-
そば乾燥調整施設が完成、稼働
ソバ種子の県内唯一の生産地、飯島町本郷にソバを乾燥・選別する乾燥調整施設が完成、26日稼働を開始した。来月上旬までフル稼働し、35トンの種子を採取する。
運営は本郷地区営農組合(伊藤一男組合長)、国の強い農業総合対策事業の交付金を受け、整備した。
刈り取ったソバは荷受ホッパーに投入、粗選機で大きなごみが除かれ、荷受軽量機で軽量する。続いて、4基の汎用遠赤外線乾燥機で水分が15%になるまで、約42時間乾燥させ、風選機で細かいごみをとり、粒選別で3サイズに選別、袋詰し、県原種センターに出荷。そば種子として、全県下で販売される。
同組合は10年前から地区内の転作田35ヘクタールでソバ種子として「信濃1号」を栽培。ブロックごと米とソバを交互に作付けし、品種間の交配を防ぎ、良質な種子を生産し、信用度を高めてきた。
なお、同組合は6日午前10時から、同施設や農機具の見学会を計画、多くの来場を呼び掛けている。
##(見出し(1))
ソバ種子生産のためのそば乾燥調整施設が完成、稼働開始
##(見出し(2))
ソバ種子の県内唯一の生産地、飯島町本郷にソバを乾燥・選別する乾燥調整施設が完成、26日稼働を開始した。来月上旬までフル稼働し、35トンの種子を採取する。
運営は本郷地区営農組合(伊藤一男組合長)、国の強い農業総合対策事業の交付金を受け、整備した。
刈り取ったソバは荷受ホッパーに投入、粗選機で大きなごみが除かれ、荷受軽量機で軽量する。続いて、4基の汎用遠赤外線乾燥機で水分が15%になるまで、約42時間乾燥させ、風選機で細かいごみをとり、粒選別で3サイズに選別、袋詰し、県原種センターに出荷。そば種子として、全県下で販売される。
同組合は10年前から地区内の転作田35ヘクタールでソバ種子として「信濃1号」を栽培。ブロックごと米とソバを交互に作付けし、品種間の交配を防ぎ、良質な種子を生産し、信用度を高めてきた。
なお、同組合は6日午前10時から、同施設や農機具の見学会を計画、多くの来場を呼び掛けている。 -
四徳温泉に炭焼き窯完成、
四徳出身者と四徳ファンでつくる中川村の「山里の暮らしと豊かな森を守る会(小松彰一会長、会員30人)」が四徳温泉に築窯した炭焼き窯(1号)が完成、24日火入りをした。
縦約180センチ、横120センチの炭焼き窯は、36災で集団移住する前の同地区で盛んに使われていた様式を参考に、四徳の土と石を使って積み上げた。
炭の原料は地域間伐材のならで、約250キロを入れ、型枠を組み、土を盛りながら作り上げた。
9月下旬に着手、10月中旬に完成し、1週間、煙道をふさいで、火をたき、窯を乾かした。24日、煙道を通し、火入りをした。
今後3日間約60時間燃やし続け、その後、密封し、窯が冷えるまで放置し、11月初旬、窯出しの予定。
同会は▽間伐材の有効利用で、森林の活性化を図る▽山里の暮らしの再現-などをテーマに活動、現在、NPОを申請中。
事務局の吉見次郎さん(上伊那森林組合、森林整備課)は「森林組合から資材費の支援を受け、会員、延べ50人が作業に加わり、一号窯を作り上げた。今後、様子を見ながら、2号窯にも取りかかりたい」と話していた。 -
JA上伊那水田農業担い手育成現地検討会
上伊那農業協同組合(JA上伊那)などは22日、水田農業担い手育成現地検討会をJA上伊那本所で開いた。JA長野中央会の中南信地区営農担当者やJA上伊那関係職員など約50人が参加。国の新たな食料・農業・農村基本計画に伴う県や上伊那の課題を検討し、集落型営農体への取り組みを進める飯島町やJA上伊那の実例から、各地区の今後の方向性を検討した。
国は今後、ある一定の基準で農業の「担い手」を絞り込み、そこへ重点的に、助成や政策を施していく。その要件の一つに、面積規模があり、具体的な内容は今月末に示される予定だが、現行方針が「担い手」とする、個人4ヘクタール(北海道は10ヘクタール)以上という要件が、かなり考慮されると考えられる。現在も約1%しか該当農家がいない上伊那には、ますます厳しい状況となることが予測され、JA上伊那は、集落型営農体の形成によって、助成対象となる農業者育成を進める方針を打ち出している。1戸当たり耕作面積が狭い上伊那の実情に合わせ、集落単位より広い、旧市町村単位での協業組織づくり進め、集落営農体の面積要件20ヘクタール(現行の要件)もクリアしたいとしている。
