-
農業分野でも再生可能エネルギー導入
伊那市西春近のハウスでトマトを栽培している城倉禾一(かいち)さんは、市内で初めて農業用のペレットボイラーを導入し運用を始めています。 ハウスを暖めているこのボイラーは、地元の間伐材を使ったペレットで動いています。 トマト農家の城倉さんは、これまで使っていた重油のボイラーをやめ、今年度からペレットボイラーを導入しました。 室温が10度を下回ると自動で運転を開始し、一定の温度を保つ仕組みで、これまでに比べ火力が強いということです。 月に2回、燃料を補充していて、経費は重油に比べて若干高いものの、3年間は市から補助が出る事になっています。 城倉さんは「今年は気温がかなり低い日が多く心配していたが火力が強く安心した。環境のことを考えたエネルギーでトマトを作れるのは強みでもある」と話していました。 伊那市は今年度、二酸化炭素排出抑制計画を策定していて、ペレットストーブやボイラーの導入に対して補助を行っています。 城倉さんは、導入経費の3分の2にあたるおよそ260万円の補助を受けました。 伊那市の柴公人農政課長は「これから技術が進みコストも下がってくる。ペレットボイラーでも十分に賄えるようになっていくと思う」と話していました。 現在、補助を活用してボイラーを導入したのは城倉さんのみで、市内ではほかに、いちご農家が導入について検討しているということです。
-
伊那木材センターで地元産木材の初市
地元産木材の初市が12日、伊那市東春近の長野県森林組合連合会伊那木材センターで開かれました。 会場にはおよそ5,000本のからまつやひのきが並び競りにかけられました。 地元の工務店や製材店のほか遠くは中京方面から30ほどの業者が集まり目当ての木材に値段をつけていました。 伊那木材センターの木材市は昭和35年頃から始まり今回が1,000回の節目となります。 木材は主に建築材として使われフシがなく真っ直ぐに伸びたものが人気があるということです。 初市の落札率は100%で1立方メートル当たりの平均落札額は1万4,500円だったいうことです。
-
市役所会議室 地元産材活用しリニューアル
伊那市役所庁舎の5階会議室が、地元産の木材をふんだんに活用した内装にリニューアルされました。 5階会議室は、壁にカラマツを、柱にはアカマツを使っています。 低炭素社会実現に向けて実行するまち・ソーシャルフォレストリー都市推進のシンボルとして、東側の壁面に装飾が施されました。 スギやカエデ、ヤマザクラなど8種類の木の無垢の色を使って南アルプスの山並みを表現しています。事業費は1,200万円です。 照明はLEDに改修され、カーペットとなっています。 伊那市では、「会議などで多くの市民が使用するこの会議室を木質化することで、伊那産の木材の良さをPRしたい。低炭素社会実現に向けた取り組みを推進したい」としています。
-
元旦に伊那みはらしいちご園でいちご狩り
1日の午前0時からは伊那みはらしいちご園でいちご狩りの営業が始まりました。 羽広いちご生産組合が行っている日本一早いいちご狩りとして20年間続いてきましたが、1日午前0時からの開園は今年が最後となります。 羽広いちご生産組合によりますと1日からきのう4日までに約1,100人がいちご狩りに訪れたということです。
-
米の生産目標2万8,049トン
長野県農業再生協議会上伊那地方部会の、総会が25日伊那合同庁舎で開かれ平成30年産米について市町村ごとの生産数量目標が示されました。 上伊那の平成30年の米の生産目標数は、今年と同じ2万8049トンとなっています。 総会には、各市町村関係者やJA上伊那などおよそ60人が出席しました。 上伊那の平成30年の米の生産目標数は、今年と同じ2万8049トンで、 市町村別では、伊那市が1万1996トン、箕輪町が2290トン、南箕輪村が1521トンとなっています。 国の需給見通しをもとに県の生産量を設定した結果、今年と同じ数値となったため県内すべての市町村で数値を据え置きました。
-
地元農家と上農生徒が「農業の魅力発見セミナー」
