-
南信町村交通共済で宮田村の加入者が減少
南信地域の各町村が共同の事務組合を設け、低額な掛け金で住民の加入を進めている「交通災害共済」で、宮田村の加入者数が最近3年間で463人、8・8%も減少していることが分かった。村は26日開いた共済推進協議会で、各区長らに改めて加入促進を呼びかけた。
生活様式の変化や保険商品の競争なども要因として考えられるが、金融機関の口座振替が使えなくなった影響が最も大きいとみられる。
同共済の掛け金は350円で、最高120万円(死亡)が支払われる。手数料を入れると低額な掛け金のメリットが消えてしまうことなどから、3年ほど前に口座振替は廃止となった。
各区や班を通じて加入申込書を配っているが、回収方法はそれぞれ違う。現金を取り扱うため契約者自身が役場へ持参するケースが主流となっている。
04年度の加入者数は4823人。全人口に占める加入率は52・7%で、前年度より2ポイント低下した。人口の半数を割りこむのは目前の状況だ。
「振替ではないため、ついうっかり忘れてしまっている人も多いと思う。万が一のために加入してもらえれば」と村生活環境係。
南信地域全体でも93年度をピークに加入者は減り続けている。 -
【記者室】高いか安いか-災害対策品の費用
伊南行政組合消防本部が大規模災害に備えて現地対策用の大型テント一式を購入した。費用は約480万円。9月には孤立した地域との通信・連絡などに使用するオフロードバイク4台と衛星携帯電話を購入した。費用は約244万円▼金額を示したのは「高い買い物をするな」と非難するためではない。むしろ、費用を惜しんでこの程度の物を備えずにいたことに驚いたからだ。災害が来なかったら無駄になるから-という考えがあったとしたらあまりにも甘い観測だろう▼「時期は断定できないが100パーセント来る」といわれる東海地震。伊那谷はその対策強化地域に指定されている。その日は今日かもしれない。我が家でもせめて家具の転倒防止対策ぐらいやっておこう。(白鳥記者)
-
南箕輪村役場庁舎空調設備の一部にアスベスト使用判明
南箕輪村役場庁舎の空調設備の一部に、アスベストの使用が判明した。村は11月2日の村議会臨時会に、撤去作業と新たな冷暖房のエアコン空調システム設置工事費の一般会計補正予算案を提出する。28日の議会全員協議会で説明した。
庁舎は温水ボイラーを使い3方式で暖房。その一つ、ボイラーで暖めた空気を熱交換器を通して天井ダクトから噴出する方法で使用する熱交換器の「ローターエレメント」と、温風配管用ダクト継ぎ目のフランジ用パッキンに使用があった。熱交換器は地下と4階の機械室に各1台ある。
10月3日、81年の庁舎建設時の設備機器施工業者から「熱交換器納入メーカーからアスベスト使用の報告があった」と連絡を受け、村が確認した。
処置は、熱交換器2台を撤去し、エアコン空調システムを庁舎と保健センターに新設。ダクトは、アルミで覆われ飛散の可能性がない天井裏は天井吹き出し口付近で切断しアルミで覆う。地下と4階の機械室天井、2階講堂ステージ両側小部屋内の露出部分は、経費節減のため飛散防止処置としてダクトを覆い、残しておく予定。 -
05年度箕輪町功労者表彰受賞者決まる
05年度箕輪町功労者表彰の受賞者が決まった。自治、教育、消防、交通安全の4分野で4人が受賞。本年度の4人を含めこれまでの受賞者は195人になった。表彰式は11月3日午前9時30分から、町役場講堂である。
受賞者は坪井栄寿さん(72)=自治振興功労=、渕井光久さん(77)=教育振興功労=、福田英治さん(70)=消防功労=、三沢康人さん(71)=交通安全功労=。
功労の内容は次の通り(敬称略)。
◆坪井栄寿=福与卯の木=60年4月から30年余、町事務吏員として地方自治の振興発展に心血を注ぎ、行政のあらゆる分野で卓越した手腕を発揮し町政の伸展に尽力。92年2月から2期8年、町収入役として厳正に責務を完遂し会計事務処理の迅速化、情報化に貢献。町公民館福与分館長、福与区長を歴任。指導的立場で熱心に使命を全うし地域社会の福祉向上に寄与した。
◆渕井光久=長岡石仏上=93年11月から町教育委員に就任以来8年務め、96年から5年間は教育委員長の要職を歴任。学校教育をはじめとする町の教育行政進展に貢献。90年から保護司として多種多様な保護観察対象者の保護観察や補導援護の職務を熱心に遂行し地域社会における改善更生に尽力。長岡区長はじめ多くの公職を歴任し地域の発展と社会福祉の向上に貢献した。