県内他地域は、こうした取り組みがほとんど進んでおらず、今後進めていきたいと、現状を報告した。 -
上伊那の育樹祭に280人
秋晴れの中川村陣馬形キャンプ場周辺森林で25日、第24回上伊那郡市育樹祭があった。中川村2小学校5年生95人をはじめ、上伊那の自治体や林業関係者ら280人が参加、広葉樹の間伐作業を通じて、森林の大切さを実感し、健全な森林を次世代に引き継ぐ気運を高めた。上伊那地方事務所・中川村などの主催。
作業は各所属ごとA縲廛ブロックに分かれ、自然のアカマツと広葉樹の混生林1・6ヘクタールで広葉樹を間伐。株立ちの木を間引き、混んでいる場所では細い物や形状の悪い木を選び出し、伐採した。
斜面の足場の悪い場所での作業とあって、子どもたちは足を踏ん張り、山ウルシの木を避けながら、慎重にのこぎりを使って、1本1本切り倒した。
約1時間の作業に汗した後、360度のパノラマが広がる山頂や、キャンブ場の芝生に陣取り、主催者が用意した昼食を囲んだ。
東小の神谷美帆さんは「のこぎりの使い方はこつがあり、難しかった」。倉田康弘君は「うまく切れると、すかっとした」と笑顔。 -
田原市民まつりで特産品を販売し、宮田をPR
宮田村は23日、友好都市の愛知県田原市で開かれた市民まつりに参加した。リンゴなど特産品を販売したが、持ち込んだ全商品を完売。村の良さをアピールしながら、絆を深めた。
村役場企画係の職員2人が同市を訪れ、特設のテント村で物販。試食もふんだんに振る舞い、リンゴジュースや地ビール、マスの燻製、大豆のドーナツなど多彩な特産品を販売した。
農業が盛んな田原市だが、特にリンゴは大人気。用意していった6ケース分は、短時間のうちに売り切れた。
田原市は今月1日に旧渥美町を編入で合併。新市になって初めての大規模イベントとなったが、宮田村の物販会場にも例年以上の人が訪れた。
「リンゴオーナーで来月に宮田へ行くよ」「スキーで冬に行くからね」など2人の村職員に気軽に声をかけてくる市民の姿も。PRだけでなく、草の根的なふれあいもあった。
両市村は育成会をきっかけに交流が広がり、99年に友好都市提携を締結。各種行事などで相互に行き来している。 -
DLDストーブ祭り
全国からユーザー続々薪ストーブの輸入・販売会社DLD(本社・伊那市、三ツ井陽一郎社長)のストーブ祭りが8窶・日、伊那市西春近上島の同社ショールームであった。両日とも300人を超えるユーザーや購入希望者が集まり、薪ストーブの焚き方講習会、薪づくり体験コーナーなどに参加。屋外に設置された窯で焼かれるピザやアウトドアクッキングも楽しんだ。
8回目を数える恒例の催しで、薪ストーブのプロが、使い方を教え、あわせてストーブのこと・森林のこと・環境のことを考えていこうという趣旨。薪の即売会が好評で、05年はさらに充実。薪が当るスピードくじなどもに力を入れた。
同社は薪ストーブの輸入・販売では日本でも草分け的存在で、既に全国の1万軒の家にストーブを設置している。8窶・日も、地元長野県内をはじめ、北関東・東京都・山梨県・愛知県・関西地区などからもユーザーが集まり、伊那の秋を楽しんだ。木製家具や地元産果物なども並んだ。
三ツ井社長は、「薪ストーブを契約してくださるお客さんが増えるに越したことはないが、なによりストーブを通じて、身近な木や森への関心が広がることがうれしい」と話した。 -
野ひばりの会が梅おこわを使ったおやきの開発に着手
宮田村の農業女性グループ「野ひばりの会」は、村のシンボルでもある「梅」などを使って新たな味の開発を始めた。梅干し入りのおこわが入ったおやきを試作。今後も研究を進め、イベントなどで提供したい考えだ。
農産物の直売や加工に取り組む同会。おやきにも力を入れ、カレー入りのおからを具材にするなど意欲的に研究を進めている。
