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西駒山荘管理人
伊那市西春近
宮下拓也さん(31)西駒山荘は大正2年(1913年)の箕輪町の中箕輪尋常小学校の遭難を契機に、駒ヶ岳北の将棋頭山の山頂近くに設けられた歴史深い山小屋だ。その管理人となって8年、山小屋として使用される7月中旬から10月中旬までの間、この小屋に滞在し、訪れる登山客を迎え入れている。
山の気象条件の中で毎日異なる表情を見せる素晴らしい眺望に加え、初夏から秋にかけ、山小屋の周辺ではさまざまな高山植物が咲き誇り、刻一刻と変化していく。また、秋の紅葉は鮮やかに山を彩り、一足早く冬の訪れを告げる。
「同じ日の出でも、毎日全然違う。花にしても、空にしても。初夏から秋にかけて、それが分かるのは、やっぱりここに住んでいる特権なんだと思います」と語る。
◇ ◇
西駒山荘が市営となったのは1971年のこと。駒ヶ岳ロープウエーの開業により、桂小場からの登山ルートを利用する登山者が減少し、山小屋の経営が難しくなったためだった。以降、夏の間の管理は信州大学農学部の学生寮の寮生たちに委託。同学部の寮生だった自身も、大学2年生から卒業まで、この小屋の管理に携わった。しかし、自分が卒業した後、寮生の数が減少。山へ登ろうとする学生も少なくなり、寮生だけで小屋の管理をしていくことが難しくなった。
「それなら自分が管理人となってみたらどうだろう」。
もともと大学卒業後は山小屋の仕事をしたいと考えていたこともあり、ふいにそんな考えが浮かんだ。その後、市に申し出て、2001年から西駒山荘の管理人を任されることになった。
◇ ◇
学生のころ、バイトで小屋の管理をしたこともあったが、約3カ月間ここに住み込み、管理するということはその時とは全く異なるものだった。学生のころの滞在期間は長くてもせいぜい5日ほど。また、訪れる登山者も少なかった。
「そのころは寮生もそういうものだと思ってました」と笑う。
しかし、管理人になってからは、訪れてくれた登山者に、できる限りここの良さを知ってもらえるよう、限られた環境の中で工夫を重ねるとともに、安全な登山に臨んでもらうための情報提供などに心掛けてきた。
「山小屋は最後の灯台のような道しるべだと思うし、お客さんもそれを求めてやってくる。やっぱり、ここに泊まってくれたお客さんには安全な登山を楽しんでほしいから。あと、こんな辺鄙(へんぴ)な所まで来てくれたお客さんに『こんなに良い所なんだよ』ということを、お知らせできればと思うんです」と笑顔を見せる。
そんな思いが伝わったのか、ここ数年、常連登山者の数も増えてきた。 -
「ふるさと講座」西箕輪で 人権教育について学ぶ
伊那市の「まほらいな市民大学」と市公民館運営協議会は9日、西箕輪公民館で人権教育をテーマとした「ふるさと講座」を開いた。市民大学の学生や一般住民ら約120人が参加。市内などに住む外国人らを迎え、「国際化の中で縲恊lと人の心をつなぐ」と題して話した。
パネリストは中国からの留学生身元引受人の有賀延春さんと信州大学農学部の学生、鄭鵬さん=伊那市=。豪州出身の英会話講師のピーター・マコーマックさん=同市=、元県男女共同参画センター館長の馬場よしこさん=同市=、ミャンマー出身のイ・イーモさん=諏訪市=の5人。
各パネリストが日本に来て感じたことを紹介。イーモさんは「自分の考えを自由に言えることに驚いた。外国に出てみて、自分の国のよさやわるさが初めて分かった」。鄭さんは「中国、韓国、日本には漢字という共通の文化がある。これを生かしていきたい」などと話した。
各国での親子、家族の関係については、マコーマックさんが「長女がアフリカ人と結婚したが宗教の違いは関係なかった。親が子どもの幸せを願うということは、世界各国で共通している」と訴えた。 -
伊那署 少年指導委員ととも立ち入り補導活動
伊那署は2日夜、同署管内の少年指導委員5人とともに管内のパチンコ店と飲食店の計4店で立ち入り補導活動を行った。少年らの健全育成に障害を及ぼす行為を防止するためで、委員らが営業者に対して適切な指導をした。
パチンコ店や飲食店で抜き打ちの立ち入り補導をした。パチンコ店では、店内外に18歳未満・高校生の入店を禁止することを示した掲示があるかなどを確認。飲食店では未成年の立ち入りがあるかなどを指導した。
少年指導委員は無報酬。非行少年などの補導、営業者、成人などによる少年の健全育成阻害行為に対する注意や助言などの協力要請などを目的に活動する。
パチンコ店で指導活動を展開する委員ら -
上伊那の主要渓流へアマゴ放流