◆福田英治=松島坂井=54年町消防団員を拝命以来23年、強靭な精神力と優れた人格識見をもち、消防人としての和を基本に全団員の信望を集め、卓越した掌握技量、決断力、実行力を発揮。分団長、副団長、団長、上伊那消防協会副会長の重責を担い、民生安定に尽し消防行政への信頼の育成に貢献。町議会議員、町商工会理事など公職を歴任し、町政の進展と公共福祉の増進に尽力した。
◆三沢康人=沢長田=会社経営の傍ら81年3月から15年、町の交通安全推進と安全運転向上に取り組み、96年から7年間、豊富な識見と優れた指導力で町交通安全協会副会長、会長として交通事故根絶に向け尽力。伊那安協常務理事、県交通安全協会連合会評議員なども歴任し交通安全の指導啓発に努力。現在も安協顧問として後進を指導育成、町の交通安全に貢献している。 -
消防署にエアテント導入
伊南行政組合消防本部(竹上俊隆消防長)は26日、大規模災害対策用としてエアテント一式を新たに導入した=写真。テントは丈夫な合成ゴム製で、高さ3メートル、縦横各6メートルと室内には十分な広さがあり、エアボンベを使うと約2分で素早く膨張させることができる。畳んだ状態では1立方メートルほどのサイズで、緊急時の持ち運びにも便利。テント本体とともにエアホース、蛍光灯、赤外線ヒーターなども常備される。万一の災害発生時には現場での指揮所や負傷者の救護用などの用途に活躍することが期待されている。購入費用は480万8千円。
-
第1回環境市民会議
自然にやさしいまちづくりを推進する駒ケ根市は25日、第1回の環境市民会議を市役所保健センターで開いた。公募2人を含む委員27人のうち21人が出席し、活動のスタートを切った。互選により座長に小川周次さん、副座長に征矢公男さん、木下さちゑさんがそれぞれ選出された。
第1回の会議では、ごみ処理の現状と計画などについて市の担当職員が説明した。今後、月に1回程度の会議を開いて環境基本計画、ごみ減量化、自然に優しいまちづくりなどに向けて話し合い、市に対して意見や提言を行っていく。
委員は次の皆さん(任期は07年3月31日まで)。
▽座長=小川周次▽副座長=征矢公男、木下さちゑ▽委員=伊藤秀男、小池明弘、小林君江、北原秋子、新井徳博、北原勉、今堀雷三、井口眞吾、有馬多美子、気賀澤宏、米山弘、水野益男、林憲明、塩澤和彦、加藤英宏、池上千尋、小松智香男、小松弘子、矢澤弘幸、塩澤淳一、澤上和正、小川清美、宮崎久美、中原理恵 -
公用スクーター入札ミス
伊那市、業者に謝罪伊那市が10月実施した公用スクーターの指名競争見積もり入札で説明不足とミスがあった問題で、市は27日、入札に応じた4業者を集めてミスを認め、謝罪した。その上で、車輌本体と関係費用の総額の一番安いものを落札決定額とするのが正式の方法と明言。このことにより24日付で落札決定していた3機種3台のうち、50cc・4ストロークのスクーター1台は落札業者が変更された。
さらに、出席した業者から、入札条件の不統一がほかにもあるとの指摘があり、1充電走行距離15キロメートル以上の電動スクーターは入札やり直しとなった。
問題があったのは、市総務課が行った、4日依頼・19日締め切り・24日決定の入札。落札した業者の見積り額は、車輌本体と関係費用の合計から一定額の値引きをするという形で算出されていたにもかかわらず、市は、車輌価格だけから同じ額を値引きするものと誤って捉えて、その額を落札額として決定した。
入札には4社が応じたが、入札依頼書は機種や規格などが簡単に記されただけだったため、業者ごとに細目や条件が異なる見積もり書が提出された。だが、市は、一部業者に電話で問い合わせただけで、それらを完全に一致させることを怠り、各業者の見積り書をもとに市側の計算で業者の入札見積り額を推定、その額で落札額を決定していた。
27日に業者側の指摘でさらに明らかになった50cc・4ストロークの機種の問題は、発売日に絡む。入札依頼書では「10月末納入」とされているが、応札した複数の業者が11月9日発売の安価な新型車で見積り、別の業者は納入日の指定を見てやや高価な旧型車で見積った。新型車で見積った業者のうち1社は、「11月9日発売だが良いか」と市に問い合わせ了解を得ていたが、そのことは他の業者には伝えられていなかった。「これも公平性に欠ける」との業者の指摘を市は認め、この機種は入札やり直しとなった。