村には「梅」に関する伝説が残っていることから、具材に使えないかと思案。会の研修旅行で食べた赤飯まんじゅうにヒントを得て、試作することになった。
このほど村民会館の調理室に約20人のメンバーが集合。炊きあがったおこわの中に刻んだ梅干しを入れ、適当な大きさに丸めた。
おやきの皮も小麦粉と重曹、小麦粉と蒸しパンミックスなど数種類を用意。何が一番マッチするか、出来あがったおこわを具材にして試食した。
「ちょっとパサつく」「皮が厚いかな。具はもっと少なくてもいい」など、積極的に意見を交換した。
この日は、切干大根やナス味噌などの具材を使ったおやきもあわせて試作。
会長の橋爪千春さんは「梅はさっぱりしていて使えそう。色んな皮や具にチャレンジしていきたい」と話していた。 -
学部産ヤマブドウでつくったワイン販売
生産から消費までの過程を学んぼう窶狽ニ、信州大学農学部は、学部生が育てたヤマブドウを使用したワインを12月中旬、発売する。学部産ヤマブドウのみを使い、信州大学ブランドで販売するのは初めて。今後は学生が醸造業者で研修したり、販売所で対面販売することを通して、食までの流れを直接学ぶ機会にしたいとしている。
これまでも生産した農産物の販売はしているが、今回のワインは「酒」という法的規制の伴う販売物の流通・販売を学ぶことが目的。約1・1トンのブドウを収穫し、720ミリリットルのワイン千本を販売する予定。
地域とのつながりを深め、地産地消を促進したいと、一般消費者も購入できる南箕輪村の学部内の生産物販売所で取り扱う。
また、地元住民にも参加してもらおう窶狽ニ、ラベルデザインは一般公募している。
ラベルのサイズは、表ラベル縦13センチ×横10センチ、裏ラベル縦8・5センチ×横6センチ。信州大学農学部で生産した山ブドウ原料としたワインであること、信大で販売していることが分かる作品で、(1)名称 果実酒(2)原材料 農学部産山ぶどう 添加物(酸化防止剤・亜硫酸塩等)は使用しておりません(3)内容量 720ミリリットル(4)アルコール分15度未満(5)赤 ミディアム(6)製造者 長野県塩尻市大字宗賀字桔梗ヶ原1298 株式会社 林農園 TEL0263・52・0059(7)販売者 長野県松本市旭3窶・窶・ 国立大学法人 信州大学 TEL0263・77・1319(8)未成年者の飲酒は法律で禁止されています。(または、飲酒は20歳になってから。)(9)生産年 2005 05 平成17年度など(10)びんは破損しやすいので、取り扱いには十分ご注意くだいさい(11)直射日光を避け、14℃以下で保存してください(12)開栓後はお早くお召し上がりください(13)その他ワインを紹介する言葉((1)縲・8)は必ず記載)窶狽ネどを明記する。
期限は28日。受付・問い合わせは農学部附属施設係(TEL77・1319)へ。 -
東伊那きのこ祭
マツタケをはじめキノコの不作がささやかれている中で、駒ケ根市のJA上伊那東伊那支所は15・16日、恒例のきのこ祭を開いた。「きのこ宴会」では1人5千円でマツタケのすき焼きや吸い物、きのこおにぎりなどが食べられるとあって、争って予約を申し込んだ先着200人が宴会場を訪れ、ぐつぐつと煮える鍋を囲んで秋の味覚に舌鼓を打った=写真。
特売コーナーではキノコをはじめ野菜や果物、漬物などが特価で販売されたほか、毒キノコの見分け方などを教える鑑定コーナーや、きのこ汁やきのこお焼きなどを販売する軽食コーナーが出店し、訪れた人たちでにぎわった。 -
ツリーハウスづくり
駒ケ根の豊かな自然環境をフィールドに、講師にスローライフの提唱者、清水国明さんを招き、新しいシニアライフスタイルを発信する「自然楽校in駒ケ根」が16日スタート。第1回は東伊那のふるさとの家周辺の林で、約30人が参加し、ツリーハウスづくりに熱中し、冒険心を満足させた。
縦横約3メートル余のツリーハウスは、4本ヒノキの立木を四隅の柱として利用した。まず、地上2メートルの高さに足場を組み、地元産の杉の床材を引き上げ、ヒノキとヒノキの間に渡し、地上4メートルの高さに土台を作り、床張り作業に精を出した。