16日の渓流魚釣り解禁に向け、天竜川漁業協同組合(上條純敬組合長)は7日から、アマゴの成魚を放流し始めた。3日間かけ、上伊那の主要渓流数10河川に体長約25センチ、重さ約100グラムの成魚700キロ、7千匹を放つ予定だ。
初日、伊那市では小沢川、小黒川、藤沢川など5河川13カ所でアマゴを放流した。組合員らがバケツから流れの穏やかな場所に放つと、アマゴは元気よく体を踊らせながら流れの中に姿を隠していった。
関係者は「本年は雪深く、河川上流部へは入れず、下流から中流部にいるアマゴを狙うことを勧める。今シーズンは昨年と比べ、河川工事の数が減ったため、水のにごりが少なく、釣果は期待できる」と話している。
漁協は3、5月、同主要河川にイワナの成魚を放流する計画だ。
遊漁料は、一日券千円、年間券6千円、中学生券300円、小学生以下無料。
伊那市の南沢にアマゴの成魚を放流する組合員ら -
横山光一さんが市へ自作のつぼ2点を寄贈
伊那市西春近の光風会員・横山光一さん(77)は7日、公民館活動で陶芸に出合い、30年間取り組めたことに感謝し、自作のつぼ2点を市へ寄贈した。
作品は、辰砂窯変長壺(しんしゃようへんちょうこ)「歓喜」(高さ38センチ、幅28センチ)と、緑釉(りょくゆう)窯変長壺「幽寂」(41センチ、30センチ)。自ら原料の石の粉や釉薬、酸化銅を調合し、オリジナルの色を作り出している。辰砂は失敗が多く、焼き物の中で出しにくい色の一つとされるが、思うように赤色が出ない難しさがおもしろさでもあるという。
電子部品会社を経営する横山さんは1978年、地元公民館の陶芸教室に通い、陶芸の基礎を習った。その後、自分のかまを設けて作品を作り続け、昨年6月にはこれまでの集大成として信州高遠美術館で個展を開いた。
小坂市長は「公民館活動がきっかけで、趣味を続けていることは意義がある。情熱がなければできない」と話した。
今後、つぼは市長応接室などに飾るという。 -
箕輪町郷土博物館「気軽に美術講座」
箕輪町郷土博物館は3日、「気軽に美術講座」を開いた。小学生から大人までの10人がろうけつ染めを楽しんだ。
染色体験を通して身近な芸術に親しみ、郷土の芸術への理解を深めてもらうねらい。箕輪町在住の現代工芸美術家協会会員で染色家の吉田冴子さんを講師に、13センチ×18センチの布にろうけつ染めを施し、飾って楽しめる額を作った。
今回は吉田さんのデザインを使い、白とほかの4色で、下図に色鉛筆で各自が好きな色を塗って色のバランスを決めた。布の白の部分にローを置き、一番薄い色を最初に塗って乾かした後、色を残したい所だけローで伏せる。2番目に薄い色を塗り同じ作業をし、4色塗り終わるまで繰り返した。
ろうけつ染め初体験という町内の太田玲子さんは、「自分の思っていたものと違う形になってきているけど、できていく過程が楽しい」と熱心に取り組んでいた。
講師の吉田さんは、「色鉛筆で塗ったものとは絶対同じにならない。色の重なりを楽しんでほしい」とし、体験を通してろうけつ染めを知り興味を持つ人が増えることに期待していた。 -
【駒ケ根高原教会主任牧師 城村義人さん】
駒ケ根高原の林の中に建つ駒ケ根高原教会の主任牧師。
「牧師らしくないとよく言われます。自分でも牧師になるとは思っていなかったし、周りの人たちも驚いたくらいですからね」
父が牧師の家庭に生まれ育ったが、牧師の息子という境遇が嫌でたまらなかった。学校でも地域でも、何かにつけ「お前は牧師の子なんだから」と言われ続けたからだ。
高校卒業後、沖縄の大学に進学。父の知己の教会に下宿することになったが、「大学生になったのに、これからもずっと教会で暮らさなければならない。もういい加減うんざりだ」。幼少時から積もりに積もった不満がついに限界に達し、ある夜、牧師の留守を狙って夜逃げするように教会を飛び出した。
その後の数年間、教会には一切近づかなかった。大学には通ったが、牧師の息子であることも隠し通し、クリスチャンであることさえ誰にも言わなかった。
「やっと教会から解放され、自由になった気がした。夜、飲み屋で仕事をしたりして、自分ではそんな楽しい生活に満足しているつもりだったが…」
卒業が近づくにつれ、自分の生き方は本当にこのままでいいのか竏窒ニ次第に疑問が募り、引かれるように教会に足が向いた。3年ぶりだった。だが、いまさら堂々と顔を出せる立場ではない。人目を避けて夜中にこっそり忍び入った。暗い礼拝堂に近づくと、ふと祈りのための黒板が目に止まった。その中に思いがけず自分の名前があるのを見つけ、驚いて読んでみると『城村君のために祈りましょう』と書かれてあった。牧師の字だった。
