策集落リーダー育成研修会
耕作地の周辺整備や防護柵(さく)の設置など、野生鳥獣害被害を防ぐための積極的措置に取り組んでもらうことを目的とする野生鳥獣害対策集落リーダー育成研修会が12日、箕輪町であった。町内の各集落を代表する農家など約40人が参加。信州大学農学部の竹田謙一氏を講師に迎え、現地を視察しながらシカやイノシシなどの効果的な対策方法を学んだ。
上伊那地方事務所の主催。各地区で行っている研修会で3年目。
参加者はまず、シカやイノシシの被害が深刻となっている南小河内地区と福与地区の農地を訪れ、鳥獣害対策に取り組んでいながらも山際の集落で被害が拡大している実態を視察した。
竹田氏は「多くの農家が対策をしているにもかかわらず、被害に遭っているのは、適切な対策がとられていないため」と指摘。防護さくを設ける時は、動物が入り込めるようなすき間がないようにし、中の農作物が見えないよう、下の部分をとたんで隠すなどといった対処方法を伝授した。
また、畑の周辺が荒れていれば必然的に動物が畑まで出てきやすくなることや、畑に残した農作物の残さやB級品が、こうした動物の餌になり、知らない間に餌付けしている実情に触れ、基本的な部分で動物が入り込まない環境を整えるとともに、畑へ出てくることのデメリットを教える「嫌悪学習」を粘り強く続ける段階的な対応策を示した。 -
いちご園で贈答用・直売所用いちごの出荷始まる
12月に入り伊那市西箕輪のみはらしいちご園では、イチゴの出荷が始まった。ハウスの中で大きく実ったイチゴから順に色付きはじめ、出荷の時期を待ちわびている=写真。
出荷がしているのは「章姫」と「紅ほっぺ」。贈答用が中心で、県外からの問い合わせもあるという。みはらしファーム内にある直売所「とれたて市場」にも一部出荷している。
今年は昨年より定植時期を1週間ほど遅らせたため、出だしは若干遅めだが、クリスマスに向けて出荷量が増加していく。ここ数日は天気の悪い日が続いたため、色付きが進まなかったが、茎、葉ともしっかりとしており、いちご園では品質の良いイチゴになると期待している。
イチゴ狩りが最盛期となる3月に、園内のイチゴが最盛期を迎えるよう調整。また、いちご園が10周年を迎える来年は、さまざまな記念イベントも企画している。
イチゴ狩りの開始は07年1月1日の午前0時(元旦は要予約先着300人)。
問い合わせ・申し込みはみはらしいちご園(TEL74・7430)へ。 -
花ロマン(6)シクラメン
冬の窓辺を飾る代表的な鉢花シクラメン。ポピュラーな鉢花でありながら、驚くほど多彩。上伊那でシクラメン栽培が始まったのは1970年頃から。当時は種まきから出荷まで15カ月も掛かり、冬の高級鉢花として、1鉢を大切に飾っていた。その後、底面給水など省力化が進み、生産量が爆発的に増加したため、価格低迷は現在まで続いている。上伊那のシクラメン農家は約20軒、ほとんどが30年選手。サクラソウ科の植物で、原種は地中海沿岸の森林地帯に自生する。花びらの先端がかがり火をつけたように、後方に大きく反転し、和名カガリビバナという、この古くて、日々進化する花に魅せられ、こだわりの花づくりをする3人にスポットを当てた。「世界一小さい花を」と、限界に挑戦する伊那市東春近のきのくにや花園の飯島光豊さん、高品質の花で定評がある駒ケ根市南割の信州ナーセリーの塩沢崇さん、「究極の赤」を求める宮崎健治さん(宮崎園芸)、3人三様のこだわりのシクラメンがロマンをかき立てる(大口国江)
超ミニ、限界の5センチを確立(きのくにや花園の飯島さん)
初めて見た人はまず、目を丸くして「これでもシクラメン」と驚く。造花と間違えて、水をやらなかった人のいたほど。
シクラメン栽培歴35年の飯島さんがミニ系に着目したのは15年前。「大鉢の値段が低迷する中、ミニ系を大量生産した方が採算が取れるのでは:」と、超ミニの種を輸入し、肥料や水、土、鉢など試行錯誤を重ね、7年前に6センチ鉢の超ミニを完成。「もっと小さく」と肥培管理に心血を注ぎ、02年にようやく5センチ鉢を完成させ、「世界1小さい花」と、衝撃のデビューを果たした。現在は5センチ鉢のみ5万鉢栽培する。「3センチ鉢で成功したという話は聞いたが、葉の数だけつぼみが次々と出て、春まで咲かせるには5センチが限界」と話す。