参加者は高所とあって、慎重にのこぎりで杉板を切ったり、金づちで板を打ちつけていた。
高所からの眺望を楽しんだり、少しずつ形になっていくツリーハウスを見上げ、少年の日の基地づくりの楽しさを重ねた。
清水国明さんとともに、指導に当った「自然暮らしの会」の清水英二さんは「ツリーハウスづくりは自然の形を利用し、みんなで作り、自然と一体になれる」と話していた。
なお、次回(来春)屋根を葺き、完成させる計画。 -
JA上伊那、キノコの対面販売キャンペーン
鍋物シーズンの到来に合わせ、美味しさを増すキノコを、多くの人に食べてもらおう窶狽ニ上伊那農業協同組合は、14日から16日の間「きのこ生産者直売キャンペーン」を行う。
大企業の参入により、大量生産や品種の多様化が進んだことで、価格が急落したキノコ業界は、今年の夏、特に厳しい状況だったという。
そこでJA上伊那は「消費者にキノコの良さをもっと良く知ってもらおう」と、消費拡大キャンペーンとして、管内のAコープ店などでの、生産者の対面販売を企画。
15、16日の2日間、Aコープ辰野店、みのわ店、伊那中央店、美すず店、こまがね店、七久保店、宮田店、福岡店と、ファーマーズあじ縲怩ネ、たじまファームで、上伊那のキノコ生産者やJA上伊那職員などが、キノコを販売する。15日は午前10時縲恊ウ午、16日は午前9時縲恊ウ午。対象はエリンギ、やまびこシメジ、エノキダケ、洗いナメコの4種類。
あじ縲怩ネの向山尚希副店長は「上伊那のキノコは品質も良く、他地域からくる場合と異なり新鮮なため、味もよい。美味しいキノコなので是非買ってほしい」と呼びかけていた。 -
第2回カミーちゃん農園開催
親子で食農教育への理解を深めてもらうため、上伊那農業協同組合が企画する農業体験イベント「カミーちゃん農園」の2回目が9日、箕輪町であった。集まった94人は、果実の収穫や、リンゴジュースづくりを体験し、上伊那の食と農を楽しく学んだ。
普段自分たちが口にする農産物や農産加工物の収穫・加工を実際に体験し、楽しみながら農を知ってもらおう窶狽ニ今回は、上伊那の特産品、ナシやリンゴを収穫したり、リンゴジュースづくりを体験。
この日収穫したナシ「南水」は、伊那谷の特産品で、生産者の北原次夫さんは「見た目には普通よりいびつだが、味が良く、日持ちするのが特徴」と話す。参加者は、できるだけ大きなナシを探し、親子で協力しながら収穫していた。
ほかにも、今年上伊那でとれた新米でおにぎりを作ったり、リンゴのもぎ取りをし、秋の味覚を存分に味わった。
3回目は、キノコの生産が盛んな南部で、生産場見学などを予定している。 -
野ひばりの会が視察
宮田村の農業女性グループ「野ひばりの会」はこのほど、山梨県の清里や小淵沢に出かけ、加工所や農産物直売所などを視察。観光客らで賑わっている様子を見て、「宮田にも加工所や気軽に立ち寄れる施設がほしいね」と夢を語り合った。
同会は宮田村内の温泉施設で定期的に農産物の直売を行なったり、おやきなど特産品の研究にも力を入れている。
この日は、清里の清泉寮内にあるハーブ園やジャム加工所、常設の直売所がある小淵沢の道の駅などを視察。少しでも活動に活かせたらと熱心に見聞きした。
道の駅の足湯につかりながら、全員で反省会。「飯島町を最後に、箕輪町まで道の駅がない。宮田に施設ができたらいいねー」など意見が出たが、現状の活動を一歩一歩積み重ねようと確認した。 -
近鉄百貨店招待客みはらしぶどう園でブドウ狩り
店頭で扱う上伊那の商品をもっとよく知ってもらおう窶狽ニ8日、三重県・近鉄百貨店(本社・大阪府)桔梗が丘店の招待客40人が、伊那市西箕輪のみはらしぶどう園を訪れ、ブドウ狩りを楽しんだ。
桔梗が丘店は、大誕生祭で、普段商品を取り扱う上伊那に、買い物客を招待するイベントを特別企画。定員40人に対し、約3500人からの応募があった。
ぶどう園の管理者は「昼と夜の温度差が出てきたので、味も甘くなってきた」と話し、品種やおいしいブドウの見分け方を説明。招待客らは、思い思いのブドウを摘み採り、味わっていた。