伊那市は50万円を超える入札は専門部署である建設部監理課が所管するが、50万円以下の入札は担当部署が所管している。関係者によれば、こうした小規模入札で不備やミスが見受けられることから、庁内の講習会なども行われたばかりだという。 -
市長が100歳訪問
駒ケ根市の中原正純市長は23日、05年度に満100歳を迎える8人のお年寄りを訪問し、総理大臣、県知事の祝い状、金・銀杯とともに市からの長寿の祝い金2万円と記念品を手渡し、長寿を祝った。訪問を受けた下島まさゑさん(99)=中沢原=は自室のベッドに起き上がり「ありがたいことです」としっかりした口調で礼を述べた=写真。中原市長は耳が遠い下島さんに顔を近づけ「これからも元気でもっと長生きしてくださいね」と笑顔で声を掛けた。
下島さんは1906(明治39)年1月27日生まれ。十数年前に病気で目が見えなくなったが、食事は今でも自分で茶わんとはしを持って食べるという。長男の元彦さん(74)は「種はまいたか、芽は出たか窶狽ニいつも田畑のことを気にしているくらいで全然ボケていない。食欲もあるし、元気でいてくれて本当にうれしい」と話している。
市長の訪問は例年9月の敬老の日に行っているが、今年は総選挙があったために延期していた。 -
伊那市のオリジナル年賀はがき
伊那市のオリジナルお年玉付き年賀はがきが11月1日から、市内の各郵便局で発売される。
はがきには、雪をかぶった南アルプスと満開の桜を西春近から撮影したカラー写真を使用。裏面の右下にプリントし「来年3月31日に、新伊那市となります」の文章を添えた。12万枚を用意し、1枚50円で販売する。
97(平成9)年から、全国に伊那市をPRするため、オリジナル版を作成。予算は約20万円。
市は「現伊那市として最後になる。新しい年を迎えるあいさつに、すばらしい風景入りのはがきを利用してほしい」と話す。
例年、人気があるため、希望者に早めの購入を呼びかけている。 -
まちづくり大賞の入賞者決まる
伊那市は25日、地域ボランティアの花いっぱい運動を顕彰する「まちづくり大賞」の入賞者を発表した。最優秀賞に手良野口の「東松福寿会」が決まった。
「まちづくり大賞」は97年度から始まり、今回は地域や高齢者団体など団体20、個人3の23件(前年度比3件増)の応募があった。議会代表、市の関係部長らでつくる選考委員会で春・夏・秋の現地審査を踏まえ、手入れ状況や花の美しさなどを基準に審査した。
「東松福寿会」は4縲・0月、東松入り口の道路両側、延長250メートルにスイセン、松笠菊、マリーゴールドなど5種類を植えて管理。種まき、草取り、施肥など子どもと一緒に地域住民で取り組んだことが認められた。
表彰式は11月中旬に開く予定。
最優秀賞以外の結果は次の通り(敬称略)。
▽特別賞=小沢花の会▽優秀賞=アクセス通りを美しくしよう会、榛原花づくり実践委員会、福地花の庄の会▽佳作=北林花を愛する会、山寺商工会・山寺区(色彩賞)車屋花の会、御園老人クラブ(立体賞)▽努力賞=唐木昭子(西春近・四季咲き賞)室町ミニパーク花の会(春花賞)中組区(夏花賞)諏訪形社会福祉協議会(秋花賞)みてござる地蔵を守る会(西春近表木・アイデア賞)▽賛花賞=コスモスの会、渡場花の会、羽広第3隣組、・ス瀬孝治、北福地社協ふれあい、森下寿美、ならお花の会、中部電力伊那営業所、山寺商工会 -
駒ケ根市が交通死亡事故ゼロ記録700日達成
交通死亡事故ゼロ記録700日を達成した駒ケ根市に26日、伊那合同庁舎で伝達式があった。
市は03(平成15)年11月25日、福岡の市道で発生した単独交通死亡事故以降なく、10月25日に700日を突破した。県内18市の中で最長記録。
式で、牛越徹上伊那地方事務所長が県交通安全運動推進本部長(田中知事)からの表彰状を伝達。
受け取った原助役は「交通安全協会など関係機関の昼夜を問わない活動と、市民の啓もうと実践のたまもの」と喜び「事故が起こらないように、市民の安全意識の高揚を図り、ゼロ記録を更新していきたい」と述べた。 -
伊那市スクーター入札で不備
伊那市が24日落札決定した電動スクーターの指名競争見積もり入札で、説明不足とミスがあったことが、入札に参加した市内のバイク業者の指摘と本紙の独自調査で分かった。
問題があったのは4日依頼・19日締め切り・24日決定のスクーター3台の入札。落札した業者は、車輌価格と諸費用の総額から一定額を値引きする見積書を提出したが、市は、車両価格だけから値引き額を引いた額を落札額として決定した。