地域の農家や南箕輪村の上伊那農業高校の生徒が農業の魅力について考える「農業の魅力発見セミナー」が20日に開かれました。 セミナーでは地域の農家など4人が自身の農業経営について話をしました。 このうち箕輪町で牧場を経営する根橋英一さんは、「酪農から学ぶ命の大切さ」と題して話しました。 根橋さんは乳牛など130頭を飼育していて一日2,800キロの牛乳を出荷しています。 以前は搾乳量を増やす事に重点を置いていたという事ですが、今は牛に負担がかからないように搾乳量を減らしているという事です。 根橋さんは「牛の健康と命を守る事を一番に考える事が酪農の仕事で一番大切です」と話していました。 セミナーは、農業に関する知識を広げ将来地元で活躍する人材を育成しようと上伊那農業改良普及センターと伊那市、JA上伊那が開いているもので80人ほどが参加しました。
-
南箕輪村の「風の村米だより」原産地呼称管理制度の認定受ける
南箕輪村で栽培されたコシヒカリ「風の村米だより」の今年度産の米が、長野県の原産地呼称管理制度の認定を受けました。 20日にJA上伊那南箕輪支所で記者発表が行われ、生産者を代表して農事組合法人まっくんファームの堀美津男組合長が概要を説明しました。 風の村米だよりは、南箕輪村のファーマーズあじ~なで販売されているほか、首都圏のデパートでも販売されています。 発酵鶏糞のみを肥料とし減農薬栽培されたコシヒカリで、村がブランド化を進めています。 今年度認定を受けたのは村内の2団体と17の個人農家が合計16ヘクタールで栽培した99トンです。 首都圏では、上伊那農業高校の生徒がデザインしたパッケージを使って来月から販売される事になっていて、今回の認定で長野県産の米である事を表示するシールを貼る事ができます。 堀会長は「産地や生産者の顔が見える安全安心な米だという事を消費者にアピールしていきたい」と話していました。 なお、今年度上伊那では、4件が認定米として登録されました。
-
間伐材の搬出促進へ 作業道設置を学ぶ
間伐材の搬出量を増やすための効率的な作業道設置についての講習会が15日、伊那市手良の信州大学の演習林で開かれました。 講習会は、上伊那地域振興局と信州大学が連携し開いたもので自治体や林業関係者などおよそ30人が参加しました。 講習会では、信州大学の斉藤仁志助教が、航空レーザー測量を基に県が開発した山の起伏を色で示す立体図について説明しました。 また、このデータを活用して、作業道のルートを自動で設計するソフトを紹介しました。 説明の後、参加者は演習林内に研究用に造られた作業道を見学しました。 斉藤助教は、「作業道をあける前には現地を見て、危険箇所を確認する事が大切です」と話していました。 作業道を長く使うためには、「路面を押し固める事や、雨水などを流すルートをこまめに設置する事が必要だ」と話していました。 上伊那地域振興局によりますと、平成27年度の上伊那地域の間伐材の搬出率はおよそ53パーセントだという事です。
-
あぐりスクール ついた餅を味わう
小学生が農業体験を行うJA上伊那のあぐりスクールの今年度最後の講座が16日開かれ、子どもたちが自分たちでついた餅を味わいました。 16日は、上伊那の児童46人とその保護者が参加し、上伊那産のもち米24キロをつきました。 あぐりスクールは、農業体験を通して子どもたちに農と食に親しんでもらおうとJA上伊那が行っています。 今年は米やジャガイモ、サツマイモなどを育てました。 餅がつきあがると、丸めてきな粉をまぶし、全員で味わいました。 あぐりスクールで育てたジャガイモ「きたあかり」を使ったポテトサラダもあります。 16日は、ほかに閉講式が行われ、児童に修了証が贈られたということです。
-
上農産コシヒカリ 等級検査で最高評価