「ショックでした。飛び出したまま好き勝手をしていたのに、牧師はこうしてずっと心配してくれていたのかと思うと、涙があふれ出てたまらなかった。これまでの自分の考えと行いを悔い『神よ、降参します。帰ってやるべきことをします』と誓って心からの祈りをささげました」
翌朝、父に電話し「牧師になりたい」と伝えた。
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牧師の仕事の大きなひとつに結婚式の司式がある。駒ケ根高原教会では2002年の献堂以来、式を挙げたカップルは千組以上にもなる。
「結婚式でカップルの門出の手伝いができることは大きな喜びであり、幸せです。でも、牧師の仕事は式を挙げて終わりではなく、実は結婚式の後に始まるともいえる。結婚は決して楽しいことばかりが続くわけではないですからね。夫婦のさまざまな悩みを聞いて助言してあげることが大切な仕事なんです」
「ここで式を挙げた夫婦が気軽に帰って来られる教会であり、牧師でありたいですね。せっかく結婚したのだから、何年たってもずっと幸せでいてもらいたい。私の夢はね、この仕事を通じて上伊那の離婚率を下げることなんですよ」
(白鳥文男) -
西春近公民館 押し花クラブ作品展
伊那市の西春近公民館の「押し花クラブ」の作品展は20日まで、伊那市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている。同ギャラリーでの展示は初めて。メンバー8人が、押し花の絵額など約50点を出品している。
庭先や近くの野山で採ったヒマワリやマーガレット、コスモスなど、身の回りにある草花を使った作品が多い。絵額はそれぞれの好みのデザインで、風景などを描いている。背景を和紙やパステルなどで彩り、全体的に優しい色合いで包んでいる。
同クラブは、公民館事業からクラブ化して約15年。押し花インストラクターの橋爪紗英子さん(64)=同市西春近沢渡=を講師に迎え、月1回の教室を開く。これまで地域の文化祭や郵便局などでの展示はあったが、多くの人に見てもらおうと、同ギャラリーにこれまでの力作を並べている。
橋爪さんは「きれいな花の美しさをとどめておけるのが押し花の魅力。メンバーそれぞれのデザインの違いを楽しんでほしい」と来場を呼びかけている。
休館日は土・日曜日、祝祭日。午前8時30分縲恁゚後5時10分。
力作が並んだ「西春近公民館押し花クラブ」作品展 -
チームそよかぜ
「ベトナムの小学校に教科書を届けよう」プロジェクト
チャリティバザー(10日)に向け準備「ベトナムの小学校に教科書を届けよう」プロジェクトに取り組む箕輪町の住民を中心とした有志の組織「チームそよかぜ」(15人、戸田真理子プロジェクト長)が、資金集めのため10日に開くチャリティバザーに向け、販売品の仕分けや陳列など準備に取り組んでいる。
第1回プロジェクトは、ホーチミン市に日本人が設立した「セント・ビンソン・チャリティ小学校」に教科書を届ける。生徒130人分の教科書代8万円を目標に支援金を集め、目標額を超えた場合は、遠方から通う児童が利用する自転車(1台4千円程度)も贈りたいと考えている。
チャリティバザーではニット製品を中心に販売。このほか学生用ワイシャツ、洗剤、シャンプー、タオル、シーツ、こんにゃく、乾めん、米など個人や企業から寄付のあった品物を販売する。
支援金は16日からメンバーによる訪問団が直接ベトナムに届け、現地の子どもたちと日本の協力者との心の交流を図る。プロジェクト長の戸田さんは、「ぜひチャリティバザーに足を運んでほしい」と話している。
チャリティバザーは10日午前10時縲恁゚後5時、松島仲町の雑貨店隣り「ぷち・らぱん どぅ」。オークション、ベトナム写真展、ビデオ放映もある。当日は買い物袋持参の協力も呼びかけている。問い合わせは戸田さん(ぷち・らぱん内TEL70・8001)へ。 -
男の料理教室
最終回は魚に挑戦箕輪町公民館の「男の料理教室」は6日、10人が参加して町保健センターで開いた。テーマは魚料理で、サンマの三枚おろしに挑戦した。
6回講座の最終回。これまで煮物、炒め物、揚げ物などに挑戦してきた。最後は魚料理で献立は、しめサンマ、とん汁、エノキのわさび和え。町内でゆうづき食堂を営む小林浅男さんが魚のおろし方を指南した。
小林さんの手本を見たあと、参加者は1人1匹ずつサンマと格闘。「いやぁ、難しい」と話しながら、頭を落とし、腸を取り除き、中骨に沿って包丁を入れ上身と下身に切り分けた。
料理教室は各回ごとに参加者を募って開いたが、全て参加したという男性は、「家ではなかなか出来ないが、教室で皆でやると楽しい。いろいろ勉強になった」と話していた。 -