一行は、地場産の農産物を扱う上伊那農業協同組合の「ファーマーズあじーな」や駒ケ根ファームなども見学し、上伊那の味や自然を満喫した。
JA上伊那のすずらん牛乳やヨーグルト、カミーちゃんジュースなどを扱う桔梗が丘店の中でも、ヨーグルトは味の濃さが好評だという。 -
シルクサミット2005in駒ケ根
「21世紀の地域における繭と絹のものづくりにむけて」をテーマとした「シルクサミット2005in駒ケ根」が6・7日、駒ケ根市のアイパルいなんを主会場に県内外から約220人が参加して開かれた。シルク工芸作家や養蚕農家らによる事例発表が行われたほか、同市東伊那のシルクミュージアム名誉館長岩下嘉光さんによる基調講演「伊那谷の蚕糸業発展における先人の知恵と努力」などが行われた。参加者らは7日にシルクミュージアムや伊那紬を見学するなどしながら情報を交換し合った。
事例発表で赤穂南小学校4年2組(安藤久美子担任教諭)の児童は、シルクミュージアムから譲ってもらった蚕をクラスや児童それぞれが飼育する中で、脱皮や繭づくりなどの生態に新鮮な感動をおぼえたことなどを大きな声で生き生きと発表し、みんなでつくったという『カイコの歌』を楽器演奏を交えて歌って、会場から大きな拍手を受けていた。 -
宮田村でマスの燻製づくり始まる
宮田村特産のニジマスの燻製(くんせい)づくりが5日から、新田区の工房「スモークウッドくるみ」で始まった。年末までに数千匹のマスを燻製にして、村内外で販売する。
村内で農業を営む平沢秋人さん、明子さん夫妻が個人で工房を経営。稲刈りやワインにする山ぶどうの収獲を終えて、毎年この時期から燻製づくりを始める。
数種類のハーブやワインに漬け、小骨を取り除く下ごしらえで2日間。樽を再利用したスモーカーで約8時間から10時間いぶし、4日間かけてひとつの工程がようやく終了する。
1回に100匹ほどしか燻製できないため、年末まで根気のいる作業の連続となる。
15、16日には県内各地の物産を集めて長野市のビッグハットで開く「ふるさと自慢大集合」に出品。現在はその準備に追われて大忙しだ。
「みんな毎年楽しみにしてくれている。山ぶどうワインもそうだけど、食べて喜んでもらって宮田を知ってもらえたら最高」と同夫妻。
今年も会場に自ら足を運び、来てくれる人たちをもてなそうと考えている。
燻製は山ぶどうワインに良く合うチーズもあり、同工房などで入手可能。問い合わせは090・9359・7757まで。 -
みはらしファームのぶどうを韓国テレビ局が取材
先進的な日本の農業支援と新規就農者の取り組みをとらえよう窶狽ニ5日、伊那市西箕輪のみはらしぶどう園・いちご園に、韓国江原道春川市の地方テレビ局「春川NBC」のメンバーが訪れた。
若者の農村離れや農家の高齢化が進む韓国は、日本同様に担い手問題が深刻化している。政府は就農者支援を目的とする金利優遇制度を打ち出しているが、十分な成果は得られていないという。
来日の目的は、新規就農者の技術の習得から独立までを支援するさまざまな取り組みがある長野県の農業政策を知るため。韓国で行われていない“里親制度”や“インターン制度”を取材するため、上伊那農業協同組合のインターン制度を利用した砂町博之さん(22)や、退職後に就農した小池知志さん(65)が働く同園の取り組みを撮影した。
ディレクターの姜和佶さん(39)は「具体的取り組みから日本の農業のがんばりを感じた。韓国にも伝えたい」と語った。
6日は、小諸市の里親制度を取材する。 -
宮田村山ぶどうワイン仕込み式
宮田村の特産品・山ぶどうワインの仕込み式が3日、醸造する新田区の本坊酒造信州工場で開かれた。今季は昨季の2倍近い約2万本の生産を予定。過去最高になる見通しだが、増産分は新たな需要の掘り起こしが必要で、消費拡大に向けた販売戦略が急務となる。
仕込み式には原料の山ぶどうを生産する栽培農家や村など関係者20人が出席。茎を取り除く破砕機に期待を込めながら山ぶどうを投入した。
ワイン醸造は6年目。式では質量とも過去最高の出来映えになりそうだと報告があり、和やかな雰囲気で進んだ。