南箕輪村の上伊那農業高校の生徒たちが栽培したコシヒカリが米の品質のランクを決める等級検査で最高の評価を得ました。 伊那市のJA上伊那伊那支所です。 生徒達が持ち込んだのは、南箕輪村の特別栽培米「風の村 米だより」の名称で生産しているコシヒカリ150キロです。 これまで栽培した米は、校内や地域のイベントで販売したり、カントリーに出荷していました。 ここ数年、品質が向上した事から今年は初めて上農産として専門店に出荷することにしました。 農産物検査員が米を抜き取り、品種や形、水分などを調べました。 検査を受ける事で、品種や米の等級、産地などが認定されます。 持ち込んだ、5袋の検査を終えると、検査員から結果が生徒達に伝えられました。 検査を受けた150キロの米は、最も良い品質に与えらる、1等級の評価を受けました。 1等級となった上農産・風の村米だよりは、来年1月から2月にかけ長野市の米専門店で販売される予定です。 上農では今回の販売を契機に流通についても学んでいくことにしています。
-
台風で傷ついたリンゴを使用しJAが新しくリンゴジュースを販売
JA上伊那は台風などで傷がついた規格外のリンゴを使用した新しいリンゴジュースの販売を16日から始めます。 JA上伊那が新しく販売するのは台風などの影響で傷がつき規格外となったリンゴを使用したジュースです。お土産品として販売するほか、県外の市場でも販売します。 14日に記者発表が行われJA上伊那きのこ果実大使でタレントの北澤ユウジさんが味を確かめました。 使用しているリンゴは上伊那産の「ふじ」です。 箕輪町のJA上伊那果実選果場にはジュースの原料となるリンゴが保管されています。 JAによりますと今年10月の台風21号、22号の風の影響で枝が表面にあたって傷ついたり、落果したものが多く出たということです。 ふじの出荷量は例年400トンですが今年は320トンで、金額にすると約2千万円の被害にのぼるという事です。 リンゴジュースは360ml入りで価格は540円、16日からJAの直売所などで販売が始まります。 リンゴをイメージした形の瓶には花を挿して楽しむこともできます。 リンゴジュースは全部で3,000本生産する予定です。
-
地産地消推進で園児に地元産のリンゴをプレゼント
南箕輪村で獲れたリンゴを食べてもらい地産地消を進めようと12日、中部保育園の園児にリンゴが贈られました。 村営農センターの高木繁雄会長とリンゴ農家の菅家美果さんが保育園を訪れ、園児にリンゴを手渡しました。 村では、地元産の農産物のおいしさを知ってもらおうと、毎年、園児にリンゴをプレゼントしています。 今年は、村内の保育園などに「サンふじ」およそ1000個が贈られました。 この日はカットされたリンゴも配られ、さっそく園児が味わっていました。
-
信大農学部の「山ぶどうワイン」完成 販売開始
信州大学農学部の学生が栽培した山ぶどうを使ったワインが完成し、12日から販売が始まりました。 南箕輪村の信大農学部生産品販売所で、12日からワインの販売が始まりました。 ワインに使われている山ぶどうは、植物資源科学コースと動物資源生命科学コースの2・3年生が実習の一環で栽培したものです。 35アールの圃場で、4月の棚付けを皮切りに毎週管理を行い、10月初旬に収穫をしました。 今年は、例年より実の付きがよく、糖度も高いものが出来たということです。 この日初めて味をみた3年生は「渋みもなく、すっきりしてとても飲みやすい」「良いワインが仕上がったな、と思う」と話していました。 信大農学部の山ぶどうワインは、720ミリリットル入りのフルボトルが2,200円、360ミリリットル入りのハーフボトルが1,300円で、農学部の生産品販売所で購入することができます。
-
50年の森林ビジョンの取組み支援 「ミドリナ」発足
伊那市が進める50年の森林(もり)ビジョンの活動を、民間が中心となって応援するプロジェクト「ミドリナ」が8日に発足しました。 この日は、市役所で記者会見が開かれ、白鳥孝市長と発起人で伊那市芸術文化大使の柘植伊佐夫さんが概要を説明しました。 50年の森林ビジョンは、50年後の次世代に伊那市の森林・自然環境・農林業を引き継いでいこうと伊那市が進めているものです。 現在、自然体験学習や、都市圏で排出されたCO2を森林整備活動をすることで相殺するカーボンオフセットなどの取り組みを行っています。 プロジェクトでは、「伊那市ミドリナ委員会」と呼ばれる支援組織を設置して、広報活動や伊那市の木材の付加価値の創出、ビジネスマッチングなどを行っていきます。 