入札には3社(一機種は4社)が応じたが、入札依頼書には機種及び規格が簡単に書かれているだけだったため、業者側は、車輌価格だけを記載したり、搬入費用や登録費用などを付加したりと、条件の異なった形で見積書を提出した。だが、市側は一部の業者に電話で問い合わせただけで条件の統一を徹底しないまま、提出された見積書をもとに机上の計算を行ったため、ミスが生じた。正式な総額計算で決めても落札業者は変わらなかったが、条件提示や書式の統一などに不備があった。
市の関係者は、業者ならびに本紙の指摘にミスを認めた。27日、業者を集めて事情説明と協議を行う。 -
権兵衛道路沿道広告物
ガイドライン作成委員会(第2回)06年2月開通予定の権兵衛道路沿道の景観保護の観点から、広告物のデザインの統一を図る「自己用広告物のデザイン及び掲出方法に関するガイドライン」作成委員会(委員長=伊藤精晤信大農学部教授)の第2回会合が25日、南箕輪村の沢尻コミュニティセンターであり、第1回の議論を事務局がまとめた素々案をもとに、基本コンセプト、管理方法などについて議論した。委員会は、学識経験者、広告や建築の専門家、地元住民代表、伊那市、南箕輪村、県などで構成。8月に公募で決まった統一デザインの最優勝受賞者、建築士の北澤宗則さんもアドバイザーとして参加した。
素々案は、北澤さんのデザインとアイデアをもとに、間伐材と花を組み合わせた看板を提案し、花の管理には看板主の事業者だけでなく、地元住民の参加の道を開くことを織り込んだ、「他に例のないもの」(牛越徹上伊那地方事務所長)。
この素々案をめぐり、「事業者の責任をより明確にした方が良い」「花づくりを住民との協働で進めるシステムづくりが重要では」「法的な拘束力が無いので、事業者の納得を得られるものにするのも重要」など、活発に議論が交わされた。
ガイドラインの対象になるのは、権兵衛トンネル出口縲恍・專ケ上約7キロの範囲で店舗・事業所が敷地内に出す自己用看板。同地域は県が、大型店舗などの広告を規制する屋外広告物禁止地域に指定する予定だが、表示面積10平方メートル以内の自己用看板は適用除外となるため、その統一化を目指す。一部の区間は、地域住民が景観保護のために結んだ西箕輪ふるさと景観住民協定地区とも重なり、それとの相乗効果も目指している。モデル看板は21日、県が、小沢花の会の協力で伊那市小沢区に設置している。 -
【記者室】議員定数研究
議員定数の研究を進める箕輪町議会特別委員会が、町内各種団体長らの意見を聞く懇談会を開いた。意見は「定数減」「現状維持」の両方。来年1月ころに結論を出す考えで、住民アンケートや来月予定する区長との懇談会なども含め検討する▼現状維持か削減か。議員活動や町民への影響、メリット、デメリットなどが分からない状況で意見を求められても答えるのは難しいと思うが、定数問題だけに留まらず、議会の活性化、効率化、活動のアピールなど要望も出された懇談会。懇談の場も時には必要▼さて、「減らしてやっていけるのか議員の意見を聞きたい」。こんな声も数人。現在の議員定数18は妥当か否か。確かに議員の考えを聞いてみたいところである。(村上記者)
-
箕輪町交通無事故500日達成顕彰
交通死亡事故がなかった期間500日を達成した箕輪町は24日、県伊那合同庁舎で県交通安全運動推進本部の市町村顕彰を受けた。
04年6月7日以来、交通死亡事故が発生していない箕輪町は、今月20日、500日を達成。これまでにも千日を達成したことがある。
平澤豊満町長は「大変名誉ある受賞。達成は、非常に多くの人たちの日夜の努力のおかげ。500日を一つの出発点として、千日、その先と、ずっと継続させていきたい」と受賞を喜び、決意を新たにしていた。
10月24日現在、上伊那で交通死亡事故がない期間が最も長い市町村は、長谷村の1461日だという。 -
南箕輪村職員互助会が不法投棄ごみ回収作業
南箕輪村職員互助会(理事長・加藤久樹助役)は22日、協働によるむらづくりに参加していこう-と、91人が参加し、村道沿いなどで不法投棄ごみの回収作業をした。
村が「新時代のむらづくり」に向けて進む中、村職員も村民の一人として、また村行政にかかわる者として積極的に取り組もうと計画した。
村道6号線、中央道の側道など4カ所に分かれて作業。職員は、道路沿いの草むらの中まで確認しながらポイ捨てごみや不法投棄ごみを拾った。大型農道と中央道の間の道にはテレビなども捨てられていた。