「シクラメンは本当にきれいな花、毎日見ていても飽きない」(信州ナーセリーの塩沢さん)
1965年、農業研修生としてアメリカに渡り、そこでシクラメンと出会い、帰国後、新鉄砲ユリから転向、上伊那のシクラメン栽培の草分け的存在である。現在は丈夫で手間がかからないミニ(ガーデン)を5万5千鉢と贈答用の大鉢3千鉢を生産する。最近まで主流だったミディータイプは全く作っていない。「ホームセンターに安い花が出回り、手を掛けても、採算が取れないから」とか。
新品種は色っぽいネーミングの「ランジェリーピンク」、オレンジ系でフリンジが華やかな「アランチーニドレス」、羽根つきの羽根のような「プルマージョ」などを作る。
「シクラメンは難しい花、何10年作っても1年生、だから作り続ける」と話す。
「色々と新しい花は追い求めたが、最後は赤」
(宮崎園芸の宮崎さん)
6センチの超ミニから、ガーデンシクラメン、贈答用の大鉢まで7万鉢を栽培する。昨年まで、ビクトリアのがく花や八重、葉がギザギザなもの、花色がベージュ、グリーンと珍花、稀少花を栽培していた宮崎園芸だが、今年は赤やピンク、紫とオーソドックスの花に切り替えた。「珍花や稀少花は市場性が低い。いろいろと作ってみたが、結局、一般的な赤、ピンク、紫に落ちついた。赤は暖かく、パワーがあると人気があり、何種類か栽培しているが、なかなか気にいった花はない」と「究極の赤」を求め、その対極にある「白」も「シクラメンは絶対に白」という顧客もいて外せないとか。このほか、ガクが発達し、花が2重のように見える「冬桜シリーズ」は「日本的で、シクラメンらしくない形がいい」とお気に入り。
作る人も買う人もこだわりのある花、それがシクラメンのようだ。
(1)飯島光豊さんと超ミ(2)超ミニがン万鉢
(3)超ミニと大鉢「どち
らもしっかり咲きます」または、
(5)甘い雰囲気のランジェリーピンク
(8)日本的な冬桜シリーズ
(9)がくが花のように見える冬桜のアップ -
農業委員会が建議
飯島町農業委員会(森岡一雄会長)は6日、役場で、高坂町長に、農政対策や米政策改革推進対策への取り組みなど7項目を盛り込んだ農業振興に関する建議を行ない、新年度予算への反映を要望した=写真。
森岡会長は「担い手法人の育成や、1000ヘクタール自然共生農場づくりの実践により、競争力のある産地づくりと農村づくりを進めなくてはならない。07年度予算編成に当り、農業の持続的発展のために施策に反映させて」と述べ、建議書を手渡した。高坂町長は「農業や農村を取り巻く環境は厳しいが、町農業の振興は協働のまちづくりの根幹をなすもの、予算編成にできるだけ反映させたい」と答えた。
建議書には▽認定農業者と地区営農組合担い手法人の育成、支援▽経営所得安定対策の体制整備、支援▽農地・水・環境保全向上対策▽優良農地の保全と中山間地域の対策▽安全安心の農産物生産▽有害鳥獣被害の対策-などを盛り込んだ。
また、5月に、町長から諮問があった農業委員会委員定数については「委員定数の削減は2人が限度。女性農業委員の複数化を考慮すると、推薦委員は4人が適当」と答申した。
現在、農業委員定数は18人、うち一般選挙で選出される委員15人、推薦委員3人(うち1人女性)の合わせて18人。定数2減となると、一般選挙12、推薦4(うち女性2人)となる。施行は次回選挙(08年3月)の予定。
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西保育園でもちつき
宮田村西保育園は5日、年末恒例もちつき会を開いた。年長園児が杵と臼を使って、昔ながらに「ペッタンペッタン」。きな粉とあんこにまぶし、全園児で美味しく食べた。
年少、年中園児が見守る前で、年長がもちつきに挑戦。まわりのかけ声にあわせて、杵を振り下ろした。
33人みんなで協力して、モッチモチのお餅が立派に完成。さらにきな粉をつけて、年下の園児に振る舞った。
弾力ある歯ごたえに全員笑顔。餅のように粘り強く、風邪にも負けず元気に新年を迎えようと、モリモリ食べた。