また、取り組みに賛同してくれる企業や一般から「ミドリナ基金」として寄付を募り、50年の森林ビジョンや、ミドリナの活動に充てる計画です。 寄付のあった人たちには、伊那市の木材を使った返礼品を贈るということです。 柘植さんは、伊那市のプロモーション映像を制作しているイーナムービーズの総監督も務めていて、新たなプロモーションビデオ「森のこえ」に携わったことが、今回のプロジェクト立ち上げのきっかけになったということです。 柘植さんは「すでに様々な取組みが始まっているが、ビジョンを考えたときに、出来ていない部分に着手するべき最終局面に来ているのではないかと思う。みんなで森林の大切さを考えていきたい」と話していました。 白鳥市長は「取組みがこれまで以上に具体化すると思うし、幅が広がると思う」と話していました。 プロジェクトの中心となって活動する伊那市ミドリナ委員会は4月を目処に活動をスタートさせる計画で、まずはビジネスマッチングや付加価値の創出を中心に行っていくということです。
-
羽広いちご生産組合設立20周年
伊那みはらしいちご園を運営する伊那市西箕輪の羽広いちご生産組合が今年設立20周年を迎え、30日、記念式典が行われました。 30日は、西箕輪の羽広荘で記念式典が行われました。 式典で、羽広いちご生産組合の井踏 岩夫組合長は、この20年間を振り返りました。 羽広いちご生産組合は、1997年に設立されました。 翌年の1998年1月1日にプレオープン、2月1日にグランドオープンしました。 当時は、県内でも先進的な水耕栽培に取り組みました。 開園までは、出荷7割、観光3割を見込んでいましたが、開園してみると数字が逆転し、観光が7割を占めるようになりました。 現在は、9割を観光が占め、1月から6月までの営業期間中に約7万人が訪れています。 伊那みはらしいちご園は、ハウスが19棟・経営面積は、およそ2haです。現在紅ほっぺという品種が主力です。 組合は、2001年に、日本農業賞大賞を受賞しています。 発足当初6軒あった農家も4軒に減少していますが、これからも新しい技術や品種を取り入れ、安全でおいしいいちごを提供していきたいとしています。
-
白ねぎの出荷本格化
上伊那の野菜の主力品目のひとつ白ねぎの出荷作業が本格化しています。 箕輪町松島にある白ねぎ畑です。 29日は、農事組合法人みのわ営農の組合員が収穫作業に追われていました。 みのわ営農では、水稲をはじめスイートコーンやアスパラガスなどを栽培しJAを通して出荷しています。 ねぎは、5年前から生産していて、遊休農地の解消や収益アップにつなげようと今年は栽培面積を去年の倍となる3.4ヘクタールに増やしました。 今年は、10月の長雨で出荷が遅れているということですが、出来は例年並みで味も良いということです。 収穫したねぎは、中原の出荷場に持ち込まれ、皮をむいたりサイズ別に箱詰めする作業が行われていました。 今年は、1箱3キロ入りを1万5000ケース出荷する予定で、作業は来月いっぱい行われることになっています。 JA上伊那によりますと、県内の白ネギの生産量は1位が松本で2位が上伊那だということです。 今年は、年間で1,360トンを生産し、販売額は4億1千万円を見込んでいます。
-
美味しいそば粉求め ガレット用そばの収穫
伊那谷の新たな名物としてガレットの普及を目指す「信州伊那谷ガレット協議会」は、ガレット用のそば栽培プロジェクトで育てているそばの収穫を28日に行いました。 協議会では、伊那市手良中坪にある遊休荒廃地、およそ13アールを活用してそばを栽培しています。 この日は、協議会のメンバー7人が刈り取りから脱穀まで、収穫の一連の作業を行いました。 信州伊那谷ガレット協議会は、ガレットの普及や上伊那産のそば粉の流通確保などを目的に、上伊那地域の飲食店26店舗と行政機関などが連携して活動しています。 プロジェクトは、自分達で栽培から製粉、ガレットづくりまでの一連の流れを体験し、理解をより深めようと行っているもので、今年8月に種まきが行われました。 畑を半分に分けて、肥料を使ったものと、使っていないものを栽培し、味を比較するということです。 刈り取りが一段落すると実とごみを分別する機械に入れて、そばの実だけを取り出していました。 渡邉竜朗代表は「飲食店の関係者がつくっているので、勝手が分からず難しいところもある。そば切りだけではなく、洋食店でも提供できるガレットの普及はそばの販路拡大にもつながる」と話していました。 年内には製粉作業を行い、辰野町から中川村までの加盟店でガレット作り体験教室を開く予定です。