反面、増産分の消費拡大が最重要課題となることから、清水靖夫村長、藤野公宏同酒造信州工場長は「村が一つになってワインを育ててほしい。村をあげてブランド力強化を」とあいさつした。
14軒の栽培農家は今年も収量制限を実施し、品質本位で生産を徹底。厳選した山ぶどうだけをワインに使う。
本坊酒造信州工場は、山ぶどうワインを主力商品に設定。増産分を熟成や樽熟成の商品にまわす計画で、ワインセラー(貯蔵庫)を新設してハード面を強化した。また、販売のPR活動にも例年以上に力を入れる予定だ。
藤野工場長は「昨季までは生産量と需要がマッチしていたが、今後はさらに積極的にアピールしたい」と話した。 -
「南大東島で働けよ」
中古トラクタ、再生利用へ伊那谷で古くなった中古トラクタを再生・改造して、南大東島で利用する試みが始まった。
中古トラクタの修理をしたのは宮田村中越の加藤保男さん(68)。8月に伊那を訪問した南大東島青パパイア生産組合の平安山正治さんの依頼を受け、知り合いのディーラーを介して手に入れた4WD11馬力の中古トラクタを新品同様に生まれ変わらせた。
南大東島はじめ沖縄の離島は強い潮風のためトラクタなどの大型農業機械の損傷が激しい。新品を買っても中古を買っても、すぐサビが出てしまい、使用できるのはほぼ同じ期間。当然安価な中古品を求める農家が多いという。
加藤さんは以前から機械いじりが好きで、中古の農機具を自分で修理するなどしてきたが、7月に所用で立ち寄った伊那市の産直市場グリーンファームで、偶然、南大東島からの要望を聞き、「面白いと思って」引き受けた。
8月に島民が来た際にも島唄コンサートなどに出かけるなどして交流を深め、意見を聞いて、島のサトウキビ畑に適するように車輪とロータリーの幅が調節できる機能なども付加した。塩害に注意して、冬場の融雪剤エンカルに強い塗料を選び、普通以上に入念に塗り上げた。
加藤さんは「島に行ったことはないが、このトラクタが良く働いて島の人を助けてくれるのが夢。伊那谷の夕陽のオレンジと、島の青パパイアの緑で塗り分けた」と話す。
中古トラクタは近く梱包して発送。船便で島に送られる予定だ。 -
宮田村の特産品・山ぶどうの収穫始まる
ワインに加工する宮田村の特産品「山ぶどう」の収獲が28日、始まった。昨年と比べ1週間遅いが平年並み。病害もほとんどなく、昨年を8トン上回る23トンの収量を予想する。糖度も高く、房も例年以上に大きいため、栽培農家は「今年も良いワインができそう」と最高の状態で・ス実りの秋・スを迎えた。
14軒の栽培農家のトップをきって、新田区の平沢秋人さんが酵母をつくるための山ぶどうを収獲。
妻の明子さんと一緒に汗を流し、たわわに実をつけた房を手作業で一つひとつ丁寧にもぎとった。
美味しいワインにするには糖度と酸のバランスが重要。26日の検査で糖度が20度を超えたため、収獲を開始した。
「天候も良く、どの農家も病害がほとんどなかった。最高の出来映え。美味しいワインができる」と平沢さん夫妻。
さっそくワインを醸造する村内の本坊酒造信州工場に持ち込み、仕込みの準備を進めた。収獲は今週末がピークで、10月12日頃まで続く。
山ぶどうを使ったワイン「紫輝」と「駒が原」の2銘柄は、県原産地呼称管理制度の認定を受けるなど、高い評価を得ている。最も早い新酒は12月に発売予定だ。 -
宮田高原で放牧していた雌牛が帰郷
本格的な秋の色を濃くしている宮田村の宮田高原で27日、3カ月間放牧されていた雌牛16頭が下牧(げぼく)して各地の飼育農家に帰った。夏の間、冷涼な高原で牧草を食べて育ち、元気そのもの。受胎や出産を控え、美味しいミルクが出るための基礎体力が備わった。
放牧していたのは生後8カ月から10数カ月ほどの牛。雌牛は生後14カ月で種付けして乳牛となるため、放牧は生涯に一度きりの体験だ。
この日は、村や農協など関係者が立ち会って1頭ずつ健康診断。放牧前より平均で約20キロ増え、60キロ太った牛もいた。
「放牧すると足腰が強くなり、ミルクを長い期間出せるしっかりとした体になる。今年はどの牛も良好」と県家畜保健衛生所の担当者は話していた。