天竜川上流河川事務所アンテナ撤去
駒ケ根市の国土交通省天竜川上流河川事務所で、耐震性に問題があることが04年の調査で分かった庁舎屋上のアンテナ塔が3日に撤去された。赤、緑、黄、青の原色が遠くからでもよく目立ったアンテナは長年の役目を終え、大型クレーンで吊り上げられた巨体を静かに地上に横たえた=写真。
災害防止のための各種データの送受信の役目は庁舎横に新たに建設された新アンテナに譲られる。新アンテナは高さ約50メートル。建設と撤去の事業費は約8千万円。 -
伊那市新ごみ中間処理施設用地選定委員会、「近隣住民の意向」、点数化はしないが評価する方向で確認
上伊那広域連合の新ごみ中間処理施設の建設地を検討する伊那市の用地選定委員会が6日、市役所であった。適地を選定するための評価基準28項目の具体的評価方法をまとめた小委員会が、検討結果を報告。「評価するのが難しい」として懸案事項となっていた「近隣住民の理解度」に関する項目については「点数評価はしないが評価は行う」という小委員会の結論を採用することとし、点数評価する27項目とは別として、評価項目に残すこととなった。しかし、その評価方法については具体的結論を得るまでに至らず、候補地やその近隣地区などを対象として一定の期間、意見を募集する意向調査を実施し、評価方法を模索するとともに、集まった意見をこれまで検討してきた項目の中で最大限、反映させていく。
「近隣住民の理解度」に関する項目については、小委員会では結局、評価方法を決定することができなかった。しかし、住民の意見を聞くことの重要性を確認し合う中で▽住民アンケートの実施▽一定期間を設けて意見を募集する▽公聴会の開催竏窒フいずれかを候補地や近隣地区住民を対象として実施することを提案。
それを受けて全体会は、この「近隣住民の理解度」という項目を評価すべきかどうかを再検討。「住民の理解度は重要だが、項目の中で適地を絞り込み、それで決定した地区の住民に理解してもらうようにすべき」とし、評価項目から外す意見も多数あったが、最終的には小委員会の結論を尊重する形で「住民の理解度」を評価項目として残し、住民意向調査を行うこととなった。
意向調査の内容や対象者などは、正副委員長と事務局が今後検討し、次回の委員会で示す。
取材に対し、伊藤精晤委員長は「意向調査は建設の是非を問うものではなく、出てきた意見はこれまでの評価項目の中で最大限、反映させていくことが、結果として、住民の意向を評価することにもつながっていくと思う。実質的な用地選定は点数評価する27項目の総合点によって決定せざる得ないと考えている」とした。 -
西春近北保育園で子どもたちの1年を総まとめした「にじの子発表会」開催
家族にも保育園でのこの1年の成長を知ってもらおう竏窒ニ、西春近北保育園(牧野美智子園長)で6日、「にじの子発表会」があった。未満児から年長園児まで約100人の全園児がクラスごとに舞台に立ち、これまで練習してきた歌や踊り、劇などを集まった家族の前で発表=写真。成長した姿を披露した。
園児らによる活動発表会は市内の各園では12月に開催されているが、昨年4月に統合し、新たなスタートを切った同園は今年、より園児らの成長が見られる2月に活動発表会を企画。各クラスごと園児と保育士が話し合い、工夫した催しを準備してきた。 -
西保育園交通安全教室
今春から小学校に通う宮田村西保育園の年長園児が6日、公道を使って横断歩道の渡り方、信号機の見方などを学ぶ交通安全教室を行った。事故なく通学できるように、肌身で感じた。
村駐在所の中田祐記さんの指導で、まずは信号機のない交差点で横断歩道の渡り方を体験。
左右の安全確認をした後に、遠くのドライバーにも分かるように大きく手をあげて渡った。
信号機のある交差点では、青信号になったら横断することを徹底。
信号が点滅を始め、戸惑う園児の姿もあったが、中田さんは「渡っている途中で点滅したら、引き返すのではなく、注意して素早く渡ってください」と教えた。
この日は全園児対象の交通安全教室もあり、保護者の母親4人がペープサートで分かりやすく交通安全を呼びかけ。「道路では遊ばない」「手をあげて右左見て渡りましょう」と、園児も一緒に交通安全の約束を繰り返した。 -
箕輪町自衛隊協力会特別記念事業
防衛講演会&箕輪ふれあいコンサート箕輪町自衛隊協力会(市川治実会長)は3日、特別記念事業「防衛講演会&箕輪ふれあいコンサート」を箕輪町文化センターで開いた。会場は満席で、観客は自衛隊の活動の話や音楽隊の演奏を楽しんだ。
講演は、長野地方協力本部長で一等陸佐の田上健吾さんが「防衛省の諸活動」を話した。92年からカンボジアやモザンビーク、インドなどで国際平和協力活動、国際緊急援助活動をし、自衛隊員24万人のうち3万人が海外で活動していることを紹介した。