-
伊那谷の魅力 発信隊 アップルパイづくり
伊那青年会議所は、子ども達に自分たちの住む地域の魅力を知ってもらおうと23日、りんごの収穫体験やアップルパイづくりを行いました。 この日は、伊那市、箕輪町、南箕輪村の小学生およそ30人が、自分たちで採ってきたりんごを使ってアップルパイづくりをしました。 子ども達は、煮詰めて柔らかくしたりんごを、パイ生地に乗せて包み、フォークを使って隙間を閉じていました。 自分たちの住む地域の魅力を発信できる子ども達を育てていこうと、伊那青年会議所が50周年記念事業として企画しました。 参加した小学生は24日、東京都新宿区で「伊那谷子どもマルシェ」と題して地元の農産物を販売する予定です。 伊那青年会議所では「自分たちが当たり前に食べているものが、東京ではブランド品として食べられているということを知ってもらい、地域の魅力を認識してもらいたい」と話していました。
-
信大生が育てたシクラメン 販売開始
信州大学農学部の学生が育てたシクラメンの販売が、21日から始まりました。 南箕輪村の信大農学部のキャンパス内にある生産品販売所でシクラメンの販売が始まりました。 授業の一環で、植物資源科学コースの2年生が育てているもので、販売は30年以上続いています。 白やピンク、赤など、全部で21品種、およそ1800鉢を栽培しています。 若い葉や枯れた部分を摘み取り、鉢の中心に光を当てて、花の見栄えが良くなるように学生が手入れをしてきたということです。 ある学生は「葉の並びを組み替えるなど大変な作業が多く、花をつくる大変さを感じた。手入れをして長く楽しんでもらいたい」と話していました。 信大農学部のシクラメンは、生産品販売所で、1鉢1,200円で販売されています。
-
農事組合法人山室が農林水産大臣表彰
農林水産省がおこなっている豊かなむらづくり全国表彰事業で伊那市高遠町の農事組合法人山室が農林水産大臣表彰を受賞しました。 17日は山室代表理事の大塚治男さんら3人が伊那市役所を訪れ白鳥孝市長に受賞の報告をしました。 農事組合法人山室は地域農業を守る担い手を確保しようと平成17年に設立されました。 現在約40戸の農家が加盟していて20ヘクタールほどの農地で酒米やそば、野菜を栽培しています。 地元の酒蔵と協力して組合の名前が入った日本酒づくりなども行っています。 また農業の機械化や移住者の受け入れにも力を入れるなどそれら活動が認められ今回の受賞となりました。 山室では「100年先まで毎年、毎年米づくりなど農業が続けられる地域にしていきたい。」と話していました。
-
箕輪町松島保にふれあい動物園
ポニーや子牛などの動物に触れることができるふれあい巡回動物園が、16日、箕輪町の松島保育園で行われました。 松島保育園には、ポニーや子牛、ヤギ、ヒツジ、ウサギがやってきました。 保育園の全園児200人ほどが代わるがわる、動物に触っていました。 町酪農振興協議会青年部と、NPO法人伊那ハーレンバレーパカパカ塾が、毎年、町内の保育園を巡回して行っています。 松島保育園では、「生き物に直接触れる機会になってありがたい。」と話していました。
-
信州の伝統野菜「羽広菜かぶ」 漬け込み作業はじまる