約1時間半で、可燃ごみ25袋、不燃ごみ120袋、自動車タイヤ7本、テレビ、ガスコンロ、タイプライターなどを回収した。
互助会は、来年度も協働のむらづくりの活動を検討したい-としている。 -
小渋ダム水源地域のビジョンを示す
公募や市民団体、行政機関で構成する小渋ダム水源地域協議会(座長・北沢秋司信大教授)は22日、中川村文化センターで、「小渋ダム水源地域ビジョン(案)」を示し、中川村・松川町・大鹿村の3町村の住民20人余が活発に意見交換した。
このビジョンはダム水源地域の行政と住民が共同で、ダムを活かした水源地域の自立的、継続的な活性化を図ることが目的。04年度に同協議会を設置し、検討を進め、ビジョン(案)「幸せの交流舞台こしぶだに」をまとめた。
ビジョン(案)は基本理念(水源地域の目指す将来像)に▽小渋川水源地域の3町村がつながりを強め、協働して地域活性化に取り組む▽水源地域の宝を保全育成し、国内外に発信する▽安全で安心で住みやすい、心安らぐ生活の舞台-を掲げ、ビジョンの柱は(1)流域内の協働と連携(2)流域外との交流促進(3)産業振興(4)自然・歴史文化とのふれあい(5)地域の連携を促進させるための環境整備-とした。
具体的活動に▽小渋ネット(仮称)の創設▽民間団体・住民・行政の協働・連携▽小渋湖まつりの拡充▽山村留学制度の創設▽おらが村の特産品の開発▽観光農園・体験農園▽ワーキングホリデーの開催▽グリーンツーリズムの推進▽歌舞伎など伝統文化の活用▽食の文化祭の開催▽河川の環境の保全と整備▽自然散策路の整備▽宝マップの作成▽水源地域を結ぶ道路整備・改良-などを挙げた。
参加者からは「四徳川の3滝を巡る遊歩道の整備を」「河床の樹木を伐採し、川を本来の姿に戻すべき」などの意見が出された。
出された意見を最終案に反映させ、県に提出。国の整備計画にのせ、予算化を図る。 -
上伊那地方事務所、「原油高相談窓口」設置
県は、原油価格の上昇で経営が圧迫されている中小企業を対象に21日、「原油高相談窓口」を設置した。県庁の商工部ビジネス誘発課(026・235・7200)のほか、上伊那地方事務所商工雇用課(0265・76・6829)でも相談に乗る。
支援策は、経営健全化支援資金・中小企業振興資金などの融資制度のほか、工業技術総合センターによる省エネなどの技術相談、技術アドバイザーの派遣、コストアップ対応への経営アドバイスができる専門家の派遣などを用意している。 -
エコ通勤デーの実施率26%
伊那市は、6月から省エネルギー対策として始めたエコ通勤デーの結果をまとめた。実施率の平均は26・4%で、二酸化炭素の削減量は1・16トンだった。
エコ通勤デーは毎月第2・4木曜日を設定。4カ月で8回あった。日ごろ、自動車で出勤する職員を対象に調べたところ、自転車や公共機関などを利用して通勤。60%を超える課もあった。また、木曜日以外でもエコ通勤する職員もいるという。
二酸化炭素の削減量は、公用車(71台)のエアコン使用量1・4トンに相当する。
市役所生活環境課では「成果はあった」とし「些細なことでも、地球全体の環境負荷を減らすことにつながる」と話す。
市は、03年8月に策定した地球温暖化防止行動計画で、市役所の事務・事業に伴う温室効果ガス排出量の05年度目標を約714トンとしている。電気の使用、ガソリンなどの削減で、04年度は679トンと下回った。
21日に開いた庁内環境基本計画推進委員会で、各課長に結果を報告。エコ通勤のほか、退庁時にコンセントを抜くなども挙げ、継続した取り組みを促した。 -
福祉有償運送運営協議会
来年4月以降、福祉有償運送サービスが許可制になることから、21日、伊那市役所で第1回福祉有償運送運営協議会があった。市は「タクシー会社との競合ではなく、交通弱者対策として理解いただきたい」と求めた。
国土交通省の「福祉有償運送及び過疎地有償運送に係る道路運送法第80条第1項の許可の取り扱いについて」の通達で▽要介護者・要支援者、身体障害者らが運送対象▽使用車両は車いすのリフトなど特殊な設備を設けた自動車窶狽ネどが示された。
移動困難者に十分な運送サービスが確保できないと認めるときは、身体障害者、移送サービス団体、タクシー事業者らで構成する運営協議会を設けて協議し、運輸支局長の許可を受けて運送できる。
申請があるのは4団体。協議会で、移動困難者や福祉車両の運行状況・課題を把握しながら、料金設定を含め申請者の運送の実施計画などを検討する。