標高1500メートルの同高原は、10月初めでキャンプ場も閉鎖。来春まで長い冬を迎える。 -
棚田で稲刈り
)
中川村大草飯沼地区の棚田で17日、稲刈りがあった。
飯沼地区農業活性化研究会(入田護会長)の会員ら16人が4台のコンバインで、8枚約1ヘクタールに実った酒米ミヤマニシキを刈り取った。
同会は5月21日に田植え機で植え付け。5月の低温で生育は遅れたが、その後は順調、秋陽気に恵まれまずまずの出来。
入田会長は「持ち上げると、ずっしり重く、粒も大きく、酒米としても上出来」と話していた。 -
飯沼地区の棚田で稲刈り
中川村大草飯沼地区の棚田で17日、稲刈りがあった。
飯沼地区農業活性化研究会(入田護会長)の会員ら16人が4台のコンバインで、8枚約1ヘクタールに実った酒米ミヤマニシキを刈り取った。
同会は5月21日に田植え機で植え付け。5月の低温で生育は遅れたが、その後は順調、秋陽気に恵まれまずまずの出来。
入田会長は「持ち上げると、ずっしり重く、粒も大きく、酒米としても上出来」と話していた。 -
アマランサスを収穫
高遠花摘み倶楽部は18日、高遠町藤沢水上地区の第2定植地で早生のアマランサスを収穫した。メンバーは「アマランサスを商品開発に結びつけ、高遠の特産品にする」と意気込んでいる。
アマランサスは信州大学農学部と連携し、遊休農地1・5ヘクタールを活用して栽培。収量が多く、育てやすい2品種を選び、6月に種をまいた。
収穫にはメンバー5人が参加。かまなどで1本ずつ株を切り、軽トラックの荷台に乗せて花先部分を取った。すべて手作業だったが、メンバーは特産品への夢を語り合いながら、作業に汗を流した。
早生は1週間ほどで終わらせ、晩生は10月に入ってから収穫する。
花先は天日で20日ほど乾燥させたあと、脱穀機にかけ、種を食用と来年の種まき用に販売する。販売方法や価格は今後、煮詰める。
花は9月初旬から咲き始め、今月末まで見ごろ。赤色(早生)、オレンジ色(晩生)があり、一般に無料公開している。
アマランサスは中南米原産のヒユ科。鉄分やカルシウムが多い。花は観賞、種は雑穀として活用できる。 -
新米検査
有機米を生産・販売している駒ケ根市下平のマイ・ファーム中坪(中坪宏明代表)で16日、上伊那のトップを切って今年の新米検査が行われた。日本穀物検定協会関東支部長野出張所の御子柴邦明さんらが検査に訪れ、不安そうに見守る中坪さんの心配をよそに、水分や整粒、着色などの検査を淡々と進めた結果「すべて1等米!」と太鼓判を押した。中坪さんは「ほっとしている。今年は天候が良かったから去年と同じか少し多く収穫できた。でもちょっと出来過ぎかもしれないな」と晴れ晴れとした笑顔で話し、早速注文先への発送作業に追われていた。
検査は穀刺(こくし)と呼ばれる細長い金属製のさやを米の袋に突き刺して取った少量のサンプルの銘柄▽水分▽整粒▽着色粒▽死米▽異物窶狽ネどについて機械と目視によって調べる。最初のサンプルの水分を測定した御子柴さんは「ぴったり15%だ。これは素晴らしい。めったにないよ」と手放しで褒めていた。
県内の米の作況指数は103で平年に比べ「やや良」だという。 -
農事組合法人「山室」を設立
高遠町の農事組合法人「山室」が17日、設立した。組合員の協業で農業の生産性を向上させ、利益を増進するねらい。集落単位で経営体を組織するのは上伊那で2カ所目。
農業を取り巻く情勢は、担い手の減少や高齢化、獣害被害による生産意欲の低下など耕作を放棄せざるを得ない厳しい状況。「先祖から受け継いだ農地・農業を守る」ため、地区内に住所または耕地を持つ農家戸数98戸のうち33戸が賛同した。
経営面積は現在、集計中だが、来年度の事業計画は約10ヘクタール。酒米を中心に、小麦、ソバを栽培する。定款では将来ありうる事業として林業経営、農畜産物の製造・加工なども盛っている。
出資金(資本金)は265万円。配当は組合員の出資額に応じ、残余がある場合は事業従事によって分ける。
三義交流館「やまびこ」で開かれた設立総会には組合員ら約30人が出席し、定款や事業計画、役員などを決定。