「信州の伝統野菜」に認定されている伊那市西箕輪の「羽広菜のかぶ漬け」の漬け込み作業が14日から、みはらしファームで始まりました。 この日は、羽広菜生産加工組合の会員などおよそ10人が作業にあたり、前日に収穫した羽広菜かぶ、およそ200キロを加工しました。 最初に、収穫したままのかぶを、洗って土を落とします。 洗い終わったものは、傷んだ部分を落として、漬けるのにちょうどいいサイズに切っていきます。 羽広菜は、羽広地区に伝わる伝統野菜です。 この地域でしか生産できないと言われていて、一般的なかぶに比べ、噛みごたえがあるのが特徴で、信州の伝統野菜にも認定されています。 切り終わったかぶは、味噌・酒粕・砂糖・塩を混ぜ合わせた調味料に漬け込みます。 1桶30キロのかぶは、1か月ほど漬け込むと水分が抜けて20キロほどになるということです。 西村照幸組合長は「ずっと伝統を守って同じ作り方でやってきている。伝統の野菜と伝統の味を守っていきたい」と話していました。 12月上旬には店頭に並ぶ予定で、みはらしファームのほか、ニシザワ、あじーな、通販などで購入することができます。 値段は1袋350グラム入りで330円となっています。
-
長谷産の米 来年はニューヨークへ
国産米の輸出と販売を行う札幌市のワッカジャパンは、今年から伊那市長谷で米の栽培を始め10日は最後の稲刈りと脱穀を行いました。 今年は、およそ400キロを収穫し、その米は、ハワイへと輸出されますが、来年はニューヨーク進出も視野に入れています。 ワッカジャパンの出口友洋社長です。 10日はハワイで販売を手掛けるスタッフが7月に研修を兼ねて田植えをした田んぼの、最後の稲刈りと脱穀をしました。 ワッカジャパンでは、ハワイへ輸出する為の米作りを、今年から長谷の休耕田で始めました。 栽培したのは、健康志向のアメリカ人の需要を見込み、胚芽の量が多く門外不出の米とされるカミアカリという品種です。 生産初年度となった今年は、2つの栽培方法を試しました。 一つは、一般的な水田での栽培で、もう一つは、田植えなどの労力を減らす為に、乾燥した田んぼにモミを直まきする方式です。 栽培面積はそれぞれ0.2ヘクタールです 収量は一般的なものが300キログラム、直まきが100キログラムでした。 来年は栽培面積を今年の2倍にするほか、新たにニューヨークへに輸出する計画です。
-
あんぽ柿の加工 最盛期
7日は立冬。暦の上では冬となりました。 東日本大震災で福島県から伊那市に自主避難した果樹農家・佐藤浩信さん一家は、福島の名産・あんぽ柿の加工作業に追われています。 東日本大震災の翌年に伊那市西箕輪に植えた柿は、今年初収穫を迎えていました。 20アールの畑に60本が植えられています。 今年は台風の被害を受け、何本か根元から倒れてしまいましたが、予想より多くの実が収穫できました。 植えられているのは平核無という品種の柿です。今年は1トンほど収穫できそうだということです。 ここ数日冷え込みが厳しくなってきたことから佐藤さんは収穫を急いでいました。 佐藤さんの自宅に隣接して柿の加工場があります。 山梨から仕入れた甲州百目という品種の柿もあんぽ柿に加工します。 佐藤さんの3男・孝樹さんが、加工作業を行っています。 佐藤さんは、福島県で、ギフト用の高級果物を主力商品として扱ってきました。 今年、あんぽ柿は、大手百貨店のお歳暮に採用され、8個で5千円の商品として販売されます。 加工場の2階は、窓がすべて開放できるようになっていて、風を当てて乾燥させます。 あんぽ柿づくりは今月1日から始まっていて、1か月ほど乾燥させると完成です。 販売は年内が勝負だということです。
-
米の作況指数 南信102「やや良」
関東農政局は、10月15日現在の米の作柄概況を発表しました。 南信の作況指数は102の「やや良」と、平年よりやや多い収量となる見込みです。 作況指数は、10アール当たりの平年収量に対する今年の予想収量の比率を表す数字です。 南信は102で「やや良」と、平年よりやや多い収量が予想されています。 全もみ数は「平年並み」、登熟も「平年並み」と予想されています。 なお、全県の作況指数は101で、「平年並み」となっています。
-
シクラメン農家出荷前に大忙し