自家用車で運送するには「セダン型特区」の申請が必要。市は長野運輸支局に申請したが、協議会での協議事項となっている。
協議会(委員20人)では、会長に司法書士会の戸田雅博さんを選出。市側が協議会の内容、福祉有償運送の概要などを説明した。
次回も資料説明し、申請者の審議に入る。来年2月、長野運輸支局へ議事録要旨を提出する。
規制に伴い、高齢者が対象外となるため、市では何らかの対策が必要としている。 -
むらづくり委員会を設置中川村
中川村は足腰の強い元気な村はどうあるべきか検討し、村づくりの方向、あり方を提言するむらづくり委員会を設置、20日夜、基幹集落センターで初会議があった。
委員会は地区懇談会で出された意見、前期計画(00縲・5年度)の事業成果、施策の現状と課題、村を取り巻く現状や特徴を生かし、総合計画に掲げた村づくり基本目標「快適で健やかな暮らしを楽しめるむらづくり」「豊かな自然と風格ある景観を満喫できるむらづくり」「新たなふれあいと躍動を創出するむらづくり」の3本柱を実現していく方策を提言してもらい、出された提言は総合計画の後期計画(06縲・9年度)に反映させる。
具体的には▽足腰の強い元気な村にするために考えられること▽施策の現状と課題を踏まえて考えられること▽基本施策の検討-など。
全体会や分科会で論議を深め、12月中にまとめ、後期計画策定委員・推進合同会議に提言、素案に盛り込む。来年1月に総合計画審議会に諮問、答申を経て、3月定例議会に議案提出、議決する予定。
初会議では曽我村長が公募や各種団体代表、識見者、村会議員ら約40人を委嘱し、会長に松村満久さん(田島)を、職務代理に古田忠さん(総代会、飯沼)を選んだ。
意見交換では「伊那谷の中央部という視点を盛りこんで」「総合計画は00年に組み立てられたもの、ゼロから考えた方が良いのでは」などの意見が出された。
次回から分科会で論議を進める。 -
箕輪町議会議員定数についての懇談会
箕輪町議会の議員定数研究委員会(8人、松崎久司委員長)は19日夜、議員定数について町内各種団体長らの意見を聞く懇談会を町役場で開いた。「定数減」「現状維持」両方の意見があり、今後の検討資料にする。
町議会は、自立を目指した町が新しいまちづくりを積極的に進める中で、今の議員定数が妥当かどうか研究するため特別委員会を組織。来年1月ころに結論を出したい考えで、これまで4回の会議を重ねている。民意反映のため、すでに住民アンケートをし、来月は区長との懇談会を予定する。
現在の議員定数は18。03年4月の前回選挙で22から18になった。
懇談会は消防団、民生委員児童委員協議会、長寿クラブ、女性団体連絡協議会、農業委員会、商工会などの代表ら30人が出席した。
定数減は2人、3人、5人などで、「少数精鋭で」「厳しい時代なので減らすことは賛成」「一般質問の重複をみると減らしてもいいのでは」など。現状維持は「定数18になってまだ1期目。現行で様子をみてもいいのでは」「定数があまり少なくなると議会そのものに弊害がでる」「民意反映のため多いほうがいい」などだった。
議員1人当たりの年間経費(報酬・研修費・共済費負担金)は403万9千円。定数減の代わりに議員経費削減の意見の一方、「議員報酬は高いというが働き盛りの年代がやるとなると、とてもやっていけない額」「あまり報酬を減らすと本当に優秀な人材が出ないのでは」との声もあった。 -
西駒山荘・今季終了で荷下げ
営業期間を1カ月延長した伊那市営の西駒山荘が今シーズンの営業を終えた。利用者は前年比34人増の432人だった。
営業期間はこれまで7窶・月だったが、紅葉の時期に合わせ、10月の「体育の日」(10日)までに延長。
利用の内訳は1泊が252人、素泊まり98人、中学生登山82人。若者から中高年齢者までと幅広く、長崎県、福島県など県外者が多かった。
9、10月の週末に予約を入れたものの、天候が崩れる天気予報からキャンセル(約40人)する利用者もいたが、市では「予想通りの利用者数」とする。
期間延長は、市報や市のホームページ、全国のアウトドアショップなどを通じてPR。利用者以外からの問い合わせも多く、夏山シーズンの時期をずらして登った人もいたようだ。
来シーズンも同期間で営業する予定で、市はさらに利用増加を図るため、期間延長をPRしていきたいとしている。
20日は荷下げがあり、市職員、山荘管理人の7人が作業に当たった。