イラク人道復興支援のエピソードでは、ご近所プロジェクトでサマワで演奏をしたり、ユーフラテス川の護岸強化という任務外の活動をしたことや、5月5日に200匹のこいのぼりを飾り、その翌日にサマワの住民が日本の自衛隊基地を守ろうとデモをしてくれたことなどを話した。
イラク人道復興支援の成果として「国際貢献することで自衛隊の活動が世界で評価され防衛に役立っている」と話し、「安全保障を考えるとき、敵を作らず世界から見捨てられないことが大事」と述べた。
演奏会は、陸上自衛隊東部方面音楽隊が、「威風堂々」「双頭の鷲の旗の下に」など10プログラムですばらしい演奏を披露した。 -
伊那西小学校で保護されていたチョウゲンボウを放鳥
昨年末に伊那市内の路上で衰弱しているところを保護され、県傷病鳥獣救護ボランティアの小口泰人さん(駒ケ根市)が介抱してきたワシタカ目ハヤブサ科の猛禽類「チョウゲンボウ」が無事、回復し、伊那市の伊那西小学校の児童約70人の前で5日、放鳥された=写真。
県では「野生傷病鳥獣救護ボランティア事業」として、傷ついて衰弱した野生鳥獣を保護し、再び野生へ返す取り組みを続けている。その救護は各地の登録ボランティアに依頼しており、小口さんは上伊那で唯一の登録者となってる。
今回保護したチョウゲンボウはメスの成鳥で体長は約36センチ。翼を広げると約70センチ近くになる。市内で衰弱していたところを発見され、その後、小口さんのもとに預けられた。
チョウゲンボウは小口さんからビタミン剤の投与などを受け、自力で飛べるまでに回復。放鳥することとなった。
保護した野鳥は原則として保護した場所の付近で放鳥しているが、今回は保護場所が特定できなかったため、チョウゲンボウの住みやすい環境が近くにある伊那西小学校で放鳥することを決定。
小口さんは「チョウゲンボウは上伊那で一番保護されることが多い。それだけ人と近い位置に生活している。みんなの友だちだと思って、これからも見守ってほしい」と児童らに呼びかけ、チョウゲンボウを披露。チョウゲンボウが元気良く飛び立つと、児童たちは歓声を挙げた。
タカの種類としては最も小型のチョウゲンボウは県のレッドデータブックで、絶滅危惧の対象ではないが留意すべき種「留意種」となっているが、人間の生活圏付近で営巣することも多いという。 -
天竜川上流河川事務所が上下伊那8市町村、県と連携して「天竜川流域防災GIS」(仮称)を導入
天竜川上流河川事務所は、災害時の被害発生場所やその状況などを関係行政機関が速やかに共有することを目的とした「天竜川流域防災GIS」(仮称)を導入する。同事務所のほか市町村や県などがパソコン上で地図情報を共有し、災害の発生を確認した場合、関係者それぞれが把握している情報をその地図上へ速やかにアップし、情報共有を図る。対象地区は同所の直轄砂防がある伊那市、駒ケ根市、飯島町、宮田村の上伊那4市町村と下伊那4市町村。システムの運用は各市町村と県、伊那建設事務所、飯田建設事務所と連携しながら行っていく。テスト運用の開始は3月末を目指す。
災害時、被害が発生した時間や場所、規模などに関する情報を早急に把握することが的確な措置を講じていくためには必要不可欠となるが、関係行政機関の把握する情報をやり取りするには同一の地図が用意されていなかったり、同様の地図があっても作成年や縮尺が異なるなどといった理由から、情報共有が困難な状況にあった。
そんな中、同事務所では、この「防災GIS」に着目し、05年から検討を重ねてきた。
ベースとなる地図データは、学識経験者の見解を聞きながら同事務所が作成。県の土砂災害地図の情報や市町村の防災計画の情報、道路交通網の状況などを掲載し、災害時に関係者が被害を確認した場合、その地図上へ災害情報を書き込んでいくようになる。
当面は行政関係機関が速やかに情報共有を図るために運用する予定で、今後は災害情報をアップするためのルール作りなどを進めていく。 -
南箕輪村北部保育園で親子運動あそび
南箕輪村の北部保育園で3日、親子運動あそびがあった。子どもたちが取り組んでいる運動あそびを親子一緒に体験し、コミュニケーションを図りながら楽しく体を動かした。
村は試行を経て06年度から村内の全保育園に運動あそびを導入。運動保育士の金井仁美さんが指導している。親子運動あそびは、年長の親子を対象に06年度に行い、本年度も6月に年長の各クラスで1回ずつ行った。
親子運動あそびの機会をもっと作ってほしい-との保護者の要望を受け、本年度は年少、年中の親子にも10月から実施している。