発起人代表で代表理事に選ばれた伊藤忠彦さんは、設立に至る経過に触れ「先祖から受け継いだ農地を守るために、組合員が一緒になって経営してほしい」と呼びかけた。
来賓の伊東町長は、新しい営農を作り上げていく1つのモデルとして農業の進展につながることに期待した。 -
マコモ消費拡大研究会
一般家庭にはあまり馴染みのない食材マコモの普及を図ろうと駒ケ根市営農センターは15日、マコモ消費拡大研究会を駒ケ根市役所保健センターで開いた。市内のホテル、旅館、飲食店関係者ら約30人が参加し、マコモの栽培状況などについて学んだほか、マコモを使ったさまざまな料理を試食した。
講師のグリーンホテル料理長山越信治さんは「マコモはタケノコのような、ナスのような、トウモロコシのような味わい。癖がないので、工夫次第でいろいろな料理に使える」としてマコモとサザエの香味焼き、鶏肉マコモ巻き、そば団子マコモおろし仕立てなどのオリジナルメニューを紹介した。参加者らはテーブルに並んだマコモ料理を食べ比べて、その味と香りをじっくりと賞味していた。
マコモはアジア原産のイネ科の植物。黒穂菌が付いて根元の茎の部分が肥大化したものをマコモタケ(キノコではない)として食用にする。イネの転作作物として注目され、市内東伊那で約80アール栽培されている。 -
第29回上伊那花き品評会
切花を中心の花き生産販売者(JA系統外)らでつくる上伊那花卉(かき)生産者会議(会員70人、田中賢一会長)による品評会が16日、伊那市の信州INAセミナーハウスであった。バラやカーネーション、リンドウなど、美しい花々を展示。伊那市の田中和浩さんのバラが最優秀賞を受賞した。
品種の選定や栽培、出荷技術向上などを目的とした品評会で、約290点がそろった。
生産者会議は、それぞれがさまざまな種類の花を生産しているため、品評会でも異なる種類の花々を楽しむことができるという。
色の発色具合や茎の太さ、病気にかかっていないかなどを基準に審査する。
田中会長は「今年は陽気が暑かったため、今はまだ花が軟弱な気がするが、寒くなるこの時期から、どんどん良くなり、色も鮮やかになる」と話していた。
また「地元消費者に花に興味をもってもらおう」と、フラワーアレンジメント講習もあり、訪れた人々は、花を買い求めたり、アレンジ方法を学んだりしながら、美しい花々を楽しんでいた。
受賞者は次の皆さん。
◇最優秀賞▼バラ=田中和浩(伊那)
◇優秀賞▼トルコギキョウ=唐沢政成(箕輪)蟹澤亜紀(伊那)▼カーネーション=小林淳一(飯島)岡野敏幸(伊那)加藤忠一(南箕輪)那須野明(飯島)田中功(宮田)▼サンダーソニア=入江則充(伊那)▼バラ=鈴木一生(飯島)▼アルストロメリア=片桐敏美(飯島)
◇優良賞▼クレマチス=渋谷宗一(飯島)▼アルストロメリア=佐々木松男(飯島)▼カーネーション=堺沢正、堺沢豊、福澤一郎(以上駒ケ根)竹澤孝生(飯島)▼バラ=小林均(飯島)
◇奨励賞▼トルコギキョウ=酒井則男(伊那)▼カトレア=永田治彦(箕輪)▼バラ=鈴木一生、中村敦彦(以上飯島)▼洋ラン=伊久間弘道(南箕輪)▼ヒペリカム鉢=酒井大(伊那) -
県最古の二十世紀梨たわわに
飯島町本郷の桃沢匡行さんの果樹園では、1926年(大正15年)に植栽した、長野県では最も古い、樹齢80年余の二十世紀梨が今年も収穫の時期を迎えた。
長野の梨を興したといわれる匡行さんの父、匡勝さんが農林省園芸試験場で研修し、帰郷後、植栽し、風に強く、花付きの良い桃沢式杯状棚仕立てを確立し、全国に普及させた。
当時、植えられた二十世紀梨は現在、18本残っている。写真の木は樹間18メートル×14メートル、幹周1・9メートル。着果数は最盛期は3000個余だったが、今は2000個弱に抑えているとか。
桃沢さんは「近年、みずみずしく、さわやかな甘さの二十世紀梨が見直され、作付けが増え始めた。今年は玉伸びもよく、糖度も十分」と話していた。 -
棚田に収穫の秋
中川村大草、飯沼地区の棚田も収穫の秋を迎え、1面黄金色。
10アールから50アールの小さな田が河岸段丘に階段状に上に伸び、ゆったりとした畦の曲線が郷愁を誘う。