伊那市境の大住農園では、冬を代表する花・シクラメンの出荷を前に、仕上げの作業に追われています。 大住農園では、3棟のハウスで5千鉢のシクラメンを栽培していて、出荷は来月から始まります。 シクラメンは、11月から12月に種をまき1年かけて育てます。 手間をかけた花の出荷を前に、この時期は仕上げの作業に追われるということです。 大住農園によりますと、一斉に花を咲かせるためにホルモン剤を使用している地域もあるということですが、上伊那の農家は、ホルモン剤を使用しないようにしていているため長い期間花が楽しめるということです。 「購入後、次々につぼみが出てきて、だんだん豪華になっていく様子を楽しんでもらいたい」と話していました。 大住農園では、東京や名古屋、大阪などに出荷しているほか、ベルシャイン伊那店やグリーンファームなど地元の店舗でも販売しています。 出荷作業は、来月から年内いっぱいまで行われるということです。
-
台風21号 上伊那農作物被害1,435万円
23日に最接近した、台風21号の上伊那の農業被害は、額にして1,435万円、面積では57.5ヘクタールでした。 長野県のまとめによりますと、台風21号の影響で、農作物や生産施設などに被害が生じ、県内全体では、2億7,000万円の被害額でした。 伊那市では、りんごで300万円とパイプハウスで21万円のあわせて321万円、箕輪町ではりんごで272万円、南箕輪村ではりんごで42万円の被害がありました。 上伊那全体では、1,435万円、57.5ヘクタールの農地で被害が発生しました。 長野県では、今後、農業改良普及センターが生産団体などと連携して、被害農家に対し栽培管理などの技術指導を行っていくとしています。
-
GPS搭載 自動運転のトラクター見学会
GPSを搭載し無人で作業を行うトラクターの見学会が、伊那市小沢で25日に開かれました。 トラクターにはGPSが搭載されていて圃場の四隅の位置情報を登録すると無人で畑を耕します。 リモコンで発進、停止などの操作ができます。 見学会は、IoTなど最新技術を活用したスマート農業の推進を目指す伊那市が開いたもので、市内の農家など70人ほどが見学に訪れました。 トラクターは、大阪に本社を置く株式会社クボタが開発したものです。 トラクター本体の価格は、通常のものより300万円から500万円高い、1,100万円となっています。 耕したり代掻きを行う取り外し可能な作業機部分の代金は別となっています。 伊那市では、高齢化や担い手不足が進む中、最新技術を活用して作業の省力化や負担軽減を図っていきたいとしています。
-
信大生が育てた米 販売開始
信州大学農学部の学生が栽培したコシヒカリなどの販売が、24日からキャンパス内の生産品販売所で始まりました。 米は実習で作られたもので、植物資源科学コースと動物資源生命科学コースの2年生が栽培しました。 5月に田植えをして、手押し除草機などを使って草取りをし、先月29日に稲刈りをしました。 今年は、2.5ヘクタールの田んぼを使い、およそ12トンの米を収穫したということです。 植物資源科学コース2年の熊谷友香さんは「みなさんに味わって食べてもらいたい」、同コース2年の篠原理沙さんは「是非多くの方に食べてほしい」と話していました。 米は信大農学部のキャンパス内にある生産品販売所で販売されています。
-
秋の長雨 そばの収穫に影響
10月に入り伊那地域では秋雨前線の影響で13日から雨やくもりの日が続き、23日には台風21号による被害も出ました。 この影響でそばにも被害が出ています。 箕輪町上古田の唐澤孝文さんのそばの畑です。 台風前の収穫を予定していましたが、雨でコンバインを動かすことができず、通過後の24日に作業を行いました。 そばは風で倒れ、実は畑に落ちてしまいました。 通常、畑1枚で90キロの収穫を目標にしていますが、採れたのは50キロほどでした。 唐澤さんは「実にしっかり色がついてから刈り取りをしようと思っていたら、長雨と台風でこうなってしまった。自然が相手だから難しい」と話していました。 箕輪町木下にあるJA上伊那箕輪ライスセンターでは、16日からそばの受け入れを行っています。 例年毎日のように持ち込みがありますが、今年はまだ3回のみだということで、JA上伊那ではそばの収量は例年より少なくなりそうだと予想しています。 箕輪ライスセンター米穀担当の永井伸悟さんは「ものは良いものができている。雨で収穫がなかなかできなかったことで収量は落ちそうです」と話していました。