北部保育園では2、3日の2日間の日程で開いた。3日の年少組は10組が参加。親子でくまさん歩きやカンガルー跳びなどをした。日ごろの様子を知ってもらおうと鉄棒、跳び箱、フラフープ、マット、はしごの5種目のサーキットにも挑戦。お父さんやお母さんと手をつないで子どもがはしごの上を歩いたり、鉄棒に“ブタの丸焼き”でぶら下がる、跳び箱の上からジャンプするなど保護者も一緒に楽しんだ。
運動保育士の金井さんは、「脳の成長は10歳まで。小さいうちの体験は大人になるまで繋がっている。保護者向けアンケートで50%の人が子どもと接する時間が少ないと答えている。親子でコミュニケーションをとってほしい」と話した。
参加した父親は、「家では一緒に運動することはないので楽しかった。保育園でやっていることがわかり参考になったし、子どもも友達と仲良くやっているようでよかった」と話していた。 -
箕輪町交通安全祈願祭
箕輪町交通安全協会と町交通安全推進協議会は2日、交通安全祈願祭を伊那プリンスホテルで開き、約140人が神事に参列して今年1年の交通安全、交通事故撲滅を祈願した。
町安協、町、県議、町議、伊那警察署、消防団、区長会、教育委員会、学校など関係者が出席した。
町安協の小林交石会長は、「箕輪町では事故防止、死亡事故0を目指して活動してきた。昨年は死亡事故0で、今年1月26日に死亡事故『0』500日を達成し素晴らしい年になった。交通事故も負傷者も減少した」と話し、「素晴らしい結果は安協、推進協、会員一人ひとりの意識のたまもの。交通事故防止の重要性を認識し合い、会員自らが交通マナーやルールを遵守し、交通事故撲滅を誓う」と誓いの言葉を述べた。 -
東中同窓会が母校に寄贈
1982(昭和57)年度に駒ケ根市の東中学校を卒業した同窓生の男性が今年厄年を迎えるのを機に設立した同窓会「羊申(ようしん)会」(松井和彦会長)は4日、母校の東中、中沢小、東伊那小を訪れ、それぞれ記念の品を寄贈した=写真。
役員4人とともに中沢小を訪れた松井会長は「設立記念として、母校への感謝をこめてパイプいす8脚を贈る」と北原三千生校長に目録を手渡した。北原校長は「行事の時にいすが足りなくて困っていた。素晴らしいいすをいただいて大変ありがたい。皆さんの母校への思いは子どもたちにも伝える」と感謝を述べた。
東中には掲示用パネル1脚、東伊那小には図書券を贈った。いずれも5万円相当。
同会は昨年12月、東中陸上部が全国中学校駅伝大会に出場する際にも、応援用の横断幕を寄贈した。 -
大法寺節分厄除け
節分の3日、駒ケ根市赤穂北割一区の大法寺(藤塚義誠住職)で厄除けの法要と豆まきが行われた。法要は3回行われ、計400人を超える檀徒や一般の人たちが本堂に集まり、住職らが「南無妙法蓮華経竏秩vと唱える中、手を合わせて家内安全や健康長寿、交通安全、学業成就などを祈願した。
法要後、豆まきが行われた。中央に進み出た年男、年女らが「福は内」と威勢よく掛け声をかけながら豆やみかんなどを投げた=写真。集まった人たちはご利益にあずかろうと、夢中になって手を伸ばしたり身を乗り出したりして投げられる豆を拾っていた。 -
すくすくリサイクルウィーク始まる
南箕輪村の子育て支援センターすくすくはうすで4日、家庭で不用になった衣類などをリサイクルする初の取り組み「すくすくリサイクルウィーク」が始まった。
施設を利用する子育て中の母親の声を受け企画した。毎月第1月曜日から5日間をリサイクルウィークとし、子ども服やチャイルドシート、ジュニアシート、園児服、運動靴、スノーシューズ、ベビーカーなど不用になった物を持ち寄り、必要な人に無料でリサイクルする。
月、火曜日に品物を展示し、金曜日までに必要な人がいなかった場合は各自で持ち帰る。子育て中の親ならだれでも利用できる。
初日は施設内のコーナーにサイズ別に子ども服が並び、母親らがデザインを確認するなど自由に見ていた。母親の一人は、「1回しか使わないフォーマルの靴や、数回着るだけのスキーウェアなどがあるとうれしい」と話していた。
今月のリサイクルウィークは8日まで。すくすくはうすでは、「お母さんたちの声を取り入れながらやっていきたい」と話している。 -
恩徳寺で節分の豆まき
各地で節分の豆まきが行われた3日、南箕輪村の成田山恩徳寺でも節分会が開かれた。「鬼は外」「福は内」と威勢のよい掛け声とともに今年の年男、年女が福豆や同寺の境内でとれたギンナンなどをまき、1年の家内安全や健康を祈願した=写真。
毎年恒例の節分会は午前6時から始まり、午後5時までの間に全8回行われる。厄除などを目的として行う大護摩修行には、事前予約の段階で約千人が申し込んでおり、最も人が集まる午前10時から正午にかけての時間帯には、一般の参拝者などが本堂に入りきれないほど集まった。