山荘で使用していた発電機、シーツ類、空のガスボンベなど約1トン分をヘリコプターで3回に分けて鳩吹公園に降ろした。
作業は18日から天候不順のため、順延となっていた。 -
違反建築物防止週間に合わせて建築等工事現場の巡視
県の違反建築物防止週間に合わせ14日、上伊那地方事務所は、建築工事現場などの巡視を上伊那の各市町村で行った。
巡視は、違反建築物の発生防止啓発や建築基準法の目的・内容の周知徹底などを目的に、年5回、抜き打ちで行っている。
この日は、県職員2人と県の建築指導員10人が3班に分かれ、長谷村を除く管内市町村の建築現場53箇所を点検。47件については違反がなかったが、表示板の掲示がないものが5件、事前着工が1件確認され、注意を促した。 -
農集排竜東中部処理場起工式
駒ケ根市の中沢、東伊那の一部を対象とする農業集落排水事業竜東中部地区処理施設建設工事の安全祈願祭が17日、中沢原の現地で行われた。工事関係者のほか地元住民代表者ら約60人が出席し、くわ入れ、すき入れなどの神事を行って工事の安全を祈った=写真。
処理場の敷地面積は約2870平方メートル。建屋は鉄筋コンクリート平屋建てで延べ床面積約410平方メートル。事業費は約4億8300万円の見込み。07年5月しゅん工予定。
農集排事業の対象となるのは下割、中割、本曽倉、原、伊那耕地の計約46ヘクタールで、人口は約400戸の2290人。総事業費は約24億円を見込んでいる。 -
伊那市 地域自治区の基本方針まとまる
伊那市の第5回地域自治区検討委員会(中村孝夫委員長、15人)が18日夜、市役所であった。市地域自治区条例の素案を含めた基本方針をまとめた。次回(31日)、小坂市長に報告する。
地域自治区は、地域住民と行政の協働で、住民の意見を行政に反映させ、地域自治の推進を図るもので、現市の旧町村単位7地区に設置する。
地域自治区に置く地域協議会の設置について、市人口の約半数を占める伊那地区は2つ(竜東・竜西)、4つ(小学校単位)を併記しているが、2つを望む声が多かったことを添えるとした。また、委員の定数は伊那地区は40人、その他は20人。伊那地区の事務所の位置は人の集まりやすさから「市生涯学習センターを第一候補」と確認した。
委員から、地域自治区に対する住民の理解を得る手法について質疑があり、市は各地域に準備会を設ける考えを示した。市報などでも取り上げるほか、市長への基本方針の報告後、住民説明会開催を検討し「理解を得る努力をする」。「地域の集まりで、どんな地域自治区のあり方がいいのか考える一つの機会である」とも述べた。
基本方針は、各地区の懇談会の意見を受け、検討会での意見を反映させた。 -
新時代のむらづくり懇談会始まる
南箕輪村と南箕輪村むらづくり委員会による「新時代のむらづくり懇談会」が18日、村内の各地区で始まった。初日は久保区と中込区で、委員会がまとめた南箕輪村第4次総合計画(仮称)基本構想の素案などを説明し住民と意見交換した。
10年後の15年を目標年度にした基本構想の素案では、村の将来像は「みんなで創ろう住みよい南箕輪縲恊l・自然・協働縲怐v。むらづくりの基本目標(施策の大綱)と南箕輪ずく出しプロジェクト(戦略プロジェクト)に各5項目掲げている。
久保コミュニティセンターは住民20人が参加。基本構想、土地利用構想の素案、財政推計、アンケート結果などの説明を聞いた。
委員会の唐沢俊男会長は「約100回の会を重ねて意見をまとめた。皆さんでつくっていく村にしたい。きたんないご意見を頂戴したい」。加藤久樹助役は「今回は第4次の総合計画だが、各地区まで計画案をもって細かく説明するのは初。率直なご意見をお寄せいただきたい」とあいさつした。
住民からは、「5年後の普通建設費は従来の半分以下の見込みだが、地元負担金の考え方は」「住民自治の考えがある一方で、住民アンケート結果は住民負担したくないとの考えが出ている。これについてどう考えているか」などの意見があった。
懇談会は27日まで。いずれの会場も時間は午後7時-9時。多くの参加を呼びかけている。問い合わせは役場総務課企画係(TEL72・2104内線103、104)へ。
今後の日程は次の通り。
▽20日=南殿コミュニティセンター、田畑公民館▽23日=役場講堂▽24日=神子柴公民館、沢尻コミュニティセンター▽25日=南原コミュニティセンター、大芝公民館▽27日=西部地区館、北原公民館