大護摩修行の後、本堂の中で豆まきを開始。升を持った年男、年女が福豆や落花生、ギンナンをまくと、その福にあやかろうとする人たちも一斉に豆を拾い集め、あたりは騒然となった。何とか福豆を拾うことができた参拝者は、笑顔で寺を後にしていた。 -
節分演歌まつり開催
新春の訪れを歌とともに楽しもう竏窒ニいな歌謡祭実行委員会などによる「節分演歌まつり」が3日、伊那市の生涯学習センターであった。上伊那地区のカラオケ愛好者ら約35人が出場し、自慢ののどを披露=写真。訪れた来場者を楽しませた。
歌謡Academyを主催する今井ひろしさんらが企画する演歌ショーで、今回は節分に合わせて「節分演歌まつり」として開催した。
衣装やメークなどに趣向を凝らした出演者は、北島三郎の「北の漁場」や吉幾三の「雪国」など、一般にもなじみの曲全46曲を披露。最後には節分に合わせて鬼も登場し、来場者も一緒になって豆まきを実施。舞台を楽しむとともに、この1年の安全や健康を祈願した。
主催者の今井さんは「来場者の方にも一緒に楽しんでいただければ」と話していた。
3月30日には「第4回いな歌謡祭」を開催する予定。
問い合わせは(TEL090・5491・4772)今井さんへ。 -
上伊那でも冷凍ギョーザに関連した健康被害の届け出
伊那保健所に4日午後、中国産冷凍ギョーザが原因と疑われる健康被害に関する相談が寄せられた。相談に訪れたのは上伊那管内在住の男性。上伊那で健康被害届けが出されたのは今回が初めてで、伊那保健所では「対象商品が自宅に残っている場合は食べないようにし、万が一、これらの商品を食べて健康への影響があった場合は、伊那保健所へ速やかに連絡してほしい」と呼びかけている。
伊那保健所によると、男性が食べた冷凍食品は今回自主回収の対象となっている中国の天洋食品が製造した冷凍食品「CO・OP手作り餃子」。男性は1カ月ほど前、このギョーザを食べたところ、めまいなどを感じたため、近くの医療機関を訪れた。今回の事件を受け、不安を感じたため、対象製品の残品を持って同保健所に健康被害の相談に訪れた。
これを受けて保健所では、残品を長野市にある環境保全研究所へ送付。この冷凍ギョーザと健康被害の関係性を調査している。
4日の午後2時現在、県内では消費者、営業者合わせて92人からの相談が寄せられている。 -
節分厄よけ盛大に
中川村葛島の延寿院(伊佐栄豊住職)の節分会護摩祈とうが3日、同寺の本堂で盛大に行われた。雪降りの中、上下伊那を中心に県内外から約300人の信徒が参拝、本堂に祭られた不動明王像に厄よけや無病息災、家内安全、諸願成就などを祈願した。
伊佐住職は願木に点火、赤々と燃え上がる護摩の火を前に「星供祈願文」を奏上、願主の名前を読み上げ、御加持(おかじ)を行い、集まった信徒や家族ひとり一人の身体健全、厄難消滅を祈願した。
祈とうに先立ち、伊佐住職は「節分に雪が降ると、豊作になり、氏神様がけがれを白く変えるという言い伝えがある。また、立春から陽の気に入り、努力した人に恵みがある」と法話した。
この後、信者らはお札やお守り、福豆、節分まんじゅうなどを受けた。 -
中央アルプス千畳敷で「純白の結婚式」
中央アルプス駒ケ岳の千畳敷で2日「純白の結婚式」が行われた。氷点下12度の寒さの中、2組のカップルが親族らに見守られながら真紅のバージンロードを進み、手作りの雪のチャペル前で指輪を交換して永遠の愛を誓った=写真。
挙式したのは岐阜県の林雅樹さん(40)横田結花さん(32)と、駒ケ根市の伊達匠さん(29)久保田裕子さん(31)の2組のカップル。式を終えた新郎新婦は「寒かったが、一生忘れられない思い出になった」「山の景色が素晴らしくて感激した」とそれぞれ笑顔で話した。
標高2610メートルの千畳敷は一面雪に覆われた白銀の世界。空は薄曇りながら、時折日が差すなどまずまずの天候で、東には遠く富士山が望めるほど視界は良好だった。とはいえ、高山を吹き抜ける強風は肌を刺すほど冷たく、新郎新婦はウエディングドレスからのぞく肩や腕にワセリンを塗ったり、服の下に使い捨てカイロをいくつもしのばせるなどの防寒対策をとっていた。
千畳敷での結婚式は6年目。駒ケ根市観光協会が毎年4月縲・0月に一般から希望者を募集して行っている。 -
中央アルプス千畳敷カールにおけるサルを考える集い開催
中央アルプス、南アルプスの自然環境保全などを目的とした活動を展開するNPO法人・アルプスAyudaによる「中央アルプス千畳敷カールにおけるさるを考える集い」が2日、南箕輪村にある信州大学農学部の「食と緑の科学資料館」であった。行政関係者や高山植物の保護活動に従事する人など約50人が集まり、中ア千畳敷カールまで行動範囲を拡大しているニホンザルの現状を学ぶとともに、今後、観光客とどのような関係づくりをしていくべきかを考えた=写真。
ニホンザルの群れが近年、標高2600メートルに位置する千畳敷カールで高山植物などを採食していることが確認され、観光客が近づいても逃げないといった状況が生じている。今回の集いはこうした現状を把握するとともに、今後、どのような影響、対策が必要かを考えるために開催した。
1980年代から中アのニホンザルの生態について調査してきた駒ケ根市博物館学芸員の吉田保晴さんは、過去から現在までのニホンザルの行動域の変化を報告。近年千畳敷まで上がるようになった群れがどこから上がってきているのかいまだ確認できていないものの、春の芽吹きを追って6月ころから千畳敷へ入り、一昨年は千畳敷の樹林帯でねぐらを形成しているのを確認した。また、昨年はフンの中から人間が食べ残した残飯が出てきたことから今後、味を覚えたサルが、観光客に接近する危険性があることを指摘した。
パネルディスカッションでは、人や高山植物への被害を回避するためには今後、どのような取り組みが必要かを討論。信州大学農学部アルプス圏フィールド科学教育研究センターの泉山茂之准教授は「一番大切なのは人とサルが餌を介した関係にならないこと。餌付けされたサルは人に危害を与えるようになる」と説明。観光客への意識付けの重要性を指摘した。また、ニホンザルはニホンジカと異なり、植物の植生を破壊するまで食べ尽くす動物ではないため「ニホンジカとは分けて考えるべき」とした。
一方、来場者からは「現実的にどうするかが問題。行政サイドで予算付けをして、早期の対策をとり、高山植物を守ってほしい」とする意見も出された。 -
高遠そりすべり大会
伊那市の信州高遠青少年自然の家で2縲・日、第6回高遠そりすべり大会が開かれている。初日の家族の部には地元をはじめ、東京都、神奈川県、山梨県などから100組がエントリー。雪遊びの楽しさを味わった。
3日は小・中学生の4部門で、116人が出場を予定している。いずれの部門も国少にある延長100メートルと120メートルの専用そりコースを1回ずつすべり、合計タイムの速さを競う。
家族の部は親子が2人1組でそりに乗り、スタートの合図で勢いよく滑り出した。緩やかなコースにスピードが落ち、手足を使って先を急ぐ場面も多く見られ、父母は「足がぱんぱんになる」と声を上げた。会場から「あと5メートル。頑張って」と声援が飛び、ゴールを目指した。
そりすべりのほか、歩くスキーやかんじきなど野外遊び体験もできる。
本年は1月中旬まで雪不足で、入笠山山頂付近からコースに雪を運び込んだという。20日以降に雪が積もり、コースを整えて本番を迎えた。 -
親育て講演会
親として、子どもとどう接したらいいのかを考えよう竏窒ニ3日、「親育て講演会」が伊那市役所であった。一般の父母や保育士など約80人が参加。親業訓練協会認定インストラクターの小椋佐代里さん(箕輪町)=写真=を講師に迎え、心の通い合うコミュニケーションについて考えた。
講演会は子育てサークルや読み聞かせ活動などに取り組む「伊那市地域子育て支援ネットワーク連絡会」が今年初めて企画したもの。一昨年に発足した同会では2カ月に1度、それぞれの活動報告などを行う中で情報交換をしてきたが、これからの子育てを考える中で親自身が成長していくことも重要であることが分かり、今回の講演会を企画した。
小椋さんは、自身の子育てのあり方に疑問を感じていた時「親業」に出会い、頭で理解することと、実際に行動することは違うということを発見した。その経験から「運動と同じように、コミュニケーションも頭で分かっているだけではできない。練習が必要」として、子どもと心の通い合った関係を築くことの重要性を説明。しかし、会話の中で、子どもの発した意見に対して親が自分の意見を返してしまうことも多く「一つのボールで会話のキャッチボールができていないことが多い」とした。
そこで小椋さんは、一つのボールで子どもと会話のキャッチボールする方法を紹介。▽子どもが投げてきた言葉に対し、そのまま繰り返して返す▽子どもの言ったことを内容はそのままで自分の言葉に置き換えて返す▽子どもの気持ちをくむ竏窒ニいった3つの方法を紹介し、中でも「一番肝心なのは子どもに共感しながら聞くこと」とした。
その後、これまでにこれらの方法を試してみた母親と子どものやりとりを紹介。「子どもは自分の気持ちを理解してもらえたという実感を得ると、次の行動へと移れるようになる」と語った。