懇談会で説明を聞く住民(久保コミュニティセンター) -
高遠湖周辺整備内容決まる
高遠町の高遠湖周辺の整備を計画する、町と国土交通省天竜川ダム統合管理事務所は18日夜あった住民参加のワークショップ(WS)で、わき水「桜水」が出ていたとされる高遠湖北側の公園整備、遊歩道や階段護岸(親水施設)の設置などを盛り込んだ整備内容を決定した。12月から来年1月ころに着手したいとしている。
公園には、ベンチや「桜水」の由来などを記した看板を設置し、計画場所に下りる既設歩道2通路を整備。「史跡ポイント的な場所」(同事務所)とする。検討会では、湧水(ゆうすい)を利用した施設を求める意見があり、湧水の復活が可能であれば検討していく考え。
遊歩道(幅員1・5メートル)は、特別養護老人ホーム「さくらの里」近くから高遠湖に向けて新設。これにつなげるように、さくらの里近くから勝間公民館まで三峰川に沿って水路敷も整備し、総延長約700メートルとする。
親水施設は「高遠さくらホテル」下に約60メートルにわたって、石を階段状に配した護岸を設置。三峰川の石を利用し、石の形や大小を生かして、自然に合った形状にする。ホテル裏側から護岸へ抜ける階段も設けるという。
整備内容は、2回のWSでイメージ案を示し、詳細設計を作成し今回、最終的に内容をつめて決定した。桜水公園と階段護岸は今年度中、遊歩道は来年度の完成を目指している。 -
役場旧消防棟、アスベスト
中川村は19日、公共施設のアスベスト現況調査結果を公表した。8月の目視調査で吹き付け材が確認された5施設の検査結果では、役場旧消防棟車庫天井水平ブレースでクリソタイル(アスベスト)が検出された。
検査は同施設、基幹集落センター、中学ランチルーム、給食センターボイラー室、中川西小学校管理棟の5カ所を民間検査機関に依頼。4カ所からは検出されなかった。給食センター調理室は気中検査(大気中の飛散の有無)を実施したが、不検出だった。
アスベストが検出された旧消防棟車庫は現在、気中検査を実施中。結果を見て、改善策を検討する。この施設は一般村民が出入りする場所ではない。
また、公共施設(主に非木造)64施設について、建築設計士に委託し、9、10月に設計書と現場調査を行った。この結果、新たに吹き付け材が中川東小学校パソコン教室(天井裏)、コンテナホール(天井裏)、中川西小学校パソコン教室(天井裏)の3カ所で確認されたが、先に定性検査(アスベストの含有検査)を行った西小学校管理棟天井裏と同じ吹き付け材であり、アスベスト含有材ではないと思われるが、念のために、現在、定性検査を実施している。
このほか、みなかた、片桐両保育園の給食回転釜外側底部に断熱材使用があり、アスベストの定性検査を実施中。検査結果によっては速やかな機器の交換を行うとしている。
いずれの検査も結果は11月中旬ころの予定。 -
災害復旧工事で原寸大型で新設の魚道勉強
伊那建設事務所は19日、中田切川の飯島町国道橋下災害復旧工事現場で、新設する魚道の形状や勾配、水深、効果的な石の配置などを検討する勉強会を開いた。原寸大の模型を制作、実際に水を流し、その様子を現場で検証し、魚類のそ上に適した魚道にするために意見を出し合った。県下初、全国的にも珍しい試み(伊那建設事務所)。
勉強会には信州大学農学部の平松晋也教授や天竜川漁協、地元育成会などが10人余が参加した。
工事現場の上流に制作した模型はじぐざぐ方式を採用。幅4メートル、石の間隔2メートルで、長さのみ5・5メートルと原寸の2分の1。
勾配は10分の1縲・・6分の1の4段階、せぎ板による水深は10縲・0センチの3段階の各ケースで実験した。
また、大小の石を水路に配置し、水の流れの様子や、流速を測定した。
中田切川災害復旧工事は昨年の23号台風で、巨石張護岸工事と根固工が被災しための復旧工事、巨石張付けの全断面斜路式の床止工を設置する。今年6月着工、工期は来年6月20日。
勉強会は中田切川に生息しているアユやアマゴ、ウグイなど魚類が遡上できるように、河床の連続性を確保し、防災と親水性に配慮した工事を施工するために地元や有識者の意見を聞き、工事に反映させるために開いた。8月30日に続き2回目。
魚類の生態に詳しい桃沢敏郎さん(駒ケ根市赤穂小学校教諭)は「魚はかなりの急流でも遡上でき、勾配はそれほど問題ではない。せぎの手前にジャンプするための深みが必要」と話していた。
次回(3回)は3月に開き、魚道の設置状況